JP3815779B2 - 示温インクによる熱履歴識別方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶やペットボトルや紙パック等の容器内に飲料や食料等の内容物が充填・密封された商品について、加温状態で保存されている商品の内容物の品質管理のために、容器又は商品の製造時に容器外面の適所に示温インクにより熱履歴識別用マークを印刷して、この熱履歴識別用マークの変色(消色)より商品の製造後の熱履歴を識別するようにした、示温インクによる熱履歴識別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
缶入りやペットボトル入りの飲料製品等において、商品が温かい状態で消費者の手に届くように、自動販売機のホットベンダー内やコンビニエンスストアーの加温室内に入れた状態で商品を販売するということが従来から一般的に行われているが、そのような加温状態で商品を保存しながら販売する場合、商品が製造された後での加温状態での保存期間が長くなると、外観上は全く変化がなくても、長期間の熱履歴(温度×時間)によって内容物が変質して、消費者に風味が良くないという悪印象を与えるだけでなく、それが著しい場合には、品質異常として消費者からのクレームの対象になることもある。
【0003】
これに対して、加温状態での時間の経過に連れて徐々に変色するような示温インクを使用して、商品の製造時に容器外面の適所に熱履歴識別用のマーク(記号、図形、又は文字等)を印刷しておくことで、加温状態で保存されている各商品について、熱履歴識別用マークの変色程度を観察して、製造後の熱履歴を識別することにより、内容物の変質の度合いを簡便に判断できるようにして、それにより、容器を非破壊の状態で、商品の内容物の品質を管理するということが従来から考えられている(例えば、特開平11−189741号公報,特開平11−296086号公報,特開2000−309733号公報,特開2000−9550号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように自動販売機や加温室により加温状態で保存しながら販売される商品について、通常、内容物の種類が異なる複数の商品が、同じ自動販売機や加温室に収容された状態で販売されているが、それら複数の商品において、内容物の種類の違いにより、内容物が熱により変質劣化する(廃却時期に至る)までの熱履歴が異なることがある。そのため、同じ場所で保存している商品であっても、どの程度の熱履歴を受けた時点で商品を廃却処分にするかは、内容物の種類の違いにより異なることがある。
【0005】
すなわち、例えば、飲料缶詰について55℃の恒温室で保存したときの内容物の変質速度を調査した結果、無糖ブラックコーヒーでは、2週間で加熱臭が感じられ、4〜5週間で加熱臭が大となり酸味が強くなって飲用不適となる。ミルクコーヒーでは、4週間程度で加熱臭や酸味が感じられ、7〜8週間以降で飲用不適となる。また、緑茶やウーロン茶では、2〜4週間で渋みが増し、8週間以降で飲用不適となる。ミルク入り紅茶では、2〜4週間でミルク分の分離が見られ、8週間以降で飲用不適となる。ホットレモンでは、1〜2週間で異味異臭が感じられ、4週間以降で飲用不適となる。
【0006】
そのため、同じ場所に保存されている内容物の異なる各商品の品質を管理する場合、同じ示温インクにより同じように熱履歴識別用マークを付与していると、それぞれの商品の内容物の変質劣化による廃却時期を、それぞれの商品に付与された熱履歴識別用マークの変色程度の違いから判断しなければならないが、販売の現場でセースルマン等が各商品を目視して、熱履歴識別用マークの変色程度の違いを見分けることで、それぞれの商品の廃却時期を正確に判断するということは実際上は難しい。
【0007】
これに対して、内容物が異なる複数の商品に対して熱履歴識別用マークを付与する場合に、それぞれの内容物の熱による変質速度に合わせて、その内容物が変質劣化する(廃却時期に至る)だけの熱履歴で完全に消色するような示温インクを使用することにより、各商品に付与されている熱履歴識別用マークが消色しているのを目視することで、内容物の異なる商品のそれぞれの廃却時期を、販売の現場で誰にでも容易に判断できるようにするということが考えられる。
