JP3841889B2 - 画像検査方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、基準画像と検査対象画像との位置ずれ補正を行って、両者を比較して検査する画像検査方法および装置に関する。特に、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像の画素列と対応する検査対象画像の画素列について、その位置関係をその画素列の列方向に画素単位で変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、その補正値に基づいて位置ずれを補正した上で基準画像と検査対象画像とを比較して検査する画像検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷物の不良には、印刷用紙の皺、異物、汚れ等の欠陥によるもの、印刷中に発生する、インキ汚れ、ヒッキー、ドクター筋、濃度不良、色調不良等、様々なものがある。
従来、印刷物の検査は、人間によって行われる目視検査が主体であり、例えば、枚葉印刷機、あるいは輪転印刷機の折ユニットから排出される印刷後の印刷物においては、印刷機のオペレータ(操作者)が適時抜き取って、目視による検査を行っていた。また、連続した印刷物が印刷機より排出され抜き取りの行えない場合は、印刷物の走行速度に同期させて瞬間発光するストロボ光を印刷物に照射し、人間の目の残像を利用して静止状態とし印刷物の目視検査を行っていた。
目視検査は検査する人間に対する作業負荷が非常に大きく、また人間が行うため不良の見逃しが避けられないものである。そこで、印刷物検査を自動的に行う提案がなされ様々な技術が開示されている。
【0003】
例えば、特公平1−47823には、正常な印刷物が印刷された時点で走行印刷物の絵柄から読み取った画像データを基準画像データとして画像メモリに記憶しておき、その画像メモリから読み出した基準画像データを、印刷中の検査対象の印刷物の絵柄から読み取った検査対象画像データと画素単位で比較して印刷の良否判定を行う方式の印刷物の検査装置に関する技術が開示されている。
ところが、基準画像データと検査対象画像データとを画素単位で比較する場合、不良検出の精度を高めると、印刷物から絵柄を読取る際の両データ間の位置ずれがわずかである場合でも位置ずれを不良と誤検出することとなる。そこで、位置ずれを不良と誤検出しないようにするためには不良検出の精度をやむおえず低下させることが必要であり、ある程度の両データ間の位置ずれを避け得ない場合には要求を満足するに充分な検査性能が得られなかった。
【0004】
そこで、特公平1−20477には、検査対象画像データまたは基準画像データを1画素ずつ印刷物の走行方向に対して左右方向に位置ずれさせて、検査対象画像データと基準画像データを比較し、両データが最も一致したときの両データ間の位置ずれ値に基づき、位置ずれを補正した上で、検査対象画像データと基準画像データを比較するという技術が開示されている。
しかしながら従来の自動検査技術における画像の位置ずれ補正の方法は、検査対象画像データと基準画像データとを比較するという、データ量の極めて大きい画像データを処理するものであるために、膨大な処理時間を要してしまうという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
それらの問題に鑑み、本発明者による発明である特開平7−249122には、検査対象画像と基準画像との間の位置ずれを補正した上で両画像を比較する検査方法において、画像の位置ずれ補正の処理時間を短くする方法が開示されている。その位置ずれ補正の方法は、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像の画素列と対応する検査対象画像の画素列について、その位置関係をその画素列の列方向に画素単位で変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、その補正値に基づいて位置ずれを補正するものである。この補正方法によれば位置ずれの補正値を、画像全体からではなく画素列から検出するためデータ処理量を大幅に削減し、処理時間を極めて効果的に短縮できるものである。
【0006】
ところが、補正すべき方向と直交する方向に検出対象画像の位置ずれがあった場合には、位置ずれの補正値の検出に用いる基準画像の画素列(補正値検出画素列)に対応する検出対象画像の画素列にも位置ずれがあり、想定した検出対象画像の画素列とは異なった直交する方向に位置ずれした画素列と一致度の評価が行われることとなる。そのため、直交する方向に位置ずれした画素列の画素値が、想定した検出対象画像の画素列の画素値と大きく異なったものである場合には、正しい位置ずれ補正値を得ることができなくなる。
特に、人間が画像を観察しながら画素列を選択する場合はよいが、画素列を自動選択しようとする場合にはそのことは本質的に重要な問題である。
【0007】
