JP3828314B2 - 洗剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高嵩密度洗剤組成物及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、価値観の多様化や服装への意識の高まりから、様々な繊維やデザインを持つ、複雑で多様なおしゃれ着が好まれるようになっている。また、洗濯機の高機能化により、「ドライマークコース」や「おしゃれ着洗いコース」等が付与され、おしゃれ着を自宅の洗濯機で洗う傾向が強まっている。
おしゃれ着用の衣料の多くは、複雑なデザインを持つために洗濯により型くずれを起こしやすい。そのため、手で洗うあるいは、洗濯機を使うにしても弱い機械力でやさしく洗う必要がある。また、おしゃれ着の多くにはウールやシルクといった耐アルカリ性に劣る素材を用いているものも多く、それらを洗濯する際には、なるべく中性に近い条件が不可欠である。
粉末洗剤は、取り扱いが容易で、特に高嵩密度化された粉末洗剤は嵩張らず、非常に便利である。しかし、従来の粉末洗剤は溶解性の点で課題があり、特に高嵩密度化することで溶解性の低下が避けられなかった。そのような洗剤を使って低機械力で洗濯すると、溶解速度が低下するため十分な洗浄性能が発揮されないばかりか、衣料に洗剤が溶け残ってしまうという虞れがある。そのため、従来は実用に耐えうる溶解性を発現するために嵩密度を低くせざるを得ず、高嵩密度と高溶解性を両立させる手段についてはこれまで示唆されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、高嵩密度洗剤であって、おしゃれ着を洗う際の低機械力の条件下においても溶け残りの心配の少ない高溶解性を持ち、また素材を傷めることなく洗うことのできるアルカリ性の弱い洗剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、
界面活性剤組成物を10〜60重量%含有してなる、未分級の洗剤粒子群の分級操作を行って得られた各分級粒子群に対して、目開きが2000μm、1410μm、1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm、180μm及び125μmの篩と受け皿とからなる分級装置を用いて洗剤粒子を分級して得られた各分級粒子群の重量頻度Wiと、以下に示す測定条件において測定される各分級粒子群の溶解率Viとの積の総和が式(A)を満たし、かつ125μm未満の分級粒子群の重量頻度が0.15以下になるように少なくとも1段の分級操作を行なった後、各分級粒子群をブレンドして粒度調整を行う工程を有する、洗剤組成物の水溶液(濃度1g/L)の25℃におけるアルカリ緩衝能(pHを9.5以下にするために要する0.1N塩酸量)が5mL以下である洗剤組成物の製法
Σ(Wi・Vi)≧95(%) (A)
〔測定条件:5℃±0.5℃の硬度4°DHの水1.00L±0.03Lに試料1.000g±0.010gを投入し、1Lビーカー(内径105mm)内で円柱状攪拌子(長さ35mm、直径8mm)にて120秒間、回転数800rpmにて攪拌した後、JIS Z 8801規定の標準篩(目開き300μm)にて溶残物を濾過する。分級粒子群の溶解率Viは式(a)により算出する。ここでiは、各分級粒子群を意味している。
Vi=(1−Ti/Si)×100(%) (a)
(ここで、Siは各分級粒子群の投入重量(g)、Tiは濾過後の篩上に残存する各分級粒子群の溶残物の乾燥重量(g)を示す。)
に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
[1]組成
本発明の洗剤組成物中の界面活性剤組成物の含有量は、洗浄力及び洗剤組成物が所望の粉末物性を得る等の点より、洗剤組成物の10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%、更に好ましくは27〜45重量%である。界面活性剤組成物は、陰イオン界面活性剤及び/又は非イオン界面活性剤を含有し、必要に応じて陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤を含有しても良い。
【0006】
陰イオン界面活性剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はエステル、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、脂肪酸塩等が挙げられる。陰イオン界面活性剤の含有量は、洗浄力の点で、好ましくは洗剤組成物の1〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%である。
陰イオン界面活性剤におけるアニオン成分の対イオンとしてアルカリ金属イオンが洗浄力向上の点で好適である。特に、溶解速度向上の観点からカリウムイオンが好ましい。全対イオン中カリウムイオンは5重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、40重量%以上が特に好ましい。
