JP3828795B2 - ポインティングディバイス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯端末、制御装置及び自動車部品等の各種電気・電子機器で使用される多方向スイッチやコンピュータやゲーム機等においてポインターの2次元の座標位置を入力するためのジョイスティック等の機能部品であるポインティングデバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、入力操作部を倒すことでコンピュータのディスプレイに表示されるポインターのアイコンを自由な位置へ移動させ、ディスプレイに表示されている選択肢から目標とする命令を選択できるようにしたポインティングデバイスで、接点部分に導電性エラストマーを使用したものが知られている(例えば、国際出願公開WO99/17180号公報を参照のこと)。
【0003】
図7は、従来のこの種のポインティングデバイスを示した操作前の状態を示した要部縦断面図である。図8は、従来のポインティングデバイスの操作時の状態を示した要部縦断面図である。
【0004】
この従来のポインティングデバイス30では、上下左右は勿論その他の任意な方向へ入力操作部31を倒すことにより、入力操作部31の下方に設けられた導電性エラストマー製の凸球面部32の一部が固定基板33上に設けられた円形電極34に接触するようになっている。円形電極34の外側には、円周を4分割した4箇所に外周部電極35が設けられており、このうち対向する一対の外周部電極35のいずれか一方に電圧を印加し、他方の外周部電極35を接地させるようにしている。そして、移動前の凸球面部32が円形電極34と接触した部位から移動後の接触部位までの凸球面部32の外表面に沿った距離に比例して印加されたアナログ的電圧の変化をデジタル的に変換してその指定した位置を検出する仕組みになっている。
【0005】
この従来のポインティングディバイス30では、操作開始前及び操作終了後の作動休止状態にあっては、固定基板33と凸球面部32とは数mmの隙間Sが設けられているため、図8に示したように、操作開始時に入力操作部31の操作状態如何により凸球面部32が円形電極34の中央から外れた位置に接触することになる。そのため、操作開始時に実際に接触した円形電極34の中央から外れた位置が初期値として設定されてしまうため、円形電極34の中央が初期値となるように設計されている場合には、位置検出に誤差を生じることがあった。
【0006】
また、入力操作部31を目的の方向に倒して目的の位置を選択する選択機能に加えて、その位置で所定の命令を指示するための確定機能を持たせる場合には、図9に示したように、固定基板33上の円形電極34に替えて中央電極37とその外側に間隔を置いて配置された環状電極38とを設け、この環状電極38に逆椀状の金属製皿バネ36の周縁部を接触させておき、入力操作部31を押し下げると金属製皿バネ36が弾性変形して、その中央部が固定基板33上に設けた中央電極37に接触して中央電極37と環状電極38との回路が閉じられることで、確定機能を実現するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属製皿バネ36、入力操作部31及び凸球面部32の部品精度並びに固定基板33に入力操作部31を組み付ける際の組立誤差等により、凸球面部32の頂点部と逆椀状の金属製皿バネ36の中央部との位置合わせが難しく、結果的に製品の歩留まりが悪いものとなっていた。
【0008】
また、凸球面部32で逆椀状の金属製皿バネ36の中央部を弾性変形させる際には、曲面同士の接触となるから、入力操作部31を押し下げた力が金属製皿バネ36の中央に作用させることが難しく、他方、金属製皿バネ36が小さい場合には、中央の極めて小さい範囲を押圧しないとクリック感が得られないため、凸球面部32で逆椀状の金属製皿バネ36の中央部を弾性変形させるには、金属製皿バネ36の大きさをある程度以上に大きなのものとしなければならず、その結果、小さなポインティングデバイス30を得ることができなかった。
【0009】
