JP3841773B2 - 高架駅構造物 - Google Patents
高架駅構造物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3841773B2 JP3841773B2 JP2003182138A JP2003182138A JP3841773B2 JP 3841773 B2 JP3841773 B2 JP 3841773B2 JP 2003182138 A JP2003182138 A JP 2003182138A JP 2003182138 A JP2003182138 A JP 2003182138A JP 3841773 B2 JP3841773 B2 JP 3841773B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- viaduct
- architectural
- home
- pile
- building
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Bridges Or Land Bridges (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道等の専用走行路を有する交通機関において高架橋上に走行路が設置される箇所に建設される駅である高架駅の構造の改良に関するものであり、特に、高架駅部における土木構造物である高架橋と、駅建築構造の両者の長所を生かした「ハイブリッド構造」の高架駅構造物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道の駅構造物としては、鉄道車両の走行路である線路の近傍に杭を設け、杭の上に柱を構築し、この柱に駅の床等を支持させる構造物が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、高架橋上に線路が設置されている箇所においては、図5に示すような構造の高架駅構造物が知られている。図5は、高架駅構造物の横断面図である。図の紙面の手前から奥へ向かう方向が、鉄道線路の長手方向(すなわち鉄道車両の走行方向。以下、「線路方向」という。)となっている。この高架駅構造物200は、高架橋部201の上に、建築構造部202が構築されている。
【0004】
高架橋部201は、ラーメン高架橋の床梁の中央部の上に鉄道の線路(軌道)が設置され、線路を挟んで線路の両側に旅客乗降用のプラットホーム(以下、「ホーム」という。)が相対して2面設置されている。このような配置形式のホームを、「相対式ホーム」という。また、建築構造部202は、高架橋部201の上、例えばホームの上に構築されている。以下、図5を参照しつつ、さらに詳細に構成を説明する。
【0005】
高架橋部201は、その基礎として、杭224a、224b、224c、224dを有している。杭224a〜224dは、地盤Gの中に、その長手方向が略鉛直上下方向となるようにして構築される略柱状(例えば円柱状)の構造部材であり、上方の構造物からの荷重を地盤Gに伝達して強固に支持する。杭224a〜224dとしては、例えば場所打ちコンクリート杭などが用いられる。
【0006】
杭224a、224b、224c、224dの上端部(頂部)から上方へは、それぞれ対応するようにして、高架柱216a、216b、216c、216dが構築される。高架柱216a〜216dは、その長手方向が略鉛直上下方向となるように配置される直方体状の構造部材であり、下部を杭224a〜224dにより強固に支持され、上方の構造物を支持する。高架柱216a〜216dは、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。杭224a〜224dの頂部と高架柱216a〜216dの下端部は、剛結状態(剛接状態)で接合される。剛結状態とは、結合されている箇所(節点)において、回転ができないように拘束され、曲げモーメントが伝達され、節点での曲げモーメント零とならないような結合状態である。剛結状態とするため、コンクリート構造の場合には、節点の箇所で鉄筋を連続させるなどの配慮を行う。
【0007】
高架柱216a〜216dの上端部(頂部)の上方には、床梁212a、212b、212cが構築される。床梁212a〜212cは、直方体状の構造部材であり、その長手方向が略水平方向(図の左右方向)となるように配置され、その下面を高架柱216a〜216dの頂部により支持され、上方の構造物を支持する。床梁212a〜212cは、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。高架柱216a〜216dの頂部と床梁212a〜212cの下部は、剛結状態で接合される。
【0008】
上記した杭224等と、柱216a等と、床梁212a等により、ラーメン高架橋は最小限、構成することができる。しかし、地盤強度、荷重等の設計条件によっては、高架橋の強度がさらに要求される場合等があり、そのような場合には、杭224a、224b、224c、224dの上端部(頂部)に、地中梁215a、215b、215cが設けられ、各杭の頂部どうしが結合される。地中梁215a〜215cは、直方体状の構造部材であり、その長手方向が略水平方向でかつ線路方向に対して略直角となる方向に向くように地盤G内に配置される。また、地中梁215aの一端(図5における左端)は、杭224aの頂部に結合され、地中梁215aの他端(図5における右端)は、杭224bの頂部に結合される。同様にして、地中梁215bは、杭224bの頂部と杭224cの頂部を結合する。また、地中梁215cは、杭224cの頂部と杭224dの頂部を結合する。これらの地中梁215a〜215cにより、高架柱216a〜216dの下端部が相互に結合される。これらのことにより、杭と高架柱と床梁と地中梁が強固なラーメン構造を構成し、高架橋全体の強度が向上する。地中梁215a〜215cは、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。杭224a〜224dの頂部と地中梁215a〜215cの端部(図5における左端又は右端)は、剛結状態で接合される。
【0009】
また、上記したラーメン高架橋の中央の床梁212bの上には、左側線路218Lと右側線路218Rが設置される。線路としては、例えばスラブ軌道などが用いられる。各線路には、それぞれ2本のレール219が設置され、レール219の上を鉄道車両(図示せず)が走行する。左側線路218Lの外側(図5における左側)においては、床梁212aの上にホーム基礎部217a及び217bが構築され、これらの上に左側ホーム211Lが設置されている。また、右側線路218Rの外側(図5における右側)においては、床梁212cの上にホーム基礎部217c及び217dが構築され、これらの上に右側ホーム211Rが設置されている。
【0010】
ホーム基礎部217a〜217dは、例えば鉄筋コンクリート等からなる直方体状の構造部材であり、床梁の上面に剛結状態で支持され、上端に鋼材(図示せず)等が設置され、その鋼材等の上に左側ホーム211L及び右側ホーム211Rが支持される。左側ホーム211L及び右側ホーム211Rは、板状の構造部材であり、板の平面の展開方向が略水平方向となるように配置さる。左側ホーム211L及び右側ホーム211Rは、例えば鉄筋コンクリート(RC)、又はプレストレストコンクリート(PC)、あるいはこれらのコンクリートと鋼材との合成構造などで構成される。ホーム基礎部217a〜217dの上部の鋼材等と左側ホーム211L又は右側ホーム211Rとは、ボルトとナット、又はアンカーボルト等により接合される。
