JP3840397B2 - 粉体評価システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体の構成粒子の粒度や形状を評価するシステムと、その形状を評価するのに適した方法とに関するものであり、例えば柱状粒子のような非球形粒子の粒度や形状を評価するのに特に適している。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
従来、粉体構成粒子の粒度を評価するため、目開きが互いに異なる複数の篩を目開きの大きなものから順に上から下へ並列配置し、最上段の篩に粉体を供給することで粉体を分級し、各篩における非通過の粉体重量を測定することで粒度分布を求める篩分け法が行われている。この篩分け法は粒子が球形に近い場合は比較的精度良く粒度分布を求めて評価可能である。しかし、押出し造粒された柱状粒子から構成されるような粉体では、押出し長さが相違していても押出し径が同一の粒子は同一の篩を通過するため、実質的に粒度を求めることはできない。
【0003】
気相や液相中を自由流動する粒子に照射されたレーザーの散乱光や回折光を解析したり、自由流動する粒子の撮影データを解析することで、粒子を球形と見なして粒度を測定することも従来から行われている。この方法は粒子が球形に近い場合は比較的精度良く粒度分布を求めて評価可能である。しかし、押出し造粒された柱状粒子から構成されるような粉体では、粒子を球形と見なして解析を行うために誤差が生じ、また、自由流動している粒子の向きの如何によって測定結果が異なるため、実質的に粒度を求めることはできない。
【0004】
また、平坦面上で移送される粉体の構成粒子を撮影することで画像データを生成し、その画像データから各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表すデータを求めることが提案されている(特開平10‐197437号公報、特開平8‐89780号公報)。これにより、2次元平面への投影画像が非円形の非球形粒子の大きさを求めることが可能になる。しかし、粉体構成粒子の2次元平面への投影画像を求めるには、その平坦面上における粉体構成粒子を、その平坦面に直交する方向から視て重なることなく分散させる必要がある。
そのため、特開平10‐197437号公報に開示されたものでは、その平坦面を振動フィーダの搬送面により構成している。さらに、単一の振動フィーダでは粒子を十分に分散させることができないため、2台の振動フィーダを直列配置し、両振動フィーダの振動パターンを互いに異なるものとしている。しかし、2台の振動フィーダーを用いた場合、1台目の振動フィーダで分散された粒子が、振動パターンが異なるが故に2台目の振動フィーダにおいて再集合することがある。さらに、振動フィーダーでは振動パターンにより粒子の移送速度が異なるため、粒子の分散と粒子を撮影に適した速度で移送することとを両立するのための制御が困難であった。更に、複数の振動フィーダーを用いる為に装置が大型化し、コストが高くなり、保守点検が面倒になる。
また、特開平8‐89780号公報に開示されたものでは、粉体を傾斜する平坦面上で滑落させることで移送することにより、その平坦面上で粒子を分散させている。しかし、単に平坦面上で滑落させるだけでは粒子を十分に分散させることはできなかった。
【0005】
さらに、上記何れの従来技術も、粒子の粒度や2次元平面への投影画像の大きさを表すデータを求めるに過ぎないため、粒子の形状評価を行うことはできなかった。そのため、押出し造粒された柱状粒子から構成されるような粉体の評価を行うには不十分であった。
【0006】
本発明は上記従来技術に鑑み、比較的球状に近い粒子のみならず、柱状粒子などの非球形粒子の粒度や形状も評価可能な粉体の評価方法と評価システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の粉体の評価方法は、非球形粒子を含む粉体を平坦面上で分散させ、その分散させた粉体を撮影することで画像データを生成し、その画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求め、その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求めることを特徴とする。
本発明方法によれば、粉体を平坦面上で分散させた上で撮影して得た画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求める。これにより、2次元平面への投影画像が非円形の非球形粒子の粒度を求めることができる。しかも、その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求めることで非球形粒子の形状も評価できる。
【0008】
本発明方法においては、各非球形粒子は押出し造粒された円柱状粒子とされ、その形状パラメータは各非球形粒子の押出し径とされ、各非球形粒子の2次元平面への投影画像の周囲長を求め、前記投影データを形状パラメータにより除することで求められる評価情報として、押出し径をD、円柱状非球形粒子の軸長をLとして、L/Dを求めるのが好ましい。
