JP3842126B2 - 流体中の物体の振動シミュレーション方法とその装置 - Google Patents

流体中の物体の振動シミュレーション方法とその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、建造物や橋梁などの構造物や飛行機の翼等の、流体中に位置された、あるいは、流体中を運動する物体が流体からの外力を受けたときに発生する振動、特に、不安定振動をシミュレーションするための振動シミュレーション方法と、これに用いる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、構造物が風を受けたときに発生する振動、特に空気力学的振動をシミュレーションする方法としては、図7に示すような、マス,バネ,シリコンオイルで再現された、質量,剛性,減衰の特性を有する自由振動模型100を風洞気流中に設置して、風速U、構造物の水平変位X、転倒モーメントMrなどの関係をシミュレーションする方法が知られている。
この自由振動模型100は、水平面であるxy平面に平行に設置された固定架台101と、この上記固定架台101にx軸を中心に回転可能に取付けられたジンバル102と、このジンバル102にy軸及びz軸を中心に回転可能に支持されたサポート103と、このサポート103上端部に連結された剛模型104とを備え、この剛模型104及びサポート103が、上記ジンバル102を中心としてロッキング振動可能な構成となっている。
上記サポート103の下端部は、オイル槽105内に挿入されており、このオイル槽105内に充填されるシリコンオイル等のオイル105C充填量を増減して、サポート103のオイル105Cへの挿入量を変更することにより、上記剛模型104の減衰量が調整される。なお、このオイル抵抗に代えて、磁力を利用する方法も採用されている。
また、上記サポート103の中間部には、水平方向(x軸方向)に伸縮するスプリング106が張設され、このスプリング106の付勢力により、上記剛模型104の固有振動数が調整される。
110は上記スプリング106の他端側に取付けられ、上記スプリング106に作用する応力を検出するロードセル、120は剛模型104の水平方向の変位量を計測するための変位計で、本例では、上記変位計として非接触型のレーザ変位計を用いた。なお、上記サポート103には、必要に応じて、粘土等の調整用質量107が取付けられる。なお、上記剛模型104の固有振動数は、実際の構造物の質量及び固有振動数を用いて、相似則に基づき設定される。また、剛模型104の減衰は実際の構造物と同一に設定する。
【0003】
次に、上記自由振動模型100を用いた空気力学的振動のシミュレーション方法について説明する。
剛模型104の頂部に水平荷重Pを加え、上記変位計120により剛模型104の頂部水平変位X、及び、上記スプリング106に作用する応力に比例する上記ロードセル110の出力Vを計測する。そして、上記水平荷重Pを変化させて、頂部水平変位X及びロードセル110の出力Vを順次計測することにより、ロードセル110の出力Vと頂部水平変位X、転倒モーメントMrとの一次比例定数を算出する。ここで、転倒モーメントMrは、ジンバル102の中心から剛模型104の頂部までの高さをHとすると、式;Mr=P×Hにより算出される。なお、静止状態における頂部水平変位X及びロードセル110の出力Vは、それぞれ0に初期設定しておくことは勿論である。
次に、上記剛模型104に風速Uの風F’をあて、ロードセル110の出力Vを計測することにより、風速Uで振動する剛模型104の頂部水平変位X及び転倒モーメントMを求める。そして、風速Uを変化させてロードセル110の出力Vを順次計測して、風速Uと剛模型104の頂部水平変位X及び転倒モーメントMrとの関係を求め、風速Uに対する実構造物の頂部水平変位X及び転倒モーメントMrとの関係を相似則に従って算出する。
【0004】
上記シミュレーション方法は、相似則に則って振動系を模型(自由振動模型100)上で再現するので、風応答と風流れの相互作用も厳密に再現することができるとともに、実験装置を比較的安価に作製できるという利点を有するが、質量,剛性,減衰を調整するのに非常に手間がかかるだけでなく、模型をかなり軽量に作る必要があった。また、上記シミュレーション方法では、風F’による剛模型104の転倒状態を計測しているため、風速Uをシミュレーションすることはできるが、剛模型104に作用する風圧力をシミュレーションすることが不可能であった。
