JP3828849B2 - データストリーム記録装置、データストリーム記録方法及びプログラム - Google Patents

データストリーム記録装置、データストリーム記録方法及びプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、データストリーム記録装置、データストリーム記録方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
画像や音声などのコンテンツを、コンテンツを表すデータを含むパケットが連続したものからなるデータストリームの形で放送するデジタル放送が利用されている。
【0003】
デジタル放送されたコンテンツは、デジタル形式のデータとして記憶装置に蓄積することができ、蓄積の際にデータの劣化が非常に起こりにくい。
このため、デジタル放送されたコンテンツにかかる著作権などの権利の保護を図るための技術が用いられている。具体的には、コンテンツを表すデータを暗号化した上で蓄積する手法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平08−125651号公報(段落0007、段落0042〜0046、第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、暗号化の手法が攻撃に対して十分な強度を持っていないと、暗号化されたデータは復号鍵を知らない者によっても容易に復号化されてしまい、データの十分な保護が図れない。
【0006】
この問題を解決する手法としては、コンテンツを表すデータの一部を、データストリームを構成するパケットから間引いて、間引いた部分を、不正なアクセスから守られた安全な退避用メモリ(例えば、所定のプログラムの制御に従ってのみアクセスできるようなメモリ)に退避させる、という手法が考えられる。
【0007】
より具体的には、例えば、コンテンツがAAC(Advanced Audio Coding)形式のデータで表された音声からなる場合、このデータの一部を間引くようにすれば、間引かれたデータを正当な手順で退避用メモリから読み出さない限り、この音声を正しく再生することはできない。従って、この音声の保護が図られる。
【0008】
しかし、データの一部を間引く上述の手法によっても、例えば、同一のコンテンツを複数個の装置に並行して蓄積し、これらの装置の一方で間引かれた部分を、他方から転記して補うようにすれば、コンテンツの完全な再生を不正に行うことが可能になってしまう、という問題がなお残る。
【0009】
また、データの間引きを行うとしても、データストリームに係る権利の権利者にとってデータストリームの重要な部分が保護されるべき部分であるか、という観点に関係なく間引きを行えば、データストリームに係る権利の保護は適切に行われないこととなる。
【0010】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、データの保護が十分に図られるようにするためのデータストリーム記録装置及びデータストリーム記録方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の第1の観点に係るデータストリーム記録装置は、
音声ES(Elementary Stream)を構成する音声データを含んだデータストリームを取得し、取得したデータストリームを構成する複数のパケットのうちから、第1のグループに振り分けるべきパケットを指定する指定データを抽出し、取得した前記複数のパケットのうち、前記指定データが指定するパケットを前記第1のグループに振り分け、残余のパケットを第2のグループに振り分ける間引き手段と、
前記間引き手段以外からのアクセスを実質的に阻止する第1の記憶領域を有する第1の記憶手段と、
第2の記憶領域を有する第2の記憶手段と、を備え、
前記間引き手段は、前記第1のグループに属するパケットを前記第1の記憶領域に格納し、前記第2のグループに属するパケットを第2の記憶領域に格納する、
ことを特徴とする。
【0012】
前記指定データは、例えば、前記データストリームに含まれるPMT(Program Map Table)若しくはEIT(Event Information Table)に含まれ、又は、前記データストリームに含まれるPMT若しくはEITに付加されているものであればよい。
【0013】
前記指定データは、前記第1のグループに振り分けるべきパケットが前記データストリーム内で存在し得る範囲を指定する範囲指定データと、当該範囲指定データが示す範囲内にあるパケットのうち前記第1のグループに振り分けるべきパケットが満たすべき条件を指定する条件指定データとを含んでいてもよい。
【0014】
各々の前記音声データは、それぞれ1個のPES(Packetized Elementary Stream)パケットに属していてもよく、
前記範囲指定データは、前記第1のグループに振り分けるべきパケットが含むデータがいずれのPESパケットに属するかを指定するものであってもよい。
【0015】
前記条件指定データは、前記範囲指定データが指定するPESパケットの存在する範囲を示すデータを含んだパケットを前記第1のグループに振り分けるべきパケットとして指定するものであってもよい。
【0016】
前記範囲指定データは、前記第1のグループに振り分けるべきパケットが含むデータが属するPESパケットに付されているPTS(Presentation Time Stamp)の内容を指定することにより、前記第1のグループに振り分けるべきパケットが含むデータがいずれのPESパケットに属するかを指定するものであるものであってもよい。
【0017】
前記間引き手段は、前記第1又は第2のグループに振り分けられたパケットを前記第1及び第2の記憶領域より読み出し、読み出したパケットに基づいて前記データストリームを復元する合成手段を備えるものであってもよい。
【0018】
前記間引き手段は、前記第1又は第2のグループに振り分けられたパケットが前記データストリーム内で占めていた位置を表す情報を生成して前記第1又は第2の記憶領域に格納するものであってもよい。
【0019】
前記間引き手段は、取得した前記データストリームを、前記第1のグループに振り分けられたパケットがダミー用パケットへと置換された置換済みデータストリームへと変換して、前記第2の記憶領域に格納するものであってもよい。
【0020】
前記間引き手段はプロセッサを備え、前記プロセッサは、所定のプログラムを実行することにより、前記第1の記憶領域にアクセスするものであってもよい。
【0021】
前記第1の記憶手段及び前記間引き手段は、前記プロセッサが所定のプログラムを実行することによりデータの伝送が可能となるバスを介して互いに接続されているものであってもよい。