これにより、押出し造粒された柱状粒子から構成される粉体における粒子の粒度と形状の評価を行うことができる。特に、軸長が短径よりも大きな柱状粒子を平坦面に直交する方向から視て重なることなく分散させた場合、粒子軸方向は平坦面に沿うためにカメラに対して粒子の投影面積は最大になるので、押出し径を形状パラメータとすることで、確実に粒子形状を評価することができる。
【0009】
本発明の粉体評価システムの第1の特徴は、平坦面上の非球形粒子を含む粉体を分散させつつ移送する移送手段と、その平坦面上の粉体を撮影することで画像データを生成する撮影手段と、その画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求める手段と、その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求める手段とを備え、その移送手段は、平坦面上の粉体を振動させることで移送する振動フィーダと、その振動フィーダにより移送された粉体を傾斜する平坦面上で滑落させることで移送するガイドとを有し、その撮影手段は、そのガイドの平坦面上の粉体を撮影する点にある。
このシステムによれば、平坦面上において振動フィーダにより移送される粉体に振動を伝達することで、その粉体構成粒子を予備分散させ、その振動フィーダにより分散された粉体構成粒子を傾斜する平坦面上で重力加速度の分加速度により滑落させることで、さらに分散させることができる。これにより、その傾斜する平坦面上において、振動フィーダーを複数段配置した場合よりも安定して粉体構成粒子を分散させ、その傾斜する平坦面上の粉体を撮影することで生成される画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを正確に求めることができる。また、振動フィーダーは単一であるために制御、保守点検は容易であり、装置が大型化することはなく、コストを低減できる。
この場合、その振動フィーダで移送された粉体が、そのガイドの平坦面上に落下するように、その振動フィーダの平坦面とガイドの平坦面との間に落差が設けられているのが好ましい。これにより、傾斜する平坦面上における粉体構成粒子を、平坦面から摩擦を受けることなく重力加速度により自由落下する間に分散させ、その平坦面に直交する方向から視て重なることなくより確実に分散させることができる。
また、その振動フィーダに粉体を供給するためのホッパーが設けられ、そのホッパーに、その振動フィーダの発生振動が伝達されるのが好ましい。これにより、ホッパー内において粉体が凝固するのを振動により防止し、傾斜する平坦面上における粉体構成粒子を、その平坦面に直交する方向から視て重なることなくより確実に分散させることができる。
【0010】
本発明の粉体評価システムの第2の特徴は、平坦面上の非球形粒子を含む粉体を分散させつつ移送する移送手段と、その平坦面上の粉体を撮影することで画像データを生成する撮影手段と、その画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求める手段と、その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求める手段とを備え、その移送手段は、平坦面上の粉体を振動させることで移送する振動フィーダを有し、その振動フィーダに粉体を供給するためのホッパーが設けられ、そのホッパーに、その振動フィーダの発生振動が伝達される点にある。
このシステムによれば、ホッパー内において粉体が凝固するのを振動により防止し、さらに、平坦面上において振動フィーダにより移送される粉体に振動を伝達することで、その粉体構成粒子を平坦面上で重なることなく分散させることができる。これにより、その粉体構成粒子を撮影することで生成される画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを正確に求めることができ、その粉体の粒度を評価できる。また、振動フィーダーは単一であるために制御、保守点検は容易であり、装置が大型化することはなく、コストを低減できる。
【0011】
本発明の粉体評価システムにおいて、その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求める手段を備える。これにより、非球形粒子の形状も評価できる。特に、各非球形粒子が円柱状に押出し造粒される時、その形状パラメータは各非球形粒子の押出し径とされ、各非球形粒子の2次元平面への投影画像の周囲長が求められ、前記投影データを形状パラメータにより除することで求められる評価情報として、押出し径をD、円柱状非球形粒子の軸長をLとして、L/Dが求められるのが好ましい。これにより、押出し造粒された柱状粒子から構成される粉体における粒子の粒度と形状の評価を行うことができる。
