JP3839099B2 - 光走査装置及びこの光走査装置を利用した画像形成装置 - Google Patents

光走査装置及びこの光走査装置を利用した画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のレーザビームにより単一の感光体ドラム上を同時に走査して感光体ドラム上に単一の静電潜像を形成するための光走査装置、および、これを用いたデジタル複写機やレーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、レーザビームによる走査露光と電子写真プロセスとにより画像形成を行うデジタル複写機が種々開発されている。
【0003】
そして、最近では、さらに画像形成速度の高速化を図るために、マルチビーム方式、つまり、複数のレーザビームを発生させ、これら複数のレーザビームにより複数ラインずつの同時走査が行われるようにしたデジタル複写機が開発されている。
【0004】
このようなマルチビーム方式のデジタル複写機においては、レーザビームを発生する複数の半導体レーザ発振器、これら複数のレーザ発振器から出力される各レーザビームを感光体ドラムへ向けて反射し、各レーザビームを感光体ドラム上で走査させるポリゴンミラーなどの多面回転ミラー、および、コリメータレンズやf−θレンズなどを主体に構成される、光走査装置としての光学系ユニットを備えている。
【0005】
ところで、従来の光学系ユニットの構成では、感光体ドラム上(被走査面で複数のビーム相互の位置関係を理想的な位置関係にするのは非常に困難で、これを実現するためには、非常に高い部品精度と組み立て精度が要求され、装置のコストアップの要因となっている。
【0006】
また、理想の位置関係に組み立てたとしても、温度変化や湿度変化などの環境変化、あるいは、経時変化によってレンズの形状がわずかに変化したり、部品相互の位置関係がわずかに変化するだけで、ビーム相互の位置関係が狂ってしまい、高品質な画像を形成することができなくなる。
【0007】
従って、このような光学系を実現するためには、これらの環境変化や経時変化に強い構造や部品を用いる必要がある。特に光学系ユニットを構成するレンズについては、環境変化や経時変化に強いガラスレンズが高価であり、装置のコストアップの主因になっている。
【0008】
ここで、マルチビーム方式の光学系ユニットにおいて、位置ずれしたビームを用いて画像を形成した場合に起こりうる画像不良について、図15の(a)、(b)および図16の(a)、(b)を用いて説明する。
【0009】
図15(a)には、マルチビーム方式、例えば4つのビームa〜dを用いて画像、例えば「T」の文字を形成した場合の理想的な画像の例が示されている。
【0010】
これに対し、ビームの通過位置が、所定の位置からはずれていると、図15(b)に示すような画像不良が発生する。図15(b)に示した例は、ビームbの通過位置が所定位置からはずれ、ビームaとbの間隔が狭く、ビームbとcの間隔が広くなった画像不良の一例である。
【0011】
図16(a)には、それぞれのビームa〜dの発光タイミングが、正しく制御されていない場合に発生する画像不良の一例が示されている。図16(a)より明らかなように、ビーム相互の発光タイミングが正しく制御されないと、主走査方向の画像形成位置にズレが発生し、縦線が真っ直に形成されない。
【0012】
また、図16(b)には、ビームの通過位置とビームの発光タイミングの両方が正しく制御されていない場合に発生する画像不良の一例が示されている。図16(b)に示したように、この例では、副走査方向の画像不良と、主走査方向の画像不良が同時に起こっている。このように、マルチビームで画像を形成する際には副走査方向のビーム通過位置を所定の間隔になるように制御するとともに、主走査方向の画像形成位置を揃えるために、それぞれのビームの発光タイミングを制御する必要がある。
【0013】
そこで、ビームの通過位置、及び通過タイミングを検知する検知器、その検知器によりビームの位置を所定の位置に制御するガルバノミラー、及び検知により検知されたビームの通過タイミングに応じてビームの発光タイミングを制御するレーザドライバを用いることでこれらの問題を解決することができ、環境変化や経時変化などによって光学系に変化が生じても、感光体ドラム上の被走査面におけるビームの位置を常に所定の位置に制御することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、検知器を装置本体に組み込む際に発生する組立誤差などにより、検知器の配置位置が、主走査方向、副走査方向、及びデフォーカス方向にそれぞれ正確な理想位置からずれたり、検知器の傾き等が発生する。
【0015】
このため、検知器を通過するビームの通過位置、及び通過タイミングを正確に検知できず、ビーム通過位置を調整するガルバノミラー、及びビームの発光タイミングを調整するレーザドライバを正しく制御することができなくなるといった問題が生じる。
【0016】
したがって、環境変化や経時変化により光学系が変化した場合に、これらの光学系を正確に調整することが困難となり、形成される画像の画質を劣化させることとなる。
【0017】
そこで、この発明の目的は、常に高画質を維持することができる光走査装置及びこの光走査装置を利用した画像形成装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、画像データに対応した複数のビームを出力する光源と、この光源から出力された複数のビームを被走査面に向けて反射する回転可能に形成された反射面を有し、前記複数のビームにより前記被走査面上を第1の方向に沿って走査させる走査手段と、前記光源から出力された複数のビームを前記被走査面上において前記第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔で配列させる光学系と、前記被走査面に実質的に等しい位置に配設されているとともに、前記第2の方向に並列して配置された一対の受光面が前記複数のビーム間隔に対応して前記第1の方向に沿って複数配列され、前記走査手段により走査された複数のビームに応じて前記被走査面上における各ビームの通過位置に対応した検知信号を出力するビーム通過位置検知手段と、前記第2の方向に沿って所定の間隔で配列された複数の基準ビームを前記ビーム通過位置検知手段に入射させ、前記ビーム通過位置検知手段の一対の受光面から出力される出力信号がそれぞれ等しくなるように前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を調整する調整手段と、を有することを特徴とする光走査装置を提供するものである。
【0019】
また、この発明によれば、複数のビームを出力する光源と、画像データに対応した複数のビームを出力する光源と、この光源から出力された複数のビームを被走査面に向けて反射する回転可能に形成された反射面を有し、前記複数のビームにより前記被走査面上を第1の方向に沿って走査させる走査手段と、前記光源から出力された複数のビームを前記被走査面上において前記第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔で配列させる光学系と、前記非走査面に実質的に等しい位置に配設され、各解像度に応じて前記走査手段により走査された複数のビームの間隔に対応する位置に受光面を有するビーム通過位置検知手段と、前記第2の方向に沿って所定の間隔で配列された複数の基準ビームを前記ビーム通過位置検知手段に入射させ、前記ビーム通過位置検知手段によって検知される各ビームの通過位置の検知結果が前記各ビーム間の所定の間隔に等しくなるように前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を調整する調整手段と、を有することを特徴とする光走査装置を提供するものである。
【0020】
また、この発明によれば、画像データに対応した複数のビームを出力する光源と、この光源から出力された複数のビームを反射する回転可能に形成された反射面を有し、前記複数のビームを第1の方向に沿って走査させる走査手段と、前記走査手段により走査された複数のビームを所定の像面に等速で走査するように結像し、前記走査手段の面倒れを補正する光学手段と、前記所定の像面に配置され、前記光源からのビームに対応する像を保持する像担持体と、前記像担持体に保持された像を現像する現像手段と、前記像担持体表面に実質的に等しい位置に配設されているとともに、前記第1の方向に直交する第2の方向に並列して配置された一対の受光面が前記複数のビーム間隔に対応して前記第1の方向に沿って複数配列され、前記走査手段により走査された複数のビームに応じて前記被走査面上における各ビームの通過位置に対応した検知信号を出力するビーム通過位置検知手段と、前記第2の方向に沿って所定の間隔で配列された複数の基準ビームを前記ビーム通過位置検知手段に入射させ、前記ビーム通過位置検知手段の一対の受光面から出力される出力信号がそれぞれ等しくなるように前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を調整する調整手段と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0021】
さらに、この発明によれば、画像データに対応した複数のビームを出力する光源と、この光源から出力された複数のビームを反射する回転可能に形成された反射面を有し、前記複数のビームを第1の方向に沿って走査させる走査手段と、前記走査手段により走査された複数のビームを所定の像面に等速で走査するように結像し、前記走査手段の面倒れを補正する光学手段と、前記所定の像面に配置され、前記光源からのビームに対応する像を保持する像担持体と、前記像担持体に保持された像を現像する現像手段と、前記像担持体表面に実質的に等しい位置に配設され、各解像度に応じて前記走査手段により走査された複数のビームの間隔に対応する位置に受光面を有するビーム通過位置検知手段と、前記第2の方向に沿って所定の間隔で配列された複数の基準ビームを前記ビーム通過位置検知手段に入射させ、前記ビーム通過位置検知手段によって検知される各ビームの通過位置の検知結果が前記各ビーム間の所定の間隔に等しくなるように前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を調整する調整手段と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態に係る光走査装置及びこの光走査装置を利用した画像形成装置ついて図面を参照して説明する。
【0028】
図1は、この実施の形態に係る光走査装置が適用される画像形成装置としてデジタル複写機の構造を概略的に示す断面図である。すなわち、このデジタル複写機は、画像読み取り手段としてのスキャナ部1、及び画像形成手段としてのプリンタ部2を有している。また、このディジタル複写機のスキャナ部1の上部には、原稿が載置される透明ガラスによって形成された原稿台7が設けられ、さらに、さらに原稿台7を覆うように開閉自在に設けられた原稿固定カバー8が配置されている。
