JP3821856B6 - ポリマー有機珪素化合物、その製法及びその使用 - Google Patents

ポリマー有機珪素化合物、その製法及びその使用 Download PDF

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本発明は、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合を有する炭化水素基を有するポリマー有機珪素化合物、その製法並びに特に粘着物質拒絶性被覆を製造するための、架橋性組成物中でのその使用に関する。
1分子当たりSi−結合水素原子少なくとも3個を有するオルガノポリシロキサンとα,ω−ジアルケニルジオルガノポリシロキサンとの重付加反応により、C=C/Si−H比約1で不溶性の網状構造が生じる。可溶性のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンを製造すべき場合には、大過剰のα,ω−ジアルケニルジオルガノポリシロキサンが必要であり、これは重付加終了後に除去することができず、その結果それによって重付加生成物は希釈される。
米国特許(US−A)第5241034号明細書から、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合2、3又は4個を有する有機化合物(1)を1個のSi−結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン(2)とヒドロシリル化触媒の存在下に反応させることによって製造される、アルケニル基を有するシロキサンコポリマーが公知である。その際、オルガノポリシロキサンブロックが炭化水素橋を介して結合している重付加生成物が得られる。不飽和シロキサンコポリマーを得るために、有機化合物(1)中のC=C−二重結合対オルガノポリシロキサン(2)中のSi−結合水素の比は、常に1より大きい。Si−結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン(2)はアルケニル基を含有しない。
米国特許(US−A)第5504175号明細書には線状α,ω−ジアルケニルジオルガノポリシロキサンの製法が記載されているが、その際、線状α−ヒドロゲン−ω−アルケニルジオルガノポリシロキサンを線状α,ω−ジアルケニルジオルガノシロキサンとヒドロシリル化触媒の存在下に反応させる。この方法により製造された線状α,ω−ジアルケニルジオルガノポリシロキサンはもはや平均2個より多いアルケニル基を含有することはできない。
J.Inorg.Organomet.Polymer4(1)、61頁(1994年)には、高度に枝分かれしたビニルシロキサンの製法が記載されている。トリス(ジメチルビニルシロキシ)シランに白金触媒を加え、調整不可能な重付加反応により高いビニル密度を有するシロキサンが生じる。トリス(ジメチルビニルシロキシ)シランは、1分子当たりビニル基3個及びSi−結合水素原子1個を有する。アルケニル基を有し、Si−結合水素を有しない化合物はこの方法では使用されない。
本発明の課題は、分枝しているか又は星状であり、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する炭化水素基を平均2個より多く有し、ごく少量の線状α,ω−ジアルケニルジオルガノポリシロキサンを含有するだけの、簡単な方法で製造可能であり、Si−結合水素原子を有する有機珪素化合物とSi−結合水素の脂肪族多重結合への付加を促進する触媒の存在下に架橋する、ポリマー有機珪素化合物を提供することであった。更に、粘着物質拒絶性被覆の製造に好適である、架橋可能な組成物を提供することも課題であった。この課題は本発明により解決される。
本発明の目的物は、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する炭化水素基を有する、ポリマー有機珪素化合物であり、これは、
(A)1分子当たり末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を含有する化合物と
(B)一般式
12SiO1/2
の単位及び一般式
HRSiO及び/又はHSiO3/2
の単位及び場合により一般式R2SiOの単位を含有するオリゴマー又はポリマー有機珪素化合物[式中、Rは同一又は異なるものであり、脂肪族炭素−炭素−二重結合を有さない、基1個当たり炭素原子1〜18個を有する1価の、置換されていてよい炭化水素基を表わし、R1は同一又は異なるものであり、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する基1個当たり炭素原子2〜18個を有する1価の炭化水素基を表わし、その際、(B)が単位HSiO3/2を含まない場合には、単位HRSiO及びR12SiO1/2の合計は平均して2.0より大きく、基R1の数はSi−結合水素原子の数よりも平均して多いという条件を有する]とを、
(C)脂肪族二重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒の存在下に反応させることによって得られ、その際、成分(B)中のSi−結合水素に対する成分(A)及び(B)中の脂肪族二重結合の使用割合は、1.5〜10、有利には1.5〜5.0、特に1.5〜4.0であり、その際、ポリマー有機珪素化合物は末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する炭化水素基を平均して2個より多く含有するという条件を伴う。
更に、本発明の目的は、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する炭化水素基を有するポリマー有機珪素化合物の製法であり、これは、
