JP3811645B2 - 釣り用ブラシ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚釣りに用いるブラシに関する。より具体的には、魚釣りの際に用いる、バケツ，バッカン，クーラーボックス，エサ箱などの収納具を、釣りを終えた後に洗浄する際に用いるブラシに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
魚釣りの際には、釣竿の他にも様々な収納具が携帯される。例えば、バケツ，バッカン，クーラーボックス等が釣り場に携帯されている。これらは、釣り上げた魚を収納したり、撒き餌，生き餌などを収納しておいたりするために用いられる。そして、魚釣りを終えた後には、魚からの汚れやゴミ，砂，泥の他、生き餌，撒き餌などをも洗浄するために、釣り用のブラシが用いられている。
【０００３】
このようなブラシは、例えば、ナイロン等の合成樹脂からなるブラシ毛を備えると共に必要な取手がついており、この取手を把持してバケツ等を洗浄する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、釣り場には様々な携帯品が持ち込まれるが、狭い釣り場（例えば、磯釣りのように足場が極めて狭い場合もある）においては、このような携帯品を収納しておく場所にも事欠く場合があり、また、不用意に携帯品を周囲に置くと携帯品が水中に落ちてしまうようなこともある。特に、釣り用ブラシのように比較的小さく、且つ、汚物を洗浄する為のアイテムはその置き場に困ることが多い。
【０００５】
また、この種の釣り用ブラシは、単に釣り終了後に携帯物を洗浄する為のみではなく、撒き餌散布用の「釣り用ヒシャク」からこれにこびりついた撒き餌を落とす為に用いられることも多い。即ち、魚釣りにおいては、オキアミ等に小麦粉等を混ぜ込んだ比較的粘度の高い撒き餌をバッカン等に収納し、これを「ヒシャク」ですくい取って水中に撒いて魚をおびき寄せる場合がある。この撒き餌は「ヒシャク」にこびりついてしまうことも多く、ブラシでこびりついた撒き餌をバッカン内に落としながら作業を行うことも多い。このような作業を行う際に、一々ブラシを取り出して用いるのでは煩雑である。
【０００６】
本発明の課題は、操作性・収納性に優れる釣り用ブラシを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
発明１のブラシは、魚釣りの際に用いるバッカン等を洗浄する際に用いるブラシであって、複数のブラシ毛が一面に装着されている本体部と、本体部の反対面側に連結された持ち手部と、本体部の反対側面に形成されバッカン等の側壁の上端を挟持する挟持部とを備えている。
【０００８】
魚釣りにこのブラシを携帯して魚釣りを行っている間は、挟持部でバッカン等の側壁の上端を挟持させ、ブラシをバッカン等に固定しておく。足場の悪い釣り場でもバッカン等を安定した状態で配置し、これにブラシを固定しておくことで、ブラシの紛失を防止できる。
また、このブラシの挟持部はブラシ毛の反対側に形成されており、バッカン等の側壁の上端をこの挟持部で挟持させると、ブラシ毛がバッカン等の内部，持ち手部がバッカン等の外部に位置する。汚物を洗浄するブラシ毛が外部に位置しないので、釣りを行っている最中に誤ってブラシ毛に触ってしまうこともない。
【０００９】
さらに、ブラシ毛がバッカン等の内部に位置した状態でバッカン等の側壁の上端に固定されることになり、その状態で、ヒシャクをブラシのブラシ毛にこすりつけて、ヒシャクにこびりついた撒き餌をバッカン等の内部にそぎ落とすことも可能である。
発明２のブラシは、発明１のブラシであって、本体部は板状部材であり、その本体部の表面にブラシ毛が装着され、その本体部の背面に持ち手部が背面方向に起立して連結されている。そして、このブラシは本体部の背面との間でバッカン等の側壁の上端を挟持する挟持弁を有しており、この挟持弁と本体部の背面とが挟持部である。
【００１０】
このブラシでは、挟持弁と本体部の背面との間に隙間にバッカン等の側壁の上縁を挟み込むことで、容易にブラシをバッカン等に脱着し得る。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を採用する釣り用ブラシについて、図面を参照しつつ説明する。
図１に示すように、釣り用ブラシは、略小判型の本体部１と、本体部１の表面側に植毛されている複数のブラシ毛２と、本体部１の背面側に起立するハンドル３と、ハンドル３と本体部１の背面との間に於いて本体部１の背面と一定の隙間を設けて形成されている挟持弁４とを有している。
【００１２】
本体部１はポリプロピレン樹脂等の硬質合成樹脂からなる略小判型の部材である。大きさは任意に設定可能であるが、およそ長手方向の長さが１００〜１５０mm，厚さは１０〜２０mm程度のものである。この本体部１の表面側には直接複数のブラシ毛２が埋め込まれている。
