JP3835399B2 - 直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法およびこれに用いる電極材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層あるいは単層のカーボンナノチューブを製造する方法、特に直流アーク放電法における直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(カーボンナノチューブ)
カーボンナノチューブ(CNT)は、主にレーザ蒸発法と直流アーク放電法によって生成され、炭素原子が6角形状または5角形状に規則正しく並んだシート(以下、グラフェンシートと称す)が円筒形に丸まったものである。そして、グラフェンシートの筒が一重のものを単層カーボンナノチューブ(SWCNT)と称し、その直径は1〜数nmである。また、グラフェンシートの筒が同心状に何重も重なっているものを多層カーボンナノチューブ(MWCNT)と称し、その直径は数nm〜数十nmである。なお、グラフェンシートが略円錐状に丸まったものカーボンナノホーン(CNH)と称するが、本発明においては、これを含めてカーボンナノチューブ(CNT)と総称する。
【0003】
(直流アーク放電法)
直流アーク放電法は、炭素の蒸発に直流アーク放電を用いるものであって、電極間で直流アーク放電を起こして高温になった陽極側から炭素が昇華し、該炭素の一部が陰極先端に直接凝集して炭素質の堆積物を形成し、該堆積物中に多層カーボンナノチューブを生成するものである。
【0004】
(触媒混合陽極)
また、炭素陽極に触媒(Ni、Co、Fe、Pt、Ni−Co、Fe−Ni等)を含ませて、これを昇華することによって単層カーボンナノチューブを生成することができる。さらに、筒状の炭素陽極の内部に金属もしくは金属化合物(以下、触媒物質と称す)と易黒鉛化炭素を混合したものを充填して焼成し、これを陽極として減圧チャンバ内で直流アーク放電を行うことによって、金属内包フラーレン(炭素原子が球状に結合した集合体)またはフラーレン製カーボンチューブを高収率にて製造する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−165406号公報(第5−6頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術においては以下の問題点がある。
▲1▼筒状の炭素棒の内部に触媒物質(カーボンナノチューブ生成の触媒作用をする金属もしくは金属化合物)を充填して焼成したものを陽極に用いると、触媒物質が必要量以上に過剰に消費される。
▲2▼そして、陰極上に堆積する堆積物の中に多くの触媒物質が混入する。
▲3▼また、直流アーク放電における陰極点が激しく不規則に移動するから、カーボンナノチューブが合成されやすい条件が特定の範囲に限定されないため、一旦生成されたカーボンナノチューブの上に不純物が堆積し、該堆積物に占めるカーボンナノチューブの割合が低い、すなわち、採取率が低い。
▲4▼このため、かかる堆積物の中からカーボンナノチューブを選択的に採取する必要が生じ、専用の装置を必要として複雑な精製作業を行わなければならず、カーボンナノチューブの製造コストが高騰している。
なお、陰極上に堆積した堆積物の内でカーボンナノチューブ以外の堆積物(たとえば、粒子化した触媒物質、炭素、非晶質炭素(アモルファスカーボン)等)を不純物と称す。
【0007】
この発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、i) 触媒物質の消費を必要量に抑え、ii) 不純物の混入割合が低くカーボンナノチューブの採取率が高い、直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のカーボンナノチューブの製造方法は、下記のとおりである。
(1)対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法において、
前記陰極が炭素材料であって、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子を混合してなるものであり、前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とするものである。
これによると、陰極に触媒物質(Ni、Co、Fe、Pt、Ni−Co、Fe−Ni等)を含ませて、これを混合した炭素材料を用いるから、カーボンナノチューブ合成に必要な触媒の超微粒子を、カーボンナノチューブが合成される確率が高い領域(陰極近傍、以下、生成領域と称す)に有効に供給することができる。よって、触媒物質の使用量を低減できるとともに、不純物の混入が少ない高純度のカーボンナノチューブを得ることが可能となる。
