JP3823876B2 - Voltage-dependent nonlinear resistor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧依存性非直線抵抗体(バリスタ)に関し、特に、(Sr、Ba、Ca)TiO3の組成を有する複合ペロブスカイト系磁器を備えたバリスタに関する。
【0002】
【従来の技術】
バリスタは、印加電圧の変化に応じて抵抗値が非直線的に変わる抵抗素子であり、具体的には、ある電圧値以上の電圧が印加されるとその抵抗値が急激に低下する抵抗素子である。
【0003】
バリスタを主に構成する磁器としては種々の組成系のものが存在しているが、(Sr、Ba、Ca)TiO3の組成を有する複合ペロブスカイト系磁器は、その抵抗値の非直線性と静電容量性との両機能を併せ備えているため、電子機器で発生するサージ電圧を吸収したり、ノイズを除去したりするのに非常に好適である。例えば、DCマイクロモータ用のリングバリスタ等に適用されている。
【0004】
この複合ペロブスカイト系磁器を備えたバリスタは、Sr、Ba及びCaのモル比、即ちAサイト比を選ぶことにより、バリスタ電圧E10の温度依存性を制御することができる。即ち、動作中の温度上昇に伴なってバリスタ電圧(抵抗値が急激に低下する電圧)が低下し、バリスタに過大電流が流れたり熱暴走を起こすことを防止するため、温度依存性をゼロ近傍に調整することができる。特公平8−28287号公報(特開平2−146702号公報)、特開平3−45559号公報及び特許第2944697号公報(特開平3−237057号公報)には、このようにバリスタ電圧の温度依存性を調整したバリスタが記載されている。
【0005】
本出願人は、高温の半田付けが行われてもその機能が損なわれないように磁器組成や応力構造を工夫した複合ペロブスカイト系の磁器及びバリスタ並びにその製造方法について、既に提案している(特願2001−349934、特願2001−349935、特願2000−371324、特願2000−378732、特願2001−140076、特願2001−160527)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような先行出願による組成では、ある程度限定された範囲のバリスタ電圧E10を有する試料についてそのバリスタ電圧E10の温度依存性(以下、E10温度特性と称する)が調べられており、その範囲ではE10温度特性がゼロ近傍であった。
【0007】
一般に、製造コストの観点から、同一組成の材料で幅広いバリスタ電圧E10を有するバリスタを取得できることが望ましい。そこで、組成と焼成条件とを一定に保ち、再酸化条件を変えて幅広いバリスタ電圧E10を有するバリスタを作製したところ、バリスタ電圧E10が大きなもの(15V以上のもの)については、E10温度特性が大きくなる、即ちゼロ近傍から離れる現象が見られ、これをAサイト比の調整だけで抑制しようと試みたがうまくいかなかった。
【0008】
従って本発明の目的は、幅広いバリスタ電圧E10範囲でE10温度特性が小さく、かつ高温の半田付けが行われてもその機能が損なわれない複合ペロブスカイト系のバリスタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、Sr、Ba、Ca及びTiの酸化物からなる第1成分と、R(Y及びランタノイド)の酸化物から選択される少なくとも1種からなる第2成分及びM(Nb及びTa)の酸化物から選択される少なくとも1種からなる第3成分の少なくとも一方の成分と、Siの酸化物からなる第4成分と、Li、Na、Mn、Cu、Zn、Sc及びInの酸化物から選択される少なくとも1種からなる第5成分と、Coの酸化物からなる第6成分とを含有する複合ペロブスカイト系半導体磁器を備えており、この磁器の組成が、0.30≦a/(a+b+c)≦0.40、0.30≦b/(a+b+c)≦0.40、0.25≦c/(a+b+c)≦0.35、0.84≦(a+b+c+e)/(d+f)≦1.02、1.0≦(e+f)/d×100≦10.0、g/d×100≦0.6、0.01≦h/d×100≦1.50、0.03≦i/d×100≦3.00(ただし、aは第1成分のSrをSrOに換算したモル数、bは第1成分のBaをBaOに換算したモル数、cは第1成分のCaをCaOに換算したモル数、dは第1成分のTiをTiO2に換算したモル数、eは第2成分のRをYO3/2、CeO2、PrO11/6、TbO7/4、RO3/2(その他のランタノイド)にそれぞれ換算した合計モル数、fは第3成分のMをNbO5/2、TaO5/2にそれぞれ換算した合計モル数、gは第4成分のSiをSiO2に換算したモル数、hは第6成分のCoをCoO 4/3 に換算したモル数、iは第5成分のLi、Na、Mn、Cu、Zn、Sc、InをLiO 1/2 、NaO 1/2 、MnO、CuO、ZnO、ScO 3/2 、InO 3/2 にそれぞれ換算した合計モル数である)であるバリスタが提供される。
【0010】
付加的添加物として、Li、Na、Mn、Cu、Zn、Sc及びInの酸化物から選択される少なくとも1種からなる第5成分を添加することによって、組成と焼成条件とを一定とし、再酸化条件を変えて幅広いバリスタ電圧E10を有するバリスタを作製したときも、E10温度特性をゼロ近傍の小さな値に抑えることができる。
【0011】
また、焼結助剤として用いられるSiO2の量を小さくすることにより、バリスタの耐サーマルショック性を高め、過酷な半田付け条件による局所的なサーマルショックに基づくサーマルクラックの発生を抑制すると共に、SiO2量の減少によって生じる焼結性の低下を(a+b+c+e)/(d+f)で表されるトータルA/B(イオン半径の関係からAサイト成分の格子内に入り得る他の元素を含めたAサイト成分のトータルモル数とBサイト成分の格子内に入り得る他の元素を含めたBサイト成分のトータルモル数との比)を調整して補償している。さらに、これらとAサイトモル比及び半導体化剤の量及び種類をバランスよく適切に選ぶことによって、バリスタの電気的特性の向上を図ることができる。
【0012】
なお、本発明では、Sr、Ba及びCaのみによるAサイト成分のモル数とTiのみによるBサイト成分のモル数との比である単純なA/Bではなく、添加物をも含めたペロブスカイト構成イオンのモル比であるトータルA/Bなるパラメータを導入している。即ち、本当に焼結性に寄与するのは、単純なA/Bではなく、このようなトータルA/Bであると考えられるためである。特に、添加物のうち半導体化剤は重要な固溶イオンであり、その添加量が多い本発明のような場合、単純なA/Bを用いると誤差が大きくなり、トータルA/Bを用いることによって初めて正確な制御が可能となり、特性ばらつきのないバリスタを提供できるのである。
【0013】
第1成分、並びに第2成分及び第3成分の少なくとも一方の成分の組成が、0.96≦(a+b+c+e)/(d+f)≦1.02であることが好ましい。また、第1成分、並びに第2成分及び第3成分の少なくとも一方の成分の組成が、1.0≦(e+f)/d×100≦4.0であることも好ましい。さらに、第1成分及び第4成分の組成が、g/d×100≦0.3であることもより好ましい。
【0014】
本発明では、第1成分及び第6成分の組成が、上述したように、0.01≦h/d×100≦1.50である。この第6成分を添加することによって、バリスタ電圧E10を小さくすることができる。ただし、この第6成分の添加量が多すぎると、焼結過剰となり、サーマルクラックが発生し易くなる。第1成分及び第6成分の組成が、0.01≦h/d×100≦1.00であることが好ましい。
【0015】
本発明では、第1成分及び第5成分の組成が、上述したように、0.03≦i/d×100≦3.00である。さらに、0.03≦i/d×100≦1.00であることが好ましい。第5成分の添加量が多すぎると、E10温度特性が正に大きくなりすぎる。少なすぎると、E10温度特性の改善効果が小さくなる。
【0016】
磁器の表面に形成された電極を備えており、この電極がCu又はCuを主成分とする材料からなることも好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態として、リングバリスタの構造を示す平面図及びそのA−A線断面図である。
【0018】
同図において、10はリング形状に形成されたバリスタ磁器、11はその一方の面上に形成された電極である。電極11はこの実施形態では、等角度を隔てて5つ設けられている。同図(B)に示すように、バリスタ磁器10は内部の半導体部分10aと、その全表面近傍に形成されたを絶縁層10bとから構成されている。
【0019】
以下このバリスタ磁器10の組成について説明する。
【0020】
バリスタ磁器10は、Sr、Ba、Ca及びTiの酸化物からなる複合ペロブスカイトの第1成分と、R(Y及びランタノイド(La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLu))の酸化物から選択される少なくとも1種からなる第2成分及びM(Nb及びTa)の酸化物から選択される少なくとも1種からなる第3成分の少なくとも一方の成分と、Siの酸化物からなる第4成分と、Li、Na、Mn、Cu、Zn、Sc及びInの酸化物から選択される少なくとも1種からなる第5成分とを含有する。aは第1成分のSrをSrOに換算したモル数、bは第1成分のBaをBaOに換算したモル数、cは第1成分のCaをCaOに換算したモル数、dは第1成分のTiをTiO2に換算したモル数、eは第2成分のRをYO3/2、CeO2、PrO11/6、TbO7/4、RO3/2(その他のランタノイド)にそれぞれ換算した合計モル数、fは第3成分のMをNbO5/2、TaO5/2にそれぞれ換算した合計モル数、gは第4成分のSiをSiO2に換算したモル数であるとすると、このバリスタ磁器の組成は、0.30≦a/(a+b+c)≦0.40、0.30≦b/(a+b+c)≦0.40、0.25≦c/(a+b+c)≦0.35、0.84≦(a+b+c+e)/(d+f)≦1.02、1.0≦(e+f)/d×100≦10.0、g/d×100≦0.6である。