【0022】
前記間引き手段は、前記第1及び/又は第2のグループに振り分けられたパケットを暗号化して前記第1及び/又は第2の記憶領域に格納するものであってもよい。
【0023】
また、この発明の第2の観点に係るデータストリーム記録方法は、
音声ES(Elementary Stream)を構成する音声データを含んだデータストリームを取得し、取得したデータストリームを構成する複数のパケットのうちから、第1のグループに振り分けるべきパケットを指定する指定データを抽出し、取得した前記複数のパケットのうち、前記指定データが指定するパケットを前記第1のグループに振り分け、残余のパケットを第2のグループに振り分け、
前記第1のグループに属するパケットを、所定のアクセス装置以外からのアクセスを実質的に阻止する第1の記憶領域に格納し、
前記第2のグループに属するパケットを第2の記憶領域に格納する、
ことを特徴とする。
【0024】
また、この発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
音声ES(Elementary Stream)を構成する音声データを含んだデータストリームを取得し、取得したデータストリームを構成する複数のパケットのうちから、第1のグループに振り分けるべきパケットを指定する指定データを抽出し、取得した前記複数のパケットのうち、前記指定データが指定するパケットを前記第1のグループに振り分け、残余のパケットを第2のグループに振り分ける間引き手段と、
前記間引き手段以外からのアクセスを実質的に阻止する第1の記憶領域を有する第1の記憶手段と、
第2の記憶領域を有する第2の記憶手段と、して機能させるためのプログラムであって、
前記間引き手段は、前記第1のグループに属するパケットを前記第1の記憶領域に格納し、前記第2のグループに属するパケットを第2の記憶領域に格納する、
ことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係るデジタル放送レコーダの構成を示す図である。図示するように、このデジタル放送レコーダは、マザーボード1と、マザーボード用ストレージ2と、受信ユニット3とより構成されている。マザーボード用ストレージ2はマザーボード1に接続されており、受信ユニット3は、接続バスBを介してマザーボード1に接続されている。
【0026】
マザーボード1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)等からなるプロセッサと、RAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、バスコントローラと、を備える。なお、接続バスBは、PCI(Peripheral Component Interface)バスからなる。
マザーボード1のメモリは、マザーボード1のプロセッサのワークエリアとなる記憶領域を有する。マザーボード1のバスコントローラは、マザーボード1のプロセッサとマザーボード1の外部の装置との間での接続バスBを介したデータ交換を制御するための制御回路からなる。
【0027】
マザーボード1は、マザーボード用ストレージ2に記憶されている放送記録再生プログラムを読み出し、この放送記録再生プログラムに従って後述する処理を行う。
放送記録再生プログラムが制御する処理は、機能的には複数の処理ブロックを含んでいる。具体的には、図5や図7を参照して後述するデマルチプレクサ1A、ストリーム間引きブロック1B、ストリーム合成ブロック1C、ストレージ記録ブロック1D、AAC(Advanced Audio Coding)デコードブロック1E及びストレージ読み出しブロック1F、の各処理ブロックを含んでいる。
【0028】
マザーボード用ストレージ2は、ハードディスク装置等より構成されていて、上述の放送記録再生プログラムを予め記憶している。そして、マザーボード1からのアクセスに従い、マザーボード1が供給するデータを記憶したり、自己が記憶しているデータを読み出してマザーボード1に供給したりする。
【0029】
受信ユニット3は、デジタル放送受信部31と、PCIバスブリッジ32と、コンテンツ保存用内部メモリ33と、IDE(Intelligent Drive Electronics)バスブリッジ34とを備える。
【0030】
デジタル放送受信部31は、復調回路より構成されており、内部バスを介してPCIバスブリッジ32に接続されている。デジタル放送受信部31は、外部よりデジタル放送された、データストリームを表す変調波を入力して復調することにより、データストリームを構成するTS(Transport Stream)パケットを復元する。そして、復元されたTSパケットを、PCIバスブリッジ32及び接続バスBを介してマザーボード1に供給する。
【0031】
デジタル放送受信部31が受信する変調波が表すデータストリームは、画像や音声などからなるコンテンツを表しており、図2に示すように、連続した複数のTSパケットより構成されている。
TSパケットはコンテンツをなす画像あるいは音声などを表すパケットであり、図2に示すデータ構造を有している。すなわち、TSパケットは、TSパケットヘッダと、TSパケットヘッダに後続するペイロード部(アダプテーション/ペイロード部)とより構成される。
【0032】
ペイロード部は、コンテンツを表すデータを含む部分である。図3に示すように、各ペイロード部は、同一のフレームの画像(又は同一の音声など)を構成するデータを含むもの同士を、これらのペイロード部が含まれているTSパケットが並んでいた順で互いに連結することにより、後述するPES(Packetized Elementary Stream)パケットを形成できるようになっている。
【0033】
TSパケットヘッダは、図2に示すように、先頭より順に、同期バイト、TSエラーデータ、ペイロードユニットスタートインジケータ、トランスポート優先度データ、PID(Program IDentifier)、トランスポートスクランブル制御データ、アダプテーションフィールド制御データ及び連続性指標を含む。
【0034】
このうち、PIDは、当該PID自身が含まれているTSパケットのペイロード部がどのコンテンツを表すか(たとえば、どの音声ES(後述)を表すか)を識別するデータである。
【0035】
また、ペイロードユニットスタートインジケータは、当該ペイロードユニットスタートインジケータ自身が含まれているTSパケットのペイロード部が、PESパケットの先頭のデータを含むか否かを示す。具体的には、たとえば、ペイロードユニットスタートインジケータの値が「1」である場合、当該ペイロードユニットスタートインジケータ自身が含まれているTSパケットのペイロード部がPESパケットの先頭のデータを含むことを示し、「0」である場合は、当該ペイロード部がPESパケットの先頭のデータを含まないことを示す。
