JP3711126B2 - カットスルー制御方法、装置、ならびにプログラム - Google Patents

カットスルー制御方法、装置、ならびにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、IP(Internet Protocol)ネットワークに利用する。特に、カットスルーパスの自動生成技術に関する。
従来のパケットフォワーディング回路を図7および図8に示す。図7は従来のパケットフォワーディング回路の構成図である。図8は従来のフォワーディングテーブルの検索方法を説明するための図である。従来のパケットフォワーディング回路は、到着するIP(Internet Protocol)パケットのIPアドレスと事前に設定されたフォワーディングテーブルの検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索し、到着したIPパケットを検索した出力方路に向けて転送する。このような検索を行う回路をLME(Longest
Matching Engine)という。
例えば、128.15.25.08というIPアドレスは、図8の表では、128.15.25.xxおよび128.15.xx.xxに一致するが、128.15.25.xxの方が長いビットに一致しているので、Y3へフォワーディングされる(例えば、特許文献1または2参照)。なお、図中xは検索対象外となるビットを表す。
特開2000−358064号公報 特開2000−332786号公報 特開2001−285367号公報
LMEを用いると、テーブルが小さく効率よくフォワーディングできる一方、具体的には、どこの端末もしくはサブネットワークへ、どの程度の量のトラヒックを送っているか把握することが困難であるため、流量制御や輻輳制御などのトラヒックエンジニアリングを行うことは困難であった。一方、完全一致テーブルをすべて事前に持つ手段もあるが、現在、通常の中継ルータには100万を超えるユーザ(エントリ)が存在して、また、全ユーザのIPアドレスのテーブルを持つと考えると、232ビットのアドレス空間を全て持つことになり、高価となってしまう。
なお、ユーザが自ら条件を登録してVPN(Virtual Private
Network)における設定条件を適宜変更する技術は、例えば、特許文献3に開示されているが、ネットワーク側が自動的にトラヒックを把握して流量制御や輻輳制御などのトラヒックエンジニアリングを行う技術は開示されていない。
本発明は、このような背景に行われたものであって、LMEを用いながら、流量制御や輻輳制御などのトラヒックエンジニアリングを行うことができるカットスルー制御方法および装置を提供することを目的とする。
本発明は、フォワーディングテーブルのうち、特に負荷が重い、もしくは、あらかじめ予想されて設定されている閾値を上回るトラヒックのアドレスに関しては、詳細なテーブルに自動的に展開して、サブネットワーク毎もしくはIP端末毎にトラヒックを計数することを特徴とする。
すなわち、本発明の第一の観点は、カットスルー制御方法であって、本発明の特徴とするところは、到着するIPパケットのIPアドレスと事前に設定されたフォワーディングテーブルの検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索するステップと、この検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントするステップと、このカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスについては、当該検索用アドレスと最も長くビット列が一致したIPアドレスを有するIPパケットが到着したときにそのIPアドレスを解析するステップと、この解析結果に基づき当該IPアドレスを有するIPパケットの転送先となる下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末のIPアドレスを特定するステップと、この特定結果に基づき当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されるIPパケットを特定するための検索用下位アドレスを生成するステップと、当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されたパケット数を当該サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎にカウントするステップと、このカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLS(Multi Protocol Label Switching)によるカットスルーパスを設定するステップとを実行するところにある(請求項1)。
これにより、フォワーディングテーブルによってフォワーディングされるパケットのうち、特に負荷が重い、もしくは、あらかじめ予想されて設定されている閾値を上回るトラヒックのアドレスに関しては、詳細なテーブルに自動的に展開して、サブネットワーク毎もしくはIP端末毎にトラヒックを計算することができる。さらに、閾値を上回るトラヒックのアクセスに関してはMPLSによるカットスルーパスを設定することができる。したがって、LMEを用いながら、流量制御や輻輳制御などのトラヒックエンジニアリングを行うことができる。
また、前記サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎に当該検索用下位アドレス毎の前記カウント結果が記録されたテーブルを前記フォワーディングテーブルの下位テーブルとして生成するステップを実行し、前記MPLSによるカットスルーパスを設定するステップは、この下位テーブルに記録された前記カウント結果に基づき前記MPLSによるカットスルーパスを設定することができる(請求項2)。
また、前記下位テーブルとして生成するステップは、前記フォワーディングテーブル上の検索用アドレスおよびカウント値を含む第一のエントリのカウント値が閾値を超えたときに、当該検索用アドレスに対応する下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレスを含む1以上の第二のエントリを生成し、この第二のエントリを前記第一のエントリとのリンク関係を表示する識別情報を付加して記録することができる(請求項3)。
これによれば、元からのフォワーディングテーブルはそのままにしておき、下位テーブルを任意の場所に実現することができる。例えば、元からのフォワーディングテーブルと同じメモリ上に下位テーブルを実現してもよいし、あるいは、元からのフォワーディングテーブルとは別のメモリ上に下位テーブルを実現してもよい。これにより、テーブル設計の自由度を向上させることができる。また、下位テーブルを元からのフォワーディングテーブルと分離してあるので、下位テーブルを定期的にリセットするなどの管理が簡単に行える利点がある。
