JP3822372B2 - 粉末冶金用粉末の圧縮成形法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば鉄粉や鉄基合金粉末の如き粉末冶金用粉末を圧縮成形する際に、成形体密度を効率よく高めることができ、最終成形体の機械的特性や磁気的特性などを高めることのできる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粉末冶金法によって成形される成形品の機械的特性や磁気的特性を高めるには、密度をできるだけ高くすることが有効であり、そのためには、焼結前の圧縮成形段階でできるだけ高い密度を得ることが重要である。
【0003】
そこで、圧縮成形段階で粉末冶金用粉末に振動を与えることにより圧密化を増進する方法が採用されている(たとえば、特公平3−25278号、特公昭41−6549号、特公昭54−14781号、特公昭54−41523号など)。
【0004】
ところがこれら従来の振動成形は、粉末冶金用粉末の再配列増進に主眼を置く方法であり、タイルや陶磁器粉末の様に低圧で成形する場合には有効であるが、鉄粉の如く粉末を高圧力で塑性変形させて圧密化を図る様な用途に対しては必ずしも十分な方法とは言えない。
【0005】
また従来の粉末冶金法では、成形しようとする粉末に予め潤滑剤を混合しておくことによって粉末の流動性を高め、粉末−粉末間、或いは粉末−成形型間の摩擦を低減することが行われている。これは、成形体を型から取り外すときの抵抗を小さくし、成形型の焼き付きを防止するのが主たる目的である。そして従来から採用されている潤滑剤の添加量は、成形しようとする粉末に対し0.2〜10重量%程度が一般的であり(たとえば、特開平2−156002号など)、「Metal powder report」Vol.42,No.11,P.781〜786(1987)においても、潤滑剤の添加量が0.5%のときに最大の圧密度が得られる旨報告されている。
【0006】
また、現在実用化されている潤滑剤の添加量は0.5〜1.0重量%の範囲であるが、この場合、圧縮成形体の密度を高めるべく成形圧力を高めても、潤滑剤が粉末間の空隙に充満されて密度の向上を阻害するので、金属粉の高密度成形には自ずと限界がある。かといって潤滑剤の添加量を減らすと、粉末と成形型との摩擦が大きくなるため高圧密化ができず、しかも成形型の寿命を低下させるという問題も生じてくる。
【0007】
更に圧縮成形時の高密度化を増進するため、粉末冶金用粉末や成形型を潤滑剤の融点以下(通常は70〜120℃程度)に加熱して圧縮成形する方法が提案されており(米国特許第4,9555,798号)、また特開平5−271709号公報には、潤滑剤が完全に溶融する温度よりも低い温度(具体的には370℃程度以下)に加熱して加圧成形する方法が開示されている。これらの技術は、いずれも潤滑剤が溶融すると粉末の流動が著しく阻害されるという知見に基づくものであるが、これらの方法でも、通常の潤滑剤添加量では潤滑剤が成形体内に残存するため、根本的な改善策とは言えない。
【0008】
他方、成形型の内面に潤滑剤を塗布しておけば、冶金用粉末と成形型との摩擦が低減されることは周知であるが、冶金用粉末に潤滑剤が配合されていないため粉末の流動性が悪く、高密度化の目的は達成できない。
【0009】
