JP3810723B2 - 連環式翼通過面積調整装置を備えた風車 - Google Patents

連環式翼通過面積調整装置を備えた風車 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風車発電装置等に適用され、複数の翼に風力を作用させ該翼の回転力をロータヘッドを介して出力側の風車軸に伝達するように構成された風車において、前記翼とロータヘッドとを連結する連結環の回転により翼を傾斜させて風の翼通過面積を変化可能にした連環式翼通過面積調整装置を備えた風車及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロータに支持された複数の翼に風力を作用させて回転力を発生せしめる風車によって発電機を駆動するようにした風車発電装置を多数併設することにより高出力の発電能力を備えた風力発電設備は、丘陵上や山上等の高所あるいは洋上等の高風速が得られる場所に設置されている。
【0003】
かかる風車発電装置や種々の動力源に適用される風車装置は、例えば特許文献1(特開平5−60053号公報)に図1及び特許文献2(特開平10−252639号公報)にの図1に示されるように、出力軸を構成する風車軸に固着されたロータヘッドの外周に複数の翼を固着し、風力により発生する翼の回転力を該ロータヘッドを経て風車軸に伝達するように構成されており、稼動時におけるエネルギーや消費電力(必要発電電力)に対応して風車軸に連結される翼のピッチを変化させ、風速に応じた翼ピッチの最適点を探して運転制御することにより所要の発電電力を保持するようになっている。
【0004】
また、特許文献3(特開2001−99045号公報)の図1の風車は、風車軸と翼との間を連結する連結環に軸受を介して翼を回転可能に連結し、該連結環の内部にサーボモータに連結駆動されるかさ歯車機構を設け、該サーボモータからかさ歯車機構を介して前記翼を該連結環に対して相対回転させることにより翼のピッチを変化するように構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−60053号公報
【特許文献2】
特開平10−252639号公報
【特許文献3】
特開2001−99045号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、かかる風車装置において風(空気流)による風車の動力(エネルギー)は、該風車における風の通過面積即ち翼の外周円と翼根の内周円との間に形成される環状面の面積Sに比例する。即ち、翼根の内周円の半径をl、外周円の半径をLとすると、前記環状面の面積つまり翼通過面積Sは、
S=π(L―l) (1)
となり、風車の動力を増大するには、翼の外周円の半径Lを大きくするか、あるいは翼の外周円と翼根の内周円との差つまり翼長を長くすることを要する。
また、かかる風車の出力Pは、風速をV、翼通過面積をSとすると、
P=k・S・V (2)
即ち風車の出力P、つまり風車発電装置であれば、発電量は風車設置場所の気象状態よって左右される風速Vの増大には限度があることから、翼通過面積Sを増加することにより増大可能となる。
【0007】
然るに、前記風車の出力Pを増大するために翼通過面積Sを増加した場合、気象状態の変化に伴う突風の発生等によって風速Vが過大になった際には、前記風車の出力Pが増大する一方で、過大風速の作用により翼及びロータヘッド等の回転部材が疲労破壊を起こし易くなる。
【0008】
しかしながら、前記特許文献1及び2に示される先行技術にあっては、風車軸よりもやや大径のロータヘッドに翼が直接固着された構造であるため、翼の外周円の半径Lを大きく採り難いことから風車出力Pの増大には限界があり、また前記外周円の半径Lを最大限に採って翼の通過面積Sを大きくし風車出力Pを増大させた場合には、気象状態の変化に伴う突風の発生等によって風速Vが過大になった際には翼及びロータ等の回転部材が疲労破壊を起こし易い。
また、前記特許文献3においては、風車軸と翼との間に介装された連結環と翼との間に該翼を回転させて翼のピッチを変化させる手段を備えているが、翼の空気通過面積は一定であり、翼通過面積を変化させることは不可能であり、前記のような風車出力Pを増大させた場合に風速Vが過大になった際には翼及びロータ等の回転部材が疲労破壊を起こし易いという問題点は残存する。