図10は各様の絵柄の部分における画素列を補正値検出画素列として選択した場合の説明図である。図10(A)において、画素列Aよりは画素列Bを補正値検出画素列として選択したほうが正確な位置ずれ補正値を得ることができ、画素列Bよりは画素列Cを補正値検出画素列として選択したほうが正確な位置ずれ補正値を得ることができる。
画素列Aの絵柄はすべて傾斜パターンであるため、位置ずれを補正すべき方向と直交する方向に位置ずれがあった場合に、その影響が位置ずれを補正すべき方向と平行する方向にも現れ、画素列の画素値が変化する。また、画素列Bの絵柄は傾斜パターンだけでなく画素列の方向と直交する方向の辺を有する直交パターンを有する。その直交パターンの部分では画素列の画素値が変化しないため、位置ずれを補正すべき方向と直交する方向に位置ずれがあった場合の影響が、画素列Bの場合は画素列Aと比較して緩和される。画素列Cの絵柄は画素列の方向と直交する方向の辺を有する直交パターンであるため、位置ずれを補正すべき方向と直交する方向に位置ずれがあった場合に、その影響が位置ずれを補正すべき方向と平行する方向には全く現れない。
【0008】
また同様に、図10(B)において、画素列Aよりは画素列Bを補正値検出画素列として選択したほうが正確な位置ずれ補正値を得ることができ、画素列Bよりは画素列Cを補正値検出画素列として選択したほうが正確な位置ずれ補正値を得ることができる。
【0009】
そこで本発明の目的は、補正すべき方向と直交する方向に検出対象画像の位置ずれがあり、想定した検出対象画像の画素列とは異なった直交する方向に位置ずれした画素列と一致度の評価が行われることとなる場合においても、正しい位置ずれ補正値を検出することができるような適正な画素列を自動選択することのできる画像検査方法および装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像に属する画素列の集合の要素の一つである対象画素列と、その対象画素列の左右両側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の画素列の各々について、画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出する。そして、その補正値が所定値より小となる画素列が対象画素列から連続する数を対象画素列の右側方向と左側方向について求め、少ない方の数をその対象画素列の度数とする。基準画像に属する画素列の集合のすべてを対象画素列として度数を求め、その度数が最大または十分大きい対象画素列から位置ずれの補正値の検出に適用する画素列を選定する。
【0011】
本発明によれば、対象画素列に隣接する画素列で、その対象画素列の度数以下の範囲にある画素列は、対象画素列との一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出すると、その補正値は所定値より小となる。すなわち、その対象画素列の度数以下の範囲の位置ずれであれば、位置ずれを補正する方向と直交する方向に位置ずれがある場合においても、適正な位置ずれの補正値を検出することができる。
このように、度数は対象画素列に隣接する画素列の内でその対象画素列と類似する画素列が対象画素列から連続する数(類似画素列度数)である。また、度数は位置ずれを補正する方向と直行する方向の位置ずれに対する許容度をあらわすものである。そこで、判りやすいように、ここでは“度数”のことを“許容度の度数”あるいは、単に“許容度”とも呼ぶことにする。
この度数を基準画像のすべての対象画素列に対して求めると、許容度の度数分布(frequecy distribution )が得られる。この度数分布はヒストグラム(histogram )の形に図示することができる(詳細を後述する)。
【0012】
したがって、度数の大きな対象画素列を選択することにより、補正すべき方向と直交する方向に検出対象画像の位置ずれがあり、想定した検出対象画像の画素列とは異なった直交する方向に位置ずれした画素列と一致度の評価が行われることとなる場合においても、正しい位置ずれ補正値を検出することができる。しかも、それを自動処理で行うことができる。したがって、正確な位置ずれの補正値を検出することができるような適正な画素列を自動選択することができる画像検査方法および装置が提供される。
なお、位置ずれを補正する方向は1つの方向に限定されるものではない。印刷物の移送方向と平行方向および直交方向の2つの方向に本発明を適用すれば2次元の位置ずれ補正を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明について実施の形態により説明する。すでに説明しているように、本発明は、基準画像と検査対象画像との位置ずれ補正を行って、両者を比較して検査する画像検査方法および装置である。位置ずれを補正するためには補正値を検出することが必要であり、その検出した補正値に基づいて位置ずれの補正が行われる。そして、その補正値は、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像の画素列と、対応する検査対象画像の画素列とについて、その位置関係をその画素列の列方向に画素単位で変化した場合の一致度の評価数値から検出する。すなわち、一致度が高い評価を得た場合の位置関係が得られるように補正値が決定される。