更に特開平9−272901号公報には、成形型の内面に潤滑剤を塗布しておき、潤滑剤を含まない冶金用粉末と成形型を150℃〜400℃に加熱して圧縮成形することにより、高密度の成形体を得る方法が開示されている。しかしこの方法では、冶金用粉末内に潤滑剤が全く含まれていないため該粉末の流動性や粉末粒子間の摩擦低減が不十分であり、満足のいく高密度の圧縮成形体は得られ難い。しかも、冶金用粉末間の摩擦を低減できないため圧縮成形体内部で密度むらを生じ易く、その後の焼結工程などで寸法バラツキの原因となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の様な従来技術の問題点に着目してなされたものであって、圧縮成形時における冶金用粉末の流動性不良の問題や、成形型との摩擦の問題を解消し、冶金用粉末を効率よく高密度に圧縮成形することのできる技術を確立することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明にかかる成形法とは、成形型を用いて粉末冶金用粉末を圧縮成形するに当たり、成形圧力を5トン/cm2 以上に設定すると共に成形型に振動を加え、無加圧時の振幅を0.002〜0.10mmに設定すると共に、5トン/cm2 加圧時の振幅を無加圧時の振幅の20%以上にするところに要旨を有している。
【0012】
この方法を実施するに当たっては、成形型内壁面に潤滑剤を塗布すると共に、粉末冶金用粉末には、0.2重量%以下(0%を含む)の潤滑剤を含有させておけば、圧縮成形体の密度を更に効果的に高めることができるので好ましく、成形型に加えられる振動の好ましい周波数は5Hz〜20kHz、より好ましくは5〜200Hzの範囲である。
【0013】
また、圧縮成形時の温度は80〜500℃との範囲が好適であり、中でも該成形温度を、粉末冶金用粉末内に含まれる潤滑剤の融点(Tm)以上で且つ(Tm×3)以下の範囲に調整することは、成形体密度を高める上でより有効である。
【0014】
【発明の実施の形態】
発明者らは、粉末冶金用の金属粉、特に鉄粉を対象として、圧縮成形時の高密度化を増進すべく様々の角度から研究を重ねてきた。その結果、上記の条件設定を行なえばその目的が容易に達成できることを知り、本発明に想到したものである。
【0015】
以下、本発明の実施形態について詳述する。
本発明で使用する粉末冶金用粉末とは、粉末を所定の形状に圧縮成形し、場合によってはその後に焼結等の工程を経て様々の成形品を得るために用いられる粉末を総称する。また本明細書では、成形型と粉末との摩擦や、粉末同士の摩擦を低減するために潤滑剤などが混合されているものも含めて粉末冶金用粉末と言う。その例としては、金属粉末やセラミックス粉末など挙げられ、中でも圧縮成形時に塑性変形を伴う金属粉末に対して本発明は極めて有効に活用できる。
【0016】
代表例としては、純鉄粉(或いは、不純物として少量のC、Mn、Si、P、S、Cr、O、Nなどが含まれているものを包含する)や、焼結後の強度を確保するためにNi、Mo、Mn、Cr、Siその他の元素を意図的に添加した鉄基合金粉(プレアロイ型、拡散型、それらのハイブリッド型など)等が含まれる。ただし、合金元素の添加量が多過ぎると鉄粉が硬質化して圧縮性が低下し、粉末冶金製品としての高密度化を阻害する要因になることがあるので注意すべきである。
【0017】
また、焼結後の特性を高めるため種々の合金化元素、たとえばグラファイト、Cu、Ni、Moなど単独で若しくは2種以上を配合したものであってもよく、更には、少量のバインダーを用いて鉄粉の表面にグラファイト等を付着させた複合粉末であってもよい。
【0018】
本発明において極めて重要なのは、圧縮成形時に与える振動の振幅の制御である。粉末を圧縮成形する際に、粉末同士の摩擦を振動により低減して高密度化するには、加圧中にも振動の振幅をある程度以上に維持することが必要である。しかし、鉄粉の如き塑性変形する粉末を高圧で圧縮成形する場合、従来の振動成形法では、無加圧時に十分な振幅の振動を与えていたとしても、加圧時には減衰してしまって振動の効果が十分に発揮されていなかった。
【0019】