【0008】
なお、上記の点に関して、熱履歴識別用マークによる熱履歴の識別が容易なように、色差が大きい(消色する)示温インクを用いるということは、例えば、特開平11−296086号公報中に記載されており、また、種々の保存条件(例えば、加温状態で商品の内容物が変質劣化する保存期間)に合わせて、熱履歴識別用マークに使用する示温インクの種類(インクの固形成分)を変えるということは、特開平11−189741号公報中に記載されている。
【0009】
しかしながら、上記のように商品の内容物の種類の違い(熱履歴による変質速度の違い)に合わせて示温インクの種類(インクの固形成分)を変える場合、対象となる商品の内容物の種類が変わる毎に、印刷装置(インクジェットプリンター等)のタンクに収納されたインクを入れ替えなければならず、その作業が面倒なものであると共に、商品の内容物の種類に応じて多種類の示温インクを予め用意しておく必要があることから、生産コストが上がるという問題がある。
【0010】
一方、加温状態で保存されている一つ一つの商品について考えた場合、特に、緑茶やウーロン茶のような比較的長期間の熱履歴により徐々に風味が落ちて飲用不適となるような内容物では、販売期間中に内容物の品質状態を適切に管理するために、内容物が完全に変質劣化して廃却時期に至るまでの間、中間時点での熱履歴を常に把握できるようにしておくことが好ましいが、そのような中間時点での熱履歴を識別するためには、徐々に変色している熱履歴識別用マークについて、識別用の比色カードや色差計等を使用することにより、変色程度の違いを細かく検査することが必要となって、単なる目視だけでは容易に判断できないという問題がある。
【0011】
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、示温インクによる熱履歴識別方法において、一種類の示温インクによる複数の熱履歴識別用マークについて、同じ熱履歴でも消色する時期が異なるようにすることを課題とするものである。
【0012】
そのようにすることで、内容物の種類が異なる複数の商品について、内容物の変質劣化による各商品の廃却時期を、多種類の示温インクを使用することなく、それぞれの熱履歴識別用マークの消色によって容易に判断することが可能となり、また、一つ一つの商品について、内容物が完全に変質して劣化するまでの中間時点での熱履歴を、識別用の比色カードや色差計等を使用することなく、その商品の複数の熱履歴識別用マークの何れかの消色によって容易に判断することが可能となる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、上記の請求項1に記載したように、容器内に内容物が充填・密封された商品の製造後の熱履歴を、容器外面の適所に示温インクで印刷した熱履歴識別用マークにより識別する方法において、加温状態での時間の経過に連れて最終的に消色する示温インクで、固形成分が同じである一種類の示温インクを使用して、この示温インクの印刷時のインク粘度を調整することで、容器外面に印刷される熱履歴識別用マークのインク膜厚を変えることにより、複数の熱履歴識別用マークについて、同じ熱履歴でも消色する時期が異なるようにすることを特徴とするものである。
【0014】
上記のような方法によれば、複数の熱履歴識別用マークのそれぞれについて、そのインク膜厚(塗膜の乾燥膜厚)を変えておくことにより、多種類の示温インクを使用することなく、一種類の示温インク(固形成分が同じ示温インク)を使用するだけで、同じ熱履歴であっても、それぞれの熱履歴識別用マークの消色する時期を変えることができる。
【0015】
