JP3822595B2 - ラベルスイッチングネットワーク、ルートサーバ、およびラベルエッジルータ - Google Patents
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Description
Junichi MURAYAMA et, al."Traffic-Driven Optical IP Networking Architecture",IEICE TRANS. COMMUN., VOL.E86-B, NO.8 AUGUST 2003 辻元孝博,八木毅,村山純一,松田和浩,石井啓之,"TSNにおける光カットスルー方式の評価",社団法人電子情報通信学会,2003年電子情報通信学会総合大会,B-7-82(2003年3月)
このため、たとえ、ラベルエッジルータが小規模なものであっても、IPネットワークの全体規模が大きい場合には、多くの転送経路を設定する必要が生じ、転送容量が非常に小さなルータであっても、転送経路を管理するテーブルとして大容量のテーブルが必要となる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ネットワーク全体の転送能力を低減させることなく、ラベルエッジルータに必要なテーブル容量を削減できるラベルスイッチングネットワーク、ルートサーバ、およびラベルエッジルータを提供することを目的としている。
また、特定のラベルエッジルータを中継専用と位置付けてそのラベルエッジルータをハブとし、ユーザ端末を収容する各ラベルエッジルータ間をハブ&スポーク状に接続するというネットワーク構成と比較して、特定ノードへのトラヒック集中を回避でき、ネットワーク全体の転送性能の劣化を回避できる。
[ラベルスイッチングネットワークの構成]
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかるラベルスイッチングネットワークの構成について説明する。図1は本発明の一実施の形態にかかるラベルスイッチングネットワークが適用される大規模パケット通信網の構成を示すブロック図である。
以下では、ラベルスイッチングネットワークとして、MPLS(Multi Protocol Label Switching)網を用いた場合を例として説明する。
各ラベルエッジルータ11〜14間は、ルートサーバ10との間に設けられているLSP(Label Switched Path)23〜26により接続されている。
次に、図2を参照して、本発明にかかるラベルスイッチングネットワークの物理モデルについて説明する。図2は本発明にかかるラベルスイッチングネットワークとして、MPLS網1の構成例を示すブロック図である。
このMPLS網1は、ルートサーバ10、ラベルエッジルータ11〜14、およびラベルスイッチルータ201〜204から構成されている。
ラベルエッジルータ11は、リンク109によりラベルスイッチルータ201と接続され、リンク110によりラベルスイッチルータ202と接続され、リンク101によりユーザ網2と接続され、リンク102によりユーザ網3と接続されている。
ラベルエッジルータ12は、リンク111によりラベルスイッチルータ201と接続され、リンク112によりラベルスイッチルータ202と接続され、リンク103によりユーザ網4と接続され、リンク104により、ユーザ網5と接続されている。
ラベルエッジルータ14は、リンク115によりラベルスイッチルータ203と接続され、リンク116によりラベルスイッチルータ204と接続され、リンク107によりユーザ網8と接続され、リンク108によりユーザ網9と接続されている。
ラベルスイッチルータ201は、リンク119によりラベルスイッチルータ202と接続され、リンク120によりラベルスイッチルータ203と接続されている。
ラベルスイッチルータ204は、リンク121によりラベルスイッチルータ202と接続され、リンク122によりラベルスイッチルータ203と接続されている。
また、LSP28は、例えばリンク109、ラベルスイッチルータ201、リンク120、ラベルスイッチルータ203、およびリンク113で実現される。