ところが本発明者らが確認したところによると、5トン/cm2 加圧時の振幅が無加圧時の振幅の20%以上、より好ましくは50%以上となる様に制御してやれば、5トン/cm2 以上の高圧成形時においても振動による粉末同士間の摩擦低減効果と粉末−成形型間の摩擦低減効果が十分に発揮され、成形体密度を大幅に高め得ることが確認された。
【0020】
ちなみに、5トン/cm2 加圧時の振幅が無加圧時の振幅の20%を下回ると、振動による上記摩擦低減効果が大幅に低下し、圧縮成形体の密度を十分に向上できなくなる。
【0021】
成形型に振動を与える場合、上下パンチを介して粉末に振動が伝わる様にすることによって、成形体密度を最も効果的に高めることができるが、上パンチのみ、或いは下パンチのみから振動を与えたり、もしくはダイスにも振動与え、パンチの振動と組み合わせることも有効である。また振動を与えるタイミングは、圧力が加わる時に振動を与えることが必須条件であって、粉末の充填時あるいは圧縮成形後の脱型時に振動を与えるかどうかは自由である。
【0022】
振動を与えるための装置にも特に制限がなく、上記の振幅に制御し得る限りどの様な振動発生装置を使用しても構わない。
【0023】
また、付与される振動の基本周波数は、粉末同士の摩擦を低減し得るよう通常は5Hz〜20kHzの範囲から選定されるが、より好ましいのは5〜200Hzの範囲である。ちなみに、基本周波数が5Hz未満では粉末同士の摩擦を十分に低減できず、また20kHzを超える振幅を加圧時に維持するには過大なエネルギーが必要となり、実用規模の実施にそぐわないからである。ただし、振動発生装置でそれらの整数倍に当たる周波数の振幅が合成されている場合は、問題なく実用化できる。
【0024】
振幅については、無加圧時の振幅が0.002〜0.10mmの範囲であれば、5トン/cm2 加圧時の振幅を無加圧時の20%とした場合でも十分な振幅が得られるので好ましい。該振幅が0.002mm未満の場合は、加圧時の振幅が不足気味となって振動によるの効果が有効に発揮され難くなり、また0.10mmを超えて振幅が大きくなり過ぎると、加圧時の振幅を維持するのに過大なエネルギーが必要となり、実質的に加圧時の振幅維持が困難となる。
【0025】
また本発明によれば、圧縮成形時の圧力が低い場合でもそれなりの高密度化を達成できるが、本発明では圧縮成形時に粉末を塑性変形させることによってより高度の圧密化を達成できるので、成形圧力は5トン/cm2 以上とすべきである。但し、密度向上効果は15トン/cm2 程度で飽和し、それ以上に圧力を高めてもそれ以上の密度向上効果は得られないので経済的に無駄である。
【0026】
次に、潤滑剤添加量の限定理由を明らかにする。
従来例の如く、潤滑効果を有効に発揮させるため潤滑剤を0.5〜10重量%程度添加した場合、圧縮成形体の密度が高くなるにつれて潤滑剤が粉末間の空隙の大部分を占める様になるため、高密度化には限界があった。ところが、圧縮成形時に振動を与えると、潤滑剤の使用量を0.2重量%以下に低減することができ、それに伴って、粉末間の空隙に侵入する潤滑剤の量が少なくなって圧縮成形体密度を大幅に高めることが可能となる。
【0027】
この時、潤滑剤を全く添加せずとも振動による再配列促進効果によってある程度の高密度化は達成できるが、粉末の流動性を確保する意味から、望ましくは0.01重量%以上、0.20重量%以下、より好ましくは0.01重量%以上、0.10重量%以下とするのがよい。
【0028】
また、潤滑剤量を上記の程度まで低減した場合、成形型と紛未との摩擦が大きくなって高密度化が困難になる。従って本発明を実施する際には、粉末を成形型内へ充填する前に成形型の内壁面に潤滑剤を塗布しておくことが必要となる。潤滑剤を成形型の内壁面に塗布する方法にも特に制限はないが、通常は、固体状態で付着させる方法、溶媒に溶解乃至分散させたものを刷毛塗りしたり噴霧付着させる方法、潤滑剤を加熱溶融させて塗布する方法等が採用される。
