JP3816746B2 - MOS field effect transistor and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、MOS型電界効果トランジスタ(以下、MOSFETと略記する)に係わり、特にソース・ドレイン領域上にシリサイド層を有するMOSFET及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高速高機能半導体装置の実現のため、これに用いられる個々の半導体素子の微細化及びその大規模集積化に対する要求は益々増大している。しかし、これらの半導体素子の主要な構成要素であるMOSFETの微細化を考えた場合、微細化及びその大規模集積化には様々な困難が伴う。
【0003】
例えば、MOSFETのチャネル長(即ちゲート電極の長さ)の縮小に伴い、しきい値電圧が下降する短チャネル効果が生じる。半導体回路の設計時に意図したしきい値電圧と異なった素子が形成されると、設計の意図とは異なる素子動作を引き起こし、回路全体の機能を損なう。さらに、ゲート電極の加工寸法にしきい値電圧が依存するため、僅かな加工ずれでも目的の特性の素子を得ることが不可能となり、多数の均一な素子を必要とする半導体回路、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)の製造には極めて不都合となる。
【0004】
このような短チャネル効果は、MOSFETのソース及びドレイン部分での電界の歪みが、チャネル長の縮小に伴いチャネル部分中央付近にまで影響を与えることに起因している。この影響は、ソース・ドレイン領域を形成するpn接合の位置を半導体表面に近づける、即ちpn接合を浅くすることで回避できる。しかし、単にpn接合を浅くすると、これにより構成されているソース・ドレイン領域の抵抗が増大し、素子を伝わる信号の高速伝達を阻害する。
【0005】
この問題に対処し、ソース,ドレインの低抵抗化を図るために、ソース・ドレイン領域の上部の一部を金属と化合(シリサイド化)させることが行われる。シリサイド化を行うための金属種としては、Co,Ti,Niのような元素が使用されている。このうち、細線形状にしたときに電気抵抗の上昇(細線効果)が見られず、高温での安定性を保持し、微細化LSIに対応可能なシリサイド化用の金属種はCoである。しかし、シリサイド化を行うとき、金属原子がソース・ドレイン領域を形成するシリコン中を急速に拡散し、浅いpn接合を形成した場合は接合部分にまで到達してしまう。このため、接合部分のリーク電流増大をもたらす。
【0006】
この金属原子の拡散は極めて高速で、Coの場合、シリサイド化を行うために800℃,30secの急速熱処理を行っただけで100nmを越える深さにまで達してしまうほどである。
【0007】
このような問題に対処するため従来、ソース・ドレイン領域を形成しようとする半導体基板表面部分に選択的に半導体物質を追加形成し、この領域の表面を元々の半導体表面(即ちチャネルの形成される面)より上方に移動させ、この追加形成された表面を通じてソース・ドレイン領域のpn接合の形成及びシリサイド層の形成を行う。これにより、接合の位置は本来の半導体表面(即ちチャネルの形成される面)に対しては浅く、新たに形成された表面からは深く、従ってソース・ドレイン領域を形成する電極部分の厚み(拡散層の厚み)は確保する、いわゆる E1evated Source Drain 構造(以下ESD構造と略記する)を採用する方法が用いられてきた。
【0008】
こうした選択シリコン成長は、エピタキシャル成長技法を用いて達成することができる。但し、この手法において、最終的に形成されるべきソース・ドレイン領域のpn接合の位置は、本来の半導体表面或いはこれより若干下方に極めて精度良く調整されなければならない。何故ならば、接合部分がこの表面(チャネル面)の上方に位置した場合、このMOSFETの電流駆動力は著しく低下する。また、接合がこの表面より大きく下方に形成されると、短チャネル効果が起こってしまうからである。
【0009】
ところで、エピタキシャル成長技法は選択成長を行う表面状態に非常に敏感である。例えば、成膜されるシリコンの膜厚は、その下方にある基板表面の荒れや結晶構造によって変わってくる。また、その膜質(欠陥の有無)も表面の形状により異なってくる可能性がある。例えば、成長直前の基板表面の自然酸化膜や、ゲート電極加工時に導入されるダメージなどによって、ソース・ドレイン領域上に成膜されるシリコン層の厚さ、及びその膜質は素子毎に異なってくる場合がある。
【0010】
このように追加形成されるシリコン膜厚が不均一であると、pn接合の接合部分を本来の半導体基板表面付近に形成することが極めて困難となる。何故なら、ソース・ドレイン領域を形成するべき不純物は追加形成されたシリコン表面より導入されるため、接合はこの表面から一定の位置に形成される。膜厚が不均一であると、本来の半導体表面の追加形成されたシリコン表面よりの相対位置は不定となる。従って、接合面を形成すべき位置も不定となってしまうからである。
【0011】
また、追加形成されるシリコン膜質が不均一である場合も、pn接合の接合部分を本来の半導体基板表面下の目的の位置に精度良く符合させることは困難となる。膜質の違い(即ち結晶欠陥の有無)により、この中の不純物拡散の速度が変調を受け(Transient enhanced diffusion)、接合をチャネル面に形成すべく所定の不純物の熱拡散を行っても、素子毎に予期せぬ拡散が生じて均一な接合深さが得られないからである。
【0012】
全く同様のことが、シリサイド化に伴う金属原子の拡散に対しても当てはまる。膜厚や膜質が不均一であると、ソース・ドレイン領域上にシリサイド化用のシリコン層を追加形成しても、膜厚の薄いところや膜質の悪いところから金属原子が突出的に拡散し、容易に接合面に達してしまう。その結果、接合リークが発生してしまう。
【0013】
また、結晶中の金属の拡散はそれ自体極めて急速である。従って、追加形成するシリコン層は極めて厚くしなければならない。しかし、上記のような理由から、極めて厚い選択シリコン成長を均一に行うことは殆ど不可能である。また、追加形成するシリコン層が厚くなりゲート電極の高さとほぼ等しくなると、ゲート,ソース,ドレインを一挙にシリサイド化する際(サリサイド工程)、ゲートとソース,ドレイン間の電気的絶縁を保つことが難しくなるという欠点も生じてくる。
【0014】
その上、選択シリコン成長膜はゲート電極に隣接した領域でその膜厚が薄くなる。このため、金属を堆積した層から接合面への最短距離はこの部分で決まってしまい、選択シリコン成長膜をいくら厚くしても、接合リークを抑制する機能は限られてしまうことになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
このように、MOS型電界効果トランジスタの微細化に伴い、ソース・ドレイン領域の接合位置を浅く保ちつつ、且つソース・ドレイン領域の電気抵抗を低く抑えるために、シリサイド層を設けることが必要になるが、シリサイド層を形成する金属原子の不可避的な高速拡散と、これが引き起こす接合リークを低く抑えるということが困難になってくる。そして、この困難を解消すべくESD構造を実現するに際しては、選択シリコン成長層をゲート電極の高さに匹敵するほど厚く形成しなければならず、均一で均質な成膜は極めて困難であった。
【0016】
本発明は、上記の事情を考慮して成されたもので、その目的とするところは、ソース・ドレイン領域の低抵抗化を図るためにシリサイド層を設けた構造において、ソース・ドレイン領域の浅いpn接合位置を保ちつつ、接合リークを十分に抑えることができ、且つソース・ドレイン領域上に形成するシリコン層の厚さを薄くできるMOS型電界効果トランジスタ及びその製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
(構成)
上記課題を解決するために本発明は次のような構成を採用している。
【0018】
即ち本発明は、ゲート電極を挟んでシリコン基板の表面部に形成されたソース・ドレイン領域の上部にシリサイド層を備えたMOS型電界効果トランジスタの製造方法であって、前記ソース・ドレイン領域上に、端部が前記ゲート電極と所定距離離間してシリコンに対し選択的除去可能な膜と、この選択除去可能膜上に端部がゲート電極側に一部突出されたシリサイド化用シリコン層とを形成する工程と、前記ゲート電極の側部に前記シリサイド化用シリコン層の端部を覆うように側壁絶縁膜を形成する工程と、前記選択除去可能膜を選択的に除去することにより、前記ソース・ドレイン領域とシリサイド化用シリコン層との間に空隙を形成する工程と、前記シリサイド化用シリコン層上に金属膜を形成する工程と、前記金属膜をシリサイド化する工程と、前記空隙を埋めるようにアモルファスシリコン層を形成した後に、該シリコン層を熱処理により結晶化することにより、接続用シリコン層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0019】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものが含まれる。
(1) 金属膜としてCoを用いたこと。
(2) ゲート電極の側部に側壁絶縁膜を形成し、この側壁絶縁膜に保持されるようにシリサイド化用シリコン層を形成すること。
(3) シリサイド化用シリコン層を形成する工程として、ソース・ドレイン領域上にTiN膜を介してシリサイド化用シリコン層を形成した後、該TiN膜を選択的に除去すること。
【0020】
