JP3832882B2 - 水性系においてスケール形成を防止する方法 - Google Patents

水性系においてスケール形成を防止する方法 Download PDF

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Description

【0001】
(背景)
本発明は、少量の低分子量で水溶性のポリマーを加えることによって、水性系においてスケール形成を防止し、腐食抑制を向上させる改良された方法に関する。より詳しくは、本発明は、一緒に重合すると、冷却水のような、ホスフェート、鉄、亜鉛及び他のスケール形成塩を含む水性系に対して、驚くべき改良された沈澱抑制及び腐食抑制効果を示すポリマー組成物を形成するモノマーの選択に関する。
【0002】
多くの工業用途及び居住領域においては、比較的高い濃度の無機塩を含む水が用いられている。これらの塩は、カルシウム、マグネシウム又はバリウムのような金属カチオンと、ホスフェート、カーボネート及びスルフェートのような無機アニオンとの反応によって形成される。これらの塩は、水に対して低い溶解性を有し、溶液中のそれらの濃度が増加したり、あるいはこれらを含む水のpH又は温度が上昇したりすると、これらの塩は、溶液から沈澱し、結晶化し、表面に硬質の付着物又はスケールを形成する傾向がある。スケール形成は、伝熱装置、ボイラー、油回収装置において、あるいはかかる硬質水で洗浄した衣服において問題となる。
【0003】
炭素鋼から製造される工業用冷却塔及び熱交換器をはじめとする多くの冷却水系においては、溶解酸素の存在によって引き起こされる腐食の問題がある。腐食は、オルトホスフェート、ポリホスフェート及び亜鉛化合物のような種々の抑制剤を単独又は組み合わせて加えることによって防止されている。しかしながら、ホスフェートを添加すると、カルシウムホスフェートのような高度に不溶性のホスフェート塩が形成される。また、亜鉛化合物を添加した場合にも、水酸化亜鉛及び亜鉛ホスフェートのような無機塩が沈澱する可能性がある。沈澱泥、沈泥及びクレーのような他の無機沈澱物は冷却水において通常的にみられるものである。これらの粒子は、表面上に沈降し、有効に分散させない限り、それによって水流及び熱移動が制限される。
【0004】
スケール形成物質の沈澱を抑制する添加剤によって利益を受けるであろうプロセスとしては、例えば、冷却水、ボイラー水、地熱プロセス水、砂糖処理及び蒸留方法を用いる脱塩工程が挙げられる。これらのプロセスのそれぞれにおいては、熱が、水へ又は水から伝わり、種々の方法で沈澱の問題を悪化させる可能性がある。
スケール形成塩を含む水性系の安定化は、1以上のメカニズムを包含する。抗沈澱法は、おそらくは成核の直後に抑制剤を塩結晶上に吸着させ、それによって更なる結晶成長を妨害することによって、塩の寸法をサブコロイドの次元に制限することによって沈澱を遅延させることを包含する。他の安定化のメカニズムは、抑制剤が、形成された全てのスケールの結晶構造を妨害し且つ歪ませて、スケールをより容易に破壊可能にし、且つ分散可能にする能力を包含するものである。
【0005】
水性系を安定化させるために種々の方法が用いられている。(メタ)アクリル酸及び塩から誘導されるポリマー、並びにかかるポリマーと他の化合物及びポリマーとの混合物が、水性系用の沈澱抑制剤として用いられている。
【0006】
米国特許第3,709,815号においては、カルシウムホスフェート沈澱物を室温で分散させるための、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸15〜100モル%/アクリル酸又はアクリルアミド0〜85モル%を含む、20,000を超える分子量を有するポリマーが開示されており、高温ボイラー系においてこのポリマーを用いることが提案されている。
【0007】
米国特許第3,806,367号においては、20〜80%の2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸を含み、分子量1,000〜100,000を有する、水性系において25℃で沈殿を分散させるためのポリマーが開示されている。
【0008】
米国特許第3,928,196号においては、5〜75モル%の2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸と25〜95モル%のアクリル酸を含み、分子量1,000〜10,000を有する、65〜66℃において硫酸カルシウム及び炭酸カルシウムの沈殿を抑制するためのポリマーが開示されている。
【0009】
米国特許第4,640,793号においては、25,000以下の分子量を有する、(メタ)アクリル酸20〜80%/2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸20〜80%のポリマーと、(メタ)アクリル酸ポリマーとの混合物を、水性系において60〜65℃で、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム又はリン酸カルシウムの沈殿を抑制するために用いることが開示されている。
【0010】
