JP3835952B2 - 発熱体冷却装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロプロセッサ(MPU)やインバータ等の発熱する電子部品を冷却する発熱体冷却装置(以下、冷却装置と略す。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
出願人は、発熱体の冷却装置として既に特願平11−96844号を出願しているが、この出願では、電子部品が接合される放熱プレートにコルゲートフィンをろう付け接合した後、ボックスファン等の送風手段を支持する支持ケーシングを放熱プレートに溶接又はねじ結合している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記出願では、電子部品が接合される放熱プレートにコルゲートフィンをろう付け接合した後に、支持ケーシングを放熱プレートに溶接又はねじ結合しているので、冷却装置の製造工数(組み付け工数)が大きく、製造原価低減を図ることが難しいという問題を有している。
【0004】
この問題に対して、コルゲートフィンと放熱プレートとを接合すると同時に支持ケーシングをコルゲートフィンに接合すれば、製造工数の低減を図ることが可能となるが、この手段では、支持ケーシングとコルゲートフィンとの接触面積が小さいため、支持ケーシングをコルゲートフィンに対して十分な接合強度を持たせた状態で接合することが難しい。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、支持ケーシングとフィンとを接合することにより冷却装置の製造工数低減を図りつつ、支持ケーシングとフィンとの間に十分な接合強度を確保することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1〜4に記載の発明では、発熱体が接合される放熱プレート(110)と、放熱プレート(110)に向けて空気を送風する送風手段(120)と、放熱プレート(110)のうち送風手段(120)側に設けられ、放熱プレート(110)から送風手段(120)側に向けて突出して放熱プレート(110)からの放熱を促進し、波状に形成されたコルゲートフィン(130)と、フィン(130)と送風手段(120)との間に配設され、コルゲートフィン(130)の先端側に接合された状態で送風手段(120)を支持する支持ケーシング(140)とを備え、支持ケーシング(140)は、送風手段(120)からコルゲートフィン(130)側に向かうほど、その通路断面積が拡大するように末広がり状に形成された末広がり状の部分と、コルゲートフィンの波の進行方向と略直交する方向の両端側においてコルゲートフィンの頂部と接合され、コルゲートフィンの波の進行方向と略同じ方向に延びる放熱プレート(110)と平行な平面部(141)と、末広がり状の部分のうち平面部(141)どうしの間に形成された第2の平面部(141a)とを有することを特徴とする。
【0007】
これにより、支持ケーシング(140)とフィン(130)との接触面積を拡大することができるので、放熱プレート(110)、フィン(130)及び支持プレート(140)を一体接合すれば、発熱体冷却装置の製造工数低減を図りつつ、支持ケーシング(140)とフィン(130)との間に十分な接合強度を確保することができる。
また、平面部(141)がフィン(130)の山部の頂部を連ねた尾根方向端部に接合されているので、フィン(130)を放熱プレート(110)に接合する際に、開口部(144)に対応する部位と、平面部(141)に対応する部位との複数箇所にてフィン(130)を押圧して、フィン(130)を放熱プレート(110)に仮固定することができ、支持ケーシング(140)とフィン(130)とに加えて、フィン(130)と放熱プレート(110)とも確実に接合することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、支持ケーシング(140)のうち送風手段(120)に対応する部位には、送風空気を導入する開口部(144)が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
なお、請求項3に記載のごとく、平面部(141)の端部に平面部(141)から放熱プレート(110)まで延びて支持ケーシング(140)を放熱プレート(110)に対して固定する支柱部(142)を設けてもよい。
【0013】
これにより、支持プレート(140)をより強固に放熱プレート(110)及びフィン(130)に接合することができる。
【0014】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本実施形態は、マイクロプロセッサ(MPU)を発熱体として、このMPUを冷却する発熱体冷却装置(以下、冷却装置と略す。)に本発明を適用したものであって、図1は冷却装置100の斜視図である。