(4) シリサイド化用シリコン層を形成する工程として、ソース・ドレイン領域上に端部がゲート電極と所定距離離間するようにTiN膜を形成した後、このTiN膜上に端部がゲート側に一部突出するようにシリサイド化用シリコン層を形成し、次いでゲート電極の側部にシリサイド化用シリコン層の端部を覆うように側壁絶縁膜を形成し、しかるのちTiN膜を選択的に除去すること。
(5) 接続用シリコン層を形成する工程として、空隙にCVD法でアモルファスシリコン層を形成した後に、該シリコン層を熱処理により結晶化すること。
【0021】
また本発明は、シリコン基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、このゲート電極を挟んで基板表面に形成されたソース・ドレイン領域と、前記ゲート電極の側部に形成された側壁絶縁膜と、前記ソース・ドレイン領域上に形成された第1のシリコン層と、この第1のシリコン層上に形成された第2のシリコン層と、この第2のシリコン層上に形成されたCoシリサイド層とを具備してなり、前記第2のシリコン層は、ゲート側の端部が前記側壁絶縁膜に入り込んで形成され、前記シリサイド層は前記第2のシリコン層をその上面からCoと反応させて形成されるものであり、前記第2のシリコン層の前記側壁絶縁膜に入り込んだ部分の表面からソース・ドレイン領域が形成するpn接合面までの距離が150nm以下であり、且つ前記基板とソース・ドレイン領域が形成するpn接合面において、シリサイド化金属であるCoの濃度が1×1016cm-3以下であることを特徴とする。
【0022】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものが含まれる。即ち、第1のシリコン層は、素子分離領域上に一部延在して形成されること。
【0026】
これを証明するために、図2に、基板に拡散したCo原子を示すSIMS測定結果を示す。この図で1×1016cm-3という値は、SIMSの検出限界に対応する。このように、金属原子の高速な拡散は、金属とシリコンが接した面では不可避的に進行する。そして、基板の深くまで侵入した金属原子により、接合を通じて電流が漏れ出すと、素子の動作が損なわれたり、DRAMなどの記憶素子では書き込まれた情報が失われてしまい、半導体装置の本来の機能が喪失する。
【0027】
上記の結果から、Coの濃度が十分に低い(1×1016cm-3以下)場合は接合リークが極めて少ないことから、基板表面から150nm以上の深さにpn接合を形成すればリーク電流を抑制できることが分かる。しかし、先にも説明したようにMOSFETの短チャネル効果抑制のために、ソース・ドレイン領域は浅く形成せざるを得ない。さらに、ESD構造では、選択シリコン成長層を150nm以上に厚く形成すればリーク電流を抑制できるが、このように厚い成長層を形成すると均一で均質な成膜が困難となり、その結果として、ソース・ドレイン領域のpn接合を目的の位置に精度良く整合させることは不可能となる。
【0028】
従って、浅い拡散層でソース・ドレイン領域を形成すると共に、ソース・ドレイン領域上に形成するシリコン層の厚さを十分に薄く(シリコン層表面からソース・ドレイン領域のpn接合までの距離が150nm以下)し、且つソース・ドレイン領域のpn接合におけるCo濃度を1×1016cm-3以下に設定できれば、上記問題は全て解決することになる。このために本発明では、シリサイド層を形成すべき領域にソース・ドレイン領域とは空隙を介してシリサイド化用シリコン層を形成し、ソース・ドレイン領域とは非接触の状態でこのシリコン層をその上面からCoと反応させてシリサイド層を形成することにより、Coのシリサイド化による拡散を防止している。そして、その後に空隙に接続用シリコン層を形成することにより、シリサイド層とソース・ドレイン領域とを接続している。
【0029】
この考えは、Coに限らず他の金属にも適用することができる。また、製法はこれに限るものではなく、要は追加形成するシリコン層の膜厚が150nm以下(より厳密には、基板とソース・ドレイン領域が形成するpn接合面の深さとシリコン層の膜厚との和が150nm以下)であり、且つpn接合面においてシリサイド化金属であるCoの濃度が1×1016cm-3以下であればよい。
【0030】
より具体的には本発明は、後述するように(図5(f))、金属(実施形態ではCo)とシリサイド化すべきシリコン層521,522の下部に空隙701,702が挿入された素子構造を形成する。これに、従来なされているように、金属膜を堆積して熱処理を行うことにより、シリサイド化反応を進行させる。金属原子の拡散は空隙701,702に阻まれ、基板部に形成されたpn接合面に金属原子が到達することはなくなる。この後、空隙701,702に低温で導電性不純物を含んだアモルファスシリコン層を埋め込み形成し、ソース・ドレイン拡散層111,112との電気的接続を行う。この過程は十分低温であるので、金属原子は拡散しない。従って、これに伴う接合リークも発生しない。
【0031】
また、基板部に形成されたpn接合面に金属原子が拡散し到達することがないため、ソース・ドレイン領域に追加形成するシリコン層の膜厚は、最低限シリサイド化によって消費されるシリコン層の膜厚以上あればよく、金属原子の拡散を予防するために不必要に厚くする必要がない。さらに、ソース・ドレイン領域のエクステンション部の接合深さは、シリサイド化に伴う接合リークを考慮する必要がないため、設計上必要な任意の深さに設定できる。また、この接合部の深さは、追加形成するシリコン層の膜厚によらず一定に保たれる。これにより、接合面がシリコン基板表面(チャネルの形成される面)下の目的の一定位置に精度良く保たれるために、接合面位置のずれによる短チャネル効果が防止され、しきい値電圧の制御性が保たれる。
【0032】
さらに、ソース・ドレイン領域上に追加形成するシリコン層を素子分離領域上に任意に延在させることができる。このため、ソース・ドレイン領域と基板との寄生容量を低減することができ、同時に延在させた部分を局所的電気配線の一部としても利用可能である。その上、この構造では、素子分離周辺部での異常なシリサイド化反応による接合リークの発生も抑制することができる。加えて、シリサイド層が自由端を有し、空中に保持された格好のシリコン層上で進行するため、シリサイド化に伴う体積変化及びこれに起因する応力の発生を回避でき、これによる新たな接合リークの発生を抑制できる。
【0033】
また、この空隙は、シリサイド形成後、高濃度の不純物を含有した半導体物質で低温で埋め込むことができる。このため、金属原子の拡散が阻止されると同時に、シリサイド化熱処理に伴う不純物の拡散を回避でき、非常に急峻な不純物分布を持ったソース・ドレイン領域を形成することが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
【0035】
図3は、本発明の一実施形態に係わるMOSFETの素子構造を示す断面図である。このFETは、Co原子の基板への拡散を抑制したサリサイド型ESD構造となっている。
【0036】
図中の100はp型のシリコン基板であり、この基板100上の素子形成領域を囲むように素子分離領域101,102が形成されている。素子分離領域101,102で囲まれた素子形成領域には、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜200を介してポリシリコンからなるゲート電極300が形成されている。ゲート電極300を挟んで基板100の表面層には、基板と逆導電型のn+ 型拡散層(ソース・ドレイン領域)111,112が形成されている。
【0037】
ソース・ドレイン領域111,112上には、接続用の第1のシリコン層900(901,902)がそれぞれ形成され、その上にはシリサイド化用の第2のシリコン層520(521,522)が形成されている。シリコン層900は、ゲート側においてゲート電極300とは離れて形成され、ゲート電極300と反対側においては素子分離領域101,102上に一部延在して形成されている。シリコン層520は、ゲート側において端部がシリコン層900よりも突出し、且つゲート電極300とは非接触で形成されている。また、ゲート電極300上にはTiN等の導電膜403を介してシリコン層520(523)が形成されている。
【0038】
シリコン層520には、その上面からCoと反応させてシリサイド層800(801,802,803)が形成されている。シリサイド層800は、シリコン層520の全体ではなく、下部を一部残すように形成されている。ゲート電極300の側面には側壁絶縁膜600(601,602)が形成されている。そして、この側壁絶縁膜600はシリコン層521,522のゲート側端部を覆うようになっている。
【0039】
次に、本実施形態のMOSFETの製造方法について、図4及び図5の工程断面図を基に説明する。
【0040】
まず、図4(a)に示すように、公知の製造技術を用いてMOSトランジスタの基本構造を作成した。即ち、シリコン基板100の素子形成領域を囲むように素子分離領域101,102をエッチング後、該領域にシリコン酸化膜を埋め込み形成した。続いて、素子分離領域101,102で囲まれた素子形成領域で、基板表面にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜200を介してポリシリコンからなるゲート電極300を形成し、更にゲート電極300の左右に、ソース・ドレイン領域の一部となる、基板と逆の導電性を有した拡散層111,112を形成した。
【0041】