米国特許第4,711,725号においては、10〜84%の(メタ)アクリル酸/11〜40%の2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸及び5〜50%の第3のモノマーを含み、3,000〜25,000の分子量を有する、水性系において70℃でリン酸カルシウムの沈殿を抑制するためのターポリマーが開示されている。
【0011】
(メタ)アクリル酸、アクリルアミドアルキルスルホン酸及び他のエチレン性不飽和モノマーから誘導されるポリマーを用いた、70℃以下の温度における水性系でのスケールの抑制、分散及び/又は安定化について開示した文献が数多くあるにもかかわらず、いずれの公知の単一の物質又はそれらの組合せも、低い使用量において、高温条件下、例えば約80℃を超える温度において、特に鉄及びリン酸塩の存在下で操作される冷却塔水において通常みられる種々のタイプのスケール形成性塩のすべてを含む水性系を安定化させるのに完全に有効であることは見出されていない。これまで、これらの用途のために用いられているある種の公知の物質を、ある種の選択された重量比で一緒に重合して低分子量の水溶性ポリマー組成物を形成させると、それぞれの成分の最も優れた高温安定化特性が得られるということを見出した者はいない。
【0012】
本発明は、高温条件下において水性系を安定化させるための改良された方法を提供することによって従来技術の問題を解決することを目的とする。
【0013】
(発明の概要)
本発明は、無機塩の沈澱を抑制することによって水性系を安定化させる方法であって、水性系に、
(a)2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸又はそれらの塩の1以上から選択される不飽和スルホン酸40〜60重量%;及び
(b)アクリル酸又はメタクリル酸又はそれらの塩から選択される不飽和カルボキシルモノマー40〜60重量%;
のモノマー単位を有する有効量の水溶性ポリマーを加えることを含み;
ポリマーの重量平均分子量は約3,000〜約10,000であり;水性系は、鉄、亜鉛、カルシウム、ホスフェート又はモリブデートイオンの1以上から選択される無機イオンを含み;水性系を約80℃を超える温度に保持される;
前記の方法を提供する。
【0014】
本発明は、更に、無機塩の沈澱を抑制することによって水性系を安定化させる方法であって、水性系に、
(a)2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸又はそれらの塩の1以上から選択される不飽和スルホン酸30〜60重量%;
(b)アクリル酸又はメタクリル酸又はそれらの塩から選択される不飽和カルボキシルモノマー35〜65重量%;及び
(c)tert−ブチルアクリルアミド、tert−オクチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、スチレン、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート又はヒドロキシプロピルアクリレートの1以上から選択される不飽和非イオン化性モノマー0.1〜10重量%;
のモノマー単位を有する有効量の水溶性ポリマーを加えることを含み;
ポリマーの重量平均分子量は約3,000〜約12,000であり;水性系は、鉄、亜鉛、カルシウム、ホスフェート又はモリブデートイオンの1以上から選択される無機イオンを含み;水性系を約80℃を超える温度に保持する;
前記の方法を提供する。
【0015】
(詳細な説明)
本発明者らは、選択された重量比で形成された選択された低分子量のポリマー組成物を、これらの公知のモノマーのそれぞれの有利なスケール抑制特性を有し、さらに対応する従来のホモポリマー、コポリマー及びこれらの混合物と比較して高温における水性系用の安定剤として驚くべき改良された特性を与えるようにすることができることを見出した。
【0016】
本発明において有用であることが見出されたポリマー組成物は、少なくとも二つのタイプのモノマー:(1)カルボキシルタイプ及びその塩;(2)スルホンタイプ及びその塩から誘導される単位、並びに任意の(3)ある種の不飽和非イオン化性タイプのモノマーから誘導される単位を含む。
【0017】
ここで用いる「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリルアミド」という用語は、それぞれ、対応するアクリレート又はメタクリレート及びアクリルアミド又はメタクリルアミドのいずれかを指す。また、ここで用いる「置換」という用語は、種々の(メタ)アクリルアミドと共に用いて、これらの化合物の窒素に結合している水素の一方又は両方が、例えば(C1 〜C8 )アルキル又はヒドロキシ(C1 〜C8 )アルキル基で置換されていることを示す。「置換」という用語を種々のアルキル(メタ)アクリレートと共に用いる場合には、アルキル基の水素の1以上が、例えばヒドロキシル基で置換されていることを示す。
【0018】
ここで用いる全てのパーセントは、特に示さない限り、重量%で表される。2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸モノマーは、以下においては、Lubrizol Corporation(Wickliffe, Ohio, U.S.A.)の商標である略号「AMPS」と称される。