ところで、位置ずれを補正する方向と直交する方向にも位置ずれが有る場合には、前述の対応する検査対象画像の画素列は想定した画素列とは異なった画素列となる。この場合、正確な補正値を得るためには、想定した画素列とは異なった画素列であっても、その画素列が想定した画素列と類似度が高く、同じ補正値が得られることが要点であり、そのためには画素列の選定が決定的に重要である。
【0014】
次に、図に基づいて詳細を説明する。図1は対象画素列に類似する隣接画素列の度数の計数方法の説明図である。図1において、1は基準画像、2は度数の計数を行う対象の画素列である対象画素列、3a,3b,3c,3d,3e,3fは対象画素列2の右側(+)方向に隣接する画素列、4は一致度の評価対象を示す評価対象指示、5aは表として示した度数分布、6は対象画素列2の度数である。
【0015】
図1に示すように、基準画像1は説明の便宜上この例では長方形の単純な絵柄を有する。対象画像2は位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像に属する画素列の集合の要素の一つであり、その長方形の絵柄の部分を横断する画素列である。画素列3a,3b,3c,3d,3e,3fはその対象画素列2の右側(+)方向に隣接し、その内で画素列3a,3b,3c,3dは長方形の絵柄の部分を横断する画素列、また、画素列3e,3fは長方形の絵柄の部分から外れた画素列である。評価対象指示4は対象画素列2と一致度の評価数値を求め位置ずれの補正値を検出する画素列を“○”で指し示す。度数分布5aの行方向は基準画像1の各画素列の位置に対応する、また度数分布5aの列方向は、位置ずれを補正する方向と直行する方向の位置ずれ値を示す。度数6は対象画素列2の度数を列方向のずれ値ゼロからの連続する“○”数で示す。度数分布5aには対象画素列2以外の画素列を対象画素列とした場合の度数も表として示してある。
【0016】
評価対象指示4のaの部分、すなわち対象画素列2と、その右側に隣接する対象画素列3aとについて、2つの画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出する。この場合、対象画素列2と対象画素列3aは類似度の高い絵柄の画素列であるから、補正値は明らかに1ロとなる。したがって、度数分布5aの度数6の下から1行目は、補正値がゼロであることを示す“○”が記入される。
同様に、評価対象指示4のbの部分、すなわち対象画素列2と、その右側に一列置いて隣接する対象画素列3bとについて、2つの画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出する。この場合、対象画素列2と対象画素列3bは類似度の高い絵柄の画素列であるから、補正値は明らかにゼロとなる。したがって、度数分布5aの度数6の下から2行目は、補正値がゼロであることを示す“○”が記入される。
同様に、評価対象指示4のcの部分と評価対象指示4のdの部分も補正値は明らかにゼロとなる。したがって、度数分布5aの度数6の下から3行目と4行目は、補正値がゼロであることを示す“○”が記入される。
【0017】
ところが、評価対象指示4のeの部分、すなわち対象画素列2と、その右側に四列置いて隣接する対象画素列3eとについて、2つの画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出する。この場合、対象画素列2と対象画素列3eは異なった絵柄の画素列であるから、補正値は明らかにゼロとはならない。図1に示すような極端な絵柄では補正値は不定値か間違った値となる。したがって、度数分布5aの度数6の下から5行目は、補正値がゼロでないことを示す“×”が記入される。
同様に、評価対象指示4のfの部分も補正値は明らかにゼロとはならない。したがって、度数分布5aの度数6の下から6行目は、補正値がゼロでないことを示す“×”が記入される。
なお、右側に隣接する画素列と一致度の評価を行うのは、基準画像に対して検査対象画像が左側に位置ずれした場合に相当する。
【0018】
対象画素列2に対して行った上述の過程を基準画像1の全ての画素列に対して行うと、表で示す度数分布5aの全ての記入欄に“○”、“×”または一致度を評価する画素列が無いことを示す“/”が記入され、図示するような度数分布5aを完成することができる。
【0019】
図2は対象画素列に対して一方に隣接する画素列の度数分布が得られた場合の他方に隣接する画素列の度数分布を得る方法の説明図である。図2において、1は基準画像、5aは右側に隣接する画素列の度数を表として示した度数分布、5bは左側に隣接する画素列の度数を表として示した度数分布、7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h,7i,7j,7k,7l,7mは画素列である。
図2において、右側に隣接する画素列の度数を表として示した度数分布5aは、前述した図1においてすでに得られているものとする。左側に隣接する画素列の度数を表として示した度数分布5bは、前述した過程と同様の方法によって得ることができる。しかし、すでに得られている度数分布5aから容易に導くことができる。ここではその方法を説明する。
