JP3814563B2 - 無線通信装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数チャネルでのデータ通信を好適に行う無線通信装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノートブック型パーソナルコンピュータ(PC)等のポータブルコンピュータ、携帯情報端末及び携帯型プリンタ等の携帯機器が普及してきている。このような携帯機器は、小型かつ軽量であり、その可搬性を生かしたデータ通信を行うことができるという面がある。そのため、携帯機器の通信媒体としては、無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)が普及している。無線LANを利用することによって、有線の場合のようにケーブルを敷設する必要もなく、同一の無線エリア内であれば携帯可能な無線通信装置をどの場所に置いた場合であっても自動的にネットワークを構成することができ、即座に無線通信装置間の通信が可能になる。
【0003】
従来の無線LANは、伝送スピードがあまり高速ではなく、小容量のデータにしか適していなかった。しかし、最近では従来よりも無線LANの伝送スピードが向上してきており、従来の有線LANと遜色のない伝送スピードのある無線LANが出現している。そのため、画像データなどの大量データも、従来に比べ高速に無線伝送することが可能になりつつある。
【0004】
また、無線LANの通信エリアを拡大したり、従来の有線LANに接続された端末との間でも通信を可能にするために、無線LANと有線LANとの間にゲートウェイ装置を介在させる通信システムを構築することができる。このゲートウェイ装置をアクセスポイント(集中調停制御装置:以下、「AP」と称す。)と呼ぶ。しかし、このAPにおいては、有線LANと無線LANとの間で行われる通信をすべて処理するため、通信トラフィックが集中してしまう。
【0005】
そこで、AP自身の通信をAP以外の無線通信装置よりも優先的に通信を可能にする集中調停制御による通信方式を採用している。この集中調停制御機能を有しているAPは、通信権をコントロールし、AP自身の通信を優先的に行った後に、各無線通信装置を順次ポーリング(Polling)することによって各無線通信装置に対して任意の期間、通信権を譲渡する。
【0006】
通信権を譲渡された無線通信装置は、他の無線通信装置がその任意の期間通信しないため、他の無線通信装置から妨害されることなく通信することが可能であり、衝突による通信の無駄を排除することができる。
【0007】
ここで、通信権を譲渡された無線通信装置は、他の無線通信装置へデータを伝送することになるが、この場合、相手の無線通信装置に対して直接データを送信することができ、また、AP経由でデータを送信することもできる。通常、有線LANに接続されている無線通信装置や他のAPに接続されている無線通信装置に対してはAP経由でデータ伝送し、また、同一のAPに接続されている無線通信装置に対しては、直接その無線通信装置へデータを伝送するというように設定する。或いは、APが存在する場合は、AP経由でデータを伝送し、APが存在しない場合は、直接無線通信装置へデータを伝送するという設定が行われる。
【0008】
また、無線LANとして利用可能な周波数帯域は、複数のチャネルに分割されている。ここで、各々のチャネルは独立したネットワークを構成することが可能なため、同一の場所あるいは近い場所で複数のAPを利用したい場合には、別のチャネルに設定することで各々が独立した無線ネットワークとして利用できるため便利である。但し、無線LANを立ち上げるときには、どのチャネルを利用するかを設定する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例のような無線LANのデータ通信においては、サーバやプリンタ等の共有して利用する装置がある場合、複数チャネルのうちのいずれか一つのチャネルを設定して利用する必要がある。そのため、複数チャネルを利用することができないので、チャネル設定されないチャネルに設定さいている無線装置とは接続することができないという問題がある。
【0010】
また、複数のチャネルに各々アクセスポイントを設置し、そのアクセスポイントを有線LANで接続することにより、有線LAN経由で互いのチャネルとの通信を確保する方法がある。しかし、この方法を実現するためには、設備投資などに費用がかる上に、他のチャネルへデータ通信するためには、上記経路を用いて伝送されるため、伝送に時間がかかるという問題がある。
【0011】
さらに、複数チャネルを同時に利用する場合は、装置に複数の無線部を搭載することで可能になるが、装置が非常に高価になるという上に、一つのチャネルしか利用しない場合は残りのチャネルが無駄になるという問題がある。
【0012】
さらにまた、複数のチャネルを利用する方法としては、複数のチャネルを順次切り替えていく時分割多重方式が考えされるが、その場合には、データの有無やトラフィック量の多少に係わらず、チャネルが切り替わっていくため、効率よくチャネルを利用するには問題がある。
【0013】
さらにまた、複数のチャネルを利用する方法としては、複数のチャネルを順次切り替えていく時分割多重方式が考えされるが、その場合には、データ通信のトラフィック量が多いチャネルに切り替えて使うことができず、効率よくチャネルを利用するには問題がある。
【0014】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、複数のネットワークに参加することができ、より多くの他の無線通信装置との伝送効率の良い通信が可能である無線通信装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置であって、複数のチャネルに省電力モードで参加する参加手段と、該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する起動手段と、該起動手段によって起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信するデータ受信手段と、該データ受信したチャネルを、他のチャネルより優先させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
さらにまた、本発明に係る無線通信装置は、前記制御手段が、アドホック・モードでのステーションの起動間隔を短くすることを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明に係る無線通信装置は、前記制御手段が、インフラストラクチャ・モードでのステーションの起動間隔を長くすることを特徴とする。
【0023】
さらにまた、本発明は、複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置であって、複数のチャネルに省電力モードで参加する参加手段と、該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する起動手段と、該起動手段によって起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信するデータ受信手段と、該データ受信したチャネルを通常モードで通信する通信手段と、他のチャネルを不参加にする制御手段とを備えることを特徴とする。
【0026】
さらにまた、本発明に係る無線通信装置は、前記制御手段が、他のチャネルのアドホック・モードのネットワークを切断することを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。先ず、本発明の概要について説明する。
【0031】
本発明は、複数チャネルの中から一つのチャネルを選択してネットワークに参加することが可能な無線通信装置に関するものである。すなわち、本発明に係る無線通信装置は、複数チャネルの中から一つ以上のチャネルを選択することによって、複数のネットワークに参加することができ、各チャネルのネットワークに参加している他の無線通信装置からのアクセスを受けることを可能にするものである。
【0032】
このように、本発明に係る無線通信装置は、複数のネットワークに参加することができることによって、より多くの他の無線通信装置との通信が可能であって、複数の無線通信装置から構成される無線通信システムの利用が大幅に向上できるものである。そして、各ネットワークへ省電力モードで参加して各ネットワークを常時モニタせずに、各ネットワークの省電力モードの時に必要なモニタ期間中だけをモニタすることにより、各チャネルを切り替えてモニタすることを可能にしたものである。また、データ通信が開始された場合には、そのデータ通信を開始したチャネルを他のチャネルよりも優先して使用することで、伝送効率の向上を図ることができる。