【0011】
次に、建築構造部202について説明する。建築構造部202は、建築柱221L及び221Rと、屋根梁227を有している。建築柱221Lは、左側ホーム211Lの上に、その長手方向が略鉛直上下方向となるようにして構築される略棒状の構造部材であり、建築柱221Rは、右側ホーム211Rの上に、その長手方向が略鉛直上下方向となるようにして構築される略棒状の構造部材である。建築柱221L及び221Rは、上方の構造物からの荷重をラーメン高架橋に伝達して支持する基礎となる。また、建築柱221L及び221Rとしては、例えば各種断面形状の鋼材(例えば、角形鋼管)などが用いられる。
【0012】
また、屋根梁227は、頂部が227cとなる逆V字状の形を形成するように配置された梁であり、その一端227aが建築柱221Lの頂部に剛結されるとともに、他端227bが建築柱221Rの頂部に剛結されている。屋根梁227は、ホーム上方に配置される屋根板材、鉄道車両に電力を供給するため線路上方に吊り下げられる架線などを支持する構造物となる。屋根梁227としては、例えば各種断面形状の鋼材などが用いられる。また、建築柱221L及び221Rと、屋根梁227は、いわゆる門型ラーメン構造を構成している。
【0013】
次に、上記した高架駅構造物200の線路方向の構成について概略を説明する。図5に示す断面を構成する杭、柱、床梁等の各部材のうち、各床梁212a〜212cと、高架柱216a〜216dと、杭224a〜224dと、地中梁215a〜215cは、これら全体が1組となり、線路方向に所定の間隔を配されて分散的(離散的)に設置される。
【0014】
線路方向において、各床梁どうしの間には、図示はしていないが、板状のコンクリート部材である床版が設置される。中央の床梁212bと中央の床版(図示せず)は、左側線路218L及び右側線路218Rを支持する。また、左側ホーム211L及び右側ホーム211Rは、駅部のみに所定の長さだけ線路方向に延びるように設置される。
【0015】
また、建築柱221L及び221Rと、屋根梁227からなる門型ラーメン構造の建築構造部202は、これら全体が1組となり、駅部において、線路方向に所定の間隔を配されて分散的(離散的)に設置される。
【0016】
【特許文献1】
特開2000−220316号公報(第1−4頁、図1)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の高架駅構造物においては、以下のような問題点があった。
【0018】
高架橋部201からみると、建築構造部202は、上部に載置される構造物となり、建築構造部202の重量と、建築構造部202が支持する屋根や架線等の重量は、上方から下方に向けて作用する荷重として、高架橋部201に付加される。このため、高架柱216a等、杭224a等、床梁212a等などは、線路を支持するだけの場合と同等以上の強度が要求される。このため、部材の断面の各寸法が大きくなり、柱や杭では太い構造となり、床梁では梁の高さが大きくなる。これにより、コンクリート量が増大し、工事費用が高くなる、という問題があった。
【0019】
また、床梁212a等の下方の空間は、駅内の各種の施設、例えば旅客が乗り換えや待合い等を行うコンコース、鉄道会社の事務所スペース、物販や飲食等の商業スペース等として利用されている。この場合、高架柱216a等が太くなったり、床梁212aの梁高さが大きくなると、床梁212a等の下方の空間が狭くなり、駅内施設の配置レイアウトが制約されたり、空調設備やエスカレーター等の設置が困難となる、といった問題があった。
【0020】
また、建築構造部202は、高架橋部201の工事がある程度完成した後に工事を行う必要がある。特に、建築柱221L等の基礎となる箇所付近のホーム部211L等のコンクリート強度などが、所定値以上となった時点でないと、建築柱221L等の工事には着手できない。このことは、工事期間に制約がある場合には、大きな影響を与える問題となる。
【0021】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、工事費用が低廉で、駅レイアウトの自由度が大きく、工事期間への影響の小さい高架駅構造物を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る高架駅構造物は、
地盤(G)の内部に構築された高架橋杭部(10L、10R)と、前記高架橋杭部(10L、10R)の上に構築される高架橋柱部(16L、16R)と、前記高架橋柱部(16L、16R)の上に構築される床梁(12)と、前記床梁(12)の中央付近に設置される車両走行路(18L、18R)と、前記床梁(12)において走行路長手方向に向かって左側端となる部分である床梁左端部(12L)から走行路直角方向の外方へ張り出される高架橋左張出部(13L)と、前記床梁(12)において前記走行路長手方向に向かって右側端となる部分である床梁右端部(12R)から前記走行路直角方向の外方へ張り出される高架橋右張出部(13R)と、前記高架橋左張出部(13L)の上に構築される左ホーム基礎部(17L1、17L2)と、前記高架橋右張出部(13R)の上に構築される右ホーム基礎部(17R1、17R2)と、前記左ホーム基礎部(17L1、17L2)の上に構築される左側ホーム(11L)と、前記右ホーム基礎部(17R1、17R2)の上に構築される右側ホーム(11R)と、前記高架橋杭部(10L、10R)の各杭の頂部どうしを前記地盤(G)内で前記走行路直角方向に結合する高架橋地中梁(15)と、前記高架橋地中梁(15)において前記走行路長手方向に向かって左側端となる部分である高架橋地中梁左端部(15L)から前記走行路直角方向の外方へ突設される左側地中梁支承部(14L)と、前記高架橋地中梁(15)において前記走行路長手方向に向かって右側端となる部分である高架橋地中梁右端部(15R)から前記走行路直角方向の外方へ突設される右側地中梁支承部(14R)とを有する高架橋部(1)と、
前記地盤(G)の内部でかつ前記走行路長手方向に向かって前記高架橋部(1)の左側外方となる箇所に構築された建築左杭(24L)と、前記地盤(G)の内部でかつ前記走行路長手方向に向かって前記高架橋部(1)の右側外方となる箇所に構築された建築右杭(24R)と、前記建築左杭(24L)の頂部に構築され鉛直上方に立設される建築左柱(21L)と、前記建築右杭(24R)の頂部に構築され鉛直上方に立設される建築右柱(21R)と、一端が前記建築左柱(21L)の頂部に剛結されるとともに他端が前記建築右柱(21R)の頂部に剛結される屋根梁(27)と、前記建築左杭(24L)の頂部から前記左側地中梁支承部(14L)へ向けて張り出されるとともに一端が前記建築左杭(24L)の頂部に剛結されかつ他端が前記左側地中梁支承部(14L)により単純支持される建築左地中梁(25L)と、前記建築右杭(24R)の頂部から前記右側地中梁支承部(14R)へ向けて張り出されるとともに一端が前記建築右杭(24R)の頂部に剛結されかつ他端が前記右側地中梁支承部(14R)により単純支持される建築右地中梁(25R)と、梁状に形成されるとともに一端が前記建築左柱(21L)における鉛直方向の中間箇所(P1)に剛結されかつ他端が前記高架橋左張出部(13L)の外側面(S1)にヒンジ接合される左横継梁(23L)と、梁状に形成されるとともに一端が前記建築右柱(21R)における鉛直方向の中間箇所(P2)に剛結されかつ他端が前記高架橋右張出部(13R)の外側面(S2)にヒンジ接合される右横継梁(23R)と、前記建築左柱(21L)において前記左横継梁(23L)の鉛直上方となる箇所(P3)に剛結されるとともに前記左側ホーム(11L)の左側端部(11a)を単純支持する左ホーム支承部(22L)と、前記建築右柱(21R)において前記右横継梁(23R)の鉛直上方となる箇所(P4)に剛結されるとともに前記右側ホーム(11R)の右側端部(11b)を単純支持する右ホーム支承部(22R)とを有し、前記高架橋部(1)の周囲を覆うような状態で構築される建築構造部(2)を備えること