また、到着するIPパケットのIPアドレスと事前に設定されたフォワーディングテーブルの検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索するステップと、この検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントするステップと、このカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスがあるときには、その検索用アドレス毎にあらかじめ定められたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定するステップとを実行することもできる(請求項4)。
これによれば、IPアドレスを解析してIPパケットの転送先となる下の階層のサブネットワークもしくはIP端末を特定するのではなく、検索用アドレス毎にあらかじめサブネットワークもしくはIP端末を定めておくので、IPアドレス解析の手間を省くことができ、カットスルー制御を高速に行うことができる。
本発明の第二の観点は、カットスルー制御装置であって、本発明の特徴とするところは、到着するIPパケットのIPアドレスを抽出する手段と、IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含むフォワーディングテーブルと、前記抽出する手段により抽出されたIPアドレスと当該フォワーディングテーブルに設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する手段と、この検索する手段の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする手段と、このカウントする手段のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスについては、当該検索用アドレスと最も長くビット列が一致したIPアドレスを有するIPパケットが到着したときにそのIPアドレスを解析する手段と、この解析する手段の解析結果に基づき当該IPアドレスを有するIPパケットの転送先となる下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末のIPアドレスを特定する手段と、この特定する手段の特定結果に基づき当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されるIPパケットを特定するための検索用下位アドレスを生成する手段と、当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されたパケット数を当該サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎にカウントする手段と、このカウントする手段のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定する手段とを備えたところにある(請求項5)。
また、前記サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎に当該検索用下位アドレス毎の前記カウント結果が記録されたテーブルを前記フォワーディングテーブルの下位テーブルとして生成する手段を備え、前記MPLSによるカットスルーパスを設定する手段は、この下位テーブルに記録された前記カウント結果に基づき前記MPLSによるカットスルーパスを設定する手段を備えることができる(請求項6)。
また、前記下位テーブルとして生成する手段は、前記フォワーディングテーブル上の検索用アドレスおよびカウント値を含む第一のエントリのカウント値が閾値をこえたときに、当該検索用アドレスに対応する下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレスを含む1以上の第二のエントリを生成し、この第二のエントリを前記第一のエントリとのリンク関係を表示する識別情報を付加して記録する手段を備えることができる(請求項7)。
また、到着するIPパケットのIPアドレスを抽出する手段と、IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含むフォワーディングテーブルと、前記抽出する手段により抽出されたIPアドレスと当該フォワーディングテーブルに設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する手段と、この検索する手段の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする手段と、このカウントする手段のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスがあるときには、その検索用アドレス毎にあらかじめ定められたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定する手段とを備えることができる(請求項8)。
本発明の第三の観点はプログラムであって、本発明の特徴とするところは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、到着するIPパケットのIPアドレスを抽出する機能と、IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含むフォワーディングテーブルに相応する機能と、前記抽出する機能により抽出されたIPアドレスと当該フォワーディングテーブルに設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する機能と、この検索する機能の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする機能と、このカウントする機能のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスについては、当該検索用アドレスと最も長くビット列が一致したIPアドレスを有するIPパケットが到着したときにそのIPアドレスを解析する機能と、この解析する機能の解析結果に基づき当該IPアドレスを有するIPパケットの転送先となる下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末のIPアドレスを特定する機能と、この特定する機能の特定結果に基づき当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されるIPパケットを特定するための検索用下位アドレスを生成する機能と、当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されたパケット数を当該サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎にカウントする機能と、このカウントする機能のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定する機能とを実現させるところにある(請求項9)。