【0033】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態による無線通信装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように無線通信装置は、アンテナ100、無線送受信部101、送信制御部104、受信制御部105、全体制御部106、I/O(Input/Output)部113、表示部114、操作部115及び無線制御部116を備えている。
【0035】
ここで、無線送受信部101は、変調部102・復調部103を備える。また、全体制御部106は、データ処理部107、データ記憶部108、データ入出力部109、送信メッセージ表示部110、省電力制御部112、自装置の動作モード管理テーブル112aとチャネル情報管理テーブル112bとを備える管理テーブル111及びチャネル制御部120とを備える。さらに、無線制御部116は、受信レベル検出部117、変調方式設定部118及びチャネル設定部119とを備える。
【0036】
上記無線通信装置の構成についてさらに詳述する。無線送受信部101は、アンテナ100に接続されており、アンテナ100への送信と受信を実行する。無線送受信部101において、変調部102は、送信制御部104からの送信データを無線周波数領域内で帯域制限し、予め定められた変調方式に基づいて変調信号に変換する。また、復調部103は、アンテナ100から受信した変調信号を復調して受信データに変換する。
【0037】
送信制御部104は、全体制御部106からのデータを送信データのフレーム構成に組み立て、データチェックのためのCRC(Cyclic Redundancy Check)及びデータエラーを訂正する誤り訂正ビットを付加する。一方、受信制御部105は、無線送受信部101における復調部103からの受信データの受信データフレームを分解し、フレームヘッダの解析、フレームからのデータ抽出、CRCチェック及びデータ誤りを訂正する誤り訂正等を行う。
【0038】
全体制御部106は、無線通信装置全体のコントロールを行うものであり、後述する図6で示される無線通信装置の動作を説明するためのフローチャートに示す送受信処理を実行する。全体制御部106において、データ処理部107は、データの加工、削除、編集、追加及び演算等の処理を行う。また、データ記憶部108は、大容量のデータの書き込み/読み出しや、メモリ管理を行う。
【0039】
さらに、データ入出力部109は、音声データや画像データの入出力処理、無線通信装置外部のプリンタによる印刷等の出力処理及び制御を行う。但し、データ入出力部109については、一部の機能に特化したり、全く装備しない無線通信装置の場合もある。例えば、各無線通信装置が共有して利用する共有無線通信装置(共有サーバ、共有プリンタ、アクセスポイント(AP)等)が挙げられる。
【0040】
また、送信メッセージ表示部110は、表示部114に対する送信メッセージの表示を制御する。さらに省電力制御部112は、自無線通信装置の動作モードが省電力モードの際に、定められた期間のみ受信状態となり、それ以外の期間は受信しない状態になる省電力モードの動作をさせる制御を行うものである。
【0041】
さらに、管理テーブル111は、自無線通信装置の情報や各チャネルの情報の登録、抹消、記録及び管理等を行うためのテーブルであり、後述する図5に示す自装置の動作モード情報管理テーブル112aとチャネル情報管理テーブル112bとを備えている。自装置の動作モード情報管理テーブル112aは、動作モード(インフラストラクチャ・モード/アドホック・モード、省電力モード/通常モード等)や装置ID等の装置情報が管理されており、自装置が現在、どのようなネットワークにどのような動作モードで参加しているかを把握する際に参照するリストである。また、チャネル情報管理テーブル112bは、各チャネルの動作モード等が管理されており、各チャネルのどのネットワークに参加するかを判断する際に参照されるリストである。
【0042】
さらにまた、チャネル制御部120は、参加しているネットワークの動作モード情報を112aの管理テーブルを参照して、自装置が参加している各チャネルの通信制御を行い、無線制御部116のチャネル設定部119へチャネルを通知してチャネルの切り替えを行う。
【0043】
I/O部113は、全体制御部106に接続され、無線通信装置の音声や映像を入出力する入出力部及びプリンタによる印刷等のデータを出力する出力部等がある。また、表示部114は、全体制御部106の送信メッセージ表示部110の制御に基づき、送信メッセージを表示する。さらに、操作部115は、無線通信装置を操作するための各種キーを備えている。操作部115のキー操作は全体制御部106へ入力される。
【0044】
一方、無線制御部116は、無線送受信部101、送信制御部104及び受信制御部105の制御を実行する。無線制御部116において、受信レベル検出部117は、無線送受信部101からの信号に基づき受信レベルを検出する。また、変調方式設定部118は、変調方式を設定する。さらに、チャネル設定部119は、チャネル制御部120からの指定されたチャネルに無線送受信部101の変調部102と復調部103とを合わせる。
【0045】
本無線通信装置は、上記構成を備えることによって、他の無線通信装置に対して把握している無線通信装置の通信状態を送信したり、通信状態に変化が生じた場合にも通知したりすることが可能となっている。
【0046】
図2は、本無線通信装置における無線送受信部101の復調部103の構成を示すブロック図である。尚、図2において、(a)はスペクトラム拡散方式による無線通信の場合における復調部103の構成を示すブロック図であり、(b)は通常の周波数帯域を極力狭めて無線通信する狭帯域方式による無線通信の場合における復調部103の構成を示すブロック図である。
【0047】
図2(a)において、復調部103は、バンドパスフィルタ(BPF)201、拡散復調部202、拡散符号発生部203及び狭帯域復調部204を備えている。図2(b)の場合、復調部103は、バンドパスフィルタ205及び狭帯域復調部206を備えている。
【0048】
上記構成について詳述する。まず、図2(b)において、狭帯域に変調された信号(SS信号)をアンテナ100で受信し、バンドパスフィルタ205で必要帯域の周波数成分に帯域制限された変調信号を狭帯域復調部206で復調し、ディジタル信号に戻して受信制御部105へ転送する。
【0049】
狭帯域変調としては、アナログ変調のAM変調(振幅変調)、FM変調(周波数変調)もあるが、ここでは、ディジタルデータに変調をかけるため、ディジタル変調であり、複数の周波数を切り替えることでディジタル情報を伝送するFSK変調(周波数シフトキーイング変調)、複数の位相を切り替えることでディジタル情報を伝送するPSK変調(位相シフトキーイング変調)、直交成分の信号点を2次元的に干渉しにくい位置に配置し誤りを抑えるQAM変調(直交振幅変調)などが利用される。ここで、受信レベルは、有効周波数帯域の狭帯域変調信号の電力成分を検出することで検出可能になる。
【0050】
次に、図2(a)において、スペクトラム拡散変調された信号をアンテナ100で受信し、バンドパスフィルタ201で必要帯域の周波数成分に帯域制限されたスペクトラム拡散変調信号を、拡散復調部202で拡散符号発生部203の発生する拡散符号に基づき狭帯域変調信号に復調し、さらに、その信号を狭帯域復調部204で復調し、ディジタル信号に戻して受信制御部105へ転送する。
【0051】
スペクトラム拡散変調方式は、狭帯域変調と異なり、できるだけ帯域を広げ少ない電力で無線通信が可能になる変調方式である。スペクトラム拡散変調方式としては、大別して2つの方式がある。一つは、DS方式(直接拡散方式)であり、狭帯域変調方式ではPSK変調方式を用い、拡散変調で広帯域の拡散符号である擬似ランダム系列による位相変調を用いている。もう一つは、FH方式(周波数ホッピング方式)であり、狭帯域変調方式としてはFSK変調方式またはPSK変調方式を用い、拡散は搬送波周波数を擬似ランダム系列でホッピングさせて行うものである。
【0052】
上記両方式とも、DS方式では拡散系列のパターンを相関の低い系列を選ぶことで、また、FH方式ではヒットする周波数の少ない系列を選ぶことで、周波数と時間が重なっても送れる複数チャネルの同時通信が可能になる。ここで、受信レベルは、有効周波数帯域におけるスペクトラム拡散変調信号の電力成分を検出するか、或いは拡散復調後の狭帯域変調信号の電力成分を検出することで検出可能になる。
【0053】
図3は、本発明の無線通信装置を用いた無線通信システムの構成例を示す概要図である。図3において、(a)はインフラストラクチャ・モードによる無線通信システムを示し、(b)はアドホック・モードによる無線通信システムを示す。