次に、図3を参照して、本発明の一実施の形態にかかるルートサーバ10の構成について説明する。図3は本発明の一実施の形態にかかるルートサーバ10の構成例を示すブロック図である。
このルートサーバ10は、受信パケット処理部33、パケット処理部34、転送テーブル処理部35、送信パケット処理部37、ラベル情報管理部38、およびラベル付きユーザパケット送信宛先変更通知部42から構成されている。
このうち、受信パケット処理部33、パケット処理部34、転送テーブル処理部35、およびラベル情報管理部38が、カットスルー経路用ラベル特定手段に相当する機能を有し、ラベル付きユーザパケット送信宛先変更通知部42がカットスルーデータ通知手段に相当する機能を有している。また、後述する通過パケット数カウント部43が通過パケット計数手段に相当する機能を有している。
パケット処理部34は、受信パケット処理部33が抽出したユーザパケットからその宛先アドレスを抽出する機能を有している。
転送テーブル処理部35は、パケット処理部34が抽出したユーザパケットの宛先アドレスから、その宛先アドレスを有する端末を収容している着側ラベルエッジルータの識別情報を有するラベルおよびその出力リンクを導く機能を有している。
ラベル管理テーブル39は、ラベルと当該ラベル付きユーザパケットの転送経路の両端のラベルエッジルータの組との情報を相互に導く機能を有している。
なお、テーブルの逆引きを許容しない場合は、ラベルからその両端のラベルエッジルータの組を導くテーブルと、両端のラベルエッジルータの組からラベルを導くテーブルとからなる、2種類のラベル管理テーブルを保有する必要がある。
アドレス解決情報抽出部41は、転送テーブル処理部35により検索された着側ラベルエッジルータの識別情報を有するラベルを抽出する機能を有している。
通過パケット数カウント部43は、ラベル情報管理部38からカットスルーデータを受信した際に、同一の情報を保有するカットスルーデータが何回通知されたかをカウントする機能を有している。
この際、カットスルーデータを受信するごとに、該当エントリの受信カウンタを1増加させることにより、カットスルーデータが何回通知されたかをカウントすることが可能となる。また、各エントリにはタイマを設置し、カウント値は所定期間、例えば60秒ごとにリセットする。
なお、本構成例では、上記判定基準値として例えば1000回を用いる。
テーブルの逆引きを許容しない場合は、図4に示したラベル管理テーブルとともに、図5に示すような、両端のラベルエッジルータに対するラベルを導く、もう一種類のラベル管理テーブルも同時に保有する必要がある。
この転送テーブル36は、宛先アドレスに対する、着側のラベルエッジルータを示すラベルおよびその出力リンクを導く機能を有している。
この通過パケット数カウント部43は、ラベル情報管理部38からカットスルーデータを受信した際に、同一の情報を保有するカットスルーデータが何回通知されたかをカウントする機能、すなわちラベルの付け替えを行って転送したユーザパケットのパケット数を、そのユーザパケットの宛先アドレスとそのラベルとの組ごとに計数する機能を有しており、例えば、図7のようなテーブルによって実装することも可能である。
次に、図8を参照して、本発明のルートサーバ10とともにラベルスイッチングネットワークに設置されるラベルエッジルータ11〜14について説明する。図8はラベルエッジルータ11〜14の構成を示すブロック図である。
このラベルエッジルータ11〜14は、パケット分類部44、コアパケット制御部45、アクセスパケット制御部46、経路削除通知生成部55、およびパケット送信処理部57から構成されている。
このうち、コアパケット制御部45およびアクセスパケット制御部46がカットスルー経路更新手段に相当する機能を有し、アクセスパケット制御部46がパケット転送手段に相当する機能を有している。また、コアパケット制御部45、アクセスパケット制御部46、および経路削除通知生成部55がパージデータ通知手段に相当する機能を有している。
アクセスパケット処理部47は、パケット分類部44からユーザパケットを受信し、ユーザパケットの宛先アドレスを抽出する機能を有している。
コア転送テーブル処理部48はコア転送テーブル50を有している。