なお、本発明方法および本発明システムにおいては、粉体構成粒子を平坦面上で、その平坦面に直交する方向から視て重なることなく分散させ、その平坦面に直交する方向から撮影するのが好ましい。ここで、「平坦面に直交する」とは、実質的に当業者が粉体の測定が行える角度であれば良く、数学的に90°に限定されるものではない。なお、必ずしも平坦面に直交している必要はないが、具体的に許容できる90°からのずれ角は、好ましくは±20°以内であり、より好ましくは±10°以内である。しかし、±0°(平坦面に直交する場合)が最も好ましいのはいうまでもない。ずれ角が大きくなる程、投影画像に粒子の遠近による誤差や画像の重なりが生じる場合があり好ましくない。
また、本発明方法および本発明システムにおいて「投影」とは、ある特定の方法や手段で粒子の形を描き出すことを意味し、その方法や手段には特に拘らない。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に示す粉体評価システム1は、移送手段としての振動フィーダ2および板状ガイド3、撮影手段としてのカメラ4、そのカメラ4に接続される画像処理装置5、その画像処理装置5に接続される制御用コンピュータ6およびモニタ7、その振動フィーダ2に粉体を供給するためのホッパー9を備える。本実施形態の粉体評価システム1は、例えば洗浄剤粒子のような、軸長が短径よりも大きな押出し造粒される円柱状粒子から構成される粉体の粒度と粒子形状を評価するのに適している。
【0013】
その振動フィーダ2は、ホッパー9から供給される平坦面2a上の粉体を振動させることで、その平坦面2aに直交する方向から視て粉体構成粒子を重なることなく分散させつつ移送するもので、公知のものを用いることができる。この振動フィーダ2の平坦面2aは、移送方向前方に向かうに従い下方に向かうように僅かに傾斜して配置される。そのガイド3は、その振動フィーダ2により移送された粉体を、傾斜する平坦面3a上で滑落させることで、その平坦面3aに直交する方向から視て粉体構成粒子を重なることなく分散させつつ移送する。図2に示すように、その振動フィーダ2で移送された粉体が、そのガイド3の平坦面3a上に落下するように、その振動フィーダ2の平坦面2aとガイド3の平坦面3aとの間に落差Hが設けられている。そのホッパー9に、その振動フィーダ2の発生振動が伝達されるように、そのホッパー9は振動フィーダ2に接触し、ホッパー9内において粉体が凝固するのを振動により防止するものとされている。その振動の伝達は、振動フィーダ2とホッパー9とを振動伝達可能な部材により連結することでおこなってもよい。なお、そのホッパー9は汎用の粒子供給用のものであって、振動フィーダ2に対するホッパー9の下端出口の平坦面2aに対する角度や高さの変更により、粒子供給量を調整可能なものを用いることができる。これにより、そのホッパー9からの粉体供給量を、振動フィーダ2とガイド3とによる移送により粒子を重なることなく分散できるように定めることができる。
【0014】
そのカメラ4は、そのガイド3の平坦面3aに直交する方向から、その平坦面3a上の粉体を撮影することで画像データを生成し、その画像データを画像処理装置5に送る。この際、そのカメラ4のシャッター速度は粉体を静止状態と見なせる状態で撮影できるように定められ、その撮影タイミングはコンピュータ6から画像処理装置5を介して送られる信号により制御される。また、本実施形態ではガイド3は板状光源により構成され、ガイド3の平坦面3aは透明材により構成され、平坦面3aを透過する光により各粒子の撮影が行われる。透過光により撮影することで、粒子自体の色の影響が少なく、粒子の陰影を際立たせた画像データを得ることができ、画像処理時の粒子抽出精度が向上する。さらに、ガイド3自体を板状光源とすることで構成の簡素化が図れる。その板状光源としては、撮影領域を実用上均一に照射することが可能なものであれば特に限定されず、LED光源、コールドランプ用ユニット、上面に拡散板を使用した蛍光灯ボックスなどを使用できる、LED光源が均一照射、装置簡素化の面で好ましい。その画像処理装置5は、そのカメラ4から送られる画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求める。すなわち、画像処理装置5はコンピュータ6からの指示により画像データを記憶し、その画像データの2値化処理およびノイズ除去処理を行い、その撮影画像における粒子部分の識別および粒子個数のカウントを行い、投影データとして各粒子個々の2次元平面への投影画像の面積や周囲長を求める。その求めた投影データがコンピュータ6に送られて記憶される。
【0015】
そのモニタ7は、その画像処理装置5に記録されたカメラ4による撮影画像と投影データを表示する。そのモニタ7に表示される画像から粒子の重なりが観測される場合には、振動フィーダ2の移送速度やホッパー9の振動フィーダ2に対する位置を適宜調整する事により、粒子の重なりを排除することが行われる。
【0016】
コンピュータ6は、投影データを求めた粒子の個数が設定数に達していなければカメラ4による撮影の続行を、達している場合は撮影完了を画像処理装置5に指示する。その撮影完了の後にコンピュータ6は、その投影データから粒子の粒度を表す評価情報を求める。例えば、任意に定めた粒子の周囲長範囲毎に存在する粒子の数を集計することで粒度分布を求める。