(A)1分子当たり末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を含有する化合物と
(B)一般式
12SiO1/2
の単位及び一般式
HRSiO及び/又はHSiO3/2
の単位及び場合により一般式
2SiO
の単位を含有するオリゴマー又はポリマー有機珪素化合物[式中、R及びR1はこのために前記したものを表わし、その際、(B)が単位HSiO3/2を含まない場合には、単位HRSiO及びR12SiO1/2の合計は平均して2.0より大きく、基R1の数は平均してSi−結合水素原子の数よりも多いという条件を有する]とを、
(C)脂肪族二重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒の存在下に反応させ、その際、成分(B)中のSi−結合水素に対する成分(A)及び(B)中の脂肪族二重結合の使用割合は、1.5〜10、有利には1.5〜5.0、特に1.5〜4.0であり、その際、こうして得たポリマー有機珪素化合物は末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する炭化水素基を平均2個より多く含有するという条件を伴うことを特徴とする。
本発明によりポリマー有機珪素化合物は、有利には25℃で粘度20〜2000000mPa.s、有利には25℃で100〜500000mPa.sを有する。
本発明によるポリマー有機珪素化合物は、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する炭化水素基を、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合を平均2.5〜50個有するような数で含有するのが有利である。
本発明によるポリマー有機珪素化合物は、有利には沃素価0.5〜40、有利には1.0〜20を有し、その際、沃素価は二重結合への付加時に使用される沃素量を使用された本発明によるオルガノポリシロキサン100g当たりのgで表わす。
本発明による方法で、成分(A)として、有利には一般式
Figure 0003821856
の群、有利には一般式
Figure 0003821856
のオルガノポリシロキサン[式中、R及びR1は前記したものを表わし、R2は炭素原子2〜8個を有する2価の炭化水素基を表わし、aは同一又は異なるもので、0又は1、有利には1であり、nは0、1、2、3又は4、有利には0、1又は2であり、mは0又は1〜1500の整数であり、その際、これらは1分子当たり末端基R1少なくとも1個を有する]から選択されたポリマー有機珪素化合物を使用する。
成分(A)として使用される式(I)、(II)又は(III)の有機珪素化合物は、僅かな程度、有利には5モルより少ない程度で、T−又はQ−単位並びに二官能性橋又は三官能性有機分枝箇所を含有してもよい。
式(II)のオルガノポリシロキサンは、有利には25℃で1〜100000mm2/秒の粘度を有する。
式(II)のオルガノポリシロキサンの製法は当業者に公知である。
基Rの例は、アルキル基、例えばメチル−、エチル−、n−プロピル−、イソ−プロピル−、n−ブチル−、イソ−ブチル−、t−ブチル−、n−ペンチル−、イソ−ペンチル−、ネオ−ペンチル−及びt−ペンチル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基;ヘプチル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オクチル基及びイソ−オクチル基、例えば2,2,4−トリメチルペンチル−及び2−エチルヘキシル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例えばn−ドデシル基、テトラデシル基、例えばn−テトラデシル基、ヘキサデシル基、例えばn−ヘキサデシル基及びオクダデシル基、例えばn−オクタデシル基、シクロアルキル基、例えばシクロペンチル−、シクロヘキシル−及び4−エチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基及びメチルシクロヘキシル基、アリール基、例えばフェニル−、ビフェニルイル−、ナフチル−及びアンスリール−及びフェナンスリール基;アルカリール基、例えばo−、m−、p−トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基;アラルキル基、例えばベンジル基並びにα−及びβ−フェニルエチル基である。
基Rはメチル基が有利である。
置換された基Rの例は、ハロゲン化された基及び1個以上エーテル酸素原子により中断された基である。
ハロゲン化された基Rの例は、ハロゲン化アルキル基、例えば3,3,3−トリフルオル−n−プロピル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオルイソプロピル基、ヘプタフルオルイソプロピル基及びハロゲンアリール基、例えばo−、m−及びp−クロルフェニル基である。
置換された基Rの例は、1個以上のエーテル酸素原子により中断された基、例えば2−メトキシエチル−及び2−エトキシエチル基である。
基R1の例は、ビニル−、アリル−、3−ブテニル−、5−ヘキセニル−、7−オクテニル−、9−デセニル−及び11−ドデセニル基であり、その際、ビニル−及び5−ヘキセニル基が有利であり、ビニル基が特に有利である。
基R2の例は、式−CH2CH2−、−CH(CH3)−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH26−、−(CH28−のようなものであり、その際、式−CH2CH2−、−CH(CH3)−、−(CH26−、−(CH28−の基が有利であり、式−CH2CH2−の基が特に有利である。
