JP3810261B2 - Method for manufacturing sintered bearing with inner groove and groove processing apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内周面に溝が形成された内周溝付き焼結軸受の製造方法およびその内周溝を形成するための溝加工装置に関する。本発明で言う内周溝とは、例えば、滑り軸受面に形成される動圧溝や、両端部に形成された滑り軸受面の間に挟まれており、この滑り軸受面よりも大径で回転軸が接することのない中逃げ部等が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
焼結軸受の内周面に上記動圧溝や中逃げ部を形成する方法は種々提案されているが、それらの中で能率よく形成することができる方法の一つとして、次のような方法がある。すなわち、形成すべき溝(動圧溝や中逃げ部)に対応した模様の凹凸が外周面に施されたコアロッドを軸受素材に挿入し、軸受素材を圧縮してその内周面をコアロッドの外周面に密着させることにより、コアロッドの凹凸を軸受素材の内周面に転写させ、この後、軸受素材を圧縮状態から解放し、その際に軸受素材に生じるスプリングバックを利用してコアロッドから軸受素材を抜き取る。このような方法を応用した動圧溝の形成方法が特開平10−306827号公報に記載されており、中逃げ部の形成方法が特開平2−107705号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では、内周溝が形成された軸受素材をコアロッドから抜き取るために、スプリングバックによって軸受素材の内径が十分に拡張され、コアロッドの外周面と軸受素材の内周面双方の凹凸が噛み合うことなく互いに干渉しないことが要求される。このため、材料としてはスプリングバックができるだけ大きく生じるものが望ましい。ところが、一般的な滑り軸受用の焼結合金のスプリングバック(コアロッドの外径に対する圧縮を解放した際の軸受素材の内径拡張量の比率)は、大きくても0.2%程度なので、軸受素材の内周面に形成することができる凹凸の段差は、最大でスプリングバック量と同等となる。また、比較的密度が低い焼結合金や、銅系焼結合金のように比較的軟質で塑性変形しやすい焼結合金からなる焼結軸受では、ほとんどスプリングバックが生じないものもあり、そのような軸受素材には内周溝を形成しにくい。
【0004】
したがって本発明は、スプリングバックが少ないか、あるいは生じない軸受素材から内周溝形成用のコアロッドを確実に抜き出すことができ、その結果、そのような軸受素材に内周溝を確実に形成することができ、また、より深い内周溝を形成可能とする内周溝焼結軸受の製造方法および溝加工装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の焼結軸受の製造方法は、軸受面を形成するための小径部と、内周溝を形成するための大径部とを備えたコアロッドを、焼結体からなる円筒状の軸受素材に挿入し、次いで、この軸受素材の外周面の一部をコアロッドの軸心に向かって押圧することにより軸受素材を径方向に偏心させながら圧縮してその内周面に大径部の一部を刻印する操作を、該操作後は圧縮動作を解放しながら、軸受素材の全周域にわたり周方向に順次行い、これによってコアロッドの少なくとも大径部を軸受素材の内周面に転写し、この後、軸受素材からコアロッドを相対的に抜き出すことを特徴としている。
【0006】
上記製造方法は、軸受素材を径方向に圧縮し、その内周面にコアロッドの大径部を刻印して内周溝を形成する操作を、周方向に分割して順次行うものである。この操作を軸受素材の全周域にわたって行った後には、軸受素材の内周面にコアロッドの大径部が転写されて内周溝が形成される。軸受素材が径方向に圧縮される部分は常に一部であるから、全周域への圧縮操作を終えた軸受素材における内周面の小径部(軸受面)の内径を、コアロッドの大径部の外径と同等かそれよりも大きな径とすることができる。このため、大径部が軸受面に干渉することなくコアロッドを軸受素材から抜き出すことができる。したがって、スプリングバックが少ないか、あるいは生じない軸受素材であっても、内周溝形成用のコアロッドを確実に抜き出すことができ、そのような軸受素材に内周溝を確実に形成することができる。また、内周溝をより深いものとすることができる。なお、例えば軸受素材がコアロッドに締まり嵌めの状態で挿入され、若干のスプリングバックが生じる場合などにおいては、コアロッドの大径部が軸受面に干渉することもあり得るが、その程度はごく僅かであり、軸受素材からコアロッドを容易に抜き出すことができる。
【0007】
コアロッドの大径部により形成される本発明の内周溝としては、前述したように、動圧溝や、一対の軸受面の間に形成されて回転軸が接することのない中逃げ部等が挙げられる。