なお、上記のような方法について、上記の請求項3に記載したように実施することで、内容物の種類が異なる複数の商品について、内容物の熱履歴による変質速度が違っても、内容物の変質劣化によるそれぞれの商品の廃却時期を、容易に判断することができ、また、上記の請求項4に記載したように実施することで、一つ一つの商品毎に、内容物が変質して完全に劣化するまでの中間時点での熱履歴を、識別用の比色カードや色差計等を使用することなく、容易に判断することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の示温インクによる熱履歴識別方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の方法に関して、図1は、印刷時のインク粘度を調整する方法の一例について、その概略をフローチャートにより示し、図2は、一種類の示温インクにより印刷されてインク膜厚が異なる複数(3個)の熱履歴識別用マークについて、日数の経過によるそれぞれのインク色調変化をグラフにより示すものである。
【0017】
本発明の方法で使用される示温インクについては、固形成分として、呈色成分である酸塩基変色性染料と、有機酸等のようなpH変化を誘発させる物質と、バインダーとなる樹脂成分と、その他の適当な成分(導電性付与物等)とを有するものであり、溶剤によって所望のインク粘度(インク濃度)に希釈されるものであって、印刷されたインク塗膜の膜厚が全体的に均一となるように、インク中にはレベリング剤が添加されている。
【0018】
酸塩基変色性染料としては、チモールブルー,メチルイエロー,メチルオレンジ,メチルレッド,フェノールレッド,クレゾールレッド,フェノールフタレイン,アリザリンエロー,ブロモフェノールレッド,クロロフェノールレッド,キシリノールオレンジ,フェノールスルホフタレイン等の染料が用いられる。
【0019】
pH変化を誘発させる物質としては、サリチル酸,クエン酸,リンゴ酸,レブリン酸,マレイン酸,フタル酸等の有機酸類や、エチルアミン,ジエチルアミン,トリエチルアミン,ブチルアミン,トリブチルアミン,ヘキサンジアミン,ヘキシルアミン,ベンジルアミン,メチルアミン等のアミン類、或いは、アンモニア,水酸化ナトリウム,安息香酸ナトリウム等の塩基性物質が用いられる。
【0020】
バインダーなる樹脂成分としては、フェノール樹脂,ブチラール樹脂,エポキシ樹脂,ポリアミド樹脂,ロジン変性マレイン酸樹脂,アクリル樹脂等が用いられ、溶剤としては、メチルエチルケトン,エタノール,メチルイソブチルケトン,メタノール,イソプロパノール,シクロヘキサノン等が用いられる。
【0021】
レベリング剤としては、シリコーンが用いられる。このレベリング剤の添加量については、3〜6%(溶剤により希釈されたインク中の含有量)が好ましく、レベリング剤の添加量が必要以上に多い場合には、インク塗膜の形状が山のように中心部で厚くなり、その逆に少な過ぎる場合には、インク塗膜の形状がクレータ状に中央部で薄くなって、何れにしても全体的に均一な膜厚のインク塗膜が得られない。
【0022】
示温インクを印刷したときのインク塗膜の膜厚を均一にするためには、上記のようにレベリング剤を適量だけ用いるのが好ましく、示温インクにより熱履歴識別用マークを印刷したときのインク塗膜の膜厚が不均一であると、加熱されたときに変色ムラが発生し易くなって、熱履歴識別用マークの変色による熱履歴の識別を正確に行うことが難しくなる。
【0023】
上記のような成分を有する示温インクにおける変色の原理について説明すると、印刷された示温インクから溶剤が揮発することで、酸塩基変色性染料による所定の色のインク塗膜(固形成分による塗膜)が形成され、このインク塗膜が加熱されると、有機酸等の物質が分解してインク塗膜のpHが変わることにより酸塩基変色性染料の構造が変化して、インク塗膜の色が徐々に薄くなり、さらに加熱が続くことで染料が昇華・分解して、最終的には無色(樹脂色)となるものである。
【0024】