を特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る高架駅構造物の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態である高架駅構造物の全体構成を示す横断面図である。図1は、高架駅構造物の横断面図であり、図の紙面の手前から奥へ向かう方向が、鉄道線路の長手方向(すなわち鉄道車両の走行方向。以下、「線路方向」という。)となっている。図1に示すように、この高架駅構造物100は、高架橋部1と、建築構造部2を備えて構成されている。
【0025】
この高架駅構造物100においては、概略すると、以下のような特徴を有している。まず第1に、建築構造部2は、高架橋部1の周囲を覆うような状態で構築される。また、建築構造部2に関する荷重、例えば、建築構造部2に作用する地震力や風荷重などの荷重は、その一部が、建築構造部2自体により支持される。また、建築構造部2に関する荷重の残部は、高架橋部1の外側となる箇所によって負担されるが、高架橋部1に曲げモーメントを伝達することが無いように、高架橋部1との接合箇所は単純支持支点やヒンジ節点で構成されている。また、高架橋部1のうちのホーム部の一端は、建築構造部2の柱の中間箇所で支持されるようになっており、建築構造部2は、高架橋部1の荷重の一部も負担する構造となっている。このように、従来の高架駅構造物200とは、異なる構成を採用することにより、従来の問題点を解決し、さらに、後述するような各種の利点を獲得している。
【0026】
以下、高架駅構造物100の構成と作用について、さらに詳細に説明する。
【0027】
高架橋部1は、その基礎として、高架橋左杭10Lと、高架橋右杭10Rを有している。高架橋左杭10Lは、線路方向に向かって左側(図1における左側)に配置されている。また、高架橋右杭10Rは、線路方向に向かって右側(図1における右側)に配置されている。高架橋左杭10L及び高架橋右杭10Rは、略柱状(例えば円柱状)の構造部材であり、地盤Gの中に構築され、その長手方向が略鉛直上下方向となるように設置されている。高架橋左杭10L及び高架橋右杭10Rは、上方の構造物からの荷重を地盤Gに伝達して強固に支持する。高架橋左杭10L及び高架橋右杭10Rとしては、例えば場所打ちコンクリート杭などが用いられる。また、高架橋左杭10L及び高架橋右杭10Rは、特許請求の範囲における高架橋杭部を構成している。
【0028】
高架橋左杭10Lの上端部(頂部)から上方へは、高架橋左柱16Lが構築されている。また、高架橋右杭10Rの上端部(頂部)から上方へは、高架橋右柱16Rが構築されている。高架橋左柱16L及び高架橋右柱16Rは、直方体状の構造部材であり、その長手方向が略鉛直上下方向となるように配置されている。高架橋左柱16Lは、その下部が、高架橋左杭10Lにより強固に支持され、上方の構造物を支持するように構成されている。また、高架橋右柱16Rは、その下部が、高架橋右杭10Rにより強固に支持され、上方の構造物を支持するように構成されている。高架橋左柱16L及び高架橋右柱16Rは、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。高架橋左杭10Lの頂部と高架橋左柱16Lの下端部は、剛結状態で接合される。また、高架橋右杭10Rの頂部と高架橋右柱16Rの下端部は、剛結状態で接合される。高架橋左柱16L及び高架橋右柱16Rは、特許請求の範囲における高架橋柱部を構成している。
【0029】
また、高架橋左杭10Lの上端部(頂部)と、高架橋右杭10Rの上端部(頂部)の間には、高架橋地中梁15が構築されており、高架橋左杭10Lの頂部と高架橋右杭10Rの頂部どうしが結合されている。高架橋地中梁15は、直方体状の構造部材であり、その長手方向が略水平方向でかつ線路方向に対して略直角となる方向(図1における左右方向。以下、「線路直角方向」という。)に向くように地盤G内に配置される。
【0030】
また、高架橋地中梁15の一端15L(線路方向に向かって左側端となる部分。図1における左端部。以下、「高架橋地中梁左端部」という。)は、高架橋左杭10Lの頂部に、剛結状態で結合されている。高架橋地中梁15の他端15R(線路方向に向かって右側端となる部分。図1における右端部。以下、「高架橋地中梁右端部」という。)は、高架橋右杭10Rの頂部に、剛結状態で結合されている。高架橋地中梁15は、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。また、高架橋地中梁15により、高架橋左柱16Lの下端部と高架橋右柱16Rの下端部が相互に結合されている。
【0031】
また、高架橋左柱16Lの上端部(頂部)の上方には、床梁12が構築されている。床梁12は、直方体状の構造部材であり、その長手方向が略水平方向(図の左右方向)となるように配置され、その一端12L(線路方向に向かって左側端となる部分。図1における左端部。以下、「床梁左端部」という。)が高架橋左柱16Lの頂部により支持されている。また、床梁12の他端12R(線路方向に向かって右側端となる部分。図1における右端部。以下、「床梁右端部」という。)が高架橋右柱16Rの頂部により支持されている。床梁12は、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。高架橋左柱16Lの頂部及び高架橋右柱16Rの頂部と床梁12の下部は、剛結状態で接合されている。
【0032】
上記した構成により、高架橋部1においては、高架橋杭部(10L及び10R)と、高架橋柱部(16L及び16R)と、地中梁15と、床梁12は、強固なラーメン高架橋を構成している。
【0033】
また、上記した高架橋地中梁15の高架橋地中梁左端部15Lからは、線路直角方向の外方(図1における左へ向かう方向)へ向かうように、顎状の左側地中梁支承部14Lが突出するように突設されている。また、上記した高架橋地中梁15の高架橋地中梁右端部15Rからは、線路直角方向の外方(図1における右へ向かう方向)へ向かうように、顎状の右側地中梁支承部14Rが突出するように突設されている。左側地中梁支承部14L及び右側地中梁支承部14Rは、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。
【0034】
また、上記した床梁12の床梁左端部12Lからは、線路直角方向の外方(図1における左へ向かう方向)へ向かうように、直方体状の高架橋左張出部13Lが張り出されるように、片持ち梁の状態で構築されている。また、上記した床梁12の床梁右端部12Rからは、線路直角方向の外方(図1における右へ向かう方向)へ向かうように、直方体状の高架橋右張出部13Rが張り出されるように、片持ち梁の状態で構築されている。高架橋左張出部13L及び高架橋右張出部13Rは、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。
【0035】
また、上記した床梁12の上には、左側線路18Lと右側線路18Rが設置される。線路としては、例えばスラブ軌道などが用いられる。各線路には、それぞれ2本のレール19が設置され、レール19の上を鉄道車両(図示せず)が走行するようになっている。
【0036】