【0008】
次に、本発明の焼結軸受の溝加工装置は、軸受面を形成するための小径部と、内周溝を形成するための大径部とを備え、焼結体からなる円筒状の軸受素材に挿入されるコアロッドと、このコアロッドを軸支するコアロッド軸支部材と、コアロッドに挿入された軸受素材を囲んで配置される円筒状の弾性体と、弾性体の外周側において周方向に分割して画成され、流体が供給される複数の圧力室とを備え、各圧力室に対応する弾性体の一部が圧力室内の流体圧に応じコアロッドの軸心に対して膨縮することにより、軸受素材の外周面を保持、圧縮または解放する圧縮機構と、この圧縮機構の圧力室内の流体圧を制御する制御手段とを備えており、制御手段が、弾性体の一部による軸受部材の外周面に対する圧縮と解放の操作が該軸受部材の全周域にわたり周方向に順次行われるように圧力室内の流体圧を制御することを特徴としている。
【0009】
上記装置によれば、圧力室に流体を供給して同室内の圧力を上げると、その圧力室に対応する弾性体の一部がコアロッドの軸心側に膨出し、軸受素材の外周面を押圧して圧縮する。これにより、軸受素材の内周面の一部にコアロッドの大径部が刻印されて内周溝が形成される。圧力室から流体を排出して圧力を下げると、弾性体は縮小して軸受素材から離れ、軸受素材が解放される。弾性体の一部による軸受素材の圧縮と解放の操作と、この操作を軸受素材の全周域にわたり周方向に順次行う手順を、制御手段によって適切に制御することにより、上記本発明の製造方法の作用を得る。
【0010】
また、本発明のもう1つの焼結軸受の溝加工装置は、軸受面を形成するための小径部と、内周溝を形成するための大径部とを備え、焼結体からなる円筒状の軸受素材に挿入されるコアロッドと、このコアロッドを軸支するコアロッド軸支部材と、コアロッドに挿入された軸受素材の周囲に放射状に、かつ、コアロッドの軸心に対して進退自在に配置された複数の横パンチと、これら横パンチを進退させる駆動源とを備え、横パンチの進退に応じて軸受素材の外周面を保持、圧縮または解放する圧縮機構と、この圧縮機構の横パンチの進退量を制御する制御手段とを備えており、制御手段が、横パンチによる軸受部材の外周面に対する圧縮と解放の操作が該軸受部材の全周域にわたり周方向に順次行われるように駆動源を制御することを特徴としている。
【0011】
上記装置によれば、横パンチを前進させると、その横パンチが軸受素材の外周面を押圧して軸受素材を圧縮する。これにより、軸受素材の内周面の一部にコアロッドの大径部が刻印されて内周溝が形成される。横パンチを後退させると、横パンチは軸受素材から離れ、軸受素材が解放される。横パンチによる軸受素材の圧縮と解放の操作と、この操作を軸受素材の全周域にわたり周方向に順次行う手順を、制御手段によって適切に制御することにより、上記本発明の製造方法の作用を得る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る焼結軸受の溝加工装置および同装置によって内周溝付きの軸受を製造する手順を示している。はじめに、溝加工装置の構成を説明する。
【0013】
図中符号1は基盤であり、2,3は昇降自在な円筒状の上パンチ(コアロッド軸支部材)および下パンチである。下パンチ3は基盤1を貫通しており、その上端部が基盤1に軸支されている。下パンチ3には、下方よりコアロッド20Fが挿入されている。このコアロッド20Fの上端やや下方には、下パンチの内周面に摺動する大径部21が形成されており、他の部分が小径部22とされている。大径部21が軸受内周面の中逃げ部を形成するためのものであり、小径部22が軸受内周面の軸受面を形成するためのものである。大径部21から小径部22に移行する段差部分は、図示例では面取りされて斜面となっているが、直角またはR面で連続する段差形態であってもよい。
【0014】
コアロッド20Fは、その下端が図示せぬ昇降ラムに固定されて昇降自在となっている。上パンチ2は、下降するとその内周面がコアロッド20Fの上端の小径部22に摺動して嵌合し、コアロッド20Fを軸支する。符合10は焼結体からなる円筒状の軸受素材であり、この軸受素材10は、コアロッド20Fの大径部21に嵌合され、かつ、下パンチ3上に支持される。なお、軸受素材10は焼結体のままか、あるいはそれにサイジングが施されたものが用いられる。
【0015】
基盤1上には、軸受素材10の内周面に中逃げ部を形成する円筒状のラバープレス機構(圧縮機構)30が、コアロッド20Fを囲んで、かつ、同軸的に設けられている。同機構30は、フレーム31と、フレーム31の内側に嵌合された外型32と、外型32の内側に配されたゴム型(弾性体)33と、ゴム型33を外型32に密着させて固定する上下一対のリング34,35とを備えている。フレーム31、外型32およびリング34,35は、鉄鋼等からなる剛体である。
【0016】