【0029】
図1に示すように、スキャナ部1は、図示矢印方向に移動可能な第1キャリジ3及び第2キャリジ4、原稿Oからの反射光に所定の光学特性を与える結像レンズ5、及び光源からの反射光が結像され、この反射光に基づいて電気信号としての画像データを出力する光電変換素子6などを有している。
【0030】
第1キャリッジ3には、周囲に反射板が配置され、効率的に原稿Oを照明する光源9、及び光源9によって照明された原稿Oから反射される反射光を第2キャリッジ4側に向けて直角方向に折り曲げる第1反射ミラー10が備えられている。
【0031】
第2キャリッジ4には、第1反射ミラー10により折り曲げられた原稿Oからの反射光をさらに直角方向に折り曲げる第2反射ミラー11、及び第2反射ミラー11により折り曲げられた反射光をさらに直角方向に折り曲げて結像レンズ5に案内する第3反射ミラー12が備えられている。
【0032】
また、プリンタ部2は、画像処理部において変換されたディジタル画像信号に対応して変調されたビームを出力する光走査装置13、および、被画像形成媒体である用紙P上に原稿画像に対応した画像を形成可能な電子写真方式の画像形成部14を有している。
【0033】
すなわち、光走査装置13は、後に詳述するが、複数の半導体レーザ発振器を有し、同時に複数のレーザビーム(以下、ビームと称する)を画像形成部14に向けて出力するマルチビーム光学系を備えている。また、この光走査装置13は、回転可能に設けられ、複数の反射面を有するポリゴンミラー、半導体レーザ発振器から放射されたビームに所定の光学特性を与える複数の光学部材、及びビームを後述する画像形成部14の感光体ドラム上に案内する光学系を有している。半導体レーザ発振器から放射された複数のビームは、ポリゴンミラーにより主走査方向に反射され、感光体ドラム上にディジタル画像信号に対応した静電潜像が形成される。
【0034】
また、画像形成部14は、ディジタル複写機本体の略中央に位置する像担持体としての感光体ドラム15を有している。感光体ドラム15の周辺には、その表面を一様に帯電する帯電チャージャ16、感光体ドラム15の露光位置Xにおいて光走査装置13から出力された複数のビームによって形成された静電潜像に現像剤を付与して現像剤像を形成する現像器17、感光体ドラム15上に形成された現像剤像を用紙Pに転写するためのバイアスを印加する転写チャージャ18、用紙Pを感光体ドラム15から剥離するためのバイアスを印加する剥離チャージャ19、及び、感光体ドラム15の表面に残留した現像剤、及び電荷を除去するクリーナ20などが配設されている。
【0035】
さらに、ディジタル複写機の底部には、所定枚数の用紙Pを収納するとともに、画像形成部14に向けて給紙する給紙機構が備えられている。すなわち、ディジタル複写機の底部には、所定枚数の用紙Pを収納可能な用紙カセット21が備えられ、この用紙カセット21から用紙Pを1枚ずつ取り出すための給紙ローラ22及び分離ローラ23を有している。
【0036】
給紙ローラ22及び分離ローラ23により用紙が搬送される側であって、画像形成部14の感光体ドラム15の近傍には、搬送された用紙Pの傾きを補正するとともに、感光体ドラム15上に形成された現像剤像の先端位置と、用紙Pの画像転写位置とを整合させるレジストローラ24が設けられている。
【0037】
さらに用紙Pが搬送される側には、剥離チャージャ19により感光体ドラム15から剥離された用紙Pを下流側に向けて搬送する用紙搬送機構25が設けられている。
【0038】
用紙搬送機構25の一端側に位置し、用紙Pが搬送される下流側には、用紙P上に転写された現像剤像を加熱するとともに、加圧して用紙P上に定着させる一対のローラを有する定着器26が配置されている。
【0039】
定着器26の下流側には、定着済みの用紙Pをディジタル複写機本体から排出する排紙ローラ27が配設されている。また、複写機本体の側面には、排紙ローラ27によって排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ28が設けられている。
【0040】
次に、このディジタル複写機の動作について説明する。
【0041】
まず、図1に示したスキャナ部1において、原稿画像を読み取る読取動作が実行される。
【0042】
すなわち、原稿Oは、原稿台7上に下向き、かつ原稿台7の短手方向の正面右側に位置するセンタ基準位置に載置される。そして、原稿Oは、原稿固定カバー8によって原稿台7上に押さえつけられる。
【0043】
原稿Oは、図示しないコピーボタンがオンされることにより、光源9によって照明される。そして、原稿Oによって反射された反射光は、第1反射ミラー10,第2反射ミラー11,及び第3反射ミラー12によってそれぞれ反射され、結像レンズ側に案内される。原稿Oからの反射光は、結像レンズ5により光電変換素子6の受光面上に結像される。
【0044】
この読取動作では、光源9および第1反射ミラー10を搭載した第1キャリジ3、第2及び第3反射ミラー11,12を搭載した第2キャリジ4は、光路長を一定にするように2:1の相対速度で移動するようになっている。第1キャリジ3および第2キャリジ4は、図示しないキャリジ駆動用モータにより、読み取りタイミング信号に同期して図中の右側から左側方向に向けて移動する。
【0045】
以上のようにして、原稿台7上に載置された原稿Oの画像は、スキャナ部1によって1ラインごとに順次読み取られ、光電変換素子6により出力される画像データは、図示しない画像処理部において画像の濃淡を示す8ビットのディジタル画像信号に変換される。
【0046】
次に、図1に示したプリンタ部2において、スキャナ部1で読み取られた原稿画像に対応した画像を用紙上に形成する画像形成動作が実行される。
【0047】
すなわち、スキャナ部1で読み取られた原稿画像に対応したディジタル画像信号は、図示しない画像処理部で処理が行われた後、レーザ変調信号に変換され、このレーザ変調信号に基づいて半導体レーザ発振器から複数のビームが出力される。
【0048】
レーザ発振器から出力される複数のビームは、ポリゴンミラーによって反射され、光学部材、及び光学系を介して光走査装置13の外部へ出力される。
【0049】
光走査装置13から出力された複数のビームは、像担持体としての感光体ドラム15上の露光位置Xの地点に必要な解像度を持つスポットの走査光として結像され、走査露光される。
【0050】
感光体ドラム15は、予め図示しない駆動モータにより所定の外周速度で回転駆動され、その表面に対向して設けられている帯電チャージャ16によって帯電されている。帯電された感光体ドラム15上の露光位置Xの地点に複数のビーム(走査光)がスポット結像されることによって、感光体ドラム15上には、画像信号に応じた静電潜像が形成される。
【0051】
感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、現像器17から供給される現像剤、すなわちトナーにより現像され、トナー像が形成される。
【0052】
一方で、用紙カセット21に収容されている用紙Pが給紙ローラ22及び分離ローラ23により1枚ずつ取り出され、画像形成部14の感光体ドラム15に向けて搬送される。そして、用紙Pは、レジストローラ24まで搬送され、用紙Pの傾きが補正された後、所定のタイミングで転写位置まで供給される。
【0053】
トナー像が形成された感光体ドラム15は、転写位置で搬送された用紙Pに当接され、転写チャージャ18によって所定のバイアスが印加されることにより、用紙P上にトナー像が転写される。
【0054】
さらに、剥離チャージャにより、所定のバイアスが印加されることにより、感光体ドラム15から用紙Pが剥離される。
【0055】
そして、用紙Pは、用紙搬送機構25により下流側に搬送され、定着器26により用紙P上に転写されたトナー像が定着される。
【0056】
そして、トナー像が定着された画像形成済みの用紙Pは、排紙ローラ27により外部の排紙トレイ28に排紙される。
【0057】
また、用紙Pへのトナー像の転写が終了した感光体ドラム15は、クリーナ20によりその表面に残留しているトナー及び電荷が除去され、初期状態に復帰し、次の画像形成の待機状態となる。
【0058】
以上のプロセス動作を繰り返すことにより、原稿画像の読取動作、及び画像形成動作が連続的に行われる。
【0059】
次に、光走査装置13について詳細に説明する。
【0060】
図2は、光走査装置13の概略的な構成、及び感光体ドラム15の位置関係を示した図である。
【0061】
光走査装置13は、複数、例えば4つの半導体レーザ発振器31a、31b、31c、31dを有し、それぞれのレーザ発振器31a〜31dから放射されるビームa〜ビームdが、同時に1走査ラインずつの画像形成を行うことで、ポリゴンミラーの回転数を極端に上げることなく、高速の画像形成を可能としている。
【0062】
また、この光走査装置13は、複数の反射面を有するとともに、回転可能に設けられたポリゴンミラー35、及びこのポリゴンミラー35を回転させるポリゴンモータ36を有している。このポリゴンミラー35は、ポリゴンモータ36により一定速度で回転され、レーザ発振器31a〜31dから放射された複数のビームa〜dを主走査方向に案内するものである。
【0063】
レーザ発振器31a〜31dとポリゴンミラー35との間には、各レーザ発振器から放射された複数のビームa〜dを合成してポリゴンミラー35まで案内する光学系が配置されている。
【0064】
この光学系は、レーザ発振器から放射されたビームに所定の光学特性を付与する図示しないコリメータレンズや、有限焦点レンズを含んでいる。また、この光学系は、所定の光学特性を付与されたビームを所定の方向に反射するために、図示しないモータにより微小にビーム反射角を制御して、副走査方向のビーム相互間の位置関係を調整可能な複数のガルバノミラー33a〜33d、及び各ガルバノミラーによって反射された複数のビームa〜dをポリゴンミラー35の反射面上で合成するためのハーフミラー34a〜34cを有している。
【0065】
さらに、ポリゴンミラー35と感光体ドラム15との間には、ポリゴンミラー35によって反射された複数のビームa〜dに対してf−θ特性を付与するf−θレンズ70が配置されている。このf−θレンズ70は、ポリゴンミラー35で反射された複数のビームa〜dを一定速度で感光体ドラム15上、及び後述するビーム検知器の受光面を走査させるものである。
【0066】
光走査装置13において、感光体ドラム15が配置されている位置に実質的に等しい位置には、複数のビームa〜dの通過タイミング、及びビームの通過位置を検知するビーム検知器38が配置されている。
【0067】
ビーム検知器38は、図3に示すように、検知部としての複数の受光面を有し、これらの受光面は、それぞれ受光パターンS1,S2及びS3a〜S8bによって形成されている。
【0068】
