JP3839785B2 - 汚泥可溶化装置及びこれを用いた汚泥減容システム並びに汚泥可溶化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥可溶化装置及びこれを用いた汚泥減容システム並びに汚泥可溶化方法に関する。
【0002】
【従来技術】
有機性排水の処理装置として、生物処理槽において、有機性排水を活性汚泥によって生物処理するものが一般に知られている。この処理装置においては、有機性排水中の有機物が活性汚泥によって分解されることで有機性排水の浄化が図られる。ところが、この処理装置においては、生物処理により余剰汚泥が発生するため、余剰汚泥の処理が問題となる。
【0003】
この余剰汚泥を処理する方法として、被処理液中の余剰汚泥を可溶化槽で所定温度および所定圧力の下で可溶化した後、可溶化処理液を生物処理槽に返送することにより余剰汚泥の減容化を図る方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−225091号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の余剰汚泥の減容化方法は、以下に示す課題を有する。
【0006】
即ち上記余剰汚泥の減容化方法では、可溶化槽が槽内液で満たされ槽内液の体積が一定とされるのが通常であるため、可溶化槽において汚泥の滞留時間を調整することが困難である。このため、特に、生物処理槽で発生する余剰汚泥の量が少なくなって可溶化槽に導入される余剰汚泥の量が減少した場合には、可溶化槽における余剰汚泥の可溶化率が増大し、必要以上に余剰汚泥が可溶化される。その結果、生物処理槽における汚泥負荷の上昇や、生物処理液のにごり等の悪化を招くこととなる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、汚泥の滞留時間を容易に調整することができる汚泥可溶化装置およびこれを用いた汚泥減容システム並びに汚泥可溶化方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、被処理液中の汚泥を可溶化するための可溶化槽を備える汚泥可溶化装置において、前記可溶化槽の前段に設けられ、前記被処理液中の汚泥の滞留時間を調整するための調整槽と、前記調整槽を使用して前記汚泥の滞留時間を調整する滞留時間調整手段と、前記可溶化槽内に導入される前記被処理液に対して、前記可溶化槽内で少なくとも1枚の多孔板を相対的に往復移動させて前記被処理液を撹拌すると共に、酸素ガス、オゾンガス、過酸化水素、アルカリ及び酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の可溶化促進物質を前記可溶化槽内に供給する供給源を有する汚泥撹拌装置と、前記調整槽内に導入される前記被処理液の流量を調整するバルブとを備えており、前記滞留時間調整手段が、前記可溶化槽に導入される前記被処理液の流量を調整することにより前記汚泥の滞留時間を調整する流量調整手段を備える、ことを特徴とする。尚、過酸化水素は、液体でも気体でもよい。
【0009】
この汚泥可溶化装置によれば、可溶化槽の前段に設けられる調整槽を使用して、滞留時間調整手段により被処理液中の汚泥の滞留時間を調整することが可能である。このため、可溶化槽における被処理液の体積が一定であっても、汚泥の滞留時間を容易に調整することが可能となる。また、上記汚泥可溶化装置によれば、バルブにより調整槽内に導入される被処理液の流量を一定に調整することが可能であり、供給源により可溶化促進物質の量を可溶化槽内に一定量供給することが可能であり、汚泥撹拌装置により多孔板の相対的な往復移動周期を一定に保持することも可能である。このため、可溶化槽に導入される被処理液の流量を調整するだけで汚泥の滞留時間を調整することができる。従って、可溶化槽に導入される被処理液の流量だけでなく、調整槽内に導入される被処理液の流量、可溶化槽内に導入される可溶化促進物質の量や多孔板の相対的な往復移動周期をも同時に調整する場合に比べて、汚泥の滞留時間の調整作業が極めて容易となる。
【0012】
上記汚泥可溶化装置は、調整槽内又はその上流側において被処理液を加熱する加熱手段を更に備えることが好ましい。調整槽内又はその上流側において被処理液が加熱手段によって加熱されると、調整槽内における被処理液は加熱されたものとなり、可溶化槽のみならず調整槽においても汚泥の可溶化を行うことが可能となる。このため、可溶化槽を小型化することが可能になる。
【0013】
また本発明は、有機性排水を活性汚泥によって処理する生物処理部を備えており、生物処理部で発生する余剰汚泥を減容化する汚泥減容システムにおいて、生物処理部で得られる生物処理液を固液分離して汚泥を得る固液分離装置と、固液分離装置から排出される被処理液中の汚泥のうち余剰汚泥を可溶化する汚泥可溶化装置と、汚泥可溶化装置で得られる可溶化処理液を生物処理部に移送する移送手段とを備えており、汚泥可溶化装置が上述した汚泥可溶化装置によって構成されていることを特徴とする。