ところで、上記のような変色の原理によって熱履歴により最終的に消色する示温インクの変色速度については、印刷されて容器外面に塗布されたインク塗膜の乾燥膜厚とも密接な関係があって、膜厚が薄いと変色速度が速くなり、膜厚が厚いと変色速度が遅くなる性質がある。本発明の方法は、この性質を利用したものであって、一種類の示温インク(固形成分が同じ示温インク)による複数の熱履歴識別用マークについて、その変色速度を、例えば、商品の内容物の種類の違い(熱履歴による変質速度の違い)に応じて変えたり、同じ商品に付与した複数の熱履歴識別用マーク毎に変えたり、適宜に調整できるようにしている。
【0025】
すなわち、示温インクによる熱履歴識別用マークについて、内容物の種類が異なる各商品に対してそれぞれ付与する場合、従来は、内容物の熱履歴による変質速度に対応して、インクの目標変色速度を設定し、示温インクの固形成分をそれに適合したインク配合組成物とすることで、それぞれの内容物の変質速度の違いに応じて変色速度が異なるようにしている。また、一つ一つの商品において、内容物の熱履歴による変質の度合いを判断する場合、従来は、識別用の比色カードや色差計等を使用することにより、徐々に変色している熱履歴識別用マークの変色の程度を検査している。
【0026】
これに対して、本発明の方法では、その第1実施形態において、加温状態での時間の経過に連れて最終的に消色する示温インクを使用し、内容物の種類が異なる複数の商品のそれぞれに対して、固形成分が同じ示温インクにより、熱履歴識別用マークを容器外面の適所に印刷するのに際して、それぞれの内容物の熱による変質速度の違いに応じて、印刷時のインク粘度を調整することで、各商品の容器外面に印刷される熱履歴識別用マークのインク膜厚を変えておくことにより、内容物の種類が異なる複数の商品における内容物の変質劣化の有無(即ち、内容物の変質劣化による廃却時期)を、それぞれ商品の熱履歴識別用マークの消色によって判断するようにしている。
【0027】
また、その第2実施形態において、加温状態での時間の経過に連れて最終的に消色する示温インクを使用し、一つ一つの商品毎に、熱履歴識別用マークを容器外面の適所に印刷するのに際して、固形成分が同じ示温インクで、インク膜厚が異なる複数の熱履歴識別用マークをそれぞれの商品毎に付与しておくことにより、それぞれの商品について、内容物が変質して完全に劣化する(廃却時期に至る)までの中間時点での熱履歴を、その商品の複数の熱履歴識別用マークの何れかの消色によって判断するようにしている。
【0028】
上記のような本発明の方法の各実施形態において、印刷時のインク粘度を調整する方法については、何れも、コンピューターに接続されたインク粘度制御装置(インクジェットプリンター等のプリンター内に装備)を使用して、予めコンピューター(パソコン等)に入力したインク粘度の設定値と、プリンター内のタンクに貯留された示温インクを計測した実測データとに基づいて、インク粘度制御装置によって示温インクに供給する溶剤の供給量を制御することにより、示温インクの固形成分と溶剤の割合を調整して、印刷時にプリンターのノズルから吐出される示温インクが目標のインク粘度(目標値から所定範囲内のインク粘度)となるようにしている。
【0029】
その際、一台のコンピューターに対して、一台又は複数台のプリンターのそれぞれに装備されたインク粘度制御装置が接続されることとなるが、一台のコンピューターに複数のインク粘度制御装置(該装置を内蔵するプリンター)が接続されている場合には、各インク粘度制御装置のそれぞれに対する粘度設定値の入力は、一台のコンピューターにおいて、各インク粘度制御装置毎にそれぞれ個別に行われることとなる。
【0030】
なお、一つの商品に対して一つの熱履歴識別用マーク(印刷する文字や図形が複数であっても、その何れもが同じインク膜厚のものである)を印刷する場合には、一台のプリンターでも、商品に応じてインク粘度を変えることで、内容物の種類が異なる複数の商品に対してインク膜厚が異なる熱履歴識別用マークをそれぞれ印刷することができるが(商品の数に応じた複数台のプリンターを使用しても良い)、一つの商品に対してインク膜厚が異なる複数の熱履歴識別用マークを同時的に印刷する場合には、複数の熱履歴識別用マークに対応した複数台のプリンターが必要である。
【0031】
