JP3833955B2 - 光導波路型プロテインチップおよびプロテイン検出装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、検体溶液中のタンパク分子を検出するための光導波路型プロテインチップおよびプロテイン検出装置に関する。
【0002】
【従来技術】
酵素免疫法(ELISA法)では、透明なプラスチックで造られたマイクロプレートと呼ばれる容器の内壁に抗体を固定化して、検体溶液を注入しターゲットタンパク分子を抗体と反応させてタンパク分子の検出を行っている。この反応は、4℃で4時間程度費やされる。
【0003】
タンパク分子を高感度で測定をするには、前記容器内壁の抗体と反応したターゲットタンパク分子に酵素で標識した二次抗体を反応させる。更に酵素で発色または蛍光を生じる色素を添加し吸光度もしくは蛍光強度を測定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプロテインマイクロプレートは固定化された抗体とタンパク分子との反応時間が長いという問題があった。
【0005】
本発明は、例えば血液のような検体溶液中のタンパク分子と抗体の反応時間の短縮化を図ることが可能でかつ、微量の検体溶液を用いても高感度でタンパク分子の検出が可能な光導波路型プロテインチップを提供しようとするものである。
【0006】
本発明は、例えば血液のような複数の検体溶液中のタンパク分子を同時並列的に抗体と反応できると共に検出時間の短縮化と高感度化を図ることが可能なプロテイン検出装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光導波路型プロテインチップは、基板と、
前記基板表面に形成された第1光導波路層と、
前記第1光導波路層の両端部表面にそれぞれ形成されたグレーティングと、
前記グレーティングの間に位置する前記第1光導波路層上に形成され、この第1光導波路層より高屈折率で透明な導電材料からなり、前記第1光導波路層内を伝播する光のうち所定のモードの光のみが一方の端部から入射して全反射して伝播し、他方の端部から出射して再度前記第1光導波路層内に伝播する前記光と合成する第2光導波路層と、
前記第2光導波路層上に形成された抗体固定化膜と、
前記第1光導波路層を含む前記基板上に形成され、前記抗体固定化膜が位置する箇所に陥没したウエルを有する第1絶縁部材と、
前記第1絶縁部材上に一部が前記ウエルに近接するように形成され、前記第2光導波路層との間で電荷を発生させるための電極薄膜と
を具備したことを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係るプロテイン検出装置は、基板と、前記基板表面に形成された複数の第1光導波路層と、前記各第1光導波路層の両端部表面にそれぞれ形成されたグレーティングと、前記グレーティングの間に位置する前記各第1光導波路層上にそれぞれ形成され、この第1光導波路層より高屈折率で透明な導電材料からなり、前記第1光導波路層内を伝播する光のうち所定のモードの光のみが一方の端部から入射して全反射して伝播し、他方の端部から出射して再度前記第1光導波路層内に伝播する前記光と合成する複数の第2光導波路層と、前記各第2光導波路層上にそれぞれ形成された複数の抗体固定化膜と、前記第1光導波路層を含む前記基板上に形成され、前記各抗体固定化膜が位置する箇所に陥没したウエルを有する第1絶縁部材と、前記第1絶縁部材上に一部が前記各ウエルにそれぞれ近接するように形成され、前記第2光導波路層との間で電荷を発生させるための複数の電極薄膜とを備えた光導波路型プロテインチップ;
前記プロテインチップの各第1光導波路層の一端にレーザ光を入射するためのレーザ素子;
前記プロテインチップの各第1光導波路層の他端から出射される光を受光する受光素子;および
前記プロテインチップとレーザ素子の間に配置されるポリゴンミラー;
を具備したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光導波路型プロテインチップおよびプロテイン検出装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1は、この実施形態に用いられる光導波路型プロテインチップを示す平面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図である。
【0011】
例えばガラスからなる基板1は、表面にこの基板1より高屈折率の複数、例えば4つの第1光導波路層2が互いに平行に形成されている。これらの第1光導波路2は、例えば380〜400℃の硝酸カリウム溶融塩のようなイオン交換溶液に浸漬してカリウム、ナトリウム等の高屈折率元素をイオン交換することにより形成される。グレーティング3は、前記第1光導波路層2と同等もしくは高い屈折率を有し、前記各第1光導波路層2の両端部表面にそれぞれ形成されている。これらのグレーティング3は、例えばフォトレジスト、酸化チタン、酸化亜鉛、ニオブ酸リチウム、GaAsにより作られる。
