JP3831233B2 - 外科用手術具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体組織を把持して処置する外科用手術具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、外科用手術具は、患部の切開や凝固、止血等の処置を行う際に用いられる。上記外科用手術具は、生体組織を処置するためのエネルギを先端側へ伝達するプローブと、このプローブ先端側との間で前記生体組織を把持する把持部材を前記プローブ先端側側部に対向して回動自在に支持する手術具本体とを備えて構成される。
【0003】
上記従来の外科用手術具は、手術部位(血管、臓器)に応じて使い分ける必要がある。このため、上記従来の外科用手術具は、例えば、生体組織を処置するためエネルギとして超音波やマイクロウェーブ等の異なるエネルギ値又は異なるエネルギを先端側へ伝達するための複数のプローブを着脱自在に上記手術具本体に取り付けて凝固又は凝固切開等の処置を施すものがある。
【0004】
更に、このような外科用手術具は、例えば上記把持部材にセラミックヒータ等の発熱部を備え、凝固又は凝固切開時以外は被処置部やその他の組織に接触しないように非露出され、上記プローブの先端側との間で把持した生体組織に対して発熱処置を施すものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の外科用手術具は、手術具本体にプローブのみ交換可能であっても、把持部材の温度に応じて、この交換したプローブに供給するエネルギを制御するための手段を有していなかった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、手術具本体を共通化し、安価な外科用手術具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の一態様による外科用手術具は、生体組織を処置するためのエネルギを先端側へ伝達する第1のプローブ及びこの第1のプローブとは異なるエネルギを先端側へ伝達する第2のプローブを有し、これら第1及び第2のプローブのいずれか一方を着脱自在に取り付け、このプローブ先端側との間で前記生体組織を把持する把持部材を前記プローブ先端側側部に対向して回動自在に支持する手術具本体を備えた外科用手術具において、
前記把持部材の温度を測定する温度測定手段を有し、この温度測定手段で測温したデータに基づき、前記手術具本体に取り付けた前記第1又は第2のプローブに前記手術具本体から供給される前記エネルギを制御可能とした。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の1実施の形態を説明する。
図1ないし図6は本発明の1実施の形態に係わり、図1は本発明の1実施の形態の外科用手術具の構成を示し、図2は図1の手術具本体及びプローブユニットの構成を示し、図3は図2のプローブユニットの具体例を示す構成図であり、図3(a)は超音波プローブの構成を示し、図3Bは熱メスプローブの構成を示し、図4はプローブユニットを手術具本体に取り付けた際の外科用手術具の先端側構成を示し、図5は図4の外科用手術具の断面図を示し、図5(a)はB−B断面図、図5(b)はC−C断面図、図5(c)はD−D断面図を示し、図6は外科用手術具を用いた外科用手術装置の構成を示す。
【0009】
図1に示すように本実施の形態の外科用手術具1は、手術具本体2と、この手術具本体2に着脱自在に取り付け可能なプローブユニット3とから主に構成される。前記手術具本体2は、手術の際に患者の体腔内へ挿入する細長で筒状の挿入シース部2aと、この挿入シース部2aの先端部に配設された先端作用部2bと、前記挿入シース部2aの基端部に配設された操作部2cとから構成される。
【0010】
前記操作部2cは、略円筒状の操作部本体11が設けられている。そして、この操作部本体11は、この後端部に前記プローブユニット3を着脱自在に接続する接続部12が形成されている(図2参照)。
【0011】
また、前記操作部本体11は、この外周面に固定ハンドル13及び回動自在な可動ハンドル14が設けられている。尚、前記操作部本体11は、前記固定ハンドル13の上側部分が一体に形成されている。
前記操作部本体11は、この基端部上方に高周波接続用電極ピン(以下、高周波電極ピン)15が後傾させて設けられている。この高周波電極ピン15は、後述の高周波電源装置に接続されるようになっている。