外型32とゴム型33との間には、図2に示すように、複数(この場合8個)の圧力室36a〜36hが周方向に等間隔をおいて画成されている。外型32には、各圧力室36a〜36hに通じる複数の連通孔32a〜32hがそれぞれ形成されており、さらにフレーム31には、各連通孔32a〜32hと外部とを連通して空気や油等の流体を連通孔32a〜32hを経て各圧力室36a〜36hに供給するための流体供給路31a〜31hが、圧力室36a〜36hごとに独立して形成されている。各流体供給路31a〜31hには、流体供給源から分岐した流体供給管(いずれも図示せず)がそれぞれ接続され、これら管には、圧力室36a〜36h内の圧力を制御し、かつ、圧力室36a〜36h内の流体を排出する制御弁が設けられている。
【0017】
上記ラバープレス機構30によれば、流体が流体供給路31a〜31hから連通孔32a〜32hを経て圧力室36a〜36hに供給され、圧力室36a〜36h内の圧力が上昇すると、それに伴いゴム型33が内側に膨出する。膨出したゴム型33は、コアロッド20Fの大径部21に嵌合されて下パンチ3上に支持された軸受素材10の外周面を押圧する。これによって軸受素材10は径方向に圧縮され、その内周面がコアロッド20Fの外周面に密着し、その内周面に大径部21が刻印される。圧力室36a〜36h内の流体を排出して圧力が下がるとゴム型33は軸受素材10から離れ、軸受素材10が解放される。また、各圧力室36a〜36h内の圧力を適宜に定めることにより、ゴム型33が適当な圧力で軸受素材10に当接し、軸受素材10を保持することもできる。このような操作は、図示せぬ制御回路が、上記流体供給源からの流体の流量や上記制御弁の状態を適宜に制御することによりなされる。なお、ゴム型33の膨出によりコアロッド20Fには横方向の荷重がかかるが、その荷重は上パンチ2により受けられコアロッド20Fのたわみや曲げ破損が防止される。
【0018】
次に、上記溝加工装置によって軸受素材10に中逃げ部を形成する具体的動作を説明する。
まず、図1(a)に示すように、軸受素材10をコアロッド20Fの大径部21に嵌合して下パンチ3上に支持する。このセット状態では、図2(a)に示すように、軸受素材10をゴム型33が囲み、かつ、大径部21が軸受素材10の軸方向中央に配されるようにする。軸受素材10の内径は、コアロッド20Fの大径部21よりもやや大きくて両者の間に隙間が存在するか、その隙間がほとんどない状態か、あるいは大径部21とほぼ同等もしくは大径部21よりも小さくて締まり嵌めの状態になる寸法のいずれであってもよい。隙間がないか締まり嵌めの場合は、上パンチ2で軸受素材10を押し下げ、大径部21に嵌合させる。また、いずれの場合も、軸受素材10の内周面とコアロッド20Fの小径部22との間には、隙間が存在する。
【0019】
次に、図1(b)に示すように、上パンチ2を下降させてコアロッド20Fの上端の小径部22を軸支するとともに、上パンチ2で軸受素材10を押さえ付ける。そして、図2(b)に示すように、1つの圧力室36aに流体を供給して圧力を上昇させ、その部分のゴム型33を膨出させる一方、その圧力室36aに対向する圧力室36e内の圧力は低いままとしておき、さらに、これら圧力室36a,36e間の圧力室36b〜36dおよび36f〜36hの圧力を、圧力室36aから圧力室36eに向かってしだいに低くなるよう傾斜させる。すると、軸受素材10はコアロッド20Fの軸心に対して偏心した状態がゴム型33によって保持されると同時に、ゴム型33のもっとも膨出した部分により軸受素材10の外周面が押圧される。押圧された部分の軸受素材10の内周面はコアロッド20Fの外周面に密着し、さらに加圧を受けることにより、内周面に大径部21がめり込んで刻印されるとともに、その上下の内周面が小径部22により押圧される。
【0020】
次に、高圧とする圧力室を圧力室36aから周方向に順次移動させるとともに、低圧の圧力室を圧力室36eから同じ周方向に移動させていき、さらに、高圧と低圧の圧力室の間の圧力室の圧力を傾斜させる操作を緩やかに行いながら、1つの圧力室を高圧とするごとに、ゴム型33の一部の膨出による軸受素材10の内周面への大径部21の刻印を行う。図1(c)は、圧力室36eが高圧となり、これと対向する圧力室36aが低圧になったときの状態を示している。このときは、圧力室36eに対応する部分の軸受素材10の内周面に大径部21が刻印され、一方、低圧側の圧力室36aに対応して既に中逃げ部(内周溝)11の一部が形成されている軸受素材10の内周面は、コアロッド20Fから離れている。このような操作を一周させると、コアロッド20Fの大径部21が軸受素材10の内周面に転写され、全周にわたって中逃げ部11が形成されるとともに、その両側に軸受面12が形成される。
【0021】