それぞれのプリンター(一台又は複数台のそれぞれ)で印刷時のインク粘度を調整する方法については、概略的には図1に示すようなものである。具体的には、先ず、インク粘度の設定値(1〜200の範囲で自在に設定できる)を予めコンピューターに入力しておく。即ち、上記の第1実施形態では、内容物の種類が異なる複数の商品について、それぞれの粘度設定値を入力しておく。また、上記の第2実施形態では、一つ一つの商品について、複数の粘度設定値をそれぞれ入力しておく。コンピューターには、その他にも、環境データの設定や、ノズル温度,粘度計温度,インク粘度(実測粘度カウント値に換算)等を計測する場合の計測間隔の設定などを行っておく。
【0032】
コンピューターに接続されるインク粘度制御装置が装備されているプリンターでは、基本となるインク粘度(濃度)の示温インクがインクタンクに貯留されており、この示温インクがインクタンクからメインタンクに送り込まれると共に、補充液タンク(補充液として溶剤を貯留しているタンク)又はコンディショニングタンク(立ち上げ時や立ち下げ時のノズル洗浄の際に、補充液タンクからノズルに供給されて回収された溶剤を貯留しているタンク)に貯留されている溶剤が、インク粘度制御装置による制御によってメインタンクに送り込まれることで、メインタンク内において、示温インクのインク粘度(濃度)が略目標値(目標値から所定範囲内)となるように希釈されており、このメインタンク内の示温インクが、印刷時にノズルから吐出されるようになっている。
【0033】
すなわち、プリンターのメインタンクには粘度計が設置されており、プリンターに内蔵されたインク粘度制御装置では、予めコンピューターで設定された計測間隔に基づいて、ノズル温度,粘度計温度(インク温度),実測粘度カウント値(粘度計による計測値から換算した値)等を計測すると共に、それらの実測データー(粘度計温度及び実測粘度カウント値)と予めコンピューターに入力された粘度設定値とに基づいて、インク粘度の目標値(目標粘度カウント値)を算出し、このインク粘度の目標値(目標粘度カウント値)と実測値(実測粘度カウント値)とから溶剤の供給量を算出して、算出された溶剤の供給量となるように、コンディショニングタンク又は補充液タンクからメインタンクに供給する溶剤の量を制御している。
【0034】
その結果、メインタンク内で示温インクの固形成分と溶剤の割合が調整されて、インク粘度の実測値(実測粘度カウント値)が目標値(目標粘度カウント値)と略等しく(目標値から所定範囲内に)なった時点で、印刷の開始が可能な状態と判断されて、メインタンク内からの示温インクがノズルから吐出されることで熱履歴識別用マークが印刷されるようになっている。
【0035】
そのような本発明の示温インクによる熱履歴識別方法の一実施形態(第1実施形態)について、缶詰製品による具体的な実施例を以下に説明する。なお、本発明の方法は、以下の実施例に示すような缶詰に限らず、ペットボトルや紙パック等のその他の容器を使用した容器入り製品に対しても適用可能なものであることは言うまでもない。
【0036】
【実施例】
〔示温インクの成分〕
・酸塩基変色性染料として、メチルイエロー(樹脂に対し0.7重量%)
・pH変化を誘発させる物質として、サリチル酸亜鉛(樹脂に対し15重量%)と安息香酸ナトリウム(樹脂に対し15重量%)
・導電性付与物として、チオシアン酸アンモニウム(樹脂に対し2重量%)
・溶剤として、メチルエチルケトンとエタノール
・バインダー樹脂として、フェノール樹脂
・レベリング剤として、シリコーンをインク(溶剤を含む)中に5%添加
【0037】
上記のような成分の示温インクについて、樹脂に対する溶剤(メチルエチルケトンとエタノールを85:15の割合で混合した溶剤)の割合を20:80としたものを基本のインク粘度(濃度)として、コンピューターに接続された荷電型インクジェットプリンター(キーエンス製MK−8500/自動粘度制御システムを装備)を用いて、充填・巻締工程の後でレトルト殺菌処理されて商品として出荷されるまでの間の缶詰に対し、その内容物の熱履歴による変質速度に対応して、示温インクのインク粘度を調整した上で、プリンターのノズルから示温インクを吐出させて、缶外面(缶底面の製造日付が印刷された下)に熱履歴識別用マークを印刷(ロゴマーク,製造時刻,記号,図形等をドット印字)している。