コア転送テーブル50は、ユーザパケットが有する各宛先アドレスに対応する、転送先ラベルエッジルータの識別情報を有するラベルおよびその出力リンクを導く機能を有している。
ラベル処理部51は、パケット分類部44から受信したラベル付きユーザパケットおよびフレームのラベルを除去する機能を有している。
コアパケット処理部52は、ユーザパケットからユーザパケットの宛先アドレスを抽出する機能と、受信したデータがカットスルーデータであった際に、該当データをコア転送テーブル処理部48へ転送する機能と、受信したパケットが後述するパージデータであった際に、該当データをコア転送テーブル処理部48へ転送する機能とを有している。
アクセス転送テーブル54は、ユーザパケットが有する各宛先アドレスに対応する、ユーザ網への出力リンクを導く機能を有している。
アクセス転送テーブル処理部53は、アクセス転送テーブル54を検索することにより、コアパケット処理部52が抽出したユーザパケットの宛先アドレスから、そのユーザパケットに対する出力リンクを導く機能と、ユーザパケットを、アクセス転送テーブル54から算出されたそのユーザパケットに対応する出力リンク情報とともに、後述するパケット送信処理部57に転送する機能と、アクセス転送テーブル54を検索した際に、該当エントリが検出されなかった場合、該当ユーザパケットと、そのユーザパケットに付加されていてラベル処理部51で除去されたラベルと、そのユーザパケットを受信したリンク情報とを、後述する経路削除通知生成部55へ転送する機能を有している。
カットスルーラベル管理テーブル56は、ラベルとその転送経路両端のラベルエッジルータの組の情報を導く機能を有している。
本構成例では、テーブルの逆引きを許容することにより、ラベルに対する、その両端のラベルエッジルータの組を導く機能と、両端のラベルエッジルータに対するラベルを導く機能を有している。テーブルの逆引きを許容しない場合は、ラベルに対する、その両端のラベルエッジルータの組を導くテーブルと、両端のラベルエッジルータに対する、ラベルを導くテーブルの、2種類のカットスルーラベル管理テーブル56を保有する必要がある。
また、受信したユーザパケットの宛先端末を収容していない際には、発側ラベルエッジルータに対して、経路情報の削除を要求するパージデータフレームを送信し、発側ラベルエッジルータが用いた転送テーブルのキャッシュエントリを削除させることにより、経路変動などで不適切になったカットスルー経路を削除することが可能となる。
このコア転送テーブル50は、ユーザパケットが有する各宛先アドレスに対応する、転送先ラベルエッジルータの識別情報を有するラベルおよびその出力リンクを導く機能を有している。
また、コア転送テーブル50は、ルートサーバ10宛の経路を保有する固定経路情報エントリ部と、宛先アドレスを有する端末を収容している着側ラベルエッジルータにルートサーバを経由しないで転送させるカットスルー経路を保有するキャッシュ経路情報エントリ部から構成されている。
このアクセス転送テーブル54は、ユーザパケットが有する各宛先アドレスに対応する、ユーザ網への出力リンクを導く機能を有している。
このカットスルーラベル管理テーブル56は、ラベルとその転送経路両端のラベルエッジルータの組との情報を導く機能を有している。
次に、図14〜図17を参照して、本実施の形態にかかるラベルスイッチングネットワーク(MPLS網)の基本動作について説明する。図14は、本実施の形態にかかるMPLS網1のパケット転送動作を示すシーケンス図である。図15は、発側ラベルエッジルータ11のMPLS網宛転送処理を示す説明図である。図16は、ルートサーバ10のパケット転送処理を示す説明図である。図17は、着側ラベルエッジルータ13のユーザ網宛転送処理を示す説明図である。
以下では、図1のユーザ網3を介してラベルエッジルータ11に接続されている端末16から、ユーザ網7を介してラベルエッジルータ13に接続されている端末20へ、ルートサーバ10を経由して所望のユーザパケットを転送する場合を例として説明する。
まず、図14および図15を参照して、発側となるラベルエッジルータ11でのMPLS網宛転送処理について説明する。
