JP3826699B2 - デジタル放送受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル放送を送信し受信するデジタル放送システムにおいて、放送ネットワークの再構成のためにデジタル変調に使用する伝送パラメータなどを切替える場合に、受信装置が送信側のパラメータ切換を察知し自動的に切換後の送信波を受信する装置および方法に関わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、テレビジョン等の放送受信装置においては、最初に使用する際に受信可能なチャンネルを探索し、この探索結果をチャンネル初期設定として受信装置内に記憶しておき、以降はこの記憶情報に基づき選局を行っている。アナログ放送の場合は受信周波数を記憶しておけば再選局の際も問題なく受信可能である。それに対して、デジタル伝送方式を採用しているデジタル放送においては、周波数以外にデジタル変調に使用する伝送パラメータを記憶しておき、選局時にそのパラメータを用いて受信する必要性が発生することがある。
【0003】
例えば日本国内の地上デジタルテレビジョン放送では種々の伝送パラメータを記憶しておく必要がある。日本国内の地上デジタルテレビジョン放送規格はデジタル伝送方式として複数の直交マルチキャリアを同時に伝送する直交周波数多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplex、略してOFDM)を採用しており、変調に関して種々のパラメータが規定されている。まず、OFDMのフレーム構造を構成するサブキャリア数に応じて、FFT(Fast Fourier Transform)サイズは2k・4k・8kの3種類がそれぞれモード1・2・3として規定されている。またシンボル長に対して1/4、1/8、1/16、1/32の四種類のガードインターバル長が規定されている。各サブキャリアはDQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)、QPSK、16QAM(16値 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAMのいずれかの変調方式で変調されている。またパンクチャード符号化における畳込み係数として1/2、2/3、3/4、5/6、7/8の五種類が規定化されている。したがって受信可能なチャンネル設定として、周波数とこれらの伝送パラメータを受信装置の記憶情報に記憶しておく必要がある。
【0004】
ところで、アナログ地上テレビジョン放送においては、番組を制作し送信する基地局とそこから中継された信号を中継・送信する中継局からなる放送ネットワークの再構成が行われることはほとんど無かった。具体的には基地局・中継局といった送信所の位置が変わったり、送信チャンネル周波数が変更されたりすることはほとんど無かった。そのため受信装置はそのような放送ネットワークの変更に対応しておらず、送信チャンネルが変更された場合には、使用者が受信装置で受信可能なチャンネルを再度探索して記憶させることで対応していた。
【0005】
新たな放送ネットワークとして地上デジタルテレビジョン放送の送信を開始する場合、当初は従来のアナログテレビジョン放送とのサイマルキャストを実施し、かつアナログ放送へ与える妨害を最小限にする必要がある。そのため当初はアナログ放送に使用されていないチャンネルを用いてデジタル放送が行われ、デジタル放送が十分普及した後にアナログ放送の送信は停止され、完全にデジタル放送へ移行することが計画されている。デジタル放送への移行の際には、周波数を有効利用するため、またデジタル放送の特性を生かしSFN(Single Frequency Network)を実現するためなどの理由により、使用しているチャンネル周波数を変更することが何回か実施されると考えられる。またその際には放送ネットワークの最適化のために、チャンネル周波数の変更だけでなく、FFTモード・ガードインターバル長などの伝送パラメータも変更されることが考えられる。さらには送信所の位置や送信出力なども変更されることが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記説明したような送信チャンネル周波数や伝送パラメータの変更を伴う放送ネットワークの再構成に対して、従来の受信装置は何ら考慮されていない。そのため送信チャンネル周波数や伝送パラメータが変更された後でも、チャンネル設定として記憶された古い情報に基づき受信しようとし、結果として正しく受信することができず、使用者がチャンネルの最探索を行うことが必要になってしまう。
【0007】