【0054】
図3(a)の無線通信システムは、本発明に係る無線通信装置を実現するPC等の情報端末301、302、303、AP(アクセスポイント:集中調停制御装置)304、サーバ305及びプリンタ306を備えている。尚、AP304は有線LAN307に接続している。すなわち、AP304は、有線LAN307や公衆網等に接続することによって、無線通信機能とゲートウェイ機能とを有する。サーバ305は、ファイルやアプリケーション等を共有する機能や、メール機能等を有する。また、プリンタ306は、AP304経由で他のネットワークに接続されている装置や、PC等の情報端末301〜303、サーバ305等により共有で利用することが可能である。
【0055】
一方、図3(b)の無線通信システムは、PC等の情報端末308、309、サーバ310及びプリンタ311を備えている。図3(b)に示すように、無線通信システムにAPが備わっていない状態でも、上記装置同士で無線ネットワークを構成し、PC端末同士でも通信が可能であり、サーバやプリンタを共有することも可能である。
【0056】
ここで、上述した情報端末を含む無線通信ネットワークを構成する手順について説明する。
【0057】
まず、情報端末の電源をONにする。これによって、当該情報端末は、無線LANに参加するため、複数チャネルのうちの1チャネルを選択して、同期を確立するためにスキャンを開始する。同期の確立は、非競合期間の開始時期や周波数ホッピング方式のホップのタイミングを知るために必要である。
【0058】
ここで、スキャン動作には、パッシブスキャンとアクティブスキャンの2種類のスキャン方式がある。パッシブスキャンの場合には、情報端末は一定期間チャネルをモニタし、ビーコンを受信した場合には、そのビーコンによりビーコン発生間隔を知り同期を確立する。
【0059】
その後、一定周期からビーコンフレームを受信するまでの時間である情報端末のタイマTSF(Timing Synchronization Timer)と、ビーコン発生間隔で発生できなかったときの遅延時間であるビーコンのタイムスタンプ値とを比較し、時間調整して、同期の確立を維持する。尚、一定期間待ってもビーコンが受信できない場合は、別のチャネルに切り替えて上記の動作を繰り返す。
【0060】
一方、アクティブスキャンの場合には、情報端末はCSMA/CA制御により、プローブフレームを同報して、一定期間応答を待つ。このプローブフレームに応答する装置は、集中調停モードの場合はAP、分散調停モードの場合は最後にビーコンを同報した装置である。尚、その期間の間に、プローブ応答フレームを受信した場合には、ACK(確認応答)を返信して、そのフレームのタイムスタンプを使って、同期を確立する。また、一定期間経過してもビーコンが受信できない場合は、別のチャネルに切り替えて上記の動作を繰り返す。
【0061】
以上のスキャンの結果、すべてのチャネルで同期が確立できない場合には、新たなネットワークを起動するため、ビーコンフレームを同報する。上述したような手順によって、まず、無線ネットワークの同期の確立が行われる。
【0062】
次に、情報端末がネットワークを利用するためには、オーセンティケーション(Authentication)という情報端末の認証サービスを行う必要がある。IEEE802.11では、オープンシステムを用いた認証方式(Open System Authentication)とWEP(Wired Equivalent Privacy)アルゴリズムを用いた共通(秘密)鍵認証方式(Shared Key Authentication)とが規定されている。
【0063】
APは、無線アクセスと有線網とのインタフェース機能や無線信号の送受信機能を有し、さらに無線信号制御等のファームウェアやMAC(Media Access Control)アドレス認証機能も搭載されている。
【0064】
WEPアルゴリズムを用いた暗号化認証は、データリンク層の副層のMACで行われる。尚、MACは、複数の装置からのデータ送信要求が共通の伝送路上で競合したときのアクセス権制御や、装置と伝送路の物理的接続点の識別、フレーム形成、伝送路上の誤り制御等を第1層の物理層(PHY;Physical Layer)と一体化して行う。
【0065】
手順としては、まず、情報端末からAPに対して認証要求が送信される。ここで、PDUフォーマット内には、共通鍵による認証要求であることを示すビットが用意されている。そして、認証要求を受けたAPから情報端末にチャレンジテキストが送出される。
【0066】
チャレンジテキストを受けた情報端末は、WEPアルゴリズムに基づいて自分の共通鍵とIV(イニシャライゼイション ベクター;Initialization Vector)により暗号化し、その暗号文とIVをAPに送信する。APは、受信した暗号文とIVと自分の共通鍵により暗号文を復号化し、送信したチャレンジテキストと受信したチャレンジテキストとを比較して一致/不一致を判定する。
【0067】
その結果、判定結果が一致していた場合、APは、全体の認証が完了したとして認証完了通知としてサクセスフル・コード(Successful Code)を情報端末に送信する。また、認証完了通知を受けたAPは、情報端末とアソシエーション(Association)の動作に移行する。オープンシステム認証方式は、情報端末からAPに認証要求を送出すると、特段の確認手順を持たずに、APから情報端末に対して認証結果が送出されるという簡単な手順である。
【0068】
上記認証では、APと情報端末間の通信について述べたが、情報端末間でも認証することは可能である。しかし、上述したようなセキュリティの高いサービスは難しい。また、APでは、上記以外に、セキュリティ強化のために、SSIDの設定を行ったり、MACアドレスによりアクセス制限をかけるなど、さらに高いセキュリティを提供することができる。
【0069】
次に、ローミング等を行うことができるように、APと情報端末でアソシエーションが行われる。ここで、アソシエーションとは、APが情報端末のマッピングを確立して、分配システムサービスの情報端末を起動するサービスのことである。
【0070】
まず、情報端末より、アソシエーション要求フレームがAPへ送信される。そのフレームを受信したAPは、その情報端末にSID(Station ID)を割り当て、アソシエーション応答フレームとして返信する。情報端末はその応答フレームを受信するとACKを返信して、APの属性等の必要な情報を記憶する。また、APは、ACKを受信すると、情報端末がアソシエーションの設定を完了したとして、他のAPへ通知される。
【0071】
これにより、ローミングや、他のアクセスポイントに接続している情報端末や有線LANに接続されている端末への通信が可能になる。ここで、SIDは、アソシエーションの時に、APから情報端末へ割り当てられる2オクテット(Octet)のIDであって、アソシエーションレスポンスにも含まれている。このSIDは、PS−PollフレームのDuration IDとして使用される。
【0072】
ここで、上述した2つのネットワークを別々のチャネルで利用する場合、例えば、図3(a)のネットワークに接続している情報端末と、図3(b)のネットワークに接続している情報端末とは通信することはできなかったが、本発明に係る無線通信装置を用いることによって通信することが可能になる。
【0073】
すなわち、本発明に係る無線通信装置は、インフラストラクチャ・モードによって無線通信可能であることを特徴とする。或いは、アドホック・モードによって無線通信可能であることを特徴とする。
【0074】
図4は、本実施形態において利用するパワーセーブモードを説明するための概要図である。パワーセーブモードとは、電力消費を極力抑えたい携帯端末等に有効なモードである。例えば、MACフレームフォーマットのMACヘッダの先頭2バイトのフレームコントロールの13ビット目のPowerManagementビットが1のときに、その送信元の情報端末はパワーセーブモードであることを示す。また、PowerManagementビットが0のときは、通常動作のアクティブモードであることを示す。
【0075】
図4(a)は、インフラストラクチャ・モードにおけるパワーセーブ時の動作を示している。APが発生するビーコンを受信するため、ビーコン発生期間を計測して、ビーコン発生時期に近づくと、情報端末はアクティブになって受信可能な状態になり、APからビーコンを受信する。ここで、受信したビーコン・フレームには、TIM(トラフィック表示マップ)の中のビットマップコントロールとパーシャル仮想ビットマップにより、どのPSステーションのデータがバッファリングされているかがわかるようになっている。
【0076】
