JP3834128B2 - 微小管形成促進物質およびその製造方法 - Google Patents

微小管形成促進物質およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、細胞機能の維持に関与する微小管形成促進物質に関する。
【0002】
【従来の技術】
チューブリンは細胞骨格の主要蛋白質であり、真核細胞に普遍的に存在する蛋白質である。チューブリンは、重合して、細胞分裂および細胞形態の維持等に関与している微小管を形成する。そのチューブリンから微小管を形成するメカニズムは、図1に模式的に示される。チューブリンは、α- サブユニットとβ- サブユニットとの2つのサブユニットから構成される2量体の蛋白質であり、それぞれのサブユニットには、GTP が結合している。このチューブリンは、重合して環状となり、さらに重合を重ねてパイプ状の構造体、すなわち微小管、を形成する。この重合の過程において、GTP は加水分解され、GDP となる。
【0003】
ところで、高齢化社会の特徴の一つとして、老人性痴呆症の増加がある。老人性痴呆症には脳血管性痴呆、アルツハイマー型痴呆等が含まれる。アルツハイマー型痴呆症は、形態学的には(1) 脳組織の萎縮、脱落、(2) 大脳皮質あるいは海馬に存在する老人斑、(3) 神経原繊維の変化等が特徴である。さらに、生物学的には、神経伝達物質であるアセチルコリンの合成酵素であるコリン・アセチルトランスフェラーゼ活性が低下していることが報告されている。アルツハイマー型痴呆症の発症機構の解明は、老人斑に存在するアミロイド、または神経原繊維変化に関与するタウタンパク質を中心に行われている。このタウタンパク質は、微小管形成を促進すると報告されている(Weingarten, M.D.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 72: 1858(1975) 等)。
【0004】
上記のように、微小管はチューブリンが重合したものであり、細胞形態維持、細胞内輸送、細胞分裂、細胞運動等の様々な細胞機能に関与していると考えられている。他方で、アルツハイマー型痴呆症の特徴である細胞の萎縮、細胞数の減少は微小管機能の劣化と考えられる。
【0005】
従って、微小管形成を促進することが、アルツハイマー型痴呆症の治療、予防につながると考えられる。しかし、微小管の形成を促進する物質を用いて、細胞形態の維持、細胞数の維持、増加を図り、ひいてはアルツハイマー型痴呆症の治療、予防が検討された例はいまだ知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、微小管形成促進物質を提供し、細胞機能の活性化をもたらす健康食品、あるいはアルツハイマー型痴呆症の治療剤またはその予防剤を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
従って、本願発明は、微小管形成促進物質を提供しようとするものであり、以下の工程:
(1)大麦の分級粉を水で抽出し、水抽出物を取得する工程;
(2)該水抽出物をゲル濾過クロマトグラフィーに供し、低分子画分を取得する工程;
(3)該低分子画分をイオン交換クロマトグラフィーに供する工程;および
(4)該得られた画分をゲル濾過クロマトグラフィーに供し、微小管形成促進物質画分を取得する工程;を含む工程により得られる、微小管形成促進物質に関する。
【0008】
好適な実施態様においては、前記イオン交換クロマトグラフィーがDEAE- セファデックスA-50であり、0.5M NaCl の濃度で微小管形成促進物質が溶出される。
【0009】
また、本願発明は、前記微小管形成促進物質を含有する細胞機能促進剤に関する。
好適な実施態様においては、前記細胞機能が細胞分裂の促進および/または細胞形態の維持である。
【0010】
好適な実施態様においては、前記細胞機能が脳細胞の機能である。
さらに、本願発明は、微小管形成促進物質を含有する老人性痴呆症治療剤に関する。
【0011】
また、本願発明は微小管形成促進物質を含有する食品組成物に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