次いで、図4(b)に示すように、導電性を有しシリコンに対して選択的に除去可能な物質、例えばTiN膜400を、スパッタ法などを用いて、例えば10nmの膜厚で基板全面に堆積する。続いて、追加ソース・ドレイン領域を形成すべき半導体物質であるシリコン層500を、CVD法などを用いて、例えば40nmの膜厚で全面に堆積する。シリコン層500は予め拡散層111,112と同じ導電性の不純物を含んでいることが望ましい。勿論、シリコン層形成後、導電性の不純物を導入することも可能である。
【0042】
次いで、この構造体を炭素含有プラズマ中に晒し、図4(c)に示すように、シリコン層500の水平面501,502,503に選択的に炭素を導入する。炭素含有プラズマは、公知の技術の範囲内の効果的な方法で生成することができる。炭素の供給源は、プラズマ内に炭素を供給できる任意の供給源でよい。例えば炭素含有プラズマは、CF4 ,CHF3 ,CCl,CH4 などのガスをプラズマ中に供給することで生成できる。
【0043】
一般に、プラズマは、その状態を維持するために、周囲の物質に対し正の電位を帯びるようになる。この結果、プラズマより、周囲の物質に対して正電荷を帯びた粒子を垂直に入射させる方向に電界が発生する。よって、プラズマ中の正電荷を帯びた炭素粒子は、シリコン層500の水平面501,502,503に垂直に衝突する。一方、垂直表面511,512には炭素粒子は注入されない。通常使われるRIE(Reactive Ion Etching)のプラズマからの入射粒子は1KV以下で加速されているので、この炭素含有シリコン層の厚さは数十オングストロームに止まる。炭素含有シリコン層の炭素含有率は1atomic%以上あればよい。
【0044】
次いで、米国特許(USP6051509)に開示されているように、炭素含有シリコン層を熱酸化し、形成された酸化膜を200:1の希HF溶液中に浸すと、希HF溶液中でのエッチングの進行はあるところ(1〜2nm)で殆ど止まってしまう。よって、シリコン層500の水平面501,502,503上にのみ選択的に酸化膜を形成し、垂直表面511,512を露出することができる。露出したシリコン垂直表面511,512を、水平面501,502,503上の酸化膜をマスクとして、例えばCDE(Chemica1 Dry Etching)法を用いて、選択的に除去することができる。
【0045】
さらに、シリコン垂直表面511,512が選択的に除去されたゲート電極の側部に露出するTiN膜400の垂直側部401,402を、例えば硫酸と過酸化水素水の混合液に浸すことで、さらに選択的に除去できる。このとき、上記混合液に浸す時間を調整して、シリコン層水平部501,502のゲート側部下部301,302のTiN膜も若干後退するようにする。図4(d)は、上記の説明に基ずき、図4(c)の半導体基板を処理した後の断面図を示している。
【0046】
次いで、図4(d)の半導体基板に、絶縁体膜としてのシリコン窒化膜を、例えばCVD法などを用いて全面に堆積する。このとき、シリコン層水平部501,502のゲート側部下部301,302にもシリコン窒化膜が形成される。次いで、これを選択的にRIE法により垂直方向に異方性エッチングすることで、ゲート側壁絶縁膜601,602を形成する。このとき、シリコン層水平部501,502のゲート側部下部301,302のシリコン窒化膜は残存し、シリコン層水平部501,502を支える構造になる。また、ゲート電極上部にはTiN膜403がゲート側壁601,602に封入される形で存在する。図5(e)は、この段階の半導体基板の断面図を示している。
【0047】
次いで、図5(f)に示すように、追加形成したシリコン層501,502のうちソース,ドレイン上、局所的電気配線に使用する部分など必要される部分を除いて、これを例えばリソグラフィ法とRIE法を用いて除去する。このとき、残存するシリコン層のうちソース,ドレインを形成する部分521,522(シリサイド化用シリコン層)は、拡散層111,112を覆い、素子分離領域111,102上にかかるようにする。このことで、ソース,ドレインと基板との寄生容量を低減することができる。
【0048】
この後、半導体基板を硫酸と過酸化水素水の混合液に浸すことで、残存するTiN膜400を残らず等方エッチングして除去する。この結果、ソース,ドレインを形成するシリコン部分521,522の下部には空隙701,702が形成され、これらのシリコン部分521,522はゲート側壁絶縁膜601,602により空中に保持される。
【0049】
このとき、ゲート側壁絶縁膜601,602を形成する絶縁膜がゲート側部下部301,302において、ソース,ドレインを形成するシリコン部分521,522と拡散層111,112との間に存在することで、この部分のソース,ドレイン拡張部としての機能を確保する。しかも、ゲート側壁絶縁膜601,602に食い込んだシリコン部分521,522の一部は、ソース,ドレイン拡張部にソース,ドレイン電圧の効果を絶縁膜を通して及ぼし、この部分の空乏化を抑制し電気抵抗を低減する、いわば補助的なゲート電極の役割を果たすことが期待される。
【0050】
一方、ゲート電極上のTiN膜403はゲート側壁絶縁膜601,602で封入されているので残存する。勿論、TiN膜400の形成後、これを適宜なパターンに加工形成した後にシリコン層500を形成し、上記の手続きを行えば、ゲート側壁絶縁膜601,602以外に、シリコン部分521,522が素子分離上に直接、支持点を有するようにできることは言うまでもない。
【0051】
次いで、半導体基板上に、スパッタ法等によりCoを、例えば10nmの厚さで全面に堆積する。このとき、拡散層111,112上には、ソース,ドレインを形成するシリコン層部分521,522が覆いとなって、Coは堆積しないことに注目すべきである。
【0052】
次いで、この半導体基板を、例えば500℃,30sec窒素中で急速熱処理し、Coと直接接しているシリコンとの間でシリサイド化反応を選択的に進行させる。これにより、シリサイド領域が、ソース上801,ゲート上803,ドレイン上802に形成される。シリサイド化は、ソース,ドレインを形成するシリコン層部分521,522を全て消費せず、その底部にシリコン部が残存するようにすることが望ましい。この場合、最終的なシリサイド層の厚さは35nm程度となる。素子分離領域上の未反応のCoは、硫酸と過酸化水素水の混合液に浸すことで選択的に除去する。さらに、例えば800℃,30sec窒素中で急速熱処理し、Coシリサイドの電気抵抗をさらに低減する。図5(g)は、この段階の半導体基板の断面図を示している。
【0053】
次いで、図5(h)に示すように、空隙701,702を埋め、ソース,ドレインを形成するシリコン部分521,522と拡散層111,112の電気的接続を図るため、アモルファスシリコン層(接続用シリコン層)900を基板の表面に一様に堆積させる。このアモルファスシリコン層900の堆積は、公知の技術の範囲内であり、例えば0.2Torr,400℃でSiH4 ガスを使用することで容易に形成することができる。
【0054】
アルファスシリコン層900は全ての表面で形成されるため、空隙701,702を埋める形で、シリコン層部分521,522の下部にもアルファスシリコン層901,902が形成されることに注目すべきである。また、SiH4 ガスにPH3 或いはB2 H6 などを混入させ、アモルファスシリコン層900をソース,ドレインと同じ導電性にしておく。これにより、シリコン層部分521,522と拡散層111,112の電気的接続が完成する。
【0055】
ゲート電極300とこの上のシリサイド領域803の間には既にTiNが封入されているために、その電気的接続は既に完了していることにも注意する。もちろん、ゲート上のTiNが除去され、ゲート電極300とこの上のシリサイド領域803の間に、701,702と同様の空隙を形成することもできる。この場合、この工程でその空隙が埋まり、電気的接続が図られるようになることは言うまでもない。
【0056】
この後、基板表面のアモルファスシリコン層900を、例えばCDE法などの等方的エッチング法を用いて除去する。ゲート電極側部、及び素子分離上のアモルファスシリコン層900が除去される、と同時に、シリサイド領域801,802,803が露出する。引き続き、例えば窒素雰囲気中600℃,30secで熱処理することにより、拡散層111,112のシリコンを種として、アモルファスシリコン層901,902を結晶化する。これにより、前記図3に示す構造が完成することになる。本発明者らの実験結果によれば、この熱処理でのCo起因のリーク源の拡散距離は1nm以下に止まる。従って、浅いソース,ドレイン拡散層111,112からリークが発生することはない。
【0057】
このようにして、非常に浅いソース,ドレイン拡散層111,112を備えながら、ゲート,ソース,ドレイン上がシリサイド化され、しかも、金属原子の拡散が抑制されているため接合リークが極めて低く抑えられる。その上、必要最低限の高さのソース,ドレイン持ち上げ構造で、ソース,ドレインの一部が素子分離上に乗り上げ局所的電気配線としても利用可で、同時に、その一部がゲート側壁内に埋め込まれたMOSFET素子が完成する。これに引き続き、公知の技術を用いて、層間絶縁膜とこれを通じた各電極へのコンタクトの形成、更には配線工程,実装工程などを経て、半導体装置を完成させる。
【0058】
以上のように本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)図5(f)(g)に示すように、ソース・ドレイン領域111,112上に形成する追加シリコン層521,522の下部に空隙701,702が挿入された素子構造をとることにより、従来なされているように、シリサイド化金属を堆積し、これに熱処理を行い、シリサイド化反応を進行させても、基板部に形成された接合面に金属原子が拡散し到達することはなくなる。従って、これに伴う接合リークも発生しない。