すなわち、受光パターンS1,S2は、副走査方向に延出された縦長状に形成されていて、主走査方向に所定間隔をおいて平行に配設されている。受光パターンS1は、ポリゴンミラーから反射された4つのビームa〜dの通過タイミングを検知するための受光パターンであり、ビームが通過すると電気信号を出力する。受光パターンS2は、回路動作のタイミングを取るタイミング信号を得るための受光パターンであり、ビームが通過すると電気信号を出力する。
【0069】
受光パターンS3a〜S8bは、4つのビームa〜dの通過位置を検知するための受光パターンであり、副走査方向に並列に配設されたS3aとS3b、S4aとS4b、S5aとS5b、S6aとS6b、S7aとS7b、S8aとS8b、でそれぞれペアを組み、これら6つのペアがそれぞれ受光パターンS1とS2との間に図3に示した状態で配列されている。
【0070】
この実施の形態の場合、ディジタル複写装置は、例えば、400DPIの解像度、すなわちビームスポットの中心の間隔が63.5μmの場合と、600DPIの解像度、すなわちビームスポットの中心の間隔が42.3μmの場合でそれぞれ記録可能なよう構成されている。
【0071】
このうち、600DPIの解像度に対応する受光パターンは、S3aとS3b、S4aとS4b、S6aとS6b、S7aとS7bのペアである。そして、S3a及びS3bと、S4a及びS4bとの副走査方向の間隔は、図3に示すように、P2、すなわち600DPIの解像度に対応して42.3μmに設定されている。また、S4a及びS4bと、S6a及びS6bとの間隔、及び、S6a及びS6bと、S7aとS7bとの間隔も、同様にしてP2(42.3μm)に設定されている。
【0072】
そして、これらの受光パターンのペアを用いて、例えば、レーザ発振器31aからのビームaの通過位置を受光パターンS3a及びS3bからの各出力比較で検知するものである。また、同様に、レーザ発振器31bからのビームbの通過位置を受光パターンS4a及びS4bからの各出力比較で、レーザ発振器31cからのビームcの通過位置を受光パターンS6a及びS6bからの各出力比較で、レーザ発振器31dからのビームdの通過位置を受光パターンS7a及びS7bからの各出力比較でそれぞれ検知することができる。
【0073】
すなわち、それぞれの受光パターンの各出力がバランスしていれば、受光パターン間の中心をビームが通過しているということになり、各ビームが所定の位置を通過し、それぞれのビーム間が所定の間隔(この場合、42.3μm)に保たれていることが分かる。
【0074】
また、400DPIの解像度に対応する受光パターンは、S3aとS3b、S5aとS5b、S7aとS7b、S8aとS8bのペアである。そして、S3a及びS3bと、S5a及びS5bとの副走査方向の間隔は、図3に示すように、P3、すなわち400DPIの解像度に対応して63.5μmに設定されている。また、S5a及びS5bと、S7a及びS7bとの間隔、及び、S7a及びS7bと、S8a及びS8bとの間隔も、同様にしてP3(63.5μm)に設定されている。
【0075】
なお、通過位置の検知原理とビーム相互の間隔の確認については、上述した600DPIの解像度の場合と同じである。
【0076】
受光パターンS3aとS3b、及びS7aとS7bは、400DPIと600DPIの両方の解像度に対応する受光パターンである。このように、受光パターンの一部を両方の解像度で兼用することで、受光パターンの増加を最小限に抑えることができる。
【0077】
図2に示した光走査装置において、レーザ発振器31aから出力されたビームaは、図示しないコリメータレンズあるいは有限焦点レンズを通過した後、ガルバノミラー33aに入射する。ガルバノミラー33aで反射されたビームaは、ハーフミラー34a、及びハーフミラー34bを通過し、ポリゴンミラー35に入射する。
【0078】
レーザ発振器31bから出力されたビームbは、図示しないコリメータレンズあるいは有限焦点レンズを通過した後、ガルバノミラー33bで反射され、さらにハーフミラー34aで反射される。ハーフミラー34aからの反射ビームbは、ハーフミラー34bを通過し、ポリゴンミラー35に入射する。
【0079】
レーザ発振器31cから出力されたビームcは、図示しないコリメータレンズあるいは有限焦点レンズを通過した後、ガルバノミラー33cで反射され、さらにハーフミラー34cを通過した後、ハーフミラー34bで反射され、ポリゴンミラー35に入射する。
【0080】
レーザ発振器31dから出力されたビームdは、図示しないコリメータレンズあるいは有限焦点レンズを通過した後、ガルバノミラー33dで反射され、さらにハーフミラー34cで反射された後、ハーフミラー34bで反射され、ポリゴンミラー35に入射する。
【0081】
このようにして、別々のレーザ発振器31a,31b,31c,31dから出力された各ビームa〜dは、ハーフミラー34a,34b,34cによって合成され、4つのビームa〜dがポリゴンミラー35の方向に進むことになる。
【0082】
ポリゴンミラー35は、ポリゴンモータ36によって一定速度で回転されている。これにより、ポリゴンミラー35に入射した4つのビームa〜dは、ポリゴンモータ36の回転数で定まる角速度で、一定方向に走査されることになる。ポリゴンミラー35によって走査されたビームa〜dは、f−θレンズ70のf−θ特性により、一定速度でビーム検知器38の受光面、及び、感光体ドラム15上を走査することになる。
【0083】
したがって、4つのビームa〜dは、同時に感光体ドラム15上を走査することができ、従来のシングルビームの場合に比べ、ポリゴンミラー35の回転数が同じである場合、4倍の速度で画像を形成することが可能となる。
【0084】
図4に示すように、レーザ発振器31a〜31dは、それぞれ独立に発光パワー及び発光タイミングを制御するためのレーザドライバ32a〜32dに接続されている。
【0085】
また、ガルバノミラー33a〜33dは、副走査方向のビーム相互間の位置関係を制御するために、それぞれガルバノミラー駆動回路39a〜39dに接続されている。
【0086】
ポリゴンモータ36は、ポリゴンミラー35を所定の回転数で一定に回転させるためのポリゴンモータドライバ37に接続されている。
【0087】
ビーム検知器38は、出力した電気信号に基づいて、レーザドライバ32a〜32d、及びガルバノミラー駆動回路39a〜39dのそれぞれの駆動を制御する信号を生成するビーム検知器出力処理回路40に接続されている。
【0088】
ビーム検知器38によって出力された電気信号は、ビーム検知器出力処理回路40に出力される。ビーム検知器出力処理回路40では、この電気信号に基づいて、4つのビームa〜dの通過位置と通過タイミングを検知することができる。
そして、このビーム検知器出力処理回路40は、4つのビームa〜dの通過タイミングを整合するために、レーザドライバ32a〜32dに対して半導体レーザ発振器31a〜31dから放射されるそれぞれのビームの発光タイミング、及び発光強度を制御する制御信号を出力する。
【0089】
また、ビーム検知器出力処理回路40は、4つのビームa〜dの副走査方向の通過位置を整合するために、ガルバノミラー駆動回路39a〜39dに対してガルバノミラー33a〜33dを制御する制御信号を出力する。
【0090】
次に、この実施の形態に係るディジタル複写装置の制御系について説明する。図5は、ディジタル複写装置における主にマルチビーム学系の制御を主体にした制御系を示している。
【0091】
すなわち、ディジタル複写装置は、全体的な制御を司る主制御部51を有している。この主制御部51には、メモリ52、コントロールパネル53、外部通信インタフェイス(I/F)54、レーザドライバ32a,32b,32c,32d、ポリゴンモータドライバ37、ガルバノミラー駆動回路39a,39b,39c,39d、ビーム検知器出力処理回路40、同期回路55、及び、画像データインタフェイス(I/F)56が接続されている。
【0092】
メモリ52は、装置を動作させるための制御データ等が記憶されている読み出し専用メモリ、コントロールパネル53を介して入力された複写条件などが一時的に記憶されるランダムアクセスメモリ、及び装置が組み立てられる際に入力される調整データ等が記憶される不揮発性メモリを含んでいる。
【0093】
このメモリ52には、制御に必要なデータ、例えば、各ガルバノミラー33a,33b,33c,33dの制御量や、ビームの到来順序などが記憶され、装置の立ち上げの後、即座に光走査装置13を画像形成が可能な状態にすることができる。
【0094】
コントロールパネル53は、複写動作の起動や、枚数設定などを行うマンマシンインタフェイスである。
【0095】
同期回路55には、非画像領域で各レーザ発振器31a,31b,31c,31dを強制的に発光動作させ、各ビームのパワーを制御するためのサンプルタイマや、各ビームの画像形成タイミングを取るために、ビームの順にしたがってビーム検知器38上でそれぞれのレーザ発振器31a,31b,31c,31dを発光動作させる論理回路などが含まれている。
【0096】
また、同期回路55には、画像データI/F56を介して画像処理部57およびページメモリ58が接続されている。
【0097】
画像処理部57にはスキャナ部1が接続され、スキャナ部1によって読み取られた原稿画像の画像データが画像処理部57において所定の画像処理が施され、画像データI/F56を介して同期回路55に出力される。
【0098】
ページメモリ58には外部インタフェイス(I/F)56が接続され、外部I/F56を介して入力された画像データが画像データI/F56を介して同期回路55に出力される。
【0099】
ガルバノミラー駆動回路39a,39b,39c,39dは、主制御部51からの指示値にしたがってガルバノミラー33a,33b,33c,33dを駆動する回路である。したがって、主制御部51は、ガルバノミラー駆動回路39a,39b,39c,39dを介して、ガルバノミラー33a,33b,33c,33dの各角度を自由に制御することができる。
【0100】
ポリゴンモータドライバ37は、先に述べた4つのビームa〜dを走査するポリゴンミラー35を回転させるためのモータ36を駆動するドライバである。主制御部51は、このポリゴンモータドライバ37に対し、回転開始、及び回転停止と、回転数の切り換えを制御することができる。回転数の切り換えは、ビーム検知器38でビームの通過位置を確認する際に、所定の回転速度よりも回転数を落とすときや、解像度を切り換える際に用いる。
【0101】
レーザドライバ32a,32b,32c,32dは、先に説明した同期回路55からのビームの走査に同期したレーザ変調信号にしたがって各レーザ光a〜dを発光させる以外に、主制御部51からの強制発光信号により、画像データとは無関係に強制的にレーザ発振器31a,31b,31c,31dを発光動作させる機能を持っている。
【0102】
また、主制御部51は、それぞれのレーザ発振器31a,31b,31c,31dが発光動作するパワーを、各レーザドライバ32a,32b,32c,32dに対して設定することができる。発光パワーの設定は、記録する画像の解像度の違いや、ビームの通過位置検知などに応じて変更される。
