JP3834760B2 - 広帯域ミリメートル波データ通信のシステムおよび方法 - Google Patents
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Description
本発明は、広帯域無線周波数通信システムおよび方法に関し、より具体的には、集中通信アレイを介してプロセッサベースのシステムの間で広帯域情報通信を可能にするシステムおよび方法に関する。
発明の背景
過去、有意な物理的距離によって隔てられたプロセッサベースのシステム、たとえばローカルエリアネットワーク(LAN)および他の汎用コンピュータの間の情報通信は、そのようなシステムの統合に対する障害であった。そのようなシステムの間の物理的隙間を橋渡しするために利用できる選択肢は、限られているだけでなく、費用、性能および信頼性における望ましくないトレードオフを要求するものであった。
従来から利用できる通信選択肢の一つの群は、既存の物理的リンクを介する標準の公共交換電話ネットワーク(PSTN)または多重化信号を利用してシステム間の隙間を橋渡しし、情報通信を提供するような解決方法を含む。このような方法は通常、廉価に実現することができるが、望ましくない特性を数多く含む。具体的には、これら既存のリンクは通常、高速データ通信のために設計されているわけではないため、多量のデータを高速で通信するための帯域幅をもたない。構内LANの速度が100Mbpsに増すと、局所的なPSTN音声グレード回路は、広帯域首都圏アクセスの場合にチョークポイントをいっそう顕著に表し、したがって、ますます望ましくない代替方法になってしまう。さらには、そのような接続は、重要なプロセッサベースのシステム情報の確実な伝送のために設計されたシステムに見られる障害許容力および信頼性をもたない。
もう一つの従来から利用できる通信選択肢の群は、上述したものとは価格範囲の反対側で見られる。この群は、光ファイバ環またはポイント間マイクロ波通信の利用のような解決方法を含む。これらの解決方法は通常、大部分のユーザにとって費用的に不可能である。ポイント間システムは、通信リンクの各端に専用システムを要し、それが、そのようなシステムの費用を複数のユーザにわたって分散させる能力を欠く。これらのシステムをポイント対マルチポイントに変更することができるとしても、いくつかのシステム要素の多重システム使用の経済性を実現するには、現在のポイント間マイクロ波システムは、広帯域データサービスを提供することはできず、むしろ、従来のベアラサービス、たとえばT1およびDS3を提供するであろう。さらには、これらのシステムは通常、専有インタフェースを提供し、したがって、多様な汎用プロセッサベースのシステムとの簡単なインターフェースには向かない。
光ファイバ環は経済性を提供するが、複数のシステムによって利用されるのならば、そのようなシステムに物理的に結合されなければならない。そのような環を購入し、設置し、維持する費用は莫大であるため、マルチシステム利用の経済性でさえ、一般に、実現を不可能にする費用を解消することはできない。
したがって、情報通信の技術において、プロセッサベースのシステムの間の大きな物理的距離を費用効果的に橋渡しする通信システムの必要性が存在する。
さらには、当該技術において、プロセッサベースのシステムの間で高速広帯域情報通信を提供する通信システムの必要性が存在する。
さらには、当該技術において、プロセッサベースのシステムの間の物理的隙間を確実に橋渡しする、障害許容力のある通信システムの必要性が存在する。
加えて、当該技術において、汎用コンピュータシステムおよびそれらの標準通信プロトコルを含む、多様なプロセッサベースのシステムおよび通信プロトコルへの簡単な接続性を提供する広帯域通信システムの必要性が存在する。
発明の概要
前記および他の目的、必要性および要望は、本発明の通信装置、すなわちノードを利用することにより、通信アレイ、すなわちハブが中央に配置されて、物理的に隔てられたプロセッサベースのシステムまたは他の通信ソース、たとえば音声通信の間にエアリンクを提供する、通信のシステムおよび方法で達成される。好ましくは、この中央アレイは、エアリンクされたシステムおよび物理的にリンクされたシステムの間に通信を提供する情報通信バックボーンに物理的に結合することができる。さらには、そのようなシステムを数多く使用して、システムの大きな物理的距離を多数の中央アレイの相互通信によって橋渡しすることができる。そのうえ、複数のそのような通信アレイを設置してセル状の敷設パターンを設けることにより、広く網羅する通信可能範囲を提供することができる。
好ましい実施態様では、中央通信アレイは、プロセッサベースのシステムとで時分割多重(TDM)通信状態にある複数の個別のアンテナ要素を含む。このシステムは、各アンテナ要素で受信された信号を処理してそれらの信号を望みの目的地に回付する。複数の個別のアンテナ要素を中央通信アレイで使用する利点は、通信サービスを要する遠隔地(加入者)に重なる放射パターンを有するアンテナ要素だけを特定の時点で実現すればよいことである。その後、より多くの加入者が特定のハブによるサービスを要求するようになると、さらなるアンテナ要素を設置すればよい。ハブのサービス能力のこのモジュール式拡張は、ポイント間システムでは不可能である全方向性および/またはセル状敷設通信可能範囲を実現するための融通さを維持しながらも、はじめは数人の加入者しかサービスを要求しない場合に初期設置費の削減をもたらす。
同じく好ましい実施態様では、通信システムによって利用される通信範囲を周波数分割多重化(FDM)して、複数の加入者への同時情報通信のための多数のチャネルを提供する。FDMチャネルは、加入者への同時情報通信に加えて、制御情報を、他のデータの伝送と同時に、所定の帯域を通じてネットワーク要素に通信するためにも使用することができる。
好ましくは、ミリメートル波長範囲、たとえば10〜60GHzの搬送波周波数が本発明によって使用される。このような搬送周波数は、約10MHzの所定の各FDMチャネルを介して少なくとも30Mbpsを伝送するのに十分な通信帯域幅を提供するために望ましい。
FDMチャネルは、送信(Tx)/受信(Rx)チャネル対を、加入者にサービスを提供するための1個の周波数分割全二重(FDD)チャネルとして定義することにより、全二重方式を提供することができる。しかし、1人の加入者へのサービスが実際には2個のチャネルを要するため、FDDによる全二重方式の提供は、増大した速度で利用できる範囲の減少という犠牲を伴うことが認識されなければならない。
時分割多重化は、周波数分割チャネルにおける多重化通信に加えて、1個のFDMチャネルにおける多数の、見かけでは同時の通信を提供するために利用することもできる。この場合、FDMチャネルのいくつかが所定の数の別個の時間スライス(バースト期間)に分割され、そのようなスライスがフレームを形成する。各バースト期間は異なる加入者によって利用されて、1個のFDMチャネルを介して多数の加入者との間で送受信される多数のTDMバーストを有する1個のフレームに含まれる情報通信をもたらす。
そのうえ、TDMで使用されるもののようなバースト期間の使用による時分割二重化(TDD)により、全二重化を1個のFDMチャネル上で合成することができる。TDD、TxおよびRxフレームにより、1個以上のバースト期間を有する各フレームは、所定の時間に特定の方向で通信を提供するように定義される。
前記FDM、FDD、TDMおよびTDD方式等を組み合わせて利用することが有利であることが認識されよう。たとえば、1個の周波数分割チャネルを時分割多重化して多数の加入者に通信を提供しながら、同時に時分割二重化してそれらの加入者との全二重化通信を合成することもできる。
上記実施態様では、通信システムは、共用データのユーザのためのトークン通過構造をおそらく含む初期化アルゴリズムを利用して、中央アレイの各アンテナ要素で加入者のシステムをポーリングし、各システムの通信属性を決定することができる。この情報を利用して、そのようなシステムごとに、アンテナ要素を含むリソースの最適な割り当て、TDMバースト期間、FDD周波数割り当てならびにTDD、TxおよびRx時間割り当てを決定することができる。この情報をさらに利用して、異常が発生した場合にシステムの完全性を維持するためのリソースの二次的な割り当てを提供し、それにより、システム障害許容力を提供することもできる。
以下に記載する本発明の詳細な説明をより理解することができるよう、ここまでは本発明の特徴および技術的利点を広く概説した。以下、本発明の請求の範囲の主題を構成する本発明のさらなる特徴および利点を記載する。当業者であれば、開示される概念および具体的な実施態様を、本発明と同じ目的を実施するための他の構造を修正または設計するための基礎として容易に利用できることを認識するはずである。また、当業者であれば、そのような等価の構造が、添付の請求の範囲に記載する本発明の真髄および範囲を逸しないことを理解するはずである。
【図面の簡単な説明】
ここで、本発明およびその利点をより完全に理解するため、添付の図面とともに以下の記載を参照する。
図1は、本発明の好ましい実施態様のプロセッサベースのシステムの相互接続を示し、
図2Aは、本発明の好ましい実施態様の集中通信アレイの等角図を示し、
図2Bは、図2Aに示す集中通信アレイの水平面断面図を示し、
図2Cは、図2Aに示す集中通信アレイの垂直面断面図を示し、
図3Aは、時分割多重アクセスバースト期間中に本発明によって通信される信号の構成の実施態様を示し、
図3Bは、時分割二重アクセスバースト期間中に本発明によって通信される信号の構成の実施態様を示し、
図4は、本発明のノードの実施態様を示し、
図5は、本発明の集中通信アレイとノードとの間で通信を構成するために使用される初期化アルゴリズムの実施態様を示し、
図6は、本発明のハブのネットワークを介するプロセッサベースのシステムの相互接続を示し、
図7〜8は、本発明のハブの種々の構成部品の好ましい実施態様を示す。
好ましい実施態様の説明
本発明は、遠隔地にある加入者のシステムの間でデータアクセスを可能にする広帯域エアインタフェースを介する高速データ通信を提供する。図1を参照すると、そのような無線通信は、たとえば、システム100によって示すように、複数のプロセッサベースのシステムの間の物理的隙間を高速で橋渡しするために利用することができる。プロセッサベースのシステムは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、たとえばLAN110および120または個別のコンピュータシステム、たとえばPC130を含むことができる。本発明を利用するプロセッサベースのシステムは、独立型であるか、たとえばLANによって相互接続されている汎用コンピュータであってもよいことが認識されよう。さらには、システムは、上述のプロセッサベースのシステムによって提供される通信と合わせて、またはそれに代えて、他の通信システム、たとえば音声または画像を接続することもできる。