この発明は、以上のような従来のポインティングデバイスの問題点を解決するためになされたもので、検出誤差を防止し確定機能を実現する際の操作時のクリック感が確実に得られる小型のポインティングデバイスを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、スイッチ部材と該スイッチ部材を取り付ける固定基板との間に導電性の面状接触体を備え、前記スイッチ部材には一端に入力操作部を設け他端に導電性の凸球面部とを設けたアクチュエータが組み込まれ、前記凸球面部が前記面状接触体と接触することによって生じる電気的特性を利用して前記入力操作部の位置データを読み取るようにしたポインティングディバイスであって、前記スイッチ部材は前記入力操作部が首振り自在に支承される可撓性の薄肉部を介して前記アクチュエータと該アクチュエータを支える基部とが一体に接続され、前記凸球面部の頂点部と前記面状接触体とを絶縁性接着剤を介して絶縁固定し、前記入力操作部の動作に対応して前記凸球面部の一部が前記凸球面部の頂点部を支点として前記面状接触体上を転接するようにしたことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記凸球面部の頂点部に環状凹部に囲まれた押圧凸部を設けたことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記面状接触体はクリック感を発生できる逆椀状の弾性部材であって、該弾性部材の周縁部は前記固定基板上に設けた外周部電極に接し中央部は前記固定基板上に設けた中央部電極と間隔を置いて対向しており、前記入力操作部を押し下げることにより前記弾性部材の中央部が前記中央電極と接触して前記外周部電極と通電するようにしたことを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3の構成に加え、前記凸球面部が導電性エラストマーであり、前記押圧凸部が硬質樹脂であることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示した実施の形態に基づいて説明する。
【0016】
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明に係るポインティングディバイスの実施の形態1の構造を示した要部縦断面図である。
【0017】
この発明に係るポインティングディバイスの実施の形態1では、一端に入力操作部2を設け他端に導電性の凸球面部3とを設けたアクチュエータ4を有しており、このアクチュエータ4は入力操作部2が首振り自在に支承される可撓性の薄肉部5を介してこのアクチュエータ4を支える基部6とが一体に接続されている。凸球面部3の材料としては、弾性を有する導電性エラストマーが好ましい。
【0018】
アクチュエータ4は、このアクチュエータ4を囲むケース7の孔8からアクチュエータ4の入力操作部2が直立した姿勢で突出するようになっている。この入力操作部2には、指に与える感触をよくするため及び滑り止め等の操作性の向上や視認性の向上を目的として、必要に応じてデザイン性を有するキャップ9を取り付けるようにしている。
【0019】
つまり、スイッチ部材1は入力操作部2と凸球面部3とからなるアクチュエータ4、ドーム状の薄肉部5、基部6が同一の導電性エラストマーで一体成形でき、このスイッチ部材1がケース7内に納められた状態で固定基板10に固定されている。
【0020】
入力操作部2は操作していないときはドーム状の薄肉部5によって直立した姿勢を保っており、その状態から何れかの方向に入力操作部2を倒すように(首振り自在に)操作する場合には、ドーム状の薄肉部5がその際の首振り運動を支承するヒンジ部として機能する。
【0021】
図2は、この発明が係るポインティングデバイスの実施の形態1の固定基板上の電極パターンを示した平面図である。
【0022】
固定基板10の表面には、アクチュエータ4の凸球面部3に対向させて、この凸球面部3の投影形状とほぼ等しい大きさをした円形の面状接触体11が印刷手段によって設けられている。実施の形態1では、面状接触体11には固定電極12とその中央部に固定電極12と環状の間隙Gを介して電気的に遮断された中央部電極13が設けられている。