【0103】
ここで、画像を形成する際の画像データの流れを簡単に説明すると、以下のような流れとなる。
【0104】
まず、複写動作の場合は、先に説明したように、原稿台7上にセットされた原稿Oの画像は、スキャナ部1で読み取られ、画像処理部57へ送られる。画像処理部57は、スキャナ部1からの画像信号に対し、例えば、周知のシェーディング補正、各種フィルタリング処理、階調処理、ガンマ補正などを施した後、デジタル化する。
【0105】
画像処理部57からの画像データは、画像データI/F56へと送られる。画像データI/F56は、4つのレーザドライバ32a,32b,32c,32dへ画像データを振り分ける役割を果たしている。同期回路55は、各ビームa〜dのビーム検知器38上を通過するタイミングに同期したクロックを発生し、このクロックに同期して、画像データI/F56から各レーザドライバ32a,32b,32c,32dへ、画像データをレーザ変調信号として送出する。
【0106】
このようにして、各ビームa〜dの走査と同期を取りながら画像データを転送することで、主走査方向に同期がとれた(正しい位置への)画像形成が行われる。
【0107】
クロックは、同期回路55内に記録する画像の解像度に応じて複数用意されており、コントロールパネル53からの指示や、外部I/F59を介して外部から入力される指示によって所定の周期のものが選択されるようになっている。
【0108】
また、このデジタル複写機は、複写動作のみでなく、ページメモリ58に接続された外部I/F59を介して外部から入力される画像データに基づいて画像形成可能な構成となっている。
【0109】
このような場合には、画像の解像度を、外部I/F59に合わせる必要がある。コントロールパネル53は、このような場合に解像度の指定を行うことができる。なお、外部I/F59から入力される画像データは、一旦ページメモリ58に格納された後、画像データI/F56を介して同期回路55へ送られる。
【0110】
また、このデジタル複写機が、例えば、ネットワークなどを介して外部から制御される場合には、外部通信I/F54がコントロールパネル53の役割を果たすこととなる。
【0111】
次に、ビームの通過(走査)位置制御について詳細に説明する。
【0112】
図6は、ビームの通過(走査)位置制御を説明するための図であり、図5のブロック図のうち、1つのビーム制御に着目し、その制御に関連する部分を抜き出して示したものである。
【0113】
先に説明したように、ビームの通過位置は、ビーム検知器38において、ペアになっている受光パターンの出力比較によって検知される。この図6では、ビームの通過位置を検知するペアの任意の受光パターンをS*aとS*bとしている。この2つの受光パターンS*a,S*bの各出力は、ビーム検知器出力処理回路40内に設けられている差動増幅器61に入力されて、2つの出力差が増幅される。
【0114】
差動増幅器61からの出力は、積分器62によって積分された後、A/D変換器63に送られる。
【0115】
A/D変換器63は、積分器62からの出力信号を例えば00H〜FFHのデジタル信号に変換する。
【0116】
すなわち、回転するポリゴンミラー35によって走査されるビームがビーム検知器38の受光パターンS1に入射すると、受光パターンS1は、積分器62に対し、リセット信号(RESET)を出力する。積分器62は、このリセット信号により前回の積分情報をクリアし、新たに積分動作を開始する。
【0117】
積分器62には、差動増幅器61の出力が入力されており、積分器62は、ビームが受光パターンS*a,S*bを通過する際の差動増幅61の出力を積分する。ここでの積分器62の役割は、ビームがビーム検知器38上を通過する間の受光パターンの出力を全て取り込み、積分することにより、S/Nのよい安定した出力を得るためのものである。
【0118】
以下、積分器62の動作を説明する。図7の(a)〜(c)は、ビームの通過位置とビーム検知器38の受光パターンS*a,S*bの出力、差動増幅器61の出力、積分器62の出力の関係を示したものである。
【0119】
図7の(a)は、ビームが受光パターンS*a,S*bの中央を通過した場合の例である。この場合、理想的には、受光パターンS*a,S*bの出力波形は全く同じで、差動増幅器61の出力も常に「0」になるはずである。しかし、実際には、受光パターンS*a,S*bの出力には若干のノイズが乗っており、そのため、差動増幅器61の出力は「0」ではなく、ノイズの乗った出力となってしまう。
【0120】
積分器62がない場合には、このノイズの乗った出力のある瞬間の値をA/D変換し、ビームの通過位置情報として用いることになり、正しい制御が行えない。しかし、差動増幅器61の出力を積分器62によって積分すると、図7の(a)に示すようにノイズ成分の除去された信号を得ることができる。
【0121】
図7の(b)は、ビームの通過位置が受光パターンS*a側に偏っている場合の例である。図7の(a)の場合に比べ、受光パターンS*aの出力が大きくなり受光パターンS*bの出力が小さくなる。したがって、差動増幅器61の出力は、正の電圧を出力し、ビームの通過位置が受光パターンS*a側に偏っていることを示す。
【0122】
しかし、図7の(a)の場合と同様に、この出力にはノイズ成分が重畳しており、正確な位置を割り出すのは困難である。この場合も、積分器62で積分することにより、ノイズのない良好な信号を得ることができる。
【0123】
図7の(c)は、ビームの走査方向に対し、受光パターンS*a,S*bが傾いている場合の例である。図では、動作を説明しやすいように傾きを急にしてあるが、実際には、黙視では分からない程度の傾きが存在する場合がある。この図の場合、ポリゴンミラー35の走査により、ビームは受光パターンS*a,S*bに対して斜めに入射する。
【0124】
したがって、図に示すように、受光パターンS*aの出力は、ビームの通過と共に徐々に大きくなる。また、受光パターンS*bの出力は、逆にビームの通過と共に徐々に小さくなる。
【0125】
このような信号の差分を増幅した差動増幅器61からの出力は、図に示すようにマイナスとプラスの振幅を持つ信号となる。実際には、さらにノイズ成分が重畳する。このような信号のある瞬間を捕らえてA/D変換し、ビームの通過位置情報として用いたのでは明らかに正しい制御は行えない。
【0126】
この場合も、積分器62で差分増幅器61の出力を積分することにより、図7の(c)に示すように、平均的なビームの通過位置が得られる。この図の例の場合、ビームは平均的に受光パターンS*a,S*bのほぼ中央を通過しているので、積分器62の出力はほぼ「0」となる。
【0127】
A/D変換器63には、受光パターンS2の出力が入力されており、積分器62から出力される信号は、ビームが受光パターンS2を通過するタイミングでA/D変換が開始され、A/D変換が終了すると、A/D変換器63から終了信号(END)が主制御部(CPU)51に出力される。主制御部51は、この終了信号を割込み信号(INT)として取扱い、新たなビーム通過位置情報が入力されたことを認識し、その処理を行う。
【0128】
このようにして得られたビーム通過位置情報に基づいて、主制御部51では、ガルバノミラー33の制御量が演算される。その演算結果は、必要に応じてメモリ52に記憶される。主制御部51は、この演算結果をガルバノミラー駆動回路39へ送出する。
【0129】
ガルバノミラー駆動回路39には、図5に示したように、このデータを保持するためのラッチ64が設けられており、主制御部51が一旦データを書き込むと次にデータを更新するまでは、その値を保持するようになっている。
【0130】
ラッチ64に保持されているデータは、D/A変換器65によりアナログ信号(電圧)に変換され、ガルバノミラー33を駆動するためのドライバ回路66に入力される。ドライバ回路66は、D/A変換器65から入力されたアナログ信号(電圧)にしたがってガルバノミラー33を駆動制御する。
【0131】
このようにして、ビーム検知器38でビームの通過位置を検知し、その情報に基づいて、主制御部51がガルバノミラー33の制御量を演算し、その演算結果に基づいてガルバノミラー33を駆動することで、それぞれのビームの通過位置を制御することが可能になる。
【0132】
なお、ビームの通過位置は、多くの場合、ポリゴンミラー35の面倒れによって、ポリゴンミラー35の面ごとに少しずつ異なっている場合が多く、その影響を除去するために、このようなビーム通過情報の取得および演算は、光学系のポリゴンミラー35の面数と同等な回数、あるいは、その複数倍回行い、その平均値に基づいてガルバノミラー33を制御することが望ましい。
【0133】
図8は、ビームの通過位置とA/D変換器63の出力との関係を示したグラフである。グラフの横軸は、ビームの通過位置を示すもので、受光パターンS*a,S*bに対する通過位置を模擬的に図示してある。すなわち、横軸の中央はビームの通過位置が先に説明したペアの受光パターンS*a,S*b間の中央であることを示し、横軸の左側はビームの通過位置が受光パターンS*b側であることを示す。逆に、横軸の右側はビームの通過位置が受光パターンS*a側であることを示す。
【0134】
破線で示したグラフAは、ビームのパワー、ポリゴンミラー35の回転数、差動増幅器61の増幅率をある値に設定した場合のビームの通過位置に対するA/D変換器63の出力値を示している。このような条件下では、ビームの通過位置が理想の位置(ペアの受光パターンの中央)からS*a側、S*b側共に100μm程度の範囲でA/D変換器63の出力値が変化する。この変化は、ビームの通過位置が理想の位置付近においては、ほぼ線形(リニア)であるが、中央からはずれるにしたがって線形性が崩れていく。
【0135】
これは、ビームの形状が楕円もしくは円に近い形をしており、受光パターンを横切る面積の変化が、中央部からずれるにしたがって少なくなるからである。また、もう1つの原因としては、ビームのエネルギ分布が、通常はガウシャン分布しており、ビームの中央のエネルギが最も高く、周辺ほどエネルギレベルが低く、ビームの中心からの距離に対し、エネルギの変化率が周辺ほど小さいからである。
【0136】
これに対して実線で示したグラフBは、上記の条件に対し、ビームのパワーをアップさせたり、ポリゴンミラー35の回転数を落したり、差動増幅器61の増幅率を上げた場合のグラフで、傾きはグラフAに比べて急峻で、理想の通過位置に対して±10μmの範囲では、ほぼ直線となっている。これは、例えばビームのパワーを上げた場合には、ビーム検知器38の出力がアップし、同じ理想の位置からのずれに対しても、差動増幅器61の出力が大きく揺れるからである。
【0137】
ポリゴンミラー35の回転数を落した場合には、ビームが受光パターンを露光する時間が増えるため、ビーム検知器38の出力がアップし、同様の現象が起こる。また、差動増幅器61の増幅率を上げた場合には、ビーム検知器38の出力自体は変わらないものの、結果的には同様の現象として表われる。