【0012】
図2に示すように長さ方向の端部が傾斜した形状の複数、例えば4つの第2光導波路層4は、前記各第1光導波路層2より高い屈折率を有し、前記2つのグレーティング3の間に位置する前記各第1光導波路層2上にそれぞれ形成されている。これらの第2光導波路層4は、例えばITOまたは酸化錫などの透明な導電性材料から作られる。
【0013】
複数、例えば4つの抗体固定化膜5は、前記第2光導波路4の平坦な表面にそれぞれ形成されている。これらの抗体固定化膜5は、例えばデキストリン、カルボキシル基を配したシランから作られる。
【0014】
第1絶縁部材6は、前記各第1光導波路層2、各第2光導波路層4および各抗体固定化膜5を含む前記基板1上に形成され、前記各抗体固定化膜5が位置する箇所をそれぞれ陥没してウエル7を形成している。この第1絶縁部材6は、例えばフッ素を含むフォトレジストから作られる。具体的には、前記フォトレジストの溶液を前記各第1、第2の光導波路層2、4および前記各抗体固定化膜5を含む前記基板1上に塗布し、乾燥した後、露光、現像処理することにより図1に示す外形形状を有し、かつ前記各抗体固定化膜5が位置する箇所をそれぞれ陥没してウエル7を形成した第1絶縁部材6が作製される。
【0015】
複数、例えば4つの電極薄膜8は、前記第1光導波路層2間に位置する前記第1絶縁部材6上に前記第1光導波路層2と平行して形成され、かつ中央付近に前記ウエル7の開口部近傍に延びる延出部9を有する。これらの電極薄膜8は、例えばAu,Pt,Ti等の金属から作られている。
【0016】
例えばAu,Pt,Ti等の金属からなる別の電極薄膜(参照電極)10およびAg/AgCl薄膜からなる標準電極11は、前記基板1周辺に位置する前記第1絶縁部材6上に形成されている。すなわち、前記電極薄膜8、前記参照電極10および前記標準電極11により電気化学的な3極管構造を構成している。
【0017】
例えば矩形板状の第2絶縁部材12は、前記各ウエル7を含む前記第1絶縁部材6上に複数の前記第1光導波路2に対して直交する方向に形成されている。前記第2絶縁部材12は、検体溶液を前記ウエル7に供給、排出するための供給孔13、排出孔14がそれぞれ各ウエル7毎に開口されている。
【0018】
良熱伝導性被膜15は、前記基板1裏面の光入射領域および光出射領域を除く部分に形成されている。この良熱伝導性被膜15としては、例えば銅、アルミニウムのような金属被膜、窒化アルミニウム、窒化ホウ素のようなセラミック被膜を挙げることができる。
【0019】
次に、前述した光導波路型プロテインチップ16を備えるプロテイン検出装置を図4を参照して説明する。
【0020】
このプロテイン検出装置は、前記光導波路型プロテインチップ16における複数の第1光導波路層2の一端が露出する一方の端面側(右端面側)に配置されたレーザ光を放出するためのレーザ素子(例えば波長650nmの半導体レーザ)21を備えている。このレーザ素子21のレーザ光放出側には、コリメートレンズ22、偏光板23およびポリゴンミラー24が順次配置されている。このポリゴンミラー24に代えてガルバノミラーを用いてもよい。前記ポリゴンミラー24のレーザ光放出側には、第1シリンダレンズ25が前記プロテインチップ16の右端面と平行になるように配置されている。第2シリンダレンズ26は、前記プロテインチップ16における複数の第1光導波路層2の他端が露出する他方の端面側(左端面側)に配置されている。第2シリンダレンズ26のレーザ光放出側には、第2偏光板27および受光素子28が順次配置されている。
【0021】
なお、前記プロテイン検出装置において前記光導波路型プロテインチップ16は着脱可能でその配置位置には収納部(図示せず)が設けられている。
【0022】
次に、前述した光導波路型プロテインチップおよびプロテイン検出装置の作用を説明する。
【0023】
まず、オートサンプラーの針(図示せず)を光導波路型プロテインチップ16の第2絶縁部材12の各供給孔13にそれぞれ挿入し、抗体をこれらオートサンプラーの針を通して4つのウエル7内に供給し、各ウエル7底部の抗体固定化膜5に固定化する。この場合、各抗体固定化膜5に固定化される抗体は同じでも、異なってもよい。
【0024】
次いで、これらのオートサンプラーの針を取り去り、別のオートサンプラーの針(図示せず)を同様に前記第2絶縁部材12の供給孔13に挿入し、図5に示すように検体溶液である例えば血液29をこれらオートサンプラーの針を通して前記各ウエル7内に供給することにより、ELISA法に従って各ウエル7内において血液中のタンパク分子を例えばカルボキシル基を配したシランコートのような抗体固定化膜5に固定化された抗体と反応させる。同時に、基準電極11に例えば0.2〜0.3Vの電圧を印加することによって、複数、例えば4つの電極薄膜8と参照電極10との間に電流が流れるため、前記各電極薄膜8の延出部9と導電性材料からなる第2光導電層4との間に電荷が発生する。このとき、前記血液中のタンパク分子はpHに応じて電荷を持っているため、そのタンパク分子は前記第2光導電層4に向けて、つまりこの第2光導電層4上に位置する抗体固定化膜5に向けて引き寄せられる。このため、各抗体固定化膜5に固定化される抗体と血液中のターゲットタンパク分子との反応が短時間でなされる。この反応において、前記基板1の裏面に良熱伝導性被膜15を取り付けることによって、各ウエル7中の血液の温度を均一化することが可能になる。