そこで、コンピュータにより振動系を数値解析して建造物の振動状態を再現するとともに風洞実験により風外力を再現して、建造物の風外力に対する応答と建造物の応答に依存する風外力とをシミュレーションする空気力学振動のシミュレーション方法が提案されている(特許第3097814号公報)。
このシミュレーション方法に用いられる装置は、図8に示すように、固定架台201と、この上記固定架台201にx軸を中心に回転可能に取付けられたジンバル202と、このジンバル202にy軸及びz軸を中心に回転可能に支持されたロードセル203と、このロードセル203の上部に連結された剛模型204と、上記ロードセル203の下部に一体的に設けられたサポート205とを備え、剛模型204、ロードセル203、サポート205が、上記ジンバル202を中心としてロッキング振動可能とするとともに、上記サポート205の下端部に、サーボモータ206とこのサーボモータ206を駆動・制御するコントローラ207とを備えた加振手段208を連結して、上記剛模型204をx軸方向に加振するように構成したもので、剛模型204を加振して、上記剛模型204に作用する風荷重Fをロードセル203により測定するとともに、上記ロードセル203の出力Vから算出された上記風荷重Fを外力とした、下記に示す1自由度振動系の振動方程式の解である水平変位の応答値Xをコンピュータ210で演算し、これを上記加振手段208にフィードバックして、上記サポート205の下端部を上記演算された応答値Xに応じて加振し、風荷重Fが作用した際の剛模型204の振動状態をシミュレーションする。
【数1】
Figure 0003842126
ここで、Mは相似則に基づいて算出されたシミュレーション対象物である建築構造物の質量、Cは減衰、Kは剛性マトリックスである。なお、これらの定数は、対象となる建築構造物毎に構造パラメータとして上記コンピュータ210に入力される。
なお、上記例では、上記剛模型204の水平変位量Xを検出するための変位計220を設けて水平変位量Xを直接検出しているが、上記加振手段208内において、加振手段208を構成する部材の移動距離あるいは回転角などを検出して水平変位量Xを求めてもよい。
【0005】
上記シミュレーション装置200では、実測された風荷重Fからコンピュータ210により応答速度及び応答加速度を演算し、上記風荷重Fを新たな外力項とした振動方程式から剛模型204の応答値Xを演算して加振手段208にフィードバックして上記剛模型204を加振するようにしているので、風外力で振動する剛模型204に作用する風荷重Fを実測することができるとともに、剛模型204の風外力に対する応答を上にリアルタイムで再現することができる。したがって、実現象により近い風応答を再現できるだけでなく、コンピュータ210に入力される構造パラメータを変更するだけで剛模型204の質量,剛性,減衰を調整することができるので、効率的に空気力学的振動のシミュレーションを行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記シミュレーション装置200では、ロードセル203が剛模型204に直接連結されているため、風荷重Fによって振動する剛模型204の慣性力も同時に検出してしまい、そのため、上記振動方程式に正確な外力項を与えることができないといった問題点があった。
そこで、シミュレーション精度を高めるためには、剛模型204をできるだけ軽く、しかも、剛模型204に減衰が生じないように剛模型204内部を剛に作る必要があった。
更に、上記シミュレーション装置200では、上述した自由振動模型100の場合と同様に、上記ロードセル203は剛模型204に作用する全体風力を計測しているので、構造物に作用する風圧力そのものを測定することが不可能であった。したがって、上記シミュレーション方法においては、実際の風のように、例えば、剛模型204にz軸方向(上記剛模型204の高さ方向)に対する風圧分布、すなわち層別の風圧分布をもつような風外力F(z,t)が作用した場合などについてはシミュレーションすることができなかった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、対象物が流体からの圧力を受けて振動するときの、模型に作用する流体の圧力を正確に計測するとともに、模型の加振時における慣性力の影響を排除して、流体中の模型の振動状態を精度良くシミュレーションすることのできる振動シミュレーション方法とその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の流体中の物体の振動シミュレーション方法は、流体中に位置された、あるいは、流体中を運動する物体の模型を固定部に対して揺動可能に支持し、上記模型を加振手段により加振してその振動状態をシミュレーションする際に、模型を加振して上記模型の流体と接する任意の面とこの面に相対する面に作用する流体の圧力をそれぞれ測定するとともに、上記測定された各面の圧力差から求められる当該模型に作用する流体の圧力を外力とした上記物体の振動方程式の応答値を演算して、上記演算された応答値を上記加振手段にフィードバックして上記模型を加振することを繰り返して、上記模型を実測された流体の圧力変化に応じてリアルタイムに振動させ、その振動状態をシミュレーションするようにしたことを特徴とするもので、これにより、模型に作用する流体の圧力を正確に計測することができるとともに、模型の質量に影響されることなく、構造物の振動をシミュレーションすることができるので、シミュレーションの精度を向上させることが可能となる。
【0009】
請求項2に記載の流体中の物体の振動シミュレーション方法は、上記振動方程式として、相似則に基づいて計算された対象物の質量M,減衰C,剛性マトリックスKを定数とする振動方程式を仮定するとともに、速度,加速度,外力を初期設定して、上記振動方程式から応答値Xnを演算した後、この応答値Xnを上記加振手段に出力して上記模型を加振する第1のステップと、上記加振された模型に作用する時刻tnにおける流体の圧力F(tn)を測定する第2のステップと、上記実測された流体の圧力F(tn)から応答速度と応答加速度とを演算して速度,加速度を更新し、上記流体の圧力F(tn)を外力とした上記振動方程式から時刻tn+1における応答値Xn+1を演算する第3のステップと、この応答値Xn+1を応答値Xnして上記第1のステップに戻る第4のステップとを繰り返し、流体の圧力変化に応じて上記模型をリアルタイムに振動させるようにしたものである。
【0010】
また、請求項3に記載の流体中の物体の振動シミュレーション装置は、固定架台と、この固定架台に揺動可能に取付けられた支持部材と、この支持部材に連結された対象物の模型と、上記模型を加振する加振手段と、上記模型の流体と接する任意の面とこの面に相対する面とにそれぞれ取り付けられ、上記2つの面に作用する流体の圧力をそれぞれ測定する圧力検出手段と、上記圧力検出手段で実測された上記各面の圧力差から求められる当該模型に作用する流体の圧力を外力とする振動方程式に基づいて、上記模型の応答値を演算する演算装置とを備え、上記圧力検出手段で実測された当該模型に作用する流体の圧力から上記模型の応答値を演算して順次上記加振手段にフィードバックして上記模型を加振し、上記模型を流体の圧力変化に応じてリアルタイムに振動させて、その振動状態をシミュレーションするようにしたもので、この装置を用いることにより、模型に作用する流体の圧力を正確に測定することができるとともに、模型の質量に影響されることなく、構造物の振動をシミュレーションすることが可能となる。
求項記載の流体中の物体の振動シミュレーション装置は、上記模型を複数の質量要素に分割するとともに、上記各要素にそれぞれ加振手段を設けて、上記各質量要素を加振するようにしたもので、これにより、複雑な形状の構造物についてもシミュレーションすることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本実施の形態に係わる建造物の振動シミュレーション装置10の概要を示す図で、同図において、11は水平面(xy平面)内に設置された固定架台、12は上記固定架台11にx軸を中心に回転可能に取付けられたジンバル、13はこのジンバル12の下部に連結されたサポート、14は上記ジンバル12の上部に連結された建造物の模型(以下、模型と略す)で、この模型14とサポート13とが、上記ジンバル12を中心としてロッキング振動可能な構成となっている。また、上記模型14の前面(風上;主風圧Faの作用面)14a側、及び、後面(風下;副風圧Fbの作用面)14b側の壁面には、それぞれ風圧検出手段である風圧計15a,15bが、外気と接するように、すなわち、それぞれの検出面が上記模型14の外側に向くようにして取付けられており、この風圧計15a,15bにより、上記模型14の前面14aに作用する風圧Pa(t)と後面14bに作用する風圧Pb(t)とを同時に計測する。