【0138】
このような特性を、ビームの通過位置検知に以下のように利用することができる。つまり、大ざっぱな制御を行いたい場合には、図8の破線で示した特性Aを選択し、精密な制御を行いたい場合には、図8の実線で示した特性Bを選択すればよい。
【0139】
すなわち、例えば、本複写機の電源投入時のイニシャル動作時のように、ビームの通過位置がどのあたりかが全く分からない状態から、ビームの通過位置を制御したいような場合には、図8のグラフの破線の特性Aとなるような条件でビームのパワー、ポリゴンミラー35の回転数、差動増幅器61の増幅率を設定することで効率よく、本体のビームの通過位置が制御できる。
【0140】
すなわち、このような条件下では、ビームの通過位置が理想の位置から±100μmの範囲でA/D変換値に変化があるわけであるから、例えば、主制御部51は、ビームの通過位置を100μm程度の単位で変化させていけば、ビームの通過位置が理想の位置から±100μmの範囲に入れるのは容易である。ガルバノミラー33の可動範囲が像面上のビームの通過位置の変化に換算して例えば、2mm位あるとすれば、このような範囲にビームの通過位置を入れることは、最悪でも20回のビームの通過位置変更で可能となる。
【0141】
このようにして、例えば、ビームの通過位置が理想から±100μmの範囲に入れば、そのときのA/D変換値からおおよそのビーム通過位置が推定でき、この値を基にガルバノミラー33を制御すれば、やや精度が落ちるが、ビームの通過位置を素早く制御できる。ここで「おおよそ」というのは、先に述べたように、図8の破線の特性Aがリニアでなく、その傾きが緩やかであるからである。
【0142】
一方、図8のグラフの実線で示したような特性Bでは、より精密なビーム通過位置の制御が可能となる。この図8の実線の特性Bの例では、ビームの通過位置が理想の位置から±10μmの範囲でA/D変換値に00HからFFHまでの変化があり、その変化がほぼリニアであるわけであるから、単純計算では、主制御部51は、ビームの通過位置を0.08μm程度の精度で検知できることになる。
【0143】
したがって、上で述べたようなビームの位置制御を行った後、ビームのパワー、ポリゴンミラー35の回転数、差動増幅器61の増幅率のいずれか、あるいは、全てを変更することで、このように検知精度をアップさせ、ガルバノミラー33を制御することで、より正確なビームの通過位置を制御することができる。
【0144】
次に、ガルバノミラー33の制御特性について説明する。
【0145】
図9の(a)及び(b)は、ガルバノミラー駆動回路39に与えるデータと、ビーム検知器38上(つまり、実質的に感光体ドラム15上)でのビーム通過位置との関係を示している。図6に示したように、ガルバノミラー駆動回路39のD/A変換器65は16ビットの入力である。
【0146】
図9の(a)は、この16ビットデータの上位8ビット入力に対するビーム通過位置の変化の様子を示したものである。図に示すように、ビームの通過位置は、データ00H〜FFHに対し2000μm(2mm)移動する。図に示すように、00H付近とFFH付近の入力に対しては、ガルバノミラー33の応答範囲を超えており、ビームの通過位置は変化しない。
【0147】
しかし、入力がおおよそ18HからE8Hの範囲では、ほぼ入力に対してビームの通過位置はリニアに変化しており、その割合は1LSB当たり約10μmの距離に相当する。
【0148】
図9の(b)は、ガルバノミラー駆動回路39のD/A変換器65の下位8ビット入力に対するビーム通過位置の変化の様子を示したものである。ただし、この図は上位8ビットの入力として、上述したビームの通過位置がリニアに変化する範囲の値が入力されている場合の下位8ビットの入力に対するビームの通過位置の変化を表している。図から明らかなように、下位8ビットに対しては、00HからFFHまで約10μm、ビームの通過位置が変化し、1LSB当たりでは0.04μmの変化となる。
【0149】
このようにして、主制御部51は、ガルバノミラー駆動回路39に対して、16ビットのデータを与えることで、ビーム検知器38上、すなわち、感光体ドラム15上のビーム通過位置を分解能が約0.04μmで、約2000μm(2mm)の範囲で移動させることができる。
【0150】
次に、プリンタ部2の電源投入時における概略的な動作について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。なお、スキャナ部1の動作については省略する。
【0151】
本複写機の電源が投入されると、主制御部51は、定着器26内の定着ローラを回転させるとともに、定着器26の加熱制御を開始する(S1,S2)。
【0152】
続いて、副走査方向のビーム通過位置制御ルーチンを実行し、ビームの通過位置を所定の位置になるよう制御する(S3)。
【0153】
ビームの通過位置が正しく制御されると、主走査方向の同期引き込みを実行し、同時に各ビームが所望のパワーで発光するように、APC(オートパワーコントロール)制御がハード的に実行される(S4)。
【0154】
続いて、感光体ドラム15を回転させ、感光体ドラム15の表面などの条件を一定にするなどのプロセス関連の初期化を実行する(S5)。
【0155】
このように、一連の初期化を実行した後は、定着器26の温度が所定の温度に上昇するまで、定着ローラを回転し続け、待機状態となる(S6)。
【0156】
定着器26の温度が所定の温度まで上昇すると、定着ローラの回転を停止し(S7)、複写指令待ち状態となる(S8)。
【0157】
主制御部51は、コントロールパネル53から複写(プリント)指令を受信すると、複写動作を実行し(S9)、複写動作が終了すると、再び複写指令待ち状態となる(S8)。
【0158】
また、複写指令待ちの状態(S8)で、ビーム通過位置制御ルーチンを実行後、例えば、30分が経過すると(S10)、自動的にビーム通過位置制御ルーチンを再び実行する(S11)。
【0159】
これが終了すると、再び複写指令待ち状態になる(S8)。
【0160】
次に、図10のステップS3,S11におけるビーム通過位置制御ルーチンについて、図11ないし図14に示すフローチャートを参照して説明する。
【0161】
主制御部51は、メモリ52から最新のガルバノミラー駆動値を読み出し、その値に基づいてガルバノミラー33a,33b,33c,33dをそれぞれ駆動する(S21)。次に、主制御部51は、おおよそのビームの通過位置をつかむため、図8の破線で示した特性A(ビームの通過位置とA/D変換値との関係)を得るためにポリゴンモータ36を高速で回転させ(S22)、差動増幅器61の増幅率を低めに設定し(S23)、レーザ発振器31a,31b,31c31dの各発光パワーを低めに設定する(S24)。
【0162】
この時のポリゴンモータ36の回転数、レーザ発振器31a、31b、31c、31dの発光パワーは、例えば600DPIで画像を形成する場合の条件と同じである。
【0163】
このような設定にすることで、先に説明したように、目標のビーム通過位置に対して±100μmの範囲でA/D変換値が変化し、おおよそのビーム通過位置を検知することができる。
【0164】
この状態で、まず、レーザ発振器31aを強制的に発光動作させ(S25)、そのビームaの通過位置をポリゴンミラー35の面数の整数倍回計測し、その平均値を演算してビームaの通過位置とする(S26)。
【0165】
本例の場合、ポリゴンミラー35は、図2に示すように8面であるので、例えば、連続する16回の通過位置情報を取り込んで平均化し、ビームaの通過位置としている。ここで、ポリゴンミラー35の面数の整数倍回データを取得して平均化するのは、ポリゴンミラー35の1回転の周期で表れる面ぶれ成分や軸ぶれ成分を除去し、平均的なビームの通過位置を求めるためである。
【0166】
このようにして得たビーム通過位置情報を基に、ビームaの平均的な通過位置が目標の±10μmの範囲に入っているかを判定する(S27)。この判定の結果、ビームaの平均的な通過位置が目標の±10μmの範囲に入っていない場合には、ガルバノミラー33aの位置をガルバノミラー駆動回路39aに対する16ビットの制御信号のうち上位8ビットを用いて、この範囲に入るよう制御(粗調整)し(S28)、再度ビット光aの通過位置を計測する(S26)。
【0167】
ステップS27において、目標の通過位置に対して±10μmの範囲に入っている場合には、レーザ発振器31aの強制発光を解除し、次にレーザ発振器31bを強制的に発光動作させる(S29)。
【0168】
以下、ビームbについてもビームaの場合と同様に、ビームbの平均的な通過位置を計測、演算し、その結果に応じて、ガルバノミラー33bを制御することで、目標の通過位置に対して±10μmの範囲に制御する(S30〜S32)。以下、同様に、ビームc、ビームdの通過位置についても制御され、目標の通過位置に対して±10μmの範囲に制御される(S33〜S41)。
【0169】
このようにして、4つのビームa,b,c,dの通過位置がそれぞれの目標に対して±10μmの範囲に制御(粗調整)される。
【0170】
次に、主制御部51は、ビームの通過位置の検知精度を上げ、より正確なビームの通過位置制御を行う。
【0171】
すなわち、ポリゴンモータ36の回転速度を低下させ(S42)、差動増幅器61の増幅率を高めに設定し(S43)、レーザ発振器31a,31b,31c31dの各発光パワーを画像形成時よりも高めに設定することにより(S44)ビームの通過位置検知精度を図8に示す実線の特性Bとする。
【0172】
この状態で、レーザ発振器31aを強制的に発光動作させ(S45)、そのビームaの通過位置をポリゴンミラー35の面数の整数倍回計測し、その平均値を演算して、ビームaの通過位置を求める(S46)。
【0173】
ここでのビーム通過位置の計測は、先の計測よりも精度がアップしているため、望ましくはポリゴンミラー35の5回転分以上、すなわち、40回以上のデータに基づいて求めるのが理想的である。
【0174】
このようにして得たビーム通過位置情報を基に、先の粗調整の場合と同様にビームaの平均的な通過位置が目標の±1μmの範囲に入っているかを判定する(S47)。この判定結果、ビームaの平均的な通過位置が目標の±1μmの範囲に入っていない場合には、ガルバノミラー33aの位置をガルバノミラー駆動回路39aに対する16ビットの制御信号の全てを用いて、この範囲に入るよう制御(微調整)し(S48)、再度ビームaの通過位置を計測する(S46)。
【0175】
ステップS47において、目標の通過位置に対して±1μmの範囲に入っている場合には、レーザ発振器31aの強制発光を解除し、次にレーザ発振器31bを強制的に発光動作させる(S49)。
【0176】
以下、ビームbについてもビームaの場合と同様に、ビームbの平均的な通過位置を計測、演算し、その結果に応じて、ガルバノミラー33bを制御することで、目標の通過位置に対して±1μmの範囲に制御する(S50〜S52)。
【0177】