なお、圧力室36a〜36hを順次高圧化させる操作を一周行っても中逃げ部11が所望の形状あるいは深さにならない場合には、実験によって決定された周回数を行えばよい。また、この場合はコアロッド20Fの小径部22を軸受素材10の内周面に押圧させているが、大径部21のみを内周面に作用させて中逃げ部11を形成することも可能であり、小径部11を内周面に作用させるか否かは目的に応じて適宜選択すればよい。
【0022】
圧力室36a〜36hを周方向に順次高圧化させる上記操作を行って軸受素材10の内周面に中逃げ部11を形成したら、図2(c)に示すように、各圧力室36a〜36hの圧力を均等にして軸受素材10をゴム型33で保持する。この状態で、軸受素材10はコアロッド20Fと同軸となり、内周面の軸受面12の内径は、コアロッド20Fの大径部21の外径と同等かそれよりも大きくなっている。このため、図1(d)に示すように、大径部21が軸受面12に干渉することなくコアロッド20Fを軸受素材10から抜き出すことができる。同図のようにコアロッド20Fを下降させて軸受素材10からコアロッド20Fを抜き出した後は、各圧力室36a〜36hを低圧とすることによりゴム型33を拡径して軸受素材10から離し、軸受素材10を解放する。そして、上パンチ2を上昇させ、軸受素材10を取り出す。
【0023】
図3(a)は、上記のようにして得られた軸受10Fの半割り断面を示しており、この軸受10Fの内周面には、両端に軸受面12が形成され、その間に中逃げ部11が形成されている。この軸受10Fは、例えばスピンドルモータ等の比較的高速で回転する回転軸用の軸受として好適である。なお、軸受10Fは、必要に応じて軸受面12、外周面および端面がサイジングされる。また、ハウジングに圧入等によって装着される場合には、通常、軸受10Fの軸孔に整形用のコアロッドが挿入されるので、軸受面12がサイジングされる。
【0024】
上記装置を用いた焼結軸受の製造方法によれば、軸受素材10の内周面全周にわたってゴム型33による圧縮操作を終えた段階で、軸受素材10の軸受面12の内径を、コアロッド20Fの大径部21の外径と同等かそれよりも大きな径とすることができるので、大径部21が軸受面12に干渉することなくコアロッド20Fを軸受素材10から抜き出すことができる。したがって、軸受素材10が、スプリングバックが少ないか、あるいは生じないものであっても、コアロッド20Fを確実に抜き出すことができ、そのような軸受素材10に中逃げ部11を確実に形成することができる。また、その中逃げ部11をより深いものとすることができる。
【0025】
なお、上記溝加工装置においては、軸受素材10からコアロッド20Fを抜き出すにはコアロッド20Fを下降させているが、コアロッド20Fを固定し、上下のパンチ2,3を移動させることによりコアロッド20Fを軸受素材10から抜き出す形態であってもよい。また、コアロッド20Fの軸方向が縦に延びる縦型であるが、横型にすることもできる。さらに、上記実施形態では圧力室の数は8個であったが、的確に軸受素材10を圧縮することが可能であればその数は任意である。
【0026】
上記コアロッド20Fは、中逃げ部11を形成するための大径部21を備えたものであったが、このコアロッド20Fに代えて、動圧溝形成用のコアロッドを上記装置に適用することにより、内周面に動圧溝を有する軸受を製造することができる。
【0027】
図4(a)〜(d)に、そのようなコアロッドを例示する。
図4(a)に示すコアロッド20Aの外周面には、周方向に収束する複数の略V字状の溝(小径部)23がヘリングボーン模様に形成されている。各溝23の深さは均一であって等間隔に形成されており、各溝23の間は、外径がコアロッド20Aの外径に等しい凸条(大径部)24となっている。このコアロッド20Aにより図1と同様の操作で軸受素材10の内周面を加工すると、図3(b)に示す軸受10Aが製造される。この軸受10Aの内周面には、コアロッド20Aの溝23が刻印されることにより、その内周面が軸受面13aとなる凸条13が形成され、凸条13の間に、端部が開放する動圧溝14が形成されている。
【0028】
図4(b)に示すコアロッド20Bの外周面には凸条24がヘリングボーン模様に形成されており、凸条24の間の溝23はコアロッド20Bの外径に等しい。このコアロッド20Bによれば、凸条24により動圧溝が形成され、溝23により軸受面が形成される。この場合の動圧溝は、端部が閉塞したものとなる。
【0029】
図4(c)に示すコアロッド20Cは、図3(a)に示した溝21および凸条22の形成部分が、製造する軸受の両端部に対応する離間した2箇所に配されており、両者の間の大径部25により中逃げ部が形成される。このコアロッド20Cにより、図3(c)に示す軸受10Cが製造される。この軸受10Cは、両端部に凸条13および軸受面13aと、動圧溝14がそれぞれ形成され、これらの間に、中逃げ部11が形成されている。この場合、中逃げ部11と動圧溝14の径は同一である。
【0030】