【0021】
この組成は、より好ましくは、0.96≦(a+b+c+e)/(d+f)≦1.02、1.0≦(e+f)/d×100≦4.0、g/d×100≦0.3である。
【0022】
第1成分はバリスタ磁器10の主たる成分であり、複合ペロブスカイトにおいては、Sr、Ba及びCaからなるAサイト成分とTiからなるBサイト成分とから構成される。第2成分及び第3成分は半導体化に寄与する金属酸化物であり、第4成分は主に焼結性の改善のために添加され、第5成分はE10温度特性をゼロ近傍の小さな値に抑えるために添加されるものである。
【0023】
バリスタとしての電気的特性は、主にバリスタ電圧E10の温度特性及び非直線係数αで表わされる。バリスタ電圧E10はバリスタに10mAの電流が流れる際の印加電圧値を表しており、非直線係数αは一般にα=1/log(E10/E1)で表わされる。ただし、E1はバリスタに1mAの電流が流れる際の印加電圧値である。
【0024】
Aサイト成分であるSr、Ba及びCaのモル比を、Srが0.30以上かつ0.40以下、Baが0.30以上かつ0.40以下、Caが0.25以上かつ0.35以下となるように設定することによって、バリスタ電圧E10の制御性、E10温度特性及び非直線係数α等の電気的特性を向上させかつバリスタの耐サーマルショック性を高めることができる。即ち、Srが多すぎるとE10温度特性が負となってしまい、少なすぎるとバリスタ電圧E10が高くなる。また、Baが多すぎるとバリスタ電圧E10が高くなるか又は非直線係数αが小さくなり、少なすぎるとE10温度特性が負となってしまう。さらに、Caが多すぎても少なすぎてもバリスタ電圧E10に対する非直線係数αが小さくなってしまう。加えて、Caが多すぎるとバリスタ電圧E10が大きくなって制御が困難となり、少なすぎるとE10温度特性が負となってしまう。
【0025】
このE10温度特性の傾向は、組成、焼成及び再酸化条件を限定したときに観測されるものである。再酸化条件を変え、幅広いバリスタ電圧E10を得たときは、E10温度特性がバリスタ電圧E10に大きく依存することが分かった。
【0026】
主成分(TiO2)に対する半導体化剤(第2及び/又は第3成分)のモル%(金属イオンモル数で計算)が1.0以上かつ10.0以下となるように、より好ましくは1.0以上かつ4.0以下となるように、設定することによって、バリスタの耐サーマルショック性を高めることができる。即ち、半導体化剤が多すぎても少なすぎてもサーマルクラックが発生し易くなってしまうためである。
【0027】
トータルA/Bが、0.84以上かつ1.02以下となるように、より好ましくは0.96以上かつ1.02以下となるように、設定することによって、後述するように第4成分(SiO2)の量を減らした場合にも焼結性を改善することができる。即ち、トータルA/Bが大きすぎても小さすぎても焼結が阻害され、再酸化で素地が絶縁化してしまうためである。また、トータルA/Bが大きすぎても小さすぎても強度が低下し、サーマルクラックが発生し易くなってしまうためでもある。SiO2の量が少なくかつ半導体化剤が上述したように多く添加される領域においては、耐サーマルクラック性を維持するために、トータルA/Bを制御することが必要となる。
【0028】
主成分(TiO2)に対する第4成分(SiO2)のモル%が0.6以下となるように、より好ましくは0.3以下となるように、設定することによって、バリスタの耐サーマルショック性を大幅に高めることができる。即ち、SiO2は焼結助剤として添加され、これが含まれると組成が変動しても安定に焼成することができるが、その量が増えると、サーマルクラックが発生し易くなるためである。なお、SiO2の含有量(モル%)が0.6以下又は0.3以下とは、添加量0の場合も含んでいる。
【0029】
第5成分であるLiO1/2、NaO1/2、MnO、CuO、ZnO、ScO3/2及びInO3/2の少なくとも1種が添加されている。この場合、主成分(TiO2)に対する第5成分のモル%が0.03以上かつ3.0以下となるように設定することによって、組成と焼成条件とを一定とし、再酸化条件を変えて幅広いバリスタ電圧E10を有するバリスタを作製したときも、E10温度特性をゼロ近傍の小さな値に抑えることができる。第5成分のモル%は、0.03以上かつ1.0以下がさらに好ましい。添加量が多すぎると、E10温度特性が正に大きくなりすぎる。少なすぎるとE10温度特性の改善効果がなくなってしまう。
【0030】
バリスタ磁器10は、第6成分であるCoO4/3をさらに含有している。主成分(TiO2)に対するこの第6成分のモル%が0.01以上かつ1.50以下となるように設定することによって、バリスタ電圧E10を小さくすることができる。第6成分のモル%は、0.01以上かつ1.00以下が好ましい。添加量が多すぎると、焼結過剰となりサーマルクラックが発生し易くなる。
【0031】
なお、バリスタ磁器10中には、このような添加物の他に不可避的不純物として他の元素、例えばP、S、K、Al、Zr等が含まれていてもよい。このような元素は、通常、酸化物として存在する。
【0032】
前述したように、バリスタ磁器10はペロブスカイト型結晶から構成される多結晶体である。各成分は、一部は結晶粒に固溶してペロブスカイト型結晶に入っており、また、一部は結晶粒界に酸化物又は複合酸化物として存在している。例えば、Ba、Ca、Sr、Ti、Nb、Ta、Y、ランタノイド等は結晶粒内に多く存在しており、Si、Co、Li、Na、Mn、Cu、Zn、Sc、In等は結晶粒界に多く存在している。
【0033】
バリスタ磁器10の平均結晶粒径は、通常、0.5〜10μm、特に1〜6μm程度である。
【0034】
電極11は、Cu又はCuを主成分とする材料で形成される。電極がAgで形成されていると、半田付けの高温化によってこの電極のAg成分が半田内に溶出してしまい、電極の少なくとも一部が消失しまうが、Cu又はCuを主成分とする材料による電極11は高温下でも溶食されにくく、高温の半田作業に耐え得る。
【0035】
Cuを主成分とする材料とは、Cr、Zr、Ag、Ti、Be、Zn、Sn、Ni、Al若しくはSi等のCu合金、又はLi、Na、K、Sr、Ba、Mn、Cu、Zn、B、Si、Al、Bi若しくはPb等の酸化物によるガラスフリットを含むCuである。
【0036】
図2は、電極材料にCu及びAgをそれぞれ使用した場合の半田温度に対する残存電極面積の割合を示す特性図である。
【0037】
試料であるリングバリスタにフラックスを塗布して予熱した後、それぞれの温度の共晶半田による半田槽に5秒間浸漬している。
【0038】
同図から明らかのように、半田温度が400℃となると、Ag電極では溶食が進んで残存電極面積が約55.5%となっているのに対し、Cu電極では全く溶食が行われず残存電極面積が100%となっている。
【0039】
次にこのバリスタ磁器10の製造方法について簡単に説明する。
【0040】
バリスタ磁器10は、原料粉末を、混合、仮焼、粉砕、成型、脱バインダ、還元焼成、再酸化の順に処理することにより得られる。
【0041】
原料粉末には、通常、磁器の構成元素それぞれの化合物の粉末を用いる。原料粉末は、酸化物又は焼成によって酸化物となる化合物、例えば、炭酸塩、水酸化物等を用いることができる。例えば、Baについて例をあげると、その原料としては、BaCO3、BaSiO3、BaO、BaCl2、Ba(OH)2、Ba(NO3)2、アルコキシド(例えば(CH3O)2Ba)等のバリウム化合物の少なくとも1種を用いることができる。原料粉末の平均粒径は、通常、0.2〜5μm程度とする。
【0042】
まず、原料粉末を、最終組成が前述した組成となるように秤量し、通常、湿式混合する。次いで、脱水処理した後、乾燥し、1080〜1250℃程度で2〜4時間程度仮焼成する。次いで、仮焼成物を粉砕した後、有機バインダを加え、さらに水、pH調整剤、保湿剤等を加えて混合する。次いで、混合物を成型し、脱バインダ処理した後、還元雰囲気中で1250〜1400℃程度で2〜4時間程度焼成して半導体磁器を得る。
【0043】
なお、Nb、Ta、Y、ランタノイド、Si、Co、Li、Na、Mn、Cu、Zn、Sc、In等の各原料粉末については、仮焼成後の混合の際に添加してもよい。
【0044】
このようにして得られた半導体磁器に対し、目的に応じた適当なバリスタ電圧が得られるように、空気等の酸化性雰囲気中において例えば800〜1000℃程度の温度で熱処理(再酸化処理)を施す。この熱処理により、表層部分に絶縁層10bが形成される。バリスタ特性は、この絶縁層の存在により発現する。この絶縁層が厚いと非直線係数α及びバリスタ電圧が大きくなり、薄いと非直線係数α及びバリスタ電圧が小さくなるので、製品として要求される特性に応じ、絶縁層が適当な厚さとなるように熱処理条件を適宜選択すればよい。
【0045】
再酸化処理後、バリスタ磁器の一方の表面にCu又はCuを主成分とする材料で電極を形成し、バリスタとする。