カリウム塩の形態の陰イオン界面活性剤の調製は、対応する陰イオン界面活性剤の酸前駆体を苛性カリ、炭酸カリ等のアルカリ剤を用いて中和する方法や、カリウム塩以外の陰イオン界面活性剤の塩と炭酸カリウム等を洗剤粒子中に共存させることで、陽イオン交換する方法等がある。
【0007】
また、炭酸ナトリウム等のアルカリ剤を配合し、陰イオン性界面活性剤を酸前駆体の形で添加し、ベース洗剤粒子群の製造工程において中和することもできる。ただし、この場合、未中和のアルカリ剤が多量に残留すると、ウール等のデリケートな素材を傷めてしまう虞れがある。したがって、未中和の残留アルカリ剤は5%以下、好ましくは3%以下、実質的に含まないことが好ましい。
本発明で用いることのできる陰イオン性界面活性剤の酸前駆体としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸、アルキル又はアルケニル硫酸、α−オレフィンスルホン酸、α−スルホン化脂肪酸、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸、脂肪酸、アルキルリン酸エステル等が挙げられる。
【0008】
非イオン界面活性剤として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド、アルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。洗浄力の点で、炭素数10〜18、好ましくは12〜14のアルコールのエチレンオキシドの付加物、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合付加物であって、アルキレンオキシド平均付加モル数5〜30、好ましくは6〜20のポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
また、洗浄力及び溶解性の点で、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましい。該化合物は炭素数10〜18、好ましくは12〜14のアルコールのエチレンオキシド付加物に、プロピレンオキシド、更にエチレンオキシドを反応させることにより得ることができる。更に、上記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの内、アルキレンオキシド分布の狭いものがより好ましい。該化合物は、特開平7-227540号公報等に記載のマグネシウム系触媒を用いることにより得ることができる。
非イオン界面活性剤の含有量は、洗浄力の点から洗剤組成物の1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。
陽イオン界面活性剤としてアルキルトリメチルアンモニウム塩等が、両性界面活性剤としてカルボベタイン型、スルホベタイン型活性剤等が挙げられる。
【0009】
本発明の洗剤組成物に炭酸塩、炭酸水素塩、珪酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩及びリン酸塩等の水溶性の無機塩類を配合できる。水溶性無機塩の配合により、水中の塩強度が高まり、皮脂汚れの洗浄性能が向上するので好ましい。
【0010】
また、ウールやシルク等の耐アルカリ性の低いデリケートな素材を傷めてしまう虞れがあるため、洗濯液のアルカリ緩衝能(pHを9.5以下にするために要する0.1N塩酸量)は低い方が好ましく、洗剤組成物の水溶液(濃度1.0g/L)の25℃におけるpHを9.5以下にするために要する0.1N塩酸量が5mL以下、好ましくは3mL以下、さらに好ましくは1mL以下、特に好ましくは0mLである。アルカリ緩衝能の測定は、洗剤組成物1.0gを25℃の蒸留水に分散し2分間攪拌した後、0.1N塩酸を10秒おきに0.2mLずつ滴下・攪拌し、複合電極(堀場製作所製、6350-10D)、pHメーター(堀場製作所製、F-23)を用いてpHを測定したとき、pHの値が9.5以下になるのに要する0.1N塩酸量とした。
【0011】
洗剤組成物のアルカリ緩衝能を下げるために、洗剤組成物中のアルカリ剤は好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、特に好ましくは実質的に含まないことである。ここで、アルカリ剤とは該成分0.1gを25℃の蒸留水1Lに分散させたときの分散水のpHが10.1以上を示す成分のことである。pHは、複合電極(堀場製作所製、6350-10D)、pHメーター(堀場製作所製、F-23)を用いて測定し、pHの値が十分安定した時点での値とした。
本発明におけるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、遊離エタノールアミン(四級塩は含まない。)や非定型のケイ酸ナトリウム(例えば、JIS 1号、2号ケイ酸ナトリウム等)、結晶性のケイ酸ナトリウム(例えば、特開平60-227895 号公報や特開平7-89712 号公報に記載のもの等) 等が挙げられる。