なお、ラベルエッジルータ11は、前述した図9のコア転送テーブル50を有しているものとする。
パケット分類部44は、受信したユーザパケット302をアクセスパケット処理部47へ転送する。
コア転送テーブル処理部48は、アクセスパケット処理部47から宛先アドレス#6の通知を受けて、宛先アドレス#6を検索キーとしてコア転送テーブル50のキャッシュ経路情報を検索する。この際、図9のコア転送テーブル50例には宛先アドレス#6のエントリがなくヒットしないため、次にコア転送テーブル50の固定経路情報を検索し、付加ラベル#5および出力リンク109を特定し、付加ラベル#5および出力リンク109をラベル付加部49へ通知する(ステップ501)。
パケット送信処理部57は、ラベル付加部49からラベル付きユーザパケット301およびリンク109の情報を受信し、ラベル付きユーザパケット301をリンク109へ出力する(ステップ503)。
次に、図14および図16を参照して、ルートサーバ10のパケット転送処理について説明する。
なお、ルートサーバ10は、前述した図6の転送テーブル36を保有しているものとする。
受信パケット処理部33は、ラベル付きユーザパケット301からラベルを除去することにより、ユーザパケット302を抽出し、ユーザパケット302をパケット処理部34へ転送する(ステップ510)。
パケット処理部34は、受信パケット処理部33からユーザパケット302を受信し、受信したユーザパケット302から宛先アドレス#6を抽出し、抽出した宛先アドレス#6を転送テーブル処理部35へ通知し、ユーザパケット302を送信パケット処理部37へ転送する。
送信パケット処理部37は、パケット処理部34からユーザパケット302を受信するとともに、転送テーブル処理部35から付加ラベル#3および出力リンク118の通知を受けて、ユーザパケット302にラベル#3を付加することにより、ラベル付きユーザパケット303を生成し(ステップ512)、ラベル付きユーザパケット303をリンク118へ出力する(ステップ513)。
次に、図14および図17を参照して、着側となるラベルエッジルータ13のユーザ網転送処理について説明する。
なお、ラベルエッジルータ13は、前述した図11のアクセス転送テーブル54を保有しているものとする。
パケット分類部44は、ラベル付きユーザパケット303および受信リンク113の情報を、ラベル処理部51へ転送する。
ラベル処理部51は、パケット分類部44からラベル付きユーザパケット303を受信し、受信したラベル付きユーザパケット303から、ラベル#3を除去することによりユーザパケット302を抽出し、ユーザパケット302をコアパケット処理部52へ転送する(ステップ520)。
アクセス転送テーブル処理部53は、コアパケット処理部52から宛先アドレス#6の通知を受けて、宛先アドレス#6を検索キーとしてアクセス転送テーブル54を検索することにより出力リンク106を特定し、コアパケット処理部52からユーザパケット302を受信し、ユーザパケット302および出力リンク106の情報をパケット送信処理部57へ転送する(ステップ521)。
以上の処理により、ラベルエッジルータ13は、MPLS網1から受信したラベル付きユーザパケット303を、ユーザパケット302にデカプセル化して、ユーザ網7へ転送する。
次に、図18〜図20を参照して、本実施の形態にかかるラベルスイッチングネットワーク(MPLS網)のカットスルー経路設定動作について説明する。図18はMPLS網1のカットスルー経路設定動作を示すシーケンス図である。図19はルートサーバ10のカットスルーデータ通知処理を示す説明図である。図20は発側ラベルエッジルータ11のカットスルー経路設定処理を示す説明図である。
以下では、図1のユーザ網3を介してラベルエッジルータ11に接続されている端末16から、ユーザ網7を介してラベルエッジルータ13に接続されている端末20へ、所望のユーザパケットを転送する場合を例として説明する。
まず、図18および図19を参照して、ルートサーバ10のカットスルーデータ通知処理について説明する。
なお、ルートサーバ10は、前述した図4のラベル管理テーブル、図6の転送テーブル、および図7の通過パケット数カウント部(テーブル)を有しているものとする。