ここで、上記TIMからバッファされていることが判明すると、情報端末はAPへPS−Pollを送信し、受信可能であることを伝える。APは、PS−Pollを受信すると、その情報端末へバッファしていたデータを送信する。
【0077】
パワーセーブモードで、CF−Pollを受け付けるように設定するためには、MACフレームのうち、MACヘッダのType(2ビット)で管理のタイプとなっている管理フレーム(MSDU)のMACヘッダに続く固定フィールドのCapability Informationビットの中のCF-Pollableビットを1に設定する。受け付ない場合は、それを0に設定する。
【0078】
ビーコンの間隔は、ビーコンのビーコンインターバル(Beacon Interval)でわかる。ここで、情報端末がビーコンを見に行く間隔をAPに連絡するのは、アソシエーションリクエストフレームのリッソンインターバル(Listen Interval)である。例えば、途中で変更が必要なときは、リアソシエーションリクエストのListen Intervalを変更して送ることで可能になる。
【0079】
図4の(a)は、Listen Intervalをビーコン間隔の2倍に設定されており、ビーコンは、2回に1回起動して受信する例が示されている。複数チャネルを見ているときに、他のチャネルを優先する場合には、Listen Intervalを大きくして対応することができる。
【0080】
一方、図4(b)に示す例では、アドホック・モードであり、各ステーションのフレームの上記ビットをモニタすることでパワーセーブモードになっているかどうかを把握することができる。
【0081】
アドホック・モードにおけるパワーセーブを行う無線通信装置は、周期的に一定期間(ATMウィンドウ期間)受信可能状態になる。パワーセーブモードの無線通信装置と通信する場合には、その受信可能な期間に、アドホックトラフィック表示マップ(ATM)を含むATIMフレームを送信しACKを受信したときにデータを送信する。
【0082】
パワーセーブモードの無線通信装置は、自装置宛てのATIMフレームを受信した場合、受信可能であればACKを返信し、受信可能な状態をそのまま延長してデータを受信し受信完了したら、パワーセーブ状態になる。このようにして、インフラストラクチャ・モードだけでなくアドホック・モードにおいても、パワーセーブモードでの動作が可能になる。
【0083】
図5は、自装置の動作モードとチャネルの動作モードについての管理テーブルを示す図である。すなわち、本無線端末装置における管理テーブル111内の自装置の動作モード情報管理テーブル112aと、チャネル情報管理テーブル112bの構成例を示すものである。
【0084】
図5において(a)に示される自装置の動作モード情報管理テーブルでは、本無線通信装置が参加している又は参加可能な各チャネルの必要情報が一覧になっている。尚、CH5は、インフラストラクチャ・モードであるが、CH1が、インフラストラクチャ・モードであるために、ここでは不参加になっている。尚、CH5を参加させてCH1を不参加にすることも可能である。
【0085】
また、(b)に示されるチャネルの動作モードの管理テーブルでは、現在のチャネル(CH)の使用状況やその動作モードが一覧になっており、混み具合等もモニタして一覧にすることは可能である。
【0086】
次に、上述したような構成を有する本無線通信装置における送受信処理動作について図5に示す管理テーブル及び図6に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0087】
図6A〜Dは、本発明の第1の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。本処理は無線通信装置の全体制御部106の制御により実行される。
【0088】
まず、操作者が自無線通信装置の電源を投入する電源ON操作を行う(ステップS601)。そして、全体制御部106は、ネットワークに接続するか否かを判定する(ステップS602)。その結果、ネットワークに接続しない場合(NO)、ステップS603に遷移する。ステップS603では、電源をOFFにするか否かについて判定し、電源をOFFにしない場合(NO)、再びステップS602に戻る。また、電源をOFFにする場合(YES)、電源をOFFにし(ステップS604)、終了する。
【0089】
一方、ステップS602において、ネットワークに接続すると判定された場合(YES)、チャネルの探索をするか否かを判定する(ステップS605)。その結果、チャネルの探索をしない場合(NO)には、ステップS701に遷移する。また、チャネルを探索する場合(YES)、チャネルを設定し(ステップS606)、チャネルの帯域をスキャンする(ステップS607)。
【0090】
次に、ネットワークの同期を確立するために、その同期タイミングを発生するビーコンを受信したか否かを判定する(ステップS608)。その結果、ビーコンを受信していない場合(NO)、ステップS609に遷移する。一方、ビーコンを受信した場合(YES)、ビーコンに含まれているビーコン発生間隔を設定し同期を確立する(ステップS614)。
【0091】
ステップS609では、チャネルをスキャンしてからの時間を計測し、タイムアウトが発生したか否かを判定する。その結果、タイムアウトが発生していない場合(NO)、ステップS607へ遷移する。一方、タイムアウトが発生した場合(YES)、そのチャネルではビーコンが存在しないと判断して未スキャンのチャネルがあるか否かを判定する(ステップS610)。その結果、未スキャンのチャネルがある場合(YES)、未スキャンのチャネルへ変更する(ステップS611)。そして、ステップS606へ遷移する。一方、未スキャンのチャネルがない場合(NO)、ステップS612へ遷移する。
【0092】
次に、ステップS614で同期確立した後、そのチャネルの動作モードが、インフラストラクチャ・モードであるか否かを判定する(ステップS615)。その結果、動作モードがアドホック・モードの場合(NO)、ステップS616へ遷移する。一方、動作モードがインフラストラクチャ・モードの場合(YES)、インフラストラクチャ・モードに参加しAPに登録しているか否かを判定する(ステップS620)。その結果、インフラストラクチャ・モードを既に登録している場合(YES)、そのインフラストラクチャ・モードでは参加できないためステップS610へ遷移する。
【0093】
一方、ステップS620でインフラストラクチャ・モードを登録していない場合(NO)、そのインフラストラクチャ・モードのネットワークに参加するために、APとオーセンティケーションを実行する(ステップS621)。そして、オーセンティケーションの実行した結果がOKか否かを判定する(ステップS622)。そして、その結果がNGの場合(NO)、このネットワークへの参加はできないため、ステップS610へ遷移する。一方、もしOKの場合(YES)、APとアソシエーションを実行する(ステップS623)。
【0094】
そして、アソシエーションの実行した結果がOKか否かを判定する(ステップS624)。その結果、もしNGの場合(NO)、エラー処理に入り(ステップS625)、ステップS610へ遷移する。一方、アソシエーションの実行した結果がOKの場合(YES)、そのAPの情報を登録してAPとのリンクを完了する(ステップS618)。次に、インフラストラクチャで使用するパワーセーブモードで動作し(ステップS619)、ステップS610へ遷移する。これにより、APとパワーセーブモードでのデータ通信が可能になる。
【0095】
次に、ステップS615で、アドホック・モードであると判定された場合には、アドホック・モードを利用して、そのネットワークに参加している無線通信装置との通信を開始する(ステップS616)。さらに、アドホック・モードで使用するパワーセーブモードで動作し(ステップS617)、ステップS610へ遷移する。
【0096】
ステップS610で、未スキャンのチャネルが無い場合(NO)、すべてのチャネルが空きチャネルであるか否かを判定する(ステップS612)。その結果、すべてのチャネルが空きチャネルでない場合(NO)、ステップS701へ遷移する。一方、すべてのチャネルが空きチャネルの場合(YES)、アドホック・モードでビーコンが発生して新しいネットワークが起動し(ステップS613)、ステップS605へ遷移する。
【0097】
次に、ステップS701では、パワーセーブモードの時にアクティブになる期間に入るチャネルがあるか否かを判定する。その結果、チャネルがない場合(NO)、ステップS801に遷移する。一方、チャネルがある場合(YES)、そのチャネルが複数存在するか否かを判定する(ステップS702)。そして、複数のチャネルが存在する場合(YES)、その中から一つのチャネルを選択し(ステップS703)、ステップS704へ遷移する。一方、1つのチャネルしか存在しない場合(NO)、そのチャネルを設定する(ステップS704)。