【0016】
図1中、110はアルミニウム等の非鉄系金属にて正方形に形成された放熱プレート(以下、プレートと略す。)であり、MPU(図示せず。)は、後述する冷却フィンと反対側にてプレート110の略中央に熱的に接合される。
【0017】
120は、プレート110の板面に対して略直交する方向からプレート110に向けて冷却空気を吹き出す軸流型のボックスファン(送風手段)であり、このボックスファン120(以下、ファン120と略す。)は、図2に示すように、直方体状のボックス121内に、軸流ファン122及びこの軸流ファン122を駆動する小型電動モータ123を収納した周知のものである。
【0018】
そして、ファン120とプレート110(板面111)との間には、アルミニウム薄板材を波状にローラ成形してプレート110からの放熱を促進するコルゲート冷却フィン(以下、フィンと略す。)130が配設されており、このフィン130には、図1に示すように、空気流れを所定方向に転向させる周知のルーバ131が多数個形成されている。
【0019】
なお、フィン130の谷部をプレート110側に位置させることにより、フィン130のうち谷部から山部に至る部位(ルーバ131が形成されている部位)は、プレート110からファン120側に向けて突出した形状となる。
【0020】
また、140はフィン130とファン120との間に配設されてファン120を支持するとともに、ファン120から吹き出す空気の通路を形成するアルミニウム製の支持ケーシングであり、この支持ケーシング140は、図2に示すように、ファン120からフィン130側に向かうほど、その通路断面積が拡大するようにテーパ状(末広がり状)に形成されている。
【0021】
そして、支持ケーシング140のうちフィン130の山部(先端部)に接触する部位には、図1に示すように、プレート110と略平行、かつ、フィン130の尾根部(山部の頂部を連ねた部位)の長手方向に対して略直交する方向(以下、この方向をコルゲートフィン進行方向と呼ぶ。)に延びる2つの平面部141が形成されており、これら2の平面部141の長手方向両端部には、平面部141からプレート110まで延びて支持ケーシング140をプレート110に対して固定する支柱部142が形成されている。なお、平面部141は、フィン130の尾根部のうち尾根方向両端側にてフィン130に接合されているとともに、支持ケーシング140のテーパ状(末広がり状)部分のうち、両平面部141間にも平面部141aが形成されている。
【0022】
また、ファン120は、ボックス121を貫通して支持ケーシング140に至るビス(小ねじ)124により支持ケーシング140に固定されており。支持ケーシング140のうちファン120に対応する部位には、図3に示すように、ビス124が螺合する雌ねじ部143、及び送風空気を導入する開口部144が形成されている。なお、以下、図3に示すようにファン120を取り外した状態(プレート110、フィン130及び支持ケーシング140のみの状態)のものを冷却ユニットと呼ぶ。
【0023】
次に、冷却ユニットの製造法について述べる。
【0024】
少なくとも片面側にろう材をクラッド(被覆)してクラッド面が形成されたアルミニウム板材をプレス成形して、フィン130側にクラッド面が位置するように支持ケーシング140を成形する。一方、プレート110のうち少なくともフィン130側にろう材をクラッドしてプレート110にクラッド面を形成する。
【0025】
そして、プレート110のクラッド面上にフィン130を配設するとともに、このフィン130の尾根側に支持ケーシング140の平面部141を接触させた状態で、図4に示すように、治具200にてプレート110、フィン130及び支持ケーシング140を仮固定する。
【0026】
ここで、治具200は、開口部144にて支持ケーシング140を位置決めするとともに開口部144を貫通してフィン130を押圧する第1押圧部210、及び平面部141を押圧する第2押圧部220を有し、支持ケーシング140及びフィン130をプレート110に仮固定するものである。
【0027】
次に、治具にて仮固定された冷却ユニットを真空炉内で加熱して、プレート110、フィン130及び支持ケーシング140を一体ろう付けする。
【0028】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0029】
本実施形態によれば、支持ケーシング140に形成された平面部141にて支持ケーシング140とフィン130とが接触してろう付け接合されているので、支持ケーシング140とフィン130との接触面積を、上記出願に比べて拡大することができる。
【0030】
したがって、プレート110、フィン130及び支持ケーシング140を一体ろう付けすることにより冷却装置100の製造工数低減を図りつつ、支持ケーシング140とフィン130との間に十分な接合強度を確保することができる。
【0031】