【0036】
従って、1個のPESパケットは、たとえば、データストリーム中でPIDの値が互いに同一であるTSパケットを当該データストリーム内で並んでいた順に先頭から並べたものについて、値が「1」であるペイロードユニットスタートインジケータを含むTSパケット以降、値が「1」のペイロードユニットスタートインジケータを含む次のTSパケットの直前のTSパケットまでの連続する各TSパケットのペイロード部同士を連結することにより生成される。
【0037】
そして、PESパケットは、図3に示すように、PESヘッダと、PESデータとを含んでいる。
【0038】
このうちPESデータは、画像、音声あるいはその他のコンテンツを表すデータからなる。PESデータが音声を表す場合、1個のPESデータは、たとえば図3に示すように、1個のADTS(Audio Data Transport Stream)より構成される。
【0039】
ADTSは、ひと続きの音声を表す、AAC形式の音声データ(又はAAC形式の音声データと実質的に同一のデータ構造を有する音声データ)からなっている。図3に示すように、ADTSは、互いに連結することにより、コンテンツを表すデータストリームである音声ES(Elementary Stream)を形成できるようになっている。
【0040】
一方、PESヘッダは、このPESヘッダを含むPESパケットを識別する情報を含んでいる。このPESパケットがADTSを含んでいる場合、PESヘッダは、PTS(Presentation Time Stamp)を含んでいる。(なお、ADTSを含まないPESパケットがPTSを含んでいても差し支えない。)PTSは、このPTSを含んだPESパケットが表す音声(又は、画像若しくはその他のコンテンツ)をユーザに提示すべき時刻を表すデータからなっている。
【0041】
PESデータが後述のADTSより構成されている場合、このPESデータを含むPESパケットのPESヘッダが含んでいるPTSが示す値(時刻)は、このADTSに固有の時刻である。従って、PTSは、ADTSを識別する目的で利用され得る。
【0042】
また、TSパケットのうちには、どのPIDがどの音声ESを識別するものであるかを示すテーブルであるPMT(Program Map Table)をペイロード部に格納しているTSパケットが存在するものとする。PMTを格納するTSパケットは、繰り返し送信される。
【0043】
PMTには、分割対象指定記述子も含まれている(あるいは、PMTに分割対象指定記述子が付加されている)。分割対象指定記述子は、後述するストリーム間引きブロック1Bの処理に従ってマザーボード1が間引く(すなわち、コンテンツ保存用内部メモリ33に記憶させる)べきTSパケットを指定する情報を含むデータである。
【0044】
分割対象指定記述子は、具体的には、例えば、図4に示す書式で記述されている。図4に示す分割対象指定記述子は、関数"divide_control_descriptor()"として記述されている。
図4の分割対象指定記述子内では、この分割対象指定記述子が関数"divide_control_descriptor()"を記述するものであることを示す値を有するパラメータ"descriptor_tag"と、この分割対象指定記述子関数の全長を示すパラメータ"descriptor_length"と、マザーボード1によりTSパケットの間引きを受ける対象のデータストリームの種類を指定する値を有するパラメータ"ES_divide_control_type"とが定義されている。
【0045】
このうち、パラメータ"ES_divide_control_type"は、マザーボード1によりTSパケットの間引きを受ける対象のデータストリームが画像を表す場合は値"01"をとり、間引きを受ける対象のデータストリームが音声を表す場合は値"10"をとり、間引きを受ける対象のデータストリームがデータ放送コンテンツを表す場合は値"11"をとるものとする。(なお、図4は、パラメータ"ES_divide_control_type"の値が"10"に設定されている場合を例示している。)
【0046】
更に、図4の分割対象指定記述子内では、パラメータ"ES_divide_control_type"の値が"01"、"10"又は"11"であった場合について、それぞれ、いずれのTSパケットを間引くかを指定するパラメータが定義されている。
【0047】
図4は、(a)パラメータ"ES_divide_control_type"の値が"01"又は"11"であった場合はTSパケットの間引きが行われず、(b)パラメータ"ES_divide_control_type"の値が"10"であった場合は、PTSの値が、パラメータ"start_PTS"により示される値以上でパラメータ"end_PTS"により示される値以下であるようなPESパケットに属するデータを含むTSパケットの連続(以下、ブロックと呼ぶ)が、パラメータ"AudioES_divide_mode"により指定される手法で間引かれる、という指定が行われている場合を例示している。
(ただし、"start_PTS"及び"end_PTS"の値がいずれも0である場合は、データストリームに含まれるすべてのTSパケットが、"AudioES_divide_mode"により指定された手法による間引きの対象となるものとする。)
【0048】
パラメータ"AudioES_divide_mode"は、とり得る複数の値のいずれか、例えば、"1"、"2"又は"3"のいずれかの値をとる。
パラメータ"AudioES_divide_mode"の値が"1"である場合は、「ブロックに属する各PESパケットの先頭のデータを含むTSパケットが間引かれる」という指定をしていることを表す。
値が"2"である場合は、「ブロックに属するPESパケットのうち、ブロックの先頭からn番目(nは1以上の整数)のPESパケットと、以後3個おきに1個ずつ(つまり、先頭から(n+4)番目、(n+8)番目、等)のPESパケットとに属するデータを含むTSパケットが間引かれる」という指定をしていることを表す。
値が"3"である場合は、「ブロックに属するPESパケットのうち、PTSの値が"start_PTS"の値から3秒以内であるPESパケットと、以後3秒おきに3秒分ずつのPESパケットとに属するデータを含むTSパケットが間引かれる」という指定をしていることを表す。
【0049】