すなわち、カーボンナノチューブは陽極近傍よりも温度の低い陰極近傍において合成される確率が高く、該生成領域の近傍において触媒物質を蒸発・気化または・昇華(以下、蒸発と総称する)した方が、触媒の粒子サイズが過大に成長する前に触媒として有効に作用させることができるとの知見に基づいている。
一方、陽極に触媒物質を混入させる従来の方法では、陽極から蒸発した触媒物質が前記生成領域に来るまでに凝固・結合して結合粒子となり、これが過大に成長して触媒として有効に作用しなくなっていた。また、該過大成長粒子は不純物として陰極上に堆積するから、カーボンナノチューブに多く混入することとなっていた。なお、かかる傾向は直流アーク長が長い場合に顕著になっていた。
よって、本発明では、陰極を触媒物質の供給源としているから、前記生成領域の近傍(直流アークの陰極点の近傍)において、直流アーク熱によって少量の触媒物質が蒸発し、該触媒物質のナノレベルの超微粒子(混合した触媒物質の粒サイズよりも小さい)が当該生成領域に生成される。かかる超微粒子化された触媒物質は触媒として有効に作用するため、そのほとんどが触媒として機能し、必要量だけが蒸発するから、触媒物質の無駄な消費がなくなる。
また、同時に、蒸発した触媒物質が過大サイズの粒子に成長しないから、過大サイズの触媒物質がカーボンナノチューブに混入する(一旦生成されたカーボンナノチューブの上に堆積する)ことがなくなる。
さらに、直流アークは陽極から陰極へ向かって発生するので、陽極から触媒物質を供給した場合には直流アーク中で触媒粒子が大きく成長して、直流アークが乱れやすくなるものの、本発明のように陰極から触媒物質(陰極に混合した触媒物質の粒サイズが大きい場合であっても)を供給した場合には、直流アークの乱れが起こらずに安定した直流アーク放電が起こることになる。
一方、陽極は炭素材料または金属材料の何れの材料によって形成してもよい。すなわち、炭素陽極の場合は、当該炭素陽極や炭素陰極もしくは雰囲気ガスの何れか1以上に含まれる炭素が炭素イオンおよび炭素蒸気の発生源として機能し、金属陽極の場合には、炭素陰極若しくは雰囲気ガスの一方または両方に含まれる炭素が炭素イオン等の供給源になると考えられる。
また、直流アーク放電部に供給する作動用ガス(不活性ガス等)に炭素粒子ないし炭化ガスを混入して、これを炭素イオン等の供給源の一つにしてもよい。
また、本発明においては、陽極が筒状体であって、筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスもしくは不活性ガスを含む混合ガスを吹き付ける。これによると、筒状体の内部から直流アーク放電部に向けてアルゴンガス等の不活性ガスもしくは不活性ガスを含む混合ガス(以下、作動用ガスと称す)を吹き付けることによって、該作動用ガスの噴出経路に直流アークが発生しやすい条件を形成している。
すなわち、噴出された作動用ガスの電離度が高くなってガス噴出経路に直流アークが発 生しやすい条件が形成されたり、作動用ガスと接している筒状体の内部表面に安定した陽極点が形成したりするものと考えられる。このため、直流アーク発生経路が拘束され、陰極電極上の直流アークの陰極点の不規則な移動が防止される。その結果、この固定された陰極点の発生位置(直流アークの中心部)において、カーボンナノチューブが生成される条件ができカーボンナノチューブが生成される。すなわち、この固定された陰極点の発生位置(直流アークの中心部)において、一旦できたカーボンナノチューブが生成される条件が維持されるから、この位置にアモルファスカーボン等の不純物が堆積することがない。よって、カーボンナノチューブの採取率を高めることができる。
【0009】
(2)対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法において、
前記陰極が炭素材料であって、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子を付着または蒸着してなるものであり、前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とするものである。
これによると、前記(1)と同様に、炭素陰極を触媒物質の供給源としている。すなわち、炭素陰極の表面層に予め触媒物質の微粒子を付着もしくは蒸着させておき、これを直流アーク熱によって蒸発されて超微粒子化する。
もともと陰極電極は表面層のごく一部が蒸発するのみであるので、触媒となる物質を表面層に付着もしくは蒸着させるだけで十分な触媒効果を得ることができるから、炭素陰極の表面層に予め触媒物質の微粒子を付着もしくは蒸着することにより、カーボンナノチューブが生成される温度域において、少量のナノレベルの触媒粒子を有効に生成・供給することが可能になる。そして、該触媒粒子の過大な成長を抑えることができるから、該成長粒子が生成したカーボンナノチューブの上に堆積することがないため、カーボンナノチューブに混入する不純物の量が低減して採取率が向上する。