【0038】
なお、示温インクを缶外面に印刷する際に、缶の表面温度が25℃から40℃の間であれば、印刷されたインク塗膜の膜厚(ドットの膜厚)の差は微小であって温度の影響はそれ程無いが、レトルト殺菌処理の直後のように缶の表面温度が高い状態や、寒冷地で缶の表面温度が特に低い状態では、印刷されたインク塗膜の膜厚に温度による影響が出るため、印刷されたインク塗膜の膜厚を安定化させるためには、缶の表面温度を25℃から40℃の間とするように環境を整える必要がある。なお、本実施例では、缶の表面温度を30℃とした状態で印刷している。
【0039】
内容物に対応した示温インクのインク粘度(濃度)の調整については、プリンターに装備されたインク粘度制御装置(自動粘度制御システム)に接続されたコンピューターにおいて、内容物の種類が異なる複数の商品について、それぞれのインク粘度の設定値(1〜200の範囲で自在に設定できる)を予め入力しておき、インク粘度制御装置において、プリンター内で計測したデーター(粘度計温度及び実測粘度カウント値)とコンピューターに予め入力した粘度設定値とに基づいてインク粘度の目標値(目標粘度カウント値)を算出し、インク粘度の目標値(目標粘度カウント値)と実測値(実測粘度カウント値)とから溶剤の供給量を算出すると共に、算出された溶剤の供給量となるように、インクタンクに貯留された基本粘度の示温インク(樹脂に対する溶剤の割合を20:80としたもの)に対してメインタンクで供給する溶剤の供給量を制御することにより、メインタンク内での示温インク中の固形成分(塗膜となる成分)と溶剤(揮発する成分)との割合を調整して、ノズルから吐出される示温インクが、缶詰の内容物の種類に応じた目標のインク粘度となるようにしている。
【0040】
具体的には、本実施例では、55℃の加温状態で2週間で内容物の品質が劣化するような缶詰に対応して、55℃の加温状態で熱履歴識別用マークが2週間で赤色から無色に変化するように、インク粘度の設定値を25に設定した。この設定値に基づいて算出された目標粘度カウント値は667であり、この目標粘度カウント値に基づいて溶剤が供給された後の示温インクの実測粘度カウント値は674であった。なお、粘度温度計は35.0℃であり、回転式振動粘度計による計測値は2.13mPa・S/25℃であった。そのような条件で印刷された熱履歴識別用マーク(A)では、インク塗膜の膜厚(乾燥膜厚)は2.3〜2.7μm(レーザーフォーカス変位計で測定)であった。
【0041】
また、55℃の加温状態で4週間で内容物の品質が劣化するような缶詰に対応して、示温インクのインク粘度(濃度)を上げて、55℃の加温状態で熱履歴識別用マークが4週間で赤色から無色に変化するように、インク粘度の設定値を100に設定した。この設定に基づいて算出された目標粘度カウント値は745であり、この目標粘度カウント値に基づいて溶剤が供給された後の示温インクの実測粘度カウント値は751であった。なお、粘度温度計は35.9℃であり、回転式振動粘度計による計測値は2.71mPa・S/25℃であった。そのような条件で印刷された熱履歴識別用マーク(B)では、インク塗膜の膜厚(乾燥膜厚)は2.8〜3.6μm(レーザーフォーカス変位計で測定)であった。
【0042】
さらに、55℃の加温状態で8週間で内容物の品質が劣化するような缶詰に対応して、示温インクのインク粘度(濃度)を上げて、55℃の加温状態で熱履歴識別用マークが8週間で赤色から無色に変化するように、インク粘度の設定値を150に設定した。この設定に基づいて算出された目標粘度カウント値は793であり、この目標粘度カウント値に基づいて溶剤が供給された後の示温インクの実測粘度カウント値は794であった。なお、粘度温度計は35.7℃であり、回転式振動粘度計による計測値は2.88mPa・S/25℃であった。そのような条件で印刷された熱履歴識別用マーク(C)では、インク塗膜の膜厚(乾燥膜厚)は5.5〜6.2μm(レーザーフォーカス変位計で測定)であった。