なお、間引きの対象となるブロックの総数は、図4に示すパラメータ"Audio_divide_count"により定義されているものとし、2次元パラメータ"(start_PTS,end_PTS)"は、0以上パラメータ"Audio_divide_count"の値未満の各整数の値をとる変数"j"の関数であるものとする。変数"j"の値がx(xは0以上パラメータ"Audio_divide_count"の値未満の任意の整数)である場合の2次元パラメータ"(start_PTS,end_PTS)"の値は、"(start_PTS,end_PTS)"を左辺とする代入式の右辺にある複数の2次元の値のうち左からx番目の値であるものとする。そしてこの、左からx番目の値が、間引きの対象であるx番目のブロックに属するPESパケットのPTSのとる値の範囲を示す。(なお、図4は、「間引きの対象となるブロックの総数は3個で、1番目のブロックが含むPESパケットのPTSの値がA以上B以下、2番目のブロックが含むPESパケットのPTSの値がC以上D以下、3番目のブロックが含むPESパケットのPTSの値がE以上F以下である(ただし、A<B<C<D<E<F)」という場合を例示している。)
【0050】
また、分割対象指定記述子は、間引きの対象となるTSパケットを、個々の音声ES毎に指定するものとする。例えば、PMTが個々の音声ESに関する情報を音声ES別に記述するものである場合は、間引きの対象を音声ES毎に指定するため、間引きの対象である音声ESに関する情報を記述する部分に、当該音声ESについての分割対象指定記述子が付加されるものとすればよい。
【0051】
物理的構成の説明に戻ると、PCIバスブリッジ32は、バスコントローラ等より構成されており、接続バスBを介してマザーボード1に接続されており、また、内部バスを介してIDEバスブリッジ34及びデジタル放送受信部31に接続されている。
PCIバスブリッジ32は、マザーボード1が放送記録再生プログラムの制御に従って行う、コンテンツ保存用内部メモリ33へのアクセスを媒介する。また、デジタル放送受信部31からコンテンツ保存用内部メモリ33へのデータの供給を媒介する。
【0052】
コンテンツ保存用内部メモリ33は、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の不揮発性メモリと、IDEバスを介したデータの伝送を行うためのインターフェース回路とより構成されている。
【0053】
IDEバスブリッジ34は、バスコントローラ等より構成されており、内部バスを介してPCIバスブリッジ32に接続され、一方でIDEバスを介してコンテンツ保存用内部メモリ33に接続されている。IDEバスブリッジ34は、マザーボード1が放送記録再生プログラムの制御に従って行う、コンテンツ保存用内部メモリ33へのアクセスを媒介する。
なお、PCIバスブリッジ32及びIDEバスブリッジ34は、マザーボード1が放送記録再生プログラムの制御に従わずにコンテンツ保存用内部メモリ33へとアクセスしても、このアクセスを実質的に阻止する。
【0054】
(動作)
次に、このデジタル放送レコーダの動作を説明する。
図5は、コンテンツを記録する処理の流れを示す図である。
図6は、ストリーム間引きブロックの処理を示すフローチャートである。
図7は、記録したコンテンツを再生する処理の流れを示す図である。
【0055】
(コンテンツの記録)
受信ユニット3のデジタル放送受信部31に、データストリームを表す変調波が供給されると、デジタル放送受信部31は、この変調波を復調することによりデータストリームを復元して、復元されたデータストリームを、PCIバスブリッジ32及び接続バスBを介し、マザーボード1に供給する。
【0056】
一方、マザーボード1は、たとえば外部から操作者の操作に従って供給される録音の指示に応答して、放送記録再生プログラムをマザーボード用ストレージ2より読み出して実行する。
【0057】
放送記録再生プログラムを実行するマザーボード1は、データストリームを供給されると(すなわち、TSパケットを順次供給されると)、デマルチプレクサ1Aの制御に従って、このTSパケットを、図5に示すように、ストリーム合成ブロック1C及びストリーム間引きブロック1Bの各処理ブロックに引き渡す。
【0058】
TSパケットがデマルチプレクサ1Aからストリーム合成ブロック1Cに引き渡された場合(つまり、このデジタル放送レコーダがデジタル放送を受信した場合)、マザーボード1はストリーム合成ブロック1Cの制御に従い、このTSパケットに特に処理を加えないまま、このTSパケットをAACデコードブロック1Eに引き渡す。
【0059】
AACデコードブロック1EにTSパケットが引き渡されると、マザーボード1は、AACデコードブロック1Eの制御に従い、このTSパケットが表す画像や音声をデコードし、図5に示すように、たとえばPCM(Pulse Code Modulation)信号などの音声信号などからなるコンテンツデータとして出力する。
【0060】
一方、マザーボード1は、ストリーム間引きブロック1Bの制御に従って、図6に示す処理を行う。
【0061】
すなわち、マザーボード1は、TSパケットがストリーム間引きブロック1Bに引き渡され始めると、順次引き渡されるTSパケットのうちから、PMTを格納しているものを抽出する。そして、抽出したTSパケットに含まれるPMTから、分割対象指定記述子を更に抽出し、一時記憶する(図6、ステップS1)。
【0062】
ステップS1の処理が終わると、マザーボード1は、TSパケットが引き続きストリーム間引きブロック1Bに引き渡されるたびに、このTSパケットに含まれるPIDが、蓄積する対象の音声ESを示すか否かを判別し、PIDが蓄積する対象の音声ESを示すと判別すると、このTSパケットを取得する(ステップS2)。なお、ステップS2で、PIDが蓄積する対象の音声ESを示すものでないと判別すると、マザーボード1は、このPIDを含むTSパケットを破棄して、ストリーム間引きブロック1Bの処理をステップS2に戻す(すなわち、次のTSパケットをデマルチプレクサ1Aからストリーム間引きブロック1Bへと引き渡す)。
【0063】
一方、PIDが蓄積する対象の音声ESを示すと判別すると、マザーボード1は、このPIDを含むTSパケットに含まれるペイロードユニットスタートインジケータの値が、PESパケットの先頭を含むことを示す値であるか否かを判別する(ステップS3)。
【0064】
そして、PESパケットの先頭を含まないことを示す値であるとステップS3で判別すると、マザーボード1は、PESパケットの先頭を含まないと判別されたTSパケット(非間引き対象パケット)をストレージ記録ブロック1Dに引き渡して、ストリーム間引きブロック1Bの処理をステップS2に戻す。(なお、本明細書及び図面では、マザーボード1から受信ユニット3に供給されたTSパケットを間引き対象パケットと呼び、ストリーム間引きブロック1Bからストレージ記録ブロック1Dへと引き渡されたTSパケットを非間引き対象パケットと呼ぶ。)