また、付着もしくは蒸着された触媒物質の微粒子によって、カーボンナノチューブ合成に必要な触媒を有効に供給することができるため、触媒物質の使用量を低減できる。すなわち、炭素陰極の内部に含まれた触媒物質は、結局触媒として供しないため、かかる高価な触媒物質を内部に含まない炭素材料(安価である)を使用することができる。
なお、前記付着もしくは蒸着とは、触媒物質の微粒子をバインダによって接着したり、触媒物質を真空蒸着(化学的蒸着、イオンプレーティング等)したりするものであって、炭素陰極の表面の全面が覆われるものと部分的に覆われるもの(いわゆる斑模様)との何れであってもよい。全面が覆われた場合でも被覆層(触媒物質からなる)において直流アーク放電が発生するから、前記所望の触媒超微粒が供給される。
一方、陽極は前記(1)と同様に炭素材料または金属材料の何れの材料によって形成してもよい。
【0010】
(3)対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法において、
前記陰極が炭素材料であって、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子と炭素粒子との混合物を、付着または蒸着してなるものであり、前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とするものである。
これによると、触媒物質の微粒子と炭素粒子とを混合したもの(以下、混合体と称す)を付着もしくは蒸着させることにより、陰極表面に任意の厚さの混合体の層、および任意の触媒物質濃度からなる混合体の層を得ることができるから、触媒物質の濃度の最適化が図られ、安定した直流アーク放電を長時間継続することが可能になる。よって、カーボンナノチューブ生成の生産性が向上する。
なお、前記付着もしくは蒸着とは、前記混合体とバインダとを混合したものを塗布して接着したり、混合体からなるターゲットを用いて物理的蒸着(イオンプレーティング)したりするものであって、炭素陰極の表面の全面が覆われるものと部分的に覆われるもの(いわゆる斑模様)との何れであってもよい。このとき、微視的には触媒物質と炭素がランダムに点在するから、安定した直流アーク放電が継続されることになる。
よって、カーボンナノチューブ生成の生産性および採取率が向上する。
なお、陽極は前記(1)と同様に炭素材料または金属材料の何れの材料によって形成してもよい。
【0012】
(4)前記(1)乃至(3)において、前記陽極を形成する電極材料が炭素材料であることを特徴とするものである。
これによると、かかる炭素陽極が炭素イオンおよび炭素蒸気の発生源として機能するため、直流アーク放電部(カーボンナノチューブが生成される範囲に同じ)に炭素イオン等が確実且つ十分に供給されるから、カーボンナノチューブの生成の生産性が向上する。
なお、かかる炭素陽極は中実の棒体や筒状の短管等その形状を限定するものではない。
【0013】
さらに、本発明のカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料は、下記のとおりである。
(5)対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料であって、
前記陰極を形成する電極材料が、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子が混合された炭素材料であり、前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とするものである。
これによると、陰極に触媒物質(Ni、Co、Fe、Pt、Ni−Co、Fe−Ni等)を含ませて、これを混合した炭素材料を用いるから、カーボンナノチューブ合成に必要な触媒の超微粒子を、カーボンナノチューブが合成される確率が高い領域(陰極近傍、以下、生成領域と称す)に有効に供給することができる。よって、触媒物質の使用量を低減できるとともに、不純物の混入が少ない高純度のカーボンナノチューブを得ることが可能となる。
すなわち、カーボンナノチューブは陽極近傍よりも温度の低い陰極近傍において合成される確率が高く、該生成領域の近傍において触媒物質を蒸発・気化または・昇華(以下、蒸発と総称する)した方が、触媒の粒子サイズが過大に成長する前に触媒として有効に作用させることができるとの知見に基づいている。
一方、陽極に触媒物質を混入させる従来の方法では、陽極から蒸発した触媒物質が前記生成領域に来るまでに凝固・結合して結合粒子となり、これが過大に成長して触媒として有効に作用しなくなっていた。また、該過大成長粒子は不純物として陰極上に堆積するから、カーボンナノチューブに多く混入することとなっていた。なお、かかる傾向は直流アーク長が長い場合に顕著になっていた。