【0019】
「沈澱を抑制する」という表現は、スケール形成性塩を可溶化するか又は沈澱するスケール形成性塩の量を減少させることを意味する。「スケール形成性塩」という表現は、例えば、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム及びマグネシウム塩を包含することを意味する。「安定化」という用語は、スケール形成性塩の沈澱を防止すると共に形成される沈澱の全てを十分に小さな粒径(約0.45ミクロン以下)に保持して、沈澱粒子が、伝熱表面のような金属表面又は塔充填物のような他の物質の表面上に通常付着しないようにすることを意味する。
【0020】
「水性系」という表現は、例えば、冷却水、ボイラー水、脱塩水、糖蒸発器、地熱プロセス水、多段蒸留システム、及びパルプ及び紙加工水を包含することを意味する。
【0021】
ポリマー組成物における不飽和スルホン酸単位及びその塩の重量%は、30〜60%、好ましくは35〜50%、最も好ましくは40〜50%の範囲であってよい。本発明において有用な不飽和スルホン酸モノマーとしては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸、3−スルホプロピルアクリレート、3−スルホプロピルメタクリレート又はそれらの塩が挙げられる。好ましくは、不飽和スルホン酸単位は、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸の単位である。好ましい塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩が挙げられる。
【0022】
ポリマー組成物中における不飽和カルボキシルモノマー単位及びその塩の重量%は、35〜65%、好ましくは45〜60%、最も好ましくは50〜60%であってよい。本発明において有用な不飽和カルボキシルモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸無水物、マレイン酸又はこれらの塩が挙げられる。好ましくは、不飽和カルボキシルモノマー単位は、アクリル酸又はメタクリル酸の単位であり、最も好ましくはアクリル酸の単位である。好ましい塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩が挙げられる。
【0023】
(メタ)アクリル酸又は対応する塩の単位は、スケール形成性塩の成長結晶又は粒子表面へポリマーを付着させ、沈澱を抑制すると考えられているが、単独で用いると、即ちポリマー組成物中にスルホン酸単位を用いないと有効ではない。スルホン酸又は対応する塩の単位は、約30重量%を超える量で用いると、驚くべきことに、(メタ)アクリル酸成分に対して改良されたカルシウム許容性及びホスフェート安定性を与え、鉄が存在すると改良された安定性を与える。
【0024】
用いる場合には、ポリマー組成物中における任意の不飽和非イオン化性モノマー単位の重量%は、0.1〜10%、好ましくは0.5〜10%、最も好ましくは5〜10%であってよい。本発明において有用な任意の不飽和非イオン化性モノマーとしては、例えば、非置換又は置換(メタ)アクリルアミド、例えば(C1 〜C8 )アルキル又はヒドロキシ(C1 〜C8 )アルキルメタクリルアミド及び(C1 〜C8 )アルキル又はヒドロキシ(C1 〜C8 )アルキルアクリルアミド;非置換又は置換(メタ)アクリレートエステル、例えば(C1 〜C8 )アルキル又はヒドロキシ(C1 〜C8 )アルキルメタクリレート及び(C1 〜C8 )アルキル又はヒドロキシ(C1 〜C8 )アルキルアクリレート;及び芳香族炭化水素モノマー、例えばスチレン及びビニルトルエンが挙げられる。好ましくは、任意の不飽和非イオン化性モノマー単位は、tert−ブチルアクリルアミド、tert−オクチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、スチレン、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート又はヒドロキシプロピルアクリレートの1以上の単位である。
【0025】
本発明者らは、ポリマー組成物中に約5%の非イオン化性モノマーを含ませることによって、より低いスルホン酸単位レベルで、例えば、非イオン化性モノマーを用いない場合には40%のAMPSであるのに対して、非イオン化性モノマーを用いる場合には35%のAMPSで、満足できる沈澱抑制を得ることができると考えている。本発明者らは、また、約5%の非イオン化性モノマー単位を含む本発明のポリマー組成物を用いることによって、鉄又はホスフェートが多量に存在する場合にも、より低いポリマー投与レベルで満足できる沈澱抑制を達成することができると考えている。
【0026】
ホスフェートを含む水性系中においてカルシウム及び鉄塩が存在すると、スケール形成の問題の原因となる。カルシウムイオンレベルは、100〜1000ppm、通常は200〜600ppmの範囲であってよい。鉄レベル(第1鉄又は第2鉄イオン)は、0〜3ppm、通常は0.1〜1ppmの範囲であってよい。ホスフェートイオンレベルは、2〜30ppm、通常は5〜15ppmの範囲であってよい。