【0065】
ただし、マザーボード1は、ステップS1の処理を行って以降、まだ一度も後述のステップS5の処理を行っていない場合は、ステップS3で、PESパケットの先頭を含まないと判別されたTSパケットを破棄し、ストリーム間引きブロック1Bの処理をステップS2に戻すものとする。
【0066】
一方、PESパケットの先頭を含むことを示す値であると判別すると、マザーボード1はまず、このTSパケットのペイロード部に含まれるPESヘッダ相当部分よりPTSを抽出する(ステップS4)。
【0067】
また、ステップS1で抽出した分割対象指定記述子が示す間引きの対象が、ブロック内でのPESパケットの位置(例えば、ブロックの先頭から数えたPESパケットの順番など)に依存して決まるものである場合、ステップS4では、このPESヘッダを有するPESパケットが、ストリーム間引きブロック1Bの処理が始まって以降の任意の時点(例えば、ストリーム間引きブロック1Bの処理が始まった時点や、あるいは、ブロックの先頭となるTSパケットが特定された最新の時点、など)を基準として何番目に受信されたPESパケットであるかも特定する。
【0068】
次に、マザーボード1は、ステップS4で抽出したPTSと、ステップS4で特定したPESパケットの順番とに基づき、ステップS4でPTSを抽出したTSパケットが、ステップS1で抽出した分割対象指定記述子により間引く対象のTSパケットとして指定されているものであるか否かを判別する(ステップS5)。
【0069】
そして、マザーボード1は、ステップS4でPTSを抽出したTSパケットが間引く対象ではないとステップS5で判別すると、当該TSパケット(非間引き対象パケット)をストレージ記録ブロック1Dに引き渡して、ストリーム間引きブロック1Bの処理をステップS2に戻す。
【0070】
一方、ステップS4でPTSを抽出したTSパケットが間引く対象であるとステップS5で判別し、又は、後述のステップS7で取得したTSパケットが間引き対象パケットであると後述のステップS9で判別すると、マザーボード1は、ステップS2又はS7で最も新しく取得したTSパケット(間引き対象パケット)を、受信ユニット3のコンテンツ保存用内部メモリ33に書き込む(ステップS6)。
【0071】
なお、マザーボード1は、コンテンツ保存用内部メモリ33への間引き対象パケットの書き込みを、PCIバスブリッジ32及びIDEバスブリッジ34を介してコンテンツ保存用内部メモリ33にアクセスすることにより行う。すなわち、マザーボード1がコンテンツ保存用内部メモリ33にアクセスし、間引き対象パケットが受信ユニット3へと供給されると、受信ユニット3のPCIバスブリッジ32は、この間引き対象パケットをIDEバスブリッジ34へと供給し、IDEバスブリッジ34はコンテンツ保存用内部メモリ33にアクセスして、この間引き対象パケットを、コンテンツ保存用内部メモリ33の記憶領域に格納する。
【0072】
ステップS6の処理が終わると、マザーボード1は、引き続いてストリーム間引きブロック1Bに引き渡されるTSパケットに含まれるPIDが、蓄積する対象の音声ESを示すか否かを判別し、PIDが蓄積する対象の音声ESを示すと判別すると、このTSパケットを取得する(ステップS7)。なお、ステップS7でPIDが蓄積する対象の音声ESを示すものでないと判別すると、マザーボード1は、このPIDを含むTSパケットを破棄してストリーム間引きブロック1Bの処理をステップS7に戻すものとする。
【0073】
ステップS7でTSパケットを取得すると、マザーボード1は、このTSパケットに含まれるペイロードユニットスタートインジケータの値が、PESパケットの先頭を含むことを示す値であるか否かを判別する(ステップS8)。そして、PESパケットの先頭を含むことを示す値であると判別すると処理をステップS4に戻し、含まないことを示す値であると判別すると、処理をステップS9に進める。
【0074】
ステップS9でマザーボード1は、例えば、ステップS4で抽出したPTSや、ステップS4で特定したPESパケットの順位などに基づき、ステップS7で取得したTSパケットが、ステップS1で抽出した分割対象指定記述子により間引く対象のTSパケットとして指定されているものであるか否かを判別する。
そして、間引く対象であると判別すると処理をステップS6に戻し、間引く対象でないと判別すると、処理をステップS7に戻す。
ステップS1で抽出した分割対象指定記述子が示す間引きの対象がPESパケットの先頭部分を含むTSパケットだけではない場合、PESパケットの先頭部分を含まないTSパケットであって分割対象指定記述子が示す間引きの対象に合致するものは、ステップS9で、間引き対象パケットであると判別される。
【0075】
図6に示す処理を行う一方、ストリーム間引きブロック1Bの処理を行うマザーボード1は、ストレージ記録ブロック1Dに非間引き対象パケットを引き渡すときは、受信ユニット3が受信した元のデータストリームのうち間引き対象パケットをダミーのパケットへと置換した置換済みデータストリームの形でストレージ記録ブロック1Dに引き渡す。ダミーのパケットは、たとえば、TSパケットの所定の部分の値が、元のデータストリームに含まれているTSパケットの当該部分の値と異なる値であるようなパケットであればよい。
【0076】
なお、ダミーのパケットのペイロード部の内容は、当該ダミーのパケットにより置換された間引き対象パケットのペイロード部の内容と異なるものとする。ダミーのパケットのペイロード部の内容と、当該ダミーのパケットの位置にあった間引き対象パケットのペイロード部の内容との間には、実質的に相関関係がないことが望ましい。
【0077】
非間引き対象パケットがストレージ記録ブロック1Dへと引き渡されると、マザーボード1は、ストレージ記録ブロック1Dの制御に従ってマザーボード用ストレージ2にアクセスし、図5に示すように、この非間引き対象パケットを、マザーボード用ストレージ2の記憶領域に格納する。
【0078】
また、ストリーム間引きブロック1Bの処理を行うマザーボード1は、それぞれの間引き対象パケットの、元のデータストリーム内での位置を示す位置情報テーブルを作成し、この位置情報テーブルもストレージ記録ブロック1Dへと引き渡す。マザーボード1は、この位置情報テーブルも、ストレージ記録ブロック1Dの制御に従ってマザーボード用ストレージ2の記憶領域に格納する。
【0079】