【0014】
この汚泥減容システムによれば、生物処理部で得られる生物処理液が固液分離装置で固液分離されて汚泥が得られ、このうちの余剰汚泥が汚泥可溶化装置で可溶化される。そして、汚泥可溶化装置で得られる可溶化処理液が移送手段により生物処理部に移送される。ここで、汚泥可溶化装置が上記汚泥可溶化装置によって構成されており汚泥の滞留時間の調整を容易に行うことが可能である。このため、生物処理部で発生する余剰汚泥が少なくなり汚泥可溶化装置に導入される余剰汚泥の量が減少したり、あるいは余剰汚泥の性状が変化して余剰汚泥が可溶化しやすいものになった場合でも、それに応じて余剰汚泥の可溶化率の増大を防止でき、余剰汚泥が必要以上に可溶化されることを防止することができる。このため、生物処理部において生物処理能力の低下を十分に防止しながら、余剰汚泥の十分な減容化を図ることができる。
【0015】
上記汚泥減容システムは、汚泥可溶化装置の前段に設けられ、固液分離装置で得られる汚泥のうち余剰汚泥を濃縮する濃縮装置を更に備えることが好ましい。この場合、固液分離装置で得られる汚泥のうち余剰汚泥が濃縮装置により濃縮され、濃縮された余剰汚泥が汚泥可溶化装置で可溶化されるため、余剰汚泥の可溶化が効率よく行われる。
【0016】
上記汚泥減容システムにおいて、固液分離装置が、固液分離によって得られる汚泥の界面レベルを測定する汚泥界面計を備えており、汚泥可溶化装置が、調整槽から可溶化槽に導入される被処理液の流量を調整する流量調整手段を有する滞留時間調整手段を備えることが好ましい。
【0017】
この場合、汚泥界面計によって汚泥の界面レベルが測定され、この界面レベルによって余剰汚泥の量が判断される。そして、判断された余剰汚泥の量によって、流量調整手段により、調整槽から可溶化槽に導入される被処理液の流量が調整される。例えば余剰汚泥の量が多いと判断される場合には、可溶化槽に導入される被処理液の流量を、調整槽に導入される被処理液の流量と同じにすることにより、滞留時間を長くすることが可能となる。逆に、余剰汚泥の量が少ないと判断される場合には、可溶化槽に導入される被処理液の流量を、調整槽に導入される被処理液の流量よりも多くすることにより、滞留時間を短くすることが可能となる。
【0018】
また本発明は、被処理液中の汚泥を可溶化槽で可溶化する可溶化工程を含む汚泥可溶化方法において、可溶化槽の前段に設けられる調整槽を使用して被処理液中の汚泥の滞留時間を調整する滞留時間調整工程を含み、上記可溶化工程においては、調整槽から可溶化槽内に被処理液を導入し、可溶化槽内で少なくとも1枚の多孔板を被処理液に対して相対的に往復移動させて被処理液を撹拌すると共に、酸素ガス、オゾンガス、過酸化水素、アルカリ及び酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の可溶化促進物質を可溶化槽内に導入し、調整槽内に導入される被処理液の流量、可溶化槽内に導入される可溶化促進物質の量及び多孔板の相対的な往復移動周期を一定に保持すると共に、可溶化槽に導入される被処理液の流量を調整することにより汚泥の滞留時間を調整することを特徴とする。尚、過酸化水素は、液体でも気体でもよい。
【0019】
この汚泥可溶化方法によれば、可溶化槽の前段に設けられる調整槽を使用して被処理液中の汚泥の滞留時間が調整される。このため、可溶化槽における被処理液の体積が一定であっても、調整槽を使用して汚泥の滞留時間を容易に調整することが可能である。また、上記汚泥可溶化方法によれば、可溶化槽に導入される被処理液の流量を調整するだけで汚泥の滞留時間を調整することができる。このため、可溶化槽に導入される被処理液の流量だけでなく、調整槽内に導入される被処理液の流量、可溶化槽内に導入される可溶化促進物質の量や多孔板の相対的な往復移動周期をも同時に調整する場合に比べて、汚泥の滞留時間の調整作業が極めて容易となる。
【0020】
上記滞留時間調整工程においては、調整槽内又はその上流側で被処理液を加熱することが好ましい。調整槽内又はその上流側で被処理液が加熱されると、調整槽内における被処理液が加熱されたものとなり、可溶化槽のみならず調整槽においても汚泥の可溶化を行うことが可能となる。このため、可溶化槽を小型化することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明による汚泥減容システムの一実施形態を示すフロー図である。図1に示すように、汚泥減容システム100は、有機性排水を生物処理するための生物処理槽1と、生物処理槽1に有機性排水を導入するラインL1とを備えており、生物処理槽1内には活性汚泥を含む槽内液2が貯留されている。また生物処理槽1の底部には散気管3が配設され、散気管3にはブロワ4が接続されている。従って、ブロワ4を作動すると、散気管3より槽内液2に散気空気が供給され、槽内液2が好気状態とされる。このため、槽内液2中の活性汚泥により槽内液2中の有機物が生物処理される。本実施形態では、生物処理槽1、散気管3及びブロワ4によって生物処理部が構成されている。