図4(d)に示すコアロッド20Dは、動圧溝を形成する凸条24と中逃げ部を形成する大径部25の外径が等しく、溝23とコアロッド20Dの外径が等しい。このコアロッド20Dにより形成される動圧溝は、端部が閉塞したものとなる。
【0031】
上記各コアロッド20A〜20Dによって軸受素材の内周面に動圧溝を形成する際には、凸条24や大径部25を軸受素材の内周面に刻印するのみとしてもよく、これらよりも小径の外周面および溝23の底部を内周面に押圧させてもよい。これらの製法形態は、目的に応じて適宜選択される。
【0032】
図3(d),(e)は、軸受に形成される動圧溝の他の形態を示している。
図3(d)の軸受10Dの内周面には、周方向に収束する複数の細かなV字状の凸条13が形成されており、これら凸条13の内周面が軸受面13aである。そして、凸条13の間の溝が、動圧溝14とされている。図3(e)の軸受10Eの内周面には、スパイラル状の凸条13が全長にわたって形成されており、これら凸条13の内周面が軸受面13aである。そして、凸条13の間のスパイラル状の溝が、動圧溝14とされている。
【0033】
次に、図5および図6を参照して本発明の他の実施形態を説明する。
図5は、本実施形態に係る溝加工装置を示しており、図中符号41は基盤である。この基盤41の上方には昇降自在な上ラム42が配置され、下方には昇降自在な下ラム43が上ラム42に対向して配置されている。そして、上ラム42には円筒状の上パンチ(コアロッド軸支部材)44が固定され、下ラム43にはコアロッド20Fが固定されている。コアロッド20Fは、先の実施形態と同様のもので、大径部21および小径部22を備えている。このコアロッド20Fは、大径部21が基盤41上に配置されるまで基盤41を貫通するようになされ、上端側の小径部22に上パンチ44が摺動して嵌合し、これによってコアロッド20Fは横方向からの荷重に耐えられるよう軸支される。符合10は焼結体からなる円筒状の軸受素材であり、この軸受素材10は、コアロッド20Fの大径部21に嵌合され、かつ、基盤41上に支持される。
【0034】
基盤1上には、軸受素材10の内周面に中逃げ部を形成する圧縮機構50が設けられている。この圧縮機構50は、図6に示すように、コアロッド20Fの軸心を中心として放射状に配置され、かつ、その軸心に対して進退自在となされた複数(この場合8個)の横パンチ51a〜51hと、これら横パンチ51a〜51hを駆動する図示せぬアクチュエータとから構成されている。横パンチ51a〜51hの先端部は、図6(b)で判るように、前進時に隣り合うものどうしが干渉しないようにテーパ状に形成されており、さらにその先端面は、軸受素材10の外周面に倣った円弧面に形成されている。
【0035】
上記圧縮機構30によれば、横パンチ51a〜51hを前進させると、横パンチ51a〜51hが、コアロッド20Fの大径部21に嵌合されて基盤41上に支持された軸受素材10の外周面を押圧する。これによって軸受素材10は径方向に圧縮され、その内周面がコアロッド20Fの外周面に密着し、その内周面に大径部21が刻印される。横パンチ51a〜51hを後退させると、横パンチ51a〜51hは軸受素材10から離れ、軸受素材10が解放される。また、横パンチ51a〜51hの進出量を適宜に定めることにより、横パンチ51a〜51hが適当な圧力で軸受素材10に当接し、軸受素材10を保持することもできる。このような操作は、図示せぬ制御回路が、横パンチ51a〜51hの駆動源であるアクチュエータを適宜に制御することによりなされる。
【0036】
次いで、上記溝加工装置によって軸受素材10の内周面に中逃げ部を形成する手順を説明する。
まず、図6(a)に示すように、各横パンチ51a〜51hを後退させて軸受素材10をコアロッド20Fの大径部21に嵌合させ、次いで、図5に示すように、上パンチ44を下降させてコアロッド20Fの上端の小径部22を軸支するとともに、上パンチ44で軸受素材10を押さえ付け、さらに、各横パンチ51a〜51hを前進させて軸受素材10を保持する。
【0037】
次に、1つの横パンチ51aをさらに前進させる一方、その横パンチ51aに対向する横パンチ51eをやや後退させ、さらに、これら横パンチ51a,51e間の横パンチ51b〜51dおよび51f〜51hの進出量を、横パンチ51aから横パンチ51eに向かってしだいに小さくなるよう傾斜させる。すると、軸受素材10はコアロッド20Fの軸心に対して偏心した状態が各横パンチ51a〜51hにより保持されると同時に、もっとも進出した横パンチ51aにより軸受素材10の外周面が押圧される。押圧された部分の軸受素材10の内周面はコアロッド20Fの外周面に密着し、さらに加圧を受けることにより、内周面に大径部21がめり込んで刻印されるとともに、その上下の内周面が小径部22により押圧される。
【0038】