以下、同様に、ビームc、ビームdの通過位置についても制御され、目標の通過位置に対して±1μmの範囲に制御される(S53〜S61)。
【0178】
このようにして、4つのビームa,b,c,dの通過位置が、それぞれの目標通過位置に対して±1μmの範囲に制御(微調整)され、この制御されたときのガルバノミラー駆動回路33a〜33dへの各制御値は、メモリ52にそれぞれ記憶される(S62)。
【0179】
次に、部品精度の誤差、あるいは組立精度の誤差による、ビーム検知器38の位置ズレについて説明する。
【0180】
図17は、上述したような部品精度、あるいは組立精度の誤差により、ビーム検知器38が傾いて配置された状態を示している。
【0181】
例えば、副走査方向に600DPIに対応したビーム間隔P2(42.3μm)で各ビームa〜dが主走査方向に走査される場合、ビームaは、ガルバノミラー33aによって受光パターンのペアS3a及びS3bの中心位置を通過するように制御される。また、ビームbは、ガルバノミラー33bによって受光パターンのペアS4a及びS4bの中心位置を通過するように制御され、同様に、ビームcは、ガルバノミラー33cによって受光パターンのペアS6a及びS6bの中心位置を通過するように制御され、さらに、ビームdは、ガルバノミラー33dによって受光パターンのペアS7a及びS7bの中心位置を通過するように制御される。
【0182】
このとき、ビーム検知器38が傾いて配置されているため、各受光パターンのペアの中心位置を通過するように制御された各ビームa〜dの間隔P4、P5、P6は、600DPIのビーム間隔P2より大きくなってしまう。
【0183】
したがって、各ビームa〜dのビーム検知器38における通過位置を各受光パターンの中心位置となるように制御したとしても、各ビームa〜dの間隔を解像度に対応させて正確に制御することができない。
【0184】
また、図18は、部品精度あるいは組立精度の誤差によりビーム検知器38の配置位置が副走査方向(垂直方向)に理想的な位置よりずれている場合を示している。
【0185】
図18の点線は、ガルバノミラーによりビームの通過位置を移動調整しうる範囲を示している。図18に示すように、ビーム検知器38が副走査方向にずれて配置されることにより、受光パターンS*a、及びS*bの中心線Lがガルバノミラーによって調整可能な範囲から外れている。
【0186】
したがって、受光パターンS*a、及びS*bからの出力信号に基づいてガルバノミラーを調整し、ビームの通過位置を受光パターンS*a、及びS*bの中心線Lに移動させるように制御しても、中心線Lが調整可能な範囲を外れているため、ビームの通過位置を中心線Lに移動させることができない。
【0187】
このため、ビームの通過位置を正確に制御することができない。
【0188】
さらに、図19の(a)及び(b)に示すように部品精度、組立精度の誤差により、ビーム検知器38のデフォーカス方向(ビームの進行方向)位置がずれた場合、受光パターン上のビーム径が変化する。
【0189】
すなわち、図19の(a)に示すように、ビーム検知器38が正確な配置位置よりビームの進行方向に沿って後方に配置された際には、受光パターン上におけるビーム径が小さくなってしまう。また、図19の(b)に示すように、ビーム検知器38が正確な配置位置よりビームの進行方向に沿って前方に配置された際には、受光パターン上におけるビーム径が大きくなってしまう。
【0190】
したがって、受光パターンから出力される信号にバラツキが発生し、受光パターンからの出力に基づいて規定される図8の直線の傾きが変化してしまう。このため、ビーム検知器38が検知するビーム通過位置が実際の位置と異なってしまい、ビーム通過位置を正確に制御することが困難となる。
【0191】
そこで、この実施の形態に係るディジタル複写機のビーム検知器38は、これらの問題を解決するために、図20に示したような調整機構を有している。
【0192】
すなわち、図20に示すように、調整機構100は、副走査方向に平行に移動可能な第1プレート110、及び光走査装置13の所定位置に固定された支持プレート120を有している。第1プレート110は、副走査方向に沿って一定の幅を有する2つの開口部111、112を有している。
【0193】
開口部111は、開口部111の幅にほぼ等しい直径を有する2つの突起部113a、113bに係合されている。突起部113a、113bは、支持プレート120に設けられ、副走査方向に沿って並列して配置されている。
【0194】
開口部112も同様に、開口部112の幅にほぼ等しい直径を有する2つの突起部114a、114bに係合されている。突起部114c、114dは、支持プレート120に設けられ、副走査方向に沿って並列して配列されている。
【0195】
第1プレート110の下端部は、板バネ115によって弾性的に保持されている。また、第1プレート110の上端部は、支持プレート120に設けられた固定部116に係合されたネジ部117に当接されている。
【0196】
このネジ部117が固定部116に対して押し入れられた際には、ネジ部117の押圧力により、第1プレート110が図中の矢印Bの向き、すなわち副走査方向に平行な方向に移動される。また、ネジ部117が固定部116に対して引き出された際には、板バネ115の弾性力により、第1プレート110が図中の矢印Bの逆向きに移動される。
【0197】
また、図20に示すように、調整機構100は、第1プレート110に設けられた軸部101を中心に回動可能な第2プレート102を有している。この第2プレート102には、ビーム検知器38が固定されている。この第2プレート102は、円板上に形成され、さらに円板をL字型に切り込んだ2つの切込み部103、104を有している。
【0198】
切込み部103は、収縮されて付勢可能な状態にあるバネ105の一端に係合され、切込み部103を押圧している。バネ105の他端は、第1プレート110に設けられた固定端106に固定されている。切込み部103に係合されたバネ105は、第1プレート102を図中の矢印Aの逆向きに回動させるように付勢する。
【0199】
切込み部104は、固定部107に係合されたネジ部108に当接されている。固定部107は、第1プレート110に設けられている。このネジ部108が固定部107に対して押し入れられた際には、ネジ部108の押圧力により、第2プレート102が図中の矢印Aの向きに回動される。また、ネジ部108が固定部107に対して引き出された際には、バネ105の押圧力により、第2プレート102が図中の矢印Aの逆向きに回動される。
【0200】
したがって、第2プレート102に固定されたビーム検知器38は、ネジ部108の作用によって軸部101を中心に回動可能であり、ビームの進行方向に対して垂直な平面内の傾きを調整することが可能となる。このため、図17で説明したような各ビームa〜d間の間隔のズレを防止することができ、各ビームa〜d間の間隔を所定の解像度に適するように調整することができる。
【0201】
また、ビーム検知器38は、第2プレート102が回動される軸部101を介して第1プレート110に係合されているため、副走査方向に平行に移動可能であり、副走査方向のズレを調整することが可能となる。このため、図18に示したように、ビーム検知器38における受光パターンの中心線がガルバノミラーによる調整可能な範囲から外れるようなズレを防止することができる。
【0202】
したがって、各ビームの通過位置を正確に制御することが可能となる。
【0203】
次に、このような調整機構を有しているビーム検知器の配置位置の調整方法について説明する。
【0204】
図2に示すような光走査装置13が組み立てられる組立工程では、まず、半導体レーザ発振器31a〜31d、ガルバノミラー33a〜33d、ハーフミラー34a〜34c、ポリゴンミラー35、及びf−θレンズ70をそれぞれ所定位置に配置する。
【0205】
続いて、感光体ドラム15表面に実質的に等しい光走査装置13内の所定位置に受光パターンS1〜S8bが位置するようにビーム検知器38を配置する。
【0206】
続いて、基準ビームを発生する基準器を例えば図2に示したポリゴンミラー35とハーフミラー34bとの間の光路上に配置する。この基準器は、所定間隔、例えば600DPIの解像度に対応するビーム間隔42.3μmの間隔で4本のビームを発生することが可能である。
【0207】
そして、ポリゴンミラー35を所定の回転数で回転させ、基準器から4本のビームをポリゴンミラー35に向けて放射する。ポリゴンミラー35は、主走査方向に沿って4本のビームを反射する。この時、ビーム検知器38に入射するビームによって出力される出力信号をビーム検知器出力処理回路40からモニタする。
【0208】
すなわち、基準器から発生されるビームの間隔が42.3μmに設定されている場合、受光パターンS3a及びS3b、S4a及びS4b、S6a及びS6b、及び、S7a及びS7bのそれぞれから出力される出力信号をモニタし、それぞれ理想の出力が得られるように、すなわち各ビームの中心が各受光パターンの中心線を通過するように調整される。
【0209】
この調整は、図20に示したような調整機構を利用して実行することができる。
【0210】
すなわち、ビーム検知器38が傾いて配置されている場合には、ネジ部108によって傾きを調整することができる。また、ビーム検知器38が副走査方向にずれて配置されている場合には、ネジ部117によってズレを調整することができる。
【0211】
このようにしてビーム検知器38を所定の位置に配置することが可能となる。続いて、基準器を光路上から取り除き、図11乃至図14に示したようなビーム通過位置制御ルーチンを実行することにより、ガルバノミラー33a〜33dの傾きが調整される。
【0212】
上述したような工程により、光走査装置13の光学系の傾き、及び配置位置を調整することができる。
【0213】
以上説明したように、この実施の形態によれば、マルチビーム光学系を用いたデジタル複写機において、感光体ドラムの表面と実質的に等しい位置に配設されたビーム検知器によって各ビームの通過位置を検知し、この検知結果を基に、各ビームの感光体ドラムの表面における相対位置を制御するための光路制御量を演算しこの演算した光路制御量に応じて各ビームの感光体ドラムの表面における相対位置を制御するためのガルバノミラーを制御する。
【0214】
その際のビーム検知器の傾き、副走査方向位置を正しく調整することによって、ビーム通過位置を正しく検知し、ガルバノミラーによる制御を正しく行うことができる。また、光学系の組立に特別な精度を必要とせず、しかも、環境変化や経時変化などによって光学系に変化が生じても、感光体ドラムの表面における各ビーム相互の位置関係を常に理想的な位置に制御できる。
【0215】
したがって、常に高画質を維持することができる画像形成装置を提供することが可能となる。
【0216】
次に、ビーム検知器38に設けられる調整機構の変形例について説明する。
【0217】