【0025】
生物処理槽1で得られる生物処理液は、ラインL2を経て沈殿槽5に導入される。沈殿槽5では、生物処理液が汚泥6と上澄液7とに固液分離され、上澄液7は、ラインL3を経て沈殿槽5から排出されるようになっている。汚泥6は、重力により沈降して沈殿槽5の底部に溜まるようになっている。尚、沈殿槽5には、汚泥6を沈殿槽5の底部に掻き寄せる汚泥掻寄機8が設けられている。本実施形態では、沈殿槽5及び汚泥掻寄機8により固液分離装置が構成されている。
【0026】
沈殿槽5の底部からは、汚泥6を含む被処理液が排出され、被処理液の一部は、生物処理槽1における汚泥量を一定に保持するために、ラインL4を経て生物処理槽1に返送され、被処理液の残部、即ち余剰汚泥を含む被処理液は、ラインL5を経て汚泥可溶化装置9に導入されるようになっている。ラインL5にはポンプP1が設置され、余剰汚泥を含む被処理液は、ポンプP1の作動により汚泥可溶化装置9に導入される。汚泥可溶化装置9で得られる可溶化処理液は、ラインL6を経て生物処理槽1に導入される。
【0027】
ここで、汚泥可溶化装置9について詳細に説明する。図2は、汚泥可溶化装置9の一例を示すフロー図である。図2に示すように、汚泥可溶化装置9は、余剰汚泥の滞留時間が調整される調整タンク13と、調整タンク13から導入される被処理液中の余剰汚泥を可溶化する可溶化部12とを備えている。
【0028】
調整タンク13には、仕切り16によって、被処理液が貯留される調整槽14と、後述する可溶化処理液が貯留される可溶化処理液貯留槽15とが形成され、調整槽14にはラインL5により被処理液が導入されるようになっている。ラインL5にはバルブV1及び流量計25が設置され、流量計25で測定される被処理液の流量に基づいてバルブV1の開度を調整することにより、調整槽14に導入される被処理液の流量を調整することが可能となっている。また調整槽14には、調整槽14の水位を測定する水位計29が設けられている。
【0029】
尚、汚泥可溶化装置9は、スチームを発生する熱源23と、熱源23とラインL5とを接続するラインL12と、ラインL12に設置されるバルブV2と、ラインL5に設置され被処理液の温度を測定する温度計24を備えることが好ましい。この場合、温度計24で測定された被処理液の温度に基づいてバルブV2の開度が調整され、熱源23からラインL12を経てラインL5にスチームが供給される。これにより被処理液を加熱することが可能となっている。加熱された被処理液は、調整槽14に導入されるようになっており、調整槽14において、被処理液中の余剰汚泥について可溶化を行うことが可能になる。本実施形態では、熱源23、ラインL12、バルブV2及び温度計24によって加熱手段が構成されている。
【0030】
調整タンク13の外部には貯留槽17が設けられ、貯留槽17から延びる上昇ラインL7の先端は、調整槽14内の被処理液中に浸漬されている。上昇ラインL7には空気供給ラインL8が接続され、上昇ラインL7に空気が供給されるようになっている。空気供給ラインL8より上昇ラインL7に空気が供給されると、上昇ラインL7内に負圧が発生し、被処理液が上昇ラインL7によって吸引されて上昇し、貯留槽17に貯留されるようになっている。
【0031】
貯留槽17にはラインL9が接続され、ラインL9には、被処理液の流量を測定する流量計26が設置されている。そして、流量計26で測定される流量に基づいて、空気供給ラインL8から上昇ラインL7に導入される空気の流量が調整される。空気の流量は、ガス供給源(例えばブロワ)19の出力を調整することにより行うことができる。本実施形態では、流量計26、空気供給ラインL8及びガス供給源19によって流量調整手段が構成されている。また、流量計25,26、空気供給ラインL8、ガス供給源19、水位計29及びバルブV1によって水位調整手段が構成されている。
【0032】
一方、可溶化部12は、余剰汚泥を撹拌して可溶化する汚泥撹拌装置11を備えている。図3は、汚泥撹拌装置11の一例を概略的に示す断面図である。図3に示すように、汚泥撹拌装置11は可溶化槽18を有し、可溶化槽18の底部には、ラインL9が接続されている。また可溶化槽18内には、ガス供給源19からラインL10を経て空気が供給されるようになっている。尚、可溶化部12の可溶化槽18は、電熱ヒータや、蒸気を流通させる管によって覆われてもよい。また空気供給ラインL8は、ガス供給源19とは別の空気供給源に接続されていてもよいが、ラインL10から分岐するものであることが好ましい(図2参照)。この場合、可溶化槽18にガス(可溶化促進物質)を供給するためのガス供給源19が有効に利用されることになる。更に可溶化槽18には、駆動軸20が可溶化槽18に対して移動可能に設けられ、駆動軸20には多孔板群21が所定間隔で設けられている。さらに言えば、多孔板群21は、駆動軸20に直交するように且つ互いに平行となるように駆動軸20に取り付けられている。可溶化槽18の上部には、駆動軸20を図示矢印A方向に往復移動させる駆動源27が設けられている。