【0046】
【実施例】
以下、具体的実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0047】
比較例
この比較例は、半導体化剤のモル%及び種類、トータルA/B、SiO2並びにCoO4/3のモル%等の他のパラメータを一定にし、Aサイト成分のモル比を変えた試料による比較である。
【0048】
まず、原料としてSrCO3、BaCO3、CaCO3、TiO2、NbO5/2、SiO2、CoO4/3を、表1に示す組成となるようにそれぞれ換算して秤量し、配合した後、湿式メディアミルを用いて10〜20時間混合し、脱水、乾燥した。
【0049】
得られた混合物をトンネル炉を用いて1150℃で仮焼成した後、粗粉砕し、再度、湿式メディアミルにより10〜20時間混合した後、脱水、乾燥した。次いで、混合物に対し1.0〜1.5重量%のポリビニルアルコールを有機バインダとして混合して造粒し、成型圧力2t/cm2で成型して、外径12mm、内径9mm、厚さ1.0mmの成型体を作製した。
【0050】
この成型体を1000℃程度の空気雰囲気中で脱バインダ処理した後、N2(95容積%)+H2(5容積%)の還元雰囲気中において、約1300℃で4時間の焼成を行い、半導体磁器を得た。次いで、測定用バリスタ試料のバリスタ電圧E10が10V、20V、30Vとなるように再酸化を適宜行い、それぞれのバリスタ磁器を得た。
【0051】
次いで、図1に示すように、バリスタ磁器10の一方の表面にCuペーストを塗布し、中性雰囲気下、750℃で焼き付けることによって同図に示すごとき5極のCu電極11を形成し、測定用のバリスタ試料とした。
【0052】
次いで、各試料の20℃におけるE1及びE10を測定すると共に、測定したE1及びE10を用いて、α=1/log(E10/E1)から非直線係数αを求めた。さらに、バリスタ電圧E10の温度特性(温度係数)をも求めた。さらにまた、各試料のサーマルクラック試験を行った。
【0053】
E1及びE10の測定は、図3に示す測定回路を用いて測定した。この測定回路では、電流計30がバリスタ31と直流定電流源32との間に直列に接続され、電圧計33がバリスタ31に並列に接続されている。E1及びE10は、バリスタ31にそれぞれ1mA及び10mAの電流が流れたときのバリスタ31の両端子間の電圧値を電流計30及び電圧計33を用いて測定した。
【0054】
バリスタ電圧E10の温度特性(温度係数)ΔE10Tは、各試料について、
ΔE10T={E10(85)−E10(20)}/{E10(20)×(85−20)}×100 [%/℃]から求めた。なお、E10(20)及びE10(85)は、それぞれ20℃及び85℃の温度におけるバリスタ電圧E10である。これらは恒温槽を用いて測定した。
【0055】
サーマルクラック試験は、室温に放置した試料の電極面にあらかじめ温度を設定した半田コテを共晶半田を供給しながら3秒間接触させて行った。半田コテの温度としては、400℃を用いた。試料の数は100個とし、クラック発生の有無をアルコールを用いて目視で判別した。結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
Aサイト成分のモル比は、バリスタの電気的特性、特にバリスタ電圧E10の温度特性に大きな影響を与える。バリスタ電圧E10が10V程度の試料1〜7においては、E10温度特性がゼロかわずかに負であるため、良好な特性であると判断される。しかしながら、再酸化時の温度を高くしてバリスタ電圧E10を20〜30Vとした試料8〜21においては、E10温度特性が負の方向へ大きく外れる傾向がある。このE10温度特性が負の大きな値となると、動作中の温度上昇に伴なってバリスタ電圧が低下し、バリスタに過大電流が流れたり熱暴走を起こす恐れがあるので採用できない。
【0058】
実施例1
この実施例1は、バリスタ電圧E10を大きくした場合にもE10温度特性がゼロ付近の値となるように、付加添加物としてMnOを添加した試料による比較である。
【0059】
Aサイトモル比を比較例の場合と同様に変え、半導体化剤のモル%及び種類、トータルA/B、SiO2並びにCoO4/3のモル%等のその他のパラメータを一定にし、さらに、付加添加物としてMnOを一定量添加している。即ち、MnOを一定量添加したこと以外は比較例の場合と同様にして試料を作製し、これら各試料について比較例の場合と同様な測定を行った。結果を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】
付加添加物としてMnを加えると、バリスタ電圧E10を大きくした場合にもE10温度特性がゼロ付近の良好な値となる。
【0062】
従って添加物としてMnを添加した(主成分に対してMnOを0.1モル%添加した)試料22〜42は、全て本発明の好ましい範囲である。これは、請求項1に規定した第5成分を含有することに対応している。
【0063】
実施例2
この実施例2は、バリスタ電圧E10を大きくした場合にもE10温度特性がゼロ付近の値となるように、付加添加物としてのMnOの添加量を変えた試料による比較である。
【0064】
Aサイトモル比、半導体化剤のモル%及び種類、トータルA/B、SiO2並びにCoO4/3のモル%等の他のパラメータを一定にし、付加添加物としてのMnOの量を表3に示されるものとしたこと以外は比較例の場合と同様にして試料を作製し、これらについても比較例の場合と同様な測定を行った。結果を表3に示す。なお、後述するように、試料43、49、50、56、57及び63は、実施例ではないが、比較のためにそのデータが記載されている。
【0065】
【表3】
【0066】
実施例1で述べたように、付加添加物としてMnを加えると、バリスタ電圧E10を大きくした場合にもE10温度特性がゼロ付近の値となる。ただし、Mn添加量が少ないと、バリスタ電圧E10の高い試料50及び57に見られるように、E10温度特性の改善効果がほとんど現れていない。また、Mn添加量が多すぎると、試料49、56及び63に見られるように、E10温度特性が正に大きくなりすぎて好ましくない。
【0067】
従って、主成分に対するMnOのモル%が0.03以上かつ3.00以下である試料44〜48及び51〜55が本発明の範囲である。これは、請求項1に規定した付加添加物の種類及びモル%に含まれている。さらに、主成分に対するMnOのモル%が0.03以上かつ1.00以下であれば、バリスタ電圧E10を30Vと大きくした試料58〜61であっても、E10温度特性がゼロ付近の値となるので好ましい。これは、請求項6に規定した付加添加物の種類及びモル%に含まれている。
【0068】
実施例3
この実施例3は、バリスタ電圧E10を大きくした場合にもE10温度特性がゼロ付近の値となるように、付加添加物としてLi、Na、Cu、Zn、Sc及びInをそれぞれ添加した試料による比較である。
【0069】
Aサイトモル比、半導体化剤のモル%及び種類、トータルA/B、SiO2並びにCoO4/3のモル%等の他のパラメータを一定にし、付加添加物として表4に示されるものを一定量付加したこと以外は比較例の場合と同様にして試料を作製し、これらについても比較例の場合と同様な測定を行った。結果を表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】
バリスタ電圧E10を10Vと低くした試料64〜69においてはもちろんのこと、再酸化時の温度を高くしてバリスタ電圧E10を20V、30Vと高くした試料70〜81のいずれにおいても、E10温度特性は−0.02〜+0.05%/℃という良好な範囲に収まっている。従って、付加添加物として、MnO以外に、LiO1/2、NaO1/2、CuO、ZnO、ScO3/2及びInO3/2を用いることは本発明の範囲である。これは、請求項1に規定した付加添加物の種類に含まれている。
【0072】
実施例4
この実施例4は、半導体化剤の量を変えた試料による比較である。
【0073】
Aサイトモル比、半導体化剤の種類、トータルA/B、SiO2並びにCoO4/3のモル%等の他のパラメータを一定にし、付加添加物としてMnOを0.03モル%添加し、半導体化剤のモル%を表4に示されるものとしたこと以外は比較例の場合と同様にして試料を作製し、これらについても比較例の場合と同様な測定を行った。サーマルクラック試験は、半田コテの温度として、360℃、400℃及び450℃の3つの温度を用いた。結果を表5に示す。ただし、再酸化時の温度を調整してバリスタ電圧E10を20Vとしている。この場合のE10温度特性は、全て、−0.02〜+0.05%/℃という良好な範囲に収まっている。なお、後述するように、試料82及び87は、実施例ではないが、比較のためにそのデータが記載されている。
【0074】
【表5】
【0075】
半導体化剤の量は、バリスタ磁器の耐サーマルクラック性に影響を与える。試料82及び87は、半導体化剤がそれぞれ少なすぎる及び多すぎるため、半田コテ温度が360℃の試験でサーマルクラックが発生するため、好ましくない。従って、半田コテ温度が360℃の試験でサーマルクラックが発生しない試料83〜86が本発明の範囲である。これは、請求項1に規定した半導体化剤のモル%に対応する。
【0076】
さらに、試料86は半田コテ温度が400℃及び450℃の試験においてサーマルクラックが発生するため、この400℃及び450℃のサーマルクラック試験でクラックが発生しない試料83〜85が本発明の好ましい範囲となる。これは、請求項3に規定した半導体化剤のモル%に対応する。