また、平面部141からプレート110まで延びて支持ケーシング140をプレート110に対して固定する支柱部142が支持ケーシング140に形成されているので、支持ケーシング140をより強固にプレート110及びフィン130に接合することができる。
【0032】
ところで、本実施形態に係るフィン130に限らず、一般的にコルゲートフィンは、薄板をローラ成形機等により連続的に折り曲げることにより成形されているので、尾根方向及びコルゲートフィンの進行方向と略直交する方向に向けて凸となるように変形し(そり)易い。
【0033】
これに対して、本実施形態では、平面部141がフィン130の尾根方向と直交する方向(コルゲートフィンの進行方向)に向けて延びるように形成されているので、フィン130の変形を防止することができ、確実に平面部141(支持ケーシング140)、フィン130及びプレート110をろう付けすることができる。
【0034】
また、仮固定時に、フィン130は、治具200の第1押圧部210及び平面部141を介して第2押圧部220により押圧されるので、尾根方向において3カ所にてプレート110に向けて押圧された状態となる。したがって、フィン130をプレート110に確実に押圧することができるので、フィン130をプレート110に確実にろう付け接合できる。
【0035】
さらに、治具200の第2押圧部220にて平面部141を押圧することができるので、支持ケーシング140を確実にフィン130及びプレート110に仮固定することができる。したがって、支持ケーシング140、フィン130及びプレート110の三者を強固にろう付けすることができる。
【0036】
因みに、支持ケーシング140に平面部141が設けられていないときには、図5に示すように、フィン130の中央部(開口部144に対応する部位)のみしか押圧することができないので、破線で囲まれた部位にて支持ケーシング140、フィン130及びプレート110間にろう付け不良が発生するおそれがある。
【0037】
ところで、図6に示すように、上述の実施形態に係る治具200の第1押圧部210に板状の治具プレート300を配設することにより、フィン130を尾根方向全域に渡って押圧するようにしてもい。これにより、より確実にフィン130をプレート110に仮固定することができるので、より確実にフィン130をプレート110にろう付け接合することができる。
【0038】
また、上述の実施形態では、プレート110を矩形状としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、円などその他の形状であってもよい。
【0039】
また、発熱体は電子部品に限定されるものではなく、その他の発熱体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態に係る発熱体冷却装置の斜視図である。
【図2】図1を電動モータの軸方向にて切断した断面図である。
【図3】発明の実施形態に係る発熱体冷却装置からファンを取り外した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る支持ケーシング、フィン及びプレートを仮固定した状態を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態の比較例に係る支持ケーシング、フィン及びプレートを仮固定した状態を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態の変形例に係る支持ケーシング、フィン及びプレートを仮固定した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
110…放熱プレート、120…ボックスファン(送風手段)、
130…フィン、140…支持ケーシング、141…平面部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロプロセッサ(MPU)やインバータ等の発熱する電子部品を冷却する発熱体冷却装置(以下、冷却装置と略す。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
出願人は、発熱体の冷却装置として既に特願平11−96844号を出願しているが、この出願では、電子部品が接合される放熱プレートにコルゲートフィンをろう付け接合した後、ボックスファン等の送風手段を支持する支持ケーシングを放熱プレートに溶接又はねじ結合している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記出願では、電子部品が接合される放熱プレートにコルゲートフィンをろう付け接合した後に、支持ケーシングを放熱プレートに溶接又はねじ結合しているので、冷却装置の製造工数(組み付け工数)が大きく、製造原価低減を図ることが難しいという問題を有している。
【0004】