【0027】
大量の添加剤を用いることによって冷却水系におけるホスフェート沈澱の問題を解決することが可能であるが、低レベルの添加剤を用いて混入を最小にし、経済的操作を保持することが望ましい。本発明の水溶性ポリマーは、水性系の約0.1ppm〜約100ppmの重量で用いることができ、好ましくはポリマーを約5ppm〜約20ppmで用いて、満足できる沈澱抑制を達成する。
【0028】
本発明のポリマー組成物は、6.5〜約10のpH範囲にわたって、好ましくは7〜約9のpH範囲にわたって、無機塩の沈澱を抑制するのに有用である。通常、亜鉛カチオン又はモリブデートアニオンをベースとする腐食抑制性塩も冷却水系に加える。本発明において特許請求した組成範囲を有するポリマーを用いると、予期しなかったことに、高温、即ち約80℃を超える温度、好ましくは80℃を超え約100℃までの温度において水性系における無機塩の沈澱を抑制するのに有効である。約60℃を超える温度において操作される安定化ホスフェート冷却水系ではスケールのない表面を保持することが困難であり、亜鉛塩腐食抑制剤を含む系は、約70℃を超える温度において同様の問題を有している(J.R.Macdonald,Chemical Engineering,1987年1月、「正しい冷却水プログラムの選択」を参照)。本発明者らは、本発明のポリマー組成物が、予期しなかったことに、80℃を超える温度においてホスフェートを含む水性系に対して安定性を付与することを見出した。
【0029】
選択された重量比で選択された単位を有する本発明方法において有用なポリマー組成物は、約3,000〜約12,000、好ましくは3,000〜10,000、最も好ましくは4,000〜7,000の範囲の重量平均分子量を有する。重量平均分子量は、既知のポリ(メタ)アクリル酸標準物質を用いたゲル透過クロマトグラフィー(GPC)に基づくものである。非イオン化性モノマー単位を有しない、即ちスルホン酸及びカルボキシル単位のみを有するポリマー組成物に関しては、本発明者らは、より高いスルホン単位レベルの組成を用いることによって、満足できる沈澱抑制を示す分子量範囲の上限が広げられると考えている。本発明者らは、AA/AMPSポリマー組成物中に約5〜10%の非イオン化性モノマーを含ませることによっても、満足できる沈澱抑制を示す分子量範囲の上限が広げられると考えている。
【0030】
本発明の幾つかの態様を、以下の例で詳しく説明する。全ての比、部及びパーセントは、他に示さない限り重量基準で表し、用いる全ての試薬は、他に示さない限り良好な商業グレードのものである。
【0031】
ポリマー組成物の合成
本発明において有用なポリマーは、当該技術において周知の重合法によって調製することができる。これらは、水性重合、溶液重合又はバルク重合によって調製することができる。好ましくは、これらは、水性重合によって調製される。重合は、バッチ、共供給(cofeed)、ヒール(heel)、半連続又は連続法として行うことができる。好ましくは重合は共供給又は連続法として行う。
【0032】
ポリマーを共供給法によって調製する場合には、一般に、開始剤及びモノマーを、線形的に、即ち一定速度で供給される別々の流れとして、反応混合物中に導入する。流れを交互にして、1以上の流れが他の流れの前に完全に供給されるようにすることができる。また、供給を始める前にモノマー又は開始剤の一部を反応容器に加えることができる。モノマーは、別々の流れとして反応混合物中に供給することができ、あるいは1以上の流れとすることができる。
【0033】
本発明のポリマーを製造するのに好適な開始剤は、任意の公知の水溶性フリーラジカル開始剤及びレドックス開始剤である。好適なフリーラジカル開始剤としては、例えば、ペルオキシド、ペルスルフェート、ペルエステル及びアゾ開始剤が挙げられる。好適なレドックス開始剤としては、例えば、過酸化水素のようなペルオキシド、及び過硫酸ナトリウムのようなペルスルフェートが挙げられる。フリーラジカル開始剤とレドックス開始剤との組合わせのような混合開始剤系を用いることもできる。開始剤のレベルは、一般に、重合可能なモノマーの全量を基準として、0.1〜約20重量%である。好ましくは、開始剤は、重合可能なモノマーの全量を基準として、約1〜約15重量%、最も好ましくは約2〜約10重量%のレベルで存在させる。
【0034】
開始剤に加えて、1以上の促進剤を用いることもできる。好適な促進剤としては、金属イオンの水溶性塩が挙げられる。好適な金属イオンとしては、鉄、銅、コバルト、マンガン、バナジウム及びニッケルが挙げられる。好ましくは、促進剤は、鉄又は銅の水溶性塩である。用いる場合には、促進剤は、重合可能なモノマーの全量を基準として約1〜約100ppmのレベルで存在させる。好ましくは、促進剤は、重合可能なモノマーの全量を基準として約3〜約20ppmのレベルで存在させる。
【0035】