【0077】
実施例5
この実施例5は、半導体化剤の種類を変えた試料による比較である。
【0078】
Aサイトモル比、半導体化剤のモル%、トータルA/B、SiO2並びにCoO4/3のモル%等の他のパラメータを一定にし、付加添加物としてMnOを0.03モル%添加し、半導体化剤の種類を表6に示されるものとしたこと以外は比較例の場合と同様にして試料を作製し、これらについても比較例の場合と同様な測定を行った。サーマルクラック試験は、半田コテの温度として、400℃を用いた。結果を表6に示す。ただし、再酸化時の温度を調整してバリスタ電圧E10を20Vとしている。この場合のE10温度特性は、全て、−0.02〜+0.05%/℃という良好な範囲に収まっている。
【0079】
【表6】
【0080】
試料88〜104のいずれも半田コテ温度が400℃の試験においてサーマルクラックが発生しないため、半導体化剤としてNbO5/2、TaO5/2、YO3/2、LaO3/2、CeO2、PrO11/6、NdO3/2、SmO3/2、EuO3/2、GdO3/2、TbO7/4、DyO3/2、HoO3/2、ErO3/2、TmO3/2、YbO3/2、LuO3/2又はNbO5/2+YO3/2(等モル数)を用いることは本発明の範囲である。
【0081】
実施例6
この実施例6は、トータルA/Bを変えた試料による比較である。
【0082】
Aサイトモル比、半導体化剤のモル%及び種類、SiO2並びにCoO4/3のモル%等の他のパラメータを一定にし、付加添加物としてMnOを0.03モル%添加し、トータルA/Bを表7に示されるものとしたこと以外は比較例の場合と同様にして試料を作製し、これらについても比較例の場合と同様な測定を行った。サーマルクラック試験は、半田コテの温度として、360℃、400℃及び450℃の3つの温度を用いた。結果を表7に示す。ただし、再酸化時の温度を調整してバリスタ電圧E10を20Vとしている。この場合のE10温度特性は、全て、−0.02〜+0.05%/℃という良好な範囲に収まっている。なお、後述するように、試料105及び110は、実施例ではないが、比較のためにそのデータが記載されている。
【0083】
【表7】
【0084】
トータルA/Bの値は、磁器の焼結性に影響を与える。試料105及び110は、トータルA/Bがそれぞれ小さすぎる及び大きすぎるため、緻密な磁器を焼結することができず、半田コテ温度360℃でサーマルクラックが発生している。表7から分かるように、SiO2の量が少なくかつ半導体化剤が多く添加される領域においては、耐サーマルクラック性を維持するために、トータルA/Bを制御することが不可欠となる。トータルA/Bが0.84より小さいか、1.02を越えると、半田コテ温度360℃でもサーマルクラックが発生するようになる。
【0085】
即ち、試料106〜109は、半田コテ温度が360℃の試験においてサーマルクラックが発生しないため、本発明の範囲である。これは、請求項1に規定したトータルA/Bの範囲に対応する。
【0086】
さらに、試料107〜109は、半田コテ温度が400℃及び450℃の試験においてもサーマルクラックが発生しないため、本発明の好ましい範囲となる。これは、請求項2に規定したトータルA/Bの範囲に対応する。
【0087】
実施例7
この実施例7は、SiO2のモル%を変えた試料による比較である。
【0088】
Aサイトモル比、半導体化剤のモル%及び種類並びにトータルA/B並びにCoO4/3等の他のパラメータを一定にし、付加添加物としてMnOを0.03モル%添加し、SiO2のモル%を表8に示されるものとしたこと以外は比較例の場合と同様にして試料を作製し、これらについて、サーマルクラック試験の温度以外は比較例の場合と同様な測定を行った。サーマルクラック試験は、半田コテの温度として、360℃、400℃及び450℃の3つの温度を用いた。結果を表8に示す。ただし、再酸化時の温度を調整してバリスタ電圧E10を20Vとしている。この場合のE10温度特性は、全て、−0.02〜+0.05%/℃という良好な範囲に収まっている。なお、後述するように、試料115は、実施例ではないが、比較のためにそのデータが記載されている。
【0089】
【表8】
【0090】
SiO2は焼結助剤として添加され、これが含まれると組成が変動しても安定に焼成することができるが、その量が増えると、サーマルクラックが発生し易くなる。
【0091】
試料115は、SiO2が多すぎるため、半田コテ温度が360℃の試験でもサーマルクラックが発生するため、好ましくない。従って、半田コテ温度が360℃及び400℃の試験においてもサーマルクラックが発生しない試料111〜114が本発明の範囲である。これは、請求項1に規定したSiO2のモル%に対応する。なお、試料111は、SiO2の添加量が0の場合であるが、実際には、各原料に不純物としてSiO2が含まれているため、この試料111のSiO2含有量は0とはならない。
【0092】
さらに、試料114は半田コテ温度が450℃の試験においてサーマルクラックが発生するため、半田コテ温度が450℃の試験においてもサーマルクラックが発生しない試料111〜113が本発明の好ましい範囲となる。これは、請求項4に規定したSiO2のモル%に対応する。
【0093】
実施例8
この実施例8は、CoO4/3のモル%を変えた試料による比較である。
【0094】
Aサイトモル比、半導体化剤のモル%及び種類並びにトータルA/B並びにSiO2等の他のパラメータを一定にし、付加添加物としてMnOを0.03モル%添加し、CoO4/3のモル%を表9に示されるものとしたこと以外は比較例の場合と同様にして試料を作製し、これらについて、サーマルクラック試験の温度以外は比較例の場合と同様な測定を行った。サーマルクラック試験は、半田コテの温度として、360℃、400℃及び450℃の3つの温度を用いた。結果を表9に示す。ただし、再酸化時の温度を調整してバリスタ電圧E10を試料116については10V、その他の試料117〜123については20Vとしている。この場合のE10温度特性は、全て、−0.02〜+0.05%/℃という良好な範囲に収まっている。なお、後述するように、試料116、117及び123は、実施例ではないが、比較のためにそのデータが記載されている。
【0095】
【表9】
【0096】
CoO4/3を添加することによってバリスタ電圧E10を小さくすることができる。添加量が多すぎると、焼結過剰となりサーマルクラックが発生し易くなる。
【0097】
試料123はCoO4/3が多すぎるため、半田コテ温度が360℃の試験でもサーマルクラックが発生するので、好ましくない。さらに、試料116及び117の組成はCoO4/3を添加していないので、先願(特願2001−160527)で開示した、耐熱衝撃性と低いバリスタ電圧とを同時に取得する効果が、再酸化条件を調整しても得られなかった。よって、試料118〜122が本発明の範囲である。これは、請求項1に規定したCoO4/3のモル%に対応する。
【0098】
さらに、試料122も半田コテ温度が450℃の試験においてサーマルクラックが発生するため、半田コテ温度が450℃の試験においてもサーマルクラックが発生しない試料118〜121が本発明の好ましい範囲となる。これは、請求項5に規定したCoO4/3のモル%に対応する。
【0099】
以上述べた実施形態及び実施例は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【0100】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、付加的添加物として、Li、Na、Mn、Cu、Zn、Sc及びInの酸化物から選択される少なくとも1種からなる成分を添加することによって、組成と焼成条件とを一定とし、再酸化条件を変えて幅広いバリスタ電圧E10を有するバリスタを作製したときも、E10温度特性をゼロ近傍の小さな値に抑えることができる。
【0101】
また、焼結助剤として用いられるSiO2の量をできるだけ小さくすることにより、バリスタの耐サーマルショック性を高め、過酷な半田付け条件による局所的なサーマルショックに基づくサーマルクラックの発生を抑制すると共に、SiO2量の減少によって生じる焼結性の低下をトータルA/Bを調整して補償している。さらに、これらとAサイトモル比及び半導体化剤の量及び種類をバランスよく適切に選ぶことによって、バリスタの電気的特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態として、リングバリスタの構造を示す平面図及びそのA−A線断面図である。
【図2】電極材料にCu及びAgをそれぞれ使用した場合の半田温度に対する残存電極面積の割合を示す特性図である。
【図3】E1及びE10の測定回路を示す回路図である。
【符号の説明】
10 バリスタ磁器
10a 半導体部分
10b 絶縁層
11 電極
30 電流計
31 バリスタ
32 直流定電流源
33 電圧計[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a voltage-dependent non-linear resistor (varistor), and in particular, (Sr, Ba, Ca) TiO.3The present invention relates to a varistor including a composite perovskite ceramic having the following composition.