本発明の方法で、成分(A)として一般式
Y(CH=CH2x (IV)
[式中、Yは、1個以上の酸素−、珪素−、硼素−又はチタン原子により中断されていてよいか又は1個以上の−CO2−基を含有する、炭素原子1〜28個を有する1−、2−、3−又は4価の、有利には2−又は3価の炭化水素基を表わし、xは1、2、3又は4、有利には2又は3である]の有機化合物を使用することができる。
x=1の例は、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセン、1−テトラデセン及び1−オクタデセン並びにエチレングリコールアリルメチルエーテル、アリルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル及びブチル−5−ヘキセニルエーテル並びにトリメチルビニルシラン、トリブチルビニルチタン 酢酸アリルエステル、ジメチルビニルブトキシシラン、ジエチルビニルメトキシシラン及びトリエトキシビニルシランである。
x=2の例は、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、ジアリルエーテル、ジドデセニルエーテル、ジビニルジメチルシラン、ブチルジアリル硼素、ウンデセン酸ビニルエステル及びアジピン酸ジアリルエステルである。
x=3の例は、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、3,5−ジメチル−4−ビニル−1,6−ヘプタジエン、ペンタエリスリットトリアリルエーテル、メチルトリビニルシラン、トリアリル硼素及びベンゼントリカルボン酸トリアリルエステルである。
x=4の例は、テトラビニルシクロブタン及びテトラビニルシランである。
成分(B)が一般式HRSiO、R12SiO1/2及び場合によりR2SiO[式中、R及びR1は前記したものを表わす]の単位を含有するのが有利である。成分(B)が式HSiO3/2の単位を含有する場合には(これは有利ではないが)、既に分枝が1個存在する。
本発明による方法で、成分(B)として、有利には一般式
Figure 0003821856
[式中、R及びR1は前記したものを表わし、bは同一又は異なるものであり、0又は1、特に1であり、oは0、1、2又は3、特に0又は1であり、pは1、2又は3、特に1又は2であり、qは0又は1〜100、特に10〜80の整数であり、rは0、1又は2、特に0又は1である]のオルガノポリシロキサンを使用するが、その際、rが0である場合にはb+pの合計は平均2.0より大きく、基R1の数は平均Si−結合水素原子の数より多いという条件を伴う。
本発明による方法で、成分(B)として、特に有利には一般式
Figure 0003821856
[式中、R及びR1は前記したものを表わし、両末端のbは同一であり、1であり、oは0、1、2又は3、特に0又は1であり、pは1、2又は3、特に1又は2であり、qは0又は1〜100、特に10〜80の整数であり、基R1の個数はSi−結合水素原子の個数よりも平均して多いという条件を伴う]のオルガノポリシロキサンを使用する。
成分(B)として使用されるオルガノポリシロキサンは、有利には基R11〜4個、有利には平均して基R11.5〜3.0個を含有する。
成分(B)は、Si−結合水素原子よりも有利には平均して少なくとも1.3倍、有利には平均して少なくとも1.5倍多い基R1を含有する。
成分(B)は有利には25℃で5〜150mm2/秒の粘度を有する。
式(V)のオルガノポリシロキサンは、式R12SiO1/2及び場合によりR3SiO1/2の末端単位を有するオルガノポリシロキサンをSi−結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと平衡させて、HRSiO−及び/又はHSiO3/2−単位にすることによって製造されるが、その際、R及びR1はこのために前記したものを表わす。
脂肪族二重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒(C)としては、本発明による方法でも、従来も脂肪族多重結合へのSi−結合水素の付加を促進するために使用することができたものと同じ触媒を使用することができる。触媒(C)は、有利には白金金属の群からの金属又は白金金属の群からの化合物又は錯体である。このような触媒の例は、担体、例えば二酸化珪素、酸化アルミニウム又は活性炭上に存在してもよい、金属性及び微細な白金、白金の化合物又は錯体、例えば白金ハロゲン化物、例えばPtCl4、H2PtCl6*6H2O、Na2PtCl4*4H2O、白金−オレフィン−錯体、白金−アルコール−錯体、白金−アルコラート−錯体、白金−エーテル−錯体、白金−アルデヒド−錯体、白金−ケトン−錯体、(H2PtCl6*6H2Oとシクロヘキサノンとの反応生成物を包含する)、白金−ビニルシロキサン錯体、例えば検出可能な無機結合ハロゲンを含有するか又は不含の白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体、ビス−(γ−ピコリン)−白金ジクロリド、トリメチレンジピリジン白金ジクロリド、ジシクロペンタジエン白金ジクロリド、ジメチルスルホキシドエチレン白金−(II)−ジクロリド、シクロオクタジエン−白金ジクロリド、ノルボルナジエン−白金ジクロリド;γ−ピコリン−白金ジクロリド、シクロペンタジエン−白金ジクロリド、並びに米国特許(US−A)第4292434号明細書による四塩化白金とオレフィン及び第一アミン又は第二アミン又は第一及び第二アミンとの反応生成物、例えば1−オクテン中に溶解させた四塩化白金とs−ブチルアミンとからの反応生成物又は欧州特許(EP−B)第110370号によるアンモニウム白金錯体である。