また、前記サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎に当該検索用下位アドレス毎の前記カウント結果が記録されたテーブルを前記フォワーディングテーブルの下位テーブルとして生成する機能を実現させ、前記MPLSによるカットスルーパスを設定する機能として、この下位テーブルに記録された前記カウント結果に基づき前記MPLSによるカットスルーパスを設定する機能を実現させることができる(請求項10)。
また、前記下位テーブルとして生成する機能として、前記フォワーディングテーブル上の検索用アドレスおよびカウント値を含む第一のエントリのカウント値が閾値をこえたときに、当該検索用アドレスに対応する下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレスを含む1以上の第二のエントリを生成し、この第二のエントリを前記第一のエントリとのリンク関係を表示する識別情報を付加して記録する機能を実現させることができる(請求項11)。
あるいは、本発明のプログラムは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、到着するIPパケットのIPアドレスを抽出する機能と、IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含むフォワーディングテーブルに相応する機能と、前記抽出する機能により抽出されたIPアドレスと当該フォワーディングテーブルに設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する機能と、この検索する機能の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする機能と、このカウントする機能のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスがあるときには、その検索用アドレス毎にあらかじめ定められたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定する機能とを実現させることを特徴とする(請求項12)。
本発明の第四の観点は、本発明のプログラムが記録された前記情報処理装置読取可能な記録媒体である(請求項13)。本発明のプログラムは本発明の記録媒体に記録されることにより、前記情報処理装置は、この記録媒体を用いて本発明のプログラムをインストールすることができる。あるいは、本発明のプログラムを保持するサーバからネットワークを介して直接前記情報処理装置に本発明のプログラムをインストールすることもできる。
これにより、汎用の情報処理装置を用いて、LMEを用いながら、流量制御や輻輳制御などのトラヒックエンジニアリングを行うことができるカットスルー制御方法および装置を実現することができる。
本発明によれば、従来のフォワーディングテーブルでは不可能であった、LMEを用いながらサブネットワーク毎やIP端末毎にトラヒック量を計数することや、トラヒック設計を行うことが可能となる。また、カットスルーパスの自動設定を行うことができる。
本発明実施例のカットスルー正義よ装置を図1ないし図6を参照して説明する。
本実施例のカットスルー制御装置を図1および図2を参照して説明する。図1は本実施例のカットスルー制御装置の構成図である。図2は本実施例の下位テーブルの生成過程を説明するための図である。
本実施例のカットスルー制御装置は、図1に示すように、到着するIPパケットのIPアドレスを抽出するパケット処理部1と、IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含む階層化フォワーディングテーブル2とを備え、パケット処理部1により抽出されたIPアドレスと当該階層化フォワーディングテーブル2に設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する手段と、この検索する手段の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする手段と、このカウントする手段のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスについては、当該検索用アドレスと最も長くビット列が一致したIPアドレスを有するIPパケットが到着したときにそのIPアドレスを解析する手段と、この解析する手段の解析結果に基づき当該IPアドレスを有するIPパケットの転送先となる下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末のIPアドレスを特定する手段と、この特定する手段の特定結果に基づき当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されるIPパケットを特定するための検索用下位アドレスを生成する手段と、当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されたパケット数を当該サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎にカウントする手段とを備えたコントロール部3を備え、このカウントする手段のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定するMPLSパス制御部4とを備えたことを特徴とする(請求項1、5)。
また、コントロール部3は、図2に示すように、前記サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎に当該検索用下位アドレス毎の前記カウント結果が記録されたテーブルを階層化フォワーディングテーブル2に格納されたフォワーディングテーブルの下位テーブルとして生成する手段を備え、MPLSパス制御部4は、この下位テーブルに記録された前記カウント結果に基づき前記MPLSによるカットスルーパスを設定する手段を備える(請求項2、6)。