なお、位置情報テーブルにより位置が表されている間引き対象パケットがどのコンテンツを表すものであるかを識別するため、マザーボード1は、たとえばこの位置情報テーブルを、この位置情報テーブルにより位置が表されている間引き対象パケットと共通のデータストリームから得られた非間引き対象パケットに対応付けて格納するようにすればよい。
【0080】
(記録したコンテンツの再生)
記録されたコンテンツを再生する場合、マザーボード1は、たとえば外部から操作者の操作に従って供給されるコンテンツ再生の指示に応答して、放送記録再生プログラムをマザーボード用ストレージ2より読み出して実行する。
【0081】
すると、マザーボード1は、PCIバスブリッジ32及びIDEバスブリッジ34を介してコンテンツ保存用内部メモリ33にアクセスし、間引き対象パケットを読み出す。読み出された間引き対象パケットはIDEバスブリッジ34に供給され、IDEバスブリッジ34はこの間引き対象パケットをPCIバスブリッジ32に転送し、PCIバスブリッジ32は、この間引き対象パケットを接続バスBを介してマザーボード1に供給する。
なお、読み出す対象の間引き対象パケットは、たとえば、マザーボード用ストレージ2から、再生する対象のコンテンツを表す非間引き対象パケットに対応付けられた位置情報テーブルをストレージ読み出しブロック1Fの制御に従って読み出し、参照することにより特定すればよい。
【0082】
マザーボード1は、図7に示すように、受信ユニット3から読み出した間引き対象パケットを、ストリーム合成ブロック1Cに引き渡す。
【0083】
一方、マザーボード1は、間引き対象パケットがストリーム合成ブロック1Cに引き渡されると、表しているコンテンツがこの間引き対象パケットと共通する非間引き対象パケット(置換済みデータストリーム)を、マザーボード用ストレージ2より読み出す。
【0084】
具体的には、マザーボード1は、たとえば、先に参照した位置情報テーブルに対応付けられている非間引き対象パケットを示す情報(たとえば、ファイル名や、格納されている記憶領域のアドレスなど)を、ストリーム合成ブロック1Cからストレージ読み出しブロック1Fに引き渡す。そして、ストレージ読み出しブロック1Fの制御に従ってマザーボード用ストレージ2にアクセスし、この情報により示される非間引き対象パケットをマザーボード用ストレージ2から読み出し、ストリーム合成ブロック1Cに引き渡す。
【0085】
また、マザーボード1は、元のデータストリーム内でのこの間引き対象パケットの位置を示すテーブルも、ストリーム合成ブロック1Cやストレージ読み出しブロック1Fの制御に従ってマザーボード用ストレージ2より読み出す。
【0086】
次に、マザーボード1は、ストリーム合成ブロック1Cの制御に従い、ストリーム合成ブロック1Cに引き渡された間引き対象パケット及び非間引き対象パケットの並び順を、読み出した位置情報テーブルの内容に従って、間引きが行われる前の状態へと復元する。具体的には、ストリーム合成ブロック1Cに引き渡された置換済みデータストリーム(すなわち、非間引き対象パケットの集合)に含まれるダミーのパケットを、読み出した位置情報テーブルによって当該ダミーのパケットの位置にあったと特定される間引き対象パケットに置換することにより、元のデータストリームを復元する。
そして、並び順が復元されたTSパケットを、図7に示すように、AACデコードブロック1Eに引き渡す。
【0087】
AACデコードブロック1EにTSパケットが引き渡されると、マザーボード1は、AACデコードブロック1Eの制御に従い、このTSパケットが表す音声をデコードし、図7に示すように、コンテンツデータとして出力する。
【0088】
以上説明した動作を行うこのデジタル放送レコーダは、ADTSを含むPESパケットを構成するデータをペイロード部に含むTSパケットのうち分割対象指定記述子により間引きの対象として指定されたもの(間引き対象パケット)をコンテンツ保存用内部メモリ33に記憶させる。そして、この間引き対象パケットは、放送記録再生プログラムの制御に従わずに読み出そうとしてもアクセスを実質的に阻止される。従って、たとえばマザーボード用ストレージ2を切り離し、外部のコンピュータ等を用い、マザーボード用ストレージ2の記憶内容に基づいて音声を再生しようとしても、間引き対象パケットに含まれているデータが表す部分の音声が正しく再生できない。この結果、音声からなるコンテンツの保護が図られる。
【0089】
また、間引き対象パケットは、各々のADTSに固有の情報を用いて指定されている。従って、このデジタル放送レコーダを複数個用いる等して、同一のデータストリームを複数個並行して蓄積しても、各デジタル放送レコーダ相互間で間引き対象パケットが共通になり、一方のデジタル放送レコーダが間引いたTSパケットを、他方のデジタル放送レコーダのマザーボード用ストレージ2から転記して補う、ということができない。
【0090】
また、間引き対象パケットは、データストリームを送信する放送事業者等が任意に決定できる。このため、データストリームに係る権利の権利者が保護を望む部分が、適切に保護される。
【0091】
また、このデジタル放送レコーダがコンテンツ保存用内部メモリ33に記憶させる間引き対象パケットは、ADTSを含むTSパケットの一部である。従って、コンテンツ保存用内部メモリ33の記憶容量は、たとえばADTSを含むTSパケットすべてをコンテンツ保存用内部メモリ33に記憶させるような構成で必要となる記憶容量に比べて小さな量で済む。
【0092】
なお、このデジタル放送レコーダの構成は上述のものに限られない。
たとえば、TSパケットに含まれる音声データ(ADTSを構成する音声データ)は、必ずしもAAC形式のデータでなくてもよく、たとえばMP3(MPEG1 audio layer 3)形式のデータやATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)形式のデータを含んでいてもよい。
【0093】
また、分割対象指定記述子の書式は任意であり、必ずしも図4を参照して説明した書式によらなくてもよい。また、分割対象指定記述子は、間引き対象パケットの指定を、PESパケットを指定する形で行う必要はない。従って、例えば、間引き対象パケットをTSパケット毎に指定してもよい。また、間引き対象パケットは、必ずしもPTSの値に基づいて指定される必要はない。
また、パラメータ"AudioES_divide_mode"の値により指定される、間引きの対象となるPESパケットの間隔や間引きの対象とならないPESパケットの間隔の設定も上述のものに限られず任意である。
【0094】
また、分割対象指定記述子が間引きの手法を指定する手法は、上述したパラメータ"AudioES_divide_mode"のような、予め定められた複数の手法のうちひとつを選択するパラメータを用いる手法に限られない。従って、分割対象指定記述子は、例えば、TSパケットの間引きの手法自体を任意の書式で記述するものであってもよい。