本発明によって橋渡しされるシステムは、本明細書中で以下「ハブ」と呼ぶ同じく本発明の集中通信装置と通信するための、本明細書中で以下「ノード」と呼ぶ通信装置を利用することができる。さらに図1を参照すると、ハブが要素101として示され、いくつかのノードが、LAN110および120ならびにPC130に接続された要素150、151および152として示されている。
同じく図1に示すように、このような無線通信は、それに結合されたノードを有するプロセッサベースのシステムと通信バックボーン、たとえばバックボーン160との間にハブ101を介して高速通信を提供するために利用することもできる。バックボーン160は、ハブ101に物理的に結合されたいかなる形態の通信手段、たとえば広帯域光ファイバゲートウェイもしくは他の広帯域データグレード接続、T1通信回線、ケーブル通信システム、インタネット等であってもよいことが理解されよう。そのうえ、バックボーン160によって示すようなバックボーンは、複数のハブを通信ネットワークに相互接続するために利用することもできる。
複数のハブを含む通信ネットワークを図6に示す。このようなネットワークを通じて、1個のハブ、たとえばハブ101と直接通信するノード、たとえばノード150は、別のハブ、たとえばハブ620と直接通信するノード、たとえばノード621と通信することができる。このような通信は、バックボーン、たとえばバックボーン160を介する2個のハブの相互接続を介して達成することができる。当然、ハブの間の相互通信は、ハブ101および630で示すような2個のハブの間のエアギャップ通信を介する情報「逆送」によって達成することもできることが理解されよう。通信ネットワークは、エアギャップまたは直接バックボーン相互接続等のような手段を介して他のハブと通信するいかなる数のハブを含んでもよいことが理解されよう。1個のハブと直接通信したノードから通信される情報は、種々のそのような相互接続を介して、通信ネットワークのいずれかのハブと直接通信したノードに回付することができる。
好ましい実施態様では、本発明のハブは、複数の別個のアンテナ要素を有する全方向性アンテナアレイである。一つのそのような別個のアンテナ要素を図2Aにアンテナ要素200として示す。アンテナ要素は、所定の通信ローブを有する狭ビーム指向性アンテナである。これらのアンテナ要素は、全方向性の複合放射パターンを提供するためにアレイに配置されている。しかし、望むならば、1個の全方向性構造を使用するのではなく、所定の数の遠隔システムと通信するのに必要なだけの数のアンテナ要素を使用してもよいことが理解されよう。
好ましくは、ハブ101、たとえばアンテナ要素200を含むアンテナ要素は、極高周波数(EHF)、たとえば、Q帯域でミリメートル波(mm波)通信を提供する38GHzの指向性受信を提供する。このような周波数は、高指向性アンテナによる通信に望ましい小さな波長を有するため、有利である。そのうえ、そのような周波数の通信に利用されるアンテナは、大きな信号利得を提供しながらも、物理的に小さいものであることができる。
そのような高指向性アンテナと高い利得との組み合わせが、改良された周波数再使用を可能にし、マルチパス干渉のおそれを減らす。加えて、このようなアンテナによって実現される大きな利得は、妥当な出力レベルを使用しながらも、アンテナからの妥当な距離、たとえばポイント間で3マイルにわたる通信を可能にするために必要である。
さらには、そのような周波数は、合衆国政府により、無線通信における使用のために最近許可されたばかりである。そのため、この周波数範囲は現在、他の通信技術によって広く使用されてはいない。しかし、本発明の利点は、選択される帯域が約10MHzの少なくとも1個のチャネルを生じさせるならば、高速でデータを通信する能力を提供するいかなる周波数帯域を使用しても実現できることが理解されよう。
ハブ101による全方向性有効範囲が利用される好ましい実施態様においては、個々のアンテナ要素は、図2Bに示されているとおり方位角的に、水平面内で360度全範囲を網羅するように配置されている。この要領でアンテナ要素を配置することにより、隣接するアンテナ要素がそのような有効範囲を提供していない地域において有効範囲を提供するため各アンテナ要素の通信ローブを選択することでハブ101のまわりに半径方向にブランケット無線通信有効範囲を提供することが可能となるということがわかるだろう。
当然のことながら、上述のとおり、全360度の放射パターンを提供するのに充分な数でアンテナ要素を付加することは、システム利用上の要求に応じてモジュール方式で行なうことができる。究極的に360度の有効範囲が望まれる場合でさえ、個々のアンテナ要素のモジュール性は、発達しつつある地域に対し当初は限定的な有効範囲を提供することのできる経済的手段を提供することになるということがわかるだろう。例えば、特定の1つのハブにより網羅されている地理的地域内のわずかな場所、つまり加入者のみが本発明による通信を望んでいる場合、これらの加入者にサービス提供するのに必要なアンテナ要素のみを内含するハブを架設することができる。その後、付加的な加入者がそのハブのサービスエリア内でサービスを望むにつれて、付加的なアンテナ要素をハブに付加してその付随するノードにサービスを提供することができる。究極的には、ハブを個々のアンテナ要素で満たし切って、そのハブのまわりに360度全範囲での通信を達成することが可能である。
付加的なアンテナ要素を内含するために拡張可能な本発明のハブは、数多くの方法で具備することができる。例えば、予め定められた位置で個々のアンテナ要素を受容するために適合されたハブフレームを最初に架設できる。その後、個々のアンテナ要素をサービス又サービス密度の増大を必要としている地域に対応する位置でこのハブフレームに結合させることができる。
同様にして、ハブマスト及びプラッタ又はその他のサポート構造を最初に架設することができる。ハブによるサービス提供を受けている地域がサービス又はサービス密度の増加を必要とするにつれて、ハブサポート構造に対し個々のアンテナ要素構造を付加することができる。この実施態様では、各アンテナ要素は、それをハブサポート構造及び何らかの隣接するアンテナ要素構造に結合するためそれ自身のサポート及び取付け構造を内含している。このような実施態様は、当初その地域にサービス提供するのにわずかなアンテナ要素しか必要とされていない場合に、操業開始コストの低減を提供することがわかるだろう。その上、このような実施態様は、アンテナ要素が予め存在するフレーム構造により必然的に決められる位置づけに制限されないことから、個々のアンテナ要素を位置づけする上でさらなる融通性を提供する。
好ましくは、およそ16度の方位角ビーム幅及び2.5度の仰角ビーム高さを伴う通信ローブをもつ合計22の個々のアンテナ要素が、ハブ101の周囲360度の通信を達成するのに利用される。ただし、反射波及びそれに付随する多重経路干渉の存在といった個々の設計上の制約条件に応じて、任意の数の個々の要素を利用することができる。さらに上述のとおり、望まれる場合には、ある一定の識別されたノード150との通信に必要な数のアンテナ要素だけを使用することもできる。
実験から、16度方位角ビーム幅をもつアンテナ要素の使用が、ハブにおいてと同じくさまざまなハブのチャネル再使用を提供するセルラーオーバーレイパターンの中でも、望ましいチャネル再使用を提供する上で有利であることが判明した。例えば、上述のとおり、およそ16度のビームを有するように構成されたミリメートル波スペクトル内で作動するアンテナ要素が、半径方向に約90度移動させられた同じハブ上に位置設定されたアンテナ要素における同じチャネルの再使用を可能にするためのサイドローブ特性を有することがわかっている。
さらに図2Bを参照すると、好ましい実施態様の各アンテナ要素200がホーン210及びモジュール220で構成されていることがわかる。EHFが使用される好ましい実施態様においては、ホーン210は、約32dBの利得を提供するハイブリッドモードレンズ補正形ホーンである。モジュール220は、図2Cで例示されたモデム240といったようなモデムと通信するための400〜500MHzの範囲内といった中間周波数(IF)へ又は中間周波数から変換されたホーン210を通しての38GHzの無線周波数エネルギーを受入れ伝送する合成ミリメートル波前置モジュールである。当然、使用される搬送波周波数に応じて、アンテナ要素の構成要素は上述のものと異なる可能性がある。同様にして、アンテナ要素のホーン及びモジュール属性も、異なる搬送波周波数又はビームパターンが望まれる場合、上述のものと異なる可能性がある。
好ましくは、モデム240は直交振幅変調(QAM)を用いて42Mbpsの処理能力をもつ広帯域モデムである。以下で論述するとおり、システムは、BroadCom Corporation,Philips及びVLSI Technologyを含むさまざまなメーカーから市販されているもののような可変速度モデムを利用することができる。このような可変速度モデムは、8.5Mbaudといった一定のボー速度で例えば17〜51Mbps(1記号あたり2ビットをコード化する4QAMから最高で1記号あたり8ビットをコード化する256QAMに対応する)の可変情報密度(すなわち1記号あたりのさまざまなビット数)の伝送を提供する。標準的には、このようなモデムは、理論的ナイキスト帯域幅を15%〜30%上回るものである占有RF帯域幅を結果としてもたらす整合データろ過を利用する。この可変モデムは、ハブからのその相対的距離といった通信属性に応じて、サービスを受けるユーザーに通信される情報の密度を変更することによってスペクトル効率を増大させる上で有用であり得る。
例えば、特定の時間フレーム内での増大したデータ密度を、4QAMを使用してハブの放射パターンの外辺部に地理的に位置づけされたノードに対する減少したデータ密度を含む信号の伝送と同じ占有RF帯域幅及び実質的に同じ送信機出力を用いる256QAMを使用することによって、地理的にハブの近くに位置づけされたノードに通信することが可能である。著しく増大した出力を必要とせずに近くのノードに高いデータ密度を伝送することは、一部には遠位ノードに比べて近位ノードについて信号減衰効果が減少すること、ひいては、一定の与えられた出力レベルに付随する信号対雑音比がさらに高くなることを理由として達成可能である。近位ノードで見られるさらに高い信号対雑音比は、標準的に、増大した情報密度に耐えることができる。しかしながら、究極的に決定される伝送密度の如何に関わらず、可変速度モデムを使用する場合には、最初により低位の変調を用いてシステムを同期化し、その後一定の与えられたノードについてより高位の変調に切り換えることが有利でありうる。