【0029】
圧縮成形用の粉末に添加される潤滑剤として好ましいのは、ステアリン酸の如き高級脂肪酸の金属塩やワックス系潤滑剤などであり、これらは必要により2種以上を複合添加してもよい。また圧縮成形時に加熱する場合、従来の様に潤滑剤を0.5〜10重量%添加した場合は、添加した潤滑剤の融点以上に加熱すると粉末の流動性が大幅に低下するが、本発明では上記の様に潤滑剤の添加量を大幅に抑えているので、多少加熱したとしても流動性が低下することもない。また、潤滑剤の融点以上でも成形型と粉末間の潤滑作用は保持されるので、高密度化が阻害されることもない。
【0030】
成形型内壁面に塗布する好ましい潤滑剤としては、ステアリン酸等の高級脂肪酸の金属塩、ワックス系、二硫化モリブデン系、BN系、グラファイト系、その他一般的な潤滑剤を使用することができ、これらは単独で使用してもよく或いは2種以上を併用しても構わない。この場合、圧縮成形時の加熱温度に応じて、最適の潤滑剤を選択して使用することが望ましい。
【0031】
圧縮成形時の温度は室温でもよいが、一層の高密度成形を実現するには粉末を加熱して塑性変形抵抗を下げることが望ましい。加熱手段としては、粉末自体を適当な温度に予熱しておくか、成形型に充填した後で成形型からの伝熱を利用して加熱してもよいが、成形型の温度が低いと加圧中に粉末の温度が低下して圧縮性が低下するので、成形型の温度を適正に維持できる様にするのがよい。
【0032】
成形型の加熱温度は、粉末の種類によって当然に変わってくるが、最も代表的な鉄粉を使用する場合は、80〜500℃の範囲が望ましい。ちなみに、80℃未満の低温では粉末の変形抵抗が大きいため高密度化が進み難く、また500℃を超えて過度に高温になると成形型が熱歪みを起こしたり寿命短縮の原因になるからである。得られる成形体の密度や加熱に要するコスト、型寿命などを総合的に考慮してより好ましい加熱温度の下限は100℃、より好ましい上限は250℃である。
【0033】
この時、粉末中に混入させた潤滑剤の融点(Tm)に対し、成形型の温度を[Tm以上、Tm×3以下]の温度に調整すると、圧縮成形体を更に高密度化することができるので好ましい。その理由は、圧縮成形時に潤滑剤が溶融することによって潤滑剤が成形体表面に滲み出し、粉末間の空隙から潤滑剤が自然に除かれると共に、成形型−粉末間の潤滑効果も高めるからである。
【0034】
従来技術では、前述の如く粉末の流動性確保の観点から潤滑剤の融点以下で成形することが薦められていたが、本発明では、潤滑剤の添加量が前述の如く大幅に低減されているので、加熱による流動性低下の問題は生じない。但し、成形温度が潤滑剤の融点(Tm)に対して[Tm×3]を超えると、潤滑剤の熱劣化が激しくなって成形型に対する焼き付きなどの問題が生じてくるので、それ以下の温度に抑えるべきである。
【0035】
成形型の加熱方法としては、外部からのヒーター加熱、通電によるジュール加熱、高周波加熱、赤外線加熱など任意の方法を採用できる。また、成形型内に充填された粉末が加熱された成形型によって温められるまでに多少の時間がかかるので、より短時間で圧縮成形を完了するには、粉末を成形型内に充填する前に所定の温度まで予熱しておくことも有効である。そのときの予熱温度は、粉末が酸化したり、焼結したりしない範囲であれば特に限定されない。
【0036】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0037】
実施例