【0033】
図4は、汚泥撹拌装置11の要部を示す斜視図であり、多孔板群21の一部を示す。また、図5は、多孔板群21の一部を示す断面図である。両図に示す如く、各多孔板21nには、その厚み方向に貫通する複数の孔Hnが形成されている。また、任意の位置の多孔板21nは、隣接する多孔板21n-1及び21n+1に対し、各多孔板21n-1,n,n+1と重ね合わせたときに、多孔板21nに形成された孔(第1の孔)Hnと各多孔板21n-1,n,n+1に形成された孔(第2の孔)Hn-1,n,n+1の位置が一致しないように配置されている。
【0034】
換言すれば、多孔板群21は、互いに隣接された一方の多孔板21nに形成された複数の孔Hnと他方の多孔板21n-1,n+1に形成された複数の孔Hn-1,n+1とが、平面位置が互いに異なって配置されるように設けられている。すなわち、隣接された多孔板21n毎に、孔Hの中心(軸)位置が交互に異なるように千鳥格子状(千鳥模様状、千鳥足状)に配列されている。さらに言えば、複数の多孔板21nのうち、任意に選択される隣接配置された二つの多孔板21nのうち一方の多孔板21nに形成された孔Hn(第1の孔)と、他方の多孔板21n-1,n+1に形成された孔Hn-1,n+1のうちその第1の孔と最短距離に位置する孔(第2の孔)とが、非同軸状(即ち第1の孔を通る軸線上に、その第1の孔から最短距離に位置する孔がない状態)に設けられている。
【0035】
また、図2及び図3に示すように、可溶化槽18の上部にはラインL11が接続され、ラインL11は調整タンク13の可溶化処理液貯留槽15に接続されており、可溶化槽18で得られる可溶化処理液が可溶化処理液貯留槽15内に導入されるようになっている。可溶化処理液貯留槽15内に貯留された可溶化処理液は、図1に示すように、ラインL6を経て生物処理槽1に導入されるようになっており、ラインL6には、バルブV3及びポンプP2が設置されている。本実施形態では、バルブV3及びポンプP2が移送手段として機能している。
【0036】
尚、ラインL5には熱交換器22が設けられ、ラインL6は熱交換器22を通るようになっている。このようにラインL6が熱交換器22を通るようにすることで、可溶化処理液の持つ熱が、ラインL5を通る被処理液に伝達され、熱の有効利用が図られる。従って、汚泥可溶化装置9におけるランニングコストを低減できる。
【0037】
次に、上述した汚泥減容システム100を用いた汚泥減容方法の一例について説明する。
【0038】
図1に示すように、生物処理槽1において、ブロワ4より散気管3を経て槽内液2に散気空気を導入する。これにより、槽内液2が好気状態とされ、槽内液2中の有機物が活性汚泥によって生物処理され、有機性排水の浄化が行われる。尚、有機性排水は、必要に応じ、ラインL1を経て生物処理槽1内に導入される。
【0039】
生物処理槽1で得られる生物処理液がラインL2を経て沈殿槽5に移送されると、生物処理液は、沈殿槽5において汚泥6と上澄液7とに固液分離され、汚泥6は、重力により沈降して沈殿槽5の底部に溜まるようになる。
【0040】
沈殿槽5の底部からは、ポンプP1の作動により、汚泥を含む被処理液を排出し、被処理液の一部は、生物処理槽1における汚泥の量を一定に保持するために、ラインL4を経て生物処理槽1に返送し、被処理液の残部、即ち余剰汚泥を含む被処理液は、ラインL5を経て汚泥可溶化装置9に導入する。
【0041】
ここで、汚泥可溶化装置9を用いた汚泥可溶化方法について説明する。汚泥可溶化装置9においては、まず、被処理液中の余剰汚泥の量に応じて、調整タンク13の調整槽14において余剰汚泥の滞留時間を調整する。
【0042】
ここで、被処理液中の余剰汚泥の量については、沈殿槽5において汚泥界面計28により汚泥の界面レベルを測定し、その汚泥の界面レベルによって、余剰汚泥の量が多いか少ないかを判断する。
【0043】
また余剰汚泥の滞留時間の調整は次のようにして行う。即ち、まず汚泥界面計28で測定される汚泥の界面レベルによって、例えば余剰汚泥の量が多いと判断した場合には、調整槽14における水位計29によって水位レベルを決定する。例えば、水位レベルがH(高い)とL(低い)の2段階で設定される場合、水位レベルをH(H1〜H2)に設定する。ここで、H1はH2より低い水位とする。水位レベルをH2に設定するためには、水位レベルがH1となったときに空気供給ラインL8から上昇ラインL7への空気の供給を停止し、水位レベルがH2となるまで待てばよい。また水位レベルがH2となった後は、空気供給ラインL8から上昇ラインL7へ空気を供給し、水位レベルがH1となるまで待てばよい。このように水位レベルをH(H1〜H2)に保持することにより余剰汚泥の滞留時間を長くすることが可能となる(滞留時間調整工程)。