さらに、アナログ放送ではチャンネル探索が比較的高速に行えるが、デジタル放送の場合には一般的に探索時間が長くなってしまうという問題がある。なぜならば、デジタル放送において伝送パラメータがあらかじめ判明していない場合には、各チャンネル周波数において受信可能かどうかを伝送パラメータを順次変えつつ探索しなければならない。そのため上記説明したように非常に多くの伝送パラメータが存在する場合にはその組み合わせが膨大なものとなり、結果としてチャンネル探索に非常に長い時間が必要となってしまうからである。
【0008】
本発明の課題は、放送ネットワークが再構成され、送信チャンネル周波数、伝送パラメータや送信所の位置などが変更された場合も、自動的に変更された放送ネットワークに対応し、所望の送信波を受信可能な地上デジタルテレビジョン放送システム・受信装置を提供し、使用者に放送ネットワークの再構成およびそれに伴う送信チャンネル周波数や伝送パラメータの変更を意識させないことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、例えば、特許請求の範囲に記載された発明を実施すればよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明に係る実施の形態における受信装置の構成を示すブロック図である。図1において、100は選局回路、200は復調回路、300は分離回路、301は地上分配システム記述子分離回路、302は次地上分配システム記述子分離回路、303はその他の分離回路、400は不揮発性メモリ、401は受信チャンネルテーブル、402は次受信チャンネルテーブル、500は復号回路、600はCPUである。
【0012】
地上デジタルテレビジョン放送の送信側においては、映像信号および音声信号が符号化された映像ストリーム・音声ストリーム、データストリームおよび各ストリームの分離に必要なシステム情報が統合されてMPEG(Motion Picture Experts Group)のTS(Transport Stream)が生成される。本発明における送信局および受信装置から成る放送システムにおいては、上記システム情報の中に地上分配システム記述子および次地上分配システム記述子が含まれる。これらの記述子の詳細については後述する。このMPEG TSはデジタル変調されてベースバンド信号となり、さらに送信チャンネル周波数に周波数変換されてRF(Radio Frequency)信号として送信所より送信される。受信装置側においては、選局回路100に受信したRF信号が入力され、CPU600により送信チャンネル周波数を制御し選局回路100で選局することによりベースバンド信号に周波数変換される。このベースバンド信号は復調回路200においてOFDM信号の復調が行われ、MPEGのTSが出力される。復調回路200では、FFTモード、ガードインターバル長、サブキャリアの変調方式、パンクチャード符号化における畳み込み係数などの伝送パラメータをCPU600が制御することによって復調が行われる。
【0013】
なお、選局回路100の出力は必ずしもベースバンド信号である必要はなく、中間周波数の信号を用いても良い。また復調回路200において伝送パラメータを全てCPU600が制御する必要はない。特にサブキャリアの変調方式とパンクチャード符号化における畳み込み係数は、地上デジタルテレビジョン放送ではTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)と呼ばれる制御信号で伝送されているため、FFTを行う範囲が正しければ直ちにこれらのパラメータを知ることが出来る。したがってサブキャリアの変調方式とパンクチャード符号化における畳み込み係数は直接CPU600が制御しなくてもよい。これに対して、FFTモードとガードインターバル長に関しては、パラメータが正しくないとFFTを行う範囲がずれてしまい、正しく復調することができない。そのため余計な探索を行わず高速な復調を行うには、送信に使用されているFFTモードとガードインターバル長をCPU600が正しく認識し制御する必要がある。
【0014】
復調回路200から出力されたMPEGのTSは分離回路300に入力され、まず地上分配システム記述子分離回路301において地上分配システム記述子が分離され、続いて次地上分配システム記述子分離回路302において次地上分配システム記述子が分離される。そしてその他の分離回路303にて映像ストリーム・音声ストリーム・データストリーム、そして復号に必要なシステム情報が分離される。映像ストリーム・音声ストリームは復号回路500で復号されてそれぞれ映像信号・音声信号として出力され、データストリームはデータを扱うアプリケーションに応じて処理が行われる。
【0015】
上記地上分配システム記述子分離回路301と次地上分配システム記述子分離回路302で分離された地上分配システム記述子と次地上分配システム記述子の情報は、不揮発性メモリ400上の受信チャンネルテーブル401と次受信チャンネルテーブル402にそれぞれ記憶される。受信チャンネルテーブル401と次受信チャンネルテーブル402の一例を図5に示す。