すなわち、図21に示すように、調整機構200は、光走査装置13の所定位置に固定された支持プレート210、及びこの支持プレート210に設けられた軸部211を中心に回動可能な第1プレート212を有している。この第1プレート212は、円板上に形成され、さらに円板をL字型に切り込んだ2つの切込み部213、214を有している。
【0218】
切込み部213は、収縮されて付勢可能な状態にあるバネ215の一端に係合され、切込み部213を押圧している。バネ215の他端は、支持プレート210に設けられた固定端216に固定されている。切込み部213に係合されたバネ215は、第1プレート212を図中の矢印Aの逆向きに回動させるように付勢している。
【0219】
切込み部214は、固定部217に係合されたネジ部218に当接されている。固定部217は、支持プレート210に設けられている。このネジ部218が固定部217に対して押し入れられた際には、ネジ部218の押圧力により、第1プレート212が図中の矢印Aの向きに回動される。また、ネジ部218が固定部217に対して引き出された際には、バネ215の押圧力により、第1プレート212が図中の矢印Aの逆向きに回動される。
【0220】
また、調整機構200は、図21に示すように、副走査方向に平行に移動可能な第2プレート220を有している。第2プレート220には、ビーム検知器38が固定されている。
【0221】
また、この第2プレート220は、副走査方向に沿って一定の幅を有する2つの開口部221、222を有している。
【0222】
開口部221は、開口部221の幅にほぼ等しい直径を有する2つの突起部223a、223bに係合されている。突起部223a、223bは、第1プレート212に設けられ、副走査方向に沿って並列して配置されている。
【0223】
開口部222も同様に、開口部222の幅にほぼ等しい直径を有する2つの突起部224a、224bに係合されている。突起部224c、224dは、第1プレート212に設けられ、副走査方向に沿って並列して配列されている。
【0224】
第2プレート220の下端部は、第1プレート212に設けられた固定部225との間に介挿された板バネ226によって弾性的に保持されている。また、第2プレート220の上端部は、第1プレート212に設けられた固定部227に係合されたネジ部228に当接されている。
【0225】
このネジ部228が固定部227に対して押し入れられた際には、ネジ部228の押圧力により、第2プレート220が図中の矢印Bの向き、すなわち副走査方向に平行な方向に移動される。また、ネジ部228が固定部227に対して引き出された際には、板バネ226の弾性力により、第2プレート220が図中の矢印Bの逆向きに移動される。
【0226】
したがって、第2プレート220を介して第1プレート212に固定されたビーム検知器38は、ネジ部218の作用によって軸部211を中心に回動可能であり、ビームの進行方向に対して垂直な平面内の傾きを調整することが可能となる。このため、図17で説明したような各ビームa〜d間の間隔のズレを防止することができ、各ビームa〜d間の間隔を所定の解像度に適するように調整することができる。
【0227】
また、ビーム検知器38は、第2プレート220に固定されているため、副走査方向に平行に移動可能であり、副走査方向のズレを調整することが可能となる。このため、図18に示したように、ビーム検知器38における受光パターンの中心線がガルバノミラーによる調整可能な範囲から外れるようなズレを防止することができる。
【0228】
また、図22には、ビーム検知器38に設けられる調整機構の他の変形例が示されている。
【0229】
すなわち、図22に示すように、調整機構300は、ビーム検知器38が固定されているプレート310、及び光走査装置13の所定位置に固定されたフレーム部320を有している。
【0230】
プレート310の下端部は、板バネ321により弾性的に保持されている。また、プレート310の両側部は、フレーム部320によって保持されている板バネ322、及び323により、挟持されている。プレート310の上端部は、フレーム部320の固定部324に係合された2つのネジ部325、及び326に当接され、板バネ321との間でプレート310を挟持している。
【0231】
2つのネジ部325及び326を共に固定部324に対して同一長さ分だけ押し入れたり、引き出したりすることにより、プレート310を図中の矢印Bに平行な方向、すなわち副走査方向に平行に移動調整することが可能となる。
【0232】
また、2つのネジ部321及び326を固定部に対してそれぞれ独立した長さ分だけ押し入れたり、引き出したりすることにより、プレート310を図中の矢印Aの方向に傾けることができる。つまり、プレート310の傾きを調整することが可能となる。
【0233】
したがって、プレート310に固定されたビーム検知器38は、ネジ部325及び326の作用によって、ビームの進行方向に対して垂直な平面内の傾きを調整することが可能となる。このため、各ビームa〜d間の間隔のズレを防止することができ、各ビームa〜d間の間隔を所定の解像度に適するように調整することができる。
【0234】
また、プレート310に固定されたビーム検知器38は、ネジ部325及び326の作用によって、副走査方向に平行に移動可能であり、副走査方向のズレを調整することが可能となる。このため、ビーム検知器38における受光パターンの中心線がガルバノミラーによる調整可能な範囲から外れるようなズレを防止することができる。
【0235】
さらに、図23及び図24には、ビーム検知器38に設けられる調整機構のさらに他の変形例が示されている。
【0236】
図23及び図24に示すように、調整機構400は、図21に示したような調整機構200に、さらにデフォーカス方向、すなわちビームの進行方向に沿った方向に移動調整可能な機構を有している。
【0237】
すなわち、調整機構200の支持プレート210は、デフォーカス方向に沿ってスライド可能な可動ステージ410の上台411に固定されている。可動ステージ410の下台412は、光走査装置13の所定位置に固定されている。
【0238】
上台411は、図23及び図24に示すように、光走査装置13の所定位置に固定されている固定部413に係合されたネジ部414に当接されている。
【0239】
また、この上台411のネジ部414が当接されている側面の対向する面は、光走査装置13の所定位置に固定されている固定部415との間に介挿されている板バネ416に当接されている。
【0240】
したがって、この調整機構400によれば、調整機構200による傾きの調整、及び副走査方向のズレの調整に加えて、デフォーカス方向のズレの調整も可能となる。すなわち、固定部413に対してネジ部414が押し入れられた際には、ネジ部414の押圧力により、可動部410の上台411が図中の矢印Cの方向とは逆の方向に沿って移動される。また、固定部413に対してネジ部414が引き出された際には、板バネ416の押圧力により、上台411が図中の矢印Cの方向に沿って移動される。
【0241】
このため、図19の(a)及び(b)を用いて説明したようなビームのデフォーカス方向のズレを調整することができる。
【0242】
すなわち、図19の(a)に示したように、受光パターン上におけるビーム径が理想のビーム径より小さい場合は、ビーム検知器38の受光パターンが理想の配置位置よりビームの進行方向に沿って後方に位置しているため、ネジ部414を固定部413に対して引き出して、上台411を矢印Cの方向に移動させることにより、ビーム径を理想の大きさに調整することができる。
【0243】
また、図19の(b)に示したように、受光パターン上におけるビーム径が理想のビーム径より大きい場合は、ビーム検知器38の受光パターンが理想の配置位置よりビームの進行方向に沿って前方に位置しているため、ネジ部414を固定部413に対して押し込む出して上台411を矢印Cの方向に移動させることにより、ビーム径を理想の大きさに調整することができる。
【0244】
したがって、ビーム検知器38の受光パターンから出力される信号のバラツキを防止することができ、ビーム通過位置を正確に制御することが可能となる。
【0245】
上述したような調整機構200、300、及び400を用いた場合であっても、既に説明したようなビーム検知器の配置位置の調整方法に適用可能である。
【0246】
以上説明したように、このような調整機構の変形例を適用した実施の形態によれば、マルチビーム光学系を用いたデジタル複写機において、感光体ドラムの表面と実質的に等しい位置に配設されたビーム検知器によって各ビームの通過位置を検知し、この検知結果を基に、各ビームの感光体ドラムの表面における相対位置を制御するための光路制御量を演算しこの演算した光路制御量に応じて各ビームの感光体ドラムの表面における相対位置を制御するためのガルバノミラーを制御する。
【0247】
その際のビーム検知器の傾き、副走査方向位置を正しく調整することによって、ビーム通過位置を正しく検知し、ガルバノミラーによる制御を正しく行うことができる。また、光学系の組立に特別な精度を必要とせず、しかも、環境変化や経時変化などによって光学系に変化が生じても、感光体ドラムの表面における各ビーム相互の位置関係を常に理想的な位置に制御できる。
【0248】
したがって、常に高画質を維持することができる画像形成装置を提供することが可能となる。
【0249】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、この発明によれば、ビーム検知器によるビーム位置検知を正確に行うことが可能となり、またガルバノミラーによる位置制御を正しく行うことが可能となり、常に高画質を維持することができる光走査装置及びこの光走査装置を利用した画像形成装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態に係るディジタル複写機の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】図2は、図1に示したディジタル複写機に備えられる光走査装置の構成と感光体ドラムの位置関係を概略的に示す図である。
【図3】図3は、図2に示した光走査装置に備えられるビーム検知器の構成を概略的に示す平面図である。
【図4】図4は、図2に示した光走査装置の構成と各構成を駆動する駆動装置とを概略的に示す図である。
【図5】図5は、図2に示した光走査装置の制御を主体にした制御系を示すブロック図である。
【図6】図6は、図3に示したビーム検知器の受光パターンにおけるビームの通過位置を制御する制御系を示すブロック図である。
【図7】図7の(a)乃至(c)は、ビーム検知器の受光パターンを通過するビームの通過位置と、ビーム検知器の受光パターンの出力、差動増幅器の出力、及び積分器の出力との関係を示す図である。
【図8】図8は、ビーム検知器の受光パターンを通過するビームの通過位置とA/D変換器の出力との関係を示すグラフである。
【図9】図9の(a)及び(b)は、ガルバノミラーの動作分解能を説明するグラフである。
【図10】図10は、図1に示したディジタル複写機の電源投入時におけるプリンタ部の概略的な動作を説明するフローチャートである。