【0023】
面状接触体11の外側には、少なくとも2方向から電圧を印加する少なくとも2対の電極対14,15を備え、面状接触体11の任意位置における各電極対14,15による電位を読み出して座標情報に変換するようになっている。
【0024】
図2に示したものでは、同一構成の2対の電極対14,15が固定電極12の外周に、円周を90°分割した上下左右4箇所(0°、90°、180°、270°)に外周部電極16a,16b,16c,16dが設けられており、対向する一対の外周部電極(16a、16c又は16b、16d)のいずれか一方の外周部電極(16a又は16c及び16b又は16d)に電圧を印加し、他方の外周部電極35(16c又は16a及び16d又は16b)を接地させるようにしている。例えば、0°の外周部電極16a及び90°の外周部電極16bに印加し、180°の外周部電極16c及び270°の外周部電極16dを接地した場合には、0°の外周部電極16a及び90°の外周部電極16bから流れた電流は導電性エラストマーの凸球面部3の頂点部が接触している中央部電極13を経て180°の外周部電極(接地側電極)16c及び270°の外周部電極(接地側電極)16dへ電流が流れる。そして、移動前の凸球面部3が固定電極12と接触した部位から移動後の接触部位までの凸球面部3の外表面に沿った距離に比例して印加されたアナログ的電圧の変化をデジタル的に変換してその指定した位置を検出する仕組みになっている。
【0025】
図1に示したように、凸球面部3の頂点部と固定基板10上の中央部電極13とは絶縁性固定手段である絶縁性接着剤20によって固定されている。つまり、凸球面部3の頂点部と固定基板10上の中央部電極13とは物理的には一体になっているが、電気的にはつながっていない状態にあるから、互いに導電性を有する材料であるにも拘わらず、ポインティングディバイスを使用しない時には電気が流れることがないため電力を消費することがない。
【0026】
以下、この発明の実施の形態1の作用について説明する。
【0027】
操作前の入力操作部2は直立状態にあり、その状態を初期値に設定しておく。他方、凸球面部3の頂点部と固定基板10上の中央部電極13とは常時固定されているので、アクチュエータ4の入力操作部2を目的の方向に倒す操作をすると、入力操作部2の傾きの度合いに伴いドーム状の薄肉部5の弾性変形が進み、固定基板10上の面状接触体11の固定電極12と凸球面部3との接触箇所が変わるので、その変化した接触位置における少なくとも2対の電極対14,15による電位を検出するようにしておき、これを座標情報に変換することで、面状接触体11のどの部位に凸球面部3が接触しているかがわかることになる。
【0028】
したがって、入力操作部2を目的の方向へ倒す操作をすることで、その動きに対応して凸球面部3表面に接触している面状接触体11の特定のX−Y座標位置が定まる。そこで、その接触している特定の箇所での電位に対応したスイッチ回路を閉じるように設定しておくことで、目的とする電気的な機能を働かすことが可能となる。
【0029】
この実施の形態1にあっては、アクチュエータ4の入力操作部2、凸球面部3、ドーム状の薄肉部5、基部6とからなるスイッチ部材1が一体に構成できるため、回路部分を除いた構成部材はスイッチ部材1、面状接触体11が設けられた固定基板10及びスイッチ部材1を収容するケース7の3点のみでポインティングディバイスが完成できる。使用環境がよくて鋭利な物体等による外傷の発生がない場合にはケース7も不要となり、固定基板10とスイッチ部材1だけで足りる。
【0030】
また、凸球面部3の頂点部を固定基板10上の中央電極13に絶縁性接着剤20にて接着固定しているため、操作開始位置が中央電極13の位置のまま常に一定であるから、初期値のずれによる検出誤差を防止し、しかも固定電極12の中央から外れた僅かな動きでもその変化を検出することができるようになる。
【0031】
図3は実施の形態1の他の態様を示したものであり、凸球面部3の頂点部に押圧凸部21を設けている。これにより、中央部電極13と凸球面部3を一体化する際に、押圧凸部21の存在により凸球面部3の頂点部を正しく中央部電極13に位置決めすることが容易となる。