【0009】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、ロータヘッドと翼とを回転可能な連結環を介して連結することによりロータヘッドの軸心方向風速に対応して翼通過面積を変化可能として、風車の出力を疲労破壊の発生を回避し得る範囲で最大限に保持することを可能とする翼通過面積調整装置を備えた風車を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、請求項1記載の発明として、ロータヘッドに支持された複数の翼に風力を作用させ、該翼の回転力を前記ロータヘッドを介して出力側の風車軸に伝達するように構成された可変ピッチ風車において、
内周側を前記ロータヘッドの外周に、回転可能に連結されるとともに、90°〜120°までの屈曲角にてL字状に屈曲された屈曲角にて屈曲され、該屈曲部の外周側に前記翼がピッチ回転可能に取り付けられる連結環と、該連結環を回転駆動する連結環駆動装置とを備え、該連結環の回転により前記翼をロータヘッドの軸心方向に傾斜させその傾斜角を変化せしめて翼通過面積を調整する翼傾斜機構を有してなることを特徴とする連環式翼通過面積調整装置を備えた風車であって、具体的には、連結環の翼側に設けたピッチ角制御装置と、前記連結環のロータヘッド側に設けた翼傾斜機構とを備え、前記ピッチ角制御装置により翼を所定のピッチ角に設定した状態で連結管の翼に作用する風速を検出する風速検出器よりの信号に基づいて前記翼傾斜機構により前記連結環を介して前記翼を回転軸方向に傾斜制御して翼通過面積を調整してなるものである。
【0011】
【0012】
【0013】
かかる発明によれば、風速検出器により翼に作用する風速を検出してコントローラに入力し、該コントローラにおいて、前記風速の検出値に基づいて単位時間毎の平均風速を算出し、予め設定された平均風速と風車出力との関係から前記平均風速算出値に対応する風車出力を求めて該風車出力に基づき翼通過面積を算出する。
しかして、前記風車は、ロータヘッドの外周と翼との間を回転駆動される連結環を介して連結し、該連結環の回転により翼をロータヘッドの軸心方向に傾斜させその傾斜角を変化せしめて翼通過面積を変化する翼傾斜機構を備えており、前記コントローラにおいては前記のようにして算出された翼通過面積に相当する翼傾斜角に相当する該連結環の回転角を算出し、前記翼傾斜機構の連結環駆動装置に出力する。
そして、該連結環駆動装置は、前記連結環を回転駆動して翼の傾斜角を変化させ、前記翼通過面積の算出値に相当する傾斜角になるようにして該翼を整定せしめる。
【0014】
即ち、前記コントローラにおいては、前記平均風速が設定された一定風速以下の低風速時においては、前記連結環の回転角を増大し翼の傾斜角をロータヘッドの回転中心に対して直角にして翼通過面積を拡大し、風力エネルギーを最大限に風車の出力軸(風車軸)に取り出す。この場合、低風速であるので、翼通過面積を拡大し風力エネルギーを増大しても翼及びロータ等の運動部材に疲労破壊が発生することはない。
【0015】
また、前記平均風速が設定された上限風速以上の高風速時においては前記連結環の回転角を減少し翼の傾斜角をロータヘッドの回転中心方向に大きく倒して翼通過面積を縮小し、前記運動部材における疲労破壊の発生を回避する。
さらに、前記低風速と高風速との間の中風速時においては、前記連結環の回転角を変化させ翼の傾斜角を変化させることにより翼への風力エネルギーを調整し、風車出力と前記運動部材への疲労荷重とを考慮した最適運転条件にて風車を運転する。
これにより、前記翼に作用している風速に対して翼及びロータ等の運動部材に疲労破壊の発生を回避し得る範囲で風車の出力が最大になるような翼通過面積に相当する傾斜角に該翼を整定して運転することができる。
また、連結環における屈曲部よりも外周側の長さを変化させることにより、翼の外周端の径を変化させることができる。従って、該外周側の長さが異なる連結環を組み替えることにより翼通過面積を変化させることが可能となる。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1において、前記翼傾斜機構及びピッチ角制御装置は連結環端部に夫々設けられ、前記連結環端部に固定され該連結環の回転軸心と同心のリングギヤと、該リングギヤに噛み合うピニオンと、該ピニオンを回転駆動する可逆式の駆動モータとにより夫々駆動制御されることを特徴とする。
請求項記載の発明は前記翼傾斜機構の具体的構成に係り、請求項1において、前記翼傾斜機構は、前記連結環の下部に固定され該連結環の回転軸心と同心のリングギヤと、
該リングギヤに噛み合うピニオンと、該ピニオンを回転駆動する可逆式の駆動モータと、
前記コントローラからの出力信号により前記駆動モータの回転を制御するモータ制御装置とを備えてなることを特徴とする。
【0017】
請求項のように構成すれば、コントローラにより設定された連結環の回転角になるようにモータ制御装置を介して駆動モータを駆動し、該駆動モータに連結されるピニオン―リングギヤ機構によって連結環を可逆的に回転駆動するので、油圧、空気圧等の流体圧を一切用いない簡単かつ低コストの構造で連結環駆動装置を構成することができる。
また、前記連結環駆動装置及び連結環からなる翼傾斜機構を翼毎に独立して設けて、該連結環駆動装置により連結環を介して翼の傾斜角を変化せしめ翼通過面積を調整することが可能となり、各翼の傾斜角を風車出力と前記運動部材への疲労荷重とを考慮した最適状態に設定することが可能となる。
さらに、また駆動モータから連結環までは歯車及びリンク結合であるので、各翼間に傾斜角のばらつきが少なくなり、高精度の翼傾斜角制御が可能となる。
【0018】
以上のように、かかる発明によれば、特許文献1、2、3のような翼通過面積の調整手段を有しない風車に発生する不具合、即ち風車出力を増大するため翼の外周円半径を最大限に採って翼通過面積を大きくすると突風の発生等によって風速が過大になった際には翼及びロータ等の回転部材が疲労破壊を起こすというような不具合の発生を回避でき、翼に作用する風速の検出値に基づき連結環の回転角を変化させて翼の傾斜角を変化させ翼通過面積を調整することにより、該翼に作用している風速に対して翼及びロータ等の運動部材に疲労破壊の発生を回避し得る範囲で風車の出力が最大になるような翼通過面積に整定して風車を作動させることができる。
【0019】
従って本発明によれば、翼及びロータ等の運動部材に疲労破壊の発生を回避しかつ風車の出力が最大になる最適翼通過面積となるように、連結環を回転せしめることにより翼の傾斜角を常時自動的に制御して風車を作動させることができ、翼及びロータ等の運動部材の疲労寿命を長く保持して風車出力を最大出力、風車発電装置であれば最大発電量にて風車の運転を行うことができる。
また、前記連結環における屈曲部よりも外周側の長さを変化させることにより、翼の外径を変化させることができるので、翼長の異なる複数の翼を準備することなく、前記外周側の長さが異なる連結環を準備して該連結環を組み替えるのみで翼通過面積を変化させることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0021】
図1は本発明の実施例に係る風車における連環式翼通過面積調整装置の正面図、図2は側面図(図1のB矢視図)、図3は図1のA―A線断面図である。図4はピッチ角制御装置の詳細を示す図1のZ部詳細断面図である。図5の(A)は本発明に係る翼通過面積調整手段の制御ブロック図、(B)は風車の出力線図である。
【0022】
本発明実施例の実施例を示す図1〜3において、105は支柱、104は該支柱105上に公知のヨー制御装置(図示省略)を介してナセル回転中心105a廻りに回転可能に支持されたナセルで、該ナセル104内には発電機107が収納されている。108は後述するロータヘッド50と前記発電機107とを連結する風車軸、109は該風車軸108を前記ナセル104に軸支する軸受である。
50はロータヘッドで、外周に複数個(この例では3個)の連結環1及び翼101が円周方向等間隔に後述する手段により取り付けられている。
この風車は、風(空気流)の導入方向に対してロータヘッド50及び翼101がナセル回転中心105aの風下に位置するダウンウインド型風車に構成されているが、風の導入方向に対してロータヘッド50及び翼101がナセル回転中心105aの風上に位置するアップウインド型風車に構成してもよい。
【0023】
100は翼傾斜機構で、次のように構成されている。
1は連結環で、該連結環1は前記ロータヘッド50の回転中心50aに直角な面の方向に屈曲角βにてL字状に屈曲された中空管(中実体でもよい)からなる。前記屈曲角βは90°が好適であるが、90°を超え120°までの鈍角に構成してもよい。100aは該連結環1の回転軸心である。
【0024】
前記連結環1のロータヘッド50への取付構造を示す図3において、2は外歯歯車からなるリングギヤで、前記連結環1の下部に該連結環1の回転軸心100aと同心にて固着されている。3は該リングギヤに噛み合うピニオンで、可逆式電動モータからなる駆動モータ4の出力軸4aの端部に固着されている。
5は前記リングギヤ2の内周と前記ロータヘッド50の外周部との間に介装された軸受で、前記リングギヤ2及びこれに固着された連結環1は前記ロータヘッド50に対し、該軸受5を介して回転軸心100a廻りに回転可能に構成されることとなる。
【0025】
また前記L字状に形成された各連結環1の屈曲部1aよりも外周側端部には後述するピッチ角制御装置30を介して前記翼101が取り付けられている。