【0020】
図2において、画素列7mを対象画素列として画素列7lとの一致度の評価数値から求められた位置ずれの補正値は、画素列7mと画素列7lを入れ換えて、画素列7lを対象画素列として画素列7mとの一致度の評価数値から求められた位置ずれの補正値と全く同一である。すなわち、“○”、“×”、“/”の判定記号も全く同一である。したがって、度数分布5aの画素列7lの下から1行目の“×”は、度数分布5bの画素列7mの上から1行目に複写することができる。
【0021】
同様に、画素列7mと画素列7kの関係により、度数分布5aの画素列7kの下から2行目の“×”は、度数分布5bの画素列7mの上から2行目に複写することができる。
同様に、画素列7mと画素列7jの関係により、度数分布5aの画素列7jの下から3行目の“×”は、度数分布5bの画素列7mの上から3行目に複写することができる。
同様に、画素列7mと画素列7iの関係により、度数分布5aの画素列7iの下から4行目の“×”は、度数分布5bの画素列7mの上から4行目に複写することができる。
同様に、画素列7mと画素列7hの関係により、度数分布5aの画素列7hの下から5行目の“×”は、度数分布5bの画素列7mの上から5行目に複写することができる。
同様に、画素列7mと画素列7gの関係により、度数分布5aの画素列7gの下から6行目の“×”は、度数分布5bの画素列7mの上から6行目に複写することができる。
【0022】
他の画素列7l〜7aについても上述の7mの場合と同様に複写を行うことを想定すると、度数分布5aと度数分布5bの関係は単純である。すなわち、図2において、矢印→で示すように、度数分布5aの各行を右側の“/”の数だけ右側行方向に移動する。さらに、移動によってできた各行の左側の記入欄の余白には“/”を埋める。
【0023】
本発明においては、上述のようにして得られる度数分布(右側)5aと度数分布(左側)5bとから、各対象画素列についての2つの度数の内で小さい方の度数を類似画素列度数として選択する。
図3は類似画素列度数の度数分布を導出する方法の説明図である。図3(A)は、前述の度数分布(右側)5aと度数分布(左側)5bを縦軸を位置ずれ値、横軸を基準画像の画素列として、1つに纏めて表として示した度数分布の図である。2つの度数の内で小さい方の度数である類似画素列度数は、図3(A)において、太い線の内側にある“○”の数で表される。
また、図3(B)は類似画素列度数の分布をヒストグラムとして示した図である。ヒストグラムにおいて類似画素列度数が最も高くなる画素列が、位置ずれを補正する方向(図3の上下方向)と直交する方向(図3の左右方向)の位置ずれに対して、最も影響されずに位置ずれ補正を行うことができる。
【0024】
なお、一致度の評価数値としては、画素列の相関係数、対応画素の差の絶対値の総和、対応画素の差の自乗の総和、等を用いることができる。一致度の高い評価値は、相関係数では極大値(relative maximum)であるが、差の絶対値の総和と対応画素の差の自乗の総和では極小値(relative minimum)である。以下の数1に相関係数の計算式を、数2に差の絶対値の総和の計算式を、数3に差の自乗の総和の計算式を示す。
【数1】
Figure 0003841889
【数2】
Figure 0003841889
【数3】
Figure 0003841889
【0025】
以上で画素列の選択に関する説明を終え、次に本発明の検査装置の構成および動作について説明する。図4は、本発明の装置構成の概要を示す模式図である。図4において、11は印刷ユニット、12は印刷物、13はガイドローラ、14は照明用の光源、15は撮像用のカメラユニット、16はカメラユニットを制御するカメラ制御部、17は印刷ユニットの機械的位置(版胴の回転位置)を検出するロータリーエンコーダ、18はカメラユニットによる撮像で得た画像データの処理を行う印刷物検査装置の本体である。
印刷用紙は印刷ユニット11を通過し、そこにおいて印刷が行われれて印刷物12となり、ガイドローラ13によって導かれて、光源14によって照明される位置に達する。その位置には通常ガイドローラ13があって、印刷物12の位置が規定されている。その位置において印刷物12はカメラユニット15によって撮像される。カメラユニット15は図4の例では一次元の走査によって画像を撮像するリニアセンサーカメラである。
【0026】
印刷ユニット11の版胴もしくは版胴と同期して回転する部分にはロータリーエンコーダ17が設置されており印刷の周期に同期したパルス信号を出力する。このパルス信号はカメラ制御部16に入力され、カメラ制御部16は、印刷の周期に同期して印刷物12が所定量走行するごとにカメラユニット15に撮像開始信号を出力し、カメラユニット15の撮像データ、すなわちアナログデータを入力し、A/D(analog to digital )変換を行ってディジタルデータに変換して、印刷物検査装置本体18にデータ転送を行う。このように印刷の周期に同期し、タイミングをとって二次元の走査が行われディジタル画像データが印刷物検査装置本体18に読み込まれる