上述の情報密度を調製する制御信号といったようなリンク管理情報及び/又は誤り修正情報は、モデムにより通信されるデータストリーム内へ制御情報として多重化することができる。例えば、この制御情報は、データストリーム内に埋め込まれた順方向誤り修正(FEC)データといったような多重化されたろ過及び誤り修正情報を内含しうる。当然のことながら、本発明のモデムにより通信されたデータストリームを通して多重化された情報の使用を通して、リンク管理及び誤り検出/修正を提供する方法をいくつでも提供することが可能である。
好ましい実施態様においては、個々のアンテナ要素は、一定数の段の形に配置される。これらの段は単に、アンテナ要素の識別されたグループであってもよいし、あるいはアンテナ要素の物理的に線引きされた配置であってもよい。その物理的な相互関係の如何に関わらず、アンテナ要素の一段には、実質的に重なり合わない放射パターンをもつ任意の数のアンテナ要素が内含される。図2Cに例示されているのは、3つのアンテナ要素垂直段を含む1つの実施態様である。各々のハブ段101は好ましくは、同じ遠位フィールド放射パターンを提供するように配置されている。しかしながら、異なる段のアンテナ要素は、好ましくは、重なり合う放射パターンをもつアンテナ要素とは異なる単数又は複数のチャネル上の同時通信を提供するように適合されている。例えば、第1の段からの1つのアンテナ要素は、第1の周波数帯域の使用を通して通信でき、一方第2の段からの1つのアンテナ要素は、第2の周波数帯域の使用を通して通信する。同様にして、第1段からのアンテナ要素は、第2段のアンテナ要素と同じチャネルセットを利用するものの、セットのうちの特定の1つのチャネルを通して通信し、一方第2段のアンテナ要素は、異なるチャネルを通して通信する。これらの異なる周波数の使用は、1つの規定の地理的地域内で付加的な通信容量をサービスできる便利な手段を提供する。
当然のことながら、ハブは充分にスケーラブルであり、例示されているもの以外の一定数の段を内含することができる。任意の数のアンテナ要素を含む任意の数の段を本発明により利用することができる。例えば、通信密度の増大が必要とされないハブ101からの全方向通信を提供するために、単一のアンテナ要素段を使用することができる。同様にして、アンテナ要素の放射パターンによって規定される制限された地域内での容量の増大を提供するため、各々単一のアンテナ要素のみを含む2つの段を使用することができる。
その上、個々のアンテナ要素に対する追加に関し上述したように、ハブに対するその後の段の追加を達成することも可能である。例えば、任意の段組合せを含むハブが所要通信密度を提供するのに不充分であることが確認された場合、任意の数の付加的な段を含むアンテナ要素を追加することができる。当然のことながら、ハブによるサービス提供を受ける地域の特定の一部分のみが、通信密度の増大を必要とする場合、追加段は、望まれる場合、通信密度の増大を必要とする特定の部分を網羅する放射パターンをもつようなアンテナ要素のみを内含することができる。
あるいは、ハブ101のまわりで異なる無線通信有効範囲地域を提供するように、アンテナ要素の段を配置することが可能である。このような無線通信有効範囲の差異は、例えば、垂直軸との関係において異なる「ダウンチルト」量をもつように異なる段を調整することによって達成できる。段のダウンチルトは、個々のアンテナ要素の物理的傾動によってか又は、当該技術分野において既知のいくつかのビームステアリング技術によって達成できる。さらにダウンチルトの調整は、機械的調整の内含又は上述のビームステアリング技術によって、アンテナ作動中に動的にといったように、周期的に行なうことができる。
さらに、上述の規定の無線通信有効範囲地域を提供するため、異なる放射パターン属性をもつアンテナ要素を利用することができる。例えば、ハブの近くの地域での通信を提供するために利用されるアンテナ要素は、上述の好ましい実施態様よりも広いビームひいては低い利得をもつ放射パターンを提供することができる。同様にして、ハブからさらに離隔した地域内で通信を提供するのに利用されるアンテナ要素は、より狭いビーム、ひいてはより高い利得をもつ放射パターンを提供することができる。
一段のアンテナ要素が異なるダウンチルト又は放射パターンを有する場合、ハブ101のまわりに予め定められた地域の実質的に中断のない有効範囲を提供するように組合わされる同心円を形成する有効範囲パターンを提供するために、個々の段を使用することができる。当然のことながら、その段又はハブのその他のアンテナ要素と異なるダウンチルト又は放射パターンをもつように個々のアンテナ要素だけを調整することも可能である。例えば、さまざまな放射パターンと干渉する地理的要素が存在する実質的に均等な通信有効範囲を提供するためには、いずれの配置でも利用可能である。同様にして、この代替態様を、任意の数の近位/遠位関連通信異常の補償のために利用することもできる。
ハブ101が、各々個々のアンテナ要素200に結合された屋外ユニット(ODU)制御装置230を含むことが図2Cからわかる。ODU制御装置230はRFモデム240及び屋内ユニット(IDU)制御装置250に結合される。ODU制御装置230からの別々の接続がモデム240及びCPU260に対し示されているが、ODU制御装置230とIDU制御装置250の間の通信が、ODU制御装置及びCPU260にモデム240を接続する経路を通して達成され得るということがわかるだろう。同様に、ODU制御装置230の作動に関連する制御情報は、CPU260よりもむしろモデム240により生成され得、従って、ODU制御装置230とモデム240の間の接続を通して通信され得る。
ODU制御装置230は、望ましい信号を送受信するためハブ101のさまざまなアンテナ要素が適切な間隔でRFモデム240と通信できるようにするのに適した回路を内含する。1つの実施態様においては、ODU制御装置230はIDU制御装置250により規定されたバースト周期と同期的に作動するデジタル制御の時分割スイッチを内含する。好ましくは、IDU制御装置250は、それが規定したバースト周期と同期的に切換えを提供するため、ODU制御装置230のスイッチに対しストローブパルスを提供する。このようなスイッチの利用により、低コストでアンテナアレイへ簡単に一体化することが可能となるということがわかるだろう。しかしながら、望まれる場合には、IDU制御装置250により規定されるバースト周期に同期化できるあらゆる切換え手段を使用することができる。
ODU制御装置230の作動の結果、各々の個々のアンテナ要素は、通信シーケンスタイミング、すなわちバースト周期フレームの予め定められた型に従ってIDU制御装置250と通信状態になる。一方この結果として、個々のアンテナ要素は各々、IDU制御装置250内でモデム240と通信状態となる。このような切換えが、モデム240に対する各アンテナ要素の時分割多重化(TDM)を結果としてもたらすことがわかるだろう。
当然のことながら、個々のアンテナ要素が双方向通信を提供する場合、図8に示されているようなODU制御装置230とさまざまなアンテナ要素の間の第2の接続を提供することができる。このような接続は、適切なフレーム及び/又はバースト周期で送信又は受信回路の間での選択を行なうためアンテナ要素内の回路に対し、例えば上述のストローブパルスを通して同期化を提供するため利用することができる。ODU制御装置230の切換えと組合わせて送信及び受信回路の選択を行なうことにより、アンテナ要素は、本発明の最良の実施態様に関して以下で詳述するとおり、時分割二重化(TDD)を結果としてもたらすモデム240を通しての双方向通信を提供するため適切なインスタンスでモデム240に結合され得る。
さらに、アンテナ要素のTDD切換えのための制御に加えてか又はその代替案として、アンテナ要素とODU230の間の接続をその他の制御機能のために利用することが可能である。例えば、このような接続を通しての制御信号を使用して、フレームの特定のバースト周期中の通信デバイスとの通信のために適したものとなるよう決定された特定の周波数についてアンテナ要素を動的に調整することが可能である。好ましい実施態様においては、制御信号がCPU810により、図8に示されているようなアンテナモジュール220内のアップ/ダウンコンバータ892及び893といった同調器に提供される。このような制御信号は、通信される情報の伝送及び/又は受信のための特定の周波数を選択するためさまざまなアンテナモジュール内でフェーズロックループ回路又はシンセサイザハードウェアをプログラミングするために、制御プロセッサによって提供され得る。同様にして、送信された信号又は受信された信号の振幅を調整するために制御信号を提供することもできる。例えば、同調器892及び/又は893は、このような制御信号の制御下で調整可能な増幅/減衰回路を内含することができる。上述の制御機能が両方共結果として、システムのノードと通信するためさまざまなアンテナ要素を動的に構成できる方法をもたらすものであるということがわかるだろう。
IDU制御装置250は、CPU260として識別されるプロセッサ、RAM270として識別される電子メモリ、及びインターフェース/ルータ280として識別されるインタフェース及び/又はルータを内含する。RAM270内に記憶されているのは、ODU制御装置230に切換え命令又は同期化を提供するための切換え命令アルゴリズムである。モデム240又はインタフェース/ルータ280を通して通信された情報のためのバッファリングも同様に、RAM270により提供され得る。同様にして、RAM270は、例えば、アンテナ要素相関テーブル、リンク管理情報、初期化命令、モデム構成命令、出力制御命令、誤り修正アルゴリズム及び以下で論述されるその他の演算命令を収納することができる。
図2Cには単一のモデムが描かれているが、本発明のハブシステムは、ハブにおいて望まれる情報通信容量に応じて、任意の数のモデムを内含するため充分にスケーラブルであることがわかるだろう。TDD通信のために適合化された本発明のIDU制御装置が2つのモデムを内含するものとして例示されている図7に注意を喚起されたい。