【0012】
また、上記アルカリ剤を配合する場合、アルカリ性を弱める成分を配合し、緩衝能が5mL以下である洗剤組成物を得ることができる。アルカリ性を弱める成分としては、該効果を有するものであれば制限なく用いることができるが、クエン酸、脂肪酸、アルキルベンゼンスルホン酸等の酸性成分や、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、クエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等の多塩基酸の部分中和塩、ポリアクリル酸等の陰イオンモノマーを用いた重合体の未中和物あるいは部分中和物等が挙げられる。
【0013】
また、本発明の洗剤組成物には、金属イオン封鎖能や固体粒子汚れの分散能等の点で、カルボン酸基及び/又はスルホン酸基を有するカチオン交換型ポリマーの配合が好適であり、特に、分子量が1千〜8万のアクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩、ポリアクリル酸塩や特開昭54-52196号公報に記載の分子量が8百〜百万、好ましくは5千〜20万のポリグリオキシル酸等のポリアセタールカルボン酸塩が配合される。
該カチオン交換型ポリマーは、洗浄力の点から好ましくは洗剤組成物の0.5〜12重量%、より好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは2〜5重量%含有される。
【0014】
また、A型、X型、P型ゼオライト等の結晶性アルミノ珪酸塩を配合できる。平均一次粒子径は0.1〜10μmが好ましい。また、非イオン界面活性剤等の液状成分のしみ出し防止を目的に、JIS K 5101法による吸油能が80mL/100g以上の非晶質アルミノケイ酸塩を配合できる。該非晶質アルミノケイ酸塩として、例えば、特開昭62-191417 号公報、特開昭62-191419 号公報に記載のもの等が参照できる。非晶質アルミノ珪酸塩の含有量は、洗剤組成物の0.1〜20重量%が好ましい。
【0015】
おしゃれ着を洗濯する際には、洗浄力はもちろんのこと、仕上がりの風合いや色合いも非常に重要である。従って、本発明の洗剤組成物は、褪色防止剤、色移り防止剤、柔軟化剤や縮み防止剤等を配合できる。
褪色防止剤としては、褪色の原因の一つである水道水中の塩素を捕捉する剤、例えば、亜硫酸塩、無機過酸化物、チオ硫酸塩、窒素原子を含有する有機化合物、無機物のアンモニウム塩等が挙げられる。色移り防止剤としては、高分子化合物、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコール等が挙げられる。また、柔軟化剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤やアミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン等のシリコーン類、ベントナイトやモンモリロナイト等の粘土鉱物が挙げられる。縮み防止剤としては、アミノ変性シリコーンやジアルキル型陽イオン界面活性剤と水溶性シリコーンの組み合わせ、ポリアミド柔軟剤や官能性ポリアルキレンオキシドポリオール等が挙げられる。
【0016】
また、本発明の洗剤組成物は、クエン酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩等の有機酸塩、過炭酸塩等の漂白剤、特開平6-316700号公報記載の化合物及びテトラアセチルエチレンジアミン等の漂白活性化剤、セルラーゼ、アミラーゼ、リパーゼ等の酵素、蛍光染料、消泡剤、酸化防止剤、青味付剤、香料等を配合できる。尚、酵素、漂白活性化剤、消泡剤等別途粒状化された粒子群は、アフターブレンドしても良い。
【0017】
[2]嵩密度
JIS K3362によって測定される洗剤組成物の嵩密度は600〜1200g/Lであり、輸送効率の向上や使用者の簡便性の点から、600g/L以上、好ましくは650g/L以上、より好ましくは700g/L以上であり、また粒子間の空隙の確保及び粒子間接触点数の増加抑制による分散性の向上等の点から、1200g/L以下である。
【0018】
[3]粒度
本発明の洗剤組成物は、洗剤粒子1粒当たりの溶解性と、洗剤粒子間の凝集防止に優れるものである。ここで、洗剤粒子間の凝集とは、低機械力・冷水等条件下、液晶形成能のある界面活性剤及び炭酸塩や硫酸塩等の水和結晶を形成する無機塩の一部が溶解を開始した後に、残部が溶解するよりも早く、洗剤粒子間で高粘性の液晶を形成したり、又は水和物に再結晶化する現象である。そこで、本発明の洗剤組成物の粒度は、洗剤粒子間の凝集防止の点から、125μm未満の分級粒子群の重量頻度が0.15以下である。
【0019】