【0044】
尚、調整槽14内に貯留されている被処理液は加熱されたものであることが好ましい。被処理液が加熱されたものであることにより、可溶化槽18のみならず調整槽14においても被処理液中の汚泥の可溶化が行われることになる。このため、可溶化槽18を小型化することが可能になる。被処理液を加熱されたものにするには、具体的には、温度計24により被処理液の温度を測定し、その温度に応じてバルブV2の開度を調整し、熱源23からラインL12を経てラインL5へスチームを供給すればよい。この場合、調整槽14の上流側で、スチームの熱により被処理液が加熱されることになる。さらに言えば、スチームを調整槽14に供給すると、被処理液が局所的に加熱されることとなるが、被処理液がラインL5内に供給されることで、被処理液が全体にわたって均一に加熱されることとなる。
【0045】
調整タンク13においては、空気供給ラインL8から上昇ラインL7に空気を供給する。すると、上昇ラインL7に負圧が発生し、調整槽14内に貯留された被処理液は、吸引されて上昇ラインL7中を上昇し、貯留槽17に貯留される。貯留槽17に貯留された被処理液は、ラインL9を経て可溶化槽18に導入される。
【0046】
可溶化部12の汚泥撹拌装置11においては、駆動源27により駆動軸20を駆動し、可溶化槽18内で多孔板群21を往復移動させると共に、ガス供給源19よりラインL10を経て可溶化槽18内に空気を導入する。
【0047】
すると、図5に示すように、空気等の気泡を含む気液固相の混相流が、多孔板21nの孔Hnを通るように上向きに流動するが、その流れは上方に位置する多孔板21n-1によって遮断又は遮へいされ、一部が下方に向きを変えられる。よって、その部位では、上昇流と下降流が複雑に混合し撹乱されて渦流等を含む乱流状態が絶え間なく生起される。このような状態は、各多孔板21nの各孔Hn近傍の部位で引き起こされ、全体として被処理液の攪拌及び混合が十分に行われる。こうして、余剰汚泥の可溶化が行われる(可溶化工程)。
【0048】
可溶化槽18で得られる可溶化処理液は、ラインL11を経て調整タンク13の可溶化処理液貯留槽15に貯留される。可溶化処理液貯留槽15に貯留される可溶化処理液は、バルブV3を開き、ポンプP2を作動することにより、ラインL6を経て生物処理槽1へ導入される。
【0049】
このとき、調整槽14における余剰汚泥の滞留時間の調整により余剰汚泥の滞留時間が長くされている。このため、汚泥可溶化装置9に導入される余剰汚泥の量が多くても、余剰汚泥の可溶化を十分に行うことが可能となる。このため、生物処理槽1において、余剰汚泥の十分な減容化を図ることができる。
【0050】
一方、沈殿槽5において汚泥界面計28により余剰汚泥の量が少ないと判断される場合には、水位レベルをL(L1〜L2)に設定する。ここで、L1は、L2よりも低い水位レベルとする。水位レベルをL2に設定するためには、水位レベルがL1となったときに空気供給ラインL8から上昇ラインL7への空気の供給を停止し、水位レベルがL2となるまで待てばよい。調整槽14において水位レベルがL2となった後は、空気供給ラインL8から上昇ラインL7へ空気を供給し、水位レベルがL1となるまで待てばよい。このように水位レベルをL(L1〜L2)に保持することにより汚泥の滞留時間を短くすることが可能となる。
【0051】
調整槽14に貯留された被処理液は、可溶化槽18に導入し、上記と同様にして余剰汚泥の可溶化を行う。このとき、可溶化槽18に導入される余剰汚泥の量は少なくなっているが、調整槽14において余剰汚泥の滞留時間が短くなるように調整されている。このため、余剰汚泥の可溶化率の増大を十分に抑えることができ、余剰汚泥が必要以上に可溶化されることを十分に防止することができる。
【0052】
従って、可溶化処理液を可溶化槽18からラインL6を経て生物処理槽1へ導入しても、生物処理槽1において汚泥負荷の上昇や、生物処理液の濁り等の悪化を十分に防止することができる。
【0053】
以上のように、汚泥可溶化装置9によれば、可溶化槽18の前段で、調整槽14を使用して調整槽14の水位を調整することにより、余剰汚泥の滞留時間を調整することが可能である。このため、可溶化槽18が被処理液で満たされており可溶化槽18における被処理液の体積が一定であっても、調整槽14を使用することにより余剰汚泥の滞留時間を容易に調整することができる。従って、汚泥可溶化装置9に導入される余剰汚泥の量に応じて余剰汚泥の滞留時間を調整することができる。よって、余剰汚泥の量にかかわらず余剰汚泥の可溶化率を常に一定に保持することが可能となり、生物処理槽1において、生物処理能力の低下を十分に防止しながら余剰汚泥の十分な減容化を図ることができる。