【0016】
図5において受信チャンネルテーブル100には所要のチャンネル、およびそのチャンネル内に複数のサービスが含まれている場合はサービスを特定するための情報が記憶されている。具体的には送信チャンネルを正しく受信するためにチャンネル周波数、FFTモード、ガードインターバル長と、TSおよびサービスを特定するidが記憶されている。なお本発明においては、再構成前の放送ネットワーク内でどの受信範囲において受信装置が受信しているかを示すサブエリア番号の記憶領域101と、放送ネットワークの再構成が実施される変更日時の記憶領域102が受信チャンネルテーブル100に追加されている。次受信チャンネルテーブル200は放送ネットワークの再構成後の受信に使用すべき情報が記憶されおり、チャンネル周波数、FFTモード、ガードインターバル長、TSおよびサービスid等の記憶情報は受信チャンネルテーブルと同様である。ただしサブエリア番号記憶領域101と変更日時記憶領域102に相当するものはない。また放送ネットワーク再構成後に使用すべき情報が複数存在する場合は次受信チャンネルテーブルが複数になり、例えば図5に示すようにもう一つの次受信チャンネルテーブル220が作成される。
【0017】
地上分配システム記述子は放送ネットワークで使用される伝送パラメータや送信チャンネル周波数を記述するもので、通常はシステム情報であるNIT(Network Information Table)内で伝送される。なお地上分配システム記述子および次地上分配システム記述子は放送ネットワーク内では全く同一のものが送信される。放送ネットワークの範囲については運用によって変化するが、TSを作成し送信する基地局と、そのTSを中継し異なるチャンネル周波数で送信する中継局の組み合わせを放送ネットワークの単位とすることが一般的である。
【0018】
地上分配システム記述子の一例としてコンピュータ言語のC言語形式で表したものを図7に示す。図7において、descriptor_tagは伝送されている記述子が地上分配システム記述子であることを示し、descriptor_lengthは地上分配システム記述子の長さを示し、area_codeは受信したTSが伝送されている放送ネットワークの地域コードを示し、guard_intervalは伝送に使用されているガードインターバル長を示し、transmission_modeは伝送に使用されているFFTモードを示す。forループ中の一つまたは複数のfrequencyは放送ネットワークの中で使用されている送信チャンネル周波数を示す。上記のように基地局と中継局から成る放送ネットワークの場合、基地局の送信所が送信しているチャンネル周波数と、中継局の送信所が送信しているチャンネル周波数が、全て図7のforループ中で複数のfrequencyとして記述されている。
【0019】
図2に放送ネットワークの一例を示す。送信所100が基地局であってチャンネル周波数f1で送信し、送信所200は中継局であって送信所100からの送信信号を受け取り、送信所100とは異なるチャンネル周波数f2で送信している。101は送信所100からの送信波を受信できる範囲、201は送信所200からの送信波を受信できる範囲である。この場合には図7の地上分配システム記述子のfrequencyには、送信所100が使用する送信チャンネル周波数f1と送信所200が使用する送信チャンネル周波数f2の二つが記述される。また送信に使用されるガードインターバル長g1が図7中のguard_intervalに、FFTモードm1が図7中のtransmission_modeに記述される。
【0020】
上記説明したように地上分配システム記述子中のfrequencyはf1およびf2の二つが記述されるが、図7に示した地上分配システム記述子中には図5に示したサブエリア番号を記述する領域は無いので、地上分配システム記述子中の記述順にf1のサブエリア番号を1、f2のサブエリア番号を2とすればよい。すなわち受信範囲101と送信チャンネル周波数f1とサブエリア番号1が一対一で対応し、受信範囲201と送信チャンネル周波数f2とサブエリア番号2が一対一で対応する。受信中のチャンネル周波数は当然明らかであるので、放送ネットワーク再構成前におけるサブエリア番号を特定することができる。例えば受信装置が図2の受信範囲101内で受信していた場合、受信チャンネル周波数はf1であるから、サブエリア番号は1となり、図5の受信チャンネルテーブルのサブエリア番号記憶領域101に記憶される。さらにチャンネル周波数f1、FFTモードm1、ガードインターバル長g1やTSおよびサービスidも図5の受信チャンネルテーブル100に記憶され、選局の際にこれらの情報が使用される。