また、このように印刷の周期に同期して撮像されるから、外乱要因、誤差要因がなければ、各印刷の周期で読み取られる撮像データは、同じ周期タイミングの撮像データであれば常に同じ印刷絵柄位置の撮像データになる。
【0027】
ディジタル画像信号を入力した前記印刷物検査装置本体18は、良品が印刷されたときの印刷物12のディジタル画像データを基準画像としてメモリに格納する。そして、それ以降入力されるディジタル画像データを検査対象画像データとして、印刷物12の不良が発生したか否かの判定を行う。
なお印刷物検査装置本体18は、データ記憶装置とデータ処理装置を有するワークステーションやパーソナルコンピュータのようなコンピュータシステムによって実現することができる。あるいは、データ記憶容量、データ処理速度、データ転送速度等の要求が高い場合には、そのための専用のハードウェアをコンピュータシステムに付加することによって実現することができる。
【0028】
図5は、印刷物検査装置本体の構成を示すブロック図である。図5において、18は印刷物検査装置本体、15はカメラユニット、16はカメラ制御部、19は基準画像データメモリ、20は検査対象画像データメモリ、21は基準入力司令入力部、22は位置ずれ検出部、23は位置ずれ補正比較部、24はパラメータ入力部、25は画素列検証選択部である。
基準画像データメモリ19および検査対象画像データメモリ20は、いずれも、印刷物1単位分(印刷ユニットで行われる1周期分の印刷画面)を少なくとも記憶できる記憶容量を有している。
また基準入力司令入力部21は、画像検査を始めるにあたって行う基準画像を撮影し基準画像データメモリ19へデータ入力を行う司令、そして画素列検証選択部25に対して位置ずれ補正に適用する画素列の決定を行う指令、さらに続いて行う検査対象画像を撮影し検査対象画像データメモリ20へデータ入力を行う司令の切り換えを行う。
【0029】
基準入力司令入力部21で基準画像データの入力が司令されると、図5のセレクタは基準画像データメモリ19に撮像データの入力接続を行うが、このときは位置ずれ検出部22、位置ずれ補正比較部23、および画素列検証選択部25は動作しない。
そして基準画像データメモリ19への基準画像データの入力が完了すると、画素列検証選択部25に対して位置ずれ補正に適用する画素列の決定を行う指令が基準入力司令入力部21から出力される。この司令により、基準画像データメモリ19の基準画像データを入力し、画素列検証選択部25は補正値検出画素列を決定する。
【0030】
画素列検証選択部25は、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像に属する画素列の集合の要素の一つである対象画素列と、その対象画素列の左右両側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の画素列の各々について、画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出する。そして、その補正値が所定値より小となる画素列が対象画素列から連続する数を対象画素列の右側方向と左側方向について求め、少ない方の数をその対象画素列の度数とする。基準画像に属する画素列の集合のすべてを対象画素列として度数を求め、その度数が最大または十分大きい対象画素列から選択して位置ずれの補正値の検出に適用する補正値検出画素列とする。
そして、画素列検証選択部25は、補正値検出画素列の情報を位置ずれ検出部22に出力する。
【0031】
一方、基準入力司令入力部21にて検査対象画像データの入力が司令されると、セレクタは検査対象画像データメモリへ20に撮像データの入力接続を行う。そして、位置ずれ検出部22は画素列検証選択部25から入力した補正値検出画素列の情報に基づいて、検査対象画像と基準画像の位置ずれ検出を行い、その結果の位置ずれ補正値を位置ずれ補正比較部23へ送る。そして、位置ずれ補正値を受け取った位置ずれ補正比較部23は、位置ずれ補正値に基づいて位置ずれを補正した上で検査対象画像データと基準画像データとの照合比較検査を行う。
また、パラメータ入力部24は、位置ずれ検出部22、および位置ずれ補正比較部23で用いられるパラメータを設定するための入力を行う。パラメータとしては、例えば前記位置ずれ補正比較部13で検査対象画像データと基準画像データとの比較を行って、良否判定を行う場合の閾値を入力する。
【0032】
図6は画素列検証選択部25における処理の過程を示すフロー図である。画素列検証選択部25における処理は、前述の処理だけでなく複数の基本的な処理が含まれる。
まず、ステップS1において、位置ずれを補正しようとする方向に対して、基準画像の輪郭強度を算出し、所定の強度以上の輪郭強度を有する画素の数を、その方向の画素列の各々に対して計数して画素数を求め、その画素数が所定の数以上ある画素列は選択可能画素列とする。この処理により、基準画像と検査画像の位置ずれを補正に適用する画素列には、必ず輪郭部位の画素が含まれ、しかもその輪郭は所定の強度を有することとなる。したがって、一致度の評価数値の変化が大きく、正確な位置ずれの補正量を検出することができる。