また、20はサーボモータ21とこのサーボモータ21を駆動・制御するコントローラ22とを備え、上記サポート13の下端部をx軸方向に加振する加振手段で、例えば、サポート13の下端部をボールネジ機構を介して上記サーボモータ21に連結し、上記風圧計15a,15bで検出され、A/D変換器23でデジタル信号に変換されてコンピュータ24に入力された上記風圧Pa(t),Pb(t)に基づいて上記模型14を加振するもので、コンピュータ24により演算された、上記模型14に作用する風圧力F(t)=Pa(t)−Pb(t)を外力とした1自由度振動系の振動方程式の解である水平変位の応答値X(t)に応じて、上記サーボモータ21を駆動してサポート13の下端部をx軸方向に進退移動させる。
【0012】
上記風圧計15aとしては、例えば、図2に示すような、シリコンダイヤフラムの表面に形成されたH型振動子の振動を利用した超小型シリコンダイヤフラム型差圧計のような、小型で軽量のものを用いることが好ましい。
上記風圧計15aは、模型外部に連通する開口部14mに模型外部の外圧(風圧)Peを検出するための圧力検出口15mが、模型内部に内圧Piを検出するためのモニター圧力検出口15nが位置するように、模型14の前面14a側に配設される。そして、風圧計15aの出力端子15p,15qから出力される電圧Vp,Vqの差から上記風圧計15aにより模型14の前面側に作用する風圧Pa(t)=Pe(t)−Pi(t)を検出することができる。なお、15P,15Qは風圧計15aの電源端子である。
なお、上記風圧計15bは、上記風圧計15aと同様の構造で、図1に示すように、模型14の後面14b側の上記風圧計15aに対応する位置(同じ高さ)に配設され、上記模型14の後面14bに作用する風圧Pb(t)と上記風圧Pa(t)と同時に計測する。
【0013】
次に、上記装置10を用いた建造物の振動シミュレーション方法について説明する。
まず、下記の1自由度振動系の振動方程式において、相似則に基づいて設定された対象物の質量M,減衰C,剛性マトリックスKの値を初期設定するとともに、初期速度及び初期加速度及び初期外力F0を仮定し、上記振動方程式から初期応答値X0を演算し、上記演算された初期応答値X0を加振手段20に出力してサポート13の下端部を加振して、模型14を振動させる。
【数2】
Figure 0003842126
次に、上記加振された模型14に作用する時刻tnにおける風圧Pa(tn),Pb(tn)を風圧計15a,15bで測定して模型14に作用する風圧力F(tn)=Pa(tn)−Pb(tn)を求め、この実測された風圧力F(tn)から応答速度と応答加速度とを演算して速度及び加速度を更新した後、上記風圧力F(tn)を外力とした上記振動方程式から応答値Xnを演算する。そして、上記演算された応答値Xnを加振手段20に出力してサポート13の下端部を加振して、模型14を振動させる。そして、上記実測された風圧力F(tn)に対応して振動する模型14に作用する時刻tn+1における風圧Pa(tn+1),Pb(tn+1)を測定し、上記と同様に算出された風圧力F(tn+1)から応答速度と応答加速度とを演算した後、上記風圧力F(tn+1)を外力とした模型14の応答値Xn+1を演算して、これを加振手段20に出力して模型14を振動させる。
このように、模型14を振動させ、この振動する模型に作用する風圧を風圧計15a,15bにより実測するとともに、時々刻々と得られる風圧Pa(t),Pb(t)から得られたF(t)に基づいて、コンピュータ24により、逐次上記模型14の応答速度(dX/dt)、及び応答加速度(dX2/dt2)を演算して、実測された風圧力F(t)を外力とした模型14の応答値Xを求め、この応答値Xを順次上記加振手段20にフィードバックして上記模型14を振動させることにより、模型14に作用する風圧力を正確に計測することができるとともに、模型14の振動状態をリアルタイムに実現することできる。したがって、風外力とそれに伴う建造物の振動との相互作用を実現象に即して予測することができ、構造物の振動現象を精度良くシミュレーションすることができる。
なお、模型14の後面14b側に副風圧Fbが作用していない場合でも、風圧計15bには、上記模型14の変位による風圧Pb(t)が作用するので、シミュレーション精度を更に向上させるためには、本例のように、風圧計を模型14の前面側と後面側とに配設することが望ましい。また、風圧計を模型14の前面側と後面側とに複数個配列することにより、実際の風のように風圧分布がある場合でも、建造物の振動現象を正確にシミュレーションすることができる。
【0014】