【0021】
図2の放送ネットワークに新たに中継局を追加し、放送ネットワークを再構成したものを図3に示す。図3において、新たに中継局として送信所300が追加され、送信チャンネル周波数はf3を使用するとする。110が送信所100からの送信波を受信できる範囲、210が送信所200からの送信波を受信できる範囲、310が送信所300からの送信波を受信できる範囲である。ここで302は図2においては送信所100からの送信波を受信していた範囲101であったが、図3では送信所300からの送信波を受信する範囲301に切り替わった範囲である。同様に303は図2においては範囲201であったが、図3では送信所300からの送信波を受信する範囲301に切り替わった範囲を示す。送信所100および200は送信チャンネル周波数として図2と同じf1およびf2を使用し、放送ネットワーク全体で送信に使用されるガードインターバル長をg2に、FFTモードをm2に変更するとする。
【0022】
本発明における放送システムおよび受信装置においては、この放送ネットワークの再構成に自動的に対応するために、図8に示すような次地上分配システム記述子をNIT内で伝送する。図8において、descriptor_tagは伝送されている記述子が次地上分配システム記述子であることを示し、descriptor_lengthは次地上分配システム記述子の長さを示し、area_codeはこの次地上分配システム記述子が伝送されている放送ネットワークの地域コードを示し、guard_intervalは放送ネットワーク再構成後に使用されるガードインターバル長を示し、transmission_modeは放送ネットワーク再構成後に使用されるFFTモードを示し、change_dateは放送ネットワークが再構成される日時を示す。図8において第一階層のforループ中のfrequencyは放送ネットワークの中で使用されている送信チャンネル周波数を示し、subarea_code_numberは第二階層のfor文中で記述するsubarea_codeの数を示す。第二階層のforループ中の一つまたは複数のsubarea_codeは、再構成前の放送ネットワークにおける受信範囲であるサブエリア番号を示す。
【0023】
図3のように放送ネットワークが再構成される場合、次地上分配システム記述子は以下のように記述される。まずguard_intervalは変更後のパラメータg2が、transmission_modeは変更後のパラメータm2が記述され、change_dateは再構成が行われる変更日時が記述される。第一階層の一つ目のforループでは送信所100にかかわるパラメータ、すなわちfrequency=f1、subarea_code_number=1、subarea_code=1が記述される。これは受信範囲110は送信チャンネル周波数がf1で、放送ネットワーク再構成前のサブエリア番号1の範囲だけを含んでいることを示している。同様に第一階層の二つ目のforループでは送信所200にかかわるパラメータ、すなわちfrequency=f2、subarea_code_number=1、subarea_code=2が記述される。これは受信範囲210は送信チャンネル周波数がf2で、放送ネットワーク再構成前のサブエリア番号2の範囲だけを含んでいることを示している。最後に第一階層の三つ目のforループでは送信所300にかかわるパラメータ、すなわちfrequency=f3、subarea_code_number=2、第二階層のforループでsubarea_code=1および2が記述される。これは受信範囲310は範囲302および303をその中に含み、範囲302の放送ネットワーク再構成前のサブエリア番号は1、範囲303のサブエリア番号は2であることを示している。これらの情報は図5の次受信チャンネルテーブルに以下のように記憶される。
【0024】
上記例では図2の受信範囲101は図3では受信範囲110と302に分割されてしまうが、受信装置は自らが受信範囲110と302のどちらの範囲で受信しているかは知ることができない。ただし既に説明したように、放送ネットワーク再構成前にチャンネル周波数f1で受信していたとするならば、受信範囲101すなわちサブエリア番号1の場所で受信しているということが分かる。よって次地上分配システム記述子中においてサブエリア番号1を含む第一階層のループを探し、その第一階層ループ内のfrequencyで示されたチャンネル周波数を図5の次受信チャンネルテーブルに記憶する。上記例においては、サブエリア番号1を含む第一階層ループは一つ目のループと三つ目のループの二つあるので、次受信チャンネルテーブルを二つ作成する。二つ目のループ中にはサブエリア番号1を含んでいないので、次受信チャンネルテーブルを作成する必要はない。