前記ピッチ角制御装置30の詳細を示す図4において、33は前記翼101の下部に固着された外歯歯車からなるリングギヤ、34は該リングギヤ33の内周と前記連結環1の端部との間に介装されたピッチ軸受で、前記翼101及びリングギヤ33は前記連結環1に対して該ピッチ軸受34を介して所定のピッチ角に回転可能となっている。
【0026】
31はピッチ角制御モータで、前記連結環1の上部外周にブラケット35を介して固着されている。32は該ピッチ角制御モータ31の出力軸に連結されるピニオンで、外歯歯車からなる前記リングギヤ33に噛み合うようになっている。
従って、かかるピッチ角制御装置30においては、ピッチ角制御モータ31及びピニオン32によりリングギヤ33を回転させ、該リングギヤ33に固定された翼101を所定のピッチ角に設定している。
このように構成すれば、翼101に連結されるリングギヤ33が外歯歯車にて構成されているので、ピッチ角制御装置33のメインテナンス性が良好となる。
【0027】
図3に戻り、6は前記駆動モータ4の回転を制御するモータ制御装置、21は前記翼101に作用する風速を検出する風速検出器、60は該風速検出器21からの風速の検出値に基づき前記連結環1の回転角即ち翼101の傾斜角αを算出して前記モータ制御装置6に出力するコントローラである。
【0028】
かかる構成からなる連環式翼通過面積調整装置を備えた風車の運転時において、図5に示されるように、風速検出器21にて検出された翼101に作用する風速の検出信号はコントローラ60の平均風速算出部61に入力される。該平均風速算出部61においては、
所定の単位時間毎の風速の平均値つまり平均風速Vを算出して、風車出力算出部63に入力する。
【0029】
62は風速/出力設定部で、前記(2)式に示されるような平均風速Vと風車出力Pとの関係が翼通過面積Sをパラメータにして設定されている。図5(B)はかかる設定線図であり、前記風速/出力設定部62においては、図5(B)に示すように、平均風速Vが低風速V以下のときには翼通過面積を最大値つまり翼101のロータヘッド回転軸心50a方向の傾斜角α(図2参照)を最小値である0°に保持し、平均風速Vが限界風速(高風速)V以上のときには翼通過面積を最小値つまり前記翼101の傾斜角α(図2参照)を最小傾斜角に保持し、さらに前記低風速Vと限界風速(高風速)Vとの間の中風速のときには図に変化線で示す最適運転条件になるように翼通過面積つまり翼101の傾斜角αを制御するように設定されている。
【0030】
風車出力算出部63においては、前記風速/出力設定部62における図5(B)の設定線図から、前記平均風速Vの算出値に対応する風車出力Pを求め、翼面積算出部64に入力する。該翼面積算出部64においては、前記風車出力Pに対応する翼通過面積Sを算出し翼径算出部65に入力する。該翼径算出部65においては、前記翼通過面積Sに相当する翼101の外周径を算出し翼傾斜角、連結環回転角算出部66に入力する。
【0031】
翼傾斜角、連結環回転角算出部66においては、前記翼101の外周径に相当する翼101の必要傾斜角αを算出し、さらに該必要傾斜角αに相当する連結環1の回転角を算出し、該連結環1回転角をモータ制御装置6に出力する。
そして、該モータ制御装置6は前記可逆式の駆動モータ4を駆動し、ピニオン3及びリングギヤ2を介して連結環1を前記回転角の算出値まで回転せしめる。これにより翼101は、図2に示されるように、前記連結環回転角に相当する傾斜角αに整定せしめられる。
【0032】
前記のように、かかる実施例によれば、前記コントローラ60において、前記平均風速Vが予め設定された一定風速以下の低風速時つまり図5(B)に示す低風速V以下のときには、前記翼101の傾斜角αを図2の実線のように0°として翼101を垂直にすることにより翼通過面積を最大値に拡大し、風力エネルギーを最大限に風車の出力軸である風車軸108に取り出す。この場合、低風速であるので、翼通過面積を拡大し風力エネルギーを増大しても翼101及びロータヘッド50等の運動部材に疲労破壊が発生することはない。
【0033】
また、前記平均風速が予め設定された上限風速以上の高風速時つまり図5(B)に示す高風速V以上のときには、前記翼101の傾斜角αを図2の鎖線のように大きくし該翼101をロータヘッド50の回転軸心50a方向に倒して翼通過面積を縮小し、前記運動部材における疲労破壊の発生を回避する。
さらに、前記低風速と高風速との間の中風速時においては、翼101の傾斜角αを図5(B)の変化線に沿って変化させることにより翼101への風力エネルギーを調整し、風車出力と前記運動部材への疲労荷重とを考慮した最適運転条件にて風車を運転する。