また、このカットスルーデータ通知処理は、前述した図14および図16におけるルートサーバ10のパケット転送処理と並列的に実行される。
受信パケット処理部33は、ラベル付きユーザパケット301からラベルを除去することによりユーザパケット302を抽出し、ユーザパケット302をパケット処理部34へ転送すると同時に、除去したラベル#5および受信リンク117を、ラベル情報管理部38の送信元情報抽出部40へ通知する(ステップ531)。
転送テーブル処理部35は、パケット処理部34から宛先アドレス#6の通知を受けて、宛先アドレス#6を検索キーとして転送テーブル36を検索することで、宛先アドレス#6およびカットスルー転送用の付加ラベル#3をラベル情報管理部38のアドレス解決情報抽出部41へ通知する(ステップ532)。
また、アドレス解決情報抽出部41において、転送テーブル処理部35から宛先アドレスおよび付加ラベル#3を受信し、ラベル#3を検索キーとしてラベル管理テーブル39を検索することで着側ラベルエッジルータを示すコア#4を特定する(ステップ534)。
また、発側ラベルエッジルータを示すコア#2を着側ラベルエッジルータとし、発側ラベルエッジルータとしてルートサーバ自身を示すコア#1とした検索キーから、ラベル管理テーブル39を逆引きすることにより、カットスルーデータを発側ラベルエッジルータ11へ転送するために必要なラベル#1を特定する(ステップ536)。
送信パケット処理部37は、ラベル付きユーザパケット送信宛先変更通知部42から、カットスルーデータフレーム304およびリンク117の情報を受信し、カットスルーデータフレーム304をリンク117へ出力する(ステップ537)。
そして、発側ラベルエッジルータ11に対して、ユーザパケットの宛先アドレスと、発側ラベルエッジルータから着側ラベルエッジルータへカットスルー転送するためのラベルとの組からなるカットスルーデータを通知する。
次に、図18および図20を参照して、発側となるラベルエッジルータ11のカットスルー経路生成処理について説明する。
なお、ラベルエッジルータ11は、前述した図9のコア転送テーブル50を有しているものとする。
パケット分類部44は、カットスルーデータフレーム304および受信リンク109の情報をラベル処理部51へ転送する。
ラベル処理部51は、パケット分類部44からカットスルーデータフレーム304を受信し、カットスルーデータフレーム304からラベル#1を除去することによりカットスルーデータ305を抽出し、カットスルーデータ305をコアパケット処理部52へ転送する(ステップ540)。
コア転送テーブル処理部48は、コアパケット処理部52からカットスルーデータ305を受信し、コア転送テーブル50のキャッシュ経路情報を示すエントリとして、カットスルーデータに記述された宛先アドレス#6を宛先アドレスとするとともに、カットスルーデータに記述されたカットスルー用ラベル#7を付加ラベルとしたエントリを追加する(ステップ541)。
パケット送信処理部57は、ラベル付加部49からラベル付きユーザパケットおよびリンク109の情報を受信し、そのラベル付きユーザパケットをリンク109へ出力する(ステップ553)。これにより、ルートサーバ10を経由することなくラベル付きユーザパケットが着側ラベルエッジルータへ転送されることになる。
また、特定のラベルエッジルータを中継専用と位置付けてそのラベルエッジルータをハブとし、ユーザ端末を収容する各ラベルエッジルータ間をハブ&スポーク状に接続するというネットワーク構成と比較して、特定ノードへのトラヒック集中を回避でき、ネットワーク全体の転送性能の劣化を回避できる。
次に、図22〜図24を参照して、本実施の形態にかかるラベルスイッチングネットワーク(MPLS網)のカットスルー経路削除動作について説明する。図22はMPLS網1のカットスルー経路削除動作を示すシーケンス図である。図23は着側ラベルエッジルータ13のパージデータ通知処理を示す説明図である。図24は発側ラベルエッジルータ11のカットスルー経路削除処理を示す説明図である。