触媒(C)は、有利には各々元素の白金として計算し、かつ成分(A)及び(B)の全重量に対して、1〜100重量ppm(百万重量部当たりの重量部)、有利には4〜20重量ppmの量で使用する。
本発明による方法は、有利には大気圧で、即ち約1020ヘクトパスカル(絶対)で実施するが、これより高いか又は低い圧力で実施することもできる。更に本発明による方法は有利には温度50〜150℃、有利には60〜120℃で実施される。
本発明による方法で、不活性有機溶剤の併用は有利ではないけれども、不活性有機溶剤を一緒に使用することができる。不活性有機溶剤の例は、トルエン、キシレン、オクタンイソマー、酢酸ブチル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン及びシクロヘキサンである。
場合により一緒に使用された不活性有機溶剤は、引き続き蒸留により除去する。高分子生成物は有利には不活性溶剤中に溶解したまま残る。
この製造法の有利な1変法は、成分(B)を成分(A)中の触媒(C)の溶液に温度40〜120℃で、又は溶剤を使用する場合にその沸点より下まわる温度範囲で添加することである。
もう1つの有利な変法は、成分(A)及び(B)を、場合により溶剤の使用下に、後で添加される触媒(C)と混合し、その後、均一な混合物を反応温度まで加熱することである。
本発明による方法は回分法、半連続的又は完全連続的に実施することができる。
本発明によるポリマー有機珪素化合物は、Si−結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンとヒドロシリル化触媒の存在下に架橋させることができる。更に本発明によるポリマー有機珪素化合物をメルカプト基を有する有機ポリマーと架橋させることもできる。
本発明によるポリマー有機珪素化合物を、有利に、(1)本発明によるポリマー有機珪素化合物又は本発明による方法により製造されたポリマー有機珪素化合物、
(2)Si−結合水素原子を有する有機珪素化合物、
(3)脂肪族多重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒及び場合により
(4)脂肪族多重結合へのSi−結合水素の付加を室温で遅らせる薬剤を含有する、架橋可能な組成物中で使用する。
本発明による、ポリマー有機珪素化合物を含有する架橋可能な組成物は、有利には粘着物質拒絶性被覆を製造するために、例えば分離紙(Trennpapier)を製造するために使用される。
分離紙と結合した自己粘着剤の製造は、オフ−ライン法又はイン−ライン法で行う。オフ−ライン法ではシリコーン組成物を紙上に塗布し、架橋させ、次いで次の工程で一般に分離紙をローラに巻き上げた後に、かつローラを貯蔵の後に、例えばラベル紙上に塗った接着剤フィルムを、被覆された紙上に塗布し、この複合体を次いで一緒に押圧する。イン−ライン法では、シリコーン組成物を紙上に塗布し、架橋させ、このシリコーン被覆を接着剤で塗布し、次いでラベル紙をこの接着剤上に塗布し、この複合体を最後に一緒に押圧する。
本発明による組成物で、1種類のポリマー有機珪素化合物(1)を使用することもできるし、異なる種類のポリマー有機珪素化合物(1)を使用することもできる。
溶剤不含の組成物では、ポリマー有機珪素化合物(1)は、有利には末端脂肪族炭素−炭素−二重結合を2.5〜6個、特に有利には2.5〜5個を含有する。
溶剤含有の組成物では、ポリマー有機珪素化合物(1)は、有利には末端脂肪族炭素−炭素−二重結合を5〜50個、特に有利には8〜40個を含有する。
成分(2)として、本発明による組成物でも、脂肪族不飽和炭化水素基、例えばビニル基を有する有機珪素化合物、Si−結合水素原子を有する有機珪素化合物及び脂肪族多重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒から成る従来公知の組成物全てで使用することができたものと同じSi−結合水素原子を有する有機珪素化合物を使用することができる。
成分(2)として、有利には、式
Figure 0003821856
[式中、Rは前記したものを表わし、eは0又は1であり、fは0、1、2又は3であり、e+fの合計は3より多くはない]の単位からのオルガノポリシロキサン、有利には式
Figure 0003821856
[式中、Rは前記したものを表わし、gは0又は1であり、kは0又は1〜100の整数であり、1は0又は1〜100の整数である]のようなもの又はドイツ特許出願番号19602663.6号で出願人が記載しているようなSi−結合水素原子を有する有機珪素化合物又は前記オルガノポリシロキサンと有機珪素化合物からの混合物が使用される。
オルガノポリシロキサン(2)がSi−結合水素原子少なくとも3個を含有するのが有利である。
オルガノポリシロキサン(2)の例は、特にジメチルヒドロゲンシロキサン−、メチルヒドロゲンシロキサン−、ジメチルシロキサン−及びトリメチルシロキサン単位からのコポリマー、トリメチルシロキサン−、ジメチルヒドロゲンシロキサン−及びメチルヒドロゲンシロキサン単位からのコポリマー、トリメチルシロキサン−、ジメチルシロキサン−及びメチルヒドロゲンシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン−及びトリメチルシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン−、ジフェニルシロキサン−及びトリメチルシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン−、ジメチルヒドロゲンシロキサン−及びジフェニルシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン−、フェニルメチルシロキサン−、トリメチルシロキサン−及び/又はジメチルヒドロゲンシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン−、ジメチルシロキサン−、ジフェニルシロキサン−、トリメチルシロキサン−及び/又はジメチルヒドロゲンシロキサン単位からのコポリマー並びにジメチルヒドロゲンシロキサン−、トリメチルシロキサン−、フェニルヒドロゲンシロキサン−、ジメチルシロキサン−及び/又はフェニルメチルシロキサン単位からのコポリマーである。
