JP3825687B2 - 海底管埋設機及び海底管埋設方法 - Google Patents

海底管埋設機及び海底管埋設方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、海底管埋設機及び海底管埋設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
浄水設備のない離島などでは、離島と本土とを結ぶ水道管を設置し、生活飲料水を本土から引導している。その際、船舶の航行を阻害せぬよう、水道管は海底に設置する場合が多いが、海底に設置するだけでは、船舶の投錨や時化時の波力によって海底管(水道管)が破損する恐れがあるため、海底管を海底地盤内に埋設していた。また、海底管の埋設工事において、海底地盤の掘削状況や海底管の設置状況はダイバーが目視で監視を行い、船上の作業者に連絡することによって施工管理を行っていた。また、施工後の出来形管理は、施工前後の超音波式深浅測量やレッド測量によって行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、水深が数十メートルの海域におけるダイバーの作業は過酷であり、長時間作業をすることができない。そこで、多くのダイバーが交代で監視作業を行わなければならず、施工能率の低下を招いていた。また、海底地盤が浮泥やシルトの層である場合には、地盤の掘削の際にまきあがる土粒子によって濁りが発生して、視界が遮られ、掘削状況を正確に把握できない問題があった。さらに、出来形管理においても、海底地盤上の浮泥や掘削時にまきあがる土粒子のために測量精度を高めるのは困難であった。
【0004】
そこで、本発明の課題は、施工能率の低下を招かず、施工管理及び出来形管理を船上から正確に行うことができる海底管埋設機及び海底管埋設方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば、図1〜図5、図7、図8に示すように、海底に敷設された海底管の下部を浚渫して地盤を掘削するポンプと、該ポンプが掘削した土砂を前記海底管の左右に排出する排出管とを備え、前記海底管を地盤内に埋設するための溝を掘削する海底管埋設機であって、前記海底管埋設機の地盤の掘削深さ等の掘削状況を求めて管理する施工管理装置を備え、前記施工管理装置は、水面から海底面までの海底深さ、水面から前記海底管埋設機までの埋設機深さ、水面から地盤の掘削部付近の海底管の上部までの海底管深さを測定し、測定された埋設機深さと前記海底管埋設機における埋設機深さを測定した深さ位置から前記海底管埋設機の最下端までの長さとの和と、測定した海底深さとの差から掘削深さを求め、測定された海底深さと求められた掘削深さとの差から前記海底管の外径の長さを引いて前記海底管の土被りを求め、前記海底管が所定の基準で埋設されているか否かを管理することを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、海底管埋設機の地盤の掘削深さ等の掘削状況を求めて管理する施工管理装置を備えたことにより、従来、ダイバーが行っていた掘削深さの測定や掘削状況の報告等を施工管理装置が行うことになる。そのため、施工時の掘削箇所の無人化や、測定データをリアルタイムで得ることが可能となり、海底管を正確に埋設できる。
【0007】
請求項2記載の発明は、例えば、図6、図7に示すように、請求項1記載の海底管埋設機において、前記施工管理装置は深さ測定手段7を有し、該深さ測定手段は、内部が中空とされた弾性容器71と、該弾性容器にかかる水圧を水深に変換する変換手段72と、前記弾性容器にかかる水圧を前記変換手段に伝達する伝達材73とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、深さ測定手段は、内部が中空とされた弾性容器と、弾性容器にかかる水圧を水深に変換する変換手段と、弾性容器にかかる水圧を変換手段に伝達する伝達材とを備えているので、水中で弾性容器は水圧によって収縮し、弾性容器内の圧力は上昇する。上昇した圧力は伝達材を通って変換手段に伝達され、その圧力は水深に変換される。これにより、弾性容器の位置での水深を測定することができる。また、海底地盤の掘削作業は、土砂がまきあがるため、土砂の影響や、土砂を含む水流の影響により、汎用の水圧計では正確な水圧の測定が困難であり、故障や誤作動する可能性が高い。しかし、施工管理装置の深さ測定手段は、弾性容器周囲の濁り等に影響を受けないので、測定環境が悪くても対応することができる。すなわち、従来の測定機器より簡単な構造ながらも、測定精度の高い優れた深さ測定手段を提供できる。