V型混合器を用いて、表1,2に示す配合組成の原料粉末を30分間混合する。得られた各混合粉末を約20gづつ秤量し、所定の温度に加熱した金型(直径31.5mm×深さ12.5mm)の金型に充填し、表1〜4に示す条件で加圧成形した。この成形工程で、振動発生器(ダイイチ社製の震動盤ユニット)を用いて金型に振動を加え、無加圧時の振幅Aと5トン/mm2 加圧時の振幅Bを色々変えて実験を行った。得られた各成形体の密度を下記の方法で測定し、表3, 4に示す結果を得た。尚、成形体の密度は、成形体の体積と重量から算出した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
表1〜4より次の様に考察できる。
No.1〜7は、加圧成形時における振動の減衰率(5トン/cm2 加圧時の振幅Bと無加圧時の板幅Aの比)を変更したもので、減衰率が本発明の規定範囲内のもの(No.1〜5)は、加圧成形時の振幅減衰率が20%未満であるNo.5,6に比べて高い成形体密度が得られている。
【0043】
No.8〜14は振動の振幅を変えたものであり、振幅が本発明の規定範囲内のものは、規定範囲を外れるNo.8,14に比べて高い成形体密度が得られている。
【0044】
No.15〜20は成形圧力を変えたものであるが、成形圧力が5トン/cm2 未満(No.15)では成形体密度が低い。そして、成形圧力を高めるほど成形体密度は高まるが、15トン/cm2 で上昇程度は飽和し、それ以上に圧力を高めても成形体密度は殆ど上昇しなくなるため、経済的に無駄であることが分かる。
【0045】
No.21〜27は振動の周波数を変えたもので、周度数好適範囲内(20〜200kHz)に設定したもの(No.22〜26)は、高い成形体密度が得られている。またNo.28〜33は、金型潤滑を施した上で混合粉末中の潤滑剤量を変えたものであるが、潤滑剤添加量が0.2重量%以下で高い成形体密度が得られており、特に0.01重量%以上、0.1重量%以下で高い成形体密度が得られている。
【0046】
No.34〜41は、添加潤滑剤としてステアリン酸Liを使用すると共に、金型塗布潤滑剤として二硫化モリブデンを使用し、成形温度を変えた例であり、成形温度は80℃以上が好ましく、温度を高めるにつれて成形体密度は高まるが、密度の上昇は約500℃で飽和するので、500℃以下が好ましいことが分かる。またNo.42〜49は、添加潤滑剤としてステアリン酸Znを使用すると共に、金型塗布潤滑剤としてBN系潤滑剤を使用し、同様に成形温度を変えた例であり、この場合も、成形温度は80〜500℃の範囲が特に好ましいことが分かる。
【0047】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、冶金用粉末内に配合する潤滑剤の量を0.2%以下に抑え、好ましくは成形型内壁面への潤滑剤塗布を採用すると共に、成形型に振動を加えて特に加圧成形時の振幅減衰率を特定することにより、安定して高い成形体密度を確保できる。
Claims (5)
- 成形型を用いて粉末冶金用粉末を圧縮成形するに当たり、成形圧力を5トン/cm2 以上に設定すると共に成形型に振動を加え、無加圧時の振幅を0.002〜0.10mmに設定すると共に、5トン/cm2 加圧時の振幅を無加圧時の振幅の20%以上とすることを特徴とする粉末冶金用粉末の圧縮成形法。
- 内壁面に潤滑剤が塗布された成形型内に、0.2重量%以下(0%を含む)の潤滑剤を含む粉末冶金用粉末を充填して圧縮成形を行なう請求項1に記載の成形法。
- 圧縮成形時の温度を80〜500℃とする請求項1または2に記載の成形法。
- 圧縮成形時の温度を、粉末冶金用粉末内に配合された潤滑剤の融点(Tm)以上で且つ(Tm×3)以下に制御する請求項3に記載の成形法。
- 振動の周波数を5Hz〜20kHzとする請求項1〜4のいずれかに記載の成形法。
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