この問題に対して、コルゲートフィンと放熱プレートとを接合すると同時に支持ケーシングをコルゲートフィンに接合すれば、製造工数の低減を図ることが可能となるが、この手段では、支持ケーシングとコルゲートフィンとの接触面積が小さいため、支持ケーシングをコルゲートフィンに対して十分な接合強度を持たせた状態で接合することが難しい。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、支持ケーシングとフィンとを接合することにより冷却装置の製造工数低減を図りつつ、支持ケーシングとフィンとの間に十分な接合強度を確保することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1〜4に記載の発明では、発熱体が接合される放熱プレート(110)と、放熱プレート(110)に向けて空気を送風する送風手段(120)と、放熱プレート(110)のうち送風手段(120)側に設けられ、放熱プレート(110)から送風手段(120)側に向けて突出して放熱プレート(110)からの放熱を促進し、波状に形成されたコルゲートフィン(130)と、フィン(130)と送風手段(120)との間に配設され、コルゲートフィン(130)の先端側に接合された状態で送風手段(120)を支持する支持ケーシング(140)とを備え、支持ケーシング(140)は、送風手段(120)からコルゲートフィン(130)側に向かうほど、その通路断面積が拡大するように末広がり状に形成された末広がり状の部分と、コルゲートフィンの波の進行方向と略直交する方向の両端側においてコルゲートフィンの頂部と接合され、コルゲートフィンの波の進行方向と略同じ方向に延びる放熱プレート(110)と平行な平面部(141)と、末広がり状の部分のうち平面部(141)どうしの間に形成された第2の平面部(141a)とを有することを特徴とする。
【0007】
これにより、支持ケーシング(140)とフィン(130)との接触面積を拡大することができるので、放熱プレート(110)、フィン(130)及び支持プレート(140)を一体接合すれば、発熱体冷却装置の製造工数低減を図りつつ、支持ケーシング(140)とフィン(130)との間に十分な接合強度を確保することができる。
また、平面部(141)がフィン(130)の山部の頂部を連ねた尾根方向端部に接合されているので、フィン(130)を放熱プレート(110)に接合する際に、開口部(144)に対応する部位と、平面部(141)に対応する部位との複数箇所にてフィン(130)を押圧して、フィン(130)を放熱プレート(110)に仮固定することができ、支持ケーシング(140)とフィン(130)とに加えて、フィン(130)と放熱プレート(110)とも確実に接合することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、支持ケーシング(140)のうち送風手段(120)に対応する部位には、送風空気を導入する開口部(144)が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
なお、請求項3に記載のごとく、平面部(141)の端部に平面部(141)から放熱プレート(110)まで延びて支持ケーシング(140)を放熱プレート(110)に対して固定する支柱部(142)を設けてもよい。
【0013】
これにより、支持プレート(140)をより強固に放熱プレート(110)及びフィン(130)に接合することができる。
【0014】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本実施形態は、マイクロプロセッサ(MPU)を発熱体として、このMPUを冷却する発熱体冷却装置(以下、冷却装置と略す。)に本発明を適用したものであって、図1は冷却装置100の斜視図である。
【0016】
図1中、110はアルミニウム等の非鉄系金属にて正方形に形成された放熱プレート(以下、プレートと略す。)であり、MPU(図示せず。)は、後述する冷却フィンと反対側にてプレート110の略中央に熱的に接合される。
【0017】
120は、プレート110の板面に対して略直交する方向からプレート110に向けて冷却空気を吹き出す軸流型のボックスファン(送風手段)であり、このボックスファン120(以下、ファン120と略す。)は、図2に示すように、直方体状のボックス121内に、軸流ファン122及びこの軸流ファン122を駆動する小型電動モータ123を収納した周知のものである。
【0018】
そして、ファン120とプレート110(板面111)との間には、アルミニウム薄板材を波状にローラ成形してプレート110からの放熱を促進するコルゲート冷却フィン(以下、フィンと略す。)130が配設されており、このフィン130には、図1に示すように、空気流れを所定方向に転向させる周知のルーバ131が多数個形成されている。
【0019】
なお、フィン130の谷部をプレート110側に位置させることにより、フィン130のうち谷部から山部に至る部位(ルーバ131が形成されている部位)は、プレート110からファン120側に向けて突出した形状となる。