また、高架橋左張出部13Lの上には、第1左ホーム基礎部17L1と、第2左ホーム基礎部17L2が構築されている。第2左ホーム基礎部17L2は、高架橋左張出部13Lの左端(線路方向に向かって左側端となる部分。図1における左端部。)に設置されている。また、第1左ホーム基礎部17L1は、第2左ホーム基礎部17L2よりも床梁左端部12Lに近い箇所に設置されている。また、高架橋右張出部13Rの上には、第1右ホーム基礎部17R1と、第2右ホーム基礎部17R2が構築されている。第2右ホーム基礎部17R2は、高架橋右張出部13Rの右端(線路方向に向かって右側端となる部分。図1における右端部。)に設置されている。また、第1右ホーム基礎部17R1は、第2右ホーム基礎部17R2よりも床梁右端部12Rに近い箇所に設置されている。ここに、第1左ホーム基礎部17L1と、第2左ホーム基礎部17L2は、特許請求の範囲における左ホーム基礎部を構成している。また、第1右ホーム基礎部17R1と、第2右ホーム基礎部17R2は、特許請求の範囲における右ホーム基礎部を構成している。第1左ホーム基礎部17L1と、第2左ホーム基礎部17L2と、第1右ホーム基礎部17R1と、第2右ホーム基礎部17R2の詳細な構成については、後述する。
【0037】
上記した第1左ホーム基礎部17L1と第2左ホーム基礎部17L2の上には、左側ホーム11Lが設置されている。また、第1右ホーム基礎部17R1と第2右ホーム基礎部17R2の上には、右側ホーム11Rが設置されている。各ホーム基礎部とホームとの接合構造については後述する。
【0038】
次に、建築構造部2について説明する。建築構造部2は、建築左杭24L及び建築右杭24Rと、建築左柱21L及び建築右柱21Rと、屋根梁27と、建築左地中梁25L及び建築右地中梁25Rと、左横継梁23L及び右横継梁23Rと、左ホーム支承部22L及び右ホーム支承部22Rと、左斜梁26L及び右斜梁26Rを有している。
【0039】
建築左杭24L及び建築右杭24Rは、建築構造部2の基礎となる部分である。建築左杭24L及び建築右杭24Rは、略柱状(例えば円柱状)の構造部材であり、地盤Gの中に構築され、その長手方向が略鉛直上下方向となるように設置されている。建築左杭24Lは、線路方向に向かって高架橋左杭10Lのさらに左側外方(図1における左側外方)となる箇所に配置されている。また、建築右杭24Rは、線路方向に向かって高架橋右杭10Rのさらに右側外方(図1における右側外方)となる箇所に配置されている。建築左杭24L及び建築右杭24Rは、上方の構造物からの荷重を地盤Gに伝達して強固に支持する。建築左杭24L及び建築右杭24Rとしては、例えば、既成杭などが用いられる。既成杭としては、例えば、プレストレストコンクリート(PC)杭、鋼杭(鋼管杭など)などが用いられる。
【0040】
また、建築左柱21Lは、建築左杭24Lの上に、その長手方向が略鉛直上下方向となるようにして構築される略棒状の構造部材である。また、建築右柱21Rは、建築右杭24Rの上に、その長手方向が略鉛直上下方向となるようにして構築される略棒状の構造部材である。建築左柱21Rは、上方の構造物からの荷重を建築右杭24Rに伝達する。また、建築右柱21Lは、上方の構造物からの荷重を建築左杭24Lに伝達する。建築左柱21L及び建築右柱21Rとしては、例えば各種断面形状の鋼材(例えば、角形鋼管)などが用いられる。
【0041】
また、屋根梁27は、頂部が27cとなる逆V字状の形を形成するように配置された梁であり、その左端27aが建築左柱21Lの頂部に剛結されるとともに、右端27bが建築右柱21Rの頂部に剛結されている。屋根梁27は、ホーム上方に配置される屋根板材、鉄道車両に電力を供給するため線路上方に吊り下げられる架線などを支持する構造物となる。屋根梁27としては、例えば各種断面形状の鋼材などが用いられる。また、建築左杭24L及び建築右杭24Rと、建築左柱21L及び建築右柱21Rと、屋根梁27は、いわゆる門型ラーメン構造を構成している。
【0042】
また、建築左杭24Lの頂部からは、左側地中梁支承部14Lへ向けて建築左地中梁25Lが張り出されている。この建築左地中梁25Lの左端は、建築左杭24Lの頂部に剛結されており、かつ右端は左側地中梁支承部14Lにより単純支持されている。この単純支持の構造については後述する。また、建築右杭24Rの頂部からは、右側地中梁支承部14Rへ向けて建築右地中梁25Rが張り出されている。この建築右地中梁25Rの右端は、建築右杭24Rの頂部に剛結されており、かつ左端は右側地中梁支承部14Rにより単純支持されている。この単純支持の詳細な構造については後述する。建築左地中梁25L及び建築右地中梁25Rは、例えば鉄筋コンクリート(RC)で構成される。
【0043】
また、建築左柱21Lにおける鉛直方向の中間箇所P1には、左横継梁23Lが設置されている。左横継梁23Lは、梁状に形成されており、その左端が建築左柱21Lの中間箇所P1に剛結され、かつ右端が高架橋左張出部13Lの外側面S1にヒンジ接合されている。また、建築右柱21Rにおける鉛直方向の中間箇所P2には、右横継梁23Rが設置されている。右横継梁23Rは、梁状に形成されており、その右端が建築右柱21Rの中間箇所P2に剛結され、かつ左端が高架橋右張出部13Rの外側面S2にヒンジ接合されている。左横継梁23L及び右横継梁23Rの詳細な構造については後述する。左横継梁23L及び右横継梁23Rとしては、例えば各種断面形状の鋼材などが用いられる。
【0044】
また、建築左柱21Lにおいて左横継梁23Lの設置箇所P1の鉛直上方となる箇所P3には、左ホーム支承部22Lが設置されている。左ホーム支承部22Lは、例えばブロック状に形成された構造部材であり、建築左柱21Lの箇所P3に剛結されるとともに、左側ホーム11Lの左側端部11aを単純支持している。また、建築右柱21Rにおいて右横継梁23Rの設置箇所P2の鉛直上方となる箇所P4には、右ホーム支承部22Rが設置されている。右ホーム支承部22Rは、例えばブロック状に形成された構造部材であり、建築右柱21Rの箇所P4に剛結されるとともに、右側ホーム11Rの右側端部11bを単純支持している。左ホーム支承部22L及び右ホーム支承部22Rの詳細な構造については後述する。左ホーム支承部22L及び右ホーム支承部22Rとしては、例えば各種断面形状の鋼材から箱状等に形成された部材などが用いられる。
【0045】
また、高架橋左張出部13Lの外側面S1のヒンジと、左ホーム支承部22Lとは、左斜梁26Lによって連結されている。また、高架橋右張出部13Rの外側面S2のヒンジと、右ホーム支承部22Rとは、右斜梁26Rによって連結されている。これらの詳細な構造については後述する。左斜梁26L及び右斜梁26Rとしては、例えば各種断面形状の鋼材などが用いられる。
【0046】
次に、上記した高架駅構造物100の線路方向の構成について概略を説明する。図1に示す断面を構成する杭、柱、床梁等の各部材のうち、床梁12と、高架橋左張出部13L及び高架橋右張出部13Rと、高架橋左柱16L及び高架橋右柱16Rと、高架橋左杭24L及び高架橋右杭24Rと、高架橋地中梁15と、高架橋地中梁左端部15L及び高架橋地中梁右端部15Rは、これら全体が1組となり、線路方向に所定の間隔を配されて分散的(離散的)に設置される。
【0047】
線路方向において、床梁12と他の床梁12との間には、図示はしていないが、板状のコンクリート部材である床版が設置される。床梁12と床版(図示せず)は、左側線路18L及び右側線路18Rを支持する。また、左側ホーム11L及び右側ホーム11Rは、駅部のみに所定の長さだけ線路方向に延びるように設置される。
【0048】