低温分散性及び流動性向上の点から、洗剤組成物中の微粒の含有量が少ないことが好ましい。粒子径125μm未満の分級粒子群の重量頻度は0.15以下、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.08以下、さらに好ましくは0.06以下、特に好ましくは0.05以下である。また、粒子径125μm以上180μm未満の分級粒子群の重量頻度は、好ましくは0.20以下、より好ましくは0.10以下、特に好ましくは0.05以下である。ここで、微粒に関して、各重量頻度が[粒子径125μm未満の分級粒子群]≦[粒子径125μm以上180μm未満の分級粒子群]の関係が好ましい。
【0020】
また、粒子1個当りの高速溶解性の点から、粗粒の含有量が少ないことが好ましい。即ち、粒子径1000μm以上の分級粒子群の重量頻度は、0.03以下が好ましく、より好ましくは0.01以下、特に好ましくは実質的に含まない。粒子径710μm以上1000μm未満の分級粒子群の重量頻度は、0.10以下が好ましく、0.05以下がより好ましく、0.03以下が特に好ましい。粒子径500μm以上710μm未満の分級粒子群の重量頻度は、0.10以下が好ましく、0.05以下がより好ましく、0.03以下が特に好ましい。ここで、粗粒に関して、各重量頻度が[粒子径1000μm以上の分級粒子群]≦[粒子径710μm以上1000μm未満の分級粒子群]≦[粒子径500μm以上710μm未満の分級粒子群]の関係が好ましい。
【0021】
本発明の洗剤組成物の平均粒径は、150〜500μmが好ましく、200〜400μmがより好ましく、250〜350μmが特に好ましい。ここで平均粒径(Dp)は、重量50%径であり、上記分級装置を用いて測定できる。
分級操作後、微粒から粗粒に向けて、順番に重量頻度を積算し、積算の重量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとした時、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の重量頻度をd%とした場合、式(b)に従って求めることができる。
Dp=10A (b)
ただし、A=〔50−(c−d/(log b−log a)×logb)〕/〔d/(log b−log a)〕
【0022】
[4]分級粒子群の溶解性
各分級粒子群の溶解性の測定においては、まず例えば研精工業社製電子天秤ER-180A 型を用いて精秤した試料をその粒子間で凝集を起こさないように均一に水に投入して攪拌した後、JIS Z 8801規定の標準篩(目開き300μm)にて濾過する(篩は、35cm2 以上の篩面積でかつ重量が10g以内のものを用い、予め重量を測定しておく。)。続いて、篩上に残存する各分級粒子群の溶残物を篩ごと105℃の電気乾燥器内で1時間乾燥操作を行い、活性を高めたシリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間放冷後に、重量を測定する。この重量から篩の重量を減ずることで各分級粒子群の溶残物の乾燥重量を導くことができる。具体的な測定条件は前述のとおりである。
【0023】
[5]洗剤組成物の溶解性
本発明の洗剤組成物の溶解性は、各分級粒子群の重量頻度Wiと各分級粒子群の溶解率Viとの積の総和(即ち、式(A):Σ(Wi・Vi))で表現される。洗剤組成物の溶解性は95%以上であり、97%以上が好ましく、98%以上がより好ましい。
なお、篩目開き300μmは、洗濯機に装着されたくず取りネットの目開きに略相当しており、上記溶解性を満たす高嵩密度洗剤組成物は、水温5℃においても極短時間内にくず取りネットを通過できることを意味する。これは、近年の洗濯機のおしゃれ着洗いモードにも十分対応しうる洗剤組成物であることを意味する。
本発明の洗剤組成物は、冷水条件においても、従来のものとは一線を画する極めて高い溶解性を有するので、洗浄成分をより速く洗濯浴中に溶出して洗浄力を向上させる効果のみならず、超低機械力条件の洗濯においても溶け残りの発生確率が極めて低い。
【0024】
[6]流動性
本発明の洗剤組成物を洗濯機に投入する際、組成物が局所に集中した場合の、水に接した時の分散性低下を低減させる為に、本発明の洗剤組成物としては、より流動性に優れる(均一に振りまきやすい)ことが好ましい。流動時間(JISK 3362により規定の嵩密度測定用のホッパーから、100mLの粉末が流出するのに要する時間)として10秒以下が好ましく、8秒以下がより好ましく、更に好ましくは6.5秒以下である。
【0025】
[7]製法
本発明の洗剤組成物は、界面活性剤組成物を10〜60重量%含有し、未分級の洗剤粒子群(以下、ベース洗剤粒子群ともいう。ここで、ベース洗剤粒子群には、分級操作・粒度調整操作を複数回施して得られた分級粒子群も含む。)に分級操作・粒度調整操作等を施すことにより製造できる。ベース洗剤粒子群において、界面活性剤組成物の含有量は12〜60重量%が好ましく、20〜50重量%が好ましく、27〜45重量%がより好ましい。
【0026】
また、洗剤組成物のアルカリ緩衝能を下げるため、ベース洗剤粒子群の水溶液(濃度1.0g/L)のアルカリ緩衝能は5mL以下、好ましくは3mL以下、さらに好ましくは1mL以下、特に好ましくは0mLである。
