JP3827252B2 - 回路遮断器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、越流や突入電流では誤動作することなく、コード皮膜の溶融等による心線間の放電短絡(ヒゲショート)事故が発生したとき、遮断器に流れる電流値が越流や突入電流以下でも瞬時に遮断して、コード等の焼損を未然に防止する回路遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来過電流や短絡電流によるコード及び負荷機器の保護機器として、電流検出素子としてバイメタルや、電磁コイルを用いた配線用遮断器が使用されていた。
しかし、配線用遮断器では、越流、突入電流における誤動作を避けるため、瞬時遮断電流(半〜数サイクルで遮断動作するための検出電流)を、越流突入電流より小さくすることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、瞬時遮断電流は、配線用遮断器定格電流の10倍程度に設定してある。
しかしながら、コンセントに接続して用いるコードの皮膜の絶縁劣化や、加熱による皮膜の溶融等による心線間の放電短絡の場合は短絡電流が数10Aから200A程度までであり、さらに短絡電流は連続した正弦波でなく、非連続の間欠的な放電状の電流となるため、配線用遮断器では瞬時に遮断動作せず、遮断まで時間がかかり、最悪の場合短絡部分から出火、火災に至ることがあった。
【0004】
【発明の目的】
本発明の目的とするところは、越流や突入電流では誤動作することなく、コード皮膜の溶融による心線間の放電短絡の場合は、短絡電流が越流や突入電流値以下であっても、瞬時動作する回路遮断器を提供しようとするところにある。
【0005】
【目的を解決するための手段及び作用】
かかる課題を解決するために、本発明の回路遮断器は、遮断器の一方の極に挿入され、電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換手段Aと、電流電圧変換手段Aの電源側にカソードを負荷側にゲートを接続されるサイリスタAと、遮断器の他方の極に挿入され電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換手段Bと、電流電圧変換手段Bの電源側にカソードを負荷側にゲートを接続されるサイリスタBと、遮断器の一方の極にアノードを接続されるダイオードBと遮断器の他方の極にアノードを接続されるダイオードAと、サイリスタAとサイリスタBのアノード同志を接続して接続点Aとし、ダイオードAとダイオードBのカソード同志を接続して接続点Bとし、接続点Aと接続点Bの間には、第一の抵抗と、コンデンサを並列に接続した回路と第二の抵抗を直列に接続し、第一の抵抗とコンデンサの並列回路側の端部を接続点Aに、第二の抵抗側の端部を接続点B側に接続し、カソードを接続点Aに、ゲートを第一の抵抗と第二の抵抗の接続点に接続したサイリスタCとサイリスタCのアノードと接続点Bの間にトリップコイルを接続し、トリップコイルの動作により接点を開とする機構により構成されている。
【0006】
この構成により、短絡電流の最初の半サイクルの電流が零クロスした後、次のピーク電流が予め設定された電流値を越えたかどうかを検出して、接点を開動作するように構成できるので、半サイクルのピークがゼロ点クロスした後、減衰するような越流や、突入電流では誤動作せず、コード事故等による放電短絡電流では瞬時遮断動作する回路遮断器を構成できる。
【0007】
【実施例の説明】
以下に本発明について図面を用いて詳細に説明する。
【0008】
図1は本発明の請求項1の適用を示した図である。
【0009】
図1の1は電圧発生部Aであり、より詳しくは、回路遮断器の一方の極に配置され回路遮断器の内部インピーダンスによって回路遮断器の主回路に流れる電流に比例した電圧を出力する。
【0010】
なお、電圧発生部Aのインピーダンスは従来の熱動引き外し素子としてのバイメタルのインピーダンスを用いることができる。
【0011】
図1の16は分圧抵抗Aである。電圧発生部Aで発生した電圧をサイリスタAのゲートカソード間に分圧させるための抵抗であり、たとえば、炭素皮膜抵抗を2本用いゲートカソード間の抵抗の両端に既定の一定値以上の電圧を発生する。
【0012】
図1の2は、サイリスタAである。分圧抵抗Aを介して、サイリスタAのゲートは電圧発生部Aの電源側に、カソードは電圧発生部Aの負荷側に接続される。
【0013】
図1の9、10、14、15は抵抗、コンデンサ、ツェナーダイオードで形成される充放電回路である。充電の時定数はコンデンサ10と抵抗15で決定される。但し、抵抗15は第二の抵抗11よりも抵抗値が大きいものとする。又、放電の時定数は、コンデンサ10と、抵抗15と、第一の抵抗9で決定される。ここで、放電の時定数は充電の時定数より大きい。また、ツェナーダイオード14は、充電電圧を一定にする役割を果たしている。
【0014】
図1の12はサイリスタCである。サイリスタCのゲートは充放電回路のうちの抵抗15と第二の抵抗11の接続点に、サイリスタCのカソードは接続点Aに接続される。
【0015】
図1の13はトリップコイルである。トリップコイルの一端は前述のサイリスタCのアノード側に接続され、他端は接続点Bに接続されている。
【0016】
図1の6はダイオードBである。ダイオードBのアノードは電圧発生部B3の負荷側に接続され、ダイオードBのカソードは接続点Bに接続される。
【0017】
本発明における回路は、回路遮断器の左右の極について対照的に備えている。
【0018】
図1のバイメタル抵抗B3は、図1のバイメタル抵抗A1に対応する電圧発生部であり、図1の分圧抵抗B17は、図1の分圧抵抗A2に対応する分圧抵抗であり、図1のサイリスタB4は、図1のサイリスタA16に対応するサイリスタであり、図1のダイオードB6は、図1のダイオードA5に対応するダイオードである。
【0019】
上述の適用について以下に波形のタイムチャートを用いて詳細に説明する。
【0020】
図2の▲1▼は短絡電流が正弦波の場合のタイムチャートである。
【0021】
回路遮断器に短絡電流が流れたとき、電圧発生部A1において電圧が発生し、分圧抵抗A16により発生した電圧が分圧される。このとき、分圧された電圧がサイリスタA2をON動作させるに充分な電圧値であれば、サイリスタA2がON動作し、短絡電流は接続点A7からサイリスタA2の方向に向かう。
【0022】
図2の▲2▼は図1において充放電回路を通して第二の抵抗11に流れる電流のタイムチャートである。短絡電流によってサイリスタA2がON動作したときからゼロクロスまでに流れる電流I1と、サイリスタA2が2回目にON動作したときからゼロクロスまでと、に流れる電流I2を図示してある。