微小管形成促進物質は、チューブリンからの微小管形成を促進する。微小管形成の測定には濁度法あるいは粘度法があるが、大量の試料を必要とし、測定にも長時間を要する。他方で、チューブリンタンパク質自身がGTPase活性を有し、その発現が微小管形成に関与することが知られている(土井ら、Agric. Biol. Chem., 55: 245-246, (1991) : Marie-France Carlierら、Biochemistry.,28: 1791-1797 (1989))。従って、本願発明においては、チューブリンのGTPase活性を測定し、そのGTPase活性を増強(賦活化)する物質を、微小管形成促進物質とする。
【0013】
GTPaseの活性測定には、例えば、Seckler ら、J. Biol. Chem., 265: 7655 (1990)、および川上、長谷川、土井ら、武庫川女子大紀要(自然科学)42:17(1994) に記載の方法(グリセロールを含むリン酸緩衝液中で反応させ、生じるGDP を測定する方法)が用いられる。例えば、チューブリン1.0 mg/ml 、10mM リン酸緩衝液(pH7.0)、3.4M グリセロール、0.1mM GTP 、および10mM MgCl2、および試料1.0 mg/ml を含む反応液を、適切な温度と時間、例えば、37℃、30分間反応させる。反応液の1/5 量の3N 過塩素酸を加え、反応を停止する。0 ℃で10分以上冷却し、7000rpm 、5 分間遠心分離する。遠心上清に、その1/6 量の3N水酸化カリウムと1/6 量のリン酸カリウムー 酢酸緩衝液(1M K2HPO4-0.5M CH3COOH)とを加えて、-20 ℃で保存後、7000rpm 、5 分間遠心分離して過塩素酸カリウムの沈澱を除き、さらにシリンジフィルター(ポアサイズ 0.45 μm )で濾過してHPLCにかけ、生じたGDP 量を測定する。
【0014】
HPLCの条件は例えば、以下の通りである。
カラム:ODS カラム(4.6mm ×250mm )
溶出液:0.2M K2HPO4-0.1M CH3COOH-4mM TBPA(tetra-n-butylammonium phosphate) 流速:1.0 ml/min
検出:253nm の吸光
【0015】
なお、チューブリンの比活性は、255pmols GDP/mg 蛋白質/minである。
【0016】
チューブリンは、Lee らの硫安分別法及びイオン交換法とを組み合わせ、最終段階でマグネシウム沈澱法を取り入れた方法が用いられ得る(Lee ら、J. Biol. Chem., 248: 7253 (1973)、Weisenbergら、Biochemistry, 7: 4466 (1968)およびWeisenbergら、Biochemistry, 9: 4410 (1970)を参照のこと)。
【0017】
本願発明の微小管形成促進物質は、大麦の分級粉を分画して得られる。大麦の分級粉としては、95ー80 %の分級粉が用いられ、91-89 %分級粉が最も好適に用いられ得る。分級粉は、精米と同様の原理を用いて、ドラフトバーレー分級法を用いて大麦穀粒を処理することにより得られ得る。また、市販の分級粉も用いられ得、例えば、イトメン株式会社(兵庫県)から入手可能である。
【0018】
大麦分級粉からの抽出は、水で行い得る。抽出は、分級粉1 重量部に対して、約10から100 重量部の水を加えて行う。好適には、約20〜40重量部、最も好適には、約30重量部の水を用いて行われる。抽出は、約0 ℃〜約60℃、好適には、約20℃〜約40℃で行われ得る。抽出の時間は、温度、分級粉の濃度等に依存するが、約15分〜約2 時間行い得る。
【0019】
水による抽出を容易にするために、分級粉を冷アセトン等の親水性溶媒で予め処理しておくことが好ましい。アセトンは、分級粉1重量部に対して10〜100 倍量(W/V)、好ましくは、20〜50倍量が用いられ得る。最も好ましくは、30倍量の冷アセトン(−20℃)を加え、1分間、攪拌する。冷アセトン処理した分級粉は、20〜50倍量の水で抽出され得る。好適には、約30倍量の水で抽出する。
【0020】
水による抽出終了後、遠心分離(例えば、10,000rpm,2 ℃,20 分)して上清を得、これを抽出液とし得る。後の操作等を考慮すると、この抽出液を濃縮あるいは粉末化することが好ましい。濃縮、粉末化は公知の手段が用いられるが、凍結濃縮、凍結乾燥が、目的物質の失活を防ぐ点で好ましい。
【0021】