特にペルスルフェート塩のような熱開始剤を用いる場合には、重合性モノマー混合物のpHを調整することが概して望ましい。重合性モノマー混合物のpHは、緩衝系によって、又は好適な酸又は塩基を加えることによって制御することができ、系のpHは、約3〜約8、好ましくは約4〜約6.5に維持される。同様に、レドックス対を用いる場合には、レドックス対の成分の選択に応じて重合を行わせる最適のpH範囲が存在する。有効量の好適な酸又は塩基を加えることによって、系のpHを調整してレドックス対の選択に適合させることができる。
【0036】
水以外の溶媒を用いて溶液重合として重合を行う場合には、全反応混合物を基準として、重合性モノマーを、約70重量%以下、好ましくは約40〜約60重量%の量で用いて反応を行わなければならない。同様に、水性重合として重合を行う場合には、全反応混合物を基準として、重合性モノマーを、約70重量%以下、好ましくは約40〜約60重量%の量で用いて反応を行わなければならない。一般的には、水性重合として重合を行うことが好ましい。用いる場合には溶媒又は水を、ヒール充填物として反応容器中に導入することができ、あるいは、別の供給流として、又は反応容器中に導入する他の成分のひとつの希釈液として反応容器に加えることもできる。
【0037】
重合反応の温度は、開始剤、溶媒及び目標分子量の選択に依存する。概して、重合温度は系の沸点以下であるが、より高い温度を用いる場合には圧力下で重合を行うことができる。好ましくは、重合温度は約50〜約95℃、最も好ましくは約60〜約80℃である。
【0038】
鎖長調節剤又は連鎖移動剤を用いて、ポリマーの分子量の制御を助けることができる。任意の公知の水溶性鎖長調節剤又は連鎖移動剤を用いることができる。好適な鎖長調節剤としては、例えば、メルカプタン、次亜燐酸塩、イソアスコルビン酸、アルコール、アルデヒド、ヒドロスルファイト及び重亜硫酸塩が挙げられる。鎖長調節剤又は連鎖移動剤を用いる場合には、好ましいメルカプタンは、2−メルカプトエタノール及び3−メルカプトプロピオン酸であり、好ましい重亜硫酸塩はピロ亜硫酸ナトリウムである。
【0039】
ホスフェート沈澱抑制に関する試験方法
以下において、本発明のポリマー組成物を用いて行われる、水性系中におけるリン酸カルシウムの沈澱抑制効果の試験方法を説明する。本発明のポリマー組成物又は対照ポリマーを加えることによって得られた沈澱抑制のパーセントを、以下の式を用いて算出した。
(T/I)×100=抑制パーセント(%)
上式において、
Tは、アスコルビン酸分光光度分析法(APHA標準法、13版、1972年、532頁)を用いて分析した、試験の終了時において溶液中に残存するホスフェートイオンの重量ppmであり、
Iは、試験試料中の全ホスフェートのppmである。
【0040】
以下の一般的な手順を用いた。
ホスフェート濃度分析:Hach法を用いたDR/3000分光光度計−DR/3000 Procedure Code P.4、リン、反応性(オルトホスフェート)、低レンジ(0〜2.000mg/l)
カルシウムイオン(1200ppmCa2+)、第1鉄イオン(50ppmFe2+)及び亜鉛イオン(250ppmZn2+)を含む個々のストック水溶液を、対応する塩素塩から調製した。但し、第1鉄イオン溶液は硫酸第1鉄二水和物から調製した。また、リン酸を用いてホスフェートイオン(25ppmPO4 3- )を含むストック溶液を調製した。
【0041】
酸の形の活性ポリマー0.1重量%を含むストック溶液(pH8.0に調整)もまた調製した。
4オンスのビンに、以下の成分を以下の順番で加えた。
(a)カルシウムイオンストック溶液40ml、
(b)精製脱イオン水(最終溶液を100mlに調製)15〜18ml、
(c)ポリマーストック溶液1.0ml又は2.0mlを加え、活性ポリマー濃度をそれぞれ10ppm(表1〜5)又は20ppm(表5)とした
(d)亜鉛ストック溶液1.0ml、
(e)ホスフェートストック溶液40ml、及び
(f)鉄ストック溶液1.0ml。
【0042】
ホスフェートストック溶液40mlと精製脱イオン水60mlとを混合することによって、一つの試料(「100%抑制」と称する)を調製した。ポリマーストック溶液を加えずに、上記の溶液(a)、(b)、(d)、(e)及び(f)を混合することによって他の試料(「ポリマー非含有」と称する)を調製した。
【0043】
表1及び2における実施例に関する最終試験成分濃度:
カルシウム Ca2+として480ppm(CaCO3 1200ppmに相当する)
ホスフェート PO4 3- として10ppm
ポリマー 10ppm
亜鉛 Zn2+として2.5ppm
鉄 Fe2+として0.5ppm
【0044】
得られた混合物のそれぞれのpHを、pH8.5に調整した。次に、ビンをキャップし、85℃の水浴中に17時間配置した。この時間が終了したら、ビンを浴から取り出し、0.45ミクロンの濾紙を用いて溶液を濾過し、濾過された試料を室温に冷却した。次に、濾過された試料を希釈し、アスコルビン酸法を用いてホスフェートのppmに関して分析した。
【0045】