次に、最も前進させる横パンチを横パンチ51aから周方向に順次移動させるとともに、最も後退させる横パンチを横パンチ51eから同じ周方向に移動させていき、さらに、それら横パンチ間の進出量を傾斜させる操作を緩やかに行いながら、1つの横パンチを前進させるごとに、軸受素材10の内周面への大径部21の刻印を行う。このような操作を一周させると、コアロッド20Fの大径部21が軸受素材10の内周面に転写され、全周にわたって中逃げ部が形成されるとともに、その両側に軸受面が形成される。
【0039】
横パンチ51a〜51hを周方向に順次前進させる上記操作を行って軸受素材10の内周面に中逃げ部を形成したら、各横パンチ51a〜51hの進出量を均等にして軸受素材10を各横パンチ51a〜51hで保持する。この状態で、軸受素材10はコアロッド20Fと同軸となり、内周面の軸受面12の内径は、コアロッド20Fの大径部21の外径と同等かそれよりも大きくなっている。このため、大径部21が軸受面12に干渉することなくコアロッド20Fを軸受素材10から抜き出すことができる。そこで、コアロッド20Fを下降させて軸受素材10からコアロッド20Fを抜き出し、この後は、各横パンチ51a〜51hを後退させて軸受素材10を解放し、上パンチ44を上昇させて軸受素材10を取り出す。
【0040】
上記装置を用いた焼結軸受の製造方法によっても、先の実施形態と同様の作用効果、すなわち、軸受素材10が、スプリングバックが少ないか、あるいは生じないものであっても、軸受素材10に干渉することなくコアロッド20Fを確実に抜き出すことができ、そのような軸受素材10に中逃げ部を確実に形成することができる。
【0041】
なお、この実施形態は中逃げ部を形成する形態であったが、コアロッド20Fの代わりに図4に示した各コアロッド20A〜20Dを適用し、これにより動圧溝を形成することも勿論できる。また、上記実施形態では横パンチの数は8個であったが、的確に軸受素材10を圧縮することが可能であればその数は任意である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スプリングバックが少ないか、あるいは生じない軸受素材から内周溝形成用のコアロッドを確実に抜き出すことができ、その結果、そのような軸受素材に内周溝を確実に形成することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る溝加工装置によって内周溝付きの軸受を製造する工程を(a)〜(d)の順に示す縦断面図である。
【図2】 (a)〜(c)は本発明の一実施形態に係る溝加工装置を状況別に示す横断面図である。
【図3】 (a)〜(e)は本発明の一実施形態に係る溝加工装置によって形成される内周溝の各種形態を示す軸受の半割り断面図である。
【図4】 (a)〜(d)は本発明に係るコアロッドの各種形態を示す側面図である。
【図5】 本発明の他の実施形態に係る溝加工装置を示す縦断面図である。
【図6】 (a),(b)は本発明の他の実施形態に係る溝加工装置を状況別に示す横断面図である。
【符号の説明】
2,44…上パンチ(コアロッド軸支部材)
10…軸受素材
10A,10C,10D,10E,10F…軸受
11…中逃げ部(内周溝)
12,13a…軸受面
14…動圧溝(内周溝)
20A,20B,20C,20D,20F…コアロッド
21…大径部
22…小径部
23…溝(小径部)
24…凸条(大径部)
30…ラバープレス機構(圧縮機構)
33…ゴム型(弾性体)
36a〜36h…圧力室
50…圧縮機構
51a〜51h…横パンチ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a sintered bearing with an inner circumferential groove having a groove formed on an inner circumferential surface, and a groove processing apparatus for forming the inner circumferential groove. The inner circumferential groove referred to in the present invention is, for example, sandwiched between a dynamic pressure groove formed on a sliding bearing surface or a sliding bearing surface formed on both ends, and has a larger diameter than the sliding bearing surface. Examples thereof include a middle escape portion where the rotating shaft does not contact.
