JP3817336B2 - 棒型落橋防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、棒型落橋防止装置に係わり、更に詳しくは地震時における橋桁移動のエネルギー吸収を徐々に行い、緩衝性能を高めた棒型落橋防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の棒型落橋防止装置としては、例えば、図2の(a)に示すようになっている。図2の(a)は地震等の発生前の正常時を例示したもので、橋台1上にゴム状弾性支承体3を介して橋桁2の端末部2aが載置され、橋台1の端部1aと橋桁2の端末部2aとを鋼製の棒状連結部材5により連結している。
【0003】
棒状連結部材5の両端末部にはストッパー部材4a,4bが設けてあり、一方の端末部に設けたストッパー部材4aと橋台1の端部1aとの間には、ゴム状弾性体から成る緩衝部材6aを貼着したリング部材7aを挿通させて配設し、また橋桁2の端末部2aと棒状連結部材5の他方の端末部に設けたストッパー部材4bとの間には、ゴム状弾性体から成る緩衝部材6bを貼着したリング部材7aを挿通させている。
【0004】
橋台1の端部1aの上部と橋桁2の端末部2aの上部との間には、上面が面一となるように伸縮装置8が設置されている。橋台1の載置面1bには、橋桁2の端末部2aの底面に形成した凹部9に係合する変位規制用ロッド10が立設され、このロッド10が中小規模の地震時に、凹部9の端面に当接して橋桁2の移動を規制している。
【0005】
図2の(a)に示す正常状態から、例えば、中小規模地震が発生した場合は、図2の(b)に示すように、橋桁2がゴム状弾性支承体3を剪断変形させながら図の右方向に移動すると、緩衝部材6b付のリング部材7bも橋桁2の端末部2aに押圧されながら移動する。
また橋桁2の端末部2aの底面に形成した凹部9は、その内側面が変位規制用ロッド10に当接することにより橋桁2の移動が規制される。
【0006】
更に、橋桁2の移動量が大きくなる大規模地震が発生した場合には、図2の(c)に示すように、ゴム状弾性支承体3が破壊すると共に、橋桁端末部2aの凹部9の側面が変位規制用ロッド10を変形させる。更に、大規模地震になると、図2の(d)に示すように変位規制用ロッド10を破壊させて更に移動するため、緩衝部材6b付のリング部材7が橋桁2の端末部2aと共に移動して、棒状連結部材5のストッパー部材4bに当接することにより、橋桁2の移動衝撃を緩衝し、橋台1から橋桁2が落下するのを防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記のような棒型落橋防止装置は、橋桁2の端末部2aが最大変位を取るまで、リング部材7bの緩衝部材6bが作用することがないため、中規模地震等においては効果的に衝撃を吸収することがなかった。
また、大規模地震が発生した時には、図2の(d)に示すように、橋桁2の移動エネルギーが瞬間的に緩衝部材6bやストッパー部材4bに作用するため、棒状連結部材5のストッパー部材4bが破壊して落橋してしまう恐れがあった。
【0008】
この発明の目的は、中小規模地震から大規模地震まで規模の如何を問わず橋桁の移動エネルギーを効果的に吸収して優れた緩衝性能を発揮し、橋桁が橋台から落下するのを防止出来る棒型落橋防止装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するため、棒状連結部材を長手方向の中間部から端末部に向かって順次径が増加するテーパー部に形成すると共に、該テーパ部に変化する前の直線部に、弾塑性部材が内装された剛性リング部材を挿通させて成ることを要旨とするものである。
【0010】
上記のように棒状連結部材を中間部から端末部に向かって径が増大するようにテーパ状に形成し、テーパ状でない直線部に弾塑性部材が内装された剛性リング部材を挿通させことで、例えば、大規模地震で橋桁が剛性リング部材と共に横方向に移動する際に、テーパ状の棒状連結部材に対して弾塑性部材が徐々に変形しながら橋桁の移動エネルギーを吸収することが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。
なお、従来例と同一構成要素は、同一符号を付して説明は省略する。
図1は、この発明を実施した棒型落橋防止装置の一部拡大正面図を示す。橋桁2の端末部2aに橋軸方向(橋桁の長手方向)に鋼製の棒状連結部材15が貫通するように挿通されている。
【0012】
この棒状連結部材15は、中間の直線部15aから端末部15bに向かう長さLが順次径が増加するテーパー部16に形成され、その端末部15bにストッパー部材14が嵌合装着されている。
棒状連結部材15の直線部15aには、内部に鉛,亜鉛等の軟質金属,弾性ゴム,弾性樹脂等のリング状の弾塑性部材13を内装した剛性リング部材12が挿通させてある。また、弾塑性部材13としては、上記鉛,亜鉛の他に、アルミニウム,ある種の超塑性合金,錫,黄銅,鉄,銅及び氷等がある。