表3に示す結果を得るために用いた条件は、温度を70℃に調整し、鉄ストック溶液の量を、1.0ppmの鉄を与えるように調節した他は、表1及び2の条件と同じであった。表4に示す結果を得るために用いた条件は、鉄ストック溶液の量を、0.1、2及び3ppmの鉄を与えるように調節し;ホスフェートストック溶液の量を、5ppmのホスフェートを与えるように調節し;カルシウムストック溶液の量を、240ppmのカルシウムを与えるように調節した他は、表1及び2の条件と同じであった。表5に示す結果を得るために用いた条件は、ポリマーストック溶液の量を、20ppmのポリマーを与えるように調節し;鉄ストック溶液の量を、0、1、2及び3ppmの鉄を与えるように調節し;ホスフェートストック溶液の量を16ppmのホスフェートを与えるように調節し;カルシウムストック溶液の量を、240ppmのカルシウムを与えるように調節した他は、表1及び2の条件と同じであった。
【0046】
本発明の目的のためには、約45%を超える抑制パーセントの時に、水性系における高温安定化における満足できる特性を示し、約50%を超える抑制パーセント値が好ましく、約60%を超える抑制パーセント値が最も好ましい。
本発明は以下の態様を包含する。
1)無機塩の沈澱を抑制することによって水性系を安定化させる方法であって、水性系に、(a)2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸又はそれらの塩の1以上から選択される不飽和スルホン酸40〜60重量%;及び
(b)アクリル酸又はメタクリル酸又はそれらの塩から選択される不飽和カルボキシルモノマー40〜60重量%;のモノマー単位を有する有効量の水溶性ポリマーを加えることを含み;ポリマーの重量平均分子量は約3,000〜約10,000であり;水性系は、鉄、亜鉛、カルシウム、ホスフェート又はモリブデートイオンの1以上から選択される無機イオンを含み;水性系を約80℃を超える温度に保持する;前記の方法。
2)水溶性ポリマーは、不飽和スルホン酸40〜50重量%及び不飽和カルボキシルモノマー50〜60重量%のモノマー単位を有する項1)に記載の方法。 3)水性系が冷却水系であり、無機イオンが、カルシウム、鉄又はホスフェートイオンの1以上から選択される項1)に記載の方法。
4)カルシウム、鉄及びホスフェートイオンが、それぞれ、100〜1000ppm、0〜3ppm及び2〜30ppmの量で存在し、これらの量は水性系の重量のppmである項3)に記載の方法。
5)カルシウム、鉄及びホスフェートイオンが、それぞれ、200〜600ppm、0.1〜1ppm及び5〜15ppmの量で存在する項3)に記載の方法。
6)水溶性ポリマーの量が、水性系の約0.1ppm〜約100ppmである項1)に記載の方法。
7)水溶性ポリマーの量が、水性系の約5ppm〜約20ppmである項6) に記載の方法。
8)水溶性ポリマーが、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸モノマー単位又はその塩50重量%、及びアクリル酸モノマー単位又はその塩50重量%を含む項1)に記載の方法。
9)無機塩の沈澱を抑制することによって水性系を安定化させる方法であって、水性系に、(a)2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸又はそれらの塩の1以上から選択される不飽和スルホン酸30〜60重量%;
(b)アクリル酸又はメタクリル酸又はそれらの塩から選択される不飽和カルボキシルモノマー35〜65重量%;及び
(c)tert−ブチルアクリルアミド、tert−オクチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、スチレン、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート又はヒドロキシプロピルアクリレートの1以上から選択される不飽和非イオン化性モノマー0.1〜10重量%;のモノマー単位を有する有効量の水溶性ポリマーを加えることを含み;ポリマーの重量平均分子量は約3,000〜約12,000であり;水性系は、鉄、亜鉛、カルシウム、ホスフェート又はモリブデートイオンの1以上から選択される無機イオンを含み;水性系を約80℃を超える温度に保持する;前記の方法。
10)水溶性ポリマーが、不飽和スルホン酸35〜50重量%、不飽和カルボキシルモノマー45〜60重量%、及び非イオン化性モノマー5〜10重量%のモノマー単位を有する項9)に記載の方法。
11)水性系が冷却水系又は地熱プロセス水系であり、無機イオンが、カルシウム、鉄又はホスフェートイオンの1以上から選択される項9)に記載の方法。
12)カルシウム、鉄及びホスフェートイオンが、それぞれ、100〜1000ppm、0〜3ppm及び2〜30ppmの量で存在し、これらの量は水性系の重量のppmである項11)に記載の方法。
13)カルシウム、鉄及びホスフェートイオンが、それぞれ、200〜600 ppm、0.1〜1ppm及び5〜15ppmの量で存在する項11)に記載の方法。
14)水溶性ポリマーの量が、水性系の約0.1ppm〜約100ppmである項9)に記載の方法。
15)水溶性ポリマーの量が、水性系の約5ppm〜約20ppmである項14)に記載の方法。
16)水溶性ポリマーが、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸モノマー単位又はその塩35〜50重量%、アクリル酸モノマー単位又はその塩45〜60重量%、及び、tert−ブチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド、スチレン又はブチルアクリレートの1以上から選択される不飽和非イオン化性モノマー5〜10重量%を含み、ポリマーの重量平均分子量が4,000〜7,000である項9)に記載の方法。