【0098】
次に、パワーセーブからアクティブに変化してデータを受信可能な状態になる(ステップS705)。ここで、複数チャネルの中から一つのチャネルを選択する場合は、各チャネルに優先順位をつけておき、その優先順位の高いチャネルを選択する方法もある。また、優先順位については、直前に選択したチャネルを最も低い順位にして、均等にチャネルを割り当てていく方法もある。さらに、アクセス頻度が高いチャネルについては、優先順位を予め高くしておく方法などもある。
【0099】
次に、データ受信状態の時に、インフラストラクチャ・モードであるか否かを判定する(ステップS706)。その結果、アドホック・モードの場合(NO)、ビーコンを受信するか否かを判定する(ステップS715)。そして、ビーコンを受信しない場合(NO)、アクティブ期間が終了するか否かを判定する(ステップS716)。その結果、アクティブ期間が終了していない場合(NO)、ステップS715へ遷移し、もし終了した場合(YES)、ステップS722へ遷移する。
【0100】
また、ステップS715でビーコンを受信した場合(YES)、ネットワークとの同期が取れていることを確認できるのでデータ受信待ちとなり、次に、自装置宛のATIMを受信したか否かを判定する(ステップS717)。その結果、もしATIMを受信した場合、その後、ATIMを送信した装置から送信されてくるデータを受信し(ステップS719)、ステップS720へ遷移する。
【0101】
一方、ATIMを受信していない場合(NO)、アクティブ期間が終了したか否かを判定する(ステップS718)。その結果、アクティブ期間が終了していな場合(NO)、ステップS717へ遷移する。また、アクティブ期間が終了している場合(YES)、ステップS720へ遷移する。ステップS720では、データを送信するか否かが判定される。もしデータ送信がある場合(YES)、データ送信し(ステップS721)、ステップS722へ遷移する。一方、データ送信がない場合(NO)、ステップS722へ遷移する。すなわち、アクティブ・モードからパワーセーブ・モードへ変化してステップS722へ遷移する。
【0102】
また、ステップS706においてインフラストラクチャ・モードの場合(YES)、ビーコンを受信したか否かが判定される(ステップS707)。その結果、ビーコンを受信していない場合(NO)、アクティブ期間が終了したか否かを判定する(ステップS708)。そして、アクティブ期間が終了していない場合(NO)、ステップS707へ遷移し、アクティブ期間が終了している場合(YES)、ステップS714へ遷移する。
【0103】
ステップS707においてビーコンを受信した場合(YES)、ネットワークとの同期が取れていることが確認できるので、そのビーコンに含まれるTIMで自装置へ送信すべきデータがあるかどうかが判定される(ステップS709)。その結果、送信するデータがない場合(NO)、ステップS712へ遷移する。一方、送信するデータがある場合(YES)、ビーコンを発生して集中調停を行っているAPに対してPS−Pollを送信する(ステップS710)。そして、データを受信可能であることをAPへ伝え、その後、APから送信されてくるデータを受信し(ステップS711)、ステップS712へ遷移する。
【0104】
ステップS712では、データ送信があるか否かが判定され、送信データがない場合(NO)、ステップS714へ遷移し、送信データがある場合(YES)、データを送信する(ステップS713)。その後、アクティブ・モードからパワーセーブ・モードへ変化する(ステップS714)。
【0105】
次に、ステップS801では、データ通信が開始されたことにより優先順位を高くする必要のあるチャネルがあるか否かが判定される。その結果、チャネルがない場合(NO)、ステップS901に遷移する。また、チャネルがある場合(YES)、チャネル設定し(ステップS802)、インフラストラクチャであるか否かが判定される(ステップS803)。
【0106】
その結果、アドホックの場合(NO)、CF−Pollを受信可能に変更するか否かを判断する(ステップS810)。そして、変更しない場合(NO)、ステップS812へ遷移し、もし変更する場合(YES)、APに対してCF−Pollを受信可能へ登録変更を、リアソシエーションを送信することによって通知し(ステップS811)、ステップS812へ遷移する。
【0107】
ステップS812では、リッスン間隔を短くするか否かが判定される(ステップS812)。その結果、もし短くしない場合(NO)、ステップS814へ遷移し、もし短くする場合(YES)、APへリッスン間隔を短くした値を通知し(ステップS813)、ステップS814へ遷移する。ステップS814では、チャネルの優先度を高くするか否かを判定する。その結果、もし高くしない場合(NO)、ステップS901へ遷移し、もし高くする場合(YES)、他のチャネルと比較して優先的にチャネルを選択されるようにし(ステップS815)、ステップS901へ遷移する。
【0108】
一方、ステップS803で、もしインフラストラクチャの場合(YES)、インフラストラクチャ・モードのリッスン間隔を長くするか否かを判定する(ステップS804)。その結果、長くしない場合(NO)、ステップS806へ遷移し、長くする場合(YES)、APへリッスン間隔を長くした値を通知し(ステップS805)、ステップS806へ遷移する。
【0109】
ステップS806では、アクティブ時間を長くするか否かが判断され、長くしない場合(NO)、ステップS808へ遷移し、長くする場合(YES)、アドホックのアクティブ時間を長く設定し(ステップS807)、ステップS808へ遷移する。また、ステップS808では、チャネルの優先度を高くするか否かが判定され(ステップS808)、高くしない場合(NO)、ステップS901へ遷移し、高くする場合(YES)、他のチャネルと比較して優先的にチャネルを選択されるようにし(ステップS809)、ステップS901へ遷移する。
【0110】
次に、ステップS901では、データ通信が終了したことにより優先順位を元に戻す必要のあるチャネルがあるか否かを判定する。その結果、チャネルがない場合(NO)、ステップS916に遷移し、チャネルがある場合(YES)、チャネル設定し(ステップS902)、インフラストラクチャであるか否かが判定される(ステップS903)。そして、アドホックである場合(NO)、CF−Pollを受信中であるか否かを判定する(ステップS910)。
【0111】
その結果、もし受信中でない場合(NO)、ステップS912へ遷移し、受信中である場合(YES)、APに対してCF−Pollを受信不可にする登録変更を、リアソシエーションを送信して通知し(ステップS911)、ステップS912に遷移する。ステップS912では、リッスン間隔が短いが否かを判定する(ステップS912)。そして、間隔が短かくない場合(NO)、ステップS914へ遷移し、間隔が短い場合(YES)、APへリッスン間隔を長くした値を通知し(ステップS914)、ステップS914に遷移する。
【0112】
次に、ステップS914では、チャネルの優先度が高いか否かを判定する。その結果、優先度が高くない場合(NO)、ステップS916へ遷移し、もし優先度が高い場合(YES)、チャネル優先度を元に戻して(ステップS915)、ステップS916へ遷移する。
【0113】
次に、ステップS903においてインフラストラクチャであると判定された場合(YES)、リッスン間隔が長いか否かを判定する(ステップS904)。その結果、長くない場合(NO)、ステップS906へ遷移し、長い場合(YES)、APへリッスン間隔を元の値を通知し(ステップS905)、ステップS906へ遷移する。
【0114】
また、ステップS906では、アクティブ時間が長いか否かが判定され、アクティブ時間が長くない場合(NO)、ステップS908へ遷移し、アクティブ時間が長い場合(YES)、アドホックのアクティブ時間を元の値に設定し(ステップS907)、ステップS908に遷移する。次に、ステップS908では、チャネルの優先度が高いか否かを判定し、優先度が高くない場合(NO)、ステップS916へ遷移し、優先度が高い場合(YES)、チャネルの優先度を元に戻し(ステップS909)、ステップS916へ遷移する。
【0115】
ステップS916では、電源がOFFであるか否かを判定し、もし電源がOFFの場合(YES)、ステップS604へ遷移し、もし電源がOFFでない場合(NO)、電源の切断か否かを判定する(ステップS917)。そして、電源の切断でない場合(NO)、ステップS605へ遷移し、もし電源の切断の場合(YES)は、切断し(ステップS918)、ステップS602へ遷移する。
【0116】