[0002]
[Prior art]
A varistor is a resistance element whose resistance value changes non-linearly in response to changes in the applied voltage. Specifically, it is a resistance element whose resistance value rapidly decreases when a voltage exceeding a certain voltage value is applied. is there.
[0003]
As the porcelain mainly constituting the varistor, there are various types of porcelain. (Sr, Ba, Ca) TiO3The composite perovskite porcelain having the composition of the above has both the non-linearity of its resistance value and the capacitance function, so it absorbs surge voltage generated in electronic devices and eliminates noise. It is very suitable to do. For example, it is applied to a ring varistor for a DC micromotor.
[0004]
The varistor equipped with this composite perovskite-type porcelain has a varistor voltage E by selecting the molar ratio of Sr, Ba and Ca, that is, the A site ratio.10The temperature dependence of can be controlled. That is, varistor voltage (voltage at which the resistance value suddenly decreases) decreases as the temperature rises during operation, and temperature dependence is near zero in order to prevent excessive current from flowing through the varistor and causing thermal runaway. Can be adjusted. In Japanese Patent Publication No. 8-28287 (Japanese Patent Laid-Open No. 2-146702), Japanese Patent Laid-Open No. 3-45559 and Japanese Patent No. 2944697 (Japanese Patent Laid-Open No. 3-237057), the temperature dependence of the varistor voltage is thus described. A varistor with adjusted properties is described.
[0005]
The present applicant has already proposed a composite perovskite-type porcelain and varistor in which the porcelain composition and the stress structure are devised so that the function is not impaired even when high-temperature soldering is performed, and a manufacturing method thereof (specialty). (Applications 2001-349934, 2001-349935, 2000-371324, 2000-378732, 2001-140076, 2001-160527).
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a composition according to the prior application, a varistor voltage E in a limited range to some extent.10The varistor voltage E for a sample having10Temperature dependence (hereinafter referred to as E10(Referred to as temperature characteristics)10The temperature characteristics were near zero.
[0007]
In general, from the viewpoint of manufacturing cost, a wide range of varistor voltage E with materials of the same composition10It is desirable to be able to obtain a varistor having Therefore, the varistor voltage E is maintained by keeping the composition and firing conditions constant and changing the reoxidation conditions.10A varistor voltage E was produced.10For those with large (15V or more)10There was a phenomenon in which the temperature characteristics became large, that is, a phenomenon of leaving from the vicinity of zero, and an attempt was made to suppress this only by adjusting the A-site ratio.
[0008]
The object of the present invention is therefore to provide a wide range of varistor voltages E10E in range10It is an object of the present invention to provide a composite perovskite varistor that has low temperature characteristics and does not impair its function even when high-temperature soldering is performed.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, a first component composed of oxides of Sr, Ba, Ca and Ti, a second component composed of at least one selected from oxides of R (Y and lanthanoid), and M (Nb and Ta ) At least one of the third components selected from oxides of oxides, the fourth component of Si oxides, and the oxides of Li, Na, Mn, Cu, Zn, Sc and In A fifth component comprising at least one selected fromA sixth component made of an oxide of Co;And a composite perovskite-based semiconductor ceramic containing 0.30 ≦ a / (a + b + c) ≦ 0.40, 0.30 ≦ b / (a + b + c) ≦ 0.40, 0.25 ≦ c / (a + b + c) ≦ 0.35, 0.84 ≦ (a + b + c + e) / (d + f) ≦ 1.02, 1.0 ≦ (e + f) /d×100≦10.0, g / d × 100 ≦ 0 .60.01 ≦ h / d × 100 ≦ 1.50, 0.03 ≦ i / d × 100 ≦ 3.00(However, a is the number of moles converted from Sr of the first component to SrO, b is the number of moles converted from Ba of the first component to BaO, c is the number of moles converted from Ca of the first component to CaO, and d is Ti of the first component is changed to TiO2The number of moles converted to, e is R of the second component YO3/2, CeO2, PrO11/6, TbO7/4, RO3/2The total number of moles converted to (other lanthanoids), f is the third component M is NbO5/2, TaO5/2The total number of moles converted in terms of g, g is the fourth component Si to SiO2Number of moles converted to, H represents the sixth component Co as CoO 4/3 The number of moles converted to, i is the fifth component of Li, Na, Mn, Cu, Zn, Sc, In and LiO. 1/2 , NaO 1/2 , MnO, CuO, ZnO, ScO 3/2 , InO 3/2 Total number of moles converted toA varistor is provided.
[0010]
As an additional additive, by adding a fifth component made of at least one selected from oxides of Li, Na, Mn, Cu, Zn, Sc and In, the composition and the firing conditions are made constant, Wide range of varistor voltage E by changing oxidation conditions10When producing a varistor having10The temperature characteristic can be suppressed to a small value near zero.
[0011]
SiO used as a sintering aid2By reducing the amount of the varistor, the thermal shock resistance of the varistor is increased, and the occurrence of thermal cracks due to local thermal shock due to severe soldering conditions is suppressed, and SiO 22Total A / B represented by (a + b + c + e) / (d + f) as a decrease in sinterability caused by a decrease in the amount (A site component including other elements that can enter the lattice of the A site component from the relationship of the ion radius) And the ratio of the total number of moles of the B site component including other elements that can enter the lattice of the B site component). Furthermore, the electrical characteristics of the varistor can be improved by appropriately selecting the A site molar ratio and the amount and type of the semiconducting agent in a balanced manner.
[0012]
In the present invention, the perovskite structure is not a simple A / B which is the ratio of the number of moles of the A site component composed solely of Sr, Ba and Ca and the number of moles of the B site component composed solely of Ti, but also includes additives. A parameter of total A / B, which is the molar ratio of ions, is introduced. That is, it is considered that such a total A / B is not a simple A / B that really contributes to sinterability. In particular, the semiconducting agent among the additives is an important solid solution ion, and in the case of the present invention having a large amount of addition, the error increases when using a simple A / B, and the total A / B is used. For the first time, accurate control becomes possible, and a varistor without characteristic variations can be provided.