【0033】
次に、ステップS2において、位置ずれを補正する方向の基準画像の複数の画素列に対して、その内の一つの対象画素列と、その対象画素列を所定の画素分ずらした画素列との画素ごとの差の絶対値を算出し、その差の絶対値と基準画像の輪郭から成る輪郭画像の対応する画素の画素値とを比較する。その差の絶対値が輪郭画像の画素の画素値を越える画素を有することから、その対象画素列が絵柄が繰返し成分だけではない画素列であると判定し、基準画像の各画素列の内でそのような画素列は選択可能画素列とする。この処理により、同じ絵柄が繰返す部分すなわち周期絵柄の部分だけを含む画素列を位置ずれの補正値の検出に適用する画素列として選択するようなことがなくなる。したがって、繰返し周期の倍数だけ離れた補正値が検出される恐れが無く、正確な位置ずれの補正値を検出することができる。
【0034】
次のステップS3が本発明における主要な処理である。すなわち、ステップS3において、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像に属する画素列の集合の要素の一つである対象画素列と、その対象画素列の左右両側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の画素列の各々について、画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出する。そして、その補正値がゼロとなる画素列の数を対象画素列の右側方向と左側方向について求め、少ない方の数をその対象画素列の度数とする。基準画像に属する画素列の集合のすべてを対象画素列として度数を求め、その度数が最大または十分大きい画素列は選択可能画素列とする。この処理により、その対象画素列の度数以下の範囲の位置ずれであれば、位置ずれを補正する方向と直交する方向に位置ずれがある場合においても、適正な位置ずれの補正値を検出することができる。
【0035】
次にステップS4において、上述のステップS1の選択可能画素列であり、かつ、ステップS2の選択可能画素列であり、かつ、ステップS3の選択可能画素列である画素列から位置ずれの補正値を検出に適用する画素列を選択する。
【0036】
【実施例】
次に、実施例に基づいて本発明について説明する。特に、本発明の特徴部分である上述の画素列検証選択部25における処理(前述の図6におけるステップS3)について説明する。許容度テーブル(+方向)の作成処理、許容度テーブル(−方向)の作成処理、ずれ許容度ヒストグラムの作成処理の順に説明する。
図7は本発明における画素列検証選択における許容度テーブル(+方向)の作成処理の過程の一例を示すフロー図である。図7に基づいて、許容度テーブル(+方向)の作成処理の過程を説明する。
まず、ステップS101において、最初に対象画素列とする画素列のアドレスとして、“i”に“0”を代入する(i=0とする)。
次に、ステップS102において、ずれ許容度値として、“j”に“1”を代入する(j=1とする)。
次に、ステップS103において、画素列(i)または画素列(i+j)がマスクされているか否かの判定が行われる。“マスク”とは前述の図6におけるステップS1またはステップS2において選択不可画素列(選択可能画素列ではない画素列)とされた画素列に与えられる属性であり、選択不可画素列はマスクされており、選択可能画素列はマスクされていない。画素列(i)または画素列(i+j)がマスクされていない場合にはステップS104に進み、画素列(i)または画素列(i+j)がマスクされている場合にはステップS107に進む。
【0037】
ステップS104においては、画素列(i)と画素列(i+j)との間で位置ずれの補正値を検出する。
次に、ステップS105において、補正値が“0”であるか否かが判定される。補正値が“0”である場合にはステップS106に進み、補正値が“0”でない場合にはステップS107に進む。
ステップS106においては、許容度テーブル(+方向)であるTable〔i〕〔j〕に“1”を記入する。これは図1における“○”の記入に相当する。一方、ステップS107においては、許容度テーブル(+方向)であるTable〔i〕〔j〕に“0”を記入する。これは図1における“×”の記入に相当する。
【0038】
次に、ステップS108において、jにj+1を代入する(j=j+1とする)。
次に、ステップS109において、jがずれ許容度の検証範囲を越えているか否かが判定される。jがずれ許容度の検証範囲を越えている場合にはステップS110に進み、jがずれ許容度の検証範囲を越えていない場合にはステップS103に戻り前述の過程を繰り返す。
ステップ110においては、iにi+1を代入する(i=i+1とする)。
次に、ステップS111において、iの値から全画素列の処理が終了したか否かが判定される。全画素列の処理が終了した場合には終了とし、全画素列の処理が終了していない場合にはステップS102に戻り前述の過程を繰り返す。
【0039】