ベース洗剤粒子群のアルカリ緩衝能を下げるため、ベース洗剤粒子群中のアルカリ剤は、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、特に好ましくは実質的に含まないことである。
ベース洗剤粒子群中にアルカリ剤を配合する場合、アルカリ性を弱める成分を配合し、緩衝能が5mL以下である洗剤組成物を得ることができる。例えば、ベース洗剤粒子群中にアルカリ剤とアルカリ性を弱める成分を配合してもよい。また、ベース洗剤粒子群中にアルカリ剤を配合し、別途添加成分としてアルカリ性を弱める成分を含む粒子群を加えることで、あるいはベース洗剤粒子群中にアルカリ性を弱める成分を配合し、別途添加成分としてアルカリ剤を含む粒子群を添加することで、アルカリ緩衝能の低い洗剤組成物を得ることもできる。
【0027】
(工程1)ベース洗剤粒子群の製造工程
ベース洗剤粒子群の製法の一形態としては、界面活性剤やビルダーから噴霧乾燥粒子を得て、これを高嵩密度化する方法等を用いることができる。この方法としては、例えば噴霧乾燥粒子群を縦型又は横形ミキサーにより攪拌造粒して高嵩密度化する方法等が挙げられる。その例として、特開昭61-69897号公報、特開昭62-169900 号公報、特開昭62-236897 号公報、特開平3-33199 号公報に記載の方法等を用いることができる。
【0028】
噴霧乾燥粒子は、「[1]組成」の項に挙げた成分を含有するスラリーを、公知の噴霧乾燥法にて処理することにより得ることができる。スラリー調製時の各成分の配合量を調整することにより、ベース洗剤粒子群や洗剤組成物の組成を所望の程度に調整することができる。
【0029】
(工程2)分級・粒度調整工程
ベース洗剤粒子群を分級・粒度調整して、本発明の洗剤組成物を得ることができる。分級方法としては、円形/矩形の振動篩、これに超音波振動子を取り付けた超音波振動篩、風力分級機/遠心力分級機等を用いる方法等が挙げられる。
洗剤組成物は、ベース洗剤粒子群に少なくとも1段の分級操作を行った後、ベース洗剤粒子群の投入量に対して、篩上の分級粒子群、及び篩下の分級粒子群の各重量頻度を測定し、式(A):Σ(Wi・Vi)≧95(%)を満たし、かつ125μm未満の分級粒子群の重量頻度が0.15以下となるように各分級粒子群を粒度調整、例えば、ブレンドして得ることができる。ここで、Σ(Wi・Vi)は97%以上が好ましく、98%以上がより好ましい。また、上記重量頻度は0.08以下が好ましく、0.06以下がより好ましく、0.05以下が特に好ましい。
【0030】
尚、分級操作は、図1(1)記載の1段操作でもよく、必要に応じて図1(2)記載の2段以上の操作でも良い。例えば、粒子1個当りの高速溶解性の点から、1段目の分級操作で粗粒を分別し、低温分散性の点から、2段目の分級操作で、微粒例えば125μm未満の分級粒子群を分別し、該微粒の一部又は全部に対して造粒操作を施し、再度ベース洗剤粒子群に供して、所望の洗剤組成物を得ることができる。ブレンド方法としては、V型混合機等のバッチ式又は連続式のブレンド方法等を用いることができる。
【0031】
また、ベース洗剤粒子群のうち粒度調整に用いなかった余剰のベース洗剤粒子群を造粒及び/又は解砕等した後、再度ベース洗剤粒子群として用いることで、高収率で洗剤組成物を得ることができる。即ち125μm未満の微粒は、造粒操作等の粒径増大処理を施した後、ベース洗剤粒子群として再利用できる。本発明の洗剤組成物は、特に125μm未満の分級粒子群の重量頻度の低減が重要であり、本操作により経済的な製造となる。一方、余剰の粗粒は解砕操作等の小粒径化手段を施した後、ベース洗剤粒子群として再利用できる。
即ち、上記の工程1及び2で用いなかった分級粒子群は、溶解率Viを目安に、例えば、Viが95%以上の微粒は造粒操作を施し、Viが95%未満の粗粒は解砕操作等を施すことにより、ベース洗剤粒子群としての再利用が好ましい。以下に、微粒造粒操作及び粗粒解砕操作を例示する。
【0032】
(微粒造粒操作)
余剰の微粒は、微粒のまま工程1のベース洗剤粒子群の製造過程に添加することにより回収しても良い。また、別の回収方法として、例えば、縦型/横型攪拌造粒機中で圧密造粒する方法、押出し造粒機等を用いる押出し成形法、ブリケッティング等の圧縮成形法等により回収しても良い。また、成形時にはバインダーを添加することもできる。
【0033】
(粗粒解砕操作)
余剰の粗粒は、例えば解砕により、小粒径化によってベース洗剤粒子群として再利用ができる。粗粒の解砕機として、ハンマクラッシャー等の衝撃破砕機、アトマイザー、ピンミル等の衝撃粉砕機、フラッシュミル等のせん断粗砕機等が挙げられる。これらは、1段操作でも良く同種又は異種粉砕機の多段操作でも良い。尚、機内付着抑制剤又は粉砕面改質処理剤として微粉末の添加が好ましい。微粉末は、アルミノ珪酸塩、二酸化珪素、ベントナイト、タルク、クレイ無定型シリカ誘導体等の無機粉体が好ましく、特に結晶質又は非晶質のアルミノ珪酸塩が好ましい。また、芒硝等の無機塩類の微粉末も用いられる。