また、前記操作部本体11は、後述のヒータに電力を提供するためのヒータ用電極ピン(以下、ヒータ電極ピン)16が後傾させて設けられている。このヒータ電極ピン16は、後述の温度検出装置に接続されるようになっている。
【0012】
前記可動ハンドル14は、この上端部側に二股状の連結部17が形成されている。これら二股状の連結部17は、前記操作部本体11の両側に配置されている。更に、各連結部17は、この上端部にハンドル枢支軸14aが内方向に向けて突設されている。これらハンドル枢支軸14aは、前記挿入シース部2aに設けられた挿入部外套管18の軸線より上側位置の支点で前記操作部本体11に連結されている。このことにより、前記可動ハンドル14は、前記ハンドル枢支軸14aによって回動自在に枢支されている。
【0013】
また、前記可動ハンドル14の各連結部17は、後述の操作ロットに進退力を伝達する作動ピン14bが前記ハンドル枢支軸14aの近傍部位に内方向へ向けて突設されている。これら作動ピン14bは、前記挿入部外套管18の略軸線上に配置されている。この挿入部外套管18は、この基端部が回転ノブ19と共に、前記操作部本体11の先端部で長手中心線の軸周り方向に回動自在に取り付けられている。
【0014】
前記挿入部外套管18は、この金属管外周面に図示しない絶縁チューブが装着されて形成されている。この絶縁チューブは、前記挿入部外套管18の外周面全体を基端部までの大部分被覆するように設けられている。
【0015】
また、前記手術具本体2は、前記先端作用部2bに生体組織を把持するための片開き型のジョー21が回動自在に取り付けられている。このジョー21は、前記手術具本体2の高周波電極ピン15に後述の高周波電源装置が接続され、高周波電力を供給されるようになっている。
【0016】
前記挿入部外套管18は、この先端部に前記ジョー21を保持するジョー保持部22が設けられている。このジョー保持部22は、略管状の保持部材本体22aの先端部が絶縁カバー23で被覆され、高周波電流に対する絶縁が行われている。更に、前記ジョー21は、生体組織(臓器)を把持する把持部材24が取り付けられている。この把持部材24は、略鋸歯状の歯部25が形成されている。
【0017】
前記外科用手術具1は、図2に示すように前記手術具本体2の接続部12に前記プローブユニット3が着脱自在に接続されて構成されるようになっている。
図2に示すように前記プローブユニット3は、生体組織に処置を施す処置部30aを先端側に有する細長な略棒状のプローブ部30及びこのプローブ部30の基端側に接続されるハンドピース31とから構成される。
【0018】
前記ハンドピース31は、円筒状カバー31aの先端部にユニット連結部31bを設けている。このユニット連結部31bは、前記手術具本体2の接続部12に着脱可能に連結されるようなっている。
このユニット連結部31bの外周面は、リングの一部を切り離したC字型の形状の係合リング(Cリング)32が装着されている。また、前記円筒状カバー31aは、この後端部にハンドピースコード31cの一端が接続されている。このハンドピースコード31cは、この他端に図示しないハンドピースプラグが設けられている。
【0019】
図3に示すように前記プローブユニット3は、生体組織に超音波処置を施す超音波プローブユニット(以下、超音波プローブ)3A又は、生体組織に熱処置を施す熱メスプローブユニット(以下、熱メスプローブ)3Bを有している。これらプローブユニット3(超音波プローブ3A,熱メスプローブ3B)は、前記手術具本体2に着脱自在に交換可能な構成となっている。
【0020】
先ず、前記超音波プローブ3Aについて説明する。
図3(a)に示すように前記超音波プローブ3Aは、前記円筒状カバー31a内に超音波振動を発生する図示しない超音波振動子が内蔵される振動子ユニット41を設けている。
【0021】
前記超音波プローブ3Aは、前記ハンドピースプラグが超音波電源装置に接続され、前記振動子ユニット41内の超音波振動子が駆動されるようになっている(図6参照)。前記超音波振動子は、この先端部が第1段階の振幅拡大を行う図示しないホーンの基端部に連結される。
【0022】
前記超音波プローブ3Aは、前記ホーンの先端側プローブ取付部に前記プローブ部30として振動伝達部材42が着脱可能に連結される。この振動伝達部材42は、超音波振動の節の位置(複数箇所)にフランジ状の支持体42bが設けられている。この支持体42bは、弾性部材でリング状に形成されている。また、本実施の形態の振動伝達部材42は、基端部側から2つ目の支持体42bの前方に第2段階の振幅拡大を行う基端側ホーン42cが配設されている。