一つ目の次受信チャンネルテーブル200では一つ目のループの情報より、チャンネル周波数f1が記憶され、二つ目の次受信チャンネルテーブル201では三つ目のループの情報より、チャンネル周波数f3の情報が記憶される。なおこの場合、二つの次受信チャンネルテーブル200および201に記憶されるFFTモードm1、ガードインターバル長g1、およびTS idならびにサービスidの情報は同一である。さらにchange_dateに記述された変更日時は図5の受信チャンネルテーブルの変更日時記憶領域102に記憶される。また、TS id、サービスidは地上分配システム記述子および次地上分配システム記述子ではなくPAT(Program Association Table)やPMT(Program Map Table)から分離して記憶しておく。
【0025】
以上のように受信チャンネルテーブル100と次受信チャンネルテーブル200および220が作成されると、放送ネットワークの再構成日時になるまでは受信チャンネルテーブル100に記憶された伝送パラメータを用いて受信を行い、放送ネットワーク再構成後には次受信チャンネルテーブル200または220に記憶された伝送パラメータを使用して受信を行う。この例のように次受信チャンネルテーブルが複数ある場合はまず一つ目の次受信チャンネルテーブル200を使用して受信を行い、受信不可能である場合に次の次受信チャンネルテーブル220を使用して受信を試みる。受信機は図3における範囲110または302いずれかの範囲に存在しているので、次受信チャンネルテーブル200または220を使用すれば必ず正しく受信することが可能である。このように受信装置の使用者は放送ネットワークの再構成が行われてFFTモードやガードインターバル長などの伝送パラメータが変更されたことを意識することなく、また受信チャンネルの最探索を行うことなく受信を引き続き行うことができる。
【0026】
なお、放送ネットワークの再構成が予定されていない場合は、次地上分配システム記述子がNIT上に存在しないので、変更日時領域には日時データとして無効な値を記憶させておく。また次受信チャンネルテーブルも作成されない。
【0027】
また、図5、図7および図8の例においてはサブキャリアの変調方式やパンクチャード符号化における畳み込み係数は記述されていないが、これらの伝送パラメータを送信し受信チャンネルテーブルおよび次受信チャンネルテーブルに記憶するようにしてもよい。また受信チャンネルテーブルは必ずしも図5の構成でなくともよく、例えば変更日時情報記憶領域102を次受信チャンネルテーブル200および220内に配置してもよい。
【0028】
図4に放送ネットワークの他の再構成例を示す。送信所100および200、受信範囲101および201は図2と同様で再構成前の状態を示す。放送ネットワーク再構成後は送信所100および200は使用されなくなり、新たな送信所300および400により、それぞれ受信範囲301と401が形成される。この時送信所300は送信チャンネル周波数としてf3を使用し、ガードインターバル長およびFFTモードはそれぞれg1およびm1で図2からの変更が無いものとする。また送信所400は送信チャンネル周波数としてf4を使用し、ガードインターバル長はg2に、FFTモードはm2に変更するものとする。この場合、放送ネットワーク再構成後の受信範囲301と401においてガードインターバル長およびFFTモードが異なるので、次地上分配システム記述子を以下のように二つ記述する。
【0029】
まず送信所300にかかわる一つ目の地上分配システム記述子においては、guard_interval=g1、transmission_mode=m2が記述され、change_dateは再構成が行われる日時が記述される。第一階層のforループ中でfrequency=f3、subarea_code_number=2、第二階層のforループ中でsubarea_code=1および2が記述される。これは受信範囲301は放送ネットワーク再構成前のサブエリア番号1および2の範囲を含んでいることを示している。
【0030】
次に送信所400にかかわる二つ目の地上分配システム記述子においては、guard_interval=g2、transmission_mode=m2が記述され、change_dateは再構成が行われる日時が記述される。第一階層のforループ中ではfrequency=f4、subarea_code_number=1、第二階層のforループ中でsubarea_code=1が記述される。これは受信範囲401は放送ネットワーク再構成前のサブエリア番号1の範囲だけを含んでいることを示している。
【0031】