【0025】
反応後の光導波路型プロテインチップ16を図4に示すプロテイン検出装置に組み込み、色素マーカの付いた二次抗体を図示しないオートサンプラーの針を通して前記各ウエル7内に供給して抗体固定化膜5で抗体と反応されたタンパク分子に対して色素マーカの付いたインターカレータを作用させて発色させる。
【0026】
このような状態で、図4に示すようにレーザ素子21から例えば波長650nmのレーザ光をコリメートレンズ22、偏光板23を通して回転駆動するポリゴンミラー24に放射させる。このとき、レーザ光はコリメートレンズ22でコリメートされ、偏光板23でTE,TMモードの光強度が同じになるように調節され、回転駆動するポリゴンミラー24で反射されて前記プロテインチップ13の4つの第1光導波路層2に向けて振り分けられる。振り分けられたレーザ光は、図5に示すように前記プロテインチップ16の第1光導波路層2が位置する基板1裏面側に入射され、基板1を通してグレーティング3と第1光導波路層2の界面で屈折されてその第1光導波路層2を伝播される。第1光導波路層2を伝播されるレーザ光は、第1光導波路層2より高屈折率の第2光導波路層4との界面で2つのモード(TMモード、TEモード)に分割され、それら第1、第2の光導波路層2,4を伝播する。このとき、前記抗体固定化膜5で抗体とタンパク分子が反応され、発色されることに伴う変化(例えば吸光度変化)によってこの抗体固定化膜5直下の第2光導波路層4を伝播する光の強度が変化する。このように第1、第2の光導波路層2,4を伝播した光は、第2光導波路層4の反対側の端部においてそれら光導波路層2,4の界面で再び結合、干渉するため、前記第2光導波路層4を伝播する光の強度変化を増幅できる。その結果、前記抗体固定化膜5における抗体と血液中のタンパク分子との反応、色素マーキングによる発色に基づく第2光導波路層4を伝播する光の極微な変化も第2シリンダレンズ26および第2偏光板27を通して受光素子28で検出することが可能になる。また、このような検出操作は前記プロテインチップ16の複数(4つ)の第1光導波路層2において同時、並列的になされ、タンパク分子が同定される。
【0027】
以上、本発明の光導波路型プロテインチップによれば、各電極薄膜8の延出部9と導電性材料からなる第2光導電層4との間に電荷を発生させ、底部に抗体固定化膜5が位置する各ウエル7内の血液中のタンパク分子を前記第2光導電層4に向けて、つまりこの第2光導電層4上に位置する前記抗体固定化膜5に向けて引き寄せられことができるため、各抗体固定化膜5に固定化される抗体と血液中のターゲットタンパク分子との反応時間を著しく短縮化することができる。
【0028】
また、前記基板1の裏面に良熱伝導性被膜15を取り付けることによって、各ウエル7の検体溶液の温度を均一化することができ、より高精度の検出が可能になる。
【0029】
一方、複数のチップユニットを有する図1〜図3に示すプ光導波路型ロテインチップ16を図4に示すように組み込んだプロテイン検出装置によれば、プロテインチップ16の各ウエル7内で検体溶液である血液中のタンパク分子を抗体と反応させ、発色反応後、各ウエル7の下方に位置する第1光導波路層2に光を入射させ、伝播途中で第2光導波路層4との界面で2つのモード(TMモード、TEモード)に分割、合流させ、第1光導波路層2から放出される光の透過光強度を測定することによって、前記各ウエル7内の血液中のタンパク分子を検出することができる。このため、血液を前記各ウエル7内に前記抗体固定化膜5表面より上方に位置する程度の少量供給するだけで、血液中のタンパク分子を検出することができる。その結果、従来のようにウエルの発色溶液の深さ方向に光を透過させる場合に比べて、検体溶液である血液、試薬の使用量を削減できる。しかも、前記ウエル7を有する第1絶縁部材6は例えばフッ素を含むフォトレジストをフォトリソグラフィ技術により形成でき、そのウエル寸法をミクロンオーダまで微細化すること可能である点からも、前記ウエル7に供給する血液量を著しく少なくできるため、血液の使用量を削減できる。
【0030】
さらに、プロテインチップ16を図4に示すように組み込んだプロテイン検出装置によれば複数の検体溶液のタンパク分子を高感度で同時並列的に同定化できると共に検出時間の短縮化を図ることができる。
【0031】
なお、前述した実施形態ではウエル7下に抗体固定化膜5および第2光導波路層4が積層された第1光導波路層2を1チップユニットとし、このチップユニットを基板1に複数配列したが、1つのチップユニットのみを基板に配置してプロテインチップを構成してもよい。