【0023】
更に、この基端側ホーン42cは、この先端部側に前記超音波振動の伝達を行う中間部42dと、最終的な振幅拡大を行う先端側ホーン42eと、前記処置部30aとして超音波処置部42fが順次配設されている。尚、前記超音波処置部42fは、前記振動伝達部材42の最先端部に配置されており、断面が略楕円形状に形成されている。
【0024】
次に、熱メスプローブ3Bについて説明する。
図3(b)に示すように前記熱メスプローブ3Bは、前記円筒状カバー31a内に前記プローブ部30として熱メスプローブ部43の基端側が設けられている。この熱メスプローブ部43は、この先端部に前記処置部30aとして熱処置部43aを設けている。この熱処置部43aは、図3(c)に示すようにセラミックヒータ44が設けられている。
【0025】
前記熱メスプローブ3Bは、前記ハンドピースプラグが熱メス電源装置に接続され、前記熱処置部43a内の前記セラミックヒータ44が駆動されるようになっている(図6参照)。このセラミックヒータ44への電源供給ラインは、前記熱メスプローブ部43及びハンドピースコード15cを介して前記熱メス電源装置に接続されるように構成されている。
【0026】
これらプローブユニット3(超音波プローブ3A,熱メスプローブ3B)は、前記手術具本体2に着脱自在に取り付けられ、図1で示したように外科用手術具1を構成するようになっている。
【0027】
次に、図4及び図5を用いてこのプローブユニット3を前記手術具本体2に取り付けた際の外科用手術具1の先端側構成を説明する。
図4は、前記手術具本体2に前記プローブユニット3を取り付けた際の外科用手術具1の先端側構成図を、図5は図4の外科用手術具1の断面図を示し、図5(a)はB−B断面図、図5(b)はC−C断面図、図5(c)はD−D断面図である。尚、ここでは、前記プローブユニット3として前記超音波プローブ3Aを用いて説明する。
【0028】
図4に示すように前記手術具本体2は、上述したように細長な筒状の挿入シース部2aを有している。この挿入シース部2aは、前記挿入部外套管18を構成する長軸の外パイプ51が前記操作部本体11から延設されている。この外パイプ51は、この基端部分で図示しないパイプ固定部材に固定されている。
【0029】
前記外パイプ51は、この内側に第1内パイプ52と、第2内パイプ53が配設されている。前記第1内パイプ52は、前記超音波プローブ3Aを挿通可能に形成されている。前記第2内パイプ53は、前記ジョー21に前記可動ハンドル14からの操作駆動力を伝達する操作ロッド54が挿通可能に形成されている。
【0030】
また、前記外パイプ51は、この先端部分に前記絶縁カバー23が取り付けられている。この絶縁カバー23と前記第1内パイプ52との内面は、前記超音波プローブ3Aが直接金属部位との干渉を防止するための筒状のプローブ抑え部材55が取り付けられている。
【0031】
このプローブ抑え部材55は、図5(a)に示すように中間外面部分を前記絶縁カバー23と前記第1内パイプ52との間に挟み込んで固定されている。
前記絶縁カバー23は、前記ジョー保持部22として前記超音波プローブ3Aとの間で生体組織を挟持するための前記保持部材本体22aを構成している。つまり、生体組織を把持するためのジョー21は、図5(b)に示すように同軸上に位置する2つの支点ピン56を介して前記絶縁カバー23に回動可能に取り付けられている。
【0032】
また、このジョー21は、この後端に固定ピン57を介して前記操作ロッド54の先端が固定的に連結されている。この操作ロッド54は、前記絶縁カバー23、前記第2内パイプ53を挿通し、前記操作部本体11まで延設されている。
前記操作部ロッド25は、この基端部が前記操作部本体11内に連結されている。
【0033】
前記ジョー21は、導電性の把持部材取付部58と、前記歯部25とが前記導電性ピン59により回動可能に取り付けられている。尚、前記歯部25は、例えば、PTFE(ポリ4フッ化エチレン樹脂)等の非導電性樹脂で形成される。
【0034】
また、この歯部25は、図5(c)に示すように超音波プローブ3Aの処置部42fに対して閉じた状態で噛合するようになっている。
【0035】