また、高架橋左張出部13Lと他の高架橋左張出部13Lとの間には、図示はしていないが、板状のコンクリート部材である片持ち床版が設置される。高架橋左張出部13Lと片持ち床版(図示せず)は、第1左ホーム基礎部17L1と、第2左ホーム基礎部17L2を支持する。また、高架橋右張出部13Rと他の高架橋右張出部13Rとの間には、図示はしていないが、板状のコンクリート部材である片持ち床版が設置される。高架橋右張出部13Rと片持ち床版(図示せず)は、第1右ホーム基礎部17R1と、第2右ホーム基礎部17R2を支持する。また、第1左ホーム基礎部17L1と、第2左ホーム基礎部17L2と、第1右ホーム基礎部17R1と、第2右ホーム基礎部17R2は、ホームの下部に配置されるが、線路方向には連続せず、強度や駅機能から決定される適宜の間隔(線路方向の間隔)が配されて分散的(離散的)に設置される。
【0049】
建築左杭24L及び建築右杭24Rと、建築左柱21L及び建築右柱21Rと、屋根梁27と、建築左地中梁25L及び建築右地中梁25Rと、左横継梁23L及び右横継梁23Rと、左ホーム支承部22L及び右ホーム支承部22Rと、左斜梁26L及び右斜梁26Rは、これら全体が1組となり、駅部において、線路方向に所定の間隔を配されて分散的(離散的)に設置される。また、建築左柱21Lの中間箇所P1には、線路方向に並ぶ建築左柱21Lどうしを結合する梁(図示せず)と、これを補強するブレース部材(図示せず)が設置される。同様に、建築右柱21Rの中間箇所P2には、線路方向に並ぶ建築右柱21Rどうしを結合する梁(図示せず)と、これを補強するブレース部材(斜め方向の補強用構造部材。図示せず。)が設置される。
【0050】
次に、上記した高架駅構造物100のさらに詳細な構成について説明する。
【0051】
図2は、右側地中梁支承部14Rと、建築右地中梁25Rの付近のさらに詳細な構成を示す拡大断面図である。右側地中梁支承部14Rは、顎状の形状となっており、上部の平面部分に、建築右地中梁25Rの左端部が単純支持状態で載置されている。この場合、両者の単純支持箇所において、右側地中梁支承部14Rの上面に箱抜凹部45aを設けるとともに、建築右地中梁25Rの左端の下面に箱抜凹部45bを設け、それらの中に鉄筋47を配置し、箱抜凹部45a及び45bの中に充填材46a及び46bを充填して硬化させ、ストッパーの機能を果たすように構成している。充填材46a及び46bとしては、モルタルや樹脂系材料等が用いられる。このような構成により、地震等の外力により、建築右地中梁25Rがズレを生じたり、右側地中梁支承部14Rからはずれることが防止されている。左側地中梁支承部14Lと、建築左地中梁25Lの付近の構成も上記と同様である。
【0052】
図3は、第1右ホーム基礎部17R1のさらに詳細な構成を示す拡大断面図である。第1右ホーム基礎部17R1は、コンクリート部41と、ホーム床版受部材42と、固定部材43a、43b、44a、44bを有している。
【0053】
コンクリート部41は、例えば鉄筋コンクリート等からなる直方体状の構造部材であり、高架橋右張出部13Rの上面に剛結状態となるように支持される。ホーム床版受部材42は、H形鋼などからなり、その下フランジ部が固定部材43a及び43bによってコンクリート41に固定されている。固定部材43a及び43bとしては、例えばアンカーボルトなどが用いられる。また、ホーム床版受部材42の上フランジ部の上には、右側ホーム11Rが固定部材44a及び44bによって固定されている。固定部材44a及び44bとしては、例えばボルトとナットなどが用いられる。第2右ホーム基礎部17R2、又は第1左ホーム基礎部17L1、若しくは第2左ホーム基礎部17L2の付近の構成も上記と同様である。
【0054】
図4は、高架橋右張出部13Rと建築右柱21Rの付近のさらに詳細な構成を示す拡大図である。図4に示すように、高架橋右張出部13Rの外側面S2には、鋼板等からなる取付板51が設置されている。取付板51は、定着部材52a及び52bによって、高架橋右張出部13Rに定着されている。定着部材52a及び52bとしては、例えばアンカーボルトなどが用いられる。
【0055】
取付板51には、例えば2枚の鋼板等からなるヒンジ取付部材53が、あらかじめ溶接等により装着されている。このヒンジ取付部材53には、ヒンジピン54が回転可能なピン孔が形成されている。ヒンジピン54は、例えば、円柱状の鋼材などによって形成されており、ピン孔に嵌合して回転できるようになっている。一方、右横継梁23Rの左端には、円形孔が形成されており、このヒンジピン54に嵌合してヒンジピン54が回転可能となっている。このような構成により、右横継梁23Rの左端は、高架橋右張出部13Rの外側面S2にヒンジ接合される。また、右横継梁23Rの右端は、建築右柱21Rの中間箇所P2に、剛結されている。この剛結接合部A2としては、例えばボルト接合、溶接等が用いられる。また、建築右柱21Rの上方箇所P4には、右ホーム支承部22Rが剛結されている。右ホーム支承部22Rは、例えば2枚の側部鋼板と上部鋼板等からなり、剛結接合部A1としては、例えばボルト接合、溶接等が用いられる。また、右斜梁26Rの左下端には、円形孔が形成されており、ヒンジピン54に嵌合してヒンジピン54が回転可能となっている。このような構成により、高架橋右張出部13Rの外側面S2のヒンジピン54には、右斜梁26Rの左下端の孔と横継梁23Rの左端の孔が嵌合してヒンジ接合を構成しており、右斜梁26Rの右端は、右ホーム支承部22Rに接合されている。この接合部A3としては、例えばボルト接合又はピン接合等が用いられる。また、右ホーム支承部22Rの上部鋼板の上には、ローラー支承55が設けられ、これにより右側ホーム11Rの右端部が単純支持されている。このローラー支承のかわりに滑り支承等を用いてもよい。
【0056】
高架橋右張出部13Rと建築右柱21Rの付近の構成も上記と同様である。
【0057】
次に、本実施形態の高架駅構造物100の作用について説明する。
【0058】
まず、高架橋部1は、左側線路18L及び右側線路18Rにかかる荷重と、左側ホーム11L及び右側ホーム11Rにかかる荷重の一部を支持する。また、ホームを支持する部分である第1左ホーム基礎部17L1と、第2左ホーム基礎部17L2と、第1右ホーム基礎部17R1と、第2右ホーム基礎部17R2も支持している。しかし、左側ホーム11Lの左側端部11aの箇所では、建築左柱21Lとは接合等はされておらず、縁が切れており、屋根梁27からの鉛直方向の荷重は、左側ホーム11Lには付加されることがない構造となっている。同様に、右側ホーム11Rの右側端部11bの箇所では、建築右柱21Rとは接合等はされておらず、縁が切れており、屋根梁27からの鉛直方向の荷重は、右側ホーム11Rには付加されることがない構造となっている。
【0059】
建築構造部2の自重は、建築構造部2自体が支持する構造となっている。建築構造部2は、左右の建築杭24L及び24Rと、左右の建築柱21L及び21Rと、屋根梁27により、門型ラーメンを構成しているからである。
【0060】
図5に示す従来の高架橋部200では、最も左右両端となる高架柱216a、216bは、左側線路218L及び右側線路218Rにかかる荷重の一部を支持するほか、左側ホーム211L及び右側ホーム211Rにかかる荷重のほぼすべてを支持し、かつ、ホームの上に設置される建築構造部202の荷重(自重及び建築側外力)の大部分を支持することとなっていた。しかし、本実施形態の高架駅構造物100の最も左右両端となる左右の建築柱21L及び21Rは、建築構造部の自重と、建築側外力の一部を支持すればよく、部材断面の寸法は従来よりも小さくて良い。このため、細い柱でよく、かつ柱の材質として鋼材などを使用することが可能となった。