例えば、前述した図1のネットワークに経路変動が発生し、端末20がラベルエッジルータ13の配下からラベルエッジルータ14の配下へ移動した場合、上記ルーチングプロトコルの動作により、ラベルエッジルータ13の保有するアクセス転送テーブル54が、図11から図25のようなエントリ内容に変更され、ラベルエッジルータ13の保有するコア転送テーブル50に、宛先アドレス#6に対する付加ラベル#3を示す固定経路情報が追加される(図示せず)。
このような状況において、ラベルエッジルータ13が端末20宛のラベル付きユーザパケット306を受信した場合、ラベルエッジルータ13で、次のようなカットスルー経路削除通知処理が行われる。
以下では、図22および図23を参照して、着側ラベルエッジルータ13のパージデータ通知処理について説明する。
パケット分類部44は、ラベル付きユーザパケット306および受信リンク113の情報をラベル処理部51へ転送する。
コアパケット処理部52は、ラベル処理部51からユーザパケット302を受信し、ユーザパケット302から宛先アドレス#6を抽出し、抽出した宛先アドレス#6をアクセス転送テーブル処理部53へ通知し、ユーザパケット302をアクセス転送テーブル処理部53へ転送する。
したがって、アクセス転送テーブル処理部53は、ラベル処理部51からユーザパケット302に付加されていたラベル#7および受信リンク113の情報を受信し、ラベル#7、受信リンク113の情報、およびユーザパケット302を経路削除通知生成部55へ転送する。
コア転送テーブル処理部48は、経路削除通知生成部55から問い合わせを受信し、宛先アドレス#6を検索キーとしてコア転送テーブル50を検索する(ステップ610)。そして、その該当エントリが検出された場合は、経路削除通知生成部55へ該当エントリを検出したことを通知する(ステップ611:YES)。
続いて、カットスルーラベル管理テーブル56から、ラベル#7に対応する発側ラベルエッジルータを示すコア#2と着側ラベルエッジルータを示すコア#4とを特定し(ステップ613)、カットスルーラベル管理テーブル56から、その発側ラベルエッジルータを着側ラベルエッジルータとし、着側ラベルエッジルータである自身を発側ラベルエッジルータとした際のパージ用ラベル#14を特定する(ステップ613)。
パケット送信処理部57は、経路削除通知生成部55からパージデータフレーム307および受信リンク113の情報を受信し、そのパージデータフレーム307をリンク113へ出力する(ステップ615)。
次に、図22および図24を参照して、発側となるラベルエッジルータ11でのカットスルー経路削除処理について説明する。
ラベルエッジルータ11は、パケット分類部44により、パージデータフレーム307を受信する。
パケット分類部44は、パージデータフレーム307および受信リンク109の情報を、ラベル処理部51へ転送する。
ラベル処理部51は、パケット分類部44からパージデータフレーム307を受信し、そのパージデータフレーム307からラベル#14を除去することによりパージデータ308を抽出し、パージデータ308をコアパケット処理部52へ転送する(ステップ620)。
コア転送テーブル処理部48は、コアパケット処理部52からパージデータ308を受信し、コア転送テーブル50のキャッシュ経路情報を示すエントリにおける、パージデータに記述された宛先アドレス#6を宛先アドレスとするとともに、パージデータに記述されたカットスルー用ラベル#7を付加ラベルとするエントリを削除する(ステップ621)。これにより、コア転送テーブル50は、図21から元の図9のエントリ内容に更新され、図1のLSP28が削除されたことになる。
また、以上で説明した各テーブルについても、前述の図の構成例に限定されるものではなく、同様の機能を有するテーブルであれば、前述と同様にして本発明を適用でき、同様の作用効果を得ることができる。
Claims (4)
- 収容するユーザ網の端末から送信された所望の端末宛のユーザパケットにその転送経路を特定するためのラベルを付加して転送するとともに、受信したラベル付きユーザパケットからラベルを削除して前記ユーザ網の端末へ転送する複数のラベルエッジルータと、これらラベルエッジルータから転送されたラベル付きユーザパケットを受信した場合はその着側となるラベルエッジルータへの転送経路を特定するラベルを当該ユーザパケットに付け替えて転送するルートサーバと、これらラベルエッジルータおよびルートサーバを網状に接続し、受信したラベル付きユーザパケットを当該ラベルに対応する転送経路で転送するラベルスイッチルータとからなるラベルスイッチングネットワークであって、