よって、本発明では、陰極を触媒物質の供給源としているから、前記生成領域の近傍(直流アークの陰極点の近傍)において、直流アーク熱によって少量の触媒物質が蒸発し、該触媒物質のナノレベルの超微粒子(混合した触媒物質の粒サイズよりも小さい)が当該生成領域に生成される。かかる超微粒子化された触媒物質は触媒として有効に作用するため、そのほとんどが触媒として機能し、必要量だけが蒸発するから、触媒物質の無駄な消費がなくなる。
また、同時に、蒸発した触媒物質が過大サイズの粒子に成長しないから、過大サイズの触媒物質がカーボンナノチューブに混入する(一旦生成されたカーボンナノチューブの上に堆積する)ことがなくなる。
さらに、直流アークは陽極から陰極へ向かって発生するので、陽極から触媒物質を供給した場合には直流アーク中で触媒粒子が大きく成長して、直流アークが乱れやすくなるものの、本発明のように陰極から触媒物質(陰極に混合した触媒物質の粒サイズが大きい場合であっても)を供給した場合には、直流アークの乱れが起こらずに安定した直流アーク放電が起こることになる。
一方、陽極は炭素材料または金属材料の何れの材料によって形成してもよい。すなわち、炭素陽極の場合は、炭素陽極が炭素イオンおよび炭素蒸気の発生源として機能し、金属陽極の場合には、炭素陰極が炭素イオン等の供給源になる。また、直流アーク放電部に供給する作動用ガス(不活性ガス等)に炭素粒子ないし炭化ガスを混入して、これを炭素イオン等の供給源にしてもよい。
また、本発明においては、陽極が筒状体であって、筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスもしくは不活性ガスを含む混合ガスを吹き付ける。これによると、筒状体の内部から陰極に向けて作動用ガスを吹き付けるから、該作動用ガスの噴出経路に直流アークが発生しやすい条件が形成される。
すなわち、噴出された作動用ガスの電離度が高くなってガス噴出経路に直流アークが発生しやすい条件が形成されたり、作動用ガスと接している筒状体の内部表面に安定した陽 極点が形成したりするものと考えられる。このため、直流アーク発生経路が拘束され、陰極電極上の直流アークの陰極点の不規則な移動が防止される。その結果、この固定された陰極点の発生位置(直流アークの中心部)において、カーボンナノチューブが生成される条件ができカーボンナノチューブが生成される。すなわち、この固定された陰極点の発生位置(直流アークの中心部)において、一旦できたカーボンナノチューブが生成される条件が維持されるから、この位置にアモルファスカーボン等の不純物が堆積することがない。よって、カーボンナノチューブの採取率を高めることができる。
【0014】
(6)対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料であって、
前記陰極を形成する電極材料が、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子が付着または蒸着された炭素材料であり、前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とするものである。
これによると、前記(5)と同様に、炭素陰極を触媒物質の供給源としている。すなわち、炭素陰極の表面層に予め触媒物質の微粒子を付着もしくは蒸着させておき、これを直流アーク熱によって蒸発されて超微粒子化する。
もともと陰極電極は表面層のごく一部が蒸発するのみであるので、触媒となる物質を表面層に付着もしくは蒸着させるだけで十分な触媒効果を得ることができるから、炭素陰極の表面層に予め触媒物質の微粒子を付着もしくは蒸着することにより、カーボンナノチューブが生成される温度域において、少量のナノレベルの触媒粒子を有効に生成・供給することが可能になる。そして、該触媒粒子の過大な成長を抑えることができるから、該成長粒子が生成したカーボンナノチューブの上に堆積することがないため、カーボンナノチューブに混入する不純物の量が低減して採取率が向上する。
また、付着もしくは蒸着された触媒物質の微粒子によって、カーボンナノチューブ合成に必要な触媒を有効に供給することができるため、触媒物質の使用量を低減できる。すなわち、炭素陰極の内部に含まれた触媒物質は、結局触媒として供しないため、かかる高価な触媒物質を内部に含まない炭素材料(安価である)を使用することができる。
なお、前記付着もしくは蒸着とは、触媒物質の微粒子をバインダによって接着したり、触媒物質を真空蒸着(化学的蒸着、イオンプレーティング等)したりするものであって、炭素陰極の表面の全面が覆われるものと部分的に覆われるもの(いわゆる斑模様)との何れであってもよい。全面が覆われた場合でも被覆層(触媒物質からなる)において直流アーク放電が発生するから、前記所望の触媒超微粒が供給される。
一方、陽極は前記(4)と同様に炭素材料または金属材料の何れの材料によって形成してもよい。
【0015】
(7)対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料であって、