このように、本実施の形態では、風外力を計測するため、建造物の模型14の壁面に風圧計15a,15bを、その検出面が上記模型14の外壁側に向くようにして取付け、模型14の壁面に作用する風圧Pa(t),Pb(t)を直接計測するようにしたので、風圧力F(t)を正確に計測することができるとともに、従来のシミュレーション装置200のように、計測手段であるロードセル203を組み込んだために発生する、剛模型14の質量や構造、あるいは、剛模型14の材質等に起因する慣性力や減衰の発生の問題が生じないので、振動方程式の外力となる風圧力F(t)を正確に算出することができ、実現象により近い風応答を再現できる。
【0015】
また、上記従来の剛模型204では、減衰を生じることなくロードセル203に全風力(風荷重F)を伝える必要があるため、剛模型204全体を剛に作る必要があったが、本発明のシミュレーション方法では、壁面任意各点に作用する風圧力を直接測定し全風力(風圧力F(t))を求めているため、模型や測定装置等の構想に起因する減衰要素がない。すなわち、本発明においては、模型14は必ずしも剛である必要がないので、モデルの自由度が大幅に増大するという利点を有する。したがって、例えば、図3(a)〜(c)に示すように、最上階14k近傍にのみ風圧が作用する場合のように、建造物の特定の個所に強い風圧が作用した場合のシミュレーションも行うことができる。なお、このときには、図3(c)に示すように、加振手段20により、風圧が作用する最上階14kの壁面に風圧計15a,15bを取付けるとともに、上記最上階14kの下端部を加振する。
【0016】
また、模型14の壁面に作用する風圧力を計測する方法としては、模型14の壁面に前面側と後面側とに測定孔を設け、この測定孔と圧力径とを導圧チューブを介して接続して風圧を計測することも考えられるが、チューブの長さ分だけ測定時間の遅れが生じることや、前面側と後面側とで遅延が生じて同時測定ができなくなることがある。したがって、模型14の振動状態をリアルタイムで再現するためには、本発明のように、模型14の壁面に作用する風圧力を直接計測する必要がある。
【0017】
また、上記従来の剛模型204では、剛模型204に作用する全体風力を計測しているため風圧力を測定することが不可能であり、また、剛模型204の高さ方向に風圧分布をもつ風外力F(z,t)についてシミュレーションすることができなかったが、本発明の振動シミュレーション装置10においては、模型14の壁面に作用する風圧力を直接計測することができるので、例えば、図4(a)に示すような構造物14Gに対して、図4(b)に示すような多質点モデル14Mを構築することができる。具体的には、図4(c)に示すように、模型14を複数の階14A,14B,14Cに分割し、それぞれの階14A,14B,14Cの前面側と後面側の外壁に、風圧計15,15,‥‥、風圧計16,16,‥‥をそれぞれ取付けるとともに、3軸のサーボモータ21Aを用いて上記各階14A,14B,14Cを振動させることにより、層別の風圧分布を有する風外力F(z,t)が作用した場合でも、上記模型14に作用する風圧力を正確にシミュレーションすることができる。
更に、上記模型14を複数の質量要素に分割して、上記各要素のうち、少なくとも2つ以上の要素の壁面に外気に接するように風圧計を配設してシミュレーションするようにすれば、複雑な形状の建造物についても精度よくシミュレーションを行うことができる。
【0018】
また、上記実施の形態では、風圧計を模型14の前面側(風上側)と後面側(風下側)とに設置するとともに、模型14をX方向(風の入力方向)に加振するようにしたが、風圧計を模型14の両側面側に設けるとともに、模型14をY方向に加振するようにしてもよい。これにより、カルマン渦等の風の回り込みによって生じる模型14の側面に垂直な方向のロッキング振動についてもシミュレーションを行うことができ、建造物の振動現象を更に詳細にシミュレーションすることができる。
また、上記例では、模型14の1自由度の振動をシミュレーションする場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、模型14の前後及び左右の壁面に風圧検出手段を設置するとともに、模型14を2軸あるいは3軸方向に加振する構成とすることにより、2自由度もしくは3自由度の振動シミュレーションを行うことができる。
【0019】
また、上記実施の形態では、建造物の模型14の振動状態をシミュレーションするための振動シミュレーション装置10について説明したが、本発明は、建造物に限るものではなく、大屋根や鉄塔などの他の構造物にも適用可能である。