【0009】
請求項3記載の発明は、例えば、図1〜図5に示すように、請求項1または2記載の海底管埋設機において、前記ポンプは複数設けられるとともに、前記ポンプのうち、少なくとも一つが掘削した土砂を含んだ水を、いずれかのポンプの近傍に排出することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、ポンプのうち、少なくとも一つが掘削した土砂を含んだ水を、いずれかのポンプの近傍に排出することにより、土砂の排出部近傍はポンプによる吸入力と土砂の排出圧力によって掘削される。よって、地盤の掘削効果を向上できる。また、排出部近傍のポンプは、排出された土砂も吸入できるので含泥率が上昇し、海底管の左右の濁りを軽減できる。
【0013】
請求項記載の発明は、例えば、図6〜図9に示すように、請求項2又は3に記載の海底管埋設機を用いた海底管埋設方法であって、前記施工管理装置の深さ測定手段により水面から海底面までの海底深さ及び水面から海底管埋設機までの埋設機深さを測定し、前記海底深さ及び前記埋設機深さに基づいて前記掘削深さを算出し、該掘削深さが所定の基準を満たすように海底管を沈め、該海底管を海底管の左右に排出した土砂で埋設することを特徴とする。
【0014】
請求項記載の発明によれば、施工管理装置の深さ測定手段は、水面から海底面までの海底深さと、水面から海底管埋設機までの埋設機深さを測定するだけで、掘削深さや海底管を埋設した際の海底管の上部から海底までの距離を知ることができるので、きわめて簡単な施工方法で請求項1と同様の効果を得ることができる。なお、掘削深さは、埋設機深さを測定する深さ測定手段のセンサ部分(弾性容器)から海底管埋設機の最下端までの長さと測定した埋設機深さとの和と、海底深さとの差によって求めることができる。また、海底管を埋設した際の海底管の上部から海底までの距離は、海底深さと掘削深さとの差から海底管の外径の長さを引くことによって求めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態の海底管埋設機及び海底管埋設方法について詳細に説明する。
最初に、海底管埋設機の構成について説明する。
図1に示すように、海底管埋設機10は、海底に敷設された水道管等の海底管Pの下部を浚渫して地盤を掘削し、海底管Pを地盤内に埋設するための溝を掘削するものである。海底管埋設機10は、図2〜図8に示すように、フレーム1、サンドポンプ2、排出管3、ジェットポンプ4、ジェット管5、施工管理装置6等を備えている。
【0016】
フレーム1は、図2、図4、図5に示すように、海底管埋設機10の骨格であり、サンドポンプ2や排出管3等を設置する架台となるものである。
フレーム1は、板材11、支持脚12等から構成されている。板材11は鋼板等から形成され、ジェットポンプ4や施工管理装置6の後述する深さ測定手段7等を載置する部材であり、ほぼ水平に配置されている。支持脚12は、板材11の下面側の左右の側縁部近傍に、鉛直下方向に向けて接合されており、海底管埋設機10の前側(進行方向側)に向かうにつれて、徐々に短くされている。そして、左右の各支持脚12の端部には、各端部間を連結する支持材13が接合されている。この支持材13は、サンドポンプ2、排出管3、ジェット管5等を支持する部材である。また、左右の対向する支持脚12間の距離は少なくとも海底管Pの外径より大きく確保されている。
【0017】
サンドポンプ2は、図2、図4、図5に示すように、海底管Pの下部を浚渫して地盤を掘削するものである。サンドポンプ2は、フレーム1の左右両側の支持材13にそれぞれ3基ずつ備えられており、地盤の掘削時は、海底管Pの左右に位置するように配置されている。また、サンドポンプ2は、吸入口が海底管埋設機10の前側に少し向く程度に傾斜して備えられている。また、サンドポンプ2は、海底管埋設機10の前側に向かうにつれて、吸入口が徐々に高い位置にくるように取り付けられることになる。サンドポンプ2の電源は、クレーン台船C上の発電機から供給され、クレーン台船C上の操作盤により運転の制御が行われる。
【0018】
排出管3は、図2、図4、図5に示すように、サンドポンプ2が掘削した土砂を海底管Pの左右に排出するためのものであり、集約管3a、吐出管3b、循環管3cを備えている。