前記陰極を形成する電極材料が、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子と炭素粒子との混合物が付着または蒸着された炭素材料であり、前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とするものである。
これによると、触媒物質の微粒子と炭素粒子とを混合したもの(以下、混合体と称す)を付着もしくは蒸着させることにより、陰極表面に任意の厚さの混合体の層、および任意の触媒物質濃度からなる混合体の層を得ることができるから、触媒物質の濃度の最適化が図られ、安定した直流アーク放電を長時間継続することが可能になる。よって、カーボンナノチューブ生成の生産性が向上する。
なお、前記付着もしくは蒸着とは、前記混合体とバインダとを混合したものを塗布して接着したり、混合体からなるターゲットを用いて物理的蒸着(イオンプレーティング)したりするものであって、炭素陰極の表面の全面が覆われるものと部分的に覆われるもの(いわゆる斑模様)との何れであってもよい。このとき、微視的には触媒物質と炭素がランダムに点在するから、安定した直流アーク放電が継続されることになる。
よって、カーボンナノチューブ生成の生産性および採取率が向上する。
なお、陽極は前記(4)と同様に炭素材料または金属材料の何れの材料によって形成してもよい。
【0017】
(8)前記(5)乃至(7)の何れかにおいて、前記陽極を形成する電極材料が炭素材料であることを特徴とするものである。
これによると、かかる炭素陽極が炭素イオンおよび炭素蒸気の発生源として機能するため、直流アーク放電部(カーボンナノチューブが生成される範囲に同じ)に炭素イオン等が確実且つ十分に供給されるから、カーボンナノチューブの生成の生産性が向上する。
なお、かかる炭素陽極は中実の棒体や筒状の短管等その形状を限定するものではない。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係る直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法におけるカーボンナノチューブの製造装置を示す模式図である。図1において、1は炭素陽極、2は炭素陰極、3は陰極堆積物、4は陰極煤、5はチャンバ煤、10は陽極ホルダ、20は陰極ホルダ、30はチャンバである。
【0019】
(炭素陰極)
炭素陰極2はカーボンナノチューブ合成の触媒作用を有するNi微粒子を混合した炭素材料であって、Ni微粒子と易黒鉛化炭素の粒子を混同して加圧成型して焼結したものである。炭素陰極2はチャンバ30に設置された陰極ホルダ20によって把持され、図示しない直流アーク放電用直流電源に接続されている。
なお、前記混合に代えて、炭素陰極の表面にNi微粒子をバインダによって付着しても、Niを化学的真空蒸着または物理的真空蒸着しても、Ni微粒子と炭素粒子とバインダとを混合したもの塗布して付着しても、Ni微粒子と炭素粒子とを混合してなるターゲットを用いて物理的真空蒸着(イオンプレーティング)してもよい。
さらに、触媒物質はNiに限定するものではなく、Co、Fe、Pt等の金属やNi−Co、Fe−Ni等の金属化合物の何れであってもよい。また、該金属および金属化合物の2以上を混合したものであってもよい。
【0020】
(炭素陽極)
炭素陽極1は炭素材料によって形成された筒状体であって、チャンバ30に前後進自在に設置された陽極ホルダ10よって把持されている。炭素陽極1は通電手段11を介して図示しない直流アーク放電用直流電源に接続され、また、その筒状体の内部は図示しない不活性ガス(Arガス)供給手段に接続されている。
なお、炭素陽極1を中実棒の炭素材料によって形成してもよい。
【0021】
(チャンバ)
チャンバ30は飛散した煤を捕捉するためのものであって密閉容器ではなく、その内部は大気雰囲気である。このため、少なくとも直流アーク放電部付近を直流アーク作動のための作動用ガス(不活性ガス等)の雰囲気にする必要がある。
よって、炭素陽極1を筒状に形成した場合には、作動用ガスを炭素陽極1の筒状内部から炭素陰極2に向けて吹き付け、一方、炭素陽極1を中実棒によって形成した場合には、図示しない作動用ガス供給手段によって作動用ガスを直流アーク放電部付近に供給している。
また、図1において、陽極ホルダ10および陰極ホルダ20をチャンバ30に設置しているが、本発明はこれに限定するものではなく、別途フレームを設けてこれに陽極ホルダ10、陰極ホルダ20およびチャンバ30をそれぞれ別個に設置してもよい。このとき、チャンバ30は煤を捕捉するために必要な範囲に限定して配置することができるから、たとえば、直流アーク放電部の上部を覆うカバーであってもよい。
なお、チャンバ30を略密閉自在な容器にして、その内部全体を作動用ガス(不活性ガス等)の雰囲気にしてもよい。このとき、直流アーク放電部付近に限定した作動用ガス供給手段が不要になる。
【0022】
(カーボンナノチューブ)
