JP3842400B2 - 橋梁における桁落下防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋梁において、地震により桁が橋脚から落下するのを防ぐ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地震の振動により、高速道路や鉄道等における橋梁の桁の落下を防止する構造としては、兵庫県南部地震以前では桁間を補強板と金属ピンを使用して接続する技術やチェーンやケーブルで桁間を連結する技術が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来技術は、桁が載置される橋脚上面の桁かかり部を越えて桁が落下するのを阻止するために設置されたものであるが、桁の落下という事態が生じ、下部の道路も完全に封鎖することとなり、その後の復旧活動の大きな障害となった。
【0004】
また、地震による桁の落下現象の発生要因を地震力と地震エネルギーとすると、地震力に対しては発生した地震力を緩和するための緩衝材は有効であり、この緩衝材としてチェーンの間にゴムのダンパー機能を活用した緩衝チェーンやゴムによってピンの外周を覆った緩衝ピンの技術が開発され、接続部や連結部に用いての衝撃実験でその性能が実証されて実用化されている。
【0005】
一方、地震エネルギーに対しては少しでも多くのエネルギーの吸収が可能な部材が有効であることから、ゴムの中に繊維体を積層埋設した材料を設けて上記の緩衝チェーンやピンの緩衝材として用い、その繊維体を破壊することにより吸収エネルギー総量を増大させる積層体が提案されている。
しかし、地震エネルギーが巨大であることからこれらの緩衝材や積層体ではエネルギー吸収量が不足であり、桁が桁かかり部を移動して落下することが考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、橋脚上面の桁かかり部に支承体を介して桁が取り付けられている桁かかり部に、断面形状がほぼ三角形の突条状のエネルギー減衰体を、支承体の周囲の橋軸方向およびそれと直交する方向に、支承体に傾斜面が向くように少なくとも一列桁かかり部と一体に成形して配置することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
第1実施の形態例
図1は平面図、図2は側断面図、図3〜図6は作動状態を示す説明図であり、図において、1は桁、2は橋脚上面の桁かかり部であり、桁1は桁かかり部2に支承体3を介して固定されている。この支承体3は一般にゴムや合成樹脂等の弾性体4を鉄板5を介して桁1と桁かかり部2にそれぞれボルト等の固定具によって固着している。したがって、桁1は支承体3を介して桁かかり部2に載置固定された状態となる。
【0008】
上記桁かかり部2の表面には、支承体3の周囲の桁かかり部2の橋軸方向およびそれと直交する方向に向けて傾斜面6が向くように一列もしくは複数列の断面形状がほぼ三角形の突条状のエネルギー減衰体7をコンクリートにより一体形成してある。
なお、このエネルギー減衰体7の断面形状は、上記の如く傾斜面6を有するほぼ三角形であり、図7に示す如く三角形や図2に示す如く上端部に平坦部8を形成した形状でもよく、それらの傾斜面6は凹もしくは凸に湾曲していてもよく、その表面は平滑面でなく段状等の不滑面であってもよい。また、上表面を鉄板等の剛体で覆ってもよい。
【0009】
図8に示す9は緩衝体である。必要に応じてエネルギー減衰体7およびその前部の桁かかり部2上面を覆った板状の弾性体製であり、図9に示す如く、ゴムもしくは合成樹脂等の弾性体10の中に天然繊維、合成繊維等の繊維や金属等による織布、不織布、網状体等による繊維体11を積層埋設して全一体にした構造であって必要に応じて下部に鉄板等の剛体12が埋設してある。
【0010】
上記した繊維体11の積層方向は、表面と平行な状態、底面に垂直な状態等どのような方向の配置でもよい。さらには、歩道橋のような軽量な梁の構造物においては繊維体11のない弾性体単体の構造でもよい。
以上のようにして桁かかり部2の支承体3の周囲にエネルギー減衰体7を形成配置すると、地震が発生して支承体3が剪断破壊した場合、桁1は図3に示す如く落下し、さらに、余震動でさらに桁1が動く場合には、エネルギー減衰体7の傾斜面6を上方に向けて移動し、それでも移動がすすむ場合には、桁1は図6に示す如く、エネルギー減衰体7から落下し、さらに移動がすすむ場合には次のエネルギー減衰体7上を移動することになる。