集約管3aは、上述の合計4基の各サンドポンプ2に鉛直上方向に向けて接続されており、海底管埋設機10の左側に位置するサンドポンプ2の集約管3a同士が一本の吐出管3bに集約され、また、海底管埋設機10の右側に位置するサンドポンプ2の集約管3a同士が一本の吐出管3bに集約されている。そして、左右のそれぞれの吐出管3bは、海底管埋設機10の上方から海底管埋設機10の左右側に向けて長尺に形成され、掘削した土砂を海底管Pの左右の海底に排出できるものとされている。循環管3cは、最も高い位置に備えられたサンドポンプ2aに接続されるとともに、支持材13に沿って取り付けられ、その端部は、最も低い位置に備えられたサンドポンプ2cの近傍に、鉛直下あるいは海底面方向に向けて配置されている。
また、排出管3は、土砂の流量に見合った径のものが選ばれ、サンドポンプ2に近い集約管3aよりも排出部付近の吐出管3bの方が径の大きいものが選ばれる。また、吐出管3bは補強材15によって板材11及び支持脚12と接合されており、補強材15は吐出管3bを補強している。
なお、地盤が硬い場合は、循環管3cを最も高い位置のサンドポンプ2aから最も低い位置のサンドポンプ2cの近傍に向けて配置する以外に、中央位置のサンドポンプ2bからも最も低い位置のサンドポンプ2cの近傍に向けて配置してもよい。また、地盤が軟弱な場合は、図3に示すように、循環管3cを設けずに、すべてのサンドポンプ2を集約管3aで集約し、吐出管3bから土砂を排出するようにしてもよい。
なお、海底管Pの左右に排出された土砂は、サンドポンプ2が掘削した海底の溝に海底管Pを設置した後、海底管Pを埋設するために用いられる。
【0019】
ジェットポンプ4は、図2、図4、図5に示すように、サンドポンプ2の掘削部付近に圧力をかけた水を噴射し、地盤を崩すことでサンドポンプ2の掘削効率を向上するためのものである。ジェットポンプ4は、対向する左右一対のサンドポンプ2に対して1基ずつ設けられている。ジェットポンプ4は、フレーム1の板材11の上面に合計3基載置されており、周囲の海水を吸入してジェット管5から掘削部に圧力をかけた海水を噴射する。ジェットポンプ4の電源は、サンドポンプ2と同様、クレーン台船C上の発電機から供給され、クレーン台船C上の操作盤により運転の制御が行われる。
なお、海底が岩盤のように固い地盤である場合には、高圧型のジェットポンプを設置すればよい。
【0020】
ジェット管5は、図2、図4、図5に示すように、ジェットポンプ4が吸入した海水をサンドポンプ2の掘削部付近に噴射するためのものである。ジェット管5は、フレーム1の左右の側縁部から鉛直下方向に向けて設置され、支持材13によって噴射口側の端部が支持されている。また、ジェット管5は、支持脚12と同様、海底管埋設機10の前側に向かうにつれて、徐々に短くされている。
なお、ジェット管5は、地盤に対して垂直に海水を噴射するものと、海底管Pの真下の地盤を崩すために、掘削された溝の外側から内側に向けて地盤とほぼ平行に海水を噴射するものとがあり、ジェット管5の噴射口を分岐させてもよいし、それぞれ別途のジェットポンプ4とジェット管5とを設けてもよい。
【0021】
施工管理装置6は、図6〜図8に示すように、クレーン台船Cの位置決めに用いるGPS、掘削深さ等の掘削状況を求める深さ測定手段7、リアルタイムで計測された潮位データを受信する潮位受信機8等を備えている。
深さ測定手段7は、海底管埋設機10の掘削深さ等の掘削状況をダイバーが目視で監視することなく、施工時の掘削箇所の無人化や、測定データをリアルタイムで得ることを可能としたものであり、水面から海底面までの海底深さ、水面から海底管埋設機10までの埋設機深さ、水面から地盤の掘削部付近の海底管Pの上部までの海底管深さを測定し、これらの値から海底管埋設機10の地盤の掘削深さ等を算出する。なお、上述の各深さは、任意の場所に設置された潮位伝送装置(図示しない)から潮位データを潮位受信機8で受信するとともに、後述する演算処理器72bに取り込み、潮位の変動を考慮して算出される。
また、深さ測定手段7は、弾性容器71、変換手段72、伝達材73等から構成されている。
【0022】
弾性容器71(71a,71b,71c)は、内部が中空とされており、水圧がかかると収縮する程度の弾性を有するものが用いられ、例えば、ゴムボール状のものでソフトバレーボール等が好適である。
変換手段72は、弾性容器71にかかる水圧を水深に変換するものであり、圧力変換器72a、演算処理器72b、モニタ72c等が備えられている。
圧力変換器72aは、汎用のものを用い、圧電素子に圧力がかかると圧力に応じた電流が流れ、その電圧値を演算処理器72bに取り込むことができるようになっている。