ブラシ毛２は、ナイロン等の合成樹脂若しくは金属等からなる毛であり、本体部１の表面に小孔を打ち込むと共に、この小孔内に接着剤等によって接着固定する方法等によって埋め込まれている。このようにして、ブラシ毛２は本体部１の表面からその表面方向に並んで、本体部１に対して固定されている。なお、この実施形態ではブラシ毛２を本体部１に直接固定しているが、別途ブラシ毛盤にブラシ毛２を植毛し、ブラシ毛盤を本体部１に対して脱着自在とし、必要に応じてブラシ毛を本体部１から交換可能としてもよい。
【００１３】
ハンドル３は釣り人が把持するための部分である。本体部１の背面側の長手方向一端側から背面側に起立し、本体部１の長手方向他端側に湾曲して延びている。ハンドル３は一般に本体部１と一体的に形成される。ハンドル３の先端には紐通し用の紐穴３ａを形成してもよい。また、ハンドル３の周面には滑り止め用の細かな凹凸を形成してもよい。
【００１４】
挟持弁４は、ハンドル３の本体部１に対する付け根付近から本体部１の背面側の表面に沿って長手方向に延びる弁である。ハンドル３と同様に本体部１と一体的に形成され、材質の弾性によってある程度の屈曲性を有している。挟持弁４は先端側ほど本体部１の背面に近接し、且つ、その先端は本体部１の背面からやや反り返っている。この挟持弁４と本体部１の背面との隙間の設定も任意であるが、後述のように、この隙間にバッカンの側壁を挟み込むので、市場にあるバッカンやバケツなどの側壁の厚みに汎用可能にその隙間の幅を設定する必要がある。具体的には、３〜１０mm程度の範囲内で幅を変化させながら設定すれば足りる。
【００１５】
この釣り用ブラシは、図２に示すように、魚釣りを行っている間は、挟持弁４と本体部１の背面との隙間にバッカン１００の側壁の上端を挟み込むことで、バッカン等に固定される。足場の悪い釣り場でもバッカン１００等を安定した状態で配置し、これにブラシを固定しておけば、ブラシを紛失することはない。
また、このブラシをバッカン１００の側壁の上端に固定すると、ブラシ毛２がバッカン１００の内部側へ、ハンドル３がバッカン１００の外部に位置する。汚物を洗浄する際に直接汚物に触れるブラシ毛２がバッカン１００の外部に位置しないので、釣りを行っている最中に誤ってブラシ毛２に触れることがない。
【００１６】
さらに、ブラシ毛２がバッカン１００の内部に位置した状態にあり、撒き餌をヒシャク１０１で撒くような場合には、このヒシャク１０１をバッカン１００の内部側でブラシ毛２にこすりつけて、ヒシャク１０１にこびりついた撒き餌をバッカン１００の内部に直接そぎ落とすことになる。
［他の実施形態］
（ａ）挟持部は上記実施形態のような挟持弁４と本体部１の背面とに限定されるものではない。ブラシ毛２をバッカン１００等の内部側に位置させた状態で、バッカン１００の側壁に固定できるような挟持部であれば足りる。例えば、ハンドル３の先端若しくは本体部１の長手方向の一端にクリップ部材を連結しておくことも可能である。
（ｂ）さらに、この釣り用ブラシに、撒き餌の際に用いるヒシャク１０１を装着可能とする為の固定手段を設けてもよい。
【００１７】
即ち、撒き餌をすくうヒシャク１０１も、釣りを行っている最中は先端に撒き餌がついた状態にあり、不用意に周囲に置いておくことができない。バッカン１００の内部に向けてこれを固定しておければ便利である。そこで、バッカン１００等の側壁に固定した釣り用ブラシに、さらにヒシャク１０１を装着可能とする固定手段を設けるのである。
【００１８】
例えば、図３に示すように、本体部１を上記実施形態に比べて厚く設定し、この側面に長手方向に並行に延びる一対の突起１０を形成しておく。この突起１０にヒシャク１０１の柄を挟み込んで固定可能とすることで、ブラシ毛２をバッカン１００内部に向けて固定しつつ、ヒシャク１０１もバッカン１００内部において固定可能となる。
【００１９】
【発明の効果】
本発明にかかる釣り用ブラシは、操作性・収納性に極めて優れる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態を採用した釣り用ブラシの側面図。
【図２】図１の釣り用ブラシの使用態様を示した図。
【図３】本発明の他の実施形態を採用した釣り用ブラシの側面図。
【符号の説明】
１ 本体部
２ ブラシ毛
３ ハンドル
４ 挟持弁

Claims (4)

1. 魚釣りの際に用いるバッカン等を洗浄する際に用いるブラシであって、
   複数のブラシ毛が一面に装着されている本体部と、
   前記本体部の反対面側に連結された持ち手部と、
   前記本体部の反対側面に形成され、前記バッカン等の側壁の上端を挟持する挟持部と
   を備えたブラシ。
2. 前記本体部は板状部材であり、その本体部の表面に前記ブラシ毛が装着され、その本体部の背面に前記持ち手部が背面方向に起立して連結されており、
   前記本体部の背面との間で前記バッカン等の側壁の上端を挟持する挟持弁を有し、この挟持弁と前記本体部の背面とが前記挟持部である、請求項１に記載のブラシ。
3. 前記本体部に設けられヒシャクを装着可能な固定手段をさらに備える、
   請求項１または２に記載のブラシ。
4. 前記固定手段は、前記本体部の一側面において並行に延びる一対の突起を有する、
   請求項３に記載のブラシ。

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