JP3811633B2 - 光ヘッドおよびその駆動方法 - Google Patents

光ヘッドおよびその駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転する記録媒体に対して情報の書込み/読出し動作を行う光ヘッドおよびその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクシステムに用いられる光ヘッドは、回転する記録媒体(光ディスク)に設けられたトラックに追従しながらレーザ光を射出し、所定のトラックにマークを記録(書込み)したり、トラックに形成されたマークによる反射光強度の変化を電気信号に変換して、トラックに記録された情報を再生(読出し)したりするようになっている。
【0003】
このため光ヘッドには、記録媒体の記録面に常に焦点(フォーカス)が合うように、光ヘッド内の対物レンズを光軸方向に移動可能なフォーカスサーボ用アクチュエータと、フォーカス位置がトラックから外れないように、光ヘッドを記録媒体の半径方向に移動可能なトラッキングサーボ用アクチュエータとを有している。
【0004】
フォーカスサーボ用アクチュエータは、光ヘッド内に設けられた受光系で検出されたフォーカス誤差信号に基づいてフィードバック制御され、トラッキングサーボ用アクチュエータは、同じく光ヘッドの受光系で検出されたトラッキング誤差信号に基づいてフィードバック制御されるようになっている。
【0005】
さらに近年の光ディスクの高密度化に伴い、光ヘッドの記録/再生性能を向上させるため以下のような新しい光ヘッドの構造とその制御方法が提案されている。例えば、「“Spherical Aberration Detection for HD−DVD Optical Pickups” T.Shimano et al. ISOM2000」では、球面収差により生じるフォーカス誤差信号のオフセットを自動補正するための球面収差検出方式を開示している。また、特開平10−106012号公報には、温度変化によって発生する球面収差の補正方法が開示されている。さらに、特開平11−195229号公報には、光ディスクの基板厚の相違や光ディスクの記録層の層厚の相違により生ずる球面収差を補正する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の球面収差補正方法はいずれも、光ディスクの再生信号から得られるRF信号の振幅レベルが最大になるように、あるいはRF信号ジッタもしくはエラーレートが最小になるように、光ヘッド内のコリメータレンズあるいは光学素子を光軸方向に動かすようになっている。
【0007】
しかしながら、RF信号レベルの最大値を用いる補正方法は、当該最大値が光スポットの結像性能だけでなく、照射レーザ光のパワーや光ディスクの反射率によっても変化するため、振幅の目標値を決め難いという欠点を有している。
また、ジッタ値は主に光ヘッドや光ディスクを含めたシステム全体の信号品質を評価するために用いられ、情報の記録/再生を目的とする汎用システムには通常これを計測する機能は備えられていない。
また、エラーレートは実機での信号品質の良否を最も顕著に表すパラメータであるが、極小値を示す範囲が比較的広く、なだらかに極小値に至る曲線となってしまうため、最適条件の中心値を正確に求めるためには、汎用システムにおいて光ディスク毎に行う記録再生テスト(セルフテスト)におけるエラーレートデータの取得回数(サンプリング数)を増やさなければならないという欠点がある。
【0008】
さらに、これらの球面収差補正方法では検出信号の最大値または最小値が最適な補正値となるため、補正値からのズレ量とその極性を同時に検出してアクチュエータに帰還をかけるいわゆるフィードバック制御方式を採用できないという欠点がある。このため、従来の球面収差補正方式では、使用する光ディスク毎に予め調整動作を実施してアクチュエータに印加する電圧の最適な補正値を求めておく必要がある。さらに、フィードバック制御ができないため動作中の外乱による動的な誤差要因を排除できないという問題を有している。
【0009】