前記ルートサーバは、
受信したラベル付きユーザパケットに基づいて、当該ラベル付きユーザパケットに含まれるユーザパケットの発側ラベルエッジルータから着側ラベルエッジルータまで前記ルートサーバを経由せずに前記ユーザパケットを転送するためのカットスルー経路を示すカットスルー経路用ラベルを特定するカットスルー経路用ラベル特定手段と、
ラベルの付け替えを行って転送したユーザパケットのパケット数を、そのユーザパケットの宛先アドレスとそのラベルとの組ごとに計数する通過パケット計数手段と、
前記カットスルー経路用ラベルと前記ユーザパケットの宛先アドレスとを含むカットスルーデータを前記発側ラベルエッジルータへ通知し、受信したラベル付きユーザパケットの前記パケット数が所定の判定基準値に達した場合に、前記カットスルーデータを前記発側ラベルエッジルータへ通知するカットスルーデータ通知手段とを備え、
前記ラベルエッジルータは、
受信した前記カットスルーデータに含まれるカットスルー経路用ラベルと宛先アドレスに基づき、当該ラベルエッジルータから前記着側ラベルエッジルータへのカットスルー経路を設定するカットスルー経路更新手段と、
前記ユーザパケットを所望の端末へ送信する際、当該端末の宛先アドレスに対応するカットスルー経路を示すカットスルー経路用ラベルを当該ユーザパケットに付加して転送するパケット転送手段とを備える
ことを特徴とするラベルスイッチングネットワーク。 - 収容するユーザ網の端末から送信された所望の端末宛のユーザパケットにその転送経路を特定するためのラベルを付加して転送するとともに、受信したラベル付きユーザパケットからラベルを削除して前記ユーザ網の端末へ転送する複数のラベルエッジルータと、これらラベルエッジルータから転送されたラベル付きユーザパケットを受信した場合はその着側となるラベルエッジルータへの転送経路を特定するラベルを当該ユーザパケットに付け替えて転送するルートサーバと、これらラベルエッジルータおよびルートサーバを網状に接続し、受信したラベル付きユーザパケットを当該ラベルに対応する転送経路で転送するラベルスイッチルータとからなるラベルスイッチングネットワークであって、
前記ルートサーバは、
受信したラベル付きユーザパケットに基づいて、当該ラベル付きユーザパケットに含まれるユーザパケットの発側ラベルエッジルータから着側ラベルエッジルータまで前記ルートサーバを経由せずに前記ユーザパケットを転送するためのカットスルー経路を示すカットスルー経路用ラベルを特定するカットスルー経路用ラベル特定手段と、
前記カットスルー経路用ラベルと前記ユーザパケットの宛先アドレスとを含むカットスルーデータを前記発側ラベルエッジルータへ通知するカットスルーデータ通知手段とを備え、
前記ラベルエッジルータは、
受信した前記カットスルーデータに含まれるカットスルー経路用ラベルと宛先アドレスに基づき、当該ラベルエッジルータから前記着側ラベルエッジルータへのカットスルー経路を設定するカットスルー経路更新手段と、
前記ユーザパケットを所望の端末へ送信する際、当該端末の宛先アドレスに対応するカットスルー経路を示すカットスルー経路用ラベルを当該ユーザパケットに付加して転送するパケット転送手段と、
受信したラベル付きユーザパケットに付加されているカットスルー経路用ラベルと前記ユーザパケットの宛先アドレスとを含むパージデータを、当該ユーザパケットの発側ラベルエッジルータへ通知し、受信したラベル付きユーザパケットに含まれるユーザパケットの宛先となる所望の端末が当該ラベルエッジルータに収容するユーザ網に接続されていない場合に、前記パージデータを前記発側ラベルエッジルータへ通知するパージデータ通知手段をさらに備え、
前記カットスルー経路更新手段は、受信した前記パージデータに含まれるカットスルー経路用ラベルと宛先アドレスに基づき、当該ラベルエッジルータから前記着側ラベルエッジルータへのカットスルー経路の設定を削除する