また、解砕処理を施した粒子群の流動性向上の為表面改質剤の定着、平滑化を目的として、表面改質工程を設けることもできる。例えば回転円筒機、攪拌機内に組成物を回分的又は連続的に供給し、転動又は攪拌処理する。
【0034】
上記微粒造粒操作と粗粒解砕操作との組み合わせにより、工程2での余剰の分級粒子群から高収率に経済的に洗剤組成物を得ることができる。また、酵素、色素、香料等を、分級・粒度調整工程後に配合できる。
【0035】
【実施例】
評価1〔洗剤の溶解性〕 松下電器産業製洗濯機「愛妻号NA-F70VP1 」の洗濯槽側面部に、洗濯ネット(型番:AXW22A-5RU0 、目開き:300×640μm)を装着した。次いで、衣料3kg(木綿肌着50重量%、ポリエステル/綿混Yシャツ50重量%)を投入後、洗剤組成物44.0gを均一に散布投入し、5℃の水道水を注水し、『標準コース・洗い3分、高水位(66L)』の設定で洗濯を行った。終了後(すすぎ工程は含まず)、洗濯ネットに残留する洗剤量を下記評価基準で目視判定した。5℃の水温は、粒子の溶解性に不利な条件であり、評価結果のA、B、Cは、粒子溶解性に優れることを示す。
〔評価基準〕
A:洗剤粒子の残留がほぼゼロである(残留した洗剤粒子の目安0〜5粒)。
B:洗剤粒子の残留がない(残留した洗剤粒子の目安6〜15粒)。
C:洗剤粒子の残留が殆どない(残留した洗剤粒子の目安16〜30粒)。
D:洗剤粒子が少量残留している(残留した洗剤粒子の目安30〜100粒)。
E:洗剤粒子が多量に残留している(残留した洗剤粒子の目安101粒以上、ペースト状の残留物も散見される)。
【0036】
評価2〔洗剤の分散性〕 松下電器産業製洗濯機「愛妻号NA-F42Y1」のパルセータの6分割された扇状の窪みの1つの外周の近くに洗剤組成物25.0gを集合状態で置き、これを崩さずに衣料1.5kg(評価1と同じ)を洗濯槽に投入し、洗剤に直接水が当らないように10L/minの流量で5℃の水道水22Lを注水し、注水終了後に静置した。注水開始から3分間後、弱水流(手洗いモード)で攪拌を開始し、3分間攪拌した後に排水し、衣料及び洗濯槽に残留する洗剤の状態を下記の評価基準によって目視判定した。尚、本評価の攪拌力は標準よりも極めて弱く、評価基準のI、IIは分散性に優れることを示す。ここで「凝集物」とは、洗剤粒子が凝集した直径3mm以上の塊をいう。
〔評価基準〕
I:凝集物がない。
II:凝集物が殆どない(直径3mm程度の塊が1〜5個認められる)。
III :凝集物が少量残留している(直径6mm程度の塊が認められ、直径3〜10mmの塊が10個以下認められる)。
IV:凝集物が多量に残留している(直径6mmを越える塊が多数認められる)。
【0037】
製造例1(以下、重量部は「部」と表わす。)
直鎖アルキル(炭素数10〜13) ベンゼンスルホン酸ナトリウム25部、 アルキル(炭素数12〜16) 硫酸ナトリウム3部、石鹸(炭素数14〜20) 3部、4A型ゼオライト20部、芒硝12.5部、亜硫酸ナトリウム0.5部、ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量1万)1部、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(Sokalan CP5) 3部、ポリエチレングリコール(平均分子量8500)5部を水と混合して固形分50重量%のスラリーを調製した(温度65℃)。これを向流式噴霧乾燥装置を用いて噴霧乾燥し、嵩密度約300g/Lの粒子を得た。この粒子の揮発分(105℃、2時間の減量)は4%であった。次に、この粒子78部と4A型ゼオライト(平均粒子径約3μm)6部とをハイスピードミキサー(深江工業(株)製の内容積25L)に投入して混合した。更にポリオキシエチレン(EO平均付加モル数12)アルキル(炭素数12〜14) エーテル (以下「非イオン界面活性剤」という。) 6部をスプレー添加しながら破砕し攪拌造粒した。その際に、終了直前に上記ゼオライト粉末7部を加え、表面被覆を行いベース洗剤粒子群(1)を得た。尚、全仕込量は5kgであった。
【0038】
製造例2
直鎖アルキル(炭素数10〜13) ベンゼンスルホン酸カリウム14部、α−スルホ脂肪酸(炭素数14〜16) メチルエステルナトリウム8部、製造例1と同じ非イオン界面活性剤1部、製造例1と同じ石鹸7部、4A型ゼオライト20部、芒硝10部、亜硫酸ナトリウム1.5部、製造例1と同じポリアクリル酸ナトリウム2部、製造例1と同じポリエチレングリコール2部を水と混合して固形分48重量%のスラリーを調製した(温度65℃)。これを向流式噴霧乾燥装置を用いて噴霧乾燥し、嵩密度約320g/Lの粒子を得た。この粒子の揮発分(105℃、2時間の減量)は5%であった。次に、この粒子50kg/H、製造例1と同じ非イオン界面活性剤3kg/Hの能力で連続ニーダー(栗本鉄工所(株)製)に連続的に添加した。ニーダー排出口に2軸式押出し機(ペレッターダブル:不二パウダル製)を設置して、直径約3mmの円柱状ペレットを得た。このペレット100部に対して、解砕助剤として粉末ゼオライト(平均粒径約3μm)5部を加えつつ、14℃の冷風を通気しながら目開き1.5mmのスクリーンを取り付けたフィッツミル(ホソカワミクロン製)により解砕造粒を行った。