【0054】
尚、上記汚泥可溶化装置9の運転に際しては、多孔板群21の往復移動周期、ガス供給源19から可溶化槽18に導入する空気の流量及び調整槽14に導入される被処理液の流量を一定に保持することが好ましい。この場合、調整タンク13の調整槽14から可溶化槽18に導入される被処理液の流量を調整するだけで余剰汚泥の滞留時間を調整することができる。このため、可溶化槽18に導入される被処理液の流量だけでなく、調整槽14内に導入される被処理液の流量、可溶化槽18内に導入される空気の流量、多孔板群21の往復移動周期をも同時に調整する場合に比べて、滞留時間の調整操作が極めて容易となる。
【0055】
次に、上述した汚泥減容システム100を用いた汚泥減容方法の他の例について説明する。
【0056】
この汚泥減容方法は、沈殿槽5において汚泥界面計28で測定される汚泥界面のレベルに基づき、汚泥可溶化装置9において、調整槽14から排出される被処理液の流量(可溶化槽18に導入される被処理液の流量)を調整することにより余剰汚泥の可溶化を行うこと以外は、上記汚泥減容方法と同様にして行われる。
【0057】
ここで、調整槽14から排出される被処理液の流量の調整は、具体的には、空気供給ラインL8から上昇ラインL7に導入される空気の流量を調整することにより、即ち、ガス供給源19の出力を調整することにより行えばよく、この流量は、ラインL9に設置された流量計26により測定することができる。尚、調整槽14内に導入される被処理液の流量を調整してもよいが、この場合、流量の調整は、具体的には、バルブV1の開度を調整することにより行えばよく、この被処理液の導入流量は、ラインL5に設置された流量計25により測定することができる。
【0058】
この汚泥減容方法においては、汚泥界面計28で汚泥の界面レベルが測定され、この測定結果に基づき余剰汚泥の量が多いか少ないかが判断される。そして、余剰汚泥の量が多いと判断される場合には、余剰汚泥を十分に可溶化する必要があるため、余剰汚泥の滞留時間を長くする必要がある。そこで、余剰汚泥の量が多いと判断される場合には、調整槽14から排出される被処理液の流量が調整槽14に導入される被処理液の流量と等しくなるようにガス供給源19の出力を調整する。尚、調整槽14から排出される被処理液の流量が調整槽14に導入される被処理液の流量と等しくなるようにするには、ラインL9にバルブを設置してその開度でラインL9を通る流量を調整してもよい。
【0059】
一方、余剰汚泥の量が少ないと判断される場合には、余剰汚泥の可溶化を抑える必要があるため、余剰汚泥の滞留時間を短くする必要がある。そこで、余剰汚泥の量が少ないと判断される場合には、調整タンク13の調整槽14に導入される被処理液の流量より、調整槽14から排出される被処理液の流量が多くなるようにガス供給源19の出力を調整する。尚、調整タンク13の調整槽14に導入される被処理液の流量より、調整槽14から排出される被処理液の流量が多くなるようにするためには、ラインL9にバルブを設置してその開度でラインL9を通る流量を調整してもよい(滞留時間調整工程)。
【0060】
この汚泥減容方法でも、汚泥可溶化装置9において、可溶化槽18の前段で、調整槽14を使用して、調整槽14に導入される被処理液の流量と、調整槽14から排出される被処理液の流量を調整することにより、余剰汚泥の滞留時間を調整することが可能である。このため、可溶化槽18が被処理液で満たされており可溶化槽18における被処理液の体積が一定であっても、調整槽14を使用することにより余剰汚泥の滞留時間を容易に調整することができる。従って、汚泥可溶化装置9に導入される余剰汚泥の量に応じて余剰汚泥の滞留時間を調整することができる。よって、余剰汚泥の量にかかわらず余剰汚泥の可溶化率を常に一定に保持することが可能となり、生物処理槽1において、生物処理能力の低下を十分に防止しながら余剰汚泥の十分な減容化を図ることができる。
【0061】
尚、この汚泥可溶化方法においても、汚泥可溶化装置9の運転に際しては、多孔板群21の往復移動周期、ガス供給源19から可溶化槽18に導入する空気の流量及び調整槽14に導入される被処理液の流量を一定に保持することが好ましい。この場合、調整タンク13の調整槽14から可溶化槽18に導入される被処理液の流量を調整するだけで余剰汚泥の滞留時間を調整することができる。このため、可溶化槽18に導入される被処理液の流量だけでなく、調整槽14内に導入される被処理液の流量、可溶化槽18内に導入される空気の流量、多孔板群21の往復移動周期をも同時に調整する場合に比べて、滞留時間の調整操作が極めて容易となる。
【0062】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、汚泥を可溶化するために可溶化槽18に空気を導入しているが、空気に代えて、オゾンガス、過酸化水素ガス若しくはこれらの混合ガス、又はこれらと空気との混合ガスを用いてもよい。この場合、ガス供給源19は、オゾンを貯留又は発生するオゾン供給源、過酸化水素を貯留又は発生する過酸化水素供給源、若しくはこれらの組合せ、又はこれらとガス供給源19との組合せで構成すればよい。