【0047】
以下の表に示す実験データは、与えられたポリマー試料に関し、多くのケースで複数の試験の結果を示し、平均値は、平均を得るために用いた試験の数と共に表す。幾つかのデータ点(例9、31及び47)は、本発明の分子量及びポリマー組成の限界を定めるために用いた一般的な傾向からはずれており(実験変動)、これらの場合においては、数多くの他のデータ点が、選択された限界を定めるために用いられる。
【0048】
表において用いる略号を、対応する組成物の記載と共に以下に示す。
AA アクリル酸
AMPS 2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸
MAA メタクリル酸
tBAM tert−ブチルアクリルアミド
tOAM tert−オクチルアクリルアミド
DMAM ジメチルアクリルアミド
HPA ヒドロキシプロピルアクリレート
EA エチルアクリレート
AMo アクリロイルモルホリン
SSS ナトリウムスチレンスルホネート
AM アクリルアミド
HEMA ヒドロキシエチルメタクリレート
BA ブチルアクリレート
St スチレン
AHPSE アリルヒドロキシプロピルスルホネートエーテル
【0049】
(例3〜26)
表1は、AMPSモノマーの量の関数としてのAA/AMPSコポリマーに関する結果を示す。例3〜8、12、25A及び26は比較の目的のためである。例9〜11及び13〜15は、選択された単位及び濃度並びに選択された分子量範囲を有する本発明のポリマー組成物が、
(a)約40%未満のAMPSを含むもの(例3〜6)、
(b)約60%を超えるAMPSを含むもの(例26)、
(c)約10,000を超えるか又は約3,000未満の分子量を有するもの(例7、8、12及び26)、又は
(d)AHPSEのようなAMPSと大きく異なるスルホン酸単位を有するもの(例25A)、
である他の(AA/AMPS)含有コポリマーを超える改良されたホスフェート安定化を示すことを示す。
【0050】
Figure 0003832882
Figure 0003832882
【0051】
(例27〜53)
表2は、AMPSモノマーの量の関数としての、非イオン化性モノマー単位を含むAA/AMPSポリマーに関する結果を示す。例27〜44は比較目的のために示すものである。例45〜53は、選択された単位及び濃度並びに選択された分子量範囲を有する本発明のポリマー組成物が、
(a)約30%未満のAMPSを含むもの(例27〜44)、又は
(b)約12,000を超える分子量を有するもの(例27、36及び38)である他の(AA/AMPS/非イオン化性モノマー)含有ポリマーを超える改良されたホスフェート安定化を示すことを示す。
【0052】
例45及び46は、約5%の非イオン化性モノマーを含ませると、満足できる沈澱抑制のためのAMPS濃度の少量側の範囲が35%に拡張されることを示す(表1の例6における非イオン化性モノマーを含まない35%AMPSポリマーと比較のこと)。例48は、40%AMPSポリマーに約8.5%の非イオン化性モノマーを含ませると、満足できる沈澱抑制のための分子量範囲の大きい側の範囲が10,000以上に拡張されることを示す(表1の例7及び8におけるMw=11,600〜14,400の40%AMPSポリマーと比較のこと)。
【0053】
Figure 0003832882
Figure 0003832882
【0054】
(例54〜56)
表3の結果は、本発明のポリマー組成物が、従来技術の組成物と比較して、高い操作温度において沈殿を抑制するのに予期しなかった程に有効であるということを示す。例54は、例11と同じポリマー試料を用いて、本発明の高温条件下における満足できる抑制を保持しながら、70℃の従来技術の温度条件において優れた抑制が得られたことを示す。例55及び56は、それぞれ比較例35及び4と同じポリマーを用いて、本発明の高い温度条件において、従来技術のポリマー組成物を用いた場合における困難性を示す。例55のポリマーは7℃において満足するように機能したが、85℃においては満足できず、例56のポリマーは何れの温度条件においても不満足であった。
【0055】
例54〜56に関する最終試験成分濃度を表3に示す(鉄レベル以外は表1及び2に示すものと同じである)。
カルシウム Ca2+として480ppm(CaCO3 1200ppmに相当)ホスフェート PO4 3+ として10ppm
ポリマー 10ppm
亜鉛 Zn2+として2.5ppm
鉄 Fe2+として1.0ppm
【0056】
Figure 0003832882
【0057】
(例57〜61)
表4の結果は、本発明のポリマー組成物が、系中に存在するホスフェート及びカルシウム濃度に依存して、幅広い鉄レベル範囲にわたって高温条件下でホスフェート沈殿を満足できる程度に抑制することができることを示す。50AA/50AMPSポリマーは、鉄レベルを2ppmに上昇させた場合には(例58)、高いレベルのホスフェート(10ppm)及びカルシウム(480ppm)において沈殿を良好に抑制しない。しかしながら、この組成物は、より低いレベルのホスフェート(5ppm)又はカルシウム(240ppm)においては、3ppm以下の鉄レベルで優れた安定化特性を有している(例59〜61)。