次に、第一実施例のカットスルー制御装置の動作を図3を参照して説明する。図3は第一実施例のカットスルー制御装置の動作を示すフローチャートである。本実施例は、パケットのIPアドレスを階層化フォワーディングテーブル2へ転送し、フォワーディングすると同時に、トラヒックの大きい検索用アドレス(以降、LME用アドレスという)は、より詳細なサブネットワークレベルでのトラヒックを計数する。
図2のテーブルでは、128.xx.xx.xxのアドレスに規定値Y1を超えるパケットがヒットしているので、128より1つの階層の下のサブネットワークのLME用アドレス、
128.36.xx.xx
128.16.xx.xx
128.8.xx.xx
それぞれのカウント値を計数する。このときにLME用アドレスがテーブルにある場合は単純にカウントアップし、LME用アドレスがテーブルにない場合はLME用アドレスを生成する。
本実施例のカットスルー制御動作のフローチャートを図3に示した。図3に示すフローチャートによれば、IPパケットが到着すると、階層化フォワーディングテーブル2内のフォワーディングテーブルのLME用アドレスによる検索を行い、LME用アドレス毎にパケット数のカウントを行う。カウント結果が閾値Y1を超えていれば、一段下のサブネットワークまたはIP端末に対応する下位テーブルのLME用アドレスによる検索を行い、その下位テーブルにLME用アドレスがなければ該当するLMEを生成し、LME用アドレス毎にパケット数をカウントする。このカウント数が閾値Yi(iは自然数)を超えており、規定されたサブネットワークサイズ未満であれば当該サブネットワークまたはIP端末までのMPLSのカットスルーパスを設定する。また、規定されたサブネットワーク以上であればさらに一段下のサブネットワークまたはIP端末に対応する下位テーブルのLME用アドレスによる検索を行う。
このように、サブネットワークサイズのクラスA,B,C,Dを事前に決めておき、検索対象となるサブネットワークが、そのサイズ以下まで分割された値がある一定値を越えていた場合は、MPLSのカットスルーを作成する。これら生成したテーブルは、一定時間経つとリセット(クリア)され、再び計数や新しいテーブルの生成が行われる。このことにより、現在流れているトラヒックの多いサブネットワークもしくはIP端末を発見することが可能である。
コントロール部3では、上記カットスルーのコントロールを、フローの重いトラヒックに関しては、各宛先サブネットワーク毎にカウントし、カウント値をベースにMPLSパス制御部4に対し、新しいパスのセットアップリクエストを行う。MPLSパスは一般的には電気のパスであるが、波長パスであるMPλSのパスにも応用できる。このことにより、フローの重いトラヒックの中継トラヒックを大幅に減らすことができる。
第二実施例を図4を参照して説明する。図4は、第二実施例のルーティングテーブルの構成を示す図である。第二実施例は、階層化フォワーディングテーブルであり、展開した下の階層のテーブルをどのように持つかというものである。
コントロール部3は、フォワーディングテーブル上の検索用アドレスおよびカウント値を含む第一のエントリのカウント値が閾値を超えたときに、当該検索用アドレスに対応する下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレスを含む1以上の第二のエントリを生成し、この第二のエントリを前記第一のエントリとのリンク関係を表示する識別情報を付加して記録する手段を備える(請求項3、7)。
すなわち、あるアドレスをヒットさせ、そのカウンタ値が一定値を超えると、リンク先アドレスを設定し、1つ下の階層テーブルを図のように生成する。その場合は、詳細化されたテーブルをカウントアップする。リンク先が“−”となっているアドレスは、カウンタ値が閾値に達していない。その場合は、カウントアップするのみで処理を終了する。これらのテーブルは同一メモリ上で実現してもよいし、複数のメモリ上に分散してもよい。いずれの場合も元からのフォワーディングテーブルはそのままにしておき、下位テーブルを任意の場所に実現することができる。また、下位テーブルを元からのフォワーディングテーブルと分離してあるので、下位テーブルを定期的にリセットするなどの管理が簡単に行える利点がある。
第三実施例を図1および図5および図6を参照して説明する。第三実施例のカットスルー制御装置の構成は図1に示す第一実施例のカットスルー制御装置と共通である。図5は、第三実施例のネットワークを説明する図である。図6は第三実施例のカットスルーを行う単位を説明する図である。
第三実施例は、図1に示すように、到着するIPパケットのIPアドレスを抽出するパケット処理部1と、IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含む階層化フォワーディングテーブル2とを備え、パケット処理部1により抽出されたIPアドレスと当該階層化フォワーディングテーブル2に設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する手段と、この検索する手段の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントするコントロール部3とを備え、このコントロール部3のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスがあるときには、その検索用アドレス毎にあらかじめ定められたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定するMPSLパス制御部4とを備えたことを特徴とするカットスルー制御装置である(請求項4、8)。
第三実施例のカットスルー制御装置は、ネットワークのエッジに存在し、フローが大きいサブネットワーク行きのトラヒックは、カットスルーを自動的に行う。また、図6のように、予めIP端末、もしくは、サブネットワーククラスを指定しておくことにより、より小さなサブネットワークまでカットスルーにより接続することができる。しかし、その場合はMPLSのコネクション数が大きくなる問題もあり、最適なカットスルーのサイズを決めることも可能である。
本発明は、汎用の情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に本発明のカットスルー制御装置に相応する機能を実現させるプログラムとして実現することができる(請求項9〜12)。このプログラムは、記録媒体に記録されて情報処理装置にインストールされ(請求項13)、あるいは通信回線を介して情報処理装置にインストールされることにより当該情報処理装置に、パケット処理部1、階層化フォワーディングテーブル2、コントロール部3、MPLSパス制御部4にそれぞれ相応する機能を実現させることができる。