また、コンピュータ6は、その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求める。その形状パラメータは、各粒子が押出し造粒される場合は押出し径とされ、その形状特性を表す評価情報は、その投影データを形状パラメータにより除することで求められる。例えば、既知の直径を持つ単一径の球形粒子を標準サンプルとし、粉体評価システム1により予め測定した標準サンプルの周囲長に基づき測定サンプルの柱状粒子の周囲長を求め、さらに既知の形状パラメータである押出し径をD、柱状粒子の軸長をLとして、L/Dを形状特性を表す評価情報として求める。
なお、押出し径が同一である測定サンプルの粒度を比較する際には、単に球形換算粒子径を用いてもよく、測定者の判断しやすい長さの単位で比較すればよい。さらに、粒度分布の演算と共に平均粒径の算出なども合わせて行ってもよい。これらの演算結果をコンピュータ6に接続されるディスプレイやプリンタ等の出力装置により出力することで測定者に計測完了を通知する。
【0017】
上記粉体評価システム1によれば、押出し造粒された粉体の構成粒子をガイド3の平坦面3a上で、その平坦面3aに直交する方向から視て重なることなく分散させ、その分散させた粉体を、その平坦面3aに直交する方向からカメラ4により撮影することで画像データを生成し、その画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求め、その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求めることができる。さらに、その投影データを、各粒子の2次元平面への投影画像の周囲長または面積とし、その形状パラメータを各粒子の押出し径とし、その評価情報を、その投影データを形状パラメータにより除することで求めることができる。
【0018】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態においてガイド3をなくし、振動フィーダ2の平坦面2aに直交する方向からカメラ4により粉体を撮影することで画像データを生成するようにしてもよい。また、本発明の粉体評価システムは柱形以外の例えば角柱形粒子のような非球形粒子の粒度や形状評価にも利用できる。上記実施形態では振動フィーダやガイドの平坦面は移動することなく粒子のみを移動させたが、平坦面と粒子とが同行して移動するようにしてもよく、例えば、その平坦面が縦軸中心に回転するものやエンドレスベルト等などから構成される搬送装置により粉体を移送してもよい。また、上記実施形態では平坦面を透過する光により粒子を撮影したが、平坦面を反射材により構成して平坦面における反射光による撮影してもよい。その撮影に影響のある室内燈、太陽光などの外部光を遮蔽する囲いを設けたり、熱可塑性や吸湿あるいは潮解性の原料を含む粒子の測定時には調温、調湿のための空調設備を設けてもよい。また、本発明の粉体評価システムはオフラインでの使用に限定されず、粉体製造ライン全体における造粒品質向上のためのフィードバック制御、フィードフォワード制御、カスケード制御などの制御システムと組合せたり、異常検知のための定常監視システムと組合せることで、オンラインでの使用も可能である。
【0019】
【実施例】
予備実験として、上記実施形態の粉体評価システム1による測定データの再現性を確認した。すなわち、任意に選択した一種類の柱状粒子から構成される粉体を測定サンプルとして、計測粒子数を等しくして最低5回の測定を行い、各々の測定で得られた粒度分布の再現性を、平均化された粒度分布との相互係数を求めることで確認した。同様の再現性確認を、測定サンプルの計測粒子数を変化させて行った。その結果、平均化された粒度分布と各測定の粒度分布との相関係数は、計測粒子数を10000個とした時は0.999以上、計測粒子数を4000個以上とした時は0.995以上であり、良好な再現性を示した。なお、計測粒子数4000個の時のサンプル量は約20gであり、処理時間は5分程度であった。
実施例として、測定サンプルとして軸長が図3の図面代用写真に示すように比較的均一な粒子から構成される第1の粉体サンプルと、図4の図面代用写真に示すように比較的不均一な粒子から構成される第2の粉体サンプルの測定を行い、形状特性を表す評価情報として上記L/Dの分布を求めた。両粉体サンプルは同じ装置から製造された押出し造粒物であり、押出し径は共に0.7mmである。また、標準サンプルとして直径0.8mmのジルコニアビーズを用いた。計測粒子数は4000個に設定した。測定結果を図5に示す。なお、測定サンプルの押出し径は互いに等しいため、L/Dにより形状特性だけでなく粒子の長さを評価できる。図5に示すように、第1の粉体サンプルの構成粒子のL/Dは中央値が1.2であり、その分布範囲も狭く、図面代用写真から受けるイメージそのままに、軸長が比較的均一な粒子である事を表現している。それに対し、第2の粉体サンプルの構成粒子のL/Dは中央値が2.0であり、その分布範囲も広く、図面代用写真から受けるイメージそのままに、軸長が比較的不均一な粒子である事を表現している。また、各粉体サンプルの球形換算粒子径の分布を求めて図6において実線で示し、横軸により球形換算粒子径、左縦軸により頻度(%)を示す。