【0013】
剛性リング部材12の内径には、橋桁端末部2aと対面する側に弾塑性部材13の段差部13aと係合する突起部17が抜け止め用として形成してある。
他方、橋桁2の端末部2aには、従来と同様の凹部9が底面に所定の大きさで形成され、その凹部9に橋台の載置面に立設された変位規制用ロッド10が挿入されている。
【0014】
上記のように構成された装置において、地震の発生により橋桁2が矢印X方向に移動したとすると、橋桁2の端末部2aに当接している剛性リング部材12も棒状連結部材15に沿って移動する。この移動が、橋桁2の凹部9によって変位規制用ロッド10が破壊される程に大きい場合は、剛性リング部材12は、直線部15aを通り過ぎてテーパー部16へ侵入し、そのテーパ部16に沿ってストッパー部材14に向けて移動する。
【0015】
しかし、このとき径が増加するテーパー部16によって剛性リング部材12内の弾塑性部材13が圧縮されて図1に示すように変形することにより橋桁2の移動エネルギーを吸収する。
弾塑性部材13の外径部は、剛性リング部材12により拡大変形が規制され、しかも橋桁2の移動方向とは逆方向に突起部17が形成されていて簡単に抜けないように規制されるので、弾塑性部材13は径方向に圧迫されながら軸方向に徐々に剪断変形し、橋桁2の移動エネルギーも徐々に吸収されることになる。
【0016】
従って、中小規模から大規模に至るまでの如何なる地震にも対応することが出来る。そして、最終的には弾塑性部材13を配設した剛性リング部材12は、棒状連結部材15の端末部15bのストッパー部材14に当接するが、既に衝撃エネルギーは相当に減衰されているので、橋桁2が橋台1から落下するのを防止することが出来る。
【0017】
減衰エネルギーの大きさは、棒状連結部材15のテーパー部16の長さL及びテーパ角度、弾塑性部材13の材質や大きさは、橋桁2の大きさ等によって決まる。これらは、想定される地震の規模や橋桁2の大きさによって任意に設計するものである。
【0018】
【発明の効果】
この発明の棒型落橋防止装置は、棒状連結部材を長手方向の中間部から端末部に向かって順次径が増加するテーパー部に形成すると共に、該テーパ部に変化する前の直線部に、弾塑性部材が内装された剛性リング部材を挿通させて構成したので、中小規模地震から大規模地震までの橋桁の移動エネルギーを弾塑性部材のテーパ部における弾塑性変形により順次効果的に吸収し、橋桁が橋台から落下するのを防止出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した棒型落橋防止装置の一部拡大正面図である。
【図2】(a)〜(d)は、従来の棒型落橋防止装置の構成と、地震が発生した際に作動説明図である。
【符号の説明】
1 橋台 1a 橋台の端部
2 橋桁 2a 橋桁の端末部
9 凹部 10 変位規制用ロッド
12 剛性リング部材 13 弾塑性部材
13a 段差部 14 ストッパー部材
15 棒状連結部材 15a 直線部
15b 端末部 16 テーパー部
17 突起部
Claims (2)
- 橋台と橋桁端末部との間、または橋軸方向に隣接する橋桁端末部間を、両端にストッパー部材を設けた棒状連結部材を貫通させると共に、前記橋桁端末部とストッパー部材との間の棒状連結部材に緩衝用リング部材を挿通させて成る棒型落橋防止装置において、
前記棒状連結部材を長手方向の中間部から端末部に向かって順次径が増加するテーパー部に形成すると共に、該テーパ部に変化する前の直線部に、弾塑性部材が内装された剛性リング部材を挿通させて成る棒型落橋防止装置。 - 前記弾塑性部材が、軟質金属,弾性ゴムまたは弾性樹脂等である請求項1に記載の棒型落橋防止装置。
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JP13005197A JP3817336B2 (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 棒型落橋防止装置 |
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JPH10317323A JPH10317323A (ja) | 1998-12-02 |
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CN107227684B (zh) * | 2017-06-16 | 2023-09-19 | 北京交达铁工科技有限公司 | 减震榫、弹塑性防落梁限位装置及其安装方法 |
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1997
- 1997-05-20 JP JP13005197A patent/JP3817336B2/ja not_active Expired - Fee Related
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