図8は本発明における画素列検証選択における許容度テーブル(−方向)の作成処理の過程の一例を示すフロー図である。図8に基づいて、許容度テーブル(−方向)の作成処理の過程を説明する。
まず、ステップS201において、最初に対象画素列とする画素列のアドレスとして、“i”に“0”を代入する(i=0とする)。
次に、ステップS202において、ずれ許容度値として、“j”に“1”を代入する(j=1とする)。
次に、ステップS203において、許容度テーブル(−方向)であるTable〔i〕〔−j〕に許容度テーブル(+方向)であるTable〔i−j〕〔j〕の許容値を代入する(Table〔i〕〔−j〕=Table〔i−j〕〔j〕とする)。
【0040】
次に、ステップS204において、jにj+1を代入する(j=j+1とする)。
次に、ステップS205において、jがずれ許容度の検証範囲を越えているか否かが判定される。jがずれ許容度の検証範囲を越えている場合にはステップS206に進み、jがずれ許容度の検証範囲を越えていない場合にはステップS203に戻り前述の過程を繰り返す。
ステップ206においては、iにi+1を代入する(i=i+1とする)。
次に、ステップS207において、iの値から全画素列の処理が終了したか否かが判定される。全画素列の処理が終了した場合には終了とし、全画素列の処理が終了していない場合にはステップS202に戻り前述の過程を繰り返す。
【0041】
図9は本発明における画素列検証選択におけるずれ許容度ヒストグラムの作成処理の過程の一例を示すフロー図である。図9に基づいて、ずれ許容度ヒストグラムの作成処理の過程を説明する。
まず、ステップS301において、最初に対象画素列とする画素列のアドレスとして、“i”に“0”を代入する(i=0とする)。
次に、ステップS302において、ずれ許容度値として、“j”に“1”を代入する(j=1とする)。
次に、ステップS303において、許容度テーブル(+方向)であるTable〔i〕〔j〕の許容値が“0”であるか否かが判定される。許容値が“0”である場合にはステップS307に進み、許容値が“0”でない場合にはステップS304に進む。
【0042】
ステップS304においては、許容度テーブル(−方向)であるTable〔i〕〔−j〕の許容値が“0”であるか否かが判定される。許容値が“0”である場合にはステップS307に進み、許容値が“0”でない場合にはステップS305に進む。
次に、ステップS305において、jにj+1を代入する(j=j+1とする)。
次に、ステップS306において、jがずれ許容度の検証範囲を越えているか否かが判定される。jがずれ許容度の検証範囲を越えている場合にはステップS307に進み、jがずれ許容度の検証範囲を越えていない場合にはステップS303に戻り前述の過程を繰り返す。
【0043】
ステップ307においては、ずれ許容度ヒストグラムであるHistgram〔i〕にj−1を代入する(Histgram〔i〕=j−1とする)。
次に、ステップ308においては、iにi+1を代入する(i=i+1とする)。
次に、ステップS309において、iの値から全画素列の処理が終了したか否かが判定される。全画素列の処理が終了した場合には終了とし、全画素列の処理が終了していない場合にはステップS302に戻り前述の過程を繰り返す。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、補正すべき方向と直交する方向に検出対象画像の位置ずれがあり、想定した検出対象画像の画素列とは異なった直交する方向に位置ずれした画素列と一致度の評価が行われることとなる場合においても、正しい位置ずれ補正値を検出することができるような適正な画素列を自動選択することのできる画像検査方法および装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】対象画素列に類似する隣接画素列の度数の計数方法の説明図である。
【図2】対象画素列に対して一方に隣接する画素列の度数分布が得られた場合の他方に隣接する画素列の度数分布を得る方法の説明図である。
【図3】類似画素列度数の度数分布を導出する方法の説明図である。
【図4】本発明の装置構成の概要を示す模式図である。
【図5】印刷物検査装置本体の構成を示すブロック図である。
【図6】画素列検証選択部における処理の過程を示すフロー図である。
【図7】本発明における画素列検証選択における許容度テーブル(+方向)の作成処理の過程の一例を示すフロー図である。
【図8】本発明における画素列検証選択における許容度テーブル(−方向)の作成処理の過程の一例を示すフロー図である。
【図9】本発明における画素列検証選択におけるずれ許容度ヒストグラムの作成処理の過程の一例を示すフロー図である。
【図10】各様の絵柄の部分における画素列を補正値検出画素列として選択した場合の説明図である。
【符号の説明】
1 基準画像
2 対象画素列
3a,3b,3c,3d,3e,3f,7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h,7i,7j,7k,7l,7m 画素列
5a 度数分布(右側)