【0039】
製造例3
直鎖アルキル(炭素数10〜13) ベンゼンスルホン酸ナトリウム24部、製造例1と同じアルキル硫酸ナトリウム4部、製造例1と同じ非イオン界面活性剤4部、石鹸(炭素数14-20)1部、芒硝15部、製造例1と同じアクリル酸/マレイン酸コポリマー4部、製造例1と同じポリエチレングリコール1部を水と混合して固形分50重量%のスラリーを調製した(温度63℃)。これを向流式噴霧乾燥装置を用いて噴霧乾燥し、嵩密度約300g/Lの粒子を得た。この粒子の揮発分(105℃、2時間の減量)は5%であった。次に、リボンブレンダーを用いて、上記粒子70部と粉末ゼオライト(平均粒径約3μm)12部をブレンドした。この混合物を、チルソネーター(不二パウダル製、ロール幅102mm/ロール径254mm)で約1MPaのロール圧力で圧密・整粒し、これを1410μmの目開きの篩で篩分けした。1410μm以上の粗大粒子は、解砕助剤として粉末ゼオライトを用いて、フィッツミルで解砕した後、篩を通過した粒子群と混合し、ベース洗剤粒子群を得た。
【0040】
製造例4
直鎖アルキル(炭素数10〜13) ベンゼンスルホン酸ナトリウム25部、 アルキル(炭素数12〜16) 硫酸ナトリウム3部、製造例1と同じ非イオン界面活性剤1部、石鹸(炭素数14〜20) 3部、4A型ゼオライト20部、炭酸ナトリウム2部、炭酸水素ナトリウム3部、芒硝12.5部、亜硫酸ナトリウム0.5部、ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量1万)1部、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(Sokalan CP5) 3部、ポリエチレングリコール(平均分子量8500)5部、蛍光染料(チノパールCBS−X0.1部、ホワイテックスSA0.1部)を水と混合して固形分50重量%のスラリーを調製した(温度65℃)。これを向流式噴霧乾燥装置を用いて噴霧乾燥し、嵩密度約300g/Lの粒子を得た。この粒子の揮発分(105℃、2時間の減量)は4%であった。次に、この粒子78部と4A型ゼオライト(平均粒子径約3μm)6部とをハイスピードミキサー(深江工業(株)製の内容積25L)に投入して混合した。更に非イオン界面活性剤5部をスプレー添加しながら破砕し攪拌造粒した。その際に、終了直前に上記ゼオライト粉末7部を加え、表面被覆を行いベース洗剤粒子群を得た。尚、全仕込量は5kgであった。
【0041】
〔ベース洗剤粒子群の分級操作〕
製造例1〜4のベース洗剤粒子群それぞれについて、上記分級装置を用いて分級操作を行った。具体的には、該分級装置最上部の2000μmの篩の上から100g/回の試料を入れ、蓋をしてロータップマシーン(HEIKO SEISAKUSHO製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した試料を篩目毎に回収することによって必要量の1410〜2000μm、1000〜1410μm、710〜1000μm、500〜710μm、355〜500μm、250〜355μm、180〜250μm、125〜180μm、皿〜125μm(125μm未満)の各分級粒子群の試料を得た。
〔酵素粒子群の分級操作〕
酵素粒子群A(ノボノルディスク製、リポラーゼ100T)について、ベース洗剤粒子群と同様の分級操作を行い、各分級酵素粒子群を得た。
〔各分級粒子群の溶解率Viの測定〕
上記測定法に従って、各分級粒子群の溶解率を測定した。その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003828314
【0043】
調製例1
製造例1〜4のベース洗剤粒子群及び酵素粒子群Aの分級粒子群を用いて、以下の方法に従って粒度調整することで、洗剤組成物を得た。
粒度調整操作1
各分級粒子群を表2、表3に示した粒度分布の重量頻度に従って、それぞれの試料が200gとなるように秤量し、ロッキングミキサー(愛知電機製)での2分間混合によって種々の粒度調整された洗剤組成物を得た(例1〜11)。
評価1及び2に従って、得られた洗剤組成物の評価を行った。その結果、例1〜11では、式(A):Σ(Wi・Vi)≧95(%)且つ125μm未満の分級粒子群の重量頻度が0.15以下を満たす(例1、3、4、5、8、10が溶解性及び分散性に優れることが分かった。
【0044】
【表2】
Figure 0003828314
【0045】
調製例2
製造例1のベース洗剤粒子群(1)の分級粒子群を用いて、以下の方法に従って粒度調整することで、高嵩密度洗剤組成物を得た。
粒度調整操作2
製造例1で得たベース洗剤粒子群(1)100部を目開き500μmのスクリーンを備えたジャイロシフター(徳寿工作所製)で分級し、その篩上粒子群を除去することで、例12の洗剤組成物60.5部を得た。
粒度調整操作3