【0095】
また、分割対象指定記述子は、必ずしもPMT内に記述されたりPMTに付加されたりする必要はなく、データストリーム内の他の任意の位置に記述されていてもよい。従って、データストリームが、コンテンツを再生する装置にEPG(Electronic Program Guide)を表示させるためのデータであるEIT(Event Information Table)を含んでいる場合、分割対象指定記述子は、EIT内に記述されたりEITに付加されたりしていてもよい。
【0096】
分割対象指定記述子がEIT内に記述される場合は、間引きの対象を音声ES毎に指定するため、例えば、EITのうち、間引きの対象である音声ESに関する情報を記述する部分に、当該音声ESについての分割対象指定記述子が付加されるものとすればよい。
【0097】
また、データストリームは複数の異なる分割対象指定記述子を互いに異なるTSパケット内に含んでいてもよい。この場合、マザーボード1は、ステップS1の処理を終えて以降、ストリーム間引きブロック1Bの処理において新たにTSパケットを取得するたびに、当該TSパケットに新たな分割対象指定記述子が含まれていればこの新たな分割対象指定記述子を抽出して一時記憶し、最も新しく抽出した分割対象指定記述子を、ステップS1で抽出した分割対象指定記述子として扱うようにすればよい。
【0098】
また、受信ユニット3はコンテンツ保存用内部メモリ33を複数備えてもよく、データストリームは3個以上のグループに振り分けられてもよい。
また、非間引き対象パケットは必ずしも置換済みデータストリームの形でマザーボード用ストレージ2に記憶される必要はない。すなわちダミーのパケットは必要なものではない。
【0099】
また、このデジタル放送レコーダは、マザーボード1が生成したコンテンツデータが表す音声を再生するための増幅回路やスピーカ等を備えていてもよい。増幅回路やスピーカ等がマザーボード1に搭載されていてもよい。
【0100】
また、マザーボード1は、間引き対象パケットの位置を示す位置情報テーブルを当該間引き対象パケットに対応付けてコンテンツ保存用内部メモリ33に格納するようにし、記録したコンテンツを再生するときは位置情報テーブルをコンテンツ保存用内部メモリ33から読み出して用いるようにもよい。
【0101】
また、接続バスBは必ずしもPCIバスに限られず任意の規格に準拠したバスであってよい。従って、接続バスBは、たとえばPC Card Standardに準拠するバスからなっていてもよいし、USB(Universal Serial Bus)からなっていてもよい。ただし、受信ユニット3は、接続バスBがPCIバスでない場合、PCIバスブリッジ32に代えて、接続バスBが準拠する規格に適合したデータ交換を媒介するバスコントローラ等を備えるものとする。
【0102】
また、コンテンツ保存用内部メモリ33とIDEバスブリッジ34とを接続するバスは必ずしもIDEバスに限られず任意の規格に準拠したバスであってよい。従って、このバスは、たとえばメモリ専用バスからなっていてもよい。ただし、受信ユニット3は、このバスがIDEバスでない場合、IDEバスブリッジ34に代えて、このバスが準拠する規格に適合したデータ交換を媒介するバスコントローラ等を備えるものとし、また、コンテンツ保存用内部メモリ33が備えるインターフェース回路も、このバスが準拠する規格に適合したデータ交換を媒介するものとする。
【0103】
また、マザーボード1は、コンテンツを記録するときは非間引き対象パケットを暗号化してからマザーボード用ストレージ2に記憶させ、記録したコンテンツを再生するときは、暗号化された非間引き対象パケットを読み出して復号化してからデータストリームの復元を行うようにしてもよい。
同様に、コンテンツを記録するときは間引き対象パケットを暗号化してからコンテンツ保存用内部メモリ33に書き込み、記録したコンテンツを再生するときは、暗号化された間引き対象パケットを読み出して復号化してからデータストリームの復元を行うようにしてもよい。
【0104】
以上、この発明の実施の形態を説明したが、この発明にかかるデータストリーム記録装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。
例えば、パーソナルコンピュータに上述のマザーボード1、マザーボード用ストレージ2及び受信ユニット3の動作を実行させるためのプログラムを格納した媒体(CD−ROM、MO、FD等)から該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行するデジタル放送レコーダを構成することができる。
【0105】
また、例えば、通信回線の掲示板(BBS)に該プログラムを掲示し、これを通信回線を介して配信してもよく、また、該プログラムを表す信号により搬送波を変調し、得られた変調波を伝送し、この変調波を受信した装置が変調波を復調して該プログラムを復元するようにしてもよい。
そして、該プログラムを起動し、OSの制御下に、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
【0106】
なお、OSが処理の一部を分担する場合、あるいは、OSが本願発明の1つの構成要素の一部を構成するような場合には、記録媒体には、その部分を除いたプログラムを格納してもよい。この場合も、この発明では、その記録媒体には、コンピュータが実行する各機能又はステップを実行するためのプログラムが格納されているものとする。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、データの保護が十分に図られるようにするためのデータストリーム記録装置及びデータストリーム記録方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るデジタル放送レコーダの構成を示すブロック図である。
【図2】データストリーム及びTSパケットのデータ構造を示す図である。
【図3】PESパケット及び音声ESのデータ構造を示す図である。
【図4】分割対象指定記述子の書式を示す図である。
【図5】コンテンツを記録する処理の流れを示す図である。
【図6】ストリーム間引きブロックの処理を示すフローチャートである。
【図7】記録したコンテンツを再生する処理の流れを示す図である。
【符号の説明】
1 マザーボード
2 マザーボード用ストレージ
3 受信ユニット
31 デジタル放送受信部
32 PCIバスブリッジ
33 コンテンツ保存用内部メモリ
34 IDEバスブリッジ
B 接続バス

Claims (14)