【0059】
(2)また、基板部に形成された接合面に金属原子が拡散し到達することがないため、ソース,ドレインとなるべき追加シリコン層521,522の膜厚は、最低限シリサイド化によって消費されるシリコン層の膜厚以上あればよく、金属原子の拡散を予防するために不必要に厚くする必要がない。
【0060】
(3)さらに、ソース,ドレインのエクステンション部の接合深さは、シリサイド化に伴う接合リークを考慮する必要がないため、設計上必要な任意の深さに設定できる。また、この接合部の深さは、追加形成するシリコン層521,522の膜厚によらず一定に保たれる。これにより、接合面がシリコン基板表面(チャネルの形成される面)下の一定位置に精度良く保たれるために、接合面位置のずれによる短チャネル効果を防止し、しきい値電圧の制御性が保たれる。
【0061】
(4)ソース,ドレインとなるべきシリコン層を素子分離絶縁膜上に伸張することで、ソース,ドレインと基板との寄生容量を低減することができ、同時に局所的電気配線の一部としても利用可能である。
【0062】
(5)その上、この構造では、素子分離周辺部での異常シリサイド化反応による接合リークの発生も抑制することができる。加えて、シリサイド化が自由端を有し、空中に保持された格好のシリコン層で進行するため、シリサイド化に伴う体積変化、及びこれに起因する応力の発生を回避でき、これによる新たな接合リークの発生を抑制できる。
【0063】
(6)また、この空隙は、シリサイド形成後、高濃度の不純物を含有した半導体物質で低温で埋め込むことができ、金属原子の拡散が進行しないと同時に、シリサイド化熱処理に伴う不純物の拡散を回避でき、非常に急峻な不純物分布を持ったソース,ドレインが形成できる。
【0064】
(7)空隙の形成をTiN膜を選択的にエッチング除去することで行い、ゲート上のTiN膜をゲート側壁で封入して残存させれば、ゲート電極と追加形成されたシリコン上のシリサイド領域との電気的接合が容易に達成される。
【0065】
(8)ゲート側部下部において、ゲート側壁を形成する絶縁膜が、ソース,ドレインを形成するシリコン部分とソース,ドレイン拡張部を構成する浅い拡散層との間に存在することで、ゲート側壁に食い込んだシリコン部分が、ソース,ドレイン拡張部にソース,ドレイン電圧の効果を絶縁膜を通して及ぼし、この部分の空乏化を抑制し電気抵抗を低減することができる。即ち、ゲート側壁に食い込んだシリコン部分に補助的なゲート電極の役割を持たせることができる。
【0066】
(変形例)
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。実施形態では、単一のMOSFETを用いて説明してきたが、上記手法が複数の素子に対しても同様に適応可能であること、半導体装置の一部を形成する素子群に対して選択的に適用できることはいうまでもない。さらに、実施形態とは異なる導電性のMOSFETに対しても応用できるのは勿論のことである。
【0067】
また、シリサイド化用シリコン層の下に形成するのは必ずしもTiN膜に限るものではなく、シリコン,シリコン酸化膜,シリコン窒化膜に対して選択的に剥離可能な物質を利用してもよい。例えば、TiN膜の代わりに炭素膜を用い、図5(f)に示す工程で、酸素ラジカルにより炭素膜を選択的に剥離するようにしてもよい。そして、炭素膜の除去により形成された空隙には、図5(h)に説明したようにシリコン層を形成すればよい。
【0068】
また、TiN膜の代わりに、WSiやTiSiNのような拡散阻止能力のある導電性物質を用いることも可能である。この場合、図5(f)で示した空隙を形成することなく、ゲート上及びソース,ドレイン上にこれを残存させたまま、図5(g)以下の工程を施すことも可能である。
【0069】
また、TiN膜を適当な形状に加工した後、シリコン層を形成することで、追加シリコン層がゲート側壁以外の支点でも空中に保持されるようにしてもかまわない。また、シリサイド化金属はCoに限定されるものではなく、本手法はいかなる金属物質をソース,ドレイン上に形成する場合にも有効であることを付言しておく。
【0070】
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、ソース・ドレイン領域の低抵抗化を図るためにシリサイド化した構造を有するMOS型電界効果トランジスタにおいて、シリサイド層を形成すべき領域にソース・ドレイン領域とは空隙を介してシリサイド化用シリコン層を形成したのち、このシリコン層上に金属膜を形成し、次いで熱処理を施して前記金属膜をシリサイド化し、しかるのち空隙を埋めるように接続用シリコン層を形成することにより、ソース・ドレイン領域の浅いpn接合位置を保ちつつ、接合リークを十分に抑えることができ、且つソース・ドレイン領域上に形成するシリコン層の厚さを薄くすることができる。
【0072】
また本発明によれば、ソース・ドレイン領域の低抵抗化を図るためにシリサイド化した構造を有するMOS型電界効果トランジスタにおいて、ソース・ドレイン領域上に形成されたシリコン層を介してCoシリサイド層を形成した構造において、シリコン層表面からソース・ドレイン接合面までの距離を150nm以下とし、ソース・ドレイン領域のpn接合面においてCo濃度を1×1016cm-3以下とすることにより、接合リークを十分に抑えることができる。
【0073】
また本発明によれば、ソース・ドレイン領域の低抵抗化を図るためにシリサイド化した構造を有するMOS型電界効果トランジスタにおいて、ソース・ドレイン領域上に第1のシリコン層を介して第2のシリコン層を形成すると共に、第2のシリコン層の端部がゲート側壁絶縁膜に入り込むように形成し、且つ第2のシリコン層をその上面から金属と反応させてシリサイド層を形成することにより、ゲート側壁に食い込んだシリコン部分が補助的なゲート電極の役割を果たし、ソース,ドレイン拡張部にソース,ドレイン電圧の効果を絶縁膜を通して及ぼし、この部分の空乏化を抑制し電気抵抗を低減する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリサイド化工程によるCoのシリコン基板への拡散を説明するためのもので、接合深さとリーク電流との関係を示す図。
【図2】シリサイド化工程によるCoのシリコン基板への拡散を説明するためのもので、基板表面からの深さとCoの濃度との関係を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係わるMOSFETの素子構造を示す断面図。
【図4】同実施形態のMOSFETの製造工程の前半を示す断面図。
【図5】同実施形態のMOSFETの製造工程の後半を示す断面図。
【符号の説明】
100…シリコン基板
101,102…素子分離領域
111,112…ソース・ドレイン拡散層領域
200…ゲート絶縁膜
300…ゲート電極
301,302…ゲート側部下部
400…TiN膜
401,402…ゲート電極側部のTiN膜
403…ゲート電極上に残存するTiN膜
500…持ち上げソース・ドレインを形成するシリコン層
501,502,503…炭素原子を導入された追加シリコン層の水平面
511,512…炭素原子が導入されない追加シリコン層の垂直面
521,522…シリサイド化用シリコン層(第2のシリコン層)
601,602…ゲート側壁絶縁膜
701,702…空隙
801,802,803…シリサイド層
900…アモルファスシリコン層
901,902…接続用シリコン層(第1のシリコン層)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a MOS field effect transistor (hereinafter abbreviated as MOSFET), and more particularly to a MOSFET having a silicide layer on a source / drain region and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in order to realize a high-speed and high-performance semiconductor device, demands for miniaturization and large-scale integration of individual semiconductor elements used for the semiconductor device are increasing. However, considering the miniaturization of MOSFETs, which are the main components of these semiconductor elements, various difficulties are associated with miniaturization and large-scale integration.
[0003]