【0061】
また、図5に示す従来の高架橋部200では、最も左右両端となる杭224a、224bは、上記した高架柱216a、216bの基礎であり、高架柱216a、216bと同様の荷重を最終的に地盤Gに伝達して支持することとなっていた。しかし、本実施形態の高架駅構造物100の最も左右両端となる左右の建築杭24L、24Rは、左右の建築柱21L、21Rからの荷重をすればよく、部材断面の寸法は従来よりも小さくて良い。このため、細い杭でよく、かつ杭の材質としてPC杭、鋼杭等の既成杭などを使用することが可能となった。
【0062】
ただし、建築構造部2に作用する地震力や風荷重などの荷重(横荷重。水平方向の荷重。以下、「建築側外力」という。)は、その一部は、建築構造部2自体により支持されるが、残る一部(建築側外力から、建築構造部2が支持する部分を差し引いた力)は、左右の横継梁23L及び23Rによって高架橋部1へも略水平方向の力として付加され、高架橋部1により支持されるように構成されている。例えば、左横継梁23Lに水平方向の押圧力(圧縮力)が付加される場合には、反対側の右横継梁23Rには水平方向の引張り力が付加される。したがって、この場合には、高架橋部1は、左横継梁23Lから押圧力を受け、右横継梁23Rからは引張り力を受ける。
【0063】
また、左横継梁23Lは、その左端が建築左柱21Lの中間箇所P1に剛結され、かつ右端が高架橋左張出部13Lの外側面S1にヒンジ接合されている。このため、左横継梁23Lが高架橋部1の最も左端となる箇所を押圧する部分は、ヒンジ接合となっており、曲げモーメントは伝達されない。一般に、曲げモーメントが加わると、その補強のために部材の断面の各寸法が大きくする必要があるが、本実施形態の高架駅構造物100の場合には、断面の増大はそれほど大きくない。高架橋左張出部13Lは、左横継梁23Lからの押圧力の局所的な支圧力を支持できればよく、左横継梁23Lからの押圧力は、主として高架橋左張出部13Lと床梁12、さらに左右の高架柱16L及び16Rの頂部の水平方向力として支持される。
【0064】
同様に、右横継梁23Rは、その左端が建築右柱21Rの中間箇所P2に剛結され、かつ左端が高架橋右張出部13Rの外側面S2にヒンジ接合されている。このため、右横継梁23Rが高架橋部1の最も右端となる箇所を押圧する部分は、ヒンジ接合となっており、曲げモーメントは伝達されない。このため、本実施形態の高架駅構造物100の場合には、断面の増大はそれほど大きくない。高架橋右張出部13Rは、右横継梁23Rからの押圧力の局所的な支圧力を支持できればよく、右横継梁23Rからの押圧力は、主として高架橋右張出部13Rと床梁12、さらに左右の高架柱16L及び16Rの頂部の水平方向力として支持される。
【0065】
また、左右の横継梁23L及び23Rには、それぞれ、左右の建築柱21L及び21Rに固定された左右のホーム支承部22L及び22Rから、左右の斜め方向の斜梁26L及び26Rが取り付けられている。これらの左右の斜め方向の斜梁26L及び26Rは、いわゆるブレース、筋交い、方杖、火打ちなどと呼ばれる種類の補強用の構造部材であり、左右の横継梁23L及び23Rを、座屈などが発生しないようにさらに補強している。ただし、設計条件によっては、左右の斜梁26L及び26Rは、設けなくても良い。
【0066】
また、建築左柱21Lにおいて左横継梁23Lの設置箇所P1の鉛直上方となる箇所P3には、左ホーム支承部22Lが設置されており、左側ホーム11Lの左側端部11aを単純支持している。同様に、建築右柱21Rにおいて右横継梁23Rの設置箇所P2の鉛直上方となる箇所P4には、右ホーム支承部22Rが設置されており、右側ホーム11Rの右側端部11bを単純支持している。図5に示す従来の高架駅構造物200では、左右のホーム211L及び211Rの荷重は、すべて高架橋部201(特に、高架柱216a等と杭224a等)が支持することとなっていたが、本実施形態の高架駅構造物100においては、左右ホーム11L及び11Rの荷重の一部を、左右の高架柱21L及び21Rが支持する。このため、ホーム荷重に関しては、高架橋部1の高架柱16L及び16Rと、高架杭10L及び10Rの断面寸法は小さくすることが可能である。
【0067】
また、建築左柱21Lにおいて左横継梁23Lの設置箇所P1の鉛直上方となる箇所P3には、左ホーム支承部22Lが設置されており、建築右柱21Rにおいて右横継梁23Rの設置箇所P2の鉛直上方となる箇所P4には、右ホーム支承部22Rが設置されている。また、これらの左ホーム支承部22L、右ホーム支承部22Rには、斜梁斜梁26L及び26Rが接合し、この部分は強化されており、ホームより上方の柱の基礎部分と考えることができる。したがって、設計計算の上では、ホーム上方の建築柱は、箇所P3、又はP4から上の部分を考慮すればよく、斜梁26L及び26Rを設けたことにより、設計の上で有利となっている。
【0068】
さらに、ホーム11L等をホーム支承部22L等が支持する形式は、ローラー支承等の単純支持であり、建築柱21L等には曲げモーメントは伝達されない。したがって、左右の建築柱21L及び21Rの部材断面を増加させることはない。
【0069】
また、建築左杭24Lの頂部と、高架橋左杭10Lの頂部の間には、建築左地中梁25Lが設置されている。同様に、建築右杭24Rの頂部と、高架橋右杭10Rの頂部の間には、建築右地中梁25Rが設置されている。これは、この高架駅構造物100の構造全体の強度をさらに向上させるための構成である。しかし、建築左地中梁25Lの左端は、建築左杭24Lの頂部に剛結されいるが、右端は左側地中梁支承部14Lにより単純支持されている。同様に、建築右地中梁25Rの右端は、建築右杭24Rの頂部に剛結されいるが、左端は右側地中梁支承部14Rにより単純支持されている。このため、建築左地中梁25Lの右端と、左側地中梁支承部14Lの間では、曲げモーメントの伝達は行われない。同様に、建築右地中梁25Rの左端と、右側地中梁支承部14Rの間では、曲げモーメントの伝達は行われない。したがって、左右の地中梁支承部14L及び14Rの断面寸法が大きくなることは防止されている。また、このことは、高架橋地中梁15の断面寸法を大きくさせないことにも寄与している。
【0070】
以上をまとめると、本実施形態の高架駅構造物100は、建築構造部2を、高架橋部1の周囲を覆うような状態で構築され、建築構造部2を、高架橋部の上載構造物とはしないで、建築構造部2自体でも外力に対抗し、一部を高架橋部1に負担させるとともに、高架橋部1の荷重の一部を建築構造部2でも負担する構造とし、高架橋部1と建築構造部2が、駅部における荷重を共同して支持し、かつ、各々の部材断面寸法を小型化するようにしている。
【0071】
上記説明において、線路方向は、特許請求の範囲における走行路長手方向に相当している。線路直角方向は、特許請求の範囲における走行路直角方向に相当している。
【0072】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0073】
例えば、上記実施形態においては、車両走行路として鉄道の線路を例に挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成の車両走行路、例えば、モノレールの走行路(軌道)、いわゆる新交通システムの車両走行路等であってもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の高架駅構造物100によれば、以下のような利点がある。
【0075】