  1. 音声ES(Elementary Stream)を構成する音声データを含んだデータストリームを取得し、取得したデータストリームを構成する複数のパケットのうちから、第1のグループに振り分けるべきパケットを指定する指定データを抽出し、取得した前記複数のパケットのうち、前記指定データが指定するパケットを前記第1のグループに振り分け、残余のパケットを第2のグループに振り分ける間引き手段と、
    前記間引き手段以外からのアクセスを実質的に阻止する第1の記憶領域を有する第1の記憶手段と、
    第2の記憶領域を有する第2の記憶手段と、を備え、
    前記間引き手段は、前記第1のグループに属するパケットを前記第1の記憶領域に格納し、前記第2のグループに属するパケットを第2の記憶領域に格納する、
    ことを特徴とするデータストリーム記録装置。
  2. 前記指定データは、前記データストリームに含まれるPMT(Program Map Table)若しくはEIT(Event Information Table)に含まれ、又は、前記データストリームに含まれるPMT若しくはEITに付加されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータストリーム記録装置。
  3. 前記指定データは、前記第1のグループに振り分けるべきパケットが前記データストリーム内で存在し得る範囲を指定する範囲指定データと、当該範囲指定データが示す範囲内にあるパケットのうち前記第1のグループに振り分けるべきパケットが満たすべき条件を指定する条件指定データとを含んでいる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータストリーム記録装置。
  4. 各々の前記音声データは、それぞれ1個のPES(Packetized Elementary Stream)パケットに属しており、
    前記範囲指定データは、前記第1のグループに振り分けるべきパケットが含むデータがいずれのPESパケットに属するかを指定するものである、
    ことを特徴とする請求項3に記載のデータストリーム記録装置。
  5. 前記条件指定データは、前記範囲指定データが指定するPESパケットの存在する範囲を示すデータを含んだパケットを前記第1のグループに振り分けるべきパケットとして指定するものである、
    ことを特徴とする請求項4に記載のデータストリーム記録装置。
  6. 前記範囲指定データは、前記第1のグループに振り分けるべきパケットが含むデータが属するPESパケットに付されているPTS(Presentation Time Stamp)の内容を指定することにより、前記第1のグループに振り分けるべきパケットが含むデータがいずれのPESパケットに属するかを指定するものである、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のデータストリーム記録装置。
  7. 前記間引き手段は、前記第1又は第2のグループに振り分けられたパケットを前記第1及び第2の記憶領域より読み出し、読み出したパケットに基づいて前記データストリームを復元する合成手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のデータストリーム記録装置。
  8. 前記間引き手段は、前記第1又は第2のグループに振り分けられたパケットが前記データストリーム内で占めていた位置を表す情報を生成して前記第1又は第2の記憶領域に格納する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のデータストリーム記録装置。
  9. 前記間引き手段は、取得した前記データストリームを、前記第1のグループに振り分けられたパケットがダミー用パケットへと置換された置換済みデータストリームへと変換して、前記第2の記憶領域に格納する、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のデータストリーム記録装置。
  10. 前記間引き手段はプロセッサを備え、前記プロセッサは、所定のプログラムを実行することにより、前記第1の記憶領域にアクセスする、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のデータストリーム記録装置。
  11. 前記第1の記憶手段及び前記間引き手段は、前記プロセッサが所定のプログラムを実行することによりデータの伝送が可能となるバスを介して互いに接続されている、
    ことを特徴とする請求項10に記載のデータストリーム記録装置。
  12. 前記間引き手段は、前記第1及び/又は第2のグループに振り分けられたパケットを暗号化して前記第1及び/又は第2の記憶領域に格納する、
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のデータストリーム記録装置。
  13. 音声ES(Elementary Stream)を構成する音声データを含んだデータストリームを取得し、取得したデータストリームを構成する複数のパケットのうちから、第1のグループに振り分けるべきパケットを指定する指定データを抽出し、取得した前記複数のパケットのうち、前記指定データが指定するパケットを前記第1のグループに振り分け、残余のパケットを第2のグループに振り分け、
    前記第1のグループに属するパケットを、所定のアクセス装置以外からのアクセスを実質的に阻止する第1の記憶領域に格納し、
    前記第2のグループに属するパケットを第2の記憶領域に格納する、
    ことを特徴とするデータストリーム記録方法。
  14. コンピュータを、
    音声ES(Elementary Stream)を構成する音声データを含んだデータストリームを取得し、取得したデータストリームを構成する複数のパケットのうちから、第1のグループに振り分けるべきパケットを指定する指定データを抽出し、取得した前記複数のパケットのうち、前記指定データが指定するパケットを前記第1のグループに振り分け、残余のパケットを第2のグループに振り分ける間引き手段と、
    前記間引き手段以外からのアクセスを実質的に阻止する第1の記憶領域を有する第1の記憶手段と、
    第2の記憶領域を有する第2の記憶手段と、して機能させるためのプログラムであって、
    前記間引き手段は、前記第1のグループに属するパケットを前記第1の記憶領域に格納し、前記第2のグループに属するパケットを第2の記憶領域に格納する、
    ことを特徴とするプログラム。
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