図7のモデム240及び700は、同様に、バーストモード制御装置720及び721,QAM変調器730及び731,QAM復調器710及び711ならびにTDDスイッチ740及び741として示されているチャネル方向制御回路を内含するものとして構成されている。しかしながら、バーストモード制御装置721がマスタバーストモード制御装置720ならびに同期化チャネル変調器760と同期化されるということがわかるだろう。マスタバーストモード制御装置720によって提供される制御信号として例示されるバーストモード制御装置のこの同期化は、モデムのバースト周期ひいては通信フレームならびに個々のアンテナ要素のTDMA切換えを完全に同期化させることのできる手段を提供するはずである。好ましい実施態様においては、同期クロックは、インタフェース/ルータ280をソースとし、マスタバーストモード制御装置720によりビットストリームから誘導される。当然のことながら、望まれる場合には、内部又は外部のクロックソースの使用といったように、マスターバーストモード制御装置により提供される制御信号の使用以外の手段により、同期化を達成することもできる。ハブのさまざまな構成要素の同期化がもつ1つの利点は、本発明の最良の実施態様に関して詳述されるようにチャネルの再使用の増加を可能にする予め定められた時間周期に、個々のアンテナ要素の各々による送受信が制限されるという点にある。
同期チャネル変調器760は、バーストモード制御装置のタイミング情報をODU制御装置230に提供するため変調させることのできる手段を提供する、ということが理解できるだろう。また、CPU260が上述の制御機能のためのODUに対する制御信号を提供する好ましい実施態様においては、同期チャネル変調器760が、多重化された信号を変調器762に提供するためのMUX761も内含しうるということもわかるだろう。
好ましくは、ハブのさまざまなモデムの信号は、モデム240のIF1及びモデム700のIF2により例示されているように、異なる搬送波周波数に対し課せられる。同様に、同期チャネル変調器760は、適当なIFに対し、バーストモードタイミング情報及び制御機能を内含する制御信号を課す。これらの別々の信号は次に、ODU制御装置230へのユニタリ結合を通しての伝送のため、スプリッタ/コンバイナ750によって容易に組合わせることができる。当然のことながら、例えば、IDU制御装置250とODU制御装置230の間に多重接続又はマルチプレクサ接続が維持された場合、ハブのモデムにより搬送波として同じIFが使用される可能性がある。
IDU制御装置250に対し多重モデムを追加することで容量を増大するには、上述の1つのモデムの単一データストリームに対するTDMAのアクセスを可能にするスイッチに加えてODU制御装置230内の回路が必要となることがわかるだろう。ここで、IDU制御装置250内の多重モデムの内含に対応するODU制御装置回路が示されている図8に注意が喚起される。
同期装置830と組合わせた形のスイッチ870及び871及び信号スプリッタ/コンバイナ880、881及び882が、単一モデムの使用に関連して前述したとおり個々のモデムとの関係においてアンテナ要素のTDMA切換えを達成することがわかるだろう。同様に、CPU810との通信状態で、例示されたユニタリ接続によってODUに提供されるバーストモード制御信号及びさまざまなその他の制御信号を変調するために利用される同期チャネル変調器860も例示されている。制御信号がIDU制御装置からODU制御装置まで伝送される好ましい実施態様においては、同期チャネル変調器は、CPU810に制御情報を提供すると同時に同期装置830にタイミング情報を提供するため、復調器862と組合せた形でMUX861を内含する。当然のことながら、ODUとIDUの間で多重接続が使用される場合、同期チャネル変調器860を省略することができる。
スイッチ870及び871は、アンテナ要素に対し、同調器840及び841により共通の中間周波数に同調された状態で各モデムが提供する異なるデータストリームの選択を提供するように適合される。好ましい実施態様においては、上述のとおり、アンテナ要素のモジュール220は、中間周波数を受理しそれらをホーン210を通して望まれる周波数で伝送するため変換するように適合されている。好ましい実施態様においては、モジュール220は、単一のIFを受容するように適合されている。従ってODU制御装置230は、ここではIF1及びIF2である異なるモデムのさまざまな中間周波数を共通の中間周波数IFaに調整するよう、同調器840及び841を内含する。各IFについて単一の双方向性同調器が例示されているものの、望まれる場合には、TDDスイッチにより双方向信号経路に結合された送信及び受信信号経路のための別々の同調器も利用できることがわかるだろう。このような配置については、アンテナモジュール220に関して以下で詳述する。
共通の周波数に調整されているものの、モデムからの信号は、同期装置830の制御下でスイッチ870及び871により信号コンバイナ880、881及び882を通して適切なアンテナ要素に対し切換え可能な形で接続するため、物理的に分離されている。スイッチ870及び871を制御することにより、任意のモデムからのあらゆるバースト周期シーケンスが任意のアンテナ要素により伝送され得ることがわかるだろう。
特定のモデムにより変調された信号の選択が同期装置回路の制御下で作動するスイッチに関連して論述されているが、この機能は任意の数の手段によって達成できるものであることがわかるだろう。例えば、さまざまな中間周波数を受容するためにモジュール220を適合させることが可能である。例えば、プログラミング可能なフェーズロックループ回路の使用を通じたモジュール220内の可変同調器を利用して、CPU810及び同期装置回路830の制御下で特定の中間周波数に同調することにより複合信号から特定のモデムにより変調された信号を選択することが可能である。当然のことながら、モデムにより変調されたさまざまな信号の間で識別を行なうために同調器が利用される場合、望まれるならば、同調器840及び841ならびにスイッチ870及び871及び信号コンバイナ880、881及び882を削除することができる。
例えばマイクロセカンドレベルの短かいバースト周期を使用するためには、このような可変同調器が望ましい周波数に同調し、定常状態に迅速に達して重大な信号ひずみを回避することが必要である。これと一貫して、実験から、上述の切換えマトリクスの使用が、考慮されているバースト周期内のさまざまな信号の選択を提供する上で有利であることが判明している。
好ましい実施態様では、各々のアンテナ要素が、双方向通信のために適合されている。従って、各々のアンテナモジュール220は、アンテナ要素200に関して例示されているとおり、送信及び受信フレーム中のアンテナ要素の同期切換えを提供するため同期装置830に結合されたTDDスイッチ890及び891を内含することができる。
さらに、通信されたシステムのRF周波数が通信システムのさまざまな構成要素内で利用されIFのものと異なることが予想されることから、各々のアンテナモジュール220は、同様に、無線通信のための望ましいRFにIFをアップ変換及び/又はダウン変換するための同調器を内含することができる。信号のアップ変換とダウン変換の両方のための同調器の使用は、図8にアップコンバータ892及びダウンコンバータ893として例示されている。コンバータは、アンテナモジュール220内の送信及び受信信号経路の両方のために例示されているものの、望まれる場合には、単一の双方向コンバータも利用できるということがわかるだろう。当然のことながら、双方向コンバータが使用される場合、IF同調器840及び841に関して上述したとおりの構成を結果として得るために、TDDスイッチ890及び891を削除することができる。
一連のコンバータの使用は、信号のアップ変換及び/又はダウン変換を達成するのに利用できるということがわかるだろう。例えば、400〜500MHzの中間周波数及び約38GHzの無線周波数が使用される好ましい実施態様においては、周波数間のアップ変換又はダウン変換のための単一段コンバータは、問題の周波数のすぐ近くで生成されたさまざまな側波帯を識別するための多大な信号ろ過が必要とされる。従って、例えば3GHzの中間周波数を通して信号を段階的にアップ変換及び/又はダウン変換することが好ましい。従って、好ましい実施態様においては、コンバータ892及び893は、400〜500MHz、3GHz及び38GHzの間の信号をアップ変換又はダウン変換するためのコンバータの多重段を内含している。
無線周波数により近い中間周波数を利用し、このようにして変換された信号の精密ろ過及び上述の多段変換の両方に対する必要性をなくすることができる、ということも理解できるだろう。ただし、高い方の周波数ではなく低い方の周波数に適した切換えマトリクスを製造する方が標準的により経済的であることがわかるだろう。従って、好ましい実施態様においては、伝送されるべき無線周波数よりもはるかに低い中間周波数が利用される。
EHF無線周波数が用いられる好ましい実施態様においては、利用可能なスペクトルを、周波数分割多重伝送方式(FDM)のための離散的チャネルへと分割することにより、データ通信が提供される。例えば38GHzが用いられる場合には、利用可能なスペクトルは、38.6GHz〜40.0GHzの間の1.4GHzのスペクトルでありうる。この1.4GHzのスペクトルは有利には、各々100MHzの14本のチャネルに細分できる。当然のことながら、本発明の最良の実施態様に関して以下で論述するとおり、望まれる情報を通信するのに充分な単一の帯域幅を提供する利用可能なスペクトルのその他の分割も採用することができる。
上述のようなFDDを用いて全二重化を可能にするためには、単一の100MHzチャネルをさらに50MHzチャネルの対に細分し、これにより、50MHzの送信(Tx)チャネルと50MHzの受信(Rx)チャネルが規定されるようにすることもできる。当然のことながら、各々の100MHzチャネルを、望まれる場合、Tx又はRxのいずれかのチャネルとして完全に利用することも可能である。当業者であれば、1本のチャネルの全100MHzスペクトルを利用することにより、そのチャネル内には情報の逆伝送を可能にするためのスペクトルが全く残っていないことから、半二重チャネルが結果としてもたらされることがわかるだろう。しかしながら、以下で最良の形態に関して論述するとおり、チャネル内でTx及びRxフレームを提供するためTDDの使用を通して、任意の単一チャネル上で全二重化を合成することが可能である。