得られた濃縮液あるいは凍結乾燥標品をゲル濾過クロマトグラフィーにかける。凍結乾燥標品の場合には、精製水に溶解後、遠心分離(例えば、10,000rpm,2 ℃,20 分)した上清を用いる。ゲル濾過クロマトグラフィーに用いるゲルはどの様なゲルでも、用いられ得る。好適には、セファクリル(登録商標)S-100HR が用いられ得る。ゲル濾過は、当業者に周知の方法で行われ得る。
【0022】
ゲル濾過により得られた画分について、上記の方法で、微小管形成促進活性を測定し、物質を含む画分をプールし、必要に応じて濃縮あるいは凍結乾燥して粉末とする。微小管形成促進物質は、セファクリル(登録商標)S-100HR の分画可能範囲から推定すると分子量約1000〜2000程度と考えられる。
【0023】
次いで、この得られた微小管形成促進活性物質を含有する画分、その濃縮液またはその凍結乾燥物をイオン交換クロマトグラフィーに供する。用いるイオン交換樹脂としては、アニオン交換樹脂が好ましい。例えば、商品名アンバーライトMB-1、商品名DEAE- セファデックスA-50等が用いられ得る。
【0024】
溶出には、塩濃度勾配法あるいはステップワイズ法等、当業者に周知の方法が用いられ得る。塩濃度勾配法を用いる場合、例えば、20mMリン酸緩衝液(pH7) に溶解した試料をDEAE- セファデックスA-50にかけ、同緩衝液で洗浄後、NaClの直線濃度勾配をかける。目的の物質は、約0.2MのNaCl濃度で溶出する。DEAE- セファデックスA-50を用いて、ステップワイズ法で溶出する場合、ピリジン- 酢酸緩衝液(pH6.5) で平衡化したDEAE- セファデックスA-50と試料とを懸濁した後、ピリジンと酢酸の比率を変えてpHを段階的に変化させ、目的物質を溶出する。溶出はpH約5.0 付近で行われる。
【0025】
イオン交換クロマトグラフィー処理で得られた微小管形成促進物質は、さらにゲル濾過クロマトグラフィーに供し、精製される。約1000から2000の分子量を有する物質を分画できるゲルが好ましく、例えば、Bio-Gel P-4 が好適に用いられ得る。Bio-Gel P-4 による分画で、本願発明の微小管形成促進物質の分子量は、約2,000 程度と推定される。
【0026】
このようにして精製された微小管形成促進物質は、細胞内で細胞骨格あるいは細胞分裂の際の紡錘体の建築素材であり細胞内輸送あるいは鞭毛運動などの運動要素として機能する微小管の形成を促進するので、細胞機能促進剤として機能し得る。具体的には、細胞形態の維持および/または細胞分裂の促進が可能となる。
【0027】
例えば、本願発明の実施例として示すように、酵母Rhodotorula rubra の培養に際して、本願発明の微小管形成促進物質を添加した場合は、極めて生育が良好になることおよび生菌数が増大することが示され、細胞機能促進効果が認められる。
【0028】
細胞骨格の維持、細胞分裂は、すべての細胞において見られることから、細胞萎縮、細胞数の減少の結果として生じる老人性痴呆症の症状の改善、治療にも、その効果が期待される。
【0029】
さらに、微小管形成促進物質を含有する食品組成物を提供することにより、日常的に細胞の活性化、アルツハイマー症の予防に寄与することができる。
【0030】
以下、実施例を挙げて本願発明を説明するが、本願発明がこれらの実施例に限定されないことはいうまでもない。
【0031】
(大麦分級粉からの微小管形成促進物質の抽出)
大麦の95-80 %分級粉は、イトメン株式会社(兵庫県龍野市)から入手した。分級粉60g に、30倍量(W/V) の冷アセトン(ー20 ℃)を加え、1分間、攪拌後、濾過によりアセトンを除去した。得られた脱脂分級粉10g に300ml の精製水を加えて、室温で30分間、攪拌し、抽出液を得た。遠心分離(10,000rpm, 2℃, 20分)して上清を得、凍結乾燥して、水抽出物の凍結乾燥粉末を得た。
【0032】
(セファクリルS-100HR を用いるゲル濾過)