更に、土木分野における橋梁や航空機の翼等のような空気の流れが二次元となる二次元流れ、あるいは、三次元流についてもシミュレーションすることが可能である。
例えば、橋梁の振動をシミュレーションするための装置としては、図5(a),(b)に示すような、振動シミュレーション装置30を用いることができる。なお、演算装置であるコンピュータ24を含むフィードバック系については、上記図1と同様であるので省略した。同図において、31は直方体状の橋梁模型、32,32は一端が上記橋梁模型31の長手方向に直角な側面31c,31dにそれぞれ取付けられたサポートで、このサポート32,32の他端部は連結部材33により、サーボモータ34,34の回転軸に連結され、上下方向に進退するボールネジ機構35,35に連結されている。
上記橋梁模型31の上面31aには、多数の開口部31sが設けられており、下面31bにも上記上面31aの開口部31sに対応するように、上面31aの開口部31sの真下に多数の開口部31sが設けられている。そして、上記橋梁模型31の上面31a及び下面31bの内側には、上記開口部31sにその圧力検出口36mが位置するように風圧計36a,36bが取付けられている。
【0020】
一般に、橋梁は、横風を受けて上下方向に振動するので、上記のようなシミュレーション装置を構成することにより、橋梁の空気力学的振動のシミュレーションを行うことが可能となる。
すなわち、上記橋梁模型31の長手方向に平行な側面31pから風外力を作用させ、上下振動する橋梁模型31の上面31a及び下面31bの風圧力を風圧計36a,36bにて検出して風圧力F(t)を求め、これをを外力とした1自由度振動系の振動方程式から応答値Z(t)を算出し、この応答値Z(t)に応じて、上記サーボモータ34,34を駆動して上記橋梁模型31を上下方向に振動させる。これにより、橋梁に作用する風圧力を実測することができるとともに、橋梁の実現象により近い風応答を再現することができる。
【0021】
また、本発明は、建造物や橋梁等の固定構造物の振動状態だけでなく、航空機の翼などのように、空気中を運動する物体の振動状態についてもシミュレーションすることが可能である。
飛行中の翼には進行方向に逆向きの風外力が作用するが、このとき、翼の上面に作用する空気圧は小さく下面では大きいため、翼に上記風外力と垂直な力(揚力)が働く。この揚力は気流の状態等で変化するため、上記翼は上下方向に振動する。そこで、図6(a)〜(c)に示すように、横断面が流線形の翼模型41を作製し、この翼模型41の上面41a及び下面41bに、多数の開口部41sを設けるとともに、翼模型41内部に上記開口部41sにその圧力検出口が位置するように風圧計46a,46bを取付け、上記翼模型41の機体側の側面41cをサポート42の一端に固定し、このサポート42の他端部を連結部材43により、サーボモータ44の回転軸に連結され、上下方向に進退するボールネジ機構45に連結して上下移動可能とし、翼模型41の先端部41dを自由端としたモデルを備えた振動シミュレーション装置40を構築することにより、翼の振動状態を精度良くシミュレーションすることが可能となる。
すなわち、上記翼模型41に機体の進行方向に逆向きな風外力を作用させ、上記翼模型41の上面41a及び下面41bの風圧の差を測定して風圧力F(t)を求め、これをを外力とした1自由度振動系の振動方程式から応答値Z(t)を算出し、この応答値Z(t)に応じて、上記翼模型41の機体側41cを上下方向に振動させて翼模型41を振動させる。これにより、飛行中の翼に作用する風圧力を実測できるとともに、翼の実現象により近い風応答を再現することができる。
【0022】
なお、上記では、建造物や橋梁、あるいは航空機の翼等の空気中の物体の振動状態についてシミュレーションする場合について例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、海底油田の櫓等の海中の構造物の振動状態やヨットの船体の揺動など、流体中に位置する物体、あるいは、流体中を運動する物体の振動シミュレーションにも適用することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、物体の模型を固定部に対して揺動可能に支持し、上記模型を加振手段により加振してその振動状態をシミュレーションする際に、振動する模型の流体と接する任意の面とこの面に相対する面に作用する流体の圧力をそれぞれ測定するとともに、上記測定された各面の圧力差から求められる当該模型に作用する流体の圧力を外力とした上記物体の振動方程式の応答値を演算し、この演算された応答値を上記加振手段にフィードバックして上記模型を順次加振することにより、上記模型を流体の圧力変化に応じてリアルタイムに振動させて、その振動状態をシミュレーションするようにしたので、模型に作用する流体の圧力を正確に測定できるとともに、模型の質量に影響されることなく、構造物の振動をシミュレーションすることができるので、シミュレーションの精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わる建造物の振動シミュレーション装置の概要を示す図である。