各々のTx及びRxチャネルは、同様に各々10MHzの5つの離散的サブチャネルに分割され、結果として50MHzのTx及びRxチャネルの周波数分割多重化をもたらすことができる。各アンテナ要素の上述のTDMAのため、各チャネルは、予め定められたTDMAタイムスロットに分割される。これらのTDMAタイムスロットはさらに、プロトコルタイムスロットに分割されうる。1つのプロトコルタイムスロットは、予め定められたプロトコルに合わせて書式化された情報パケットを通信するのに充分な時間である。例えば64QAMを利用して250μsecのTDMAタイムスロット内の3つの10Mbpsのイーサネットデータパケットを通信するために、各々の10MHzサブチャネルを利用することができる。あるいは、これらのサブチャネルを利用して、例えば四分割相シフトキーイング(QPSK)で、250μsecのフレーム内で1つの10Mbpsイーサネットデータパックといった異なるデータ処理能力を提供することができる。さらに、各々のTx及びRxチャネルを、望まれる場合には周波数分割なしで全50MHz帯域幅にまたがる単一チャネルとして利用することもできる。
3つのイーサネットパケットとして書式化されたTDMAタイムスロットあたりのサブチャネル30Mbpsの通信の一例が図3Aに示されている。ここで250μsecのフレームは、制御ヘッダー300とそれに続く保護時間同期フィールド301を含んでいる。同期フィールド301の前には、100MbpsのLANデータパケット302及び、それ自体保護時間同期フィールド304によって先行されている順方向誤り修正データ303がある。同期フィールド304の前には同様に、Mbps LANデータパケット305及び順方向誤り修正データ306ならびに保護時間同期フィールド307が先行している。同期フィールド307は、10Mbps LANデータパケット308及び順方向誤り修正データ309及び同じくそれに続く保護時間同期フィールド310により後続されている。この30Mbps通信の例は、本発明の単一チャネル内の1つの信号の構成の単なる一形態にすぎないということがわかるだろう。通信のために以上に開示した周波数スペクトルを利用する方法は、無数に存在する。本発明に従ってこのような方法のいずれでも利用できるということが理解できるだろう。
ハブ101を通してのプロセッサベースのシステム間の情報の通信に加えて、ハブ101とノード150の間で制御機能を通信することができる。このような制御通信の一例は、制御ヘッダー300として図3Aに例示されている。あるいは、FDMスペクトルの予め定められたチャネル又はサブチャネルを通して制御機能を通信することができる。これらの制御機能には、データパケットの再伝送要求、伝送された信号の振幅を調整する要求、TDMタイミング情報、変調密度を調整するための命令、又はハブ資源の動的割当てが含まれる可能性がある。このような制御機能の使用については以下でさらに詳述する。
アンテナ要素を介してIDU制御装置250に通信された情報は、図6に例示されたバックボーン160のようなバックボーンを通して、最終的にその他のプロセッサベースのシステムへとハブ101により再度導かれる。このような複数のバックボーン通信手段を、単一のハブ101に結合することもできる、ということが理解できるだろう。
あるいは、IDU制御装置250に通信された情報は、制御装置250と通信状態に切換えられた時点で、予め選択されたアンテナ要素を通して、究極的にはもう1つのプロセッサベースのシステムにより受信されるため、ハブ101によって再度導かれうる。再度図6に注目すると、この通信経路は、例えばネットワーク120までハブ101を通って通信するネットワーク110により例示されている。
通信を行う2つのプロセッサベースのシステム間のさらに長い地理的距離は、多重ハブを利用することによって橋渡しされうる。例えば、図6に例示されているとおり、ハブ101及び630は、アンテナ要素を介してエアリンクを通って通信状態にある。これら2つのハブは、いずれかのハブと通信状態にあるプロセッサベースのシステムの任意の組合せの間で、情報通信を提供することができる。
ハブ101のIDU制御装置250により受信された情報は、さまざまな形で再誘導されうることがわかるだろう。1つの実施態様においては、IDU制御装置250は、ODU制御装置230の制御によって指示されるように、特定のアンテナ要素200を通じた通信又はそれに付随するバースト周期を、予め定められた通信経路と相関する。この方法に従うと、例えば図2Cに例示されたアンテナ要素200aにおいてIDU制御装置250により受信された通信を、RAM270内の相関テーブル又はそれに類するものによって指示されるように、アンテナ要素200bを通じてIDU制御装置250によりルーティングすることができる。このような相関テーブル又はその他の相関情報は、バックボーンを含む特定の要素、バースト周期又はハブチャネル101を通じて受信されたあらゆる通信を、もう1つの特定の要素、バースト周期又はハブチャネル101に導くために、IDU制御装置250によって利用されうる。このような実施態様は、例えば、アンテナ要素200aを通じてハブ101と通信状態にあるプロセッサベースのシステムが、要素200bを通じてハブ101と通信状態にあるプロセッサベースのシステムと通信することのみを望んでいる場合に、効果的である。
ただし、プロセッサベースのシステムが複数の異なるプロセッサベースのシステムとハブ101を通じて通信することを望む場合、又は複数のプロセッサベースのシステムによって単一のアンテナ要素が利用される場合には、上述の相関テーブルは効果がない。従って、好ましい一実施態様においては、ハブ101を通じて通信される情報には、ルーティング情報も含まれる。このような情報は好ましくは、開放形システム間相互接続(OSI)モデルに従ったデータパケットの形をしている。この実施態様で利用できるOSIルーティング情報の一例としては、トランスミッション制御プロトコル(TCP)規格がある。ただし、OSIモデルに適合するか否かに関わらず、受信データパケットの宛て先を示すあらゆるルーティング情報が、望ましい場合に本発明によって利用され得る、ということも理解できることだろう。
モデム240は、アンテナ素子とIDUコントローラ250の間の通信を変調および復調するものであると理解されるべきであろう。そのため、いずれのアンテナ素子で受信されたRF通信であっても、デジタル情報としてRAM270内に蓄積されうる。インタフェース/ルータ280は、受信した通信の経路選択を判定するために、RAM270に蓄積されうるようなデジタル情報の内に含まれている情報の所定の個々のものを使用することができる。好適な実施態様では、経路選択情報は、OSIモデルに準拠するデータパケットのネットワーク層によって提供される。こうした情報は、例えば、図3に示されている各LANデータパケット内に包含されている。
通信された情報内に包含されている情報を使用することによって適当な経路選択を判定する際には、デジタル情報はバックボーン160を経由してハブ101により、あるいはモデム240を経由してアンテナ素子により再指向されると考えられる。TDMAを利用しているため、経路選択情報によって判定されたとおりにODUコントローラ230が正しいアンテナ素子をIDUコントローラ250に連結し、またこのように通信用に必要な経路を提供するといった時点までは、デジタル情報はRAM270に蓄積されていると理解されるべきであろう。
本発明のハブ101は詳細に説明したので、ここでは図4に注意を向けることにするが、そこにノード150がより完全な形で図示説明されている。好適な実施態様では、ノード150は、図4に描写されているように、2つの初期構成物、屋外ユニット410と屋内ユニット450から構成されている。
屋外ユニット410には、アンテナ420、モジュール430およびモデム440が含まれる。EHFが使用されているところでは、アンテナ420は、好適にはおよそ2度の通信ローブによる利得のおよそ42dBを提供するパラボラアンテナである。モジュール430は、上記で論じたモジュール220と同様に、RFモデム440との通信用の400〜500MHzの範囲の中間周波数(IF)に変換されたアンテナ420により38GHz RFを受信し、また送信する同期ミリメートル波フロントエンドモジュールである。好適には、モジュール430には、モジュール220に関して図8に示されている様々なチューナおよびTDDスイッチング構成要素が含まれる。しかし、構成要素機器構成のどんな構成のものでも、それらがモジュール220の中でそうであるように、モジュール430の中で使用するものとして受け入れ可能であることが理解されるべきである。CPU460とモジュール430の間に示されているリンクは、関連ハブのTDDフレームに従ってTDDスイッチの同期スイッチングを制御する信号を供給していると理解されるべきであろう。モデム440は可変レートモデムであり、関連ハブで使用されている可変レートモデム使用に対応するシンボル毎の可変ビット密度を伴う固定ボーレートを有している。当然のことながら、ノード150のアンテナおよびモジュール属性は、例えば、異なる搬送周波数あるいはビームパターンが所望されている場合には、上述のものとはさらに異なったものになるであろう。
屋内ユニット450には、CPU460、RAM470およびインタフェース480が含まれている。RFエネルギーと同様、アンテナ420により受信された情報が屋内ユニット450に伝達されるように、屋内ユニット450および屋外ユニット410は連結されると理解されるべきであろう。
インタフェース480は、屋内ユニット450、ノード150、図4に図示説明されているLAN490などのプロセッサを基礎とするシステムの間のデータ通信を提供する。さらに、インタフェース480は、そのように連結されるプロセッサを基礎とするシステムと互換性をもたせるためにデータ通信をフォーマット化する。例えば、LAN490がノード150と連結している場合には、インタフェース480は、LAN490がイーサネット互換性通信プロトコルを使用しているのであれば、通信イーサネットデータパケットの送信および受信の両方ともを行うことがある。しかし、ノード150が単一のコンピュータと連結している場合には、インタフェース480に関しては非同期受信/送信プロトコルを提供することが有利であると考えられる。インタフェース480には、ユーザが選択可能な、単一の実施態様内にある複数通信プロトコルが含まれているか、あるいはインターフェース480とは、必要に応じてコントローラ450内に含めることができる個々のモジュールであると、当業者には理解されるべきであろう。
RAM470はインタフェース480とCPU460の両方に連結される。TDMがハブ101で使用されている場合には、RAM470はハブ101への伝送を待つ間にインタフェース480を通じてノード150で受信した情報を蓄積することがある。RAM470はまた、例えば、下記に詳細を論じているモデム構成指示、電源制御指示および誤り修正指示のような初期化指示やリンク管理情報などの追加蓄積情報を包含していることがある。