【0032】
ここで、凸球面部3の頂点部に設けた押圧凸部21の先端と中央部電極13の頂点部との間には絶縁性接着剤20が介在した状態で両者が一体となっている。つまり、両者は物理的には一体になっているが、電気的にはつながっていない状態にあるから、互いに導電性を有する材料であるにも拘わらず、ポインティングディバイスを使用しない時には電気が流れることがないため電力を消費することがない。
【0033】
[発明の実施の形態2]
図4は、この発明に係るポインティングディバイスの実施の形態2を示した要部縦断面図である。
【0034】
図1乃至3に示した実施の形態1では、アクチュエータ4の凸球面部3の表面と固定基板10の表面との間には印刷された固定電極12としての面状接触体11を除き何ら他の部材を設けていないが、図4に示した実施の形態2にあっては、凸球面部3と固定基板10との間に入力操作部2を押し下げたときにクリック感を発生することのできる弾性部材17を設けている。
【0035】
そして、この弾性部材17は凸球面部3と接触する面状接触体を兼ねており、中央部が僅かに隆起した逆椀状で導電性を有するものであれば樹脂製又は金属製のいずれであってもよい。
【0036】
入力操作部2を操作していないときは、逆椀状の弾性部材(面状接触体)17の中央部が固定基板10上の中央部電極13とは僅かな間隔を保った状態で離れており、入力操作部2に押圧力が作用した際に、弾性部材(面状接触体)17の中央部が固定基板10側に弾性変形して中央部電極13に接触するようになっている。
【0037】
図5は、実施の形態2の固定基板10上に設けた電極パターンの平面図である。
【0038】
弾性部材(面状接触体)17の中央部に対向する固定基板10上には中央部電極13が設けられており、この中央部電極13の外側には間隔Dをおいて弾性部材(面状接触体)17の周縁部と接触する環状電極18が設けられている。さらに、この環状電極18の外側には、少なくとも2方向から電圧を印加する少なくとも2対の電極対14,15を備え、弾性部材(面状接触体)17の任意位置における各電極対14,15による電位を読み出して座標情報に変換するようになっている。2対の電極対14,15については実施の形態1と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0039】
図4に示したように、凸球面部3の頂点部には押圧凸部21が設けられており、この押圧凸部21と弾性部材(面状接触体)17の頂点部とは絶縁性固定手段である絶縁性接着剤20によって固定されている。つまり、凸球面部3の頂点部の押圧凸部21と弾性部材(面状接触体)17の頂点部とは物理的には一体になっているが、電気的にはつながっていない状態にある。より具体的には、押圧凸部21の先端と弾性部材(面状接触体)17の頂点部との間には絶縁性接着剤20が介在した状態で両者が一体となっている。
【0040】
また、押圧凸部21とアクチュエータ4の入力操作部2とは硬質樹脂で一体に成形し、他方、凸球面部3、ドーム状の薄肉部5、基部6とは導電性エラストマーにて一体に成形している。これにより、弾性部材(面状接触体)17の中央部に硬質の部材で押圧力を与えることが可能となるため、入力操作部2を操作して弾性部材(面状接触体)17を押し下げたときに明確なクリック感を得ることができる。
【0041】
以下、この発明の実施の形態2の作用について説明する。
【0042】
図6は、この実施の形態2の入力操作部を押し下げた状態を示した要部縦断面図である。
【0043】
操作前の入力操作部2は直立状態にあり、その状態を初期値に設定しておく。他方、凸球面部3の頂点部の押圧凸部21と弾性部材(面状接触体)17の中央部とは常時固定されているので、アクチュエータ4の入力操作部2を目的の方向に倒す操作をすると、入力操作部2の傾きの度合いに伴いドーム状の薄肉部5の弾性変形が進み、弾性部材(面状接触体)17と凸球面部3との接触箇所が変わるので、その変化した接触位置における少なくとも2対の電極対14,15による電位を検出するようにしておき、これを座標情報に変換することで、弾性部材(面状接触体)17のどの部位に凸球面部3が接触しているかがわかることになる。