【0020】
また、140はフィン130とファン120との間に配設されてファン120を支持するとともに、ファン120から吹き出す空気の通路を形成するアルミニウム製の支持ケーシングであり、この支持ケーシング140は、図2に示すように、ファン120からフィン130側に向かうほど、その通路断面積が拡大するようにテーパ状(末広がり状)に形成されている。
【0021】
そして、支持ケーシング140のうちフィン130の山部(先端部)に接触する部位には、図1に示すように、プレート110と略平行、かつ、フィン130の尾根部(山部の頂部を連ねた部位)の長手方向に対して略直交する方向(以下、この方向をコルゲートフィン進行方向と呼ぶ。)に延びる2つの平面部141が形成されており、これら2の平面部141の長手方向両端部には、平面部141からプレート110まで延びて支持ケーシング140をプレート110に対して固定する支柱部142が形成されている。なお、平面部141は、フィン130の尾根部のうち尾根方向両端側にてフィン130に接合されているとともに、支持ケーシング140のテーパ状(末広がり状)部分のうち、両平面部141間にも平面部141aが形成されている。
【0022】
また、ファン120は、ボックス121を貫通して支持ケーシング140に至るビス(小ねじ)124により支持ケーシング140に固定されており。支持ケーシング140のうちファン120に対応する部位には、図3に示すように、ビス124が螺合する雌ねじ部143、及び送風空気を導入する開口部144が形成されている。なお、以下、図3に示すようにファン120を取り外した状態(プレート110、フィン130及び支持ケーシング140のみの状態)のものを冷却ユニットと呼ぶ。
【0023】
次に、冷却ユニットの製造法について述べる。
【0024】
少なくとも片面側にろう材をクラッド(被覆)してクラッド面が形成されたアルミニウム板材をプレス成形して、フィン130側にクラッド面が位置するように支持ケーシング140を成形する。一方、プレート110のうち少なくともフィン130側にろう材をクラッドしてプレート110にクラッド面を形成する。
【0025】
そして、プレート110のクラッド面上にフィン130を配設するとともに、このフィン130の尾根側に支持ケーシング140の平面部141を接触させた状態で、図4に示すように、治具200にてプレート110、フィン130及び支持ケーシング140を仮固定する。
【0026】
ここで、治具200は、開口部144にて支持ケーシング140を位置決めするとともに開口部144を貫通してフィン130を押圧する第1押圧部210、及び平面部141を押圧する第2押圧部220を有し、支持ケーシング140及びフィン130をプレート110に仮固定するものである。
【0027】
次に、治具にて仮固定された冷却ユニットを真空炉内で加熱して、プレート110、フィン130及び支持ケーシング140を一体ろう付けする。
【0028】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0029】
本実施形態によれば、支持ケーシング140に形成された平面部141にて支持ケーシング140とフィン130とが接触してろう付け接合されているので、支持ケーシング140とフィン130との接触面積を、上記出願に比べて拡大することができる。
【0030】
したがって、プレート110、フィン130及び支持ケーシング140を一体ろう付けすることにより冷却装置100の製造工数低減を図りつつ、支持ケーシング140とフィン130との間に十分な接合強度を確保することができる。
【0031】
また、平面部141からプレート110まで延びて支持ケーシング140をプレート110に対して固定する支柱部142が支持ケーシング140に形成されているので、支持ケーシング140をより強固にプレート110及びフィン130に接合することができる。
【0032】
ところで、本実施形態に係るフィン130に限らず、一般的にコルゲートフィンは、薄板をローラ成形機等により連続的に折り曲げることにより成形されているので、尾根方向及びコルゲートフィンの進行方向と略直交する方向に向けて凸となるように変形し(そり)易い。
【0033】
これに対して、本実施形態では、平面部141がフィン130の尾根方向と直交する方向(コルゲートフィンの進行方向)に向けて延びるように形成されているので、フィン130の変形を防止することができ、確実に平面部141(支持ケーシング140)、フィン130及びプレート110をろう付けすることができる。
【0034】
また、仮固定時に、フィン130は、治具200の第1押圧部210及び平面部141を介して第2押圧部220により押圧されるので、尾根方向において3カ所にてプレート110に向けて押圧された状態となる。したがって、フィン130をプレート110に確実に押圧することができるので、フィン130をプレート110に確実にろう付け接合できる。