有機珪素化合物(2)及び有利な種類のオルガノポリシロキサン(2)の製法は一般に公知である。
有機珪素化合物(2)は、有利には、ポリマー有機珪素化合物(1)中の基R11モル当たりSi−結合水素0.5〜6、有利には1〜3、特に有利には1.5〜2.5グラム原子の量で使用する。
脂肪族二重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒(3)としては、本発明による組成物でも、脂肪族多重結合を含有する有機珪素化合物をSi−結合水素を含有する化合物と架橋させるための従来公知の組成物でも架橋を促進するために使用することができたものと同じ触媒を使用することができる。成分(3)として、有利には前記触媒(C)を使用する。
触媒(3)は、有利には、各々白金元素として計算して、かつオルガノポリシロキサン(1)及び(2)の全重量に対して、5〜500重量ppm(百万重量部当たりの重量部)、特に10〜200重量ppmの量で使用する。
脂肪族多重結合へのSi−結合水素の付加を室温で遅らせる薬剤、いわゆる抑制剤(4)としては、本発明による組成物でも、従来同じ目的のために使用することのできた全ての抑制剤を使用することができる。抑制剤の例は、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ベンゾトリアゾール、ジアルキルホルムアミド、アルキルチオ尿素、メチルエチルケトキシム、米国特許(US−A)第3445420号明細書によるような1012ミリバール(絶対)で少なくとも25℃の沸点及び脂肪族三重結合少なくとも1個を有する有機又は有機珪素化合物、例えば1−エチニルシクロヘキサン−1−オール、2−メチル−3−ブチル−2−オール、3−メチル−1−ペンチル−3−オール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3,7−ジメチル−オクト−1−イン−6−エン−3−オール、米国特許(US−A)第2476166号明細書による抑制剤、例えばマレイン酸ジアリル及び酢酸ビニルからの混合物及び米国特許(US)第4504645号明細書による抑制剤、例えばマレイン酸モノエステルである。
抑制剤(4)を、オルガノポリシロキサン(1)及び(2)の全重量に対して0.001〜10重量%の量で使用するのが有利である。
本発明による組成物で一緒に使用することのできるその他の成分の例は、剥離力を調整するための薬剤、溶剤、接着助剤及び顔料である。
本発明による組成物を用いて製造された粘着物質拒絶性被覆の剥離力を調整するための薬剤の例は、式
3(CH32SiO1/2及びSiO2
の単位からのシリコーン樹脂、いわゆるMQ−樹脂であり、この際、R3は水素原子、メチル基又はR1を表わし、式R3(CH32SiO1/2の単位は、同一又は異なるものであってよい。式R3(CH32SiO1/2の単位対SiO2の単位の比は、有利には0.6〜2である。シリコーン樹脂は、オルガノポリシロキサン(1)及び(2)の全重量に対して5〜50重量%の量で使用するのが有利である。
本発明による組成物で場合により一緒に使用される溶剤は、脂肪族不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサン、Si−結合水素を有するオルガノポリシロキサン及び脂肪族二重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒から成る従来公知の組成物で使用することができたものと同じ溶剤であってよい。このような溶剤の例は、例えば1012ミリバール(絶対)で80〜110℃の沸点範囲を有するアルカン混合物、n−ヘプテン、ベンゼン、トルエン及びキシレン、炭素原子1〜6個を有するハロゲン化アルカン、例えば塩化メチレン、トリクロルエチレン及びペルクロルエチレン、エーテル、例えば−n−ブチルエーテル、エステル、例えば酢酸エチル及びケトン、例えばメチルエチルケトン及びシクロヘキサノンである。
有機溶剤を一緒に使用する場合には、これらはポリマー有機珪素化合物(1)の重量に対して10〜95重量%の量で使用するのが有利である。
成分(1)、(2)、(3)及び場合により(4)の混合順序は、決定的なものではないが、実際には、成分(3)、即ち触媒をその他の成分の混合物に最後に添加するのが有利である。
本発明による組成物の架橋は、有利には50〜150℃で実施する。本発明による組成物で迅速な架橋が既に低い温度で達成されることは有利である。加熱による架橋のためのエネルギー源としては、炉、例えば空気循環乾燥箱、加熱管、加熱ローラ、加熱プレート又は赤外線範囲の熱線を使用するのが有利である。
本発明による組成物は、加熱による以外に紫外線照射又はUV−及びIR−線の照射により架橋させることもできる。紫外線としては、通常は253.7nmの波長を有するようなものを使用する。波長200〜400nmを有する紫外線を放射する、有利には波長253.7nmを有する紫外線を放射する、多数のランプが市販されている。
本発明による組成物を粘着物質拒絶性にすべき表面上に塗布することは、液体物質から成る被覆を製造するために好適であり、多数公知の任意の方法で、例えば浸漬、塗布、注入、噴霧、ローラ、印刷、例えばオフセット−被覆装置を用いて、ナイフ−又はドクター塗装又はエアーブラシを用いて行うことができる。