直流アーク放電によって炭素陽極1は消耗し、以下の堆積物や煤を生じ、これら堆積物や煤の中からカーボンナノチューブが採取されるものである。なお、炭素陰極2の炭素陽極1側の端面に堆積した堆積物を陰極堆積物3と、その側面に堆積した付着した付着物を陰極煤4と、チャンバ30内に付着した付着物をチャンバ煤5と称し、これらをまとめて放電堆積物と総称する。
【0023】
(実施例1)
炭素陽極は外径10mmφ、内径4mmφの筒状体、炭素陰極は20mmφの中実棒体であって一方の端面に触媒物質としてNiが真空蒸着されている。該真空蒸着による付着量は非常に少量であって、陰極端面に微粒子として斑(炭素電極の露出した部分が点在する)に付着した程度である。
直流アーク放電は、大気雰囲気のチャンバ30内で、炭素陽極1の内部から炭素陰極2に向けてアルゴンガス(Ar)を1リットル/分で噴射しながら、極間距離2mm、電流100Aにて行った。
炭素陽極1は、直流アーク放電により炭素蒸気および炭素イオンを供給するので、直流アーク放電が進むにつれ徐々に消耗している。このとき、直流アークの乱れは極めて少なく安定した直流アーク放電が継続した。すなわち、直流アークの陰極点が固定されている。
【0024】
直流アーク放電後に、前記放電堆積物を回収し、これからカーボンナノチューブを採取した。なお、前記放電堆積物にはアモルファスカーボン等が含まれているが、結合粒子となった触媒物質は少量であった。
特に、陰極堆積物3は炭素陽極1の直下に円状にカーボンナノチューブの多いカーボンナノチューブ堆積範囲を形成し、その外側に円環状にアモルファスカーボン等の不純物が堆積した不純物堆積範囲を形成した。そして、該カーボンナノチューブ堆積範囲には結合粒子からなる触媒物質がほとんどないため、高い採取率でカーボンナノチューブを採取することができた。
以上より、陰極側から触媒物質を供給することによって、超微細粒の触媒物質をカーボンナノチューブの生成に寄与させること、および、陽極から不活性ガスを噴出することによって、直流アークの陰極点を固定させることが、目的通りに実行されていることが確認された。
【0025】
(実施例2)
炭素陽極は10mmφの中実棒体、炭素陰極は20mmφの中実棒体であって一方の端面に触媒物質としてNiが真空蒸着されている。該真空蒸着による付着量は非常に少量であって、陰極端面に微粒子として斑(炭素電極の露出した部分が点在する)に付着した程度である。
直流アーク放電は、チャンバ30内をアルゴン(Ar)雰囲気にして極間距離2mm、電流100Aにて行った。
炭素陽極1は、直流アーク放電により炭素蒸気および炭素イオンを供給するので、直流アーク放電が進むにつれ徐々に消耗していく。直流アークの乱れは少なく安定した直流アーク放電が継続した。
【0026】
直流アーク放電後に、前記放電堆積物を回収し、これからカーボンナノチューブを採取した。なお、前記放電堆積物にはアモルファスカーボン等が含まれているが、結合粒子となった触媒物質は少量であった。
以上より、陰極側から触媒物質を供給することによって、超微細粒の触媒物質をカーボンナノチューブの生成に寄与させることが目的通りに実行されていることが確認された。すなわち、微細粒の触媒物質が直流アーク内で結合して大きなサイズの結合粒子に成長することを防止して、直流アークを安定化すること、および、生成されたカーボンナノチューブの上に結合粒子を付着させないことが略達成されている。
【0027】
(比較例)
前記実施例2の作用・効果を確認するために以下の比較をした。
比較に用いた炭素陽極は外径10mmφ、内径4mmφの筒状体であって、その筒状体の中に、触媒物質としてのNi微粉末と炭素粉末を予め混合した混合粉末を充填して焼結したものである。一方、炭素陰極は20mmφの中実棒体である。
直流アーク放電の条件は実施2に同じである。このとき、炭素陽極は、実施例2と同様に、直流アーク放電により炭素蒸気および炭素イオンを供給するので、直流アーク放電が進むにつれ徐々に消耗している。すなわち、筒状体に充填した触媒物質(Ni)は筒状体(炭素)と一緒になって消耗しているから、実施例2とは比較にならない程多量の触媒物質が消費されたことになる。
また、直流アークの乱れが観察された。
【0028】
さらに、直流アーク放電後に、前記放電堆積物を回収し、これからカーボンナノチューブを採取した。このとき、前記放電堆積物に固まり状の触媒物質が観察された。
以上より、陽極側から触媒物質を供給した場合には、触媒物質が直流アーク内で大きなサイズの結合粒子に成長して、直流アークを乱したり、生成されたカーボンナノチューブの上に結合粒子として付着したりすることが確認された。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、陰極側から少量の触媒物質を供給するから、触媒物質の無駄がなく使用量を低減できるとともに、触媒物質の粒成長を抑えることができる。また、陽極から不活性ガスを陰極に向けて噴射するから、直流アークの陰極点が固定されるから、カーボンナノチューブの生成範囲が限定され安定した生成が可能になる。よって、生成されたカーボンナノチューブに不純物が付着する割合が減少するから、カーボンナノチューブの採取率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法におけるカーボンナノチューブの製造装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 炭素陽極 2 炭素陰極 3 陰極堆積物