すなわち、本発明は、複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置である。まず、複数のチャネルに省電力モードで参加し、該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する。そして、起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信し、該データ受信したチャネルを、他のチャネルより優先させる。
【0117】
また、本発明に係る無線通信装置は、起動期間が、インフラストラクチャのビーコン受信する期間であることを特徴とする。さらに、起動期間が、アドホックのATIMを受信する期間であることを特徴とする。
【0118】
また、本発明に係る無線通信装置は、インフラストラクチャ・モードで、アクセスポイントからのCF−Pollを受信可能にすることを特徴とする。さらに、本発明に係る無線通信装置は、アドホック・モードでのステーションの起動間隔を短くすることを特徴とする。
【0119】
さらにまた、本発明に係る無線通信装置は、所定のチャネルを他のチャネルよりも優先的に選択して切り替えることを特徴とする。さらにまた、本発明に係る無線通信装置は、インフラストラクチャ・モードでのステーションの起動間隔を長くすることを特徴とする。さらにまた、本発明に係る無線通信装置は、アドホック・モードでのステーションの通常モードの起動時間を長くすることを特徴とする。
【0120】
以上説明したように、本発明の無線通信装置によれば、各チャネルをパワーセーブモードで動作することにより、複数のチャネルをモニタすることができ、サーバやプリンタ等を共有して利用する装置が、複数のチャネルに接続している無線通信装置から利用できるという効果が得られる。
【0121】
また、複数チャネルの無線通信装置間の通信は、従来、各チャネルにそれぞれAPを設置して、そのAPを有線LANで接続することによっても実現可能なところ、設備が高価で、かつ、APを経由するため、通信処理に時間がかかっていたが、本発明によれば、上記のようなネットワーク設備を利用することなく実現することができるので安価に構築できるという効果が得られる。
【0122】
さらに、無線通信装置と直接通信することになるので、途中の処理が入らない分、通信処理時間が短くなるという効果もある。さらにまた、複数のチャネルを利用する別の方法としては、複数の無線インタフェースを用意する方法があるが、かなりのコストアップになる。しかし、本発明によれば、複数の無線インタフェースは必要ないため、経済的であるという効果が得られる。
【0123】
さらにまた、多量のデータの通信(例えば、プリンタの印刷データやサーバのファイルデータ等)がある場合には、他のチャネルよりそのチャネルを優先して通信することができるので、ネットワークの利用範囲の拡張性を維持しつつ、データの伝送効率を向上するという効果が得られる。
【0124】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態では、データ通信をするチャネルを通常動作で使用し他のチャネルを不参加にすることでより、より効率のよいデータ伝送が可能である無線通信装置について述べる。尚、本実施形態における無線通信装置の構成については、上述した第1の実施形態における無線通信装置と同様であるので、その説明は省略する。
【0125】
次に、第2の実施形態による無線通信装置の送受信処理動作について図面を用いて説明する。図7A〜Cは、本発明の第2の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。本処理は無線通信装置の全体制御部106の制御により実行される。
【0126】
まず、操作者が自無線通信装置の電源を投入する電源ON操作を行う(ステップS1601)。そして、全体制御部106は、ネットワークに接続するか否かを判定する(ステップS1602)。その結果、ネットワークに接続しない場合(NO)、ステップS1603に遷移する。ステップS1603では、電源をOFFにするか否かについて判定し、電源をOFFにしない場合(NO)、再びステップS1602に戻る。また、電源をOFFにする場合(YES)、電源をOFFにし(ステップS1604)、終了する。
【0127】
一方、ステップS1602において、ネットワークに接続すると判定された場合(YES)、チャネルの探索をするか否かを判定する(ステップS1605)。その結果、チャネルの探索をしない場合(NO)には、ステップS1701に遷移する。また、チャネルを探索する場合(YES)、チャネルを設定し(ステップS1606)、チャネルの帯域をスキャンする(ステップS1607)。
【0128】
次に、ネットワークの同期を確立するために、その同期タイミングを発生するビーコンを受信したか否かを判定する(ステップS1608)。その結果、ビーコンを受信していない場合(NO)、ステップS1609に遷移する。一方、ビーコンを受信した場合(YES)、ビーコンに含まれているビーコン発生間隔を設定し同期を確立する(ステップS1614)。
【0129】
ステップS1609では、チャネルをスキャンしてからの時間を計測し、タイムアウトが発生したか否かを判定する。その結果、タイムアウトが発生していない場合(NO)、ステップS1607へ遷移する。一方、タイムアウトが発生した場合(YES)、そのチャネルではビーコンが存在しないと判断して未スキャンのチャネルがあるか否かを判定する(ステップS1610)。その結果、未スキャンのチャネルがある場合(YES)、未スキャンのチャネルへ変更する(ステップS1611)。そして、ステップS1606へ遷移する。一方、未スキャンのチャネルがない場合(NO)、ステップS1612へ遷移する。
【0130】
次に、ステップS1614で同期確立した後、そのチャネルの動作モードが、インフラストラクチャ・モードであるか否かを判定する(ステップS1615)。その結果、動作モードがアドホック・モードの場合(NO)、ステップS1616へ遷移する。一方、動作モードがインフラストラクチャ・モードの場合(YES)、インフラストラクチャ・モードに参加しAPに登録しているか否かを判定する(ステップS1620)。その結果、インフラストラクチャ・モードを既に登録している場合(YES)、そのインフラストラクチャ・モードでは参加できないためステップS1610へ遷移する。
【0131】
一方、ステップS1620でインフラストラクチャ・モードを登録していない場合(NO)、そのインフラストラクチャ・モードのネットワークに参加するために、APとオーセンティケーションを実行する(ステップS1621)。そして、オーセンティケーションの実行した結果がOKか否かを判定する(ステップS1622)。そして、その結果がNGの場合(NO)、このネットワークへの参加はできないため、ステップS1610へ遷移する。一方、もしOKの場合(YES)、APとアソシエーションを実行する(ステップS1623)。
【0132】
そして、アソシエーションの実行した結果がOKか否かを判定する(ステップS1624)。その結果、もしNGの場合(NO)、エラー処理に入り(ステップS1625)、ステップS1610へ遷移する。一方、アソシエーションの実行した結果がOKの場合(YES)、そのAPの情報を登録してAPとのリンクを完了する(ステップS1618)。次に、インフラストラクチャで使用するパワーセーブモードで動作し(ステップS1619)、ステップS1610へ遷移する。これにより、APとパワーセーブモードでのデータ通信が可能になる。
【0133】
次に、ステップS1615で、アドホック・モードであると判定された場合には、アドホック・モードを利用して、そのネットワークに参加している無線通信装置との通信を開始する(ステップS1616)。さらに、アドホック・モードで使用するパワーセーブモードで動作し(ステップS1617)、ステップS1610へ遷移する。
【0134】
ステップS1610で、未スキャンのチャネルが無い場合(NO)、すべてのチャネルが空きチャネルであるか否かを判定する(ステップS1612)。その結果、すべてのチャネルが空きチャネルでない場合(NO)、ステップS1701へ遷移する。一方、すべてのチャネルが空きチャネルの場合(YES)、アドホック・モードでビーコンが発生して新しいネットワークが起動し(ステップS1613)、ステップS1605へ遷移する。
【0135】
次に、ステップS1701では、パワーセーブモードの時にアクティブになる期間に入るチャネルがあるか否かを判定する。その結果、チャネルがない場合(NO)、ステップS1801に遷移する。一方、チャネルがある場合(YES)、そのチャネルが複数存在するか否かを判定する(ステップS1702)。そして、複数のチャネルが存在する場合(YES)、その中から一つのチャネルを選択し(ステップS1703)、ステップS1704へ遷移する。一方、1つのチャネルしか存在しない場合(NO)、そのチャネルを設定する(ステップS1704)。