本発明のハブ101およびノード150は詳細に説明したので、これら要素の交互作用をここで説明する。上記で論述したように、ハブ101のRAM270およびノード150のRAM470には、それぞれCPU260と460の操作に関する指示が含まれている。これらの指示には、例えば、通信用のハブ101およびノード150をプログラミングするための方法、および通信誤り修正を包含するリンク管理のための方法が含まれている。
さらに、伝送誤りが検出される場合には、RAM270およびRAM470は両方とも再伝送用の装置を経由して伝達された情報を一時的に蓄積することがある。伝送誤りは様々な方法によりCPU260と460によって検出されうる。当業者には周知のそのような一つの方法は、伝送データパケットに付随する誤り検出情報の伝送である。このような方法は前述したOSIモデルのデータリンク層で定義されている。
図3Aおよび3Bに注意を向けることにするが、そこで示されている3つの各データパケットには関連する前方誤り訂正(FEC)情報が含まれている。FEC情報には、検査合計、パリティー表示などといったそのような手段による関連データパケットの内容の合計表示が包含されていると理解されるべきであろう。この合計表示は送信CPU、CPU260あるいは460によって生成したものか、あるいは、例えば、イーサネットプロトコルに準拠するデータパケットのようなプロセッサを基礎とするシステムによって使用されている特定の送信プロトコルに統合されているものであろう。その生成源には無関係に、この情報は送信されたデータの中にある誤りを検出するために、そして影響を受けたデータパケットの再送信を要求することなどによってその誤りを結果的に修正するために、使用されることがある。
上記で論じたように、RAM270およびRAM470の両方とも、CPU260および460によりそれぞれに読み取り可能な形態で伝達された情報を蓄積する。そのため、CPU260および460は、通信誤りを検出するためにそれぞれRAM270およびRAM470の中のデジタル情報内に含まれている情報の所定の個々のものを使用することがある。例えば、図3Aに図示説明されている実施態様の中には、受信CPUはRAM内に蓄積された各LANデータパケットの内容の合計表示を生成し、これを関連FEC情報と比較することができる。この2つの合計表示間の差異を判定する際には、受信CPUは送信CPUによるLANデータパケットの再伝送を要求することができる。
しかし、好適な実施態様では、FEC情報には特別な符号器を使用しているデータストリームの中にデータ冗長性が包含されている。伝送誤りの検出に際しては、受取側で有用な復号器がデータストリームの部分の誤り修正を行うのに使用されることができる。このような符号化された冗長なデータが原因となっている誤り修正に関しては、伝送中の誤りの所定のパーセンテージまでは、包含されている伝送情報を修正することが可能である。好適には、そのように使用されているFEC情報はReed−Solomon FECプロトコルなどのブロックコードである。
例えば、図3Bに示されている実施態様では、受信CPUはFECデータパケット内にあって伝送された情報を復号し、そして、この情報とRAM内に蓄積された各ATMデータパケットの内容と比較することができる。このような比較により伝送誤りを検出する際には、受信CPUはFECデータパケットの中にある符号化された冗長なデータを使用するATMデータパケットを修正することができる。当然のことながら、FECデータパケットの符号化された冗長なデータを使用して修正ができないところまで、データパケットの伝送がひどく影響を受けている場合には、所望される場合は、そのデータパケットの再伝送を利用することができる。
以前に論述したように、通信チャネルの所定サブ帯域は、上述の再伝送要求などの制御機能、あるいは電源レベル調整や情報密度調整などの他の制御機能の伝送用に使用することができる。あるいは、制御機能では、例えば、図3Aに示されている制御ヘッダ300、あるいは図3Bに示されている制御チャネルブロック363のような各TDMAバースト送信の中に含まれるものが考えられる。例えば、対応CPUは、所定の制御機能サブ帯域の中に、あるいは制御ヘッダの中に存在する再伝送に対する要求を検出し、そして要求されたLANデータパケットの再伝送に応答する。
当然のことながら、情報の誤りなしの伝送、あるいは伝送された情報の誤り修正が他の手段で操作できる場合には、上記の誤り修正方法は所望されれば省略することができる。さらに、TDMが使用されず、また情報の再伝送による誤り修正が所望されていないのであれば、RAM270ならびにRAM470の中にある通信情報の蓄積もまた省略することができる。
また好適な実施態様には誤通信のような通信パラメータを監視しハブのRAM270における特定ノード150に接続しているリンクメンテナンスアルゴリズムが含まれている。所定の許容誤差率と比較することによって決められた受け入れられない誤差率のような受け入れられない通信パラメータの有無を決定すると、CPU260は特定ノードに指示を送り適切な調整を行う。例えば、CPU260は、通信送電電力を調整し許容誤差率を達成するように、または情報が伝送されるM進法QAM信号レベルを調整(即ち、以下QAM率と称する記号のビット数を調整)するようにノード150に指示してもよい。当然のことながら、CPU260はこのような制御信号をハブに接続している様々なQAM変調器に伝送し、その結果ノードに通信される信号の適切な変調/復調を行ってもよい。上述したように、指定された制御機能サブバンドまたは制御ヘッダによってCPU260とCPU460との間でリンクメンテナンスに接続しているこれらの制御機能を通信してもよい。
通信を調整する制御指示を検出すると、CPU460は必要な指示を適切な構成部分に送る。例えば、ハブに関して上述したように、CPU460は実施される属性またはハブによって伝送される制御情報に従って、モジュール430によって送電電力を調整するか、またはモデム440によってQAM率を調整してもよい。
例えば、制御信号はCPU460によってアンテナモジュール430内の同調器に伝送してもよい。このような制御信号は制御プロセッサによって送られ、位相ロックループ回路がプログラムされ、またはアンテナモジュール内のシンセサイザハードウェアに送られ、通信されている情報の送信および/または受信の特定周波数が選択される。同様に、制御信号が送られることにより送信または受信信号の振幅が調整される。例えば、モジュール430内の同調器には、図8のモジュール220において示されているように、このような制御信号の制御により調整可能な増幅/減衰回路が含まれている。これらの属性は、通信データの情報密度調整とともに、ハブで決定ノードに応じてノードにより実行され制御チャネルに通信されるかまたはノードでアルゴリズムにより実行される。ノードによるいくつかの属性の調整にはQAM率もしくはチャネルの調整のようなハブでの対応調整が必要であることがわかる。従って、このような場合ノードは制御機能をハブに通信してもよい。
通信に異常が発生したため、上述したように、初期化アルゴリズムを使用してこのような通信パラメータを適切に初期化する場合でも、通信パラメータの定期的な調整が必要であることがわかる。例えば、初期QAM率および/または送電電力レベルは通信の初期化の際に選択してもよいが、雨のような様々な大気状態によって信号がかなり減衰されるかもしれない。従って、通信パラメータを監視することにより調整を行いこのような異常の発生を補償することが望ましい。ノードが受け入れられない通信属性を検出した場合、通信パラメータの監視および制御機能の通信はノードからハブに対して行われることがわかる。
通信情報および関連リンクメンテナンスアルゴリズムを記憶することに加えて、好適な実施態様においてCPU460がノード150を作動する際、利用される指示がRAM470によって記憶される。このような指示には、利用可能なスペクトルにおけるノード150に利用されないチャネル、TDMのためノード150とハブ101との間の通信に利用可能な通信窓、およびフレームタイミング並びに伝播遅延オフセットのような同期情報が含まれるので、TDMおよび/またはTDD通信が可能である。さらに、通信および通信の窓に利用可能な上述のチャネル、または後述するようなバースト期間のようなハブ資源を動的に割り当てるためにCPU460が利用する指示をRAM470が記憶する。
好適な実施態様においてハブ101のアンテナ要素およびノード150のアンテナ420が予め選択され狭いビームが使用されるが、本発明が利用される環境には伝送された信号を反射させる物理的なトポロジーが含まれることがわかる。このような反射はノード150とハブ101との通信において多重干渉を起こしがちである。従って、RAM470は上述した通信指示の一部である初期化アルゴリズムを含む。当然のことながら、このような初期化アルゴリズムはノード150との通信においてプロセッサベースのシステムに記憶され所望の場合同じ結果を達成する。
ハブ101で記憶される同様のアルゴリズムと共に初期化アルゴリズムが作動する。ノード150の初期化アルゴリズムと同様に、ハブ101により利用される初期化アルゴリズムをハブ101との通信においてプロセッサベースのシステムに代替的に記憶することにより同じ結果を達成してもよい。ハブ101での初期化アルゴリズムが作動することによりノード150は利用可能なスペクトルに所定の信号を伝送し、信号強度のような、ハブ101の各アンテナ要素で受信される通信パラメータのマッピングを可能にする。この情報は本発明によって利用されノード150とハブ101との通信に最適な個々のアンテナ要素が決められる。次にこれらのアンテナ要素のTDMに従ってノード150に利用可能な通信窓のタイミング、すなわちバースト期間が決められる。このタイミング情報は次にRAM470に記憶されアンテナ410による時間伝送によりCPU460はODU制御装置230によるアンテナ要素の切換との同期を達成することができる。当然のことながら、例えば、多重並びに符号間干渉が問題でない場合は、このような初期化アルゴリズムを利用することは好ましくないかもしれない。従って、所望の場合、このような初期化アルゴリズムを使用しなくてもよい。
さらに、複数のノードがハブ101との通信において存在する場合、いくつかのノード間の通信から符号間干渉が生じる。従って、上述した初期化アルゴリズムは各ノードの通信パラメータを記憶するハブ101で各ノードにおいて誘発されるかもしれない。その後、ハブ101はいくつかのノード150間の符号間干渉の可能性を判定し、各ノード150での通信を利用可能なスペクトルのサブセットに制限し、即ち、異なるチャネルまたはバースト期間を各ノード150に割り当てる。さらに、この情報によって特定ノードにより使用されるハブ資源が動的に割り当てされる。このような動的割り当てにおいて第一ノードによって充分利用されていない場合、第一ノードに前回割り当てられていたチャネルまたはバースト期間が他のノードに一時的に割り当てられる。