4 陰極煤 5 チャンバ煤 10 陽極ホルダ
11 通電手段 20 陰極ホルダ 30 チャンバ
Claims (8)
- 対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法において、
前記陰極が炭素材料であって、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子を混合してなるものであり、
前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とする直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法。 - 対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法において、
前記陰極が炭素材料であって、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子を付着または蒸着してなるものであり、
前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とする直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法。 - 対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法において、
前記陰極が炭素材料であって、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子と炭素粒子との混合物を、付着または蒸着してなるものであり、
前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とする直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法。 - 前記陽極を形成する電極材料が炭素材料であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法。
- 対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料であって、
前記陰極を形成する電極材料が、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子が混合された炭素材料であり、
前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とする直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料。 - 対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料であって、
前記陰極を形成する電極材料が、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子が付着または蒸着された炭素材料であり、
前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とする直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料。 - 対向した陽極と陰極との間で直流アーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを合成する直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料であって、
前記陰極を形成する電極材料が、カーボンナノチューブ合成の触媒作用を有する金属もしくは金属化合物の微粒子と炭素粒子との混合物が付着または蒸着された炭素材料であり、
前記陽極が筒状体であって、該筒状体の内部から前記陰極に向けて不活性ガスを吹き付けることを特徴とする直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料。 - 前記陽極を形成する電極材料が炭素材料であることを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の直流アーク放電によるカーボンナノチューブの製造方法に用いる電極材料。
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