【0136】
次に、パワーセーブからアクティブに変化してデータを受信可能な状態になる(ステップS1705)。ここで、複数チャネルの中から一つのチャネルを選択する場合は、各チャネルに優先順位をつけておき、その優先順位の高いチャネルを選択する方法もある。また、優先順位については、直前に選択したチャネルを最も低い順位にして、均等にチャネルを割り当てていく方法もある。さらに、アクセス頻度が高いチャネルについては、優先順位を予め高くしておく方法などもある。
【0137】
次に、データ受信状態の時に、インフラストラクチャ・モードであるか否かを判定する(ステップS1706)。その結果、アドホック・モードの場合(NO)、ビーコンを受信するか否かを判定する(ステップS1715)。そして、ビーコンを受信しない場合(NO)、アクティブ期間が終了するか否かを判定する(ステップS1716)。その結果、アクティブ期間が終了していない場合(NO)、ステップS1715へ遷移し、もし終了した場合(YES)、ステップS1722へ遷移する。
【0138】
また、ステップS1715でビーコンを受信した場合(YES)、ネットワークとの同期が取れていることを確認できるのでデータ受信待ちとなり、次に、自装置宛のATIMを受信したか否かを判定する(ステップS1717)。その結果、もしATIMを受信した場合、その後、ATIMを送信した装置から送信されてくるデータを受信し(ステップS1719)、ステップS1720へ遷移する。
【0139】
一方、ATIMを受信していない場合(NO)、アクティブ期間が終了したか否かを判定する(ステップS1718)。その結果、アクティブ期間が終了していな場合(NO)、ステップS1717へ遷移する。また、アクティブ期間が終了している場合(YES)、ステップS1720へ遷移する。ステップS1720では、データを送信するか否かが判定される。もしデータ送信がある場合(YES)、データ送信し(ステップS1721)、ステップS722へ遷移する。一方、データ送信がない場合(NO)、ステップS1722へ遷移する。すなわち、アクティブ・モードからパワーセーブ・モードへ変化してステップS1722へ遷移する。
【0140】
また、ステップS1706においてインフラストラクチャ・モードの場合(YES)、ビーコンを受信したか否かが判定される(ステップS1707)。その結果、ビーコンを受信していない場合(NO)、アクティブ期間が終了したか否かを判定する(ステップS1708)。そして、アクティブ期間が終了していない場合(NO)、ステップS1707へ遷移し、アクティブ期間が終了している場合(YES)、ステップS1714へ遷移する。
【0141】
ステップS1707においてビーコンを受信した場合(YES)、ネットワークとの同期が取れていることが確認できるので、そのビーコンに含まれるTIMで自装置へ送信すべきデータがあるかどうかが判定される(ステップS1709)。その結果、送信するデータがない場合(NO)、ステップS1712へ遷移する。一方、送信するデータがある場合(YES)、ビーコンを発生して集中調停を行っているAPに対してPS−Pollを送信する(ステップS1710)。そして、データを受信可能であることをAPへ伝え、その後、APから送信されてくるデータを受信し(ステップS1711)、ステップS1712へ遷移する。
【0142】
ステップS1712では、データ送信があるか否かが判定され、送信データがない場合(NO)、ステップS1714へ遷移し、送信データがある場合(YES)、データを送信する(ステップS1713)。その後、アクティブ・モードからパワーセーブ・モードへ変化する(ステップS1714)。
【0143】
次に、ステップS1801では、アクティブ・モードにするチャネルがあるか否かが判定される。その結果、アクティブ・モードにするチャネルがない場合(NO)、ステップS1605に遷移する。また、アクティブ・モードにするチャネルがある場合(YES)、チャネル設定し(ステップS1802)、インフラストラクチャ・モードであるか否かが判定される(ステップS1803)。
【0144】
その結果、アドホック・モードの場合(NO)、他のチャネルのアドホック・モードのネットワークでは、ネットワークを切断することを通知する(ステップS1804)。さらに、他のチャネルのインフラストラクチャ・モードのネットワークでは、APへディスアソシエーションを送信して、APのリストから登録を抹消する(ステップS1805)。そして、設定したチャネルでは、パワーセーブからアクティブ・モードに設定変更し(ステップS1806)、パワーセーブからアクティブに変化する(ステップS1807)。
【0145】
その後、データの送受信を行い(ステップS1808)、大量データを伝送完了したこと等によってパワーセーブ・モードに再び変更するか否かを判定する(ステップS1809)。その結果、変更がある場合(YES)、アクティブ・モードからパワーセーブ・モードに設定変更し(ステップS1810)、アクティブからパワーセーブに変化し(ステップS1811)、ステップS1605へ遷移する。
【0146】
一方、ステップS1809においてパワーセーブへの変更がない場合(NO)、電源をOFFにするか否かを判定する(ステップS812)。そして、電源をOFFにする場合(YES)、ステップS1604に遷移して電源OFFして終了する。また、電源をOFFにしない場合(NO)、切断するか否かを判定する(ステップS1813)。その結果、切断する場合(YES)、切断処理をして(ステップS1814)、ステップS1602へ遷移する。また、切断しない場合(NO)、ステップS1808へ遷移する。
【0147】
次に、ステップS1803で、設定したチャネルの動作モードがインフラストラクチャ・モードの場合(YES)、他のチャネルのアドホック・モードのネットワークでは、ネットワークを切断することを通知する(ステップS1815)。そして、設定したチャネルのインフラストラクチャ・モードのネットワークには、APへパワーセーブ・モードからアクティブ・モードへの登録変更を通知して(ステップS1816)、パワーセーブからアクティブに変化する(ステップS1817)。
【0148】
その後、データの送受信を行い(ステップS1818)、大量データを伝送完了したこと等によってパワーセーブ・モードに再び変更するか否かを判定する(ステップS1819)。その結果、変更がある場合(YES)、APへアクティブ・モードからパワーセーブ・モードへの登録変更を通知し(ステップS1820)、アクティブからパワーセーブに変化し(ステップS1821)、ステップS1605へ遷移する。
【0149】
一方、パワーセーブへの変更がない場合(NO)、電源をOFFにするか否かを判定する(ステップS1822)。そして、電源をOFFにする場合(YES)は、ステップS1604に遷移して、電源OFFして終了する。また、電源をOFFにしない場合(NO)、切断するか否かを判定する(ステップS1823)。そして、切断する場合(YES)、切断処理をして(ステップS1824)、ステップS1602へ遷移し、切断しない場合(NO)、ステップS1818へ遷移する。
【0150】
すなわち、本発明は、複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置である。まず、複数のチャネルに省電力モードで参加し、該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する。そして、起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信し、該データ受信したチャネルを通常モードで通信し、他のチャネルを不参加にする。
【0151】
また、本発明に係る無線通信装置は、起動期間が、インフラストラクチャのビーコン受信する期間であることを特徴とする。さらに、起動期間が、アドホックのATIMを受信する期間であることを特徴とする。
【0152】
また、本発明に係る無線通信装置は、他のチャネルのアドホック・モードのネットワークを切断することを特徴とする。さらに、本発明に係る無線通信装置は、他のチャネルのインフラストラクチャ・モードにおいて、アクセスポイントのリストから登録を抹消することを特徴とする。
【0153】
上述したように、本実施形態による無線通信装置を用いることによって、多量のデータの通信(例えば、プリンタの印刷データやサーバのファイルデータ等)がある場合には、他のチャネルは切断してそのチャネルのみの通信とし、かつ、パワーセーブモードから通常モードの通信に切り替えるので、データの伝送効率は従来のままで、ネットワークの利用範囲が非常に拡張することができるという効果が得られる。
【0154】
<他の実施の形態>