演算処理器72bは、圧力変換器72aから取り込んだ電圧値を圧力変換器72aの規格に対応した圧力値に変換し、さらに、水圧は水深に比例することを利用して圧力値を水深に変換するものである。その際、施工区域ごとに海水の比重を測定し、その比重を入力あるいは補正することで正確な水深を得ることができる。また、演算処理器72bによって掘削深さ等の掘削状況が求められる。掘削深さは、埋設機深さを測定する弾性容器71bから海底管埋設機10の最下端までの長さと測定した埋設機深さとの和と、測定した海底深さとの差によって求められる。また、海底管Pを埋設した際の土被りは、測定した海底深さと求められた掘削深さとの差から海底管Pの外径の長さを引くことによって求められる。
モニタ72cは、演算処理器72bによって求められた掘削深さ等の掘削状況を作業者に視覚を通じて知らせるものである。
伝達材73は、弾性容器71にかかる水圧を変換手段72に伝達するものであり、耐圧性を有するチューブ等が用いられる。
【0023】
深さ測定手段7は、図7、図8に示すように、海底管埋設機10の3ヶ所に備えられ、上述の海底深さ、埋設機深さ、海底管深さを測定する。
海底深さを測定する深さ測定手段7の弾性容器71aは、吐出管3bの土砂排出部付近にワイヤー等によって吊り下げられた状態で備えられている。また、弾性容器71aは、ワイヤーが伸びきった状態で、海底地盤を掘削する前の海底管埋設機10の最下端とほぼ同じ高さ位置になるものとされている。これにより、海底管埋設機10が海底地盤を掘削する際は、ワイヤーが緩んだ状態で弾性容器71aが海底に位置し、正確な海底深さを測定できる。
【0024】
埋設機深さを測定する深さ測定手段7の弾性容器71bは、フレーム1の板材11上に備えられている。ここで、弾性容器71bから海底管埋設機10の最下端部までの距離は既知であるため、深さ測定手段7によって測定された埋設機深さに上記の弾性容器71bから海底管埋設機10の最下端部までの距離をたし、海底深さを引くことで海底管埋設機10の掘削深さを求めることができる。また、海底深さと掘削深さとの差から海底管Pの外径の長さを引くと、海底管Pを埋設した際の海底管Pの上部から海底までの距離、すなわち、海底管Pの土被りを求めることができ、海底管Pを埋設した際に、所定の基準を満たすかどうかを確認できる。
【0025】
海底管深さを測定する深さ測定手段7は、掘削した溝の底に至る前のたわんだ状態の海底管Pの深さを測定している。この深さ測定手段7の弾性容器71cは、海底管P上を回転しながら移動可能なローラ74の軸の一端に備えられている。ローラ74は、板材11にヒンジを介して回転移動自在に取り付けられた案内材75の端部に回転移動自在に取り付けられている。これにより、海底管埋設機10の移動に伴ってローラ74は海底管P上を回転しながら移動し、海底管深さを見れば海底管Pの異常を確認することができる。例えば、海底管Pが海底の岩場に乗り上げたりしていると、予想される海底管深さよりも海底管深さは浅くなるので、異常であると判断することができる。なお、正常に施工されている場合の水面もしくは海底面からの海底管深さの範囲を設定しておき、その範囲を超えると警報等で作業者に知らせるようにしてもよい。
【0026】
次に、海底管埋設機10による海底管Pの埋設方法について説明する。
図9のフローチャートに示すように、海底管埋設機10を載せたクレーン台船Cを施工海域に移動させ、位置決めを行う。その際、クレーン台船Cの位置がGPSによって正確に指示され、その指示に基づいてアンカーワイヤーを巻いたり緩めたりすることでクレーン台船Cの位置が決められる(S1)。
クレーン台船Cの位置が決まると、海底管埋設機10を吊り上げ、海底に沈めていく(S2)。なお、作業中もGPSによってクレーン台船Cの位置が確認されている。
【0027】
海底管埋設機10が着底すると、ダイバーが海底管埋設機10の設置状況を確認する。ここで、設置位置に問題があれば、ダイバーの指示により設置位置の修正が行われ、深さ測定手段7の作動確認等も行われる(S3,S4)。
掘削準備が整えば、海底管埋設機10の運転を開始する。ジェットポンプ4を起動させると、ジェットポンプ4が周囲の海水を吸入し、海水は排出圧がかかった状態でジェット管5を通って海底地盤に噴射され、地盤を崩す。また、サンドポンプ2を起動させると、ジェットポンプ4によって崩されたり、まきあがった土砂をサンドポンプ2が吸入する。また、最も高い位置に備えられたサンドポンプ2aは、周囲の土砂を含んだ海水を吸入し、循環管3cを通って最も低い位置に備えられたサンドポンプ2cの近傍に土砂を含んだ海水を排出する。最も高い位置に備えられたサンドポンプ2a以外のサンドポンプ2b、2cに吸入された土砂は、排出管3を通り、海底管Pの左右へ排出される。この時の掘削深さ等の掘削状況は、深さ測定手段7によって求められ、クレーン台船C上の制御室へ伝達される。制御室では、図10に示すように、掘削状況がモニタリングされており、作業者は、モニタ72cを監視しながら海底管埋設機10の運転を管理する(S6)。なお、モニタリングされるデータは、図10に示すように、モニタ72cの中央には海底管埋設機10の施工状況が描かれ、その周囲には施工管理に必要なデータ、例えば、掘削深さ、水面から掘削部分の底までの深さを示すCDL掘削深さ、現在の潮位、測定した水深、潮位を考慮した水深であるCDL深さ、海底管Pの土被りである管埋設高さ、海底管Pと海底管埋設機10とのクリアランス等が求められて表示される。
【0028】
海底管埋設機10が計画された深さまで掘削すると(S7)、サンドポンプ2及びジェットポンプ4を停止し、海底管埋設機10を次の掘削箇所へ移動する。海底管埋設機10を移動させるには、海底管Pが海底管埋設機10から外れない程度に海底管埋設機10を吊り上げて次の掘削箇所へ移動させ、海底地盤上に下ろす(S8)。後は、上述の施工手順と同様に海底地盤を掘削し、掘削した溝に海底管Pを設置する。
作業終了後、海底管埋設機10は撤去され、スクレーパーによって海底管Pの左右に排出された土砂を溝に埋め戻す(S9)。
以上の手順により、海底管Pを海底地盤内に埋設することができる。
【0029】
したがって、本実施の形態の海底管埋設機10によれば、施工管理装置6により、従来、ダイバーが行っていた掘削深さの測定や掘削状況の報告等を施工管理装置6の深さ測定手段7が行うことになる。そのため、施工時の掘削箇所の無人化や、測定データをリアルタイムで得ることが可能となり、海底管Pを正確に埋設できる。また、ダイバーは、海底管P上に海底管埋設機10を設置するときだけ海底に潜って監視すればよく、これにより施工能率を向上できる。
【0030】
また、深さ測定手段7は、弾性容器71と変換手段72と伝達材73とを備えているので、水中で弾性容器71は水圧によって収縮し、弾性容器71内の圧力は上昇する。上昇した圧力は伝達材73を通って変換手段72に伝達され、その圧力は水深に変換される。これにより、弾性容器71の位置での水深を測定することができる。また、施工管理装置6の深さ測定手段7は、弾性容器71周囲の濁り等に影響を受けないので、測定環境が悪くても対応することができる。すなわち、従来の測定機器より簡単な構造ながらも、測定精度の高い優れた深さ測定手段7を提供できる。
【0031】
また、作業者は、求められた掘削深さに基づいてサンドポンプ2及びジェットポンプ4の運転を制御するので、モニタ72c等を監視しながら地盤の掘削を行うことができる。これにより、ダイバーが海底管埋設機10の監視や掘削深さの測定等をする必要はなくなり、施工能率を向上できる。また、深さ測定手段7はダイバーよりも正確に掘削深さ等を求められるので、施工管理の信頼性を向上できる。
【0032】
また、最も高い位置に備えられたサンドポンプ2aが掘削した土砂を含んだ水を最も低い位置に備えられたサンドポンプ2cの近傍に排出することにより、土砂の排出部近傍はサンドポンプ2cによる吸入力とサンドポンプ2aによる土砂の排出圧力によって掘削される。よって、地盤の掘削効果を向上できる。また、排出部近傍のサンドポンプ2cは、排出された土砂も吸入できるので含泥率が上昇し、海底管Pの左右の濁りを軽減できる。
【0033】
さらに、深さ測定手段7は、水面から海底面までの海底深さと、水面から海底管埋設機10までの埋設機深さを測定するだけで、掘削深さや海底管Pを埋設した際の海底管Pの上部から海底までの距離を知ることができるので、きわめて簡単な施工方法で上述の効果を得ることができる。
【0034】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、ポンプはサンドポンプに限らず、エアリフトポンプやエジェクタポンプ等を用いてもよい。また、機器の配置や形状等も発明の要旨を変更しない範囲で設計変更が可能である。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、施工時の掘削箇所の無人化や、測定データをリアルタイムで得ることが可能となり、海底管を正確に埋設できる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、従来の測定機器より簡単な構造ながらも、測定精度の高い優れた深さ測定手段を提供できる。