建築構造部2は、高架橋部1の上載構造物ではなく、高架橋部1の周囲を覆うような状態で構築され、建築構造部2自体でも外力に対抗し、一部を高架橋部1に負担させるとともに、高架橋部1の荷重の一部を建築構造部2でも負担する構造とし、高架橋部1と建築構造部2が、駅部における荷重を共同して支持し、かつ、各々の部材断面寸法を小型化するようにしている。このため、杭、柱、床梁、地中梁等の各構造部材の断面の各寸法を、従来の場合より小さくすることできる。これにより、コンクリート量等が減少するとともに、鋼材なども使用可能となるため、軽量化などが図れ、工事費用を低減させることができる、という利点を有している。
【0076】
また、従来の高架駅構造物200とは異なり、床梁12等の高さを小さくすることができ、床梁12等の下方の空間が拡大する。このため、駅内施設の配置レイアウトの自由度が向上し、空調設備やエスカレーター等の設置も容易となる、といった利点を有している。
【0077】
また、建築構造部2は、高架橋部1の上載構造物ではなく、高架橋部1の周囲を覆うような状態で構築される。したがって、高架橋部1の工事の進行度合いとは独立又は並行に行える建築工事が増大する。これにより、駅部の工事期間を短縮することも可能となる、という利点も有している。
【0078】
上記のことから、本発明の高架駅構造物100は、高架駅の箇所において、土木構造物である高架橋部1と、建築構造部2の両者が荷重を巧妙に分担しつつ、各々の構造的にも合理的であり、かつコストや工期の観点からも有利であり、建築構造と土木構造の両者の長所を生かすように組み合わされた、いわゆる「ハイブリッド構造」の高架駅構造物となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である高架駅構造物の全体構成を示す横断面図である。
【図2】図1に示す高架駅構造物における右側地中梁支承部と建築右地中梁のさらに詳細な構成を示す拡大断面図である。
【図3】図1に示す高架駅構造物における右ホーム基礎部のさらに詳細な構成を示す拡大断面図である。
【図4】図1に示す高架駅構造物における高架橋右張出部と建築右柱の付近のさらに詳細な構成を示す拡大図である。
【図5】従来の高架駅構造物の全体構成を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 高架橋部
2 建築構造部
10L 高架橋左杭
10R 高架橋右杭
11L 左側ホーム
11R 右側ホーム
11a 左側ホームの左側端部
11b 右側ホームの右側端部
12 床梁
12L 床梁左端部
12R 床梁右端部
13L 高架橋左張出部
13R 高架橋右張出部
14L 左側地中梁支承部
14R 右側地中梁支承部
15 高架橋地中梁
15L 高架橋地中梁左端部
15R 高架橋地中梁右端部
16L 高架橋左柱
16R 高架橋右柱
17L1 第1左ホーム基礎部
17L2 第2左ホーム基礎部
17R1 第1右ホーム基礎部
17R2 第2右ホーム基礎部
18L 左側線路
18R 右側線路
19 レール
21L 建築左柱
21R 建築右柱
22L 左ホーム支承部
22R 右ホーム支承部
23L 左横継梁
23R 右横継梁
24L 建築左杭
24R 建築右杭
25L 建築左地中梁
25R 建築右地中梁
26L 左斜梁
26R 右斜梁
27 屋根梁
27a 屋根梁の右端部
27b 屋根梁の左端部
27c 屋根梁の中央部
41 コンクリート部
42 ホーム床版受部材
43a、43b、44a、44b 固定部材
45a、45b 箱抜凹部
46a、46b 充填材
47 鉄筋
51 取付板
52a、52b 定着部材
53 ヒンジ取付部材
54 ヒンジピン
55 ローラー支承
100、200 高架駅構造物
201 高架橋部
202 建築構造部
211L 左側ホーム
211R 右側ホーム
212a〜212c 床梁
215a〜215c 地中梁
216a〜216d 高架柱
217a〜217d ホーム基礎部
218L 左側線路
218R 右側線路
219 レール
221L、221R 建築柱
224a〜224d 杭
227 屋根梁
A1、A2 剛結接合部
A3 接合部
G 地盤
S1 床梁左端部の外側面
S2 床梁右端部の外側面
Claims (1)
- 地盤(G)の内部に構築された高架橋杭部(10L、10R)と、前記高架橋杭部(10L、10R)の上に構築される高架橋柱部(16L、16R)と、前記高架橋柱部(16L、16R)の上に構築される床梁(12)と、前記床梁(12)の中央付近に設置される車両走行路(18L、18R)と、前記床梁(12)において走行路長手方向に向かって左側端となる部分である床梁左端部(12L)から走行路直角方向の外方へ張り出される高架橋左張出部(13L)と、前記床梁(12)において前記走行路長手方向に向かって右側端となる部分である床梁右端部(12R)から前記走行路直角方向の外方へ張り出される高架橋右張出部(13R)と、前記高架橋左張出部(13L)の上に構築される左ホーム基礎部(17L1、17L2)と、前記高架橋右張出部(13R)の上に構築される右ホーム基礎部(17R1、17R2)と、前記左ホーム基礎部(17L1、17L2)の上に構築される左側ホーム(11L)と、前記右ホーム基礎部(17R1、17R2)の上に構築される右側ホーム(11R)と、前記高架橋杭部(10L、10R)の各杭の頂部どうしを前記地盤(G)内で前記走行路直角方向に結合する高架橋地中梁(15)と、前記高架橋地中梁(15)において前記走行路長手方向に向かって左側端となる部分である高架橋地中梁左端部(15L)から前記走行路直角方向の外方へ突設される左側地中梁支承部(14L)と、前記高架橋地中梁(15)において前記走行路長手方向に向かって右側端となる部分である高架橋地中梁右端部(15R)から前記走行路直角方向の外方へ突設される右側地中梁支承部(14R)とを有する高架橋部(1)と、
前記地盤(G)の内部でかつ前記走行路長手方向に向かって前記高架橋部(1)の左側外方となる箇所に構築された建築左杭(24L)と、前記地盤(G)の内部でかつ前記走行路長手方向に向かって前記高架橋部(1)の右側外方となる箇所に構築された建築右杭(24R)と、前記建築左杭(24L)の頂部に構築され鉛直上方に立設される建築左柱(21L)と、前記建築右杭(24R)の頂部に構築され鉛直上方に立設される建築右柱(21R)と、一端が前記建築左柱(21L)の頂部に剛結されるとともに他端が前記建築右柱(21R)の頂部に剛結される屋根梁(27)と、前記建築左杭(24L)の頂部から前記左側地中梁支承部(14L)へ向けて張り出されるとともに一端が前記建築左杭(24L)の頂部に剛結されかつ他端が前記左側地中梁支承部(14L)により単純支持される建築左地中梁(25L)と、前記建築右杭(24R)の頂部から前記右側地中梁支承部(14R)へ向けて張り出されるとともに一端が前記建築右杭(24R)の頂部に剛結されかつ他端が前記右側地中梁支承部(14R)により単純支持される建築右地中梁(25R)と、梁状に形成されるとともに一端が前記建築左柱(21L)における鉛直方向の中間箇所(P1)に剛結されかつ他端が前記高架橋左張出部(13L)の外側面(S1)にヒンジ接合される左横継梁(23L)と、梁状に形成されるとともに一端が前記建築右柱(21R)における鉛直方向の中間箇所(P2)に剛結されかつ他端が前記高架橋右張出部(13R)の外側面(S2)にヒンジ接合される右横継梁(23R)と、前記建築左柱(21L)において前記左横継梁(23L)の鉛直上方となる箇所(P3)に剛結されるとともに前記左側ホーム(11L)の左側端部(11a)を単純支持する左ホーム支承部(22L)と、前記建築右柱(21R)において前記右横継梁(23R)の鉛直上方となる箇所(P4)に剛結されるとともに前記右側ホーム(11R)の右側端部(11b)を単純支持する右ホーム支承部(22R)とを有し、前記高架橋部(1)の周囲を覆うような状態で構築される建築構造部(2)を備えること