上記実施形態では、無線通信装置として情報端末を用いる例について述べたが、表示部と操作部を有する無線通信装置にも適用することが可能である。また、本無線通信装置を用いて構築可能な無線通信システムにおいて、情報端末、サーバ、プリンタの設置台数は任意台数とすることが可能である。
【0155】
尚、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。上述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明が達成されることは言うまでもない。
【0156】
この場合、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体等の媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、或いはネットワークを介したダウンロード等を用いることができる。
【0157】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0158】
更に、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のネットワークに参加することができ、より多くの他の無線通信装置との伝送効率の良い通信が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本無線通信装置における無線送受信部101の復調部103の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の無線通信装置を用いた無線通信システムの構成例を示す概要図である。
【図4】本実施形態において利用するパワーセーブモードを説明するための概要図である。
【図5】自装置の動作モードとチャネルの動作モードについての管理テーブルを示す図である。
【図6A】本発明の第1の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図6B】本発明の第1の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図6C】本発明の第1の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図6D】本発明の第1の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図7A】本発明の第2の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図7B】本発明の第2の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図7C】本発明の第2の実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 無線送受信部
102 変調部
103 復調部
104 送信制御部
105 受信制御部
106 全体制御部
107 データ処理部
108 データ記憶部
109 データ入出力部
110 メッセージ表示部
111 管理テーブル
112 省電力制御部
112a 自装置の動作モード情報管理テーブル
112b チャネル情報管理テーブル
113 I/O部
114 表示部
115 操作部
301、302、303、308、309 情報端末
304 AP
305、310 サーバ
306、311 プリンタ
307 LAN
Claims (13)
- 複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置であって、
複数のチャネルに省電力モードで参加する参加手段と、
該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する起動手段と、
該起動手段によって起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信するデータ受信手段と、
該データ受信したチャネルを、他のチャネルより優先させる制御手段と
を備えることを特徴とする無線通信装置。 - 前記制御手段が、アドホック・モードでのステーションの起動間隔を短くすることを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
- 前記制御手段が、インフラストラクチャ・モードでのステーションの起動間隔を長くすることを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
- 複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置であって、
複数のチャネルに省電力モードで参加する参加手段と、
該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する起動手段と、
該起動手段によって起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信するデータ受信手段と、
該データ受信したチャネルを通常モードで通信する通信手段と、
他のチャネルを不参加にする制御手段と
を備えることを特徴とする無線通信装置。 - 前記制御手段が、他のチャネルのアドホック・モードのネットワークを切断することを特徴とする請求項4記載の無線通信装置。
- 複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置の制御方法であって、
複数のチャネルに省電力モードで参加する参加工程と、
該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する起動工程と、
該起動手段によって起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信するデータ受信工程と、
該データ受信したチャネルを、他のチャネルより優先させる制御工程と
を有することを特徴とする無線通信装置の制御方法。 - 前記制御工程が、アドホック・モードでのステーションの起動間隔を短くすることを特徴とする請求項6記載の無線通信装置の制御方法。
- 前記制御工程が、インフラストラクチャ・モードでのステーションの起動間隔を長くすることを特徴とする請求項6記載の無線通信装置の制御方法。
- 複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置の制御方法であって、
複数のチャネルに省電力モードで参加する参加工程と、
該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する起動工程と、
該起動手段によって起動されたチャネルから、該他装置からのデータを受信するデータ受信工程と、
該データ受信したチャネルを通常モードで通信する通信工程と、
他のチャネルを不参加にする制御工程と
を有することを特徴とする無線通信装置の制御方法。 - 前記制御工程が、他のチャネルのアドホック・モードのネットワークを切断することを特徴とする請求項9記載の無線通信装置の制御方法。
- コンピュータに、複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置を制御させるためのコンピュータプログラムであって、
複数のチャネルに省電力モードで参加する参加工程と、
該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する起動工程と、
該起動手段によって起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信するデータ受信工程と、
該データ受信したチャネルを、他のチャネルより優先させる制御工程と
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - コンピュータに、複数のチャネルの中から選択された一のチャネルを用いてデータ通信する無線通信装置を制御させるためのコンピュータプログラムであって、
複数のチャネルに省電力モードで参加する参加工程と、
該チャネルの夫々に設定される起動期間ごとに、該チャネルを切り換えて起動する起動工程と、
該起動手段によって起動されたチャネルから、他装置からのデータを受信するデータ受信工程と、
該データ受信したチャネルを通常モードで通信する通信工程と、
他のチャネルを不参加にする制御工程と
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 請求項11又は12に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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