【0063】
また上記実施形態では、汚泥を可溶化するために可溶化槽18において、多孔板群21を往復移動させているが、多孔板群21は静止させていても構わない。多孔板群21を静止させる場合には、図6に示すように、汚泥撹拌装置11において、可溶化槽18の上部及び底部に循環ラインL50の各端部を接続し、この循環ラインL50の途中に、並列に配設されたポンプP3,P4をそれぞれ有する分岐ラインL51,L52を設置し、ポンプP3,P4の吐出方向は、それぞれ図示矢印t1,t2で示すように互いに逆方向とする。更に、汚泥撹拌装置11において、ガス供給源19に接続されたラインL10を、流量調整バルブV21,V22を有し且つそれぞれ可溶化槽18の底部及びラインL50の双方に接続された分岐ラインL21,L22に分けるようにすればよい。この場合、ポンプP4及びポンプP3を交互に運転することにより、空気等の気泡を含む気液固相の混相流を上昇流としたり下降流とする。これにより、可溶化槽18内において、渦流等を含む乱流状態が絶え間なく生起され、十分な攪拌及び混合が行われ、汚泥の可溶化が行われる。
【0064】
また汚泥撹拌装置11においては、多孔板群21は汚泥の可溶化に必ずしも必要なものではない。可溶化槽18は、多孔板21nの構造、多孔板21nの有無にかかわらず、オゾン、好熱菌、酸、アルカリ、過酸化水素液などを用いた汚泥の可溶化方法に応じて最適な反応槽であればよい。
【0065】
また上記実施形態では、仕切り16によって調整タンク13に調整槽14と可溶化処理液貯留槽15とが形成されているが、仕切り16を無くして調整タンク13を調整槽14とし、ラインL11に、可溶化処理液貯留槽15を設置してもよい。但し、この場合は、ラインL6を可溶化処理液貯留槽15に接続する必要がある。
【0066】
更に上記汚泥可溶化装置9は、ガス供給源19から空気供給ラインL8を経て調整タンク13に設けられる上昇ラインL7に空気を供給することにより、調整槽14内の被処理液を可溶化槽18に導入しているが、空気供給ラインL8を無くして、貯留槽17をポンプに代えるようにしてもよい。この場合でも、被処理液を調整槽14から可溶化槽18に移送することができる。
【0067】
更にまた、図1のラインL5には、沈殿槽5で得られる汚泥のうち余剰汚泥を濃縮する濃縮装置が設置されることが好ましい。この場合、沈殿槽5で得られる余剰汚泥が濃縮装置により濃縮され、濃縮された余剰汚泥が汚泥可溶化装置9で可溶化されるため、汚泥可溶化装置9において余剰汚泥の可溶化が効率よく行われる。
【0068】
更に可溶化部12は、例えばオゾン槽と、オゾン槽にオゾンガスを供給するオゾン供給手段とで構成されてもよい。この場合でも、オゾン槽に被処理液が導入され、オゾン供給手段により被処理液にオゾンが供給されると、オゾンにより被処理液中の汚泥が可溶化される。尚、オゾン槽において、被処理液は加熱してもよいし、加熱しなくてもよい。
【0069】
また上記実施形態では、余剰汚泥が多いか少ないかによって余剰汚泥の滞留時間を調整しているが、余剰汚泥の性状が変化する場合には、その性状変化を考慮して滞留時間の調整を行うことが好ましい。この場合、余剰汚泥の量や性状にかかわらず、余剰汚泥の可溶化率を一定に保持することが可能となる。例えば余剰汚泥の性状が変化して可溶化しやすい汚泥になった場合には、調整槽14における水位を下げたり、調整槽14から排出される被処理液の流量を調整槽14に導入される被処理液の流量よりも大きくすることによって滞留時間を短くすればよい。余剰汚泥の性状が変化したかどうかは、生物処理槽1における汚泥濃度をMLSS計によって測定することにより判断することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の汚泥可溶化装置及び汚泥可溶化方法によれば、可溶化槽の前段に調整槽が設けられ、滞留時間調整手段により、調整槽を使用して被処理液中の汚泥の滞留時間が調整可能であるため、可溶化槽における被処理液の体積が一定であっても、汚泥の滞留時間を容易に調整することが可能となる。従って、特に、調整槽に導入される汚泥の量が減少したり汚泥の性状が変化して汚泥が可溶化しやすいものとなった場合でも、汚泥の滞留時間を短くすることにより、可溶化槽における汚泥の可溶化率の増大を防止し、必要以上に汚泥が可溶化されることを十分に防止することができる。
【0071】
また本発明の汚泥減容システムによれば、生物処理部で発生する余剰汚泥の量が変動したり余剰汚泥の性状が変化しても、それに応じて余剰汚泥の可溶化率を容易に調整することが可能であるため、汚泥可溶化装置で得られる可溶化処理液が生物処理部に移送されても、生物処理部において生物処理能力の低下を十分に防止しながら余剰汚泥の十分な減容化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥減容システムの一実施形態を示すフロー図である。