【0058】
Figure 0003832882
【0059】
(例62〜77)
表5の結果は、更に、本発明のポリマー組成物が、系中に存在するカルシウムイオンのレベル及び用いたポリマーの投与量に依存して、特定の鉄レベル範囲及びホスフェートレベルにわたって高温条件下でホスフェートの沈殿を満足できる程度に抑制することができることを示す。
【0060】
例63、66、69、71及び74は、ホスフェートレベルを16ppmに上昇させると、0〜3ppmの範囲の鉄レベルにおいて10ppmのポリマー投与量で、不良な抑制効果が観察されたことを示す。例68、70及び75は、より高いカルシウムレベル(480ppm)において鉄レベル範囲を2〜3ppmに上昇させると、10ppmのポリマー投与量で満足できる抑制を与えなかったことを示す。しかしながら、ポリマー投与量を20ppmに上昇させることにより、50AA/50AMPSポリマーは、試験した最も高い鉄レベルにおいても優れた抑制を示した(例73)。例62、64、65、67及び72は、更に、特定範囲の鉄、ホスフェート、カルシウム及びポリマー投与量にわたる50AA/50AMPSポリマーの有効性を示す。
【0061】
例76及び77は、5%の非イオン化性モノマー単位を有する本発明のポリマー組成物(45AA/50AMPS/5tBAM)が、鉄及びホスフェートの高い含有レベルにおいて10ppmのポリマー投与レベルで優れた沈殿抑制を与えることを示す。対照的に、高い鉄又はホスフェートレベルの条件において適当な安定性を与えるためには(例68、74及び75と比較)、50AA/50AMPSポリマーの投与レベルを20ppmに上昇させなければならなかった(例72及び73)。
【0062】
Figure 0003832882
Figure 0003832882

Claims (8)

  1. 無機塩の沈澱を抑制することによって水性系を安定化させる方法であって、水性系に、
    (a)2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸又はそれらの塩の1以上から選択される不飽和スルホン酸40〜60重量%;及び
    (b)アクリル酸又はメタクリル酸又はそれらの塩から選択される不飽和カルボキシルモノマー40〜60重量%;
    のモノマー単位を有する有効量の水溶性ポリマーを加えることを含み;
    ポリマーの重量平均分子量は約3,000〜約10,000であり;水性系は、鉄、亜鉛、カルシウム、ホスフェート又はモリブデートイオンの1以上から選択される無機イオンを含み;水性系を約80℃を超える温度に保持する;
    前記の方法。
  2. 水性系が冷却水系であり、無機イオンが、カルシウム、鉄又はホスフェートイオンの1以上から選択される請求項1に記載の方法。
  3. カルシウム、鉄及びホスフェートイオンが、それぞれ、100〜1000ppm、0〜3ppm及び2〜30ppmの量で存在し、これらの量は水性系の重量のppmである請求項2に記載の方法。
  4. 水溶性ポリマーの量が、水性系の約0.1ppm〜約100ppmである請求項1に記載の方法。
  5. 無機塩の沈澱を抑制することによって水性系を安定化させる方法であって、水性系に、
    (a)2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸又はそれらの塩の1以上から選択される不飽和スルホン酸30〜60重量%;
    (b)アクリル酸又はメタクリル酸又はそれらの塩から選択される不飽和カルボキシルモノマー35〜65重量%;及び
    (c)tert−ブチルアクリルアミド、tert−オクチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、スチレン、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート又はヒドロキシプロピルアクリレートの1以上から選択される不飽和非イオン化性モノマー0.1〜10重量%;
    のモノマー単位を有する有効量の水溶性ポリマーを加えることを含み;
    ポリマーの重量平均分子量は約3,000〜約12,000であり;水性系は、鉄、亜鉛、カルシウム、ホスフェート又はモリブデートイオンの1以上から選択される無機イオンを含み;水性系を約80℃を超える温度に保持する;
    前記の方法。
  6. 水性系が冷却水系又は地熱プロセス水系であり、無機イオンが、カルシウム、鉄又はホスフェートイオンの1以上から選択される請求項5に記載の方法。
  7. カルシウム、鉄及びホスフェートイオンが、それぞれ、100〜1000ppm、0〜3ppm及び2〜30ppmの量で存在し、これらの量は水性系の重量のppmである請求項6に記載の方法。
  8. 水溶性ポリマーの量が、水性系の約0.1ppm〜約100ppmである請求項5に記載の方法。
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