[0013]
The composition of the first component and at least one of the second component and the third component is preferably 0.96 ≦ (a + b + c + e) / (d + f) ≦ 1.02. Further, the composition of the first component and at least one of the second component and the third component is also preferably 1.0 ≦ (e + f) /d×100≦4.0. Furthermore, it is more preferable that the composition of the first component and the fourth component is g / d × 100 ≦ 0.3.
[0014]
In the present invention,The composition of the first component and the sixth component isAs mentioned above,0.01 ≦ h / d × 100 ≦ 1.50TheBy adding this sixth component, the varistor voltage E10Can be reduced. However, if the added amount of the sixth component is too large, the sintering becomes excessive and thermal cracks are likely to occur. The composition of the first component and the sixth component is 0.01 ≦ h / d × 100 ≦ 1.00.PreferGood.
[0015]
In the present invention,The composition of the first component and the fifth component isAs mentioned above,0.03 ≦ i / d × 100 ≦ 3.00AhTheFurthermore, 0.03 ≦ i / d × 100 ≦ 1.00PreferGood. If the added amount of the fifth component is too large, E10The temperature characteristics are too large. Too little, E10The effect of improving temperature characteristics is reduced.
[0016]
It is also preferable that an electrode formed on the surface of the porcelain is provided, and this electrode is made of Cu or a material mainly containing Cu.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a plan view showing a structure of a ring varistor and a cross-sectional view taken along line AA, as an embodiment of the present invention.
[0018]
In the figure, 10 is a varistor porcelain formed in a ring shape, and 11 is an electrode formed on one surface thereof. In this embodiment, five
[0019]
Hereinafter, the composition of the
[0020]
The
[0021]
This composition is more preferably 0.96 ≦ (a + b + c + e) / (d + f) ≦ 1.02, 1.0 ≦ (e + f) /d×100≦4.0, g / d × 100 ≦ 0.3 is there.
[0022]
The first component is the main component of the
[0023]
The electrical characteristics of the varistor are mainly varistor voltage E10Is expressed by the temperature characteristic and the nonlinear coefficient α. Varistor voltage E10Represents an applied voltage value when a current of 10 mA flows through the varistor, and the nonlinear coefficient α is generally α = 1 / log (E10/ E1). However, E1Is the applied voltage value when a current of 1 mA flows through the varistor.
[0024]
The molar ratio of Sr, Ba and Ca which are A site components is such that Sr is 0.30 or more and 0.40 or less, Ba is 0.30 or more and 0.40 or less, Ca is 0.25 or more and 0.35 or less. By setting so that the varistor voltage E10Controllability, E10Electrical characteristics such as temperature characteristics and nonlinear coefficient α can be improved, and the thermal shock resistance of the varistor can be improved. That is, if there is too much Sr, E10If the temperature characteristic becomes negative and is too low, the varistor voltage E10Becomes higher. Also, if there is too much Ba, the varistor voltage E10Becomes higher or the non-linear coefficient α becomes smaller.10The temperature characteristic becomes negative. Furthermore, the varistor voltage E can be used regardless of whether Ca is too much or too little.10As a result, the non-linear coefficient α becomes smaller. In addition, if there is too much Ca, the varistor voltage E10Becomes larger and control becomes difficult.10The temperature characteristic becomes negative.
[0025]
This E10The tendency of the temperature characteristics is observed when the composition, firing and reoxidation conditions are limited. Wide range of varistor voltage E by changing reoxidation conditions10If you get E10Temperature characteristics are varistor voltage E10It turned out to depend greatly on.
[0026]
Main component (TiO2) So that the mol% (calculated by the number of moles of metal ions) of the semiconducting agent (second and / or third component) is 1.0 or more and 10.0 or less, more preferably 1.0 or more and 4. By setting it to be 0 or less, the thermal shock resistance of the varistor can be enhanced. That is, thermal cracks are likely to occur if there is too much or too little semiconducting agent.
[0027]
By setting so that the total A / B is 0.84 or more and 1.02 or less, more preferably 0.96 or more and 1.02 or less, the fourth component ( SiO2The sinterability can also be improved when the amount of) is reduced. That is, if the total A / B is too large or too small, sintering is inhibited, and the base is insulated by reoxidation. Further, if the total A / B is too large or too small, the strength is lowered and thermal cracks are likely to occur. SiO2In a region where a small amount of the semiconducting agent is added as described above, it is necessary to control the total A / B in order to maintain the thermal crack resistance.
[0028]
Main component (TiO2) The fourth component (SiO2), The thermal shock resistance of the varistor can be greatly improved. That is, SiO2Is added as a sintering aid, and if it is included, it can be fired stably even if the composition fluctuates. However, if the amount increases, thermal cracks are likely to occur. In addition, SiO2The content (mol%) of 0.6 or less or 0.3 or less includes the case where the addition amount is 0.
[0029]
LiO as the fifth component1/2, NaO1/2, MnO, CuO, ZnO, ScO3/2And InO3/2Is added. In this case, the main component (TiO2) Is set so that the mol% of the fifth component is 0.03 or more and 3.0 or less, the composition and the firing conditions are kept constant, and the re-oxidation conditions are changed to change the varistor voltage E.10When producing a varistor having10The temperature characteristic can be suppressed to a small value near zero. The mol% of the fifth component is more preferably 0.03 or more and 1.0 or less. If too much is added, E10The temperature characteristics are too large. Too little E10The effect of improving temperature characteristics is lost.
[0030]
Varistor porcelain 10IsCoO, the sixth component4/3Further containsTheMain component (TiO2) Is set such that the mol% of the sixth component is 0.01 or more and 1.50 or less.10Can be reduced. The mol% of the sixth component is 0.01 or more and 1.00 or less.PreferGood. If the amount is too large, sintering will be excessive and thermal cracks will easily occur.
[0031]
The
[0032]
As described above, the
[0033]
The average crystal grain size of the
[0034]
The
[0035]
The material containing Cu as a main component is a Cu alloy such as Cr, Zr, Ag, Ti, Be, Zn, Sn, Ni, Al or Si, or Li, Na, K, Sr, Ba, Mn, Cu, Zn. Cu containing glass frit with oxides such as B, Si, Al, Bi or Pb.
[0036]
FIG. 2 is a characteristic diagram showing the ratio of the remaining electrode area to the solder temperature when Cu and Ag are used as electrode materials, respectively.
[0037]
After applying a flux to a sample ring varistor and preheating it, it is immersed in a solder bath of eutectic solder at each temperature for 5 seconds.
[0038]
As is clear from the figure, when the solder temperature is 400 ° C., the Ag electrode is eroded and the remaining electrode area is about 55.5%, whereas the Cu electrode is not eroded at all. The remaining electrode area is 100%.
[0039]
Next, a method for manufacturing the
[0040]
The
[0041]
As the raw material powder, a powder of a compound of each constituent element of porcelain is usually used. As the raw material powder, an oxide or a compound that becomes an oxide by firing, such as a carbonate or a hydroxide, can be used. For example, taking Ba as an example, the raw material is BaCO.3, BaSiO3, BaO, BaCl2, Ba (OH)2, Ba (NO3)2Alkoxides (eg (CH3O)2At least one barium compound such as Ba) can be used. The average particle diameter of the raw material powder is usually about 0.2 to 5 μm.
[0042]
First, the raw material powder is weighed so that the final composition becomes the composition described above, and usually wet mixed. Next, after dehydration, it is dried and pre-baked at about 1080 to 1250 ° C. for about 2 to 4 hours. Next, after pulverizing the temporarily fired product, an organic binder is added, and water, a pH adjuster, a moisturizing agent, and the like are further added and mixed. Next, the mixture is molded and treated to remove the binder, and then fired in a reducing atmosphere at about 1250 to 1400 ° C. for about 2 to 4 hours to obtain a semiconductor ceramic.
[0043]
In addition, you may add each raw material powder, such as Nb, Ta, Y, a lanthanoid, Si, Co, Li, Na, Mn, Cu, Zn, Sc, In, at the time of mixing after temporary baking.
[0044]
The thus obtained semiconductor ceramic is subjected to heat treatment (reoxidation treatment) at a temperature of, for example, about 800 to 1000 ° C. in an oxidizing atmosphere such as air so that an appropriate varistor voltage corresponding to the purpose can be obtained. Apply. By this heat treatment, the insulating
[0045]
After the re-oxidation treatment, an electrode is formed on one surface of the varistor porcelain with Cu or a material mainly containing Cu to form a varistor.
[0046]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to specific examples and comparative examples.
[0047]
Comparative example
This comparative example shows the mol% and type of semiconducting agent, total A / B, SiO2And CoO4/3This is a comparison using a sample in which other parameters such as mol% of A are constant and the molar ratio of the A site component is changed.