本発明で処理することのできる粘着物質拒絶性にすべき表面は、室温及び1012ミリバール(絶対)で固体の任意の表面であってよい。このような表面の例は、紙、木、コルク及びプラスチックシート、例えばポリエチレンシート又はポリプロピレンシート、天然又は合成繊維又はガラス繊維からの織布又は不織布、セラミック物体、ガラス、金属、ポリエチレン塗被紙及び厚紙(石綿から成るようなものも含む)である。前記したポリエチレンは、各々、高圧−、中圧−又は低圧−ポリエチレンである。紙は、低価格種類の紙、例えば吸収性紙(粗製の、即ち化学薬品及び/又はポリマーの天然物質で前処理してない重量60〜150g/m2を有するクラフト紙を含む)、無サイズ紙、低粉砕度の紙、木含有紙、艶出しされてない又はカレンダー加工されてない紙、乾燥艶出シリンダーを使用することによってその製造時に更に費用のかかる処理を施すことなしに、1つの面で艶出しされている紙、従って“1面機械艶出し紙”と称される紙、塗被されてない紙又は紙屑から製造された紙、即ちいわゆる再生紙である。しかし本発明により処理されるべき紙は、もちろん高価な種類の紙、例えば吸収性の低い紙、サイズ紙、高い粉砕度の紙、木不含の紙、カレンダー加工された又は艶出し紙、ペルガミン紙、模造羊皮紙又は前塗被された紙であってもよい。厚紙も高価なものであってもよいし、安価なものであってもよい。
本発明による組成物は、例えば分離−、剥離−及び間紙(Mitlaeuferpapieren;ポリウレタンから成るようなものも含めて注型シート又はデコラシート又は発泡物質を製造する際に使用される間紙を含む)を製造するために好適である。本発明による組成物は、更に例えば自己粘着性バンド又は自己粘着性シートの背面又は自己粘着性ラベルの書き込み面を準備するために、分離−、剥離−及び中間厚紙、−シート及び−布を製造するために好適である。本発明による組成物は、包装材料、例えば紙、厚紙箱、金属シート及び樽から成るようなもの、例えば厚紙、プラスチック、木又は鉄(これらは粘着性物質、例えば接着剤、粘着性食品、例えばケーキ、蜂蜜、ボンボン及び肉、ビチューメン、アスファルト、加脂材料及び生ゴムの貯蔵及び/又は輸送用に使用されることが定められている)を製造するためにも好適である。本発明による組成物の用途のその他の例は、いわゆる“トランスファー法(Transfer−Verfahren)”における半接着被覆の転写のための支持体の製造である。
本発明による組成物は、オフ−ライン法並びにイン−ライン法による分離紙と結合する粘着材料の製造に好適である。
成分(B)の製造
a)成分B−1
沃素価22を有するジメチルシロキシ−及びビニルジメチルシロキシ単位から成る平衡物1167gを、トリメチルシロキシ単位で終端しており、Si−単位40個の鎖長を有するヒドロゲンメチルジクロルシランからの加水分解物32.5gと一緒に、145℃でPNCl2100ppmを用いて平衡化する。触媒をMgOにより脱活性化し、揮発性成分を140℃及び3hPaで除去する。1分子当たり平均してビニルジメチルシロキシ単位1.9個及びヒドロゲンメチルシロキシ単位1.1個を有し、かつ25℃で32mm2/秒の粘度を有するポリシロキサンが得られる。
b)成分B−2
下記のシロキサンを145℃でPNCl275ppmを用いて平衡化する:
25℃で10000mm2/秒の粘度を有する、トリメチルシロキシ−末端ジメチルポリシロキサン1400g、ジビニルテトラメチルジシロキサン100g及び25℃で70mm2/秒の粘度を有する当モル量のジメチルシロキシ−とヒドロゲンメチルシロキシ単位とから成るトリメチルシロキシ−末端平衡物80g。
後処理は、成分B−1の製造と同様に行う。1分子当たり平均してビニルジメチルシロキシ基1.8個及びヒドロゲンメチルシロキシ基1.0個を有し、かつ25℃で72mm2/秒の粘度を有する、Si−結合ビニル基及びSi−結合水素原子を有するポリマーが得られる。
c)成分B−3
下記のシロキサンを145℃でPNCl275ppmを用いて平衡化する:
25℃で5000mm2/秒の粘度を有するトリメチルシロキシ−末端ジメチルポリシロキサン360g、沃素価22を有するビニル末端ジメチルポリシロキサン1240g及び25℃で70mm2/秒の粘度を有する当モル量のジメチルシロキシ−とヒドロゲンメチルシロキシ単位とから成るトリメチルシロキシ−末端平衡物80g。
後処理の後に、1分子当たり平均してビニルジメチルシロキシ基1.9個及びヒドロゲンメチルシロキシ基1.0個及び25℃で47mm2/秒の粘度を有するSi−結合ビニル基及びSi−結合水素原子を有するポリマーが得られる。
d)成分B−4
成分B−3の製法を繰り返すが、ここでは、25℃で5000mm2/秒の粘度を有するシロキサン360gの代わりに25℃で10000mm2/秒の粘度を有するシロキサン1500gを使用する点を変えて行う。
揮発性成分不含の生成物は、25℃で108mm2/秒の粘度及び1分子当たり平均してビニルジメチルシロキシ基1.8個及びヒドロゲンメチルシロキシ基1.0個を有する。
例1
シクロヘキサン380ml中の鎖1個当たりシロキシ単位約160個を有するα,ω−ジビニルジメチルポリシロキサン252gの溶液を、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−錯体、いわゆるカールステット(Karstedt)−触媒[これは米国特許(US−A)第3775452号明細書により製造される触媒に相当する]の形の白金10mgを用いて活性化させ、弱い還流沸騰が起こるまで86℃に加温する。2.5時間かけて、その製造が前記されている成分B−1 322gを一様に添加する。