[0002]
[Prior art]
Various methods for forming the dynamic pressure groove and the intermediate relief portion on the inner peripheral surface of the sintered bearing have been proposed, but one of the methods that can be efficiently formed among them is as follows. There is. That is, a core rod having a pattern corresponding to the groove to be formed (dynamic pressure groove or center escape portion) is inserted into the bearing material, the bearing material is compressed, and the inner circumferential surface thereof is the outer circumference of the core rod. The surface of the core rod is transferred to the inner peripheral surface of the bearing material by being in close contact with the surface, and then the bearing material is released from the compressed state. Pull out. A method for forming a dynamic pressure groove applying such a method is described in Japanese Patent Laid-Open No. 10-306827, and a method for forming a middle relief portion is described in Japanese Patent Laid-Open No. 2-107705.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the above conventional method, in order to extract the bearing material in which the inner circumferential groove is formed from the core rod, the inner diameter of the bearing material is sufficiently expanded by the spring back, and unevenness on both the outer circumferential surface of the core rod and the inner circumferential surface of the bearing material is generated. It is required not to interfere with each other without meshing. For this reason, it is desirable that the material generates as much springback as possible. However, the spring back of a sintered alloy for general sliding bearings (the ratio of the inner diameter expansion amount of the bearing material when the compression to the outer diameter of the core rod is released) is about 0.2% at most. The uneven unevenness that can be formed on the inner peripheral surface of the plate is equal to the spring back amount at the maximum. In addition, some sintered bearings made of sintered alloys with relatively low density and sintered alloys that are relatively soft and easily plastically deformed, such as copper-based sintered alloys, have almost no springback. It is difficult to form an inner circumferential groove in a simple bearing material.
[0004]
Therefore, the present invention can reliably extract the core rod for forming the inner circumferential groove from the bearing material with little or no springback, and as a result, the inner circumferential groove can be reliably formed in such a bearing material. It is another object of the present invention to provide a method for manufacturing a sintered inner peripheral groove bearing and a groove processing apparatus that can form deeper inner peripheral grooves.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The sintered bearing manufacturing method of the present invention is a cylindrical bearing material comprising a sintered body made of a core rod having a small diameter part for forming a bearing surface and a large diameter part for forming an inner peripheral groove. And then press the part of the outer peripheral surface of the bearing material toward the axis of the core rod to move the bearing material in the radial direction. While decentering The operation of compressing and engraving a part of the large diameter portion on the inner peripheral surface is sequentially performed in the circumferential direction over the entire circumference of the bearing material while releasing the compression operation after the operation, thereby at least the core rod The diameter portion is transferred to the inner peripheral surface of the bearing material, and thereafter, the core rod is relatively extracted from the bearing material.
[0006]
In the manufacturing method described above, the operation of compressing the bearing material in the radial direction and engraving the large diameter portion of the core rod on the inner peripheral surface to form the inner peripheral groove is sequentially performed in the circumferential direction. After this operation is performed over the entire circumference of the bearing material, the large diameter portion of the core rod is transferred to the inner circumferential surface of the bearing material to form an inner circumferential groove. Since the bearing material is always partly compressed in the radial direction, the inner diameter of the small diameter part (bearing surface) of the inner peripheral surface of the bearing material that has been compressed to the entire circumference is set to the large diameter part of the core rod. The diameter can be equal to or larger than the outer diameter of the. For this reason, a core rod can be extracted from a bearing raw material, without a large diameter part interfering with a bearing surface. Therefore, even if the bearing material has little or no springback, the core rod for forming the inner circumferential groove can be reliably extracted, and the inner circumferential groove can be reliably formed in such a bearing material. . Further, the inner circumferential groove can be made deeper. For example, when the bearing material is inserted into the core rod in an interference fit and a slight springback occurs, the large diameter portion of the core rod may interfere with the bearing surface, but the degree is very small. Yes, the core rod can be easily extracted from the bearing material.
[0007]
As described above, the inner circumferential groove of the present invention formed by the large-diameter portion of the core rod includes a dynamic pressure groove, a middle escape portion that is formed between a pair of bearing surfaces and does not contact the rotating shaft, and the like. Can be mentioned.
[0008]
Next, a groove processing apparatus for a sintered bearing according to the present invention includes a cylindrical bearing having a small diameter portion for forming a bearing surface and a large diameter portion for forming an inner peripheral groove, and made of a sintered body. A core rod inserted into the material, a core rod shaft supporting member that supports the core rod, a cylindrical elastic body arranged to surround the bearing material inserted into the core rod, and a circumferentially divided portion on the outer peripheral side of the elastic body And a plurality of pressure chambers to which fluid is supplied, and a part of the elastic body corresponding to each pressure chamber expands and contracts with respect to the axis of the core rod according to the fluid pressure in the pressure chamber. A compression mechanism for holding, compressing or releasing the outer peripheral surface of the bearing material, and a control means for controlling the fluid pressure in the pressure chamber of the compression mechanism. And the control means controls the fluid pressure in the pressure chamber so that the compression and release operations on the outer circumferential surface of the bearing member by a part of the elastic body are sequentially performed in the circumferential direction over the entire circumferential area of the bearing member. It is characterized by that.