超音波プローブ3Aの処置部42fは、前記可動ハンドル14を前記固定ハンドル13に対して回動して前記ジョー21を閉じたとき、前記歯部25のみが接触するようになっている。
【0036】
前記把持部材取付部58及びこれに保持される前記歯部25は、前記ジョー21に対して導電性ピン59を介して一体的に回動自在に支持されている。生体組織を把持する際、前記歯部25は、前記超音波プローブ3Aの撓みに追従して前記処置部42fの全長に亘り生体組織に対し、均一に当接可能になっている。このとき、前記歯部25は、この内側に設けられた温度測定素子61により発生する温度を測定するようになっている。
【0037】
前記手術具本体2側の部材であるパイプ固定部材は、前記外パイプ51、前記絶縁カバー23、前記支点ピン56及び前記ジョー21のいづれも伝導性部材を介して前記把持部材取付部58と電気的に接続されるようになっている。
【0038】
そして、前記外科用手術具1は、図6に示すように温度検出装置、高周波電源装置、超音波電源装置又は熱メス電源装置に接続され、外科用手術装置を構成している。図6は、前記外科用手術具を用いた外科用手術装置の構成を示す。
【0039】
図6に示すように外科用手術装置70は、前記手術具本体2のヒータ電極ピン16に接続され、前記温度測定素子61で測定された温度データを受信する温度検出装置71と、前記手術具本体2の高周波電極ピン15に接続され、前記ジョー21に高周波電力を供給する高周波電源装置72と、前記超音波プローブ3Aに内蔵される超音波振動子を駆動制御する超音波電源装置73と、前記熱メスプローブ3Bに内蔵される前記セラミックヒータ44を駆動制御する熱メス電源装置74とを有して構成される。
【0040】
前記温度検出装置71は、前記温度測定素子61からの温度データを端子81A及又は端子81Bに切り換えるスイッチ81と、このスイッチ81で切り換えられた温度データを受信して、前記超音波電源装置73又は前記熱メス電源装置74へ送信する温度情報送信回路82とから構成される。
【0041】
前記スイッチ81は、前記超音波プローブ3Aを使用するときは端子81Aに、前記熱メスプローブ3Bを使用するときは端子81Bに切り換えるようになっている。これは、前記温度測定素子61は、前記超音波プローブ3Aを用いたときと前記熱メスプローブ3Bを用いたときと異なった測温をするためである。
【0042】
尚、前記温度検出装置71は、前記温度測定素子61が前記超音波プローブ3Aと前記熱メスプローブ3Bとが同じ程度に測温可能であれば、スイッチ81を不要とする。
【0043】
前記超音波電源装置73は、前記超音波プローブ3Aの超音波振動子を駆動するための駆動電力を発生する超音波電源部83と、この超音波電源部83で発生した駆動電力を前記超音波プローブ3Aへ出力する超音波電力出力部84と、前記温度検出装置71の前記温度情報送信回路82から出力される温度データに基づき、前記超音波電力出力部84を制御する超音波制御部85とから構成される。
【0044】
前記熱メス電源装置74は、前記熱メスプローブ3Bのセラミックヒータ44を駆動するための駆動電力を発生する熱メス電源部86と、この熱メス電源部86で発生した駆動電力を前記熱メスプローブ3Bへ出力する熱メス電力出力部87と、前記温度検出装置71の前記温度情報送信回路82から出力される温度データに基づき、前記熱メス電力出力部87を制御する熱メス制御部88とから構成される。
【0045】
前記超音波電源装置73の超音波制御部85は、前記温度測定素子61での測定温度が生体組織の凝固組織量と相関のある、例えば、100°Cに達するまでの時間Tを計測するようになっている。そして、前記超音波制御部85は、前記温度測定素子61での測定温度が100°Cに達するまで、所定の関数で設定された所定時間及び所定出力で超音波電力出力部84を制御するようになっている。
【0046】
また、前記超音波制御部85は、前記温度測定素子61での測定温度が100°Cに達するまでに所定時間が経過したら、図示しないブザーを駆動して電力供給を停止するようになっている。一方、この超音波制御部85と同様に、前記熱メス電源装置74の熱メス制御部88の動作も同様である。
【0047】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
外科用手術具1は、手術具本体2に超音波プローブ3A又は熱メスプローブ3Bが接続される。そして、外科用手術具1は、手術具本体2のヒータ電極ピン16に温度検出装置71が接続されると共に、手術具本体2の高周波電極ピン15に高周波電源装置72が接続される。