【0044】
また、図6に示したように、アクチュエータ4の入力操作部2を真下に押し下げると、入力操作部2の降下度合いに伴いドーム状の薄肉部8の弾性変形が進み、凸球面部3の頂点部が弾性部材(面状接触体)17の頂点部と一体に固定されているので弾性部材(面状接触体)17の頂点部が固定基板10側に弾性変形して、ついには固定基板10上の中央部電極13に接触して該当する回路が閉じると共に、入力操作部2の降下が停止する。これにより、入力操作部2を目的の方向に倒して目的の位置を選択した後、その位置で所定の命令を指示するための確定機能を実現することができる。
【0045】
【実施例】
[実施例1]
この発明の実施の形態2に係る実施例として、押圧凸部21の形状の異なる3グループ14種類のポインティングディバイスを製作した。
【0046】
まず、実施例1の第1グループとして、アクチュエータ4の凸球面部3の頂点部に内径3.5mm、深さ0.3mmの凹部を形成し、その中央に押圧凸部21の外径を1.0mm一定とし、長さを0.3mm、0.5mm、0.8mm、1.0mmとした4種の異なる押圧凸部21を形成すべく、4種類のアクチュエータ4を製作した。
【0047】
この4種類のアクチュエータ4の押圧凸部21の先端にディスペンサーを使用して接着剤スーパーX(セメダイン(株)製)を2mg塗布した。次に、シート材を連続打抜加工して製作された金属皿バネ(SUS301、弾性部材17)をチップマウンターにてシート材から1個ずつ取り出して、接着剤20が塗布された押圧凸部21の上に宛うようにして接着固定した。
【0048】
接着剤が完全硬化するまで8時間室温にて放置し、金属製皿バネが固定された4種類のスイッチ部材1を製作し、このスイッチ部材1を固定基板10の所定位置に組み付けて4種類のポインティングディバイスを完成した。
【0049】
次に、実施例1の第2グループとして、アクチュエータ4の凸球面部3の頂点部に内径3.5mm、深さ0.3mmの凹部を形成し、その中央に押圧凸部21として外径を1.5mm一定とし、長さを0.3mm、0.5mm、0.8mm、1.0mm、1.2mmとした5種の異なる押圧凸部21を形成すべく、5種類のアクチュエータ4を製作した。その他の条件は1.0mmの押圧凸部21を備えたポインティングディバイス群と同様にして、5種類のポインティングディバイスを完成した。
【0050】
次に、実施例1の第3グループとして、アクチュエータ4の凸球面部3の頂点部に内径3.5mm、深さ0.3mmの凹部を形成し、その中央に押圧凸部21として外径を2.0mm一定とし、長さを0.3mm、0.5mm、0.8mm、1.0mm、1.2mmとした5種の押圧凸部21を形成すべく、5種類のアクチュエータ4を製作した。その他の条件は1.0mmの押圧凸部21を備えたポインティングディバイス群と同様にして、5種類のポインティングディバイスを完成した。
【0051】
そこで、実施の形態2の押圧凸部21を設けた場合の性能とその好ましい形状を確認するため、実施例1の第1グループ乃至第3グループに示した押圧凸部21の外径を1.0mm、1.5mm、2.0mmとし、その長さを0.4mm、0.6mm、0.8mm、1.0mm、1.2mm(押圧凸部21の外径を1.5mmと2.0mmのみに適用)として、それらの組み合わせによる14種類の形状の押圧凸部21を備えたポインティングディバイスについて、操作性、クリック感、耐久性を調べた。
【0052】
操作性については、北米にてポインティングディバイスの操作性評価において一般的に使用されているFit Lowという試験方法を採用した。ディスプレイ上に任意に現れる目標ポイントを選択するのにどの位の時間がかかるかを100回繰り返して操作し、その平均時間を測定した。
【0053】
クリック感については、出願人が製作した荷重測定器を使用して、垂直操作時と10°傾斜操作時とについて、以下の計算式を採用して数値化を試みた。
【0054】
【数1】
クリック率=((PF−MF)/PF)×100
【0055】