上記例において放送ネットワーク再構成前のサブエリア番号が1である受信装置があるとすると、次地上分配システム記述子中においてサブエリア番号1を含むループを探し、そのループ内のfrequencyで示されたチャンネル周波数を次受信チャンネルテーブルに記憶する。例えばサブエリア番号が1である受信装置は、図5に示したように次受信チャンネルテーブル200と220の二つ持ち、一つ目の次受信チャンネルテーブル200ではチャンネル周波数f1、FFTモードm1、ガードインターバル長g1という情報を記憶し、二つ目の次受信チャンネルテーブル220ではチャンネル周波数f4、FFTモードm2、ガードインターバル長g2の情報を記憶する。この例においても図3を用いて説明した時と同様に、放送ネットワークの再構成前までは受信チャンネルテーブル100を用いて受信を行い、放送ネットワーク再構成後には次受信チャンネルテーブル200または220に記憶されたパラメータを使用して受信を行う。したがって使用者は放送ネットワークの再構成が行われたことを意識することなく、また受信チャンネルの最探索を行うことなく受信を引き続き行うことができる。
【0032】
続いて図6を用いて受信チャンネルテーブルと次受信チャンネルテーブルの切替方法を説明する。ステップ100において電源が入れられると、まずステップ101において現在時刻が、図5の受信チャンネルテーブルの放送ネットワーク再構成日時記憶領域102に記憶された変更日時を越えているかどうかがチェックされる。変更日時を超えていない、もしくは変更日時が有効な値でない場合はステップ102に進み、図5の受信チャンネルテーブル100を使用して通常のチャンネル選局が行われる。選局して正しく復調、分離、復号が行われた場合は次地上分配システム記述子が存在するかどうかがチェックされ、次地上分配システム記述子が存在しない場合はステップ101に戻って変更日時になるのを待つ状態となる。次地上分配システム記述子が存在していた場合はステップ104で次地上分配システム記述子を分離、取得し、記述子内の情報をステップ105で受信チャンネルテーブルおよび次受信チャンネルテーブルに書き込み、ステップ101で変更日時になるのを待つ状態となる。
【0033】
ステップ101で現在時刻が放送ネットワーク再構成日時を越えていた場合は、ステップ106において最初の次受信チャンネルテーブルの情報に基づき受信を行う。続いてステップ107でそのチャンネルが受信可能かどうか検証する。受信可能かどうかの判定はOFDMフレームのロック状態、ビットエラーレート等、どのような数値を用いてもよい。受信可能でないと判定した場合はステップ108で二番目の次受信チャンネルテーブルが存在するかチェックし、存在する場合はステップ106で第二番目の次受信チャンネルテーブルの情報を用いて受信を試みる。このようにして受信不可の場合は最後の次受信チャンネルテーブルになるまで受信を試みていく。全ての次受信チャンネルテーブルを試みても受信不可であった場合は、記憶された次受信チャンネルテーブルを用いた受信は失敗したということでステップ112で終了する。ところでステップ107で受信可能と判定した場合は、ステップ109でNIT中から地上分配システム記述子を分離、取得し、ステップ110で現在受信チャンネルテーブルに記述子内の情報を書き込む。これにより放送ネットワーク再構成後の伝送パラメータが現在使用されているパラメータとして記憶され、次回の選局時から使用される。そして放送ネットワークの再構成は終了したことからステップ111で次受信チャンネルテーブルを削除し、終了ステップ112で終了する。
【0034】
以上説明したように、放送ネットワークの再構成前までは受信チャンネルテーブルを用いて受信が行われ、放送ネットワーク再構成後には自動的に次受信チャンネルテーブルに記憶されたパラメータを使用して受信を行う。したがって使用者は放送ネットワークの再構成が行われたことを意識することなく、また受信チャンネルの最探索を行うことなく受信を引き続き行うことができる。
【0035】
以上図8に示した次地上分配システム記述子を用いた場合の実施例を説明したが、例えば図9に示す次地上分配システム記述子を用いて放送システムを構築してもよい。図9に示す次地上分配システム記述子はサブエリア番号を記述せず、伝送パラメータと放送ネットワーク再構成日時だけを記述している。この場合は図5においてサブエリア番号記憶領域101は必要なく、次受信チャンネルテーブルには次地上分配システム記述子の情報を全て記憶させればよい。また図8の次地上分配システム記述子を用いた時と同様に、放送ネットワーク再構成後には次受信チャンネルテーブルを用いて受信していくことにより自動的に受信可能となる。
【0036】
また、サブエリア番号を記述順に自動的に受信装置側が付加するのではなく、図7の地上分配システム記述子に記述領域を追加し、送信側で明示的に記述するようにしてもよい。
【0037】