透明な均一な生成物溶液から真空(3hPa)中及び160℃でシクロヘキサンを除去する。25℃で11300mPa.s及び沃素価7を有する透明な高粘性油状物551gが得られる。このポリマーは1kg当たりビニル基275ミリモルをジメチルビニルシロキシ単位の形で含有し;Si−結合水素はもはや検出されない。このポリマーはゲル透過クロマトグラフィーにより測定された平均分子量33000を有し、1分子当たり平均してCH2=CH(CH32SiO1/2−単位9個を有する。
例2
沃素価22を有するジメチルシロキシ−及びビニルジメチルシロキシ単位から成る平衡物106gをカールステット触媒の形の白金3mgで接触し、120℃に加熱する。2.5時間かかって、その製法が前記されている成分B−1200gを一様に添加し、反応混合物から真空中、140℃で揮発成分を除去する。25℃で320mm2/秒の粘度及び沃素価13を有する重付加生成物が得られ、これは1kg当たり510ミリモルのビニル基含量に相当する。検出可能なSi−結合水素を含有しない。このポリマーはゲル透過クロマトグラフィーにより測定して平均分子量8000を有し、1分子当たりCH2=CH(CH32SiO1/2−単位平均4個を有する。
例3
成分B−1の半分だけを添加して、例2を繰り返す。同様の後処理の後に、25℃で79mm2/秒の粘度及び沃素価15を有するポリマーが得られる。このポリマーはゲル透過クロマトグラフィーにより測定して平均分子量4200を有し、1分子当たりCH2=CH(CH32SiO1/2−単位平均2.5個を有する。
比較例1
成分B−1を成分Aの添加なしで23℃でカールステット触媒を用いて活性化し、白金濃度が10ppmになるようにする。攪拌した溶液を徐々に31℃まで加温し、徐々に粘性にする。数分後に、シリコーン油はゲル化し、もはや流動性ではなくなる。この固体重付加生成物は不溶性であり、熱架橋性組成物の製造のためにはもはや好適ではない。
比較例2
その製造が前記されている成分B−2を、比較例1の記載と同様に、カールステット触媒を用いて活性化させる。粘度は、同様に不溶性ゲルになるまで、絶えず上昇する。
例4
25℃で100000mPa.sの粘度を有するα,ω−ジビニルジメチルポリシロキサン75g(ビニル2.0ミリ当量を有する)を、トルエン175g中で希釈し、例2と同様にして同じ量の白金触媒を加える。102℃で約2時間かかってその製造が前記されている成分B−3の30%溶液合計250gを連続的に添加し、その際、Si−結合水素の全量は25ミリ当量になる、即ち前装入された分子A当たり平均25分子のB−3を添加する。102℃で更に半時間後に冷却させる。ポリマー溶液は25℃で240mm2/秒の粘度を有し、1kg当たりビニル基49ミリモルを含有する。このポリマーは、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定して、平均分子量120000を有し、1分子当たりCH2=CH(CH32SiO1/2−単位平均20個を有する。
例5
例4からの生成物のポリマー溶液の半分(250g)を改めて102℃に加温し、2時間かかって再び成分B−3を、30%溶液(215g)として添加し、付加的に添加されるSi−結合水素の全量が21.5ミリ当量となるようにする。同じ後反応により、最後に25℃で914mm2/秒の粘度及び1kg当たりビニル基68ミリモルを含有するポリマー溶液が得られる。従って合計して例4で前もって装入された分子に対して平均68分子のB−3が添加された。このポリマー溶液は、同程度の流動挙動を示し、ゲル分は有さない。ポリマー溶液は炭化水素で任意に希釈して均一な溶液にすることができる。このポリマーは、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定して、平均分子量200000を有し、1分子当たりCH2=CH(CH32SiO1/2−単位平均47個を有する。
例6
その製法が前記されている成分B−4 264gを1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン9.3gと均一に混合し、その後、Pt1.5mgをカールステット触媒の形で添加する。反応混合物を約1時間120℃に加熱する。25℃で280mm2/秒の粘度及び沃素価13.5を有する分枝したグラフトポリマーが得られる。このポリマーは、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定して、平均分子量7400を有し、1分子当たりCH2=CH(CH32SiO1/2−単位平均4個を有する。
比較実験3
1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンを混合しないで、例6を繰り返す。バッチは加熱する際に非常に粘性になり、次いで不溶性ゲルに変わる。
比較実験4
例1の成分B−1の代わりに、ビニル基不含であるがその他は同じもの、即ちトリメチルシロキシ末端基のみを含有するシロキサン(これは本発明によるものではない)を使用する。後処理の後に、25℃で730mm2/秒の粘度を有するポリマーが得られ、これは1H−NMR−スペクトルによればもはやビニル基は有さない。
例7
分離被覆を製造するための処方物の下記成分を相互に混合する:
例6からのポリマー 21.9g
1−エチニルシクロヘキサノール 55mg
架橋剤* 1.4g
Pt−触媒**(=白金2.2mg) 220mg
*25℃で18mm2/秒の粘度を有する、ヒドロゲンメチルシロキシ−及びトリメチルシロキシ単位から成る平衡物
**白金含量1%を有する線状α,ω−ジビニルジメチルポリシロキサン中の白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の溶液
混合物は25℃でゲル化時間約70時間を有する。スーパーカレンダー紙上にガラス棒を用いて厚さ約4μmを有する被覆を施与し、循環空気炉中で90℃で硬化させる。