For example, as the channel length of the MOSFET (that is, the length of the gate electrode) is reduced, a short channel effect in which the threshold voltage decreases occurs. If an element different from the threshold voltage intended at the time of designing a semiconductor circuit is formed, an element operation different from the design intention is caused and the function of the entire circuit is impaired. Further, since the threshold voltage depends on the processing dimension of the gate electrode, it is impossible to obtain an element having the desired characteristics even with a slight processing deviation, and a semiconductor circuit that requires a large number of uniform elements, such as a DRAM (Dynamic Random Access Memory) is extremely inconvenient.
[0004]
Such a short channel effect is caused by the fact that the distortion of the electric field at the source and drain portions of the MOSFET affects the vicinity of the center of the channel portion as the channel length is reduced. This effect can be avoided by bringing the position of the pn junction forming the source / drain region closer to the semiconductor surface, that is, by making the pn junction shallow. However, if the pn junction is simply shallow, the resistance of the source / drain region formed thereby increases, and high-speed transmission of signals transmitted through the element is hindered.
[0005]
In order to cope with this problem and reduce the resistance of the source and drain, a part of the upper part of the source / drain region is combined with a metal (silicide). As metal species for silicidation, elements such as Co, Ti, and Ni are used. Among these, Co is the metal species for silicidation that does not show an increase in electrical resistance (thin line effect) when it is formed into a thin line shape, maintains stability at high temperatures, and is compatible with miniaturized LSIs. However, when silicidation is performed, metal atoms diffuse rapidly in the silicon that forms the source / drain regions, and if a shallow pn junction is formed, it reaches the junction. For this reason, the leakage current of the junction portion is increased.
[0006]
The diffusion of this metal atom is extremely fast, and in the case of Co, it reaches a depth exceeding 100 nm only by performing a rapid heat treatment at 800 ° C. for 30 seconds for silicidation.
[0007]
Conventionally, in order to cope with such a problem, a semiconductor material is selectively formed on a surface portion of a semiconductor substrate where a source / drain region is to be formed, and the surface of this region is formed on the original semiconductor surface (that is, a channel is formed). The pn junction of the source / drain region and the silicide layer are formed through the additionally formed surface. As a result, the position of the junction is shallow with respect to the original semiconductor surface (that is, the surface where the channel is formed) and deep from the newly formed surface, and thus the thickness of the electrode portion forming the source / drain region (diffusion) A method employing a so-called E1evated Source Drain structure (hereinafter abbreviated as an ESD structure) that ensures the thickness of the layer has been used.
[0008]
Such selective silicon growth can be achieved using epitaxial growth techniques. However, in this method, the position of the pn junction of the source / drain region to be finally formed must be adjusted with extremely high accuracy on the original semiconductor surface or slightly below it. This is because when the junction is located above the surface (channel surface), the current driving capability of the MOSFET is significantly reduced. Moreover, if the junction is formed below the surface, a short channel effect will occur.
[0009]
By the way, the epitaxial growth technique is very sensitive to a surface state in which selective growth is performed. For example, the film thickness of silicon to be formed varies depending on the roughness of the substrate surface below it and the crystal structure. Further, the film quality (the presence or absence of defects) may vary depending on the surface shape. For example, the thickness and quality of the silicon layer formed on the source / drain regions differ depending on the element due to a natural oxide film on the substrate surface immediately before growth or damage introduced during processing of the gate electrode. There is a case.