さらに本発明は地上デジタルテレビジョン放送に限定されるものではなく、音声放送やデータ放送、また衛星放送や有線放送の形態において使用してもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使用者に放送ネットワークの再構成およびそれに伴う送信チャンネル周波数や伝送パラメータの変更を意識させないデジタル放送受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構成を示すブロック図である。
【図2】放送ネットワークを示す図である。
【図3】変更された放送ネットワークを示す図である。
【図4】変更された放送ネットワークを示す図である。
【図5】本発明に係る受信チャンネル設定の記憶状態を示す図である。
【図6】本発明に係る受信装置の制御を示すフローチャートである。
【図7】放送ネットワークの状態を示す記述子を示す図である。
【図8】本発明に係る放送ネットワークの再構成後の状態を示す記述子を示す図である。
【図9】本発明に係る放送ネットワークの再構成後の状態を示す記述子を示す図である。
【符号の説明】
100…選局回路、200…復調回路、300…分離回路、301…地上分配システム記述子分離回路、302…次地上分配システム記述子分離回路、303…その他の分離回路、400…不揮発性メモリ、401…受信チャンネルテーブル、402…次受信チャンネルテーブル、500…復号回路、600…CPU
Claims (2)
- 現在放送が行われている放送ネットワークの送信チャンネル周波数および地域情報を含む分配システム記述子と、将来的に送信チャンネル周波数および地域情報が変更されることによる放送ネットワークの再構成が予定されている場合における当該再構成後の送信チャンネル周波数、再構成後の地域情報、再構成後の地域情報と再構成前の地域情報の包含関係を示す情報及び放送ネットワークの再構成の行われる日時情報を記述した次分配システム記述子と、映像データと、音声データとを含むデジタル信号を受信及び選局する選局部と、
前記選局部で選局したデジタル信号を復調する復調部と、
前記復調部で復調したデジタル信号から前記分配システム記述子を分離する分配システム記述子分離部と、
前記復調部で復調した信号から前記次分配システム記述子を分離する次分配システム記述子分離部と、
前記復調部で復調した信号からその他の情報を分離する分離部と、
前記分離部から分離された信号を復号して映像データ又は音声データを出力する復号部と、
制御部とで構成され、
前記制御部は、前記放送ネットワーク再構成の行われる日時に達する前には、前記分配システム記述子に記載された送信チャンネル周波数を用いて前記選局部で選局を行い、前記分配システム記述子に記載された伝送パラメータを用いて前記復調部で復調を行い、前記復号部で映像音声の復号を行って映像音声を出力するよう前記制御部が制御を行うよう前記制御部が制御を行い、
前記放送ネットワーク再構成の行われる日時に達した場合には、前記次分配システム記述子に記載された再構成後の地域情報と再構成前の地域情報の包含関係を示す情報を用いて送信チャンネル周波数を選択し、当該送信チャンネル周波数で前記選局部による選局を行い、前記次分配システム記述子に記載された伝送パラメータを用いて前記復調部で復調を行い、前記復号部で映像データ又は音声データの復号を行うよう制御することを特徴とするデジタル放送受信装置。 - 放送ネットワークの送信チャンネル周波数および地域情報を含む第1のテーブル、将来に送信チャンネル周波数および地域情報が変更されることによる放送ネットワークの再構成が予定されている場合における該再構成後の送信チャンネル周波数、再構成後の地域情報、再構成後の地域情報と再構成前の地域情報の包含関係を示す情報及び放送ネットワーク再構成の行われる日時情報とを含む第2のテーブルと、映像データと、音声データとを含むデジタル信号を受信及び選局する選局部と、
前記選局部で選局したデジタル信号を復調する復調部と、
前記復調部で復調したデジタル信号から前記第1のテーブル、前記第2のテーブル、前記映像データ及び前記音声データを分離する分離部と、
前記分離部から分離された前記第1のテーブル及び前記第2のテーブルを記憶する記憶部と、
前記分離部から分離された信号を復号する復号部と、
制御部とで構成され、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記第2のテーブル内の前記再構成の行われる日時情報を参照し、前記放送ネットワーク再構成の行われる日時に達した場合には、前記第2のテーブルに含まれる再構成後の地域情報と再構成前の地域情報の包含関係を示す情報と前記再構成後の地域情報とを用いて再構成前の地域情報を選択し、前記選択された前記再構成前の地域情報における送信チャンネル周波数で選局を行うよう制御することを特徴とするデジタル放送受信装置。
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