5b 度数分布(左側)
6 度数
11 印刷ユニット
12 印刷物
13 ガイドローラ
14 光源
15 カメラユニット
16 カメラ制御部
17 ロータリーエンコーダ
18 印刷物検査装置本体
19 基準画像データメモリ
20 検査対象画像データメモリ
21 基準入力司令入力部
22 位置ずれ検出部
23 位置ずれ補正比較部
24 パラメータ入力部
25 画素列検証選択部

Claims (2)

  1. 位置ずれを補正する方向と平行する方向の画素列であり、かつ、基準画像と検査対象画像との対応する画素列である、2つの画素列の位置関係をそれら画素列の列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、前記検査対象画像と前記基準画像の間に存在する位置ずれを前記補正値により補正した上で、前記基準画像と前記検査対象画像を比較して検査する画像検査方法において、
    位置ずれを補正する方向と平行する方向の前記基準画像に属する画素列の集合の要素の一つである対象画素列と、その対象画素列の第1の側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の第1の画素列とについて、2つの画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、その補正値が所定値より小となる前記隣接する第1の画素列が前記対象画素列から連続する数を第1の度数として演算する第1度数演算過程と、
    前記対象画素列と、その対象画素列の前記第1の側方向とは反対の方向である第2の側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の第2の画素列とについて、2つの画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、その補正値が所定値より小となる前記隣接する第2の画素列が前記対象画素列から連続する数を第2の度数として演算する第2度数演算過程と、
    前記第1の度数と前記第2の度数の内で小さいほうの度数を前記対象画素列の類似画素列度数として選択する類似画素列度数選択過程と、
    前記基準画像に属する画素列の集合の要素の全ての対象画素列に対して前記第1度数演算と前記第2度数演算と前記類似画素列度数選択とを行って、全ての対象画素列に対して類似画素列度数を演算し、その類似画素列度数が最大または所定値より大である対象画素列から選択して位置ずれの補正値の検出に適用する補正値検出画素列として決定する補正値検査画素列決定過程と、
    を有することを特徴とする画像検査方法。
  2. 第1度数演算手段と、第2度数演算手段と、類似画素列度数選択手段と、補正値検出画素列決定手段と、位置ずれ補正比較検査手段と、を有する検査装置であって、
    前記第1度数演算手段は、位置ずれを補正する方向と平行する方向の前記基準画像に属する画素列の集合の要素の一つである対象画素列と、その対象画素列の第1の側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の第1の画素列とについて、2つの画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、その補正値が所定値より小となる前記隣接する第1の画素列が前記対象画素列から連続する数を第1の度数として演算し、
    前記第2度数演算手段は、前記対象画素列と、その対象画素列の前記第1の側方向とは反対の方向である第2の側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の第2の画素列とについて、2つの画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、その補正値が所定値より小となる前記隣接する第2の画素列が前記対象画素列から連続する数を第2の度数として演算し、
    前記類似画素列度数選択手段は、前記第1の度数と前記第2の度数の内で小さいほうの度数を前記対象画素列の類似画素列度数として選択し、
    前記補正値検出画素列決定手段は、前記基準画像に属する画素列の集合の要素の全ての対象画素列に対して前記第1度数演算と前記第2度数演算と前記類似画素列度数選択とを行って、全ての対象画素列に対して類似画素列度数を演算し、その類似画素列度数が最大または所定値より大である対象画素列から選択して位置ずれの補正値の検出に適用する補正値検出画素列として決定し、
    前記位置ずれ補正比較検査手段は、前記基準画像の補正値検出画素列と、検査対象画像の対応する画素列との、2つの画素列の位置関係をそれら画素列の列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、前記検査対象画像と前記基準画像の間に存在する位置ずれを前記補正値により補正した上で、前記基準画像と前記検査対象画像を比較して検査する、
    ことを特徴とする画像検査装置。
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