本発明の目的は、デフォーカス等の原因となる球面収差等を補正できる光ヘッドおよびその駆動方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、レーザ光を射出するレーザ発光素子と、回転する記録媒体に前記レーザ光を照射する光学系と、所定の制御信号に基づいて、前記光学系内の所定の光学素子の位置を制御するアクチュエータと、前記記録媒体での前記レーザ光の反射光を受光し、前記反射光の強度を電気信号に変換する受光素子と、前記記録媒体に記録された情報を含むRF信号の最大振幅と最小振幅の比(最短マーク変調度という)を前記電気信号から算出し、前記最短マーク変調度に基づいて前記制御信号を生成して前記アクチュエータに出力する制御系とを有することを特徴とする光ヘッドによって達成される。
【0011】
上記本発明の光ヘッドにおいて、前記光学素子は、前記記録媒体表面に前記レーザ光を集光させる対物レンズであり、前記アクチュエータは、前記対物レンズを光軸方向に移動させる対物レンズ用アクチュエータであることを特徴とする。
【0012】
上記本発明の光ヘッドにおいて、前記光学素子は、前記対物レンズの球面収差を補正する球面収差補正レンズであり、前記アクチュエータは、前記球面収差補正レンズを光軸方向に移動させる球面収差補正用アクチュエータであることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的は、回転する記録媒体に光学素子を介してレーザ光を照射し、前記記録媒体での前記レーザ光の反射光を受光し、前記反射光の強度を電気信号に変換し、前記電気信号から、前記記録媒体に記録された情報を含むRF信号の最大振幅と最小振幅の比(最短マーク変調度という)を算出し、前記最短マーク変調度に基づいて制御信号を生成し、前記制御信号により前記光学素子の位置を制御することを特徴とする光ヘッドの駆動方法によって達成される。
【0014】
上記本発明の光ヘッドの駆動方法において、前記記録媒体の記録密度は、1Gbit/in2以上であることを特徴とする。
【0015】
上記本発明の光ヘッドの駆動方法において、前記光学素子の1つである対物レンズについてのフォーカス誤差信号を前記電気信号から検出し、前記最短マーク変調度に基づいて前記フォーカス誤差信号のオフセット値を補正し、補正された前記フォーカス誤差信号を前記制御信号として、前記対物レンズを光軸方向に所定量移動させてフォーカス制御をすることを特徴とする。
【0016】
上記本発明の光ヘッドの駆動方法において、前記光学素子の他の1つであって、前記対物レンズの球面収差を補正する球面収差補正レンズに対し、前記最短マーク変調度に基づいて球面収差補正信号を生成し、前記球面収差補正信号を前記制御信号として、前記球面収差補正レンズを前記光軸方向に所定量移動させて、前記対物レンズの球面収差を補正することを特徴とする。
【0017】
上記本発明の光ヘッドの駆動方法において、前記光学素子の位置制御は、目標値との差分に基づいて前記制御信号を生成するフィードバック制御であることを特徴とする。
【0018】
上記本発明の光ヘッドの駆動方法において、前記目標値は、複数の前記記録媒体に応じて予め複数用意されていることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態による光ヘッドおよびその駆動方法について図1乃至図9を用いて説明する。まず、本実施の形態による光ヘッドの概略の構成について図1を用いて説明する。光ヘッド2は、レーザ光を射出するレーザ発光素子としてレーザダイオード4を有している。レーザダイオード4は、制御部28からの制御電圧に基づいて記録/再生毎に異なる光強度のレーザ光を射出できるようになっている。
【0020】
レーザダイオード4の光射出側の所定位置には、レーザ光を平行光に成形するコリメータレンズ6が配置されている。コリメータレンズ6の光射出側には、ビーム成形用プリズム8を介して偏光ビームスプリッタ10が配置されている。ビーム成形用プリズム8から見て偏光ビームスプリッタ10の光透過側には、1/4波長板26、球面収差補正レンズ12、及び対物組レンズ16がこの順に並んで配置されている。
【0021】
球面収差補正レンズ12は、対物組レンズ16の開口率が大きくて球面収差に対する系のマージンが狭いので、光ディスク30の保護層の層厚の変化に応じて系の球面収差量を補正するために設けられている。球面収差補正レンズ12は、球面収差補正用アクチュエータ14に固定されており、当該アクチュエータ14により光軸方向(図中矢印で示す)に移動できるようになっている。光軸方向は、光ディスク30面の法線方向にほぼ一致している。
【0022】
対物組レンズ16は、フォーカス制御用アクチュエータ18に固定されており、当該アクチュエータ18により光軸方向(図中矢印で示す)に移動できるようになっている。対物組レンズ16は、開口率NA=0.85程度の高密度記録再生用であるため組レンズとしているが、単玉であってもよい。