ことを特徴とするラベルスイッチングネットワーク。 - 収容するユーザ網の端末から送信された所望の端末宛のユーザパケットにその転送経路を特定するためのラベルを付加して転送するとともに、受信したラベル付きユーザパケットからラベルを削除して前記ユーザ網の端末へ転送する複数のラベルエッジルータと、これらラベルエッジルータおよびルートサーバを網状に接続し、受信したラベル付きユーザパケットを当該ラベルに対応する転送経路で転送するラベルスイッチルータとからなるラベルスイッチングネットワークで用いられ、前記ラベルエッジルータから転送されたラベル付きユーザパケットを受信した場合はその着側となるラベルエッジルータへの転送経路を特定するラベルを当該ユーザパケットに付け替えて転送するルートサーバであって、
受信したラベル付きユーザパケットに基づいて、発側および着側ラベルエッジルータを示すラベルとこれらを結ぶカットスルー経路を示すラベルとの組の情報を管理するラベル管理テーブルを参照することにより、当該ラベル付きユーザパケットの発側ラベルエッジルータから着側ラベルエッジルータまで前記ルートサーバを経由せず転送するためのカットスルー経路を示すカットスルー経路用ラベルを特定するカットスルー経路用ラベル特定手段と、
ラベルの付け替えを行って転送したユーザパケットのパケット数を、そのユーザパケットの宛先アドレスとそのカットスルー用ラベルとの組ごとに計数する通過パケット計数手段と、
前記発側ラベルエッジルータから前記着側ラベルエッジルータへのカットスルー経路を設定するための情報として、前記カットスルー経路用ラベルと前記ラベル付きユーザパケットに含まれるユーザパケットの宛先アドレスとを含むカットスルーデータを、前記発側ラベルエッジルータへ通知し、受信したラベル付きユーザパケットの前記パケット数が所定の判定基準値に達した場合にのみ、前記カットスルーデータを前記発側ラベルエッジルータへ通知するカットスルーデータ通知手段と
を備えることを特徴とするルートサーバ。 - 複数のラベルエッジルータおよびルートサーバを網状に接続し、受信したラベル付きユーザパケットを当該ラベルに対応する転送経路で転送するラベルスイッチルータと、前記ラベルエッジルータから転送されたラベル付きユーザパケットを受信した場合はその着側となるラベルエッジルータへの転送経路を特定するラベルを当該ユーザパケットに付け替えて転送するルートサーバとからなるラベルスイッチングネットワークで用いられ、収容するユーザ網の端末から送信された所望の端末宛のユーザパケットにその転送経路を特定するためのラベルを付加して転送するとともに、受信したラベル付きユーザパケットからラベルを削除して前記ユーザ網の端末へ転送するラベルエッジルータであって、
前記ルートサーバから送信されたカットスルー経路用ラベルと宛先アドレスを含むカットスルーデータに基づいて、前記宛先アドレスを有する端末へのユーザパケットを、当該ラベルエッジルータから所定の着側ラベルエッジルータまで前記ルートサーバを経由せず転送するためのカットスルー経路を設定するカットスルー経路更新手段と、
前記ユーザパケットを所望の端末へ送信する際、当該端末の宛先アドレスに対応するカットスルー経路を示すカットスルー経路用ラベルを当該ユーザパケットに付加して転送するパケット転送手段と、
受信したラベル付きユーザパケットに付加されているカットスルー経路用ラベルと当該ラベル付きユーザパケットに含まれるユーザパケットの宛先アドレスとを含むパージデータを、当該ラベル付きユーザパケットの発側ラベルエッジルータへ通知し、受信したラベル付きユーザパケットに含まれるユーザパケットの宛先となる所望の端末が当該ラベルエッジルータに収容するユーザ網に接続されていない場合に、前記パージデータを前記発側ラベルエッジルータへ通知するパージデータ通知手段とを備え、
前記カットスルー経路更新手段は、受信した前記パージデータに含まれるカットスルー経路用ラベルと宛先アドレスに基づき、前記着側ラベルエッジルータへのカットスルー経路の設定を削除する
ことを特徴とするラベルエッジルータ。
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