【図2】 本実施の形態に係わる風圧計の一例を示す図である。
【図3】 本発明による他の振動シミュレーション装置を示す図である。
【図4】 本発明による他の振動シミュレーション装置を示す図である。
【図5】 本発明による橋梁の振動シミュレーション装置の概要を示す図である。
【図6】 本発明による航空機の翼のシミュレーション装置の概要を示す図である。
【図7】 従来の自由振動模型を用いた振動シミュレーション方法の概要を示す図である。
【図8】 従来の振動系を数値解析して模型を加振する振動シミュレーション装置の概要を示す図である。
【符号の説明】
10 建造物の振動シミュレーション装置
11 固定架台
12 ジンバル
13 サポート
14 構造物模型
15a,15b 風圧計
20 加振手段
21 コントローラ
22 サーボモータ
23 A/D変換器
24 コンピュータ

Claims (4)

  1. 流体中に位置された物体、あるいは、流体中を運動する物体の模型を固定部に対して揺動可能に支持し、上記模型を加振手段により加振してその振動状態をシミュレーションする流体中の物体の振動シミュレーション方法において、上記模型を加振して上記模型の流体と接する任意の面とこの面に相対する面に作用する流体の圧力をそれぞれ測定するとともに、上記測定された各面の圧力差から求められる当該模型に作用する流体の圧力を外力とした上記物体の振動方程式の応答値を演算して、上記演算された応答値を上記加振手段にフィードバックして上記模型を加振することを繰り返して、上記模型を実測された流体の圧力変化に応じてリアルタイムに振動させ、その振動状態をシミュレーションするようにしたことを特徴とする流体中の物体の振動シミュレーション方法。
  2. 上記振動方程式として、相似則に基づいて計算された対象物の質量M,減衰C,剛性マトリックスKを定数とする振動方程式を仮定するとともに、速度,加速度,外力を初期設定して、上記振動方程式から応答値Xnを演算した後、この応答値Xnを上記加振手段に出力して上記模型を加振する第1のステップと、上記加振された模型に作用する時刻tnにおける流体の圧力F(tn)を測定する第2のステップと、上記実測された流体の圧力F(tn)から応答速度と応答加速度とを演算して、速度,加速度を更新し、上記流体の圧力F(tn)を外力とした上記振動方程式から時刻tn+1における応答値Xn+1を演算する第3のステップと、この応答値Xn+1を応答値Xnして上記第1のステップに戻る第4のステップとを繰り返して、上記模型をリアルタイムに振動させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の流体中の物体の振動シミュレーション方法。
  3. 固定架台と、この固定架台に揺動可能に取付けられた支持部材と、この支持部材に連結された対象物の模型と、上記模型を加振する加振手段と、上記模型の流体と接する任意の面とこの面に相対する面とにそれぞれ取り付けられ、上記2つの面に作用する流体の圧力をそれぞれ測定する圧力検出手段と、上記圧力検出手段で実測された上記各面の圧力差から求められる当該模型に作用する流体の圧力を外力とする振動方程式に基づいて、上記模型の応答値を演算する演算装置とを備え、上記圧力検出手段で実測された当該模型に作用する流体の圧力から上記模型の応答値を演算して順次上記加振手段にフィードバックして上記模型を加振し、上記模型を流体の圧力変化に応じてリアルタイムに振動させて、その振動状態をシミュレーションするようにしたことを特徴とする流体中の物体の振動シミュレーション装置。
  4. 上記模型を複数の質量要素に分割するとともに、上記各要素のそれぞれに加振手段を設け、上記各質量要素を加振するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の流体中の物体の振動シミュレーション装置。
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