球面収差補正用アクチュエータ14とフォーカス制御用アクチュエータ18とはそれぞれ制御部28からの制御信号によりフィードバック制御されるようになっている。
【0023】
なお、図示は省略したが、フォーカス位置がトラックから外れないように、制御部28により制御されて光ヘッド2を記録媒体の半径方向に移動可能なトラッキングサーボ用アクチュエータも設けられている。
【0024】
1/4波長板26から見て偏光ビームスプリッタ10の光反射側には、シリンドリカルレンズ20を介して光ディスク30の反射光を受光する受光素子22が配置されている。また、ビーム成形用プリズム8から見て偏光ビームスプリッタ10の光反射側には、レーザダイオード4から射出されたレーザ光の光強度を計測するためのパワーモニタ用フォトダイオード24が配置されている。受光素子22の出力信号は制御部28に入力されて、再生情報の抽出と共に各アクチュエータ14、18のフィードバック制御に利用される。パワーモニタ用フォトダイオード24の出力信号は制御部28に入力されて、レーザダイオード4の出力制御に利用される。
【0025】
レーザダイオード4から出射された発散光のレーザ光はコリメータレンズ6によって平行光にされ、ビーム成形用プリズム8を透過して偏光ビームスプリッタ10に入射する。偏光ビームスプリッタ10において、所定の偏光方位の直線偏光成分は透過して1/4波長板26に入射する。一方、当該偏光方位に直交する直線偏光成分は反射してパワーモニタ用フォトダイオード24に入射し、レーザ光強度が計測される。
【0026】
1/4波長板26に入射した直線偏光の光は、1/4波長板26を透過して円偏光の光となる。この円偏光の平行光は、球面収差補正レンズ12を透過して対物組レンズ16により収束されて光ディスク30の記録面へ入射する。光ディスク30の記録面で反射した円偏光の光は、対物組レンズ16で平行光にされてから球面収差補正レンズ12を透過して1/4波長板26に入射する。1/4波長板26を透過することにより、円偏光の光は当初の直線偏光から偏光方位が90°回転した直線偏光になって偏光ビームスプリッタ10に入射する。この直線偏光の光は偏光ビームスプリッタ10で反射させられてシリンドリカルレンズ20に入射する。
【0027】
シリンドリカルレンズ20に入射した光は、受光素子22上に直線状に集光する。図示は省略するが受光素子22は複数の受光領域に分割されている。対物組レンズ16と光ディスク30との距離が変化したり、光ディスク30の径方向へビームスポットが移動したりするのに応じてこれら複数の受光領域上での光スポットの径や位置が変化する。これらの変化を受光素子22で検出してその検出信号を制御部28に入力することにより、例えば、基準位置に対して対称なS字特性を有するフォーカス誤差信号等が得られる。
【0028】
次に、本実施の形態による光ヘッド2の駆動方法について図2乃至図6を用いて説明する。本実施の形態による光ヘッド2の駆動方法は、受光素子22から出力されるRF信号の最大振幅と最小振幅の比(以下、最短マーク変調度という)を求め、最短マーク変調度を各アクチュエータ14、18の制御信号の生成に用いることを特徴としている。図2は、受光素子22から出力されるRF信号(高周波信号)のアイパターンを示している。横軸は時間を表し、縦軸は振幅を表している。I11はRF信号の最大振幅を示し、I3はRF信号の最小振幅を示している。最短マーク変調度(I3変調度)=I3/I11である。
【0029】
通常、光ヘッド2の光源に用いるレーザダイオード4から射出される光ビームには、光ディスク30の周方向と径方向とで光ビーム形状の対称性が崩れる非点隔差が存在する。この非点隔差のため、一般に、光ビームが光ディスク30の周方向に最も小さく収束する条件(1)と、光ビームが光ディスク30の径方向に最も小さく収束する条件(2)とは一致しない。
【0030】
最短マーク変調度は、光ディスク30の周方向であるトラック方向における光ビームの収束だけが反映されるため、通常は条件(1)において最大値となる。一方、RF信号ジッタ値は、最短記録マークの検出性能のみでなく隣接トラックからのクロストークも支配的な要因となるため、通常は条件(1)と条件(2)の間の条件において最小値となる。
【0031】