ここで、「クリック感」とは、押圧式のスイッチ等の電子機器において、その操作感を表現する概念であり、押圧式のスイッチ等の電子機器を操作するに要する力の変化率を数値化して表現したものであって、操作時に操作者の指に伝わる押圧力を数値化し、その押圧力の変化率により押圧操作時の操作感を数値化したものである。
【0056】
図10は、弾性部材に対する押圧力と弾性部材の変形量との関係を示したグラフである。
【0057】
押圧式のスイッチ等の電子機器に設けられたクリック感発生部材である弾性部材17には一般的に逆椀状に加工された金属製皿バネ、樹脂製皿バネ等が使用されるが、それらは操作者が押圧式のスイッチ等の電子機器に押圧力を徐々に加えることにより、押圧力伝達子(押圧凸部)を介して弾性部材17を徐々に固定基板10の方向へ変形させていく。すると、図10に示したように、ついには変形された弾性部材17は、加えられた押圧力に耐えきれず逆側に反転し屈曲することになる。この屈曲する箇所を屈曲点(PF)といい、屈曲点(PF)に達したときに弾性部材17の変形に必要とされる押圧力が正の値から負の値へと急変することになる。さらに、屈曲点(PF)を超えると押圧力を加えることなくその後の変形が進むこととなり、最終的には固定基板10上の固定接点である中央部電極13と可動接点部材である弾性部材17とが接触し(MF)、電気的導通が完了することとなる。
【0058】
また、固定基板10に向かってさらに押圧力が加わると、押圧力による弾性部材17の変形はないので、弾性部材17に加えられる荷重は上昇することになる。
【0059】
この一連の操作における押圧力の変化を数値化し、クリック感発生部材である弾性部材17の変形に要した最大荷重(PF)とクリック感発生部材である弾性部材17が屈曲点に達した後の変形に要する荷重の最低荷重(MF)との差の荷重値の最大荷重値(PF)に対する比率を求め(数式1を参照のこと)、これをクリック率といいクリック感を表す数値と見ている。一般に、このクリック率が30%以上であるとクリック感が良好と判定される。
【0060】
耐久性については、図11に示した、アメリカ合衆国のバラタッチ社(Varatouch Technology Incorporated)製の耐久試験機を使用し、入力操作部2に0.75Nの垂直荷重を加えて100万回操作した後、この発明に係るポインティングディバイスの外観に亀裂等の変化がないかを確認した。
【0061】
この耐久試験機は、モータ40に接続された減速機41の回転軸42に取り付けられたカム43の外周に当接するローラ44を回動自在に支承する軸受を一端に有するスライド軸45をカム43側に付勢する付勢手段46が設けられており、スライド軸45の他端には球面軸受47を介して入力操作部2の中心軸と同一直線上に取り付けられる揺動軸48が設けられている。また、揺動軸48の下端部には、入力操作部2に試験荷重を与えるための重錐49が取り付けられている。
【0062】
他方、試験体であるポインティングディバイス1は回転テーブル50上に固定され、入力操作部2の中心軸を中心とした回転運動を行うようになっている。
【0063】
これにより、スライド軸45と回転テーブル50の運動が相俟って、凸球面部3の中心を通る入力操作部2の中心軸の下端を支点として入力操作部2が擬似的な首振り回転運動をすることとなる。
【0064】
ここで、カム43の回転速度と回転テーブル50の回転速度はいずれも1回転/秒に設定して試験を行った。
【0065】
以上の試験条件により実施した試験結果は、表1乃至3のとおりである。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
表1乃至3の試験結果からして、14種類の試験体すべてについて亀裂等外観異常が発見されることがなく、耐久性及び操作性に問題にないことがわかった。特に、押圧凸部21の外径が1.5mmでその長さが0.8mmと1.0mmのものが良好な値を示した。
【0070】
クリック感は、表1に示したように、垂直荷重時及び傾斜荷重時の条件を鑑みた場合、押圧凸部21の外径1.0mmにあってはその長さが短い場合には、傾斜荷重時に押圧凸部21が変形し凸球面部3がクリック感発生部材である弾性部材17に接触してしまい、良好なクリック感が得られないことがわかった。