これにより、前記翼101に作用している風速に対して該翼101及びロータヘッド50等の運動部材に疲労破壊の発生を回避し得る範囲で、風車の出力が最大になるような翼通過面積に相当する傾斜角αに該翼101を整定して運転することが可能となる。
【0034】
また、前記連結環1における屈曲部1aよりも外周側の長さC(図3参照)を変化させることにより、該連結環1の外周側に装着されている翼101の先端部外径を変化させることができる。従って、前記外周側の長さが異なる連結環1を準備すれば、翼長の異なる複数の翼101を準備することなく、該連結環を組み替えるのみで翼通過面積を変化させることが可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上記載の如く本発明によれば、特許文献1、2、3のような翼通過面積の調整手段を有しない風車に発生する不具合、即ち風車出力を増大するため翼の外周円半径を最大限に採って翼通過面積を大きくすると突風の発生等によって風速が過大になった際には翼及びロータ等の回転部材が疲労破壊を起こすというような不具合の発生を回避でき、翼に作用する風速の検出値に基づき連結環の回転角を変化させて翼の傾斜角を変化させ翼通過面積を調整することにより、該翼に作用している風速に対して翼及びロータ等の運動部材に疲労破壊の発生を回避し得る範囲で風車の出力が最大になるような翼通過面積に整定して風車を作動させることができる。
【0036】
従って本発明によれば、翼及びロータ等の運動部材に疲労破壊の発生を回避しかつ風車の出力が最大になる最適翼通過面積となるように、連結環を回転せしめることにより翼の傾斜角を常時自動的に制御して風車を作動させることができ、翼及びロータ等の運動部材の疲労寿命を長く保持して風車出力を最大出力、風車発電装置であれば最大発電量にて風車の運転を行うことができる。
また、前記連結環における屈曲部よりも外周側の長さを変化させることにより、翼の外径を変化させることができるので、翼長の異なる複数の翼を準備することなく、前記外周側の長さが異なる連結環を準備して該連結環を組み替えるのみで翼通過面積を変化させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る風車における連環式翼通過面積調整装置の正面図である。
【図2】 前記連環式翼通過面積調整装置の側面図(図1のB矢視図)である。
【図3】 図1のA―A線拡大断面図である。
【図4】 ピッチ角制御装置の詳細を示す図1のZ部詳細断面図である。
【図5】 (A)は本発明に係る翼通過面積調整手段の制御ブロック図、(B)は風車の出力線図である。
【符号の説明】
1 連結環
1a 屈曲部
2 リングギヤ
3 ピニオン
4 駆動モータ
5 軸受
6 モータ制御装置
21 風速検出器
50 ロータヘッド
50a 回転中心
60 コントローラ
100 翼傾斜機構
100a 連結環の回転軸心
101 翼
104 ナセル
105 支柱
107 発電機
108 風車軸

Claims (4)

  1. ロータヘッドに支持された複数の翼に風力を作用させ、該翼の回転力を前記ロータヘッドを介して出力側の風車軸に伝達するように構成された可変ピッチ風車において、
    内周側を前記ロータヘッドの外周に、回転可能に連結されるとともに、90°〜120°までの屈曲角にてL字状に屈曲された屈曲角にて屈曲され、該屈曲部の外周側に前記翼がピッチ回転可能に取り付けられる連結環と、該連結環を回転駆動する連結環駆動装置とを備え、該連結環の回転により前記翼をロータヘッドの軸心方向に傾斜させその傾斜角を変化せしめて翼通過面積を調整する翼傾斜機構を有してなることを特徴とする連環式翼通過面積調整装置を備えた風車。
  2. 前記連結環の翼側に設けたピッチ角制御装置と、前記連結環のロータヘッド側に設けた翼傾斜機構とを備えなることを特徴とする請求項1記載の連環式翼通過面積調整装置を備えた風車。
  3. 前記翼傾斜機構及びピッチ角制御装置は連結環端部に夫々設けられ、前記連結環端部に固定され該連結環の回転軸心と同心のリングギヤと、該リングギヤに噛み合うピニオンと、該ピニオンを回転駆動する可逆式の駆動モータとにより夫々駆動制御されることを特徴とする請求項1若しくは2記載の連環式翼通過面積調整装置を備えた風車。
  4. 前記翼傾斜機構は、前記連結環の下部に固定され該連結環の回転軸心と同心のリングギヤと、該リングギヤに噛み合うピニオンと、該ピニオンを回転駆動する可逆式の駆動モータと、前記コントローラからの出力信号により前記駆動モータの回転を制御するモータ制御装置とを備えてなることを特徴とする請求項1記載の連環式翼通過面積調整装置を備えた風車。
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