図3は、光学系の球面収差を変化させた場合の全Tジッタ値を示している。実験に使用したレーザ光の波長は405nmであり、対物レンズの開口数NAは0.85である。横軸(X軸)は、ビームスポットに含まれる球面収差を表す指標として、球面収差補正用レンズ16の移動量(μm)を示している。縦軸(Y軸)は、ジッタ値(%)を表している。図3から明らかなように、ジッタ値は球面収差補正用レンズ16の移動量が8〜8.5μmで最小値(極小値)をとる。
【0032】
図4は、図3に示すものと同一条件における最短マーク変調度を示している。横軸(X軸)は、ビームスポットに含まれる球面収差を表す指標として、球面収差補正用レンズ16の移動量(μm)を示している。縦軸(Y軸)は、最短マーク変調度を示している。図4に示すように、ジッタ値が最小(極小)になる補正用レンズ16の移動量8〜8.5μmを含む補正用レンズ16の移動範囲(約3.5μm〜約11.8μm)において、最短マーク変調度を示す曲線は単調減少しており極値を持たない。従って、目標値からのズレ量とその極性を同時に検出してアクチュエータに帰還をかけるフィードバック制御の制御信号の生成に最短マーク変調度を用いることができる。
【0033】
但し、最短マーク変調度を用いたフィードバック制御は、単位面積当たりの記録密度が1Gbit/in2以上の高密度光ディスクであって具体的にはDVD(degital versatile disc)以上の高密度光ディスクにおいて特に有効である。図5は、DVDシステムにおいて、最短マーク変調度とジッタ値とを比較したグラフである。横軸はデフォーカス量を表し、左側の縦軸はジッタを表し、右側の縦軸は最短マーク変調度を表している。図中◆印を結ぶ曲線が最短マーク変調度(I3/I11)を示し、■印を結ぶ曲線がジッタを示している。図5に示すように、デフォーカス量を任意単位で4〜8.5まで変化させた場合、最短マーク変調度もデフォーカス量が5近辺で極大値を持つが、ジッタが極小値を示すデフォーカス量6.5近辺とは明らかに位置が異なる。ジッタが極小値を示すデフォーカス量6.5近辺では最短マーク変調度は単調減少している。このため、最短マーク変調度をフィードバック制御用の制御信号の生成に用いることができる。
【0034】
一方、図6は、CD(compact disc)システムにおいて、図5に示すのと同一条件で最短マーク変調度とジッタ値とを比較したグラフである。横軸はデフォーカス量を表し、左側の縦軸はジッタを表し、右側の縦軸は最短マーク変調度を表している。図中◆印を結んで最短マーク変調度(I3/I11)曲線が示され、■印を結んでジッタ曲線が示されている。図6に示すように、デフォーカス量を任意単位で約2.8〜6.3まで変化させた場合、ジッタが極小値となるデフォーカス量3.3近辺で最短マーク変調度も極大となり、単調変化にならない。このためCDシステムでは、最短マーク変調度はフィードバック制御の制御信号の生成には適していない。
【0035】
最短マーク変調度はRF信号振幅と異なり、得られるデータがレーザパワーや光ディスクの反射率の影響を受け難い。このため、光ディスク毎にフィードバック制御の目標値を容易に決めることができる。また、最短マーク変調度は、図2に示すように信号のアイパターンから瞬時に計測・算出できるパラメータなので、エラーレートのように計測やサンプリングに長時間を要するという問題も回避できる。さらに、高密度光記録システムにおいて、最短マーク変調度は、ジッタ値が極小となるデフォーカス、球面収差条件において単調に増加又は減少するため、系の最適化において最大値を狙う必要がなく、また極性の判別が容易なため、フォーカスサーボやトラッキングサーボに適用することが可能になる。
【0036】
以下、本実施の形態による光ヘッドのフィードバック制御系について具体的に実施例を用いて説明する。
〔実施例1〕
最短マーク変調度を用いてフォーカスオフセット量(デフォーカス)を調整するシステムの実施例について図7を用いて説明する。制御部28は、光ヘッド2の受光素子22の出力信号からフォーカス誤差信号を検出すると同時に、RF信号から最短マーク変調度(=I3/I11)を検出する。検出した最短マーク変調度の値を所定の最短マーク変調度の目標値と比較し、そのズレ量に応じたオフセット電圧をフォーカス誤差信号に加算して増幅し、制御信号としてフォーカス制御用アクチュエータ18に出力する。
【0037】