[0048]
First, SrCO as a raw material3, BaCO3, CaCO3TiO2, NbO5/2, SiO2CoO4/3Each was converted and weighed so as to have the composition shown in Table 1 and blended, then mixed for 10 to 20 hours using a wet media mill, dehydrated and dried.
[0049]
The obtained mixture was calcined at 1150 ° C. using a tunnel furnace, coarsely pulverized, mixed again by a wet media mill for 10 to 20 hours, dehydrated and dried. Next, 1.0 to 1.5% by weight of polyvinyl alcohol is mixed as an organic binder and granulated, and the molding pressure is 2 t / cm.2To form a molded body having an outer diameter of 12 mm, an inner diameter of 9 mm, and a thickness of 1.0 mm.
[0050]
After removing the binder from the molded body in an air atmosphere at about 1000 ° C., N2(95% by volume) + H2In a reducing atmosphere of (5% by volume), firing was performed at about 1300 ° C. for 4 hours to obtain a semiconductor ceramic. Next, the varistor voltage E of the varistor sample for measurement10Was appropriately re-oxidized so as to be 10 V, 20 V, and 30 V, and respective varistor porcelains were obtained.
[0051]
Next, as shown in FIG. 1, a Cu paste is applied to one surface of the
[0052]
Then, E of each sample at 20 ° C.1And E10And measured E1And E10Using α = 1 / log (E10/ E1) To determine the nonlinear coefficient α. Furthermore, the varistor voltage E10The temperature characteristics (temperature coefficient) were also obtained. Furthermore, a thermal crack test of each sample was performed.
[0053]
E1And E10The measurement of was performed using the measurement circuit shown in FIG. In this measurement circuit, an
[0054]
Varistor voltage E10Temperature characteristics (temperature coefficient) ΔE10TFor each sample
ΔE10T= {E10(85) -E10(20)} / {E10(20) × (85-20)} × 100 [% / ° C.] E10(20) and E10(85) is the varistor voltage E at temperatures of 20 ° C. and 85 ° C., respectively.10It is. These were measured using a thermostat.
[0055]
In the thermal crack test, a soldering iron whose temperature was set in advance was brought into contact with the electrode surface of the sample left at room temperature for 3 seconds while supplying eutectic solder. The temperature of the soldering iron was 400 ° C. The number of samples was 100, and the presence or absence of cracks was visually determined using alcohol. The results are shown in Table 1.
[0056]
[Table 1]
[0057]
The molar ratio of the A site component depends on the electrical characteristics of the varistor, in particular,10This greatly affects the temperature characteristics. Varistor voltage E10In samples 1 to 7 having a voltage of about 10 V, E10Since the temperature characteristic is zero or slightly negative, it is determined that the temperature characteristic is good. However, by increasing the temperature during reoxidation, the varistor voltage E10In Samples 8 to 21 with 20 to 30 V, E10There is a tendency for temperature characteristics to deviate greatly in the negative direction. This E10If the temperature characteristic is a large negative value, the varistor voltage decreases as the temperature rises during operation, and an excessive current may flow through the varistor or thermal runaway may occur.
[0058]
Example 1
In this example 1, the varistor voltage E10E is also increased when10This is a comparison using a sample to which MnO is added as an additional additive so that the temperature characteristic becomes a value near zero.
[0059]
The A site molar ratio was changed in the same manner as in the comparative example, and the mol% and type of semiconducting agent, total A / B, SiO2And CoO4/3Other parameters such as mol% of the above are made constant, and a certain amount of MnO is added as an additive. That is, samples were prepared in the same manner as in the comparative example except that a certain amount of MnO was added, and the same measurement as in the comparative example was performed for each of these samples. The results are shown in Table 2.
[0060]
[Table 2]
[0061]
When Mn is added as an additive, the varistor voltage E10E is also increased when10The temperature characteristic is a good value near zero.
[0062]
Therefore, samples 22 to 42 to which Mn is added as an additive (0.1 mol% of MnO is added to the main component) are all within the preferable range of the present invention. This corresponds to containing the fifth component as defined in claim 1.
[0063]
Example 2
In this example 2, the varistor voltage E10E is also increased when10This is a comparison using samples in which the amount of MnO added as an additive is changed so that the temperature characteristic becomes a value near zero.
[0064]
A site molar ratio, mol% and type of semiconducting agent, total A / B, SiO2And CoO4/3Samples were prepared in the same manner as in the comparative example, except that other parameters such as mol% were constant and the amount of MnO as an additive was as shown in Table 3. Measurements similar to the above were performed. The results are shown in Table 3.As will be described later, samples 43, 49, 50, 56, 57, and 63 are not examples, but their data are described for comparison.
[0065]
[Table 3]
[0066]
As described in Example 1, when Mn was added as an additive, varistor voltage E10E is also increased when10The temperature characteristics are near zero. However, if the amount of Mn added is small, the varistor voltage E10As seen in high samples 50 and 57, E10There is almost no improvement in temperature characteristics. In addition, when the amount of Mn added is too large, as seen in Samples 49, 56 and 63, E10The temperature characteristic becomes too large, which is not preferable.
[0067]
Therefore, samples 44 to 48 and 51 to 55 in which the mol% of MnO with respect to the main component is 0.03 or more and 3.00 or less are used in the present invention.Range ofIt is a circle. This is the claim1Is included in the types and mol% of additive additives specified in 1. Further, if the molar percentage of MnO with respect to the main component is 0.03 or more and 1.00 or less, the varistor voltage E10Even in the case of samples 58 to 61 having a large value of 30 V, E10The temperature characteristics are near zero.GoodGood. This is the claim6Is included in the types and mol% of additive additives specified in 1.
[0068]
Example 3
In this example 3, the varistor voltage E10E is also increased when10This is a comparison using samples to which Li, Na, Cu, Zn, Sc, and In are added as additive additives so that the temperature characteristic becomes a value near zero.
[0069]
A site molar ratio, mol% and type of semiconducting agent, total A / B, SiO2And CoO4/3Samples were prepared in the same manner as in the comparative example, except that other parameters such as mol% were constant and a certain amount of the additive shown in Table 4 was added as an additive. The same measurement was performed. The results are shown in Table 4.
[0070]
[Table 4]
[0071]
Varistor voltage E10As a matter of course, in the samples 64 to 69 in which the voltage was reduced to 10 V, the varistor voltage E was increased by increasing the temperature during reoxidation.10In any of the samples 70 to 81 having a high value of 20 V and 30 V, E10The temperature characteristics are within a favorable range of -0.02 to + 0.05% / ° C. Therefore, as an additive, in addition to MnO, LiO1/2, NaO1/2, CuO, ZnO, ScO3/2And InO3/2Use of the present inventionRange ofIt is a circle. This is included in the type of additive as defined in claim 1.
[0072]
Example 4
Example 4 is a comparison using samples with different amounts of semiconducting agent.
[0073]
A site molar ratio, type of semiconducting agent, total A / B, SiO2And CoO4/3The other parameters such as the mol% of the above were made constant, 0.03 mol% of MnO was added as an additive, and the mol% of the semiconducting agent was as shown in Table 4 as in the comparative example. Samples were prepared in the same manner, and the same measurement as in the comparative example was performed. In the thermal crack test, three temperatures of 360 ° C., 400 ° C. and 450 ° C. were used as the temperature of the soldering iron. The results are shown in Table 5. However, the varistor voltage E can be adjusted by adjusting the temperature during reoxidation.10Is set to 20V. E in this case10All the temperature characteristics are within a favorable range of -0.02 to + 0.05% / ° C.As will be described later, samples 82 and 87 are not examples, but their data are described for comparison.
[0074]
[Table 5]
[0075]
The amount of semiconducting agent affects the thermal crack resistance of the varistor porcelain. Samples 82 and 87 are not preferable because the amount of the semiconducting agent is too small and too large, and thermal cracks occur in a test at a soldering iron temperature of 360 ° C. Therefore, samples 83 to 86 in which thermal cracks do not occur in a test where the soldering iron temperature is 360 ° C. are the present invention.Range ofIt is a circle. This corresponds to the mol% of the semiconducting agent as defined in claim 1.
[0076]
Further, since the sample 86 has a thermal crack in the test with the soldering iron temperature of 400 ° C. and 450 ° C., the samples 83 to 85 in which no crack is generated in the 400 ° C. and 450 ° C. thermal crack test are the present invention.FavorIt is a good range. This corresponds to the mol% of the semiconducting agent as defined in claim 3.