【0043】
上記のように内容物に対応してインク塗膜の膜厚(乾燥膜厚)が異なる熱履歴識別用マーク(A),(B),(C)について、55℃恒温室での各熱履歴識別用マーク(A),(B),(C)のインク色調変化について観察した結果、図2に示すように、2週間対応の熱履歴識別用マーク(A)では、2週間以降で消色レベルとなり、4週間対応の熱履歴識別用マーク(B)では、4週間以降で消色レベルとなり、8週間対応の熱履歴識別用マーク(C)では、8週間以降で消色レベルとなることが確認できた。なお、色調(a値)の測定は、日本電色製の微小面積色差計で3点測定した平均値により示したものである。
【0044】
上記の実施例で具体的に説明したような本発明の方法の第1実施形態によれば、内容物の種類が異なる各商品について、一種類の示温インク(固形成分が同じ示温インク)により熱履歴識別用マークを印刷しても、それぞれの内容物の熱履歴による変質速度の違いに対応して、それぞれの熱履歴識別用マークのインク膜厚(塗膜の乾燥膜厚)を変えていることで、同じ熱履歴であっても、商品によって熱履歴識別用マークの消色する時期が変わることとなる。そのため、それぞれの商品について、内容物の熱履歴による変質速度が違っても、熱履歴識別用マークの消色を目視することで、それぞれの内容物の変質劣化による各商品の廃却時期を容易に判断することができる。
【0045】
また、本実施形態の方法では、コンピューターに接続されたインク粘度制御装置(各プリンターに装備)を使用して、プリンター内でインクタンクからメインタンクに送り込まれた示温インクに対して供給する溶剤の供給量を制御することにより、示温インクの固形成分と溶剤の割合を調整して、印刷時にプリンターのノズルから吐出される示温インクが略目標(目標値から所定範囲内)のインク粘度となるようにしていることから、内容物の種類に応じたインク粘度の調整作業をコンピューター操作のみによって容易且つ確実に行うことができる。
【0046】
ところで、上記のような本発明の方法の第1実施形態に対して、更に、本発明の方法の第2実施形態について説明すると、上記の第1実施形態では、それぞれの商品毎に、一種類の熱履歴識別用マーク(印字数が複数あっても、その全てが同じインク膜厚で、同じ時期に消色する)を付与しているのに対して、第2実施形態では、それぞれの商品毎に、インク膜厚が異なる多種類の熱履歴識別用マーク(異なる時期に消色する複数のマーク)を付与することで、それぞれの商品についての販売状態を細かく管理できるようにしている。
【0047】
すなわち、上記の第1実施形態では、内容物の熱履歴による変質劣化の速度が異なる三種類の商品(缶詰)について、それぞれで廃却時期を簡単に目視判定できるように、2週間対応の熱履歴識別用マーク(A)と、4週間対応の熱履歴識別用マーク(B)と、8週間対応の熱履歴識別用マーク(C)との何れかを付与して、それぞれの商品に付与された熱履歴識別用マークの消色時点を、その商品の廃却時点として判断しているが、例えば、緑茶等のように、8週間以上の熱履歴を受けたときには飲用不適となるが、それまで徐々に風味が落ちるような内容物の場合には、完全に飲用不適となるまでの期間の中間時点での熱履歴を常に識別しておくことが、品質管理の上からは好ましい。
【0048】
そのような場合を考慮して、本発明の方法の第2実施形態では、一つ一つの商品に対して、例えば、2週間対応の熱履歴識別用マーク(A)と、4週間対応の熱履歴識別用マーク(B)と、8週間対応の熱履歴識別用マーク(C)とのように、インク膜厚が異なる複数の熱履歴識別用マークをそれぞれ付与して、各熱履歴識別用マークが段階的に消色するようにしており、それによって、完全に飲用不適となるまでの中間時点で、識別用の比色カードや色差計等を使用することなく、どのマークが消えてどのマークが残っているかを目視するだけで、それまでの熱履歴の経過を容易に判断することができる。
【0049】