【0071】
また、押圧凸部21の長さが1.0mmと長い場合も押圧凸部21が座屈変形し、弾性部材17の頂点部に十分な押圧力が加えられないことから、良好なクリック感が得られないことがわかった。
【0072】
また、押圧凸部21の外径が2.0mmの場合にあっても、押圧凸部21の長さが0.5mm程度の場合は、押圧凸部21の外径1.0mmの場合と同様に押圧凸部21が座屈変形し凸球面部3に弾性部材17が接触してしまい、良好なクリック感が得られないことがわかった。押圧凸部21の長さが1.2mmの場合には、押圧凸部21の外径が1.0mmと同様に押圧凸部21が若干座屈することによりクリック感を損ない始めることがわかった。
【0073】
さらに、表2に示したように、押圧凸部21の長さ0.5〜1.0mmの間ですべての項目について良好な結果を示した。
【0074】
表3に示したように、押圧凸部21の長さが0.3mmの場合には、弾性部材17の固定電極12や中央部電極13等の面状接触体への接触が見られ、押圧凸部21の長さが1.2mmの場合には、押圧凸部21の座屈が始まりクリック感の低下傾向が見られた。
【0075】
以上のことから、押圧凸部21の最適寸法条件は押圧凸部21の外径が1.5mm、長さが0.8〜1.0mm又は押圧凸部21の外径が2.0mm、長さが1.0mmであることがわかり、押圧凸部21の外径が1.0mmの場合は押圧凸部21の長さが0.5mm、押圧凸部21の外径が1.5mmの場合は押圧凸部21の長さが0.3mm、0.5mm、1.2mm、押圧凸部21の外径が2.0mmの場合は押圧凸部21の長さが0.5mm、0.8mm、1.2mmにおいてもクリック感が多少低下するが実用上十分なクリック感を得られるものであることがわかった。
【0076】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、スイッチ部材は入力操作部が首振り自在に支承される可撓性の薄肉部を介してアクチュエータと該アクチュエータを支える基部とが一体に接続され、前記入力操作部の中心軸と同一直線上に位置する前記凸球面部の頂点部と前記面状接触体とを絶縁性接着剤を介して絶縁固定し、入力操作部の動作に対応して凸球面部の一部が凸球面部の頂点部を支点として面状接触体上を転接するようにしたので、少ない部品点数でポインティングディバイスが構成できるため製品コストを低減できると共に、常に凸球面部の頂点部が面状接触体と中央部との位置が一定であるから、初期値のずれによる検出誤差を生じることのないポインティングデバイスが得られる。
【0077】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、凸球面部の頂点部に環状凹部に囲まれた押圧凸部を設けたので、中央部電極と凸球面部を一体化する際に、押圧凸部の存在により凸球面部の頂点部が正しく中央部電極に位置決めして固定することが容易となる。また、逆椀状の弾性部材である面状接触体を使用して入力操作部を押し下げたときにクリック感を発生させる場合に、弾性部材(面状接触体)の中央部に押圧力を集中させることができるため、小さな弾性部材(面状接触体)であっても確実にクリック感を発生させることができる。これにより、確定機能とその確定機能の動作時にクリック感を発生させることができるポインティングディバイスであるにも拘わらず大きさを小さくすることができる。
【0078】
請求項3に記載された発明によれば、面状接触体はクリック感を発生できる逆椀状の弾性部材であって、面状接触体の周縁部は固定基板上に設けた外周部電極に接し、面状接触体の中央部は固定基板上に設けた中央部電極と間隔を置いて対向しており、入力操作部を押し下げることにより面状接触体の中央部が中央電極と接触して外周部電極と通電するようにしたので、請求項1又は2の効果に加えて、確定機能とその確定機能の動作時にクリック感を発生させることができるポインティングディバイスを提供することができる。
【0079】