【0048】
ここで、外科用手術具1は、先ず、手術具本体2に超音波プローブ3Aが接続されると、この超音波プローブ3Aに超音波電源装置73が接続される。そして、外科用手術具1は、患者の体腔内に図示しないトラカールを介して挿入され、被検体部位に超音波処置を施す。
【0049】
そして、超音波処置が完了し、この後、被検体部位に熱処置を施す場合、外科用手術具1は、手術具本体2に熱メスプローブ3Bが接続されると、この熱メスプローブ3Bに熱馬頭電源装置74が接続される。
【0050】
このとき、外科用手術具1は、トラカールを抜き差しすること無く、手術具本体2から超音波プローブ3Aを取り外し、熱メスプローブ3Bが接続される。
これにより、本実施の形態は、手術具本体を共通化し、安価な外科用手術具を実現できる。
【0051】
尚、本発明は、以上述べた実施の形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0052】
[付記]
(付記項1) 生体組織を処置するためのエネルギを先端側へ伝達する第1のプローブ及びこの第1のプローブとは異なるエネルギ値又は異なるエネルギを先端側へ伝達する第2のプローブを有し、これら第1及び第2のプローブのいずれか一方を着脱自在に取り付け、このプローブ先端側との間で前記生体組織を把持する把持部材を前記プローブ先端側側部に対向して回動自在に支持する手術具本体を備えた外科用手術具において、
前記把持部材の温度を測定する温度測定手段を有し、この温度測定手段で測温したデータに基づき、前記手術具本体から前記第1及び第2のプローブのいずれか一方に供給される前記エネルギを制御可能としたことを特徴とする外科用手術具。
【0053】
(付記項2) 前記第1のプローブは、前記エネルギとして超音波を伝達し、先端側で生体組織に超音波処置を施す超音波プローブであることを特徴とする付記項1に記載の外科用手術具。
【0054】
(付記項3) 前記第2のプローブは、前記エネルギとして電力を伝達し、先端側で生体組織に熱処置を施す熱メスプローブであることを特徴とする付記項1に記載の外科用手術具。
【0055】
(付記項4) 前記手術具本体は、高周波電源と接続される端子を有していることを特徴とする付記項1に記載の外科用手術具。
【0056】
(付記項5) 前記温度測定手段は、前記把持部材の内側であって、前記手術具本体に取り付けた前記第1及び第2のプローブのいずれか一方に対して、対向する位置に設けたことを特徴とする付記項1に記載の外科用手術具。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、手術具本体を共通化し、安価な外科用手術具を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態の外科用手術具の構成図
【図2】図1の手術具本体及びプローブユニットの構成図
【図3】図2のプローブユニットの具体例を示す構成図
【図4】プローブユニットを手術具本体に取り付けた際の外科用手術具の先端側構成図
【図5】図4の外科用手術具の断面図
【図6】外科用手術具を用いた外科用手術装置の構成図
【符号の説明】
1…外科用手術具
2…手術具本体
3…プローブユニット
3A…超音波プローブ
3B…熱メスプローブ
11…操作部本体
12…接続部
24…把持部材
31b…ユニット連結部
61…温度測定素子
70…外科用手術装置
71…温度検出装置
73…超音波電源装置
74…熱メス電源装置

Claims (1)

  1. 生体組織を処置するためのエネルギを先端側へ伝達する第1のプローブ及びこの第1のプローブとは異なるエネルギを先端側へ伝達する第2のプローブを有し、これら第1及び第2のプローブのいずれか一方を着脱自在に取り付け、このプローブ先端側との間で前記生体組織を把持する把持部材を前記プローブ先端側側部に対向して回動自在に支持する手術具本体を備えた外科用手術具において、
    前記把持部材の温度を測定する温度測定手段を有し、この温度測定手段で測温したデータに基づき、前記手術具本体に取り付けた前記第1又は第2のプローブに前記手術具本体から供給される前記エネルギを制御可能としたことを特徴とする外科用手術具。
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