【0032】
前述した実施形態では、第2絶縁部材12をその供給孔13、排出孔14が第1絶縁部材6の各ウエル7と連通するように設けたが、この第2絶縁部材を省略してもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、例えば血液のような検体溶液中のタンパクと抗体の反応時間の短縮化を図ることが可能でかつ、微量の検体溶液を用いても高感度でタンパク分子の検出が可能な光導波路型プロテインチップを提供することができる。
【0034】
また、本発明によれば例えば血液のような複数の検体溶液中のタンパク分子を同時並列的に抗体と反応できると共に検出時間の短縮化と高感度化を図ることが可能なプロテイン検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路型プロテインチップを示す平面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図。
【図4】本発明のプロテイン検出装置を示す平面図。
【図5】本発明のプロテイン検出装置の作用を説明するための断面図。
【符号の説明】
1…基板、
2…第1光導波路層、
3…グレーティング、
4…第2光導波路層、
5…抗体固定化膜、
6…第1絶縁部材、
7…ウエル、
8…電極薄膜、
12…第2絶縁部材、
15…良熱伝導性被膜
16…光導波路型プロテインチップ、
21…レーザ素子、
24…ポリゴンミラー、
28…受光素子、
19…検体溶液(血液)。
Claims (6)
- 基板と、
前記基板表面に形成された第1光導波路層と、
前記第1光導波路層の両端部表面にそれぞれ形成されたグレーティングと、
前記グレーティングの間に位置する前記第1光導波路層上に形成され、この第1光導波路層より高屈折率で透明な導電材料からなり、前記第1光導波路層内を伝播する光のうち所定のモードの光のみが一方の端部から入射して全反射して伝播し、他方の端部から出射して再度前記第1光導波路層内に伝播する前記光と合成する第2光導波路層と、
前記第2光導波路層上に形成された抗体固定化膜と、
前記第1光導波路層を含む前記基板上に形成され、前記抗体固定化膜が位置する箇所に陥没したウエルを有する第1絶縁部材と、
前記第1絶縁部材上に一部が前記ウエルに近接するように形成され、前記第2光導波路層との間で電荷を発生させるための電極薄膜と
を具備したことを特徴とする光導波路型プロテインチップ。 - 前記第1光導波路層、前記グレーティング、前記第2光導波路層、前記抗体固定化膜、前記ウエルおよび前記電極薄膜を1チップユニットとし、このチップユニットを前記基板表面に前記第1光導波路層が互いに平行になるように形成したことを特徴とする請求項1記載の光導波路型プロテインチップ。
- 前記第1絶縁部材は、フォトレジストからなり、このフォトレジストを前記基板に塗布、乾燥し、さらに露光、現像処理することにより所定の外形形状に加工されるとともに、前記ウエルが形成されることを特徴とする請求項1記載の光導波路型プロテインチップ。
- 検体溶液を前記ウエルに供給、排出するための2つの孔が開口された第2絶縁部材は、さらに少なくとも前記ウエルを含む前記第1絶縁部材上に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の光導波路型プロテインチップ。
- 良熱伝導性被膜は、前記基板裏面の所望部分にさらに形成されることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の光導波路型プロテインチップ。
- 基板と、前記基板表面に形成された複数の第1光導波路層と、前記各第1光導波路層の両端部表面にそれぞれ形成されたグレーティングと、前記グレーティングの間に位置する前記各第1光導波路層上にそれぞれ形成され、この第1光導波路層より高屈折率で透明な導電材料からなり、前記第1光導波路層内を伝播する光のうち所定のモードの光のみが一方の端部から入射して全反射して伝播し、他方の端部から出射して再度前記第1光導波路層内に伝播する前記光と合成する複数の第2光導波路層と、前記各第2光導波路層上にそれぞれ形成された複数の抗体固定化膜と、前記第1光導波路層を含む前記基板上に形成され、前記各抗体固定化膜が位置する箇所に陥没したウエルを有する第1絶縁部材と、前記第1絶縁部材上に一部が前記各ウエルにそれぞれ近接するように形成され、前記第2光導波路層との間で電荷を発生させるための複数の電極薄膜とを備えた光導波路型プロテインチップ;
前記プロテインチップの各第1光導波路層の一端にレーザ光を入射するためのレーザ素子;
前記プロテインチップの各第1光導波路層の他端から出射される光を受光する受光素子;および
前記プロテインチップとレーザ素子の間に配置されるポリゴンミラー;
を具備したことを特徴とするプロテイン検出装置。
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