[0010]
If the thickness of the additionally formed silicon film is not uniform, it becomes extremely difficult to form a junction portion of the pn junction near the original semiconductor substrate surface. This is because the impurities for forming the source / drain regions are introduced from the additionally formed silicon surface, so that the junction is formed at a certain position from this surface. If the film thickness is not uniform, the relative position of the original semiconductor surface from the additionally formed silicon surface becomes indefinite. Therefore, the position where the joint surface is to be formed is also indefinite.
[0011]
In addition, even when the additionally formed silicon film is non-uniform in quality, it is difficult to accurately match the junction portion of the pn junction with the target position below the original surface of the semiconductor substrate. Due to the difference in film quality (that is, the presence or absence of crystal defects), the impurity diffusion speed is modulated (Transient enhanced diffusion), and even if thermal diffusion of a predetermined impurity is performed to form a junction on the channel surface, This is because unexpected diffusion occurs and a uniform junction depth cannot be obtained.
[0012]
The same applies to the diffusion of metal atoms accompanying silicidation. If the film thickness and film quality are non-uniform, even if an additional silicon layer for silicidation is additionally formed on the source / drain regions, metal atoms will be diffused in a protruding manner from a thin film or a poor film quality. It easily reaches the joint surface. As a result, junction leakage occurs.
[0013]
Also, the diffusion of the metal in the crystal itself is very rapid. Therefore, the additional silicon layer to be formed must be very thick. However, for the reasons as described above, it is almost impossible to perform extremely thick selective silicon growth uniformly. Further, when the silicon layer to be additionally formed becomes thicker and almost equal to the height of the gate electrode, when the gate, source and drain are silicided at once (salicide process), electrical insulation between the gate, source and drain can be maintained. The drawback is that it becomes difficult.
[0014]
In addition, the selective silicon growth film is thinned in a region adjacent to the gate electrode. For this reason, the shortest distance from the metal-deposited layer to the bonding surface is determined by this portion, and the function of suppressing the junction leakage is limited no matter how thick the selected silicon growth film is.
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, with the miniaturization of the MOS field effect transistor, it is necessary to provide a silicide layer in order to keep the junction position of the source / drain region shallow and to keep the electric resistance of the source / drain region low. However, it becomes difficult to keep the unavoidable high-speed diffusion of the metal atoms forming the silicide layer and the junction leakage caused by the diffusion. When realizing an ESD structure to eliminate this difficulty, the selective silicon growth layer must be formed thick enough to match the height of the gate electrode, and uniform and uniform film formation was extremely difficult. .
[0016]
The present invention has been made in consideration of the above-described circumstances. The object of the present invention is to provide a shallow source / drain region in a structure in which a silicide layer is provided in order to reduce the resistance of the source / drain region. An object of the present invention is to provide a MOS field-effect transistor that can sufficiently suppress junction leakage while maintaining the pn junction position and can reduce the thickness of a silicon layer formed on the source / drain regions, and a method for manufacturing the same.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
(Constitution)
In order to solve the above problems, the present invention adopts the following configuration.
[0018]
That is, the present invention is a method for manufacturing a MOS field effect transistor having a silicide layer on top of a source / drain region formed on a surface portion of a silicon substrate with a gate electrode interposed therebetween, On the source / drain region, a film having an end portion separated from the gate electrode by a predetermined distance and selectively removable with respect to silicon, and an end portion partially protruding on the gate electrode side on the selectively removable film A step of forming a silicon layer for silicidation, a step of forming a sidewall insulating film on a side portion of the gate electrode so as to cover an end of the silicon layer for silicidation, and the selectively removable film By removing, a gap is formed between the source / drain regions and the silicon layer for silicidation. Forming, and For silicidation Forming a metal film on the silicon layer, siliciding the metal film, and filling the gap After the amorphous silicon layer is formed, the silicon layer is crystallized by heat treatment, Forming a connecting silicon layer.
[0019]
Here, preferred embodiments of the present invention include the following.
(1) Co was used as the metal film.
(2) A side wall insulating film is formed on the side of the gate electrode, and a silicidation silicon layer is formed so as to be held by the side wall insulating film.
(3) As a step of forming a silicidation silicon layer, a silicidation silicon layer is formed on a source / drain region via a TiN film, and then the TiN film is selectively removed.
[0020]
(4) As a step of forming a silicon layer for silicidation, after forming a TiN film on the source / drain region so that the end is separated from the gate electrode by a predetermined distance, the end is on the gate side on this TiN film. A silicon layer for silicidation is formed so as to partially protrude, and then a sidewall insulating film is formed on the side of the gate electrode so as to cover the end of the silicon layer for silicidation, and then the TiN film is selectively removed. To do.
(5) As a step of forming the connecting silicon layer, an amorphous silicon layer is formed in the gap by a CVD method, and then the silicon layer is crystallized by heat treatment.
[0021]
The present invention also includes a gate electrode formed on a silicon substrate via a gate insulating film, a source / drain region formed on the surface of the substrate across the gate electrode, and a side portion of the gate electrode. A sidewall insulating film; a first silicon layer formed on the source / drain region; a second silicon layer formed on the first silicon layer; and a second silicon layer formed on the second silicon layer. The second silicon layer is formed so that the end on the gate side penetrates into the side wall insulating film, and the silicide layer is formed from the upper surface of the second silicon layer by Co. And is formed by reacting with the second silicon layer. The portion of the sidewall insulating film The distance from the surface to the pn junction surface formed by the source / drain region is 150 nm or less, and the concentration of Co which is a silicide metal is 1 × 10 5 at the pn junction surface formed by the substrate and the source / drain region. 16 cm -3 It is characterized by the following.
[0022]
Here, preferred embodiments of the present invention include the following. That is, The first silicon layer is formed so as to partially extend on the element isolation region.
[0026]
In order to prove this, FIG. 2 shows SIMS measurement results showing Co atoms diffused in the substrate. 1 × 10 in this figure 16 cm -3 The value corresponds to the detection limit of SIMS. Thus, high-speed diffusion of metal atoms inevitably proceeds on the surface where the metal and silicon are in contact. When current leaks through the junction due to metal atoms that have penetrated deep into the substrate, the operation of the element is impaired, or information written in a memory element such as a DRAM is lost, which is the original function of the semiconductor device. Is lost.
[0027]
From the above results, the concentration of Co is sufficiently low (1 × 10 16 cm -3 In the case of the following, since the junction leakage is extremely small, it can be seen that the leakage current can be suppressed by forming a pn junction at a depth of 150 nm or more from the substrate surface. However, as described above, the source / drain regions have to be formed shallowly in order to suppress the short channel effect of the MOSFET. Furthermore, in the ESD structure, if the selective silicon growth layer is formed to a thickness of 150 nm or more, leakage current can be suppressed. However, if such a thick growth layer is formed, uniform and uniform film formation becomes difficult. It becomes impossible to accurately align the pn junction of the drain region with the target position.
[0028]
Accordingly, the source / drain regions are formed by the shallow diffusion layer, and the thickness of the silicon layer formed on the source / drain regions is sufficiently thin (the distance from the silicon layer surface to the pn junction of the source / drain regions is 150 nm or less) And the Co concentration in the pn junction of the source / drain regions is 1 × 10 16 cm -3 If the following can be set, all the above problems will be solved. For this reason, in the present invention, a silicon layer for silicidation is formed in a region where a silicide layer is to be formed via a gap from the source / drain region, and the silicon layer is not contacted with the source / drain region. By reacting with Co from the upper surface to form a silicide layer, diffusion due to silicidation of Co is prevented. Then, a silicide layer is connected to the source / drain region by forming a connection silicon layer in the gap.
[0029]
This idea can be applied not only to Co but also to other metals. In addition, the manufacturing method is not limited to this, and the thickness of the additionally formed silicon layer is 150 nm or less (more strictly speaking, the depth of the pn junction surface formed by the substrate and the source / drain regions and the thickness of the silicon layer). And the concentration of Co which is a silicide metal at the pn junction surface is 1 × 10 16 cm -3 The following is sufficient.