例12の洗剤組成物60.5部をベース洗剤粒子群として、目開き125μmのスクリーンを備えたジャイロシフターに投入し、125μm未満の微粒を除去することにより、例13の洗剤組成物55.7部を得た。
【0046】
粒度調整操作4
粒度調整操作2と同様の操作で、製造例1で得たベース洗剤粒子群(1)100部を目開き500μmのスクリーンを備えたジャイロシフターに投入し、篩上粒子群Aと篩下粒子群Aとに分級した。重量は、それぞれ39.5部及び60.5部であった。この篩上粒子群A44.7部及び解砕助剤として粉末ゼオライト(平均粒径3μm)2部を冷却空気とともに、フィッツミル(ホソカミクロン製)へ投入し、1段解砕粒子を得た。次いで第2段目のフィッツミルに投入し、2段解砕粒子を得た。尚、フィッツミルのスクリーンの目開きは、1段目が直径2mm、2段目が直径1mmとした。2段解砕粒子の平均粒径は、363μmであり、2段解砕粒子41.5部中500μm以上の粒子を20.1部含んでいた。この2段解砕粒子を目開き500μmのスクリーンの上記ジャイロシフターに投入し、篩上粒子群Bと篩下粒子群Bに分級した。この篩下粒子群B21.4部と、篩下粒子群A60.5部をブレンドして例14の洗剤組成物81.9部を得た。
【0047】
粒度調整操作5
例14の洗剤組成物81.9部を目開き125μmのスクリーンを備えた上記ジャイロシフターに投入し、125μm未満の微粒を除去することにより、例15の洗剤組成物79.0部を得た。
【0048】
粒度調整操作6
例14の洗剤組成物81.9部を目開き180μmのスクリーンを備えたジャイロシフターに投入し、篩上粒子群Cと篩下粒子群Cに分級した。篩上粒子群Cと篩下粒子群Cは、69.6部と12.3部であった。
【0049】
篩下粒子群Cを以下の操作で造粒した。上記ハイスピードミキサーに篩下粒子群C12.3部を投入し、上記非イオン界面活性剤0.6部を1.2分間かけてスプレー添加した後、10分間攪拌造粒した。次にゼオライト(平均粒径約3μm)0.8部を加え表面被覆処理を1分間行い、ベース洗剤粒子群(2)を得た(平均粒径615μm)。これを目開き500μmのジャイロシフターを用いて篩上粒子群A’と篩下粒子群A’とに分級し、篩上粒子群A’をフィッツミルを用いて2段解砕し、その解砕粒子群を目開き500μmのジャイロシフターを用いて篩上粒子群B’と篩下粒子群B’とに分級した。ついで、この篩下粒子群B’と、篩下粒子群A’と篩下粒子群Cをブレンドし、例16の洗剤組成物78.0部を得た。
評価1及び2に従って、表3に示した洗剤組成物の評価を行った。その結果、例12〜16では、溶解性及び分散性に優れることが分かった。ここで、125μm未満の分級粒子群の重量頻度が少ない例13、15、16が分散性に特に優れることが分かった。
【0050】
【表3】
Figure 0003828314
【0051】
【発明の効果】
本発明の洗浄剤組成物は、高嵩密度でありながらおしゃれ着を洗う際の低機械力の条件下においても溶け残りの心配の少ない高溶解性を持ち、アルカリ性が低く、素材を傷めることなく洗うことのできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(1)及び(2)は、本発明の製法における分級操作の工程を示す図である。

Claims (1)

  1. 界面活性剤組成物を10〜60重量%含有してなる、未分級の洗剤粒子群の分級操作を行って得られた各分級粒子群に対して、目開きが2000μm、1410μm、1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm、180μm及び125μmの篩と受け皿とからなる分級装置を用いて洗剤粒子を分級して得られた各分級粒子群の重量頻度Wiと、以下に示す測定条件において測定される各分級粒子群の溶解率Viとの積の総和が式(A):
    Σ(Wi・Vi)≧95(%) (A)
    〔測定条件:5℃±0.5℃の硬度4°DHの水1.00L±0.03Lに試料1.000g±0.010gを投入し、1Lビーカー(内径105mm)内で円柱状攪拌子(長さ35mm、直径8mm)にて120秒間、回転数800rpmにて攪拌した後、JIS Z 8801規定の標準篩(目開き300μm)にて溶残物を濾過する。分級粒子群の溶解率Viは式(a)により算出する。ここでiは、各分級粒子群を意味している。
    Vi=(1−Ti/Si)×100(%) (a)
    (ここで、Siは各分級粒子群の投入重量(g)、Tiは濾過後の篩上に残存する各分級粒子群の溶残物の乾燥重量(g)を示す。)〕
    を満たし、且つ125μm未満の分級粒子群の重量頻度が0.15以下になるように少なくとも1段の分級操作を行なった後、各分級粒子群をブレンドして粒度調整を行う工程を有する、洗剤組成物の水溶液(濃度1g/L)の25℃におけるアルカリ緩衝能(pHを9.5以下にするために要する0.1N塩酸量)が5mL以下である洗剤組成物の製法。
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