【0011】
この場合のエネルギーの減衰は、▲1▼傾斜面6を移動するときの摩擦エネルギー、▲2▼エネルギー減衰体7から落下する位置エネルギーとなり、特に位置エネルギーの占める比率は図10に示すように高く、このエネルギー減衰を生み出すところに本発明の特長があり、落下する位置エネルギーはEh=W・hで示される巨大なエネルギー減衰である。
【0012】
緩衝体10で覆った構造とると、内部の繊維体11を破壊しながら移動するために、さらにエネルギー減衰は、▲3▼緩衝体10の弾性歪みエネルギー、▲4▼繊維体11の破壊エネルギーが加算されることになり、さらなるエネルギー減衰を生み出すことになる
これらのエネルギーの減衰によって、支承体3が剪断破壊した桁1が橋脚から落下するのを防ぐことができることになる。
【0013】
したがって、エネルギー減衰体7を連続して形成配置することは、エネルギーの減衰効果が大きく、桁が橋脚上面の桁かかり部から落下する可能性が少なくなる。しかし、桁かかり部を大きくすることは構造上の制約があり、エネルギー減衰体7の設置量は桁かかり部の大きさおよびエネルギー減衰体7の傾斜面の傾斜角度と高さによるエネルギー減衰体7の大きさによって決まってくる。
【0014】
なお、本発明の構成とは関係はないが、桁かかり部の周囲にはコンクリート等による剛体による係止部が構成されているとより桁の落下の安全性は高まる。
第2実施の形態例
本形態例は、桁かかり部2の支承体3の周りを囲むようにエネルギー減衰体7を形成した構成であり、図11に示す如く角形や図12に示す如く円形等どのような形状でもよい。
【0015】
このような構成によると、どのような方向にも対応することができることになる。
【0016】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明によると、橋脚上面の桁かかり部に支承体を介して桁が取り付けられている桁かかり部に、断面形状がほぼ三角形の突条状のエネルギー減衰体を、支承体の周囲の橋軸方向およびそれと直交する方向に、支承体に傾斜面が向くように一列もしくは複数列桁かかり部と一体に成形して配置することにより、地震が発生して支承体が剪断破壊して桁が動く場合には、桁端はエネルギー減衰体の傾斜面を上方に向けて地震エネルギーを減衰させながら移動し、それでも移動がすすむ場合には、そのエネルギー減衰体から落下することによりさらに地震エネルギーを減衰させることにより、桁の橋脚からの落下を防止するこができる効果を有する。
【0017】
さらに、エネルギー減衰体を弾性体の内部に繊維体を積層させた緩衝体で覆った構造においては、繊維体の破壊エネルギーによってさらに地震エネルギーを減衰させることができ一層の減衰効果が期待できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態例を示す平面図
【図2】側断面図
【図3】作動状態を示す説明図
【図4】作動状態を示す説明図
【図5】作動状態を示す説明図
【図6】作動状態を示す説明図
【図7】エネルギー減衰体の形状例を示す側断面図
【図8】緩衝体で覆った例の側断面図
【図9】緩衝体の拡大断面図
【図10】エネルギーの減衰を示すグラフ
【図11】第2実施の形態例を示す緩衝体の断面図
【図12】第2実施の形態例を示す緩衝体の平面図
【符号の説明】
1 桁
2 桁かかり部
3 支承体
6 傾斜面
7 エネルギー減衰体
9 緩衝体

Claims (4)

  1. 橋脚上面の桁かかり部に支承体を介して桁が取り付けられている桁かかり部に、断面形状がほぼ三角形の突条状のエネルギー減衰体を、支承体の周囲の橋軸方向およびそれと直交する方向に、支承体に傾斜面が向くように少なくとも一列桁かかり部と一体に成形して配置することを特徴とする橋梁における桁落下防止装置。
  2. 請求項1において、桁かかり部の支承体の周りを囲むようにエネルギー減衰体を配置したことを特徴とする橋梁における桁落下防止装置。
  3. 請求項1において、エネルギー減衰体を緩衝体で覆ったことを特徴とする橋梁における桁落下防止装置。
  4. 請求項1において、緩衝体の内部に繊維体を積層させたことを特徴とする橋梁における桁落下防止装置。
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