【図11】図11は、図10に示したビーム通過位置制御ルーチンを説明するフローチャートである。
【図12】図12は、図11に示したビーム通過位置制御ルーチンに続くステップを説明するフローチャートである。
【図13】図13は、図12に示したビーム通過位置制御ルーチンに続くステップを説明するフローチャートである。
【図14】図14は、図13に示したビーム通過位置制御ルーチンに続くステップを説明するフローチャートである。
【図15】図15の(a)は、4ビームで走査した際に得られる理想的な画像の一例を示す図であり、図15の(b)は、位置ずれしたビームを用いて画像形成した場合に起こり得る画像不良を説明するための図である。
【図16】図16の(a)及び(b)は、位置ずれしたビームを用いて画像形成した場合に起こり得る画像不良を説明するための図である。
【図17】図17は、図3に示したビーム検知器が傾いて配置された場合のビーム間隔のズレを説明するための図である。
【図18】図18は、図3に示したビーム検知器が副走査方向にずれて配置された場合の受光パターンの位置とガルバノミラーによって調整可能な範囲との関係を説明するための図である。
【図19】図19の(a)及び(b)は、図3に示したビーム検知器がビームの進行方向に沿ってずれて配置された際の受光パターン上におけるビーム径の関係を説明するための図である。
【図20】図20は、図3に示したビーム検知器の調整機構の一例を概略的に示す正面図である。
【図21】図21は、図3に示したビーム検知器の調整機構の変形例を概略的に示す正面図である。
【図22】図22は、図3に示したビーム検知器の調整機構の変形例を概略的に示す正面図である。
【図23】図23は、図3に示したビーム検知器の調整機構の変形例を概略的に示す正面図である。
【図24】図24は、図23に示した調整機構を概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
1…スキャナ部
2…プリンタ部
13…光走査装置
14…画像形成部
15…感光体ドラム
16…帯電チャージャ
17…現像器
18…転写チャージャ
31a〜31d…半導体レーザ発振器
32a〜32d…レーザドライバ
33a〜33d…ガルバノミラー
35…ポリゴンミラー
38…ビーム検知器
39a〜39d…ガルバノミラー駆動回路
40…ビーム検知器出力処理回路
S1,S2,S3a〜S8b…受光パターン
51…主制御部
52…メモリ
70…f−θレンズ
100…調整機構
102…第2プレート
108…ネジ部
110…第1プレート
117…ネジ部
120…支持プレート
200…調整機構
210…支持プレート
212…第1プレート
218…ネジ部
220…第2プレート
228…ネジ部
300…調整機構
310…プレート
320…フレーム部
325…ネジ部
326…ネジ部
400…調整機構
410…可動ステージ
411…上台
412…下台
414…ネジ部

Claims (8)

  1. 画像データに対応した複数のビームを出力する光源と、
    この光源から出力された複数のビームを被走査面に向けて反射する回転可能に形成された反射面を有し、前記複数のビームにより前記被走査面上を第1の方向に沿って走査させる走査手段と、
    前記光源から出力された複数のビームを前記被走査面上において前記第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔で配列させる光学系と、
    前記被走査面に実質的に等しい位置に配設されているとともに、前記第2の方向に並列して配置された一対の受光面が前記複数のビーム間隔に対応して前記第1の方向に沿って複数配列され、前記走査手段により走査された複数のビームに応じて前記被走査面上における各ビームの通過位置に対応した検知信号を出力するビーム通過位置検知手段と、
    前記第2の方向に沿って所定の間隔で配列された複数の基準ビームを前記ビーム通過位置検知手段に入射させ、前記ビーム通過位置検知手段の一対の受光面から出力される出力信号がそれぞれ等しくなるように前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を調整する調整手段と、
    を有することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記調整手段は、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を前記第2の方向に平行に移動調整する第1の調整手段と、前記第1及び第2の方向によって規定される平面内を回動可能に形成され、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置の傾きを調整する第2の調整手段と、を有することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記調整手段は、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を前記第2の方向に平行に移動調整する第1の調整手段と、前記第1及び第2の方向によって規定される平面内を回動可能に形成され、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置の傾きを調整する第2の調整手段と、前記第1及び第2の方向に互いに直交する第3の方向に平行に移動可能に形成され、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を前記第3の方向に平行に移動調整する第3の調整手段と、を含む調整手段と、を有することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  4. 画像データに対応した複数のビームを出力する光源と、
    この光源から出力された複数のビームを被走査面に向けて反射する回転可能に形成された反射面を有し、前記複数のビームにより前記被走査面上を第1の方向に沿って走査させる走査手段と、
    前記光源から出力された複数のビームを前記被走査面上において前記第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔で配列させる光学系と、
    前記非走査面に実質的に等しい位置に配設され、各解像度に応じて前記走査手段により走査された複数のビームの間隔に対応する位置に受光面を有するビーム通過位置検知手段と、
    前記第2の方向に沿って所定の間隔で配列された複数の基準ビームを前記ビーム通過位置検知手段に入射させ、前記ビーム通過位置検知手段によって検知される各ビームの通過位置の検知結果が前記各ビーム間の所定の間隔に等しくなるように前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を調整する調整手段と、
    を有することを特徴とする光走査装置。
  5. 前記調整手段は、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を前記第2の方向に平行に移動調整する第1の調整手段と、前記第1及び第2の方向によって規定される平面内を回動可能に形成され、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置の傾きを調整する第2の調整手段と、を有することを特徴とする請求項4記載の光走査装置。
  6. 前記調整手段は、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を前記第2の方向に平行に移動調整する第1の調整手段と、前記第1及び第2の方向によって規定される平面内を回動可能に形成され、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置の傾きを調整する第2の調整手段と、前記第1及び第2の方向に互いに直交する第3の方向に平行に移動可能に形成され、前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を前記第3の方向に平行に移動調整する第3の調整手段と、を含む調整手段と、
    を有することを特徴とする請求項4記載の光走査装置。
  7. 画像データに対応した複数のビームを出力する光源と、
    この光源から出力された複数のビームを反射する回転可能に形成された反射面を有し、前記複数のビームを第1の方向に沿って走査させる走査手段と、
    前記走査手段により走査された複数のビームを所定の像面に等速で走査するように結像し、前記走査手段の面倒れを補正する光学手段と、
    前記所定の像面に配置され、前記光源からのビームに対応する像を保持する像担持体と、
    前記像担持体に保持された像を現像する現像手段と、
    前記像担持体表面に実質的に等しい位置に配設されているとともに、前記第1の方向に直交する第2の方向に並列して配置された一対の受光面が前記複数のビーム間隔に対応して前記第1の方向に沿って複数配列され、前記走査手段により走査された複数のビームに応じて前記被走査面上における各ビームの通過位置に対応した検知信号を出力するビーム通過位置検知手段と、
    前記第2の方向に沿って所定の間隔で配列された複数の基準ビームを前記ビーム通過位置検知手段に入射させ、前記ビーム通過位置検知手段の一対の受光面から出力される出力信号がそれぞれ等しくなるように前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を調整する調整手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 画像データに対応した複数のビームを出力する光源と、
    この光源から出力された複数のビームを反射する回転可能に形成された反射面を有し、前記複数のビームを第1の方向に沿って走査させる走査手段と、
    前記走査手段により走査された複数のビームを所定の像面に等速で走査するように結像し、前記走査手段の面倒れを補正する光学手段と、
    前記所定の像面に配置され、前記光源からのビームに対応する像を保持する像担持体と、
    前記像担持体に保持された像を現像する現像手段と、
    前記像担持体表面に実質的に等しい位置に配設され、各解像度に応じて前記走査手段により走査された複数のビームの間隔に対応する位置に受光面を有するビーム通過位置検知手段と、
    前記第2の方向に沿って所定の間隔で配列された複数の基準ビームを前記ビーム通過位置検知手段に入射させ、前記ビーム通過位置検知手段によって検知される各ビームの通過位置の検知結果が前記各ビーム間の所定の間隔に等しくなるように前記ビーム通過位置検知手段の配置位置を調整する調整手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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