請求項4に記載された発明によれば、凸球面部が導電性エラストマーであり、押圧凸部が硬質樹脂であるので、請求項2又は3の効果に加えて、アクチュエータの入力操作部及び凸球面部と、ドーム状の薄肉部、基部とからなるスイッチ部材を軽量な樹脂成形品で製作できると共に、弾性部材(面状接触体)の中央部は硬質部材で押圧できるため確定機能の動作時に発生するクリック感を明確に感じ取ることができるポインティングディバイスが得られる。
【0080】
請求項5に記載した発明によれば、凸球面部が導電性エラストマーであり、押圧凸部が硬質樹脂であるので、請求項3又は4の効果に加えて、アクチュエータの入力操作部及び凸球面部と、ドーム状の薄肉部、基部とからなるスイッチ部材を軽量な樹脂成形品で製作できると共に、弾性部材(面状接触体)の中央部は硬質部材で押圧できるため確定機能の動作時に発生するクリック感を明確に感じ取ることができるポインティングディバイスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るポインティングディバイスの実施の形態1の構造を示した要部縦断面図である。
【図2】 同実施の形態1の固定基板上の電極パターンを示した平面図である。
【図3】 同実施の形態1の別の態様を示した要部縦断面図である。
【図4】 同実施の形態2の構造を示した要部縦断面図である。
【図5】 同実施の形態2の固定基板上に設けた電極パターンの平面図である。
【図6】 同実施の形態2の入力操作部を押し下げた状態を示した要部縦断面図である。
【図7】 従来のポインティングデバイスを示した操作前の状態を示した要部縦断面図である。
【図8】 従来のポインティングデバイスの操作時の状態を示した要部縦断面図である。
【図9】 従来のポインティングディバイスに確定機能の動作を実現する構造を付加した要部縦断面図である。
【図10】 この発明に係る実施の形態2の弾性部材に対する押圧力と弾性部材の変形量との関係を示したグラフである。
【図11】 耐久試験機の外観を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 スイッチ部材(ポインティングディバイス)
2 入力操作部
3 凸球面部
4 アクチュエータ
5 薄肉部
6 基部
10 固定基板
11 面状接触体
12 固定電極
13 中央部電極
14,15 電極対
16 外周部電極
17 弾性部材(面状接触体)
18 環状電極
20 絶縁性接着剤(絶縁性固定手段)
Claims (4)
- スイッチ部材と該スイッチ部材を取り付ける固定基板との間に導電性の面状接触体を備え、前記スイッチ部材には一端に入力操作部を設け他端に導電性の凸球面部とを設けたアクチュエータが組み込まれ、前記凸球面部が前記面状接触体と接触することによって生じる電気的特性を利用して前記入力操作部の位置データを読み取るようにしたポインティングディバイスであって、前記スイッチ部材は前記入力操作部が首振り自在に支承される可撓性の薄肉部を介して前記アクチュエータと該アクチュエータを支える基部とが一体に接続され、前記凸球面部の頂点部と前記面状接触体とを絶縁性接着剤を介して絶縁固定し、前記入力操作部の動作に対応して前記凸球面部の一部が前記凸球面部の頂点部を支点として前記面状接触体上を転接するようにしたことを特徴とするポインティングディバイス。
- 前記凸球面部の頂点部に環状凹部に囲まれた押圧凸部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のポインティングディバイス。
- 前記面状接触体はクリック感を発生できる逆椀状の弾性部材であって、該弾性部材の周縁部は前記固定基板上に設けた外周部電極に接し中央部は前記固定基板上に設けた中央部電極と間隔を置いて対向しており、前記入力操作部を押し下げることにより前記弾性部材の中央部が前記中央電極と接触して前記外周部電極と通電するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のポインティングディバイス。
- 前記凸球面部が導電性エラストマーであり、前記押圧凸部が硬質樹脂であることを特徴とする請求項2又は3に記載のポインティングディバイス。
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