を特徴とする高架駅構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182138A JP3841773B2 (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 高架駅構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182138A JP3841773B2 (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 高架駅構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005016143A JP2005016143A (ja) | 2005-01-20 |
JP3841773B2 true JP3841773B2 (ja) | 2006-11-01 |
Family
ID=34182606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003182138A Expired - Lifetime JP3841773B2 (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 高架駅構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3841773B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6117094B2 (ja) * | 2013-12-25 | 2017-04-19 | 鹿島建設株式会社 | 工事桁の架設方法 |
CN103696354B (zh) * | 2013-12-31 | 2016-04-13 | 中铁第一勘察设计院集团有限公司 | 融合廊道、观景平台的组合桥梁结构 |
CN109267502B (zh) * | 2018-11-20 | 2020-06-19 | 浙江鑫直建筑有限公司 | 一种用于木廊桥修复保护的支撑装置 |
CN111119521B (zh) * | 2020-01-08 | 2024-10-25 | 中铁二十三局集团有限公司 | 一种地铁车站的预制站台板及其吊运安装方法 |
CN114876247B (zh) * | 2022-04-18 | 2024-04-26 | 中铁第四勘察设计院集团有限公司 | 一种全框架结构型式公铁合建高架车站 |
CN117888745A (zh) * | 2024-02-27 | 2024-04-16 | 北京城建设计发展集团股份有限公司 | 装配式桥-建组合体系的双柱框架车站 |
CN118309103A (zh) * | 2024-06-07 | 2024-07-09 | 中国铁路设计集团有限公司 | 一种地铁车站与市政桥梁分离式合建结构及施工方法 |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003182138A patent/JP3841773B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005016143A (ja) | 2005-01-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4059909B2 (ja) | 合成パネル構造およびパネル橋梁構造ならびに連続合成桁橋の施工方法 | |
JP3908642B2 (ja) | 合成パネル構造およびパネル橋梁構造ならびに連続合成桁橋の施工方法 | |
CN204662235U (zh) | 一种钢板组合t梁桥 | |
US5386782A (en) | Rapid transit viaduct system with central platform station | |
CN108678438A (zh) | 高架车站 | |
CN112647591A (zh) | 一种预制装配式钢筋混凝土梁柱钢节点 | |
JP3841773B2 (ja) | 高架駅構造物 | |
JP2004270270A (ja) | 鋼−コンクリート合成床版橋 | |
CN108677679A (zh) | 高架钢混组合梁 | |
JP5217428B2 (ja) | 橋梁の柱頭部または桁端部の複合中空構造 | |
CN110777685A (zh) | 一种采用消能减震连接的桥建混合式高架车站结构 | |
KR102163560B1 (ko) | 거더 및 이를 이용한 방음벽이 설치된 교량 | |
CN109930469A (zh) | 一种适用于跨座式单轨的钢箱梁薄壁墩刚构斜拉桥 | |
CN211285316U (zh) | 一种采用消能减震连接的桥建混合式高架车站结构 | |
CN208702215U (zh) | 高架车站 | |
KR101447723B1 (ko) | 바닥판과 주형 거더의 조합으로 이루어진 조립식 가설 교량 | |
CN216838915U (zh) | 一种具有二层步行连廊的桥梁钢结构 | |
CN212506737U (zh) | 一种装配式梁柱节点 | |
JP2007023713A (ja) | 鋼・コンクリート合成ラーメン橋、及び、その施工方法 | |
CN112709162A (zh) | 大跨度薄壁混凝土声屏障浇筑台车 | |
CN113356016B (zh) | 多重组合体系拱桥及其施工方法 | |
KR20000054500A (ko) | 단경간 및 다경간 합성형 구조물에서 단부 지점의 하강 및상승공정을 이용 및 조절하여 부모멘트 구간 바닥판콘크리트와 정모멘트 구간 하부플랜지에 압축응력을도입시키는 시공법 | |
JP2021143525A (ja) | ハーフプレキャスト桁及びその構築方法 | |
CN111502118B (zh) | 装配式组合梁及梁板节点 | |
CN218969784U (zh) | 一种现浇梁承台支撑装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20041125 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20041125 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060720 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060801 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060808 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3841773 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090818 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120818 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150818 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |