JP3824248B2 - 画像読取装置及び該画像読取装置を備えた画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置に関し、より詳細には、原稿から読み取った画像データの黒補正を行うもので、原稿読み取り前に黒補正用のデータを読み込み、メモリに記憶し、原稿読み取り時に記憶されたデータを用いて補正を行う(イメージセンサにOPB部を持たない)方式による画像読取装置及び該画像読取装置を備えた画像処理装置(例えば複写機、ファクス、スキャナ、上記機能を複合した機器、或いは画像データを蓄積するファイリングシステム等)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のCCDイメージセンサを用いた画像読取装置では、イメージセンサに主走査1ライン毎の先頭に黒補正用データを出力するためのOPB部を持つものと、持たないものがある。
OPB部を持つイメージセンサの場合には、読み取った画像データに黒補正を行う場合に、読み取りユニット内では行わずに、後段の画像処理部で行う方式を採るのが普通である。
一方、OPB部を持たないイメージセンサを使用した場合には、原稿を読み取る前に黒補正用のデータを読み込み、メモリに記憶しておき、黒補正は読み取りユニット内で記憶したデータをもとに行うのが一般的で、この場合には、後段の画像処理部に黒補正データが送られることはない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、OPB部を持たない方式では後段の画像処理部に黒補正データを送らないため、黒補正データが温度等の経時的変化により、初期値からずれるような現象が発生した場合等において、後段の画像処理部で黒補正データがずれた状態を監視できないため、エラー表示や補正等の処理ができなかった。
本発明は、上記した従来技術における問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、原稿の読み取りを行う前に黒補正用のデータを読み込んでメモリに記憶し、記憶したデータをもとに黒補正を読み取りユニット内で行うようにしたOPB部を持たないイメージセンサを使用する方式の画像読み取りにおいて、黒補正後にその後段の画像処理装置等で画像データに対し、エラー表示をしたり、再補正処理をかけることができるようにし、温度等の経時的変化により黒補正データが変化した場合でも良好な画像データを得ることが可能な画像読取装置及び該画像読取装置を備えた画像処理装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数画素からなるイメージセンサと、該イメージセンサで検出した基準黒データに基づきセンサの画素単位の黒レベル補正データを作成し、得た黒レベル補正データにより前記イメージセンサで読み取った原稿画像データの黒補正を行う黒補正手段と、を有する画像読取装置において、前記黒補正手段は、黒補正後の原稿画像データを後段の画像データ処理手段に出力する際に、該原稿画像データに前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを付加し出力することを特徴とする画像読取装置を構成する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像読取装置において、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを主走査方向の1ラインの原稿画像データの先頭又は後端に付加することを特徴とするものである。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された画像読取装置において、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータが画素単位の黒レベル補正データの平均値であることをことを特徴とするものである。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載された画像読取装置において、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータが前記画素単位の黒レベル補正データの最小値及び/又は最大値であることを特徴とするものである。
【0008】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載された画像読取装置において、前記イメージセンサが複数センサチップからなる場合に、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータをセンサチップごとに求めることを特徴とするものである。
【0009】
請求項6は、請求項1又は2に記載された画像読取装置において、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを、画素単位の黒レベル補正データの平均値とするか、最小値及び/又は最大値とするかを設定し得るようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項7の発明は、請求項5に記載された画像読取装置において、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを、センサチップごとにデータを求めるか否かを選択設定し得るようにしたことを特徴とするものであ
【0011】
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載された画像読取装置において、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを後段の画像データ読取手段が用いるフォーマットに従うデータとすることを特徴とするものである。
【0012】
請求項9の発明は、前記請求項1乃至8のいずれかに記載された画像読取装置を備えたことを特徴とする画像処理装置を構成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明を添付する図面とともに示す以下の実施例に基づき説明する。
図1は、本発明による画像読取装置の実施例に係わる読み取りユニットのブロック図を示す。なお、この実施例では、ラインイメージセンサとして密着型センサ(CIS)を用いた例を示すが、密着型センサ以外の非接触のラインイメージセンサ、即ち光学系で縮小された画像を読み取る型式(原稿定置式の複写機で用いている)のものを用いた画像読取装置にも広く適用しうるものである。
図1において、密着型センサ(CIS)1はLEDアレイ2と複数の読み取りセンサチップ31〜34からなり、センサチップ31〜34はインラインに配される。センサチップ31〜34からのパラレルに出力される画像データをS/H回路41〜44でサンプルホールド後、A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54によりデジタル量に変換される。変換された画像データは、1チップで読み取った画像データの場合と同じように画像データの並びをシリアルに揃えるためのインライン化回路6で、1列の画像データに並び換えられる。
その後、シリアル画像データは、黒補正回路8、白シェーディング補正回路9でそれぞれ補正が施され、後段の画像処理部(図示せず)へと出力されるように構成される。
【0014】
図2は、図1に示したインライン化回路6をより詳細に示すブロック図である。図2に示すように、A/D変換器出力を一対のFIFOで受ける。各A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54でデジタル量に変換された画像データは、各FIFOに書き込まれ、画像データ読み出し時に1ラインの画像データになる。
図3は各FIFOにおける書き込み/読み出しのタイミング図で、図中、書き込みを実線で、読み出しを破線にて示す。まず、各A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54からのnライン目の画像データをそれぞれFIFO 1−1,2−1,3−1,4−1に書き込む。読み出しは、nライン目の書き込み終了前から開始され(ただし、読み出しが書き込みを追い越さない速度で行う)、各FIFOに格納された画像データを順次読み出す。次いで、n+1ライン目のデータを他方のFIFO 1−2,2−2,3−2,4−2にそれぞれ書き込んだ後、nライン目の画像データと同様に読み出す。次のn+2ライン目の画像データはnライン目の書き込みをしたFIFO1−1,2−1,3−1,4−1に書き込まれる。このように、A/D変換器のパラレル出力は、一対のFIFOで構成され、トグルで書き込み/読み出しを行えるインライン化回路6によりシリアル出力に変換される。
【0015】
次に、地肌除去或いは黒補正動作を行うときに、各A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54或いは黒補正回路8に与えるリファレンス信号を発生するリファレンスコントロール回路7を説明する。リファレンスコントロール回路7は、読み取った画像信号のピーク値を地肌信号として検出し、検出したピーク値に応じて各A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54(又は黒補正回路8)に与えるリファレンス信号を発生させることにより地肌除去を行わせる。本発明におけるリファレンスコントロール回路7は、図1に示すように、パラレルに画像データを読み取り、A/D変換した後、インライン化回路6によりシリアルに並び換えた(1チップで読み取ったと同じ1列に並べた)画像データを入力として、かかるリファレンス信号を発生させるようにしている。
図4にリファレンスコントロール回路7の詳細ブロック図が示される。この回路は、インライン化回路6からシリアルに出力されるデジタルの読み取り画像データD0と、各種の制御ゲート信号を発生するゲート信号発生回路10からの制御信号を入力として動作する。本回路に入力された画像データD0は、平均値回路W71において、ゲート信号発生回路10から出るゲート信号PWINDのアサート(HI期間)期間中にその読み取りデータについて、1画素毎に重加算平均処理が施される。重加算平均処理としては、例えば、以下の式に従う処理を行う。
D1(n)=7/8×D0(n−1)+1/8×D0(n)
ここに、上記式中のD1(n)はn番目の画素の平均処理後の画像データである。また、PWINDアサート後の1画素目は、D1(1)=D0とする。
【0016】
求めた平均値データは次段のコンパレータ72に送られる。ここでは、コンパレータ72に入力されるデジタル読み取りデータは、PWINDのアサート期間中の読み取りデータのみで、それ以外は00Hに固定される。
コンパレータ72では、予め設定されている比較値Dhと読み取り画像データD1とが比較される。ここに設定される比較値Dhとは、読み取り画像データを0から255のいくつで読み取りたいか、その目標値を設定するもので、S/N、光源の主走査分布等から決定される値である。
コンパレータ72の動作は、比較値Dhより大きい読み取り画像データD0の場合はFFHが出力され、比較値Dhより小さい場合は00Hが出力され、次段のDA変換器73に入力される。この動作は、比較値Dhと読み取り画像データD0が一致するまで行われ、一致すると00Hを出力し、また、比較値Dhと異なると上記動作が繰り返し行われる。DA変換器73でアナログ量に変換された読み取り画像データは、P/H(ピークホールド)回路74に入力され、回路中のコンデンサを充電することによりピーク値として保持される。
【0017】
ここで、地肌除去機能を用いた場合の読み取り画像データの処理動作について、動作のタイミングチャートを示す図5にもとづき説明する。読み取り動作を開始すると、CPU(図示せず)からのSLEAD(白基準板位置を示す信号)、SSCAN(原稿位置を示す信号)に基づきゲート信号発生回路10は、AEMODE信号(地肌除去モード信号)、DOCGT信号(画像データ制御信号)を発生させる。
リファレンスコントロール回路(図4参照)は、A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54へのリファレンス電圧の入力を動作モードに応じて制御する。AEMODE信号がアサート期間中は、SW_aが閉じられ、Vref_AEが選択され、DOCGT信号がアサート期間中はSW_bが閉じられ原稿用電圧Vref_Gが選択される(図5中のVrefに示される)。
AEMODE信号のアサート期間は、上記で説明したように、白基準板及び原稿位置をセンサが検出する期間であり、この間、所定の間隔でピークデータを検出し、検出した値をP/H回路74に保持することにより、この値がVref_AEとしてA/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54のリファレンス信号として設定される。
【0018】
次に、図5の実施例におけるシェーディングデータの生成動作について説明する。図5に示すSHGT信号のアサート期間がシェーディングデータの生成される期間に当たり、この期間には、AEMODE信号がアサートされているので、A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54のリファレンス信号としてVref_AEが設定される。SHGT信号のアサート期間L2以前に、PWIND信号のアサート期間L3(当然、AEMODE信号のアサート期間にある)がある。この期間は、白基準板の地肌追従を行い安定した地肌信号を得て、白基準の地肌除去を行うために必要なリファレンス信号Vref_AEを設定するために十分な期間である。また、この実施例では、シェーディングデータの生成期間L2においても、ライン毎に地肌追従動作を行うようにPWIND信号がアサートされる。
【0019】
この後、SSCAN信号がアサートされる原稿位置で再度AEMODE信号がアサートされ、同様にピークデータの検出を行う。このために、AEMODE信号がアサートされている期間に、地肌を検出する範囲を示すPWIND信号が所定の間隔でアサートされ、この間の地肌が検出され地肌除去(前述の説明、参照)が行われることになる。なお、図5のPWIND信号に示されるように、原稿の先端部を走査する期間L4遅らせてアサートしているが、原稿の性質により先端部で異常信号を検出することがない場合には必要がない。地肌除去処理された画像データは、後段の黒補正回路8、白シェーディング補正処理回路9へと伝達される。
このように、図1に示したような複数の読み取りセンサチップ31〜34からのアナログ信号ををパラレル処理するため、インライン前であると任意の位置でPWIND信号をアサートできないが、インライン後にPWIND信号をアサートできるようにすれば、地肌の検出位置が任意に設定できるようになる。
【0020】
次に、地肌除去機能を使用しない場合の動作について、動作のタイミングを示す図6にもとづき説明する。読み取り動作を開始すると、上記した地肌除去機能の動作時と同様にゲート信号発生回路10がSLEAD、SSCANを受けるが、、この動作モードでは、WTGT(白補正ゲート)信号をSLEAD信号と同一期間に発生させるとともに、それを反転させたDOCGT信号を発生させる。WTGT信号がアサート期間中は、SW_cが閉じられ、A/D変換器のリファレンス電圧Vrefに白基準板用電圧Vref_Wが選択され、DOCGT信号がアサート期間中は、SW_bが閉じられ(図4参照)、原稿用電圧Vref_Gが選択される。
また、リファレンス電圧Vrefは、各A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54に対応した抵抗を介してこれらの各A/D変換器に接続されており、各A/D変換器のリファレンス電圧が調整可能に構成されている。これは、各センサチップ31〜34のバラツキを無くすようにしているためである。
【0021】
ここで、黒補正の動作について説明する。図7は、図1に示した黒補正回路8をより詳細に示すブロック図である。図6に示す地肌除去機能を使用しない場合のタイミングチャートと合わせて黒補正回路8の動作説明をすると、画像読取装置のコントローラ(図示せず)のゲート信号発生回路10より、CIS 1のLEDアレイ2を点灯させる信号であるLED_ONがアサートされると、LEDアレイ2を点灯させるまでの主走査L1ライン分のBKGT(黒補正ゲート)信号のアサート期間に黒補正データが確保される。このL1期間のA/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54へのリファレンス電圧は、DOCGT信号がアサート期間にあり、図4で説明したように、SW_bが閉じられ、Vref_Gが選択される。このBKGT信号がアサートされている期間中に平均値回路B81により1画素毎に平均処理が施される。平均処理としては、例えば、以下の式に従う処理を行う。
D0_b(n)=ΣD0(n)/L1
ここに、D0_b(n):n画素目の黒補正データ
D0(n) :n画素目の読み取りデータ
ΣD0(n) :D0(n)の1からL1までのライン加算値
この式に従い求めた値をメモリ82に蓄積する。
ここで、黒補正データを読み込んだときのA/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54のリファレンス電圧はVref_Gであるから、A/D_b変換器77でデジタル化し、その出力Dref_0を
Dref_0=INT[Vref_G/Vcc×255]
INT[]:小数点以下四捨五入
として黒補正回路8に送り、このDref_0を黒補正回路8内でラッチ83に保持しておく。
【0022】
BKGT信号がネゲートされると同時に、黒補正データの生成が終了し、LEDアレイ2を点灯し、読み取り動作を開始する。ただし、LEDアレイ2を点灯してからSLEAD信号がアサートされて読み取り動作を始めるまでの期間は、ある一定時間必要である。これはLEDアレイ2の点灯時の初期光量が数%変化するためで、この期間に読み取り動作を行うと、原稿先端が明るくなってしまうからである。
次に、SLEAD信号がアサートされると、A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54のリファレンス電圧Vrefに白基準板用電圧Vref_Wが選択され、白基準板(図示せず)の読み取りを開始する。
この時の黒補正データD2_gは以下のように求められる。上記と同様に、白基準板を読んだときのA/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54のリファレンス電圧Vref_WをA/D_b変換器77によりデジタル化し、その出力を
Dref_1=INT[Vref_W/Vcc×255]
として検出し黒補正回路8に送る。
黒補正回路8では、乗算回路84でメモリ82に蓄積した黒補正データD0_bとラッチ83に保持したリファレンス値Dref_0とから、
D1_g=D0_b×Dref_0
を計算し、次いで、除算回路85で
D2_g=D1_g/Dref_1= D0_b×Dref_0/Dref_1
を算出し、A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54のリファレンス電圧に対応した黒補正データD2_gが求められる。
この黒補正データに基づいて最後に減算回路86で、デジタル画像データD0_gに対し、
Dshb=D0_g−D2_g
の減算を行うことにより、黒補正された画像データDshbを求めることができ、これをセレクタ(SEL)部88を介して後段の白シェーディング補正回路9に送り込む。
【0023】
次に、黒補正回路8において画像データに用いた補正データを各画像データDshbに合成し白シェーディング補正回路9に送り込むために採用した手段とその動作について、以下の実施例に基づいて説明する。
図8は黒補正回路8から送信される画像データと各画像データ間に挿入される黒補正データの送信時の動作を説明するためのタイミングチャートを示す。図8を参照して動作を説明すると、主走査の画像データで、読み取りユニットから出力される画像データは、主走査1ライン毎にSYNC(同期)信号であるOPBSYNC信号に同期して出力される(図8のSD{7:0}における有効画像データが1ラインの画像データを表す)。
有効画像データ(D(n),D(n+1),‥‥)の各間に挿入して送信する黒補正データは、図8中の主走査有効画像領域を示すLSYNC信号のアサート期間に作成される。それは、図7のメモリ82に蓄積されている黒補正データをBKGT信号がネゲート後の1ライン期間に、平均値回路B(2)87で、例えば、下記の計算式に従う黒補正データの重加算平均処理により算出する。
Db(n)=7/8×Do_b(n−1)+1/8×Do_b(n)
ただし、LSYNCアサート後の1画素目は、Do_b(1)=Dbとする。
【0024】
算出した重加算平均値Db(n)は、SEL部88でこの値をOPBSYNC信号のアサート期間中に合成し、後段の画像処理回路に設けた白シェーディング補正回路9へ出力する。この実施例では、OPBSYNC信号のアサート期間に挿入できる画素数を8画素としているので、図8の最下部のSD{7:0}において示されるように、8画素分のデータDb1〜Db8としてデータラインに挿入される。なお、挿入される補正データは、後段の画像処理装置においてどのようにこのデータを用いるかにより適宜の画素数を選ぶことができる。
OPBSYNC信号中のかかる補正データの割付方式の1形態として、メモリ82の黒補正データDo_b(n)或いは平均値回路B(2)87で算出した重加算平均値Db(n)の全画素の平均値とすることができる。
【0025】
また、割付方式の他の形態として、A/D変換器(a1)51〜A/D変換器(a4)54の各チャンネル毎に、LSYNC_a1〜a4信号の期間に、それぞれのチャンネルについて平均値回路B(2)87で黒補正データDo_b(n)の平均値を求めるように構成する。
そして、OPBSYNC信号中のデータの割付を、
Db1=Db5=A/Da1の出力の平均値
Db2=Db6=A/Da2の出力の平均値
Db3=Db7=A/Da3の出力の平均値
Db4=Db8=A/Da4の出力の平均値
とする。
この割付を実行する平均値回路B(2)87を図9に示す。ここには、各センサチップ31〜34で読み取られ、4チャンネルでパラレル処理した画像データの再補正のための補正データをチャンネル毎に平均化処理をするために重加算回路(a1)911〜重加算回路(a4)914を設け、LSYNC_a1〜a4信号とBKGT信号のゲートコントロールによりメモリ回路82の黒補正データDo_b(n)を重加算する。重加算回路(a1)911〜重加算回路(a4)914からのチャンネル毎の出力をSEL93により合成し、OPBSYNC信号及びSDCLK信号を入力とするカウンタ92からのタイミングデータによりSEL93からDb1〜Db8を出力する。
【0026】
また、割付方式の他の形態として、平均値回路B(2)87で黒補正データDo_b(n)の最大値、最小値を求めるように構成する。
そして、OPBSYNC信号中のデータの割付を、
Db1=Db3=Db5=Db7=最小値
Db2=Db4=Db6=Db8=最大値
とする。
この割付を実行する平均値回路B(2)87を図10に示す。ここには、最小値検出回路101及び最大値検出回路102を設け、LSYNC信号とBKGT信号のゲートコントロールにより取り込まれるメモリ回路82の黒補正データDo_b(n)の最大値、最小値を求める。最小値検出回路101及び最大値検出回路102から出力される最大値及び最小値を示すデータをSEL103で合成するが、この例では、最小値と最大値を交互に合成し、OPBSYNC信号及びSDCLK信号によりタイミングをとってSEL93からDb1〜Db8を出力する。
【0027】
また、割付方式の他の形態として、平均値回路B(2)87で黒補正データDo_b(n)の奇数(ODD)番画素のデータ、偶数(EVEN)番画素のデータのそれぞれの平均値を求めるように構成する。
そして、OPBSYNC信号中のデータの割付を、
Db1=Db3=Db5=Db7=ODDデータ平均値
Db2=Db4=Db6=Db8=EVENデータ平均値
とする。
この割付を実行する平均値回路B(2)87を図11に示す。ここには、奇数画素検出回路111d及び偶数画素検出回路111eを設け、この検出回路によりメモリ回路82の黒補正データDo_b(n)のODDデータとEVENデータを分離した後、それぞれのデータについて平均化処理をするために重加算回路(1)112,重加算回路(2)113を設け、ここでLSYNC信号とBKGT信号のゲートコントロールにより奇数画素検出回路111d及び偶数画素検出回路111eからのODD,EVENの各データを重加算する。重加算回路(1)112,重加算回路(2)113からのODDデータ平均値とEVENデータ平均値出力をSEL114で合成するが、この例では、ODDデータ平均値とEVENデータ平均値を交互に選択し、OPBSYNC信号及びSDCLK信号によりタイミングをとってSEL114からDb1〜Db8を出力する。
【0028】
さらに、上記した割付方式の形態選択して用いることを可能にする。それは、図12に示すように、全画素平均、チャンネル毎の平均、最小値・最大値及びODD・EVENの各黒補正データ値からSEL121においてセレクタで選択して出力できるように構成する。
以上の実施例に示すように、本発明によれば、主走査1ライン毎にSYNC信号であるOPBSYNC信号のアサート期間に、黒補正データを出力することで、温度等の経時的変化により黒補正データが変化した場合でも、後段の画像処理装置等で画像データに対し、エラー表示をしたり、再補正処理をかけることができる。
【0029】
【発明の効果】
(1) 請求項1、2の発明に対応する効果
黒補正後の原稿画像データを後段の画像データ処理手段に出力する際に、黒レベル補正データの再補正のためのデータを原稿画像データに付加し出力することにより、イメージセンサがOPB部を持たずLED消灯時の黒データをもとに読み取りユニット内で黒補正を行っていた従来方式において実行不可能であったエラー検出が後段の画像データ処理において可能となり、又、再補正処理をかけることができるので、良好な画像データを得ることが可能な画像読取装置を提供できる。
さらに、黒レベル補正データの再補正のためのデータを主走査方向の1ラインの原稿画像データの先頭又は後端に付加することにより、再補正処理を既存の方式を用いて容易に実施することができる。
(2) 請求項3の発明に対応する効果
前記(1)の効果に加え、黒レベル補正データの再補正のためのデータを画素単位の黒レベル補正データの平均値としたことにより、黒補正データがより正確な値で補正できる。
(3) 請求項4の発明に対応する効果
前記(1)の効果に加え、黒レベル補正データの再補正のためのデータを画素単位の黒レベル補正データの最小値及び/又は最大値としたことにより、読取センサやアナログ処理回路の不良が平均値では検出できない場合にも、その不良を検出し、エラーの発生を知らせることが可能となる。
【0030】
(4) 請求項5の発明に対応する効果
前記(1)〜(3)の効果に加え、黒レベル補正データの再補正のためのデータをセンサチップごとに求めるようにし、センサチップに対応して設けたアナログ信号処理回路を含む回路毎の黒レベル補正データを出力するので、どのチャンネルがおかしいのかが特定でき、そのため、複数チャンネルのうち、端部のチャンネルがNGの場合でも、残りのチャンネルのみは出力させることが可能になり、マシンダウンをさけることができる。
(5) 請求項6、7の発明に対応する効果
前記(1)の効果に加え、黒レベル補正データの再補正のためのデータを、画素単位の黒レベル補正データの平均値とするか、最小値及び/又は最大値とするか、或いはセンサチップごとにデータを求めるか否かを選択設定し得るようにしたことにより、後段の画像データ処理における用途に応じた補正方法が選択できる。
(6) 請求項8の発明に対応する効果
前記(1)〜(5)の効果に加え、黒レベル補正データの再補正のためのデータを後段の画像データ読取手段が用いるフォーマットに従うデータとすることにより、縮小型CCD対応でつくられた画像処理回路が共通使用可能となる。
(7) 請求項9の発明に対応する効果
前記(1)〜(6)の効果を、複写機、ファクス、スキャナ、上記機能を複合した機器、或いは画像データを蓄積するファイリングシステム等の画像処理装置において実現することができ、画像処理装置のパフォーマンスを向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による画像読取装置の実施例に係わる読み取りユニットのブロック図を示す。
【図2】 図1に示したインライン化回路の詳細ブロック図を示す。
【図3】 図2のインライン化回路の動作を説明するタイミングチャートを示す。
【図4】 図1のリファレンスコントロール回路の詳細ブロック図を示す。
【図5】 地肌除去機能を用いた場合の読み取り画像データの処理動作のコントロール信号のタイミングを示す。
【図6】 地肌除去機能を無効にした場合の読み取り画像データの処理動作のコントロール信号のタイミングを示す。
【図7】 図1に示した黒補正回路の詳細ブロック図を示す。
【図8】 黒補正回路から送信される画像データ間に挿入される黒補正データの送信時の動作を説明するタイミングチャートを示す。
【図9】 黒補正データの割付をセンサチップごとの画素の平均値とする平均値回路B(2)を示す。
【図10】 黒補正データの割付を画素の最大値/最小値とする平均値回路B(2)を示す。
【図11】 黒補正データの割付を奇数画素及び偶数画素データとする平均値回路B(2)を示す。
【図12】 黒補正データの割付方法を選択設定し得るようにした平均値回路B(2)を示す。
【符号の説明】
1…密着センサ(CIS)、 2…LEDアレイ、
31〜34…センサチップ、
41〜44…S/H(サンプルホールド)回路、
51〜54…A/D変換器(a1)〜A/D変換器(a4)、
6…インライン化回路、 7…リファレンスコントロール回路、
8…黒補正回路、 9…白シェーディング補正回路、
10…ゲート信号発生回路、 81…平均値回路B、
82…メモリ、 87…平均値回路B(2)、
88…SEL部。
Claims (9)
- 複数画素からなるイメージセンサと、該イメージセンサで検出した基準黒データに基づきセンサの画素単位の黒レベル補正データを作成し、得た黒レベル補正データにより前記イメージセンサで読み取った原稿画像データの黒補正を行う黒補正手段と、を有する画像読取装置において、前記黒補正手段は、黒補正後の原稿画像データを後段の画像データ処理手段に出力する際に、該原稿画像データに前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを付加し出力することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1に記載された画像読取装置において、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを主走査方向の1ラインの原稿画像データの先頭又は後端に付加することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1又は2に記載された画像読取装置において、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータが画素単位の黒レベル補正データの平均値であることをことを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1又は2に記載された画像読取装置において、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータが前記画素単位の黒レベル補正データの最小値及び/又は最大値であることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載された画像読取装置において、前記イメージセンサが複数センサチップからなる場合に、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータをセンサチップごとに求めることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1又は2に記載された画像読取装置において、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを、画素単位の黒レベル補正データの平均値とするか、最小値及び/又は最大値とするかを設定し得るようにしたことを特徴とする画像読取装置。
- 請求項5に記載された画像読取装置において、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを、センサチップごとにデータを求めるか否かを選択設定し得るようにしたことを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載された画像読取装置において、前記黒補正手段は、前記黒レベル補正データの再補正のためのデータを後段の画像データ読取手段が用いるフォーマットに従うデータとすることを特徴とする画像読取装置。
- 前記請求項1乃至8のいずれかに記載された画像読取装置を備えたことを特徴とする画像処理装置。
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