従来では、最適フォーカスオフセット値は光ヘッド毎に決めた固定値が用いられていたが、本実施例によれば、光ディスク毎に最適のフォーカスオフセット値で動作させることが可能になり、再生信号の品質を向上させることができるようになる。最短マーク変調度は光ディスク30の撓み変形や汚れなどの外乱を受け難いパラメータである。従って、最短マーク変調度の目標値は標準ディスクを用いて予め決めておいてもよいが、光ディスクが交換される度に行うセルフチェックの際に決め直すか補正をかけるようにすれば、より正確な最適オフセット値でフィードバック制御ができるようになる。また、時定数を適当な値に定めれば、アイパターンを常時検出しながら連続的にオフセットの印加電圧を変化させるフィードバック制御も可能になる。
【0038】
〔実施例2〕
最短マーク変調度を用いて球面収差を補正するシステムの実施例について図8を用いて説明する。制御部28は、図7に示すのと同様の方法で検出した最短マーク変調度を所定の最短マーク変調度の目標値と比較して、その差分に基づいて球面収差補正信号(制御信号)として生成し増幅して球面収差補正用アクチュエータ14に入力し、球面収差補正レンズ12を光軸方向に移動させて球面収差が小さくなるように制御する。最短マーク変調度の目標値は実施例1と同様に標準ディスクで予め決めておいても、あるいは交換される光ディスク毎にその都度決めるようにしてももちろんよい。また、時定数を適当な値に定めて、アイパターンを常時検出しながら連続的に誤差信号を変化させるフィードバック制御も可能になる。
【0039】
〔実施例3〕
図9は実施例2と同様に球面収差を補正するシステムの実施例を示している。図9に示すシステムでは、最短マーク変調度の目標値をあらかじめ複数記憶しておいて、複数の光ディスクのそれぞれに対し、あるいは再生状況に応じて目標値を使い分けることを特徴としている。使用する目標値は、光ディスクのセルフチェックの際に、カット・アンド・トライ方式により十分なエラーレートが確保できる使用可能な値を決めておく。この方法を用いれば、光ディスク毎にデータをサンプリングして最適の目標値を決定する時間が省略できて好都合である。
【0040】
以上説明したように本実施の形態によれば、オフセット補正や球面収差補正等において、基準値からのズレ量とその極性を同時に検出してアクチュエータに帰還をかけるフィードバック制御を採用できる。このため、従来の球面収差補正方式のような、使用する光ディスク毎に調整動作を実施してアクチュエータへの印加電圧の最適補正値を予め求めておく必要はない。さらに、フィードバック制御ができるため動作中の外乱による動的な誤差要因も排除できるようになる。
【0041】
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、最短マーク変調度を利用したフィードバック制御方式を汎用光ディスクシステムに組み込んでいるが、本発明はこれに限られない。光ディスクシステムの製造時の光ヘッド調整工程で、最短マーク変調度を利用してフォーカスオフセットや球面収差を予め調整して出荷するようにしてもよい。球面収差を予め調整して出荷する場合には、光ヘッド装置に球面収差補正用アクチュエータ14を搭載しないため、リアルタイムでの球面収差補正はできなくなるものの、製造コストを低減できるようになる。
【0042】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、フォーカス誤差等に起因する球面収差等をフィードバック制御により補正できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による光ヘッドの概略の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による光ヘッドの駆動方法において、RF信号のアイパターンから最短マーク変調度を算出する方法を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による光ヘッドの駆動方法を説明するための図であって、光源の波長を405nm、対物レンズの開口数NAを0.85とした光学系の球面収差を変化させた場合の全Tジッタ値を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態による光ヘッドの駆動方法を説明するための図であって、図3に示す条件と同一条件での補正レンズ移動量と最短マーク変調度との関係を示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態による光ヘッドの駆動方法を説明するための図であって、DVDシステムにおいて、デフォーカス量を変化させた場合のジッタ値と最短マーク変調度の値を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態による光ヘッドの駆動方法を説明するための図であって、CDシステムにおいて、デフォーカス量を変化させた場合のジッタ値と最短マーク変調度の値を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態による光ヘッドの駆動方法の第1の実施例を示す図である。