得られた凍結乾燥標品の0.4gを10mlの10mM 酢酸に溶解し、遠心分離(10,000rpm, 2℃, 20分)した上清をセファクリルS-100HR (4 ×40cm)にアプライした。70ml/hr の流速で溶出し、10mlずつ分画した。分画画分を凍結乾燥し、10mg/ml となるように精製水に溶解し、最終濃度1.0mg/mlで微小管形成促進活性を測定した。即ち、土井らの方法(前出)に従い、チューブリン1.0 mg/ml 、10mM リン酸緩衝液(pH7.0)、3.4M グリセロール、0.1mM GTP 、および10mM MgCl2、および試料1.0 mg/ml を含む反応液1ml を、37℃、30分間反応させた。反応液に200 μl の3N過塩素酸を加えて反応を停止し、0 ℃で10分間以上冷却し、7000rpm 、5 分間遠心分離した。遠心上清に、その1/6 量の3N水酸化カリウムと1/6 量のリン酸カリウムー 酢酸緩衝液(1M K2HPO4-0.5M CH3COOH)とを加えて、-20 ℃で保存後、7000rpm 、5 分間遠心分離して過塩素酸カリウムの沈澱を除き、さらにシリンジフィルター(ポアサイズ 0.45 μm )で濾過してHPLCにかけ、生じたGDP 量を測定した。HPLCの条件は上記の通りであった。
【0033】
ゲル濾過の結果を図2に示した。図2のフラクションNo.55ー60付近のピーク(S-7) に、最も強い微小管形成促進活性がみられた。このS-7 のGTPase活性の賦活化の様子を、図3に示した。1.0mg/ml濃度のS-7 は、GTPase活性(微小管形成活性)を約1.8 倍に増加させた。なお、図3において、(■)はS-7 を添加した場合の活性、(◆)はコントロールを表す。
【0034】
(S-7 画分のイオン交換樹脂による分画)
S-7 画分をDEAE- セファデックスA-50イオン交換クロマトグラフィーにかけたときの結果を、図4に示した。31mgのS-7 凍結乾燥粉末を、10mM 2- メルカプトエタノールを含む20mM リン酸緩衝液(pH7.0) に溶解し、DEAE- セファデックスA-50(1.5 ×30cm)にアプライした。同緩衝液で洗浄後、0 から0.5MのNaClの直線濃度勾配をかけた。17ml/hr の流速で溶出し、3.2ml ずつ分画した。約0.1Mから約0.25M にかけてのNaCl濃度で、最初の230nm の吸収ピークがみられたが、微小管形成促進活性は、フラクションNo.18-20に検出された。このフラクションから得られた凍結乾燥標品(IE-B)を、次に、ゲル濾過クロマトグラフィーにかけた。
【0035】
(IE-B 標品のゲル濾過クロマトグラフィーによる分画)
Bio-Gel P-4 ゲル濾過クロマトグラフィーによる分画を、図5に示した。30mgの凍結乾燥標品IE-Bを回収し、その30mgをBio-Gel P-4 (1.5 ×80cm)にアプライし、10mM 酢酸を用い、17.6ml/hr の流速で、2.1ml ずつ分画した。低分子画分に4つのピークがみられたが、第3番目のピークには活性がなく、第2番目のピーク(IE-B-2)に最も高いGTPase賦活化活性がみられた。
【0036】
(IE-B-2の酵母の生育に対する影響)
酵母Rhodotorula rubra IFO 0709をハイダック氏培地(10%庶糖、0.25%L-アシパラギン、0.1% K2HPO4 、0.3% MgSO4・ 7H2O( いずれもW/V%) 、pH6.5 )にIE-B-2を最終濃度0.25mg/ml となるように加え、28℃で培養した。結果を図6に示した。IE-B-2を添加した場合(●)、ペプトンを最終濃度0.25mg/ml 加えた場合(■)あるいは、無添加の場合(◆)と比較して、明らかに生育が良好になっていることを示している。なお、図示していないが、培養第12日目の生菌数の割合も増加していた。
【0037】
さらに、図7は、培養第12日目の菌体のGTPase活性を示したものである。培養終了後、菌体を遠心分離で集め、洗浄後、ビーズで破砕した。遠心分離(5000rpm 、20分、4 ℃)により上清を得て、蛋白質含量およびGTPase活性を測定した。結果を図7に示した。図7から明らかなように、IE-B-2を含む培地で生育した酵母は、高いGTPase活性を有していた。
【0038】
生育、生菌数、GTPaseに関する同様の結果が、酵母Saccharomyces cerevisiaeおよび酵母Pichia polymorpha でも観察された。
【0039】
【発明の効果】