[0077]
Example 5
This Example 5 is a comparison using samples with different types of semiconducting agents.
[0078]
A site molar ratio, mol% of semiconducting agent, total A / B, SiO2And CoO4/3Other parameters such as mol% of the above were made constant, 0.03 mol% of MnO was added as an additive, and the type of semiconducting agent was as shown in Table 6 in the same manner as in the comparative example. Samples were prepared, and these were also measured in the same manner as in the comparative example. In the thermal crack test, 400 ° C. was used as the temperature of the soldering iron. The results are shown in Table 6. However, the varistor voltage E can be adjusted by adjusting the temperature during reoxidation.10Is set to 20V. E in this case10All the temperature characteristics are within a good range of -0.02 to + 0.05% / ° C.
[0079]
[Table 6]
[0080]
None of Samples 88 to 104 have NbO as a semiconducting agent because thermal cracks do not occur in a test where the soldering iron temperature is 400 ° C.5/2, TaO5/2, YO3/2, LaO3/2, CeO2, PrO11/6, NdO3/2, SmO3/2, EuO3/2, GdO3/2, TbO7/4, DyO3/2, HoO3/2, ErO3/2, TmO3/2, YbO3/2, LuO3/2Or NbO5/2+ YO3/2It is the present invention to use (equal moles).Range ofIt is a circle.
[0081]
Example 6
Example 6 is a comparison using samples with different total A / B.
[0082]
A site molar ratio, mol% and type of semiconducting agent, SiO2And CoO4/3In the same manner as in the comparative example, except that other parameters such as mol% were constant, 0.03 mol% of MnO was added as an additive, and total A / B was as shown in Table 7. Samples were prepared, and these were also measured in the same manner as in the comparative example. In the thermal crack test, three temperatures of 360 ° C., 400 ° C. and 450 ° C. were used as the temperature of the soldering iron. The results are shown in Table 7. However, the varistor voltage E can be adjusted by adjusting the temperature during reoxidation.10Is set to 20V. E in this case10All the temperature characteristics are within a good range of -0.02 to + 0.05% / ° C.As will be described later, the samples 105 and 110 are not examples, but their data are described for comparison.
[0083]
[Table 7]
[0084]
The total A / B value affects the sinterability of the porcelain. In Samples 105 and 110, the total A / B is too small and too large, respectively, so that it is impossible to sinter dense porcelain and thermal cracks are generated at a soldering iron temperature of 360 ° C. As can be seen from Table 7, SiO2In a region where a small amount of and a large amount of semiconducting agent are added, it is indispensable to control the total A / B in order to maintain the thermal crack resistance. If the total A / B is less than 0.84 or exceeds 1.02, thermal cracks occur even at a soldering iron temperature of 360 ° C.
[0085]
That is, the samples 106 to 109 are free from thermal cracks in the test where the soldering iron temperature is 360 ° C.Range ofIt is a circle. This corresponds to the total A / B range defined in claim 1.
[0086]
Furthermore, since the samples 107 to 109 are free from thermal cracks even in tests at a soldering iron temperature of 400 ° C. and 450 ° C., the present inventionFavorIt is a good range. This corresponds to the total A / B range defined in claim 2.
[0087]
Example 7
In Example 7, SiO 22It is the comparison by the sample which changed mol% of.
[0088]
A site molar ratio, mol% and type of semiconducting agent, total A / B and CoO4/3Other parameters such as MnO are added as 0.03 mol% as an additive, and SiO 2 is added.2Samples were prepared in the same manner as in the comparative example except that the mol% of those shown in Table 8 was used, and the same measurements as in the comparative example were performed except for the temperature of the thermal crack test. In the thermal crack test, three temperatures of 360 ° C., 400 ° C. and 450 ° C. were used as the temperature of the soldering iron. The results are shown in Table 8. However, the varistor voltage E can be adjusted by adjusting the temperature during reoxidation.10Is set to 20V. E in this case10All the temperature characteristics are within a good range of -0.02 to + 0.05% / ° C.As will be described later, the sample 115 is not an example, but its data is described for comparison.
[0089]
[Table 8]
[0090]
SiO2Is added as a sintering aid, and if it is included, it can be fired stably even if the composition fluctuates. However, if the amount increases, thermal cracks tend to occur.
[0091]
Sample 115 is SiO2Therefore, a thermal crack is generated even in a test where the soldering iron temperature is 360 ° C., which is not preferable. Therefore, the samples 111 to 114 in which thermal cracks do not occur even in tests where the soldering iron temperature is 360 ° C. and 400 ° C. are the present invention.Range ofIt is a circle. This is the SiO as defined in claim 1.2Corresponds to the mole percent of Sample 111 is made of SiO.2However, in practice, SiO2 as an impurity is included in each raw material.2This sample 111 contains SiO.2The content is not zero.
[0092]
Furthermore, since thermal cracks occur in the sample 114 in the test where the soldering iron temperature is 450 ° C., the samples 111 to 113 in which thermal cracking does not occur in the test where the soldering iron temperature is 450 ° C. are the present invention.FavorIt is a good range. This is the SiO as defined in claim 4.2Corresponds to the mole percent of
[0093]
Example 8
In Example 8, CoO4/3It is the comparison by the sample which changed mol% of.
[0094]
A site molar ratio, mol% and type of semiconducting agent, total A / B and SiO2The other parameters such as MnO are added as 0.03 mol% as an additive, and CoO is added.4/3Samples were prepared in the same manner as in the comparative example except that the mol% of those shown in Table 9 was used, and the same measurements as in the comparative example were performed except for the temperature of the thermal crack test. In the thermal crack test, three temperatures of 360 ° C., 400 ° C. and 450 ° C. were used as the temperature of the soldering iron. The results are shown in Table 9. However, the varistor voltage E can be adjusted by adjusting the temperature during reoxidation.10Is set to 10 V for the sample 116 and 20 V for the other samples 117 to 123. E in this case10All the temperature characteristics are within a good range of -0.02 to + 0.05% / ° C.As will be described later, the samples 116, 117, and 123 are not examples, but their data are described for comparison.
[0095]
[Table 9]
[0096]
CoO4/3Varistor voltage E by adding10Can be reduced. If the amount is too large, sintering will be excessive and thermal cracks will easily occur.
[0097]
Sample 123 is CoO4/3Therefore, a thermal crack is generated even in a test at a soldering iron temperature of 360 ° C., which is not preferable.further,The composition of samples 116 and 117 is CoO.4/3Thus, the effect of simultaneously obtaining the thermal shock resistance and the low varistor voltage disclosed in the prior application (Japanese Patent Application No. 2001-160527) was not obtained even when the reoxidation conditions were adjusted. Therefore, the samples 118 to 122 are the present invention.Range ofIt is a circle. This is the claim1CoO specified in4/3Corresponds to the mole percent of
[0098]
Further, since the sample 122 also has a thermal crack in the test at a soldering iron temperature of 450 ° C., the samples 118 to 121 in which the thermal crack does not occur in the test at a soldering iron temperature of 450 ° C.FavorIt is a good range. This is the claim5CoO specified in4/3Corresponds to the mole percent of
[0099]
The above-described embodiments and examples are all illustrative and do not limit the present invention, and the present invention can be implemented in various other modifications and changes. Therefore, the scope of the present invention is defined only by the claims and their equivalents.
[0100]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, as an additive, at least one component selected from oxides of Li, Na, Mn, Cu, Zn, Sc and In is added. A wide range of varistor voltage E with constant composition and firing conditions and varying reoxidation conditions10When producing a varistor having10The temperature characteristic can be suppressed to a small value near zero.
[0101]
SiO used as a sintering aid2As much as possible, the varistor's resistance to thermal shock is increased, and the occurrence of thermal cracks due to local thermal shock due to severe soldering conditions is suppressed.2The decrease in sinterability caused by the decrease in the amount is compensated by adjusting the total A / B. Furthermore, the electrical characteristics of the varistor can be improved by appropriately selecting the A site molar ratio and the amount and type of the semiconducting agent in a balanced manner.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a structure of a ring varistor and a cross-sectional view taken along line AA, as an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a characteristic diagram showing the ratio of the remaining electrode area to the solder temperature when Cu and Ag are used as electrode materials, respectively.
FIG. 3 E1And E10It is a circuit diagram which shows these measurement circuits.
[Explanation of symbols]
10 Varistor porcelain
10a Semiconductor part
10b Insulating layer
11 electrodes
30 Ammeter
31 Barista
32 DC constant current source
33 Voltmeter
Claims (7)
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