[0030]
More specifically, the present invention relates to an element structure in which voids 701 and 702 are inserted below the silicon layers 521 and 522 to be silicided with metal (Co in the embodiment), as will be described later (FIG. 5F). Form. For this purpose, as is conventionally done, a silicidation reaction is advanced by depositing a metal film and performing a heat treatment. The diffusion of metal atoms is blocked by the
[0031]
Further, since metal atoms do not diffuse and reach the pn junction surface formed in the substrate portion, the film thickness of the silicon layer additionally formed in the source / drain regions is at least that of the silicon layer consumed by silicidation. The film thickness may be greater than that, and it is not necessary to increase the thickness unnecessarily in order to prevent diffusion of metal atoms. Furthermore, the junction depth of the extension portion of the source / drain region does not need to take into account junction leakage accompanying silicidation, and can be set to an arbitrary depth necessary for design. Further, the depth of the junction is kept constant regardless of the thickness of the additionally formed silicon layer. As a result, the bonding surface is accurately maintained at a desired target position under the surface of the silicon substrate (surface on which the channel is formed), so that the short channel effect due to the displacement of the bonding surface is prevented, and the threshold voltage is reduced. Controllability is maintained.
[0032]
Furthermore, a silicon layer additionally formed on the source / drain regions can be arbitrarily extended on the element isolation region. For this reason, the parasitic capacitance between the source / drain regions and the substrate can be reduced, and the portion extended at the same time can be used as a part of the local electric wiring. In addition, with this structure, it is possible to suppress the occurrence of junction leakage due to an abnormal silicidation reaction in the periphery of the element isolation. In addition, since the silicide layer has a free end and proceeds on a suitable silicon layer held in the air, it is possible to avoid the volume change caused by silicidation and the generation of stress due to this, and a new junction due to this. Leakage can be suppressed.
[0033]
In addition, this void can be filled with a semiconductor material containing a high concentration of impurities at low temperature after silicide formation. Therefore, diffusion of metal atoms is prevented, and at the same time, diffusion of impurities accompanying silicidation heat treatment can be avoided, and source / drain regions having a very steep impurity distribution can be formed.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The details of the present invention will be described below with reference to the illustrated embodiments.
[0035]
FIG. 3 is a cross-sectional view showing an element structure of a MOSFET according to an embodiment of the present invention. This FET has a salicide type ESD structure in which Co atoms are prevented from diffusing into the substrate.
[0036]
In the figure,
[0037]
A first silicon layer 900 (901, 902) for connection is formed on the source /
[0038]
A silicide layer 800 (801, 802, 803) is formed on the
[0039]
Next, a method for manufacturing the MOSFET of this embodiment will be described based on the process cross-sectional views of FIGS. 4 and 5.
[0040]
First, as shown in FIG. 4A, a basic structure of a MOS transistor was created using a known manufacturing technique. That is, the
[0041]
Next, as shown in FIG. 4B, a conductive material that can be selectively removed from silicon, such as a
[0042]
Next, this structure is exposed to a carbon-containing plasma, and carbon is selectively introduced into the
[0043]
In general, the plasma becomes positive with respect to surrounding materials in order to maintain the state. As a result, an electric field is generated from the plasma in a direction in which particles having a positive charge with respect to the surrounding substance are vertically incident. Therefore, the positively charged carbon particles in the plasma collide perpendicularly with the
[0044]
Then, as disclosed in US Pat. No. 6,051,509, when the carbon-containing silicon layer is thermally oxidized and the formed oxide film is immersed in a 200: 1 diluted HF solution, etching in the diluted HF solution is performed. The progress almost stops at a certain place (1-2 nm). Therefore, an oxide film can be selectively formed only on the
[0045]
Further, by immersing the
[0046]
Next, a silicon nitride film as an insulator film is deposited on the entire surface of the semiconductor substrate of FIG. At this time, silicon nitride films are also formed on the gate side
[0047]
Next, as shown in FIG. 5 (f), the
[0048]
Thereafter, the semiconductor substrate is immersed in a mixed solution of sulfuric acid and hydrogen peroxide solution, and the remaining
[0049]
At this time, the insulating films forming the gate sidewall insulating
[0050]
On the other hand, the
[0051]
Next, Co is deposited on the entire surface of the semiconductor substrate to a thickness of 10 nm, for example, by sputtering or the like. At this time, it should be noted that the
[0052]
Next, this semiconductor substrate is subjected to rapid thermal processing in nitrogen at, for example, 500 ° C. for 30 seconds, and a silicidation reaction is selectively advanced with silicon in direct contact with Co. As a result, silicide regions are formed on the
[0053]
Next, as shown in FIG. 5 (h), an amorphous silicon layer (for connection) is formed to fill the
[0054]
Since the
[0055]
Note also that TiN is already sealed between the
[0056]
Thereafter, the
[0057]
In this way, the gate, source, and drain are silicided while providing the very shallow source / drain diffusion layers 111 and 112, and the diffusion of metal atoms is suppressed, so that the junction leakage is extremely low. . In addition, the source and drain lifting structure with the minimum height is possible, and part of the source and drain can be used as local electrical wiring on the element isolation, and at the same time, part of it is embedded in the gate sidewall. The completed MOSFET device is completed. Subsequently, using a known technique, the semiconductor device is completed through the formation of an interlayer insulating film and contacts to each electrode through the interlayer insulating film, as well as a wiring process and a mounting process.
[0058]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) As shown in FIGS. 5F and 5G, by taking an element structure in which voids 701 and 702 are inserted below
[0059]
(2) Further, since metal atoms do not diffuse and reach the bonding surface formed in the substrate portion, the film thicknesses of the
[0060]
(3) Further, the junction depth of the extension portions of the source and drain can be set to an arbitrary depth necessary for design because it is not necessary to consider junction leakage accompanying silicidation. Further, the depth of the junction is kept constant regardless of the thickness of the silicon layers 521 and 522 to be additionally formed. As a result, the bonding surface is accurately maintained at a certain position below the surface of the silicon substrate (the surface on which the channel is formed), so that the short channel effect due to the displacement of the bonding surface is prevented and the threshold voltage is controlled Is preserved.
[0061]
(4) By extending the silicon layer to be the source and drain on the element isolation insulating film, the parasitic capacitance between the source and drain and the substrate can be reduced, and at the same time, it can be used as a part of local electrical wiring. Is possible.
[0062]
(5) In addition, with this structure, it is possible to suppress the occurrence of junction leakage due to abnormal silicidation reaction in the periphery of the element isolation. In addition, since silicidation proceeds with a good silicon layer that has a free end and is held in the air, it is possible to avoid volume changes due to silicidation and the generation of stress due to this, thereby creating a new junction. Leakage can be suppressed.
[0063]
(6) Further, after the silicide is formed, this void can be filled with a semiconductor material containing a high concentration of impurities at a low temperature, and the diffusion of impurities accompanying the silicidation heat treatment is avoided at the same time as the diffusion of metal atoms does not proceed. Sources and drains having a very steep impurity distribution can be formed.
[0064]
(7) If the TiN film is formed by selectively removing the TiN film by etching and the TiN film on the gate is sealed by the gate sidewall and left, the gate electrode and the additionally formed silicide region on the silicon The electrical connection is easily achieved.
[0065]
(8) In the lower part of the gate side part, the insulating film forming the gate side wall exists between the silicon part forming the source and drain and the shallow diffusion layer forming the source and drain extension part. The etched silicon portion exerts the source and drain voltage effects on the source and drain extension portions through the insulating film, and the depletion of this portion can be suppressed and the electric resistance can be reduced. In other words, the silicon portion that has penetrated into the gate side wall can serve as an auxiliary gate electrode.