本願発明の物質を添加することにより、酵母の生育、生菌数が増大した。このことは、細胞内で細胞分裂、細胞形態の維持に関する微小管形成が促進され、それによって、生育および生菌数が増大したことを示すものである。微小管が、真核生物に普遍的に存在するものであるから、本願発明の微小管形成促進物資を用いて、老人性痴呆症の予防、治療が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チューブリンからの微小管形成を示す模式図である。
【図2】大麦分級粉の水抽出物のセファクリルS-100HR による分画を示す図である。下線部は活性画分を表す。
【図3】 S-7 のGTPase活性の賦活化を示す図である。
【図4】 S-7 のDEAE- セファデックスA-50イオン交換クロマトグラフィーの結果を示す図である。約0.2MのNaCl濃度で、活性画分が溶出した。
【図5】 IE-B標品のBio-Gel P-4 ゲル濾過クロマトグラフィーによる分画を示す図である。
【図6】 IE-B-2を添加したときの酵母の生育を示す図である。
【図7】 IE-B-2を添加して培養した酵母の菌体内GTPase活性の増大を示す図である。

Claims (4)

  1. 以下の工程:
    (1)大麦の95−80%分級粉を水で抽出し、水抽出物を取得する工程;
    (2)該水抽出物をゲル濾過クロマトグラフィーに供し、チューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;
    (3)該得られた画分をイオン交換クロマトグラフィーに供し、チューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;および
    (4)該得られた画分をゲル濾過クロマトグラフィーに供し、チューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;
    を含む、チューブリンのGTPase活性賦活化物質の製造方法
  2. 前記イオン交換クロマトグラフィーがDEAE−セファデックス(登録商標)A−50であり、0.5M NaClの濃度で溶出される、請求項1に記載のチューブリンのGTPase活性賦活化物質の製造方法
  3. 以下の工程:
    (1)大麦の95−80%分級粉を水で抽出し、水抽出物を取得する工程;
    (2)該水抽出物をセファクリル(登録商標)S−100HRを用いたゲル濾過クロマトグラフィーに供し、分子量が1000〜2000で、かつチューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;
    (3)該得られた画分をDEAE−セファデックス(登録商標)A−50を用いたイオン交換クロマトグラフィーに供し、0.5M NaClの濃度で溶出し、チューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;および
    (4)該得られた画分をBio−Gel(登録商標)P4を用いたゲル濾過クロマトグラフィーに供し、分子量が1000〜2000で、かつチューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;
    を含む、チューブリンのGTPase活性賦活化物質の製造方法。
  4. 以下の工程:
    (1)大麦の95−80%分級粉を水で抽出し、水抽出物を取得する工程;
    (2)該水抽出物をセファクリル(登録商標)S−100HRを用いたゲル濾過クロマトグラフィーに供し、分子量が1000〜2000で、かつチューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;
    (3)該得られた画分をDEAE−セファデックス(登録商標)A−50を用いたイオン交換クロマトグラフィーに供し、0.5M NaClの濃度で溶出し、チューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;および
    (4)該得られた画分をBio−Gel(登録商標)P4を用いたゲル濾過クロマトグラフィーに供し、分子量が1000〜2000で、かつチューブリンのGTPase活性を賦活化する画分を取得する工程;
    を含む工程により得られる、チューブリンのGTPase活性賦活化物質。
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