【図8】本発明の一実施の形態による光ヘッドの駆動方法の第2の実施例を示す図である。
【図9】本発明の一実施の形態による光ヘッドの駆動方法の第3の実施例を示す図である。
【符号の説明】
2 光ヘッド
4 レーザダイオード
6 コリメータレンズ
8 ビーム成形用プリズム
10 偏光ビームスプリッタ
12 球面収差補正レンズ
14 球面収差補正用アクチュエータ
16 対物組レンズ
18 フォーカス制御用アクチュエータ
20 シリンドリカルレンズ
22 受光素子
24 パワーモニタ用フォトダイオード
26 1/4波長板
28 制御部
30 光ディスク

Claims (8)

  1. レーザ光を射出するレーザ発光素子と、
    記録密度が1Gbit/in 以上の回転する記録媒体に前記レーザ光を照射する光学系と、
    所定の制御信号に基づいて、前記光学系内の所定の光学素子の位置を制御するアクチュエータと、
    前記記録媒体での前記レーザ光の反射光を受光し、前記反射光の強度を電気信号に変換する受光素子と、
    前記記録媒体に記録された情報を含むRF信号の最大振幅と最小振幅の比(最短マーク変調度という)を前記電気信号から算出し、前記最短マーク変調度に基づいて前記制御信号を生成して前記アクチュエータに出力する制御系と
    を有することを特徴とする光ヘッド。
  2. 請求項1記載の光ヘッドにおいて、
    前記光学素子は、前記記録媒体表面に前記レーザ光を集光させる対物レンズであり、
    前記アクチュエータは、前記対物レンズを光軸方向に移動させる対物レンズ用アクチュエータであること
    を特徴とする光ヘッド。
  3. 請求項2記載の光ヘッドにおいて、
    前記光学素子は、前記対物レンズの球面収差を補正する球面収差補正レンズであり、
    前記アクチュエータは、前記球面収差補正レンズを光軸方向に移動させる球面収差補正用アクチュエータであること
    を特徴とする光ヘッド。
  4. 記録密度が1Gbit/in以上の回転する記録媒体に光学素子を介してレーザ光を照射し、
    前記記録媒体での前記レーザ光の反射光を受光し、前記反射光の強度を電気信号に変換し、
    前記電気信号から、前記記録媒体に記録された情報を含むRF信号の最大振幅と最小振幅の比(最短マーク変調度という)を算出し、
    前記最短マーク変調度に基づいて制御信号を生成し、
    前記制御信号により前記光学素子の位置を制御すること
    を特徴とする光ヘッドの駆動方法。
  5. 請求項4記載の光ヘッドの駆動方法において、
    前記光学素子の1つである対物レンズについてのフォーカス誤差信号を前記電気信号から検出し、
    前記最短マーク変調度に基づいて前記フォーカス誤差信号のオフセット値を補正し、
    補正された前記フォーカス誤差信号を前記制御信号として、前記対物レンズを光軸方向に所定量移動させてフォーカス制御をすること
    を特徴とする光ヘッドの駆動方法。
  6. 請求項5記載の光ヘッドの駆動方法において、
    前記光学素子の他の1つであって、前記対物レンズの球面収差を補正する球面収差補正レンズに対し、前記最短マーク変調度に基づいて球面収差補正信号を生成し、
    前記球面収差補正信号を前記制御信号として、前記球面収差補正レンズを前記光軸方向に所定量移動させて、前記対物レンズの球面収差を補正すること
    を特徴とする光ヘッドの駆動方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の光ヘッドの駆動方法において、
    前記光学素子の位置制御は、目標値との差分に基づいて前記制御信号を生成するフィードバック制御であること
    を特徴とする光ヘッドの駆動方法。
  8. 請求項7記載の光ヘッドの駆動方法において、
    前記目標値は、複数の前記記録媒体に応じて予め複数用意されていること
    を特徴とする光ヘッドの駆動方法。
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