【0037】
請求項3記載の発明によれば、ポンプのうち、少なくとも一つが掘削した土砂を含んだ水を、いずれかのポンプの近傍に排出することにより、地盤の掘削効果を向上できる。また、排出部近傍のポンプは、排出された土砂も吸引できるので含泥率が上昇し、海底管の左右の濁りを軽減できる。
【0038】
請求項4記載の発明によれば、作業者は、船上の施工管理装置のモニタ等を監視しながら地盤の掘削を行うことができる。これにより、ダイバーが海底管埋設機の監視や掘削深さの測定等をする必要はなくなり、施工能率を向上できる。また、深さ測定手段はダイバーよりも正確に掘削深さ等を求められるので、施工管理の信頼性を向上できる。
【0039】
請求項5記載の発明によれば、海底深さと埋設機深さを測定するだけで、掘削深さや海底管を埋設した際の海底管の上部から海底までの距離を知ることができるので、きわめて簡単な施工方法で請求項1と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における海底管埋設方法を説明するための図である。
【図2】上記実施の形態における海底管埋設機を説明するための側面図である。
【図3】上記実施の形態における海底管埋設機の変形例を説明するための側面図である。
【図4】上記実施の形態における海底管埋設機を説明するための平面図である。
【図5】上記実施の形態における海底管埋設機を説明するための正面図である。
【図6】上記実施の形態における深さ測定手段を説明するための図である。
【図7】上記実施の形態における深さ測定手段による掘削深さ等の掘削状況の測定方法を説明するためのブロック図である。
【図8】上記実施の形態における深さ測定手段の設置箇所を説明するための図である。
【図9】上記実施の形態における海底管埋設方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】上記実施の形態における掘削時のモニタの一例を示した図である。
【符号の説明】
2 ポンプ
3 排出管
6 施工管理装置
7 深さ測定手段
71 弾性容器
72 変換手段
73 伝達材
10 海底管埋設機
P 海底管

Claims (4)

  1. 海底に敷設された海底管の下部を浚渫して地盤を掘削するポンプと、該ポンプが掘削した土砂を前記海底管の左右に排出する排出管とを備え、前記海底管を地盤内に埋設するための溝を掘削する海底管埋設機であって、
    前記海底管埋設機の地盤の掘削深さ等の掘削状況を求めて管理する施工管理装置を備え、
    前記施工管理装置は、
    水面から海底面までの海底深さ、水面から前記海底管埋設機までの埋設機深さ、水面から地盤の掘削部付近の海底管の上部までの海底管深さを測定し、
    測定された埋設機深さと前記海底管埋設機における埋設機深さを測定した深さ位置から前記海底管埋設機の最下端までの長さとの和と、測定した海底深さとの差から掘削深さを求め、
    測定された海底深さと求められた掘削深さとの差から前記海底管の外径の長さを引いて前記海底管の土被りを求め、前記海底管が所定の基準で埋設されているか否かを管理することを特徴とする海底管埋設機。
  2. 請求項1記載の海底管埋設機において、
    前記施工管理装置は深さ測定手段を有し、該深さ測定手段は、内部が中空とされた弾性容器と、該弾性容器にかかる水圧を水深に変換する変換手段と、前記弾性容器にかかる水圧を前記変換手段に伝達する伝達材とを備えたことを特徴とする海底管埋設機。
  3. 請求項1または2記載の海底管埋設機において、
    前記ポンプは複数設けられるとともに、前記ポンプのうち、少なくとも一つが掘削した土砂を含んだ水を、いずれかのポンプの近傍に排出することを特徴とする海底管埋設機。
  4. 請求項2または3記載の海底管埋設機を用いた海底管埋設方法であって、
    前記施工管理装置の深さ測定手段により水面から海底面までの海底深さ及び水面から海底管埋設機までの埋設機深さを測定し、
    前記海底深さ及び前記埋設機深さに基づいて前記掘削深さを算出し、
    該掘削深さが所定の基準を満たすように海底管を沈め、該海底管を海底管の左右に排出した土砂で埋設することを特徴とする海底管埋設方法。
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