【0035】
さらに、治具200の第2押圧部220にて平面部141を押圧することができるので、支持ケーシング140を確実にフィン130及びプレート110に仮固定することができる。したがって、支持ケーシング140、フィン130及びプレート110の三者を強固にろう付けすることができる。
【0036】
因みに、支持ケーシング140に平面部141が設けられていないときには、図5に示すように、フィン130の中央部(開口部144に対応する部位)のみしか押圧することができないので、破線で囲まれた部位にて支持ケーシング140、フィン130及びプレート110間にろう付け不良が発生するおそれがある。
【0037】
ところで、図6に示すように、上述の実施形態に係る治具200の第1押圧部210に板状の治具プレート300を配設することにより、フィン130を尾根方向全域に渡って押圧するようにしてもい。これにより、より確実にフィン130をプレート110に仮固定することができるので、より確実にフィン130をプレート110にろう付け接合することができる。
【0038】
また、上述の実施形態では、プレート110を矩形状としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、円などその他の形状であってもよい。
【0039】
また、発熱体は電子部品に限定されるものではなく、その他の発熱体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態に係る発熱体冷却装置の斜視図である。
【図2】図1を電動モータの軸方向にて切断した断面図である。
【図3】発明の実施形態に係る発熱体冷却装置からファンを取り外した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る支持ケーシング、フィン及びプレートを仮固定した状態を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態の比較例に係る支持ケーシング、フィン及びプレートを仮固定した状態を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態の変形例に係る支持ケーシング、フィン及びプレートを仮固定した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
110…放熱プレート、120…ボックスファン(送風手段)、
130…フィン、140…支持ケーシング、141…平面部。
Claims (4)
- 発熱体を冷却する発熱体冷却装置であって、
前記発熱体が接合される放熱プレート(110)と、
前記放熱プレート(110)に向けて空気を送風する送風手段(120)と、
前記放熱プレート(110)のうち前記送風手段(120)側に設けられ、前記放熱プレート(110)から前記送風手段(120)側に向けて突出して前記放熱プレート(110)からの放熱を促進し、波状に形成されたコルゲートフィン(130)と、
前記フィン(130)と前記送風手段(120)との間に配設され、前記コルゲートフィン(130)の先端側に接合された状態で前記送風手段(120)を支持する支持ケーシング(140)とを備え、
前記支持ケーシング(140)は、前記送風手段(120)から前記コルゲートフィン(130)側に向かうほど、その通路断面積が拡大するように末広がり状に形成された末広がり状の部分と、前記コルゲートフィンの波の進行方向と略直交する方向の両端側において前記コルゲートフィンの頂部と接合され、前記コルゲートフィンの波の進行方向と略同じ方向に延びる前記放熱プレート(110)と平行な平面部(141)と、前記末広がり状の部分のうち前記平面部(141)どうしの間に形成された第2の平面部(141a)とを有することを特徴とする発熱体冷却装置。 - 前記支持ケーシング(140)のうち前記送風手段(120)に対応する部位には、送風空気を導入する開口部(144)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の発熱体冷却装置。
- 前記平面部(141)の端部には、前記平面部(141)から前記放熱プレート(110)まで延びて前記支持ケーシング(140)を前記放熱プレート(110)に対して固定する支柱部(142)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発熱体冷却装置。
- 前記放熱プレート(110)、前記コルゲートフィン(130)及び前記支持プレート(140)は、ろう付け接合にて一体化されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の発熱体冷却装置。
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