[0066]
(Modification)
In addition, this invention is not limited to embodiment mentioned above. Although the embodiments have been described using a single MOSFET, the above method can be similarly applied to a plurality of elements, and can be selectively applied to an element group that forms a part of a semiconductor device. Needless to say, this is applicable. Furthermore, it is needless to say that the present invention can also be applied to a conductive MOSFET different from the embodiment.
[0067]
Further, the formation under the silicidation silicon layer is not necessarily limited to the TiN film, and a material that can be selectively peeled off from silicon, silicon oxide film, or silicon nitride film may be used. For example, a carbon film may be used instead of the TiN film, and the carbon film may be selectively peeled off by oxygen radicals in the step shown in FIG. Then, a silicon layer may be formed in the gap formed by removing the carbon film as described in FIG.
[0068]
Further, instead of the TiN film, it is also possible to use a conductive substance having a diffusion blocking ability such as WSi or TiSiN. In this case, the steps shown in FIG. 5G and the subsequent steps can be performed without forming the voids shown in FIG. 5F and leaving them on the gate, the source, and the drain.
[0069]
In addition, after the TiN film is processed into an appropriate shape, a silicon layer may be formed so that the additional silicon layer is held in the air even at a fulcrum other than the gate side wall. Further, it should be noted that the silicidation metal is not limited to Co, and the present technique is effective when any metal material is formed on the source and drain.
[0070]
In addition, various modifications can be made without departing from the scope of the present invention.
[0071]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, in a MOS field effect transistor having a silicided structure for reducing the resistance of the source / drain regions, the source / drain regions are formed in the regions where the silicide layers are to be formed. After forming a silicon layer for silicidation through a void, a metal film is formed on the silicon layer, and then heat treatment is performed to silicidize the metal film, and then a silicon layer for connection is formed so as to fill the void. By forming the junction, leakage of junction can be sufficiently suppressed while maintaining the shallow pn junction position of the source / drain region, and the thickness of the silicon layer formed on the source / drain region can be reduced.
[0072]
Further, according to the present invention, in a MOS field effect transistor having a silicidized structure for reducing the resistance of the source / drain region, the Co silicide layer is formed via the silicon layer formed on the source / drain region. In the formed structure, the distance from the surface of the silicon layer to the source / drain junction surface is 150 nm or less, and the Co concentration is 1 × 10 5 at the pn junction surface of the source / drain region. 16 cm -3 By making the following, junction leakage can be sufficiently suppressed.
[0073]
According to the present invention, in a MOS field effect transistor having a silicidized structure for reducing the resistance of the source / drain regions, the second silicon is disposed on the source / drain regions via the first silicon layer. Forming a layer, forming an end of the second silicon layer so as to enter the gate sidewall insulating film, and reacting the second silicon layer with a metal from its upper surface to form a silicide layer; The silicon part biting into the side wall serves as an auxiliary gate electrode, and the effect of the source and drain voltage is applied to the source and drain extension through the insulating film, and the depletion of this part is suppressed and the electric resistance is reduced. can get.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining the diffusion of Co into a silicon substrate by a silicidation process and showing the relationship between junction depth and leakage current.
FIG. 2 is a diagram for explaining the diffusion of Co into a silicon substrate by a silicidation process and showing the relationship between the depth from the substrate surface and the Co concentration.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a device structure of a MOSFET according to an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing the first half of the manufacturing process of the MOSFET of the embodiment;
FIG. 5 is a cross-sectional view showing the second half of the manufacturing process of the MOSFET of the embodiment;
[Explanation of symbols]
100: Silicon substrate
101, 102 ... element isolation region
111, 112 ... Source / drain diffusion layer region
200: Gate insulating film
300 ... Gate electrode
301, 302 ... Lower side of the gate
400 ... TiN film
401, 402: TiN film on the side of the gate electrode
403 ... TiN film remaining on the gate electrode
500... Silicon layer for forming lifted source / drain
501, 502, 503... Horizontal plane of the additional silicon layer introduced with carbon atoms
511, 512 ... vertical plane of the additional silicon layer into which no carbon atoms are introduced
521, 522 ... Silicidation silicon layer (second silicon layer)
601 602... Gate sidewall insulating film
701, 702 ... void
801, 802, 803 ... silicide layers
900 ... Amorphous silicon layer
901, 902 ... Connection silicon layer (first silicon layer)
Claims (6)
前記ソース・ドレイン領域上に、端部が前記ゲート電極と所定距離離間してシリコンに対し選択的除去可能な膜と、この選択除去可能膜上に端部がゲート電極側に一部突出されたシリサイド化用シリコン層とを形成する工程と、
前記ゲート電極の側部に前記シリサイド化用シリコン層の端部を覆うように側壁絶縁膜を形成する工程と、
前記選択除去可能膜を選択的に除去することにより、前記ソース・ドレイン領域とシリサイド化用シリコン層との間に空隙を形成する工程と、
前記シリサイド化用シリコン層上に金属膜を形成する工程と、
前記金属膜をシリサイド化する工程と、
前記空隙を埋めるようにアモルファスシリコン層を形成した後に、該シリコン層を熱処理により結晶化することにより、接続用シリコン層を形成する工程と、
を含むことを特徴とするMOS型電界効果トランジスタの製造方法。A method of manufacturing a MOS field effect transistor having a silicide layer on top of a source / drain region formed on a surface portion of a silicon substrate across a gate electrode,
On the source / drain region, a film having an end portion separated from the gate electrode by a predetermined distance and selectively removable with respect to silicon, and an end portion partially protruding on the gate electrode side on the selectively removable film Forming a silicidation silicon layer;
Forming a sidewall insulating film on the side of the gate electrode so as to cover the end of the silicidation silicon layer;
Forming a gap between the source / drain regions and the silicidation silicon layer by selectively removing the selectively removable film;
Forming a metal film on the silicidation silicon layer;
Siliciding the metal film;
Forming an amorphous silicon layer so as to fill the void, and then crystallizing the silicon layer by heat treatment to form a connection silicon layer;
A method of manufacturing a MOS field effect transistor comprising:
前記第2のシリコン層は、ゲート側の端部が前記側壁絶縁膜に入り込んで形成され、前記シリサイド層は前記第2のシリコン層をその上面からCoと反応させて形成されるものであり、
前記第2のシリコン層の前記側壁絶縁膜に入り込んだ部分の表面からソース・ドレイン領域が形成するpn接合面までの距離が150nm以下であり、且つ前記基板とソース・ドレイン領域が形成するpn接合面において、シリサイド化金属であるCoの濃度が1×1016cm-3以下であることを特徴とするMOS型電界効果トランジスタ。A gate electrode formed on the silicon substrate via a gate insulating film, a source / drain region formed on the substrate surface across the gate electrode, a sidewall insulating film formed on a side portion of the gate electrode, A first silicon layer formed on the source / drain region; a second silicon layer formed on the first silicon layer; a Co silicide layer formed on the second silicon layer; Comprising
The second silicon layer is formed such that an end on the gate side enters the sidewall insulating film, and the silicide layer is formed by reacting the second silicon layer with Co from the upper surface thereof,
The distance from the surface of the portion of the second silicon layer entering the sidewall insulating film to the pn junction surface formed by the source / drain region is 150 nm or less, and the pn junction formed by the substrate and the source / drain region On the surface, a MOS field effect transistor characterized in that the concentration of Co which is a silicide metal is 1 × 10 16 cm −3 or less.
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