【0023】
電流I1が流れ始めると充放電回路中のコンデンサ10では充電が始まる。
【0024】
図2の▲3▼に、充電電圧のタイムチャートを図示してある。
【0025】
電流I1が流れ終えた瞬間から電流I2が流れ始める直前までは充電しない状態となる。
【0026】
電流I2が流れ始めると、コンデンサ10は再び充電をし始め、サイリスタC12を動作しうる電圧まで充電されると、サイリスタC12がON動作し、トリップコイル13に通電が行われることにより該トリップコイル13が作動する。
【0027】
図3に電灯などをONしたときに流れる越流を図示してある。
【0028】
越流時では、先と同様に第一のピークからゼロクロスまではコンデンサ10に電荷が充電される。
【0029】
ところが、第二のピークは大きく減衰しており、第二波目からはほとんど通常の電流値と同等となっているため、電圧発生部で発生する電圧が小さいため、分圧抵抗で発生する電圧は更に小さくなり、サイリスタB4をON動作することはできない。したがってコンデンサは充電をせず、放電を行い、サイリスタC12はON動作しない。すなわちトリップコイルには電圧が供給されないのでトリップコイルは作動しない。
【0030】
本発明による回路は回路遮断器の左右の極について対照的に構成されているので図1a、bどちらの極性の短絡電流についても検出可能となり、aから始まる波形の短絡電流であっても、bから始まる波形の短絡電流であっても、同じ動作時間で検知、遮断することができるようになる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば図2に示すような短絡電流を検知し、瞬時に遮断動作し、また図3に示すような越流では遮断動作しない配線用遮断器を得られるという効果を有する。
【0032】
さらに、前記電圧発生部に別途に抵抗等を設けることなく、従来の配線用遮断器の熱動引き外し素子であるバイメタルを電流電圧変換手段として用いることにより構成を単純化することが出来るという効果を有する。
【0033】
また、従来から存在するバイメタルによる過電流遮断方式と組み合わせて配線用遮断器を構成することにより、通常の過電流等、遮断時間をそれほど速くしなくてよい電流領域ではバイメタルで電流を検知遮断し、短絡電流等で動作時間を高速にしなければならない電流領域では本発明により電流を検知遮断することができる配線用遮断器を得られるという効果を有する。
【0034】
従来の配線用遮断器では遮断動作しないか、あるいは遮断動作に時間がかかるようなコード被覆の絶縁劣化や破壊等により発生する間欠的な放電短絡電流でも時間遅れなく瞬時に遮断し、コードの部分的過熱による火災の発生を防止することが出来るような配線用遮断器を提供できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明の実施例である。
【図2】▲1▼短絡電流が正弦波波形のタイムチャートである。
▲2▼図2▲1▼における図1の第二の抵抗を流れる電流のタイムチャートである。
▲3▼コンデンサ10の充電電圧を示した例である。
【図3】越流の場合のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 電圧発生部A
2 サイリスタA
3 電圧発生部B
4 サイリスタB
5 ダイオードA
6 ダイオードB
7 接続点A
8 接続点B
9 第一の抵抗
10 コンデンサ
11 第二の抵抗
12 サイリスタC
13 トリップコイル
14 ツェナーダイオード
15 時定数を決める抵抗
16、16’ 分圧抵抗A
17、17’ 分圧抵抗B
18 接点
Claims (1)
- 回路遮断器2極のそれぞれの極に
電流を変換して電圧を出力する電流電圧変換手段と、
変換された電圧によって動作するサイリスタを組み合わせた電圧発生部と、
前記電流電圧変換手段の負荷側に接続されたダイオードと、
前記サイリスタのアノード側と前記ダイオードのカソード側との間に設けた充放電回路と、
前記サイリスタのアノード側と前記ダイオードのカソード側との間に設けられ前記充放電回路にゲートが接続されて該充放電回路における一定の充電電圧によって動作する第3のサイリスタと、
該第3のサイリスタと直列に接続され該第3のサイリスタの動作により通電作動するトリップコイルを設け、
短絡電流により前記トリップコイルを作動させて接点を開とする機構を構成したことを特徴とする回路遮断器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26523296A JP3827252B2 (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 回路遮断器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26523296A JP3827252B2 (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 回路遮断器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1090313A JPH1090313A (ja) | 1998-04-10 |
JP3827252B2 true JP3827252B2 (ja) | 2006-09-27 |
Family
ID=17414362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26523296A Expired - Lifetime JP3827252B2 (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 回路遮断器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3827252B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5587127B2 (ja) * | 2010-10-08 | 2014-09-10 | 河村電器産業株式会社 | コード短絡検知回路及びコンセント装置 |
-
1996
- 1996-09-13 JP JP26523296A patent/JP3827252B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1090313A (ja) | 1998-04-10 |
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