【図2】図1の汚泥可溶化装置の一実施形態を示すフロー図である。
【図3】図2の可溶化部を構成する汚泥撹拌装置を詳細に示す概略図である。
【図4】図3の汚泥撹拌装置の要部を示す斜視図である。
【図5】図3の多孔板群の一部を示す断面図である。
【図6】可溶化部を構成する汚泥撹拌装置の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1…生物処理槽(生物処理部)、3…散気管(生物処理部)、4…ブロワ(生物処理部)、5…沈殿槽(固液分離装置)、8…汚泥掻寄機(固液分離装置)、9…汚泥可溶化装置、12…可溶化部、14…調整槽、18…可溶化槽、19…ブロワ(流量調整手段)、21…多孔板、23…熱源(加熱手段)、24…温度計(加熱手段)、26…流量計(流量調整手段)、28…汚泥界面計、29…水位計(水位調整手段、滞留時間調整手段)、100…汚泥減容システム、L8…空気供給ライン(流量調整手段)、L12…ライン(加熱手段)、V2…バルブ(加熱手段)、V3…バルブ(移送手段)、P2…ポンプ(移送手段)。
Claims (7)
- 被処理液中の汚泥を可溶化するための可溶化槽を備える汚泥可溶化装置において、
前記可溶化槽の前段に設けられ、前記被処理液中の汚泥の滞留時間を調整するための調整槽と、
前記調整槽を使用して前記汚泥の滞留時間を調整する滞留時間調整手段と、
前記可溶化槽内に導入される前記被処理液に対して、前記可溶化槽内で少なくとも1枚の多孔板を相対的に往復移動させて前記被処理液を撹拌すると共に、酸素ガス、オゾンガス、過酸化水素、アルカリ及び酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の可溶化促進物質を前記可溶化槽内に供給する供給源を有する汚泥撹拌装置と、
前記調整槽内に導入される前記被処理液の流量を調整するバルブとを備えており、
前記滞留時間調整手段が、前記可溶化槽に導入される前記被処理液の流量を調整することにより前記汚泥の滞留時間を調整する流量調整手段を備える、
ことを特徴とする汚泥可溶化装置。 - 前記調整槽内又はその上流側において被処理液を加熱する加熱手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の汚泥可溶化装置。
- 有機性排水を活性汚泥によって処理する生物処理部を備えており、前記生物処理部で発生する余剰汚泥を減容化する汚泥減容システムにおいて、
前記生物処理部で得られる生物処理液を固液分離して汚泥を得る固液分離装置と、
前記固液分離装置から排出される被処理液中の汚泥のうち余剰汚泥を可溶化する汚泥可溶化装置と、
前記汚泥可溶化装置で得られる可溶化処理液を前記生物処理部に移送する移送手段とを備えており、
前記汚泥可溶化装置が、請求項1または2に記載の汚泥可溶化装置によって構成されていることを特徴とする汚泥減容システム。 - 前記汚泥可溶化装置の前段に設けられ、前記固液分離装置で得られる汚泥のうち余剰汚泥を濃縮する濃縮装置を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の汚泥減容システム。
- 前記固液分離装置が、固液分離によって得られる前記汚泥の界面レベルを測定する汚泥界面計を備えており、前記汚泥可溶化装置が、請求項1に記載の汚泥可溶化装置によって構成されていることを特徴とする請求項3に記載の汚泥減容システム。
- 被処理液中の汚泥を可溶化槽で可溶化する可溶化工程を含む汚泥可溶化方法において、
前記可溶化槽の前段に設けられる調整槽を使用して被処理液中の汚泥の滞留時間を調整する滞留時間調整工程を含み、
前記可溶化工程において、前記可溶化槽内に前記被処理液を導入し、前記可溶化槽内で少なくとも1枚の多孔板を前記被処理液に対して相対的に往復移動させて前記被処理液を撹拌すると共に、酸素ガス、オゾンガス、過酸化水素、アルカリ及び酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の可溶化促進物質を前記可溶化槽内に導入し、
前記調整槽内に導入される前記被処理液の流量、前記可溶化槽内に導入される前記可溶化促進物質の量及び前記多孔板の相対的な往復移動周期を一定に保持すると共に、前記可溶化槽に導入される前記被処理液の流量を調整することにより前記汚泥の滞留時間を調整することを特徴とする汚泥可溶化方法。 - 前記滞留時間調整工程において、前記調整槽内又はその上流側で前記被処理液を加熱することを特徴とする請求項6に記載の汚泥可溶化方法。
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