以上説明したように、単純なLMEではなく、フローが重い宛先のサブネットワークまたはIP端末が判別できるシステムとなっているため、MPLSや光パスのトリガとして、ダイナミックにパスを制御することができる。これにより、ネットワークの利用効率を向上させることができるため、ネットワーク管理者およびユーザに対して利便性を向上させることができる。特に、ユーザがカットスルーパスの設定を要求するまでもなく、カットスルー制御装置が自動的に判断してカットスルーパスの設定を行うことにより、ユーザに対するサービス品質を向上させることができる。
本実施例のカットスルー制御装置の構成図。 本実施例の下位テーブルの生成過程を説明するための図。 本実施例のカットスルー制御装置の動作を示すフローチャート。 第二実施例のフォワーディングテーブルの構成図。 第三実施例のカットスルー制御装置の配置図。 第三実施例のカットスルーを行う単位を説明する図。 従来のパケットフォワーディング回路の構成図。 従来のLMEの構成図。
符号の説明
1 パケット処理部
2 階層化フォワーディングテーブル
3 コントロール部
4 MPLSパス制御部

Claims (13)

  1. 到着するIP(Internet Protocol)パケットのIPアドレスと事前に設定されたフォワーディングテーブルの検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索するステップと、
    この検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントするステップと、
    このカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスについては、当該検索用アドレスと最も長くビット列が一致したIPアドレスを有するIPパケットが到着したときにそのIPアドレスを解析するステップと、
    この解析結果に基づき当該IPアドレスを有するIPパケットの転送先となる下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末のIPアドレスを特定するステップと、
    この特定結果に基づき当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されるIPパケットを特定するための検索用下位アドレスを生成するステップと、
    当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されたパケット数を当該サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎にカウントするステップと、
    このカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLS(Multi Protocol Label Switching)によるカットスルーパスを設定するステップと
    を実行することを特徴とするカットスルー制御方法。
  2. 前記サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎に当該検索用下位アドレス毎の前記カウント結果が記録されたテーブルを前記フォワーディングテーブルの下位テーブルとして生成するステップを実行し、
    前記MPLSによるカットスルーパスを設定するステップは、この下位テーブルに記録された前記カウント結果に基づき前記MPLSによるカットスルーパスを設定する
    請求項1記載のカットスルー制御方法。
  3. 前記下位テーブルとして生成するステップは、
    前記フォワーディングテーブル上の検索用アドレスおよびカウント値を含む第一のエントリのカウント値が閾値を超えたときに、当該検索用アドレスに対応する下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレスを含む1以上の第二のエントリを生成し、この第二のエントリを前記第一のエントリとのリンク関係を表示する識別情報を付加して記録する
    請求項2記載のカットスルー制御方法。
  4. 到着するIPパケットのIPアドレスと事前に設定されたフォワーディングテーブルの検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索するステップと、
    この検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントするステップと、
    このカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスがあるときには、その検索用アドレス毎にあらかじめ定められたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定するステップと
    を実行することを特徴とするカットスルー制御方法。
  5. 到着するIPパケットのIPアドレスを抽出する手段と、
    IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含むフォワーディングテーブルと、
    前記抽出する手段により抽出されたIPアドレスと当該フォワーディングテーブルに設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する手段と、
    この検索する手段の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする手段と、
    このカウントする手段のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスについては、当該検索用アドレスと最も長くビット列が一致したIPアドレスを有するIPパケットが到着したときにそのIPアドレスを解析する手段と、
    この解析する手段の解析結果に基づき当該IPアドレスを有するIPパケットの転送先となる下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末のIPアドレスを特定する手段と、
    この特定する手段の特定結果に基づき当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されるIPパケットを特定するための検索用下位アドレスを生成する手段と、
    当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されたパケット数を当該サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎にカウントする手段と、
    このカウントする手段のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定する手段と
    を備えたことを特徴とするカットスルー制御装置。
  6. 前記サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎に当該検索用下位アドレス毎の前記カウント結果が記録されたテーブルを前記フォワーディングテーブルの下位テーブルとして生成する手段を備え、
    前記MPLSによるカットスルーパスを設定する手段は、この下位テーブルに記録された前記カウント結果に基づき前記MPLSによるカットスルーパスを設定する手段を備えた
    請求項5記載のカットスルー制御装置。
  7. 前記下位テーブルとして生成する手段は、
    前記フォワーディングテーブル上の検索用アドレスおよびカウント値を含む第一のエントリのカウント値が閾値をこえたときに、当該検索用アドレスに対応する下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレスを含む1以上の第二のエントリを生成し、この第二のエントリを前記第一のエントリとのリンク関係を表示する識別情報を付加して記録する手段を備えた
    請求項6記載のカットスルー制御装置。
  8. 到着するIPパケットのIPアドレスを抽出する手段と、
    IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含むフォワーディングテーブルと、
    前記抽出する手段により抽出されたIPアドレスと当該フォワーディングテーブルに設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する手段と、
    この検索する手段の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする手段と、
    このカウントする手段のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスがあるときには、その検索用アドレス毎にあらかじめ定められたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定する手段と
    を備えたことを特徴とするカットスルー制御装置。
  9. 情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、
    到着するIPパケットのIPアドレスを抽出する機能と、
    IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含むフォワーディングテーブルに相応する機能と、
    前記抽出する機能により抽出されたIPアドレスと当該フォワーディングテーブルに設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する機能と、
    この検索する機能の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする機能と、
    このカウントする機能のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスについては、当該検索用アドレスと最も長くビット列が一致したIPアドレスを有するIPパケットが到着したときにそのIPアドレスを解析する機能と、
    この解析する機能の解析結果に基づき当該IPアドレスを有するIPパケットの転送先となる下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末のIPアドレスを特定する機能と、
    この特定する機能の特定結果に基づき当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されるIPパケットを特定するための検索用下位アドレスを生成する機能と、
    当該サブネットワークもしくはIP端末に転送されたパケット数を当該サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎にカウントする機能と、
    このカウントする機能のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定する機能と
    を実現させることを特徴とするプログラム。
  10. 前記サブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレス毎に当該検索用下位アドレス毎の前記カウント結果が記録されたテーブルを前記フォワーディングテーブルの下位テーブルとして生成する機能を実現させ、
    前記MPLSによるカットスルーパスを設定する機能として、この下位テーブルに記録された前記カウント結果に基づき前記MPLSによるカットスルーパスを設定する機能を実現させる
    請求項9記載のプログラム。
  11. 前記下位テーブルとして生成する機能として、
    前記フォワーディングテーブル上の検索用アドレスおよびカウント値を含む第一のエントリのカウント値が閾値をこえたときに、当該検索用アドレスに対応する下の階層の1以上のサブネットワークもしくはIP端末の検索用下位アドレスを含む1以上の第二のエントリを生成し、この第二のエントリを前記第一のエントリとのリンク関係を表示する識別情報を付加して記録する機能を実現させる
    請求項10記載のプログラム。
  12. 情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、
    到着するIPパケットのIPアドレスを抽出する機能と、
    IPアドレスから出力方路を検索するための事前に設定された検索用アドレスを含むフォワーディングテーブルに相応する機能と、
    前記抽出する機能により抽出されたIPアドレスと当該フォワーディングテーブルに設定された前記検索用アドレスとを比較し、その中で最も長くビット列が一致した検索用アドレスの示す出力方路を検索する機能と、
    この検索する機能の検索結果に基づき転送されたパケット数を前記検索用アドレス毎にカウントする機能と、
    このカウントする機能のカウント結果に基づきカウント値が閾値を超えた検索用アドレスがあるときには、その検索用アドレス毎にあらかじめ定められたサブネットワークもしくはIP端末に対し、MPLSによるカットスルーパスを設定する機能と
    を実現させることを特徴とするプログラム。
  13. 請求項9ないし12のいずれかに記載のプログラムが記録された前記情報処理装置読み取り可能な記録媒体。
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