Figure 0003821856
90℃で5秒後に、優れた基板接着を有する条痕不含の被覆が得られた。静的条件下での等温硬化を80℃でDSC−測定(DSC=ifferential canning alorimetry)を用いて測定した:発熱ピークは合計反応熱量44J/gで6.3分後。

Claims (8)

  1. (A)一般式
    Figure 0003821856
    [式中、R及びR1は下記のものを表わし、aは同一又は異なるもので、0又は1であり、nは0、1、2、3又は4であり、mは0又は1〜1500の整数であり、その際、1分子当たり末端基R1少なくとも1個を有する条件を有する]のオルガノポリシロキサンと
    (B)一般式
    12SiO1/2
    の単位及び一般式
    HRSiO
    の単位及び場合により一般式
    2SiO
    の単位を含有するオルガノポリシロキサン[式中、Rは同一又は異なるものであり、脂肪族炭素−炭素−二重結合を有さない、基1個当たり炭素原子1〜18個を有する1価の、置換されていてもよい炭化水素基を表わし、R1は同一又は異なるものであり、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する基1個当たり炭素原子〜18個を有する1価の炭化水素基を表わし、その際、HRSiO−単位とR12SiO1/2−単位との合計は平均して2.0より大きく、基R1の個数は平均してSi−結合水素原子の個数よりも多いという条件を有する]とを、
    (C)脂肪族二重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒1〜100重量ppm(成分AとBの合計重量に対して)の存在下に、大気圧下に、50〜150℃の温度で反応させ、その際、成分(A)及び(B)中の脂肪族二重結合対成分(B)中のSi−結合水素の使用個数比は1.5〜10であることによって得られた、末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する炭化水素基を平均して2個より多く含有し、25℃での粘度20〜2000000mPa.sを有する、ポリマー有機珪素化合物。
  2. 成分(A)として、一般式
    Figure 0003821856
    [式中、R及びR1は、請求項1に記載したものを表わし、aは1であり、nは0、1又は2であり、mは0又は1〜1500の整数である]のオルガノポリシロキサンが使用されていることを特徴とする、請求項1に記載のポリマー有機珪素化合物。
  3. 成分(B)として、一般式
    Figure 0003821856
    [式中、R及びR1は請求項1に記載したものを表わし、bは両末端において同一であり、1であり、oは0、1、2又は3であり、pは1、2又は3であり、qは0又は1〜100の整数であり、基R1の個数はSi−結合水素原子の個数よりも平均して多いという条件を有する]のオルガノポリシロキサンが使用されていることを特徴とする、請求項1に記載のポリマー有機珪素化合物。
  4. 両末端のbが1であり、oが0又は1であり、pが1又は2であり、基R1の個数はSi−結合水素原子の個数よりも平均して多いという条件を有することを特徴とする、請求項3に記載のポリマー有機珪素化合物。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載のポリマー有機珪素化合物の製法において、
    (A)式IIのオルガノポリシロキサンと
    (B)一般式
    12SiO1/2
    の単位及び一般式
    HRSiO
    の単位及び場合により一般式
    2SiO
    の単位を含有するオルガノポリシロキサン[式中、R及びR1は請求項1に記載したものを表わし、その際、HRSiO−単位及びR12SiO1/2−単位の合計は平均して2.0より大きく、基R1の個数は平均してSi−結合水素原子の個数よりも多いという条件を有する]とを、
    (C)脂肪族二重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒1〜100重量ppm(成分AとBの合計重量に対して)の存在下に、大気圧下に、50〜150℃の温度で反応させ、その際、成分(A)及び(B)中の脂肪族二重結合対Si−結合水素の使用個数比は、1.5〜10であり、その際、こうして得られるポリマー有機珪素化合物は末端脂肪族炭素−炭素−二重結合少なくとも1個を有する炭化水素基を平均して2個より多く含有するという条件を伴うことを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載のポリマー有機珪素化合物の製法。
  6. (1)請求項1から4のいずれか1項に記載の又は請求項5により製造されたポリマー有機珪素化合物、
    (2)Si−結合水素原子を有する有機珪素化合物 成分(1)中の基R11モル当たりSi−結合水素0.5〜6グラム原子の量、
    (3)脂肪族多重結合へのSi−結合水素の付加を促進する触媒 5〜500重量ppm(成分(1)及び(2)の全重量に対して)
    及び場合により
    (4)脂肪族多重結合へのSi−結合水素の付加を室温で遅らせる薬剤0.001〜10重量%(成分(1)及び(2)の全重量に対して)
    を含有する、粘着物質拒絶性被覆の製造のために用いる架橋可能な組成物。
  7. 請求項6に記載の架橋可能な組成物を架橋させることよりなる、粘着物質拒絶性被覆を製造する方法。
  8. 請求項6に記載の架橋可能な組成物を架橋させることにより製造された粘着物質拒絶性被覆。
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