以上、本発明の示温インクによる熱履歴識別方法の各実施形態について説明したが、本発明は、上記の各実施形態に示したような具体的な方法に限られるものではなく、例えば、示温インクのインク粘度の調整方法については適宜の方法が可能であり、また、内容物の種類が異なる各商品のそれぞれに対して、各商品毎にインク膜厚が異なる複数の熱履歴識別用マークを付与するようにしても良く、さらに、内容物を充填する前の容器外面に予め熱履歴識別用マークを付与しておいても良い等、適宜変更可能なものであることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したような本発明の示温インクによる熱履歴識別方法によれば、多種類の示温インクを用意することなく、一種類の示温インクを使用するだけで、同じ熱履歴であっても消色する時期が異なる複数の熱履歴識別用マークを付与することができる。その結果、内容物の種類が異なる複数の商品について、それぞれの内容物の変質劣化による各商品の廃却時期を、多種類の示温インクを使用することなく、各商品に付与した熱履歴識別用マークの消色によって容易に判断したり、或いは、一つの商品について、内容物が完全に変質劣化するまでの中間時点での熱履歴を、識別用の比色カードや色差計等を使用することなく、その商品に付与した複数の熱履歴識別用マークの何れかの消色によって容易に判断したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の示温インクによる熱履歴識別方法について、印刷時のインク粘度を調整するための方法の一例を概略的に示すフローチャート。
【図2】一種類の示温インクにより印刷されてインク膜厚が異なる複数(3個)の熱履歴識別用マークについて、日数の経過によるそれぞれのインク色調変化を示すグラフ。
【符号の説明】
A 2週間対応の熱履歴識別用マーク
B 4週間対応の熱履歴識別用マーク
C 8週間対応の熱履歴識別用マーク
Claims (4)
- 容器内に内容物が充填・密封された商品の製造後の熱履歴を、容器外面の適所に示温インクで印刷した熱履歴識別用マークにより識別する方法において、加温状態での時間の経過に連れて最終的に消色する示温インクで、固形成分が同じである一種類の示温インクを使用して、この示温インクの印刷時のインク粘度を調整することで、容器外面に印刷される熱履歴識別用マークのインク膜厚を変えることにより、複数の熱履歴識別用マークについて、同じ熱履歴でも消色する時期が異なるようにすることを特徴とする示温インクによる熱履歴識別方法。
- 目標とするインク粘度に応じて予め設定された粘度設定値と、示温インクを計測した実測データとに基づいて、示温インクに供給する溶剤の供給量を制御することにより、示温インクの固形成分と溶剤の割合を調整して、印刷時にプリンターのノズルから吐出される示温インクが目標のインク粘度となるようにしていることを特徴とする請求項1に記載の示温インクによる熱履歴識別方法。
- 内容物の種類が異なる複数の商品に対して、固形成分が同じである一種類の示温インクを使用して、熱履歴識別用マークを印刷する際に、それぞれの内容物の熱による変質速度の違いに応じて、各商品の容器外面に印刷する熱履歴識別用マークのインク膜厚を変えておくことにより、内容物の種類が異なる複数の商品における内容物の変質劣化の有無を、それぞれ商品の熱履歴識別用マークの消色によって判断するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の示温インクによる熱履歴識別方法。
- 一つ一つの商品毎に、固形成分が同じである一種類の示温インクを使用して、インク膜厚が異なる複数の熱履歴識別用マークを付与しておくことにより、それぞれの商品について、内容物が変質して完全に劣化するまでの中間時点での熱履歴を、その商品の複数の熱履歴識別用マークの何れかの消色によって判断するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の示温インクによる熱履歴識別方法。
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