各ノードの通信パラメータ情報を利用することにより、上述したように可変モデムで利用可能であり、特定ノードに使用される初期QAM率が決められる。初期QAM率は、特定QAM率に対して適切な搬送波と雑音との(C/N)率を示す特定の信号強度に基づいて決定される。例えば、11dBのC/N率(BER=10-6)は4QAMの変調を維持するために充分であることがわかった。同様に、21.5dBのC/N率(BER=10-6)は64QAMの変調を維持するために充分であることがわかった。
当然のことながら、信号の強度が距離とともに減衰するにつれて、QAM率は伝送信号の伝播遅延、およびハブからノードへの距離を測定することによって決定してもよい。好適な実施態様において、伝播遅延、従ってノードとハブとの間隔は、最初にハブによって設定されたフレームタイミングに同期するノードによって決められる。その後、ノードは所定の時間スロットの間、短くなったバーストを伝送する。伝送されたバーストは伝播遅延時間によりハブフレームタイミングから相殺される。ハブはこのようなオフセットにより伝送ノードに関して、伝播遅延、従ってハブからの距離を計算する。その後、特定の伝播遅延即ち、距離によってノードに対して特定のQAM率を選択してもよい。
どのように決定されるかに関係なく、特定ノードに対して最大QAM率を選択すると、適切な通信属性を有するノードへの情報密度を増加させることによって利用可能なスペクトルをより有効に使用することができる。ハブから遠くに設けられたノードへの密度の小さい情報通信と比べて、例えば、ハブの近くに設けられているノードに対して送電電力を増加することなく情報密度を増加することができる。
次に図5を参照してハブ101の初期化アルゴリズムの好適な実施態様を説明する。初期化プログラムを一回繰り返す場合を説明するが、ハブ101との通信において各ノードに対して初期化プログラムを繰り返すことによりハブ101に関する各ノードの通信属性を表すデータ組を作成してもよい。
ステップ501でアンテナ要素カウンタNが初期化される(アンテナ要素カウンタの内容Nが初期化される)。アンテナ要素カウンタNを初期化プログラムが利用することによりハブ101のアンテナの配列からなる個々のアンテナ要素のN数が参照される。その後、ステップ502で、アンテナ要素カウンタNが1増加される。
ステップ503で初期化プログラムは、アンテナ要素N(アンテナ要素カウンタの内容Nに対応するアンテナ要素N)を通して制御信号を伝送し、所定のサンプル信号を伝送することをノードに要求する。制御信号は特定ノードに対して伝送されることがわかる。ノードはハブ101との通信において知られているノードのデータ組から選択され、またはノードからの制御信号のようなオペレータ入力により選択され、またはハブ101からのポーリング信号放送への応答から決定してもよい。
ステップ504で初期化プログラムにより所定の時間アンテナ要素N(アンテナ要素カウンタの内容Nに対応するアンテナ要素N)が監視される。アンテナ要素が監視される時間はノードからの信号の適正な時間であって受信する多重干渉を起こすに充分な時間として予め決められる。好適な実施態様において、アンテナ要素Nを監視する所定時間はハブ101のすべてのNアンテナ要素による一TDNサイクルに必要な時間である。
ステップ505で所定の監視時間内で所定のサンプル信号がアンテナ要素Nに受信されたか判定される。サンプル信号が受信されないと、アンテナ要素Nは初期化情報が検索されているノードと通信していないと考えられる。従って、初期化プログラムはステップ509に進み、アンテナ要素カウンタN(アンテナ要素カウンタの内容N)がすべてのアンテナ要素が監視されていることを示しているか否かを判定する。監視されていない場合、プログラムはステップ502に戻りアンテナ要素指示器を増加させ、さらにアンテナ要素を監視する。
制御信号の伝送およびその後のサンプル信号の監視は単一のアンテナ要素Nで繰り返してもよいことがわかる。アンテナ要素Nで繰り返すと統計的に多くの結果を分析し、取って代わる要因により生じる異常結果を無視するかまたは最小にすることによってより正確なサンプルが得られる。
しかしながら、サンプル信号がアンテナ要素Nで検出される場合、初期化プログラムはステップ506まで継続し、ノードから伝送される信号の伝播遅延を決める。アンテナ要素Nから制御信号が伝送される時およびアンテナ要素Nでサンプル信号を受信する時を知ることにより、初期化プログラムはノードからハブ101へ伝送される信号の伝播遅延を決めることができる。さらに、決定の精度を高めるために、初期化プログラムは上述したように多くの伝送を分析してもよい。
また初期化プログラムはステップ507でアンテナ要素Nで受信されるサンプル信号の信号強度を決める。ハブ101とノードとの通信に特に好ましく利用されるハブ101の個々のアンテナ要素を決める場合に信号強度の情報が有用であることがわかる。さらに、上述したように、初期化プログラムによって決められる信号強度および/または距離の情報を使用してQAM率を選択することにより特定ノードに対して最大の情報密度通信を行うことができる。このようなQAM選択は通信パラメータの初期化を参照して説明したが、次に行われる様々なノードとハブとの通信によって決定を動的に行うこともできる。
ステップ508で初期化プログラムは、制御信号に応じた特定ノードに関するデータ組に上述のステップで決められた情報を記憶する。ハブ101は記憶された情報をチャネルと個々のアンテナ要素をノードとの通信に最初に割り当てるために使用するだけでなく、ハードウェアの故障または通信の中断を起こすその他の場合に装置間の通信を動的に設計するために使用してもよい。
ステップ509で初期化プログラムによりN個すべてのアンテナ要素が上述のステップのよってアクセスされたか判定される。そうでない場合、初期化プログラムはステップ502に戻り、アンテナ要素カウンタNが増加する。すべてのアンテナ要素がアクセスされた場合、初期化プログラムは選択されたノードに関する操作を終える。
ノードに関するデータ組にハブ101の各アンテナ要素における通信に関する属性を記憶した後、初期化プログラムによりデータの統計分析が行われ、選択されたノードとハブ101との通信が行われる一次および二次アンテナ要素のような通信パラメータを決めてもよい。高い信号強度およびアンテナ要素で検出された短い伝播遅延のようなデータ組に含まれる情報はノードとハブ101との直接の空気接続の可能性を示すことがわかる。このように初期化プログラムは選択されたノードとの通信にアンテナ要素を割り当ててもよい。各アンテナ要素はRFモデムとTDM通信しているので、このように割り当てられることによってノードとハブ101との間の通信窓のタイミングが識別される。
上述したように、通信特徴のマッピングは各ノードに対して繰り返してもよい。従って、上記統計分析において選択されたノードとの通信にアンテナ要素を割り当てる場合、他のノードの通信属性を比較してもよい。例えば、一アンテナ要素がハブ101と2以上のノードとの間で最適な通信を行うと決められると、スペクトルにおいて使用可能な選択チャネルのみが各ノードに割り当てられる。また、本発明を実施する最良の形態に関して後述するように、通信を行うチャネル内で各ノードに異なるTDMバーストを割り当ててもよい。あるいは、初期化プログラムはこのようなアンテナ要素を単一のノードに割り当て、おそらく最適には至らない通信を行う二次アンテナ要素を他のノードに割り当てる。
ハブ101と通信するノードに対するアンテナ要素およびチャネルの割り当てが決められると、初期化プログラムは制御信号をこれらのノードに伝送する。制御信号には特定ノードとの通信に利用可能なチャネルに関する情報およびタイミング情報が含まれノードとハブ101のTDMアンテナ要素との通信を同期させることができる。
ハブにより提供されるタイミング情報はリンク初期化時に決められた上記オフセットを含むので、ノードはハブへのバースト期間の伝送を予測し、またはハブからのバースト期間の受信を信号伝播遅延の調整に充分な時間遅らせることができる。従って、TDMタイミング情報にオフセット情報を含めることによってバースト期間に最大情報通信を行うことができる。当然のことながら、最大情報通信が必要でない場合、タイミング情報はオフセット情報を含まなくてもよい。ここで、伝播遅延を含む充分な長さの情報が伝送されない遅延時間をバースト期間に含めてもよい。しかしながら、このような信号伝播遅延を補償する方法では遅延を含めるために情報処理能力が減少する。
上述したように、制御情報は制御情報に使用される所定サブチャネルを介してハブによって通信されるかまたは上述したように通信データパケットに組み込まれている論理的チャネルまたは制御チャネルに含まれる。制御情報を受信するノードは後でCPU460が使用するように情報をRAM470に記憶させる。当然のことながら、FDDがハブ101によって利用される場合、RAM470はハブ101で通信窓に関するタイミング情報を含める必要があり、従って、このような情報は制御情報から省略される。同様に、ハブとノードとの通信が単一のチャネルのみで行われる場合、通信に利用可能なチャネルに関する情報をこの制御情報から省いてもよい。
上述したように、この初期化情報をハブが使用することによってハブ資源をハブとの通信を行うノードに動的に割り当ててもよい。ノードとハブとの情報通信を継続的に監視することによって、ハブは特定ノードの利用統計を判定してもよいことがわかる。ノードが利用可能なハブ資源をあまり利用していないと判定された場合、例えば、ノードに割り当てられたチャネルに関する情報を伝送していない場合、ハブは資源または資源の一部を他のノードに割り当ててもよい。このような再割り当ては上述した制御信号を使用することによって行ってもよいことがわかる。
以上本発明の動作の様々な実施態様を詳述したが、本発明を実施する最良の形態を次に説明する。上記において周波数分割二重化(FDD)および時分割二重化(TDD)の両方をハブとノード即ち、加入者との全二重化リンクを可能にする手段として説明した。本発明を実施する最良の形態は後述するようにTDD装置を使用することであると考えられる。最良の形態は図7および8を参照して説明する。
実験によると図3Bに示されているフレーム351および352のようなTDDTxおよびRxフレームを構成するハブ101の各アンテナ要素で単一のチャネルを使用することによって、利用可能なチャネルの好ましい再使用要因が得られることがわかった。従って、本発明による複数のハブのセル周波数再使用パターンが考えられる。このようなセルパターンは個々のチャネルの再使用が複雑になったことを示し、各ハブでチャネルを使用する場合、隣接しているハブでのチャネルの使用を考慮しなければならない。