比較例として、実施例と同一の第1の粉体サンプルと第2の粉体サンプルとを用いて、JIS標準篩を用いた従来の篩分け法によって求めて図6において1点鎖線で示し、横軸により球形換算粒子径、右縦軸により頻度(%)を示す。その結果、第1の粉体サンプルと第2の粉体サンプルとは共に押出し径Dが等しく同一の篩目をすり抜けるため、粒度分布の相違を確認する事が出来なかった。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、押出し造粒された柱状粒子のような非球形粒子の粒度だけでなく、形状を評価できる、取り扱い容易でコンパクトな低コストのシステムと方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の粉体評価システムの構成説明図
【図2】本発明の実施形態の粉体評価システムの部分構成説明図
【図3】軸長が比較的均一な粉体構成粒子の粒子構造を示す図面代用写真
【図4】軸長が比較的不均一な粉体構成粒子の粒子構造を示す図面代用写真
【図5】本発明の実施形態の粉体評価システムによる粉体評価結果を示す図
【図6】本発明の実施形態の粉体評価システムによる粉体評価結果と従来の篩分け法による粉体評価結果を示す図
【符号の説明】
1 粉体評価システム
2 振動フィーダ
2a 平坦面
3 ガイド
3a 平坦面
4 カメラ
5 画像処理装置5
6 コンピュータ
9 ホッパー

Claims (5)

  1. 非球形粒子を含む粉体を平坦面上で分散させ、
    その分散させた粉体を撮影することで画像データを生成し、
    その画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求め、
    その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求めるに際して、
    各非球形粒子は押出し造粒された円柱状粒子とされ、
    その形状パラメータは各非球形粒子の押出し径とされ、
    各非球形粒子の2次元平面への投影画像の周囲長を求め、
    前記投影データを形状パラメータにより除することで求められる評価情報として、押出し径をD、円柱状非球形粒子の軸長をLとして、L/Dを求めることを特徴とする粉体の評価方法。
  2. 平坦面上の非球形粒子を含む粉体を分散させつつ移送する移送手段と、
    その平坦面上の粉体を撮影することで画像データを生成する撮影手段と、
    その画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求める手段と、
    その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求める手段とを備え、
    その移送手段は、平坦面上の粉体を振動させることで移送する振動フィーダと、その振動フィーダにより移送された粉体を傾斜する平坦面上で滑落させることで移送するガイドとを有し、
    その撮影手段は、そのガイドの平坦面上の粉体を撮影する粉体評価システムであって、
    各非球形粒子が円柱状に押出し造粒される時、その形状パラメータは各非球形粒子の押出し径とされ、各非球形粒子の2次元平面への投影画像の周囲長が求められ、前記投影データを形状パラメータにより除することで求められる評価情報として、押出し径をD、円柱状非球形粒子の軸長をLとして、L/Dが求められることを特徴とする粉体評価システム。
  3. その振動フィーダで移送された粉体が、そのガイドの平坦面上に落下するように、その振動フィーダの平坦面とガイドの平坦面との間に落差が設けられている請求項2に記載の粉体評価システム。
  4. その振動フィーダに粉体を供給するためのホッパーが設けられ、
    そのホッパーに、その振動フィーダの発生振動が伝達される請求項2または3に記載の粉体評価システム。
  5. 平坦面上の非球形粒子を含む粉体を分散させつつ移送する移送手段と、
    その平坦面上の粉体を撮影することで画像データを生成する撮影手段と、
    その画像データから、粉体を構成する各粒子の2次元平面への投影画像の大きさを表す投影データを求める手段と、
    その投影データと各粒子に共通の既知の寸法である形状パラメータとから、各粒子の形状特性を表す評価情報を求める手段とを備え、
    その移送手段は、平坦面上の粉体を振動させることで移送する振動フィーダを有し、
    その振動フィーダに粉体を供給するためのホッパーが設けられ、
    そのホッパーに、その振動フィーダの発生振動が伝達される粉体評価システムであって、各非球形粒子が円柱状に押出し造粒される時、その形状パラメータは各非球形粒子の押出し径とされ、各非球形粒子の2次元平面への投影画像の周囲長が求められ、前記投影データを形状パラメータにより除することで求められる評価情報として、押出し径をD、円柱状非球形粒子の軸長をLとして、L/Dが求められることを特徴とする粉体評価システム。
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