符号間干渉の可能性を最小にするため、また、ある程度多重干渉を少なくするため、各アンテナ要素で送受信を同期化することが望ましい。例えばハブ101の各アンテナ要素は所定のTxフレーム時にのみ送信し所定のRxフレーム時にのみ受信する。同様に、このようなハブのネットワークの各ハブは同期化され同じ所定のTxおよびRxフレームにのみ送受信する。上記方式がTDD通信システムを構成していることがわかる。
利用可能なスペクトルを10MHzの離散的チャネルに分割することによって本発明を実施する好適な手段が得られる。好ましくは、ハブ101の各アンテナ要素はシステムによって画定されている少なくとも単一の10MHzチャネルを送受信するように構成されている。上述したように、特定の10MHzチャネルのためのアンテナ要素をハブ101全体に分配することによって各指定チャネルを再使用することができる。
さらに、各TxおよびRxフレームを離散的バースト期間に分割することによって各チャネルのTDMAを利用することができる。好ましくはTxおよびRxフレームは各々250μsecであり、図3Bに示されているように8個のバースト期間に分割され、それによりデュプレックス全体を16のバースト期間において同期化することができる。上述したように、TDMAバースト期間はさらにプロトコール時間スロットに分割され、プロトコール時間スロットは所定のプロトコールにフォーマットされた情報パケットを通信するための充分な時間である。例えば、各チャネルを使用することによりQAMを使用しているTDMAバースト期間において二つの53バイトATMセルを通信することができる。
53バイトATMセルを使用することが好ましく、プロトコルは詳しく上述したように、情報を伝送するために本発明において使用される5バイトのヘッダを含むことがわかる。さらに、53バイトのATMセルを使用することによって充分にコンパクトなデータパケットが得られるので遅延もしくは信号の待ち時間に応じて全デュプレックス音声等の信号を送信する場合の待ち時間が許容できるものとなる。
TDMAバースト期間内でフォーマットしている情報の好適な実施態様は図3Bにおいてバースト360として示されている。ここで各バーストはランプ361に続いてプリアンブル362を含む。プリアンブル362に続いてCCHブロック363が設けられている。CCHブロック363の次にATMセル364および365が設けられ、その次にFECブロック366が設けられている。同様に、FECブロック366の次にランプ367が設けられている。
上記TDMAバースト期間ランプ361および367においてバースト期間内に時間区分が設けられているので送信機は総電力に達しメッセージ情報が伝送される電力に影響を与えることなく再び停止することができる。プリアンブル362および順エラー修正(FEC)ブロック366は、ランプ部分のように、システムオーバーヘッド構成部分でありATMセル364および365に含まれている情報の送信に使用される。具体的には、プリアンブル362はドットパターンを含み受信位置で記号クロックを再度同期化させる。FEC366はエラーの検出および送信情報の補正を行うために設けられている。制御チャネル(CCH)363は上述したように、システム制御情報を通信するために設けられている。
この情報フォーマットの例がTDMAバースト期間を使用した通信の一実施態様にすぎないことがわかる。TxおよびRxフレームの上記バースト期間を通信に使用する際、多くの方法がある。例えば、必要に応じて、上記構成部分のいずれかを除去してもよいし、必要な数の異なる構成部分を追加してもよい。従って、本発明は例証したTDMAバースト期間のフォーマットに限定されていないことがわかる。
上述したようにQAMを使用することによって、バースト360の各ATMセルの情報密度を増加してもよいことがわかる。例えば、二つのATMセルを使用して、図3Bに示されているように、4QAMで、実現される時間スロット容量は1/2DS1である。さらに、増加変調を使用することにより、
この容量を増加してもよい。16QAMを使用すると実現される時間スロット容量は1DS1であり、64QAMを使用すると実現される時間スロット容量は11/2DS1であり、256QAMを使用すると実現される時間スロット容量は2DS1である。これらの密度の組合わせはいかなるものも、上述した可変率モデムおよび初期化アルゴリズムを使用することによって単一のハブおよび/またはアンテナ要素により実現することがわかる。
TxおよびRxフレームを単一のアンテナ要素によって使用するのでチャネルTDMAがアンテナ要素の放射パターン内に配置されている多くのノードに設けられていることがわかる。例えば、バースト期間1および2をアンテナ要素が使用し第一チャネルに通信が行われ、バースト期間3〜7を同じアンテナ要素が使用し第二チャネルに通信が行われる。同様に、単一のTxまたはRxフレームを異なるアンテナ要素が使用してもよい。例えば、バースト期間1〜4を第一アンテナ要素が使用し第一ノードに通信を行い、バースト期間5〜8を第二アンテナ要素が使用し第二ノードに通信を行う。
単一アンテナ要素によるバースト期間の上記TDMA使用の組合せおよび異なるアンテナ要素間のTxおよびRxフレームの分割が本発明において行われていることがわかる。例えば、バースト期間1および2をアンテナ要素が使用し第一および第二ノードにTDMA通信が行われ、バースト期間3および4を第二アンテナ要素が使用し第三ノードに通信が行われる。
平衡なデュプレックスが図3Bにおいて8個の順チャネルおよび8個の逆チャネルバースト期間によって示されているが、本発明において順および逆チャネルはどのような組合せで分配してもよいことがわかる。当然のことながら、全てのバースト期間が順または逆方向に使用された場合、時分割二重化はそのチャネルでは達成されない。
実験によると本発明のようなシステムによって通信される情報は通常三つの範疇に分類されることがわかった。これらは実質上平衡な全二重化通信、主にダウンリンク通信、および主にアップリンク通信である。従って、特定加入者に対して三つの二重化方式のいずれかを使用することによって本発明の一実施態様によりこれらの通信の必要条件が充分満たされる。
第一の二重化方式はTDDに対して上述したバースト期間の50%順/50%逆チャネル分配である。かなりの量の情報がダウンリンクまたはアップリンクで通信される場合、50%/50%の分配が好ましいことがわかる。
第二の二重化方式はバースト期間の約94%が使用され情報がハブからノード(ダウンリンク)に送信され、残りの6%のバースト期間が逆方向(アップリンク)に情報を送信するために使用される。好ましくは94%/6%の二重化方式は図3Bに示されている16のバースト期間のうち15をダウンリンクバースト期間として使用し、残り一つのバースト期間をアップリンクバースト期間として使用することにより実現される。
かなりの量の情報がダウンリンクで通信されるが、わずかしか、または全く情報がアップリンクで通信されない場合、94%/6%の分配が好ましい。加入者が希望した逆チャネル情報通信が行われない場合でも、好ましくは6%逆チャネル通信が本発明によって維持され、この少量の帯域は上述したようなリンクメンテナンスおよび制御機能に対してシステムに使用されることがわかる。例えば、6%の逆チャネル通信によりデータパケットの再送信、送信信号の振幅調整の要請、TDMタイミング情報、ハブ資源の動的割り当てを要求し、またはQAM変調を定期的に調整するために通信属性を監視する。
第三の二重化方式は約6%のバースト期間をハブからノードへの(ダウンリンク)情報送信に使用し、残り94%のバースト期間を逆方向の(アップリンク)情報送信に使用する。この方式は実質上アップリンク方向において情報通信を行う上記94%/6%方式の逆にすぎないことがわかる。
上述した三つ以外のTDDフレームの組合せを画定し、また様々な方式のTxおよびRxフレームの組合せを画定し様々な数のバースト期間を含むことができるが、好適な実施態様は使用される方式を所定数の組合せに限定し、各組合せには同じ合計数のバースト期間が含まれている。上述した二重化の三つの組合せによって通例経験する情報通信の必要条件が満たされることがわかる。さらに、TDD方式のリンク数を使用した場合、各方式は同じ合計数のバースト期間において順および逆チャネルフレームを完了するが、これはシステム全体のチャネルに再使用に好ましい。方式の数およびタイミングを限定することによって、単一のハブにおける様々なチャネルの再使用パターンおよびセル周波数再使用パターンが簡易化される。
本発明およびその利点を詳細に述べたが、添付の請求の範囲に述べられている発明の真髄および範囲を逸脱することなく様々な変化、代用、変更が可能であることがわかる。
Claims (1)
- 複数のロケーション間でブロードバンド情報通信をするためのシステムにおいて、
複数のノードを備え、各ノードはそれと関連して、ミリメータ波周波数スペクトラムの周波数バンドでブロードバンド通信をするのに適した少なくとも1つのノードアンテナを有し、該少なくとも1つのノードアンテナは指向性通信をするための所定の通信ビームを有し、前記複数のノードは、
前記複数のノードの内の第一のノードが、ミリメータ波周波数スペクトラムの少なくとも第一の周波数バンドを通して通信するのに適しており、
前記複数のノードの内の第二のノードが、ミリメータ波周波数スペクトラムの少なくとも第二の周波数バンドを通して通信するのに適しており、そして、
プロセッサベースの通信ハブが複数のハブアンテナを備え、各ハブアンテナが指向性通信をするために所定の通信ビームを有する複数のハブアンテナと、
前記複数のアンテナの内の第一のハブアンテナが、ミリメータ波周波数スペクトラムの前記第一の周波数バンドを通して前記第一のノードと通信するのに適しており、
前記複数のアンテナの内の第二のハブアンテナが、ミリメータ波周波数スペクトラムの前記第二の周波数バンドを通して前記第二のノードと通信するのに適しており、
前記複数のハブアンテナの内の少なくとも1つが、前記ハブ内で提供される内部信号にスイッチ可能に接続されており、
前記ハブはさらに第一の無線周波数モデムを備え、該第一のモデムは、前記少なくとも1つのハブアンテナにスイッチ可能に接続された前記内部信号を提供し、
前記ハブはさらに第二の無線周波数モデムを備え、該第二のモデムは、前記少なくとも1つのハブアンテナにスイッチ可能に接続可能の第二の内部信号を提供する、
前記システム。
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