[0009]
According to the above apparatus, when a fluid is supplied to the pressure chamber and the pressure in the chamber is increased, a part of the elastic body corresponding to the pressure chamber bulges toward the axial center side of the core rod and presses the outer peripheral surface of the bearing material. And compress. As a result, the large diameter portion of the core rod is stamped on a part of the inner peripheral surface of the bearing material to form the inner peripheral groove. When the fluid is discharged from the pressure chamber to reduce the pressure, the elastic body contracts and leaves the bearing material, and the bearing material is released. The above-described manufacturing method of the present invention is achieved by appropriately controlling the operation of compressing and releasing the bearing material by a part of the elastic body and the procedure of sequentially performing this operation in the circumferential direction over the entire circumference of the bearing material by the control means. Get the action of.
[0010]
Further, another sinter bearing groove processing apparatus according to the present invention includes a small-diameter portion for forming a bearing surface and a large-diameter portion for forming an inner peripheral groove, and is a cylindrical shape made of a sintered body. The core rod inserted into the bearing material, the core rod shaft supporting member that supports the core rod, and the bearing material inserted into the core rod are arranged radially around the core rod so as to be movable forward and backward. A compression mechanism comprising a plurality of horizontal punches and a drive source for moving the horizontal punches forward and backward, and holding, compressing or releasing the outer peripheral surface of the bearing material in accordance with the advancement and retraction of the horizontal punches, and the amount of advancement and retreat of the horizontal punches of the compression mechanism Control means for controlling And the control means controls the drive source so that the operation of compressing and releasing the outer peripheral surface of the bearing member by the lateral punch is sequentially performed in the circumferential direction over the entire peripheral area of the bearing member. It is characterized by that.
[0011]
According to the above apparatus, when the lateral punch is advanced, the lateral punch presses the outer peripheral surface of the bearing material and compresses the bearing material. As a result, the large diameter portion of the core rod is stamped on a part of the inner peripheral surface of the bearing material to form the inner peripheral groove. When the lateral punch is retracted, the lateral punch moves away from the bearing material and the bearing material is released. The operation of the manufacturing method of the present invention is controlled by appropriately controlling the operation of compressing and releasing the bearing material by the lateral punch and the procedure of sequentially performing this operation in the circumferential direction over the entire circumference of the bearing material. obtain.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a groove processing apparatus for a sintered bearing according to an embodiment of the present invention and a procedure for manufacturing a bearing with an inner circumferential groove by the apparatus. First, the configuration of the groove processing apparatus will be described.
[0013]
In the figure,
[0014]
The lower end of the
[0015]
On the
[0016]
As shown in FIG. 2, a plurality (eight in this case) of
[0017]
According to the
[0018]
Next, a specific operation for forming the intermediate relief portion in the bearing
First, as shown in FIG. 1A, the bearing
[0019]
Next, as shown in FIG. 1B, the
[0020]
Next, the pressure chamber to be high pressure is sequentially moved in the circumferential direction from the
[0021]
In addition, what is necessary is just to perform the frequency | count determined by experiment, when the
[0022]
When the above operation for sequentially increasing the pressure in the circumferential direction of the
[0023]
FIG. 3A shows a half-section of the
[0024]
According to the method for manufacturing a sintered bearing using the above-described apparatus, the inner diameter of the bearing
[0025]
In the above groove processing apparatus, the
[0026]
The
[0027]
FIGS. 4A to 4D illustrate such a core rod.
A plurality of substantially V-shaped grooves (small diameter portions) 23 converging in the circumferential direction are formed in a herringbone pattern on the outer peripheral surface of the
[0028]
[0029]
In the core rod 20C shown in FIG. 4C, the
[0030]
In the
[0031]
When the dynamic pressure grooves are formed on the inner peripheral surface of the bearing material by the
[0032]
FIGS. 3D and 3E show other forms of dynamic pressure grooves formed in the bearing.
A plurality of fine V-shaped
[0033]
Next, another embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
FIG. 5 shows a grooving apparatus according to this embodiment, and
[0034]
A
[0035]
According to the
[0036]
Next, a procedure for forming the middle relief portion on the inner peripheral surface of the bearing
First, as shown in FIG. 6 (a), the
[0037]
Next, one
[0038]
Next, the lateral punch to be most advanced is sequentially moved in the circumferential direction from the
[0039]
When the intermediate punching portion is formed on the inner peripheral surface of the bearing
[0040]
Even if the sintered bearing manufacturing method using the above-described apparatus is used, the same effect as the previous embodiment, that is, even if the bearing
[0041]
In addition, although this embodiment was a form which forms a middle escape part, it can of course be formed by applying each
[0042]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the core rod for forming the inner circumferential groove can be reliably extracted from the bearing material with little or no springback. There exists an effect that a groove | channel can be formed reliably.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing steps of manufacturing a bearing with an inner circumferential groove by a groove processing apparatus according to an embodiment of the present invention in the order of (a) to (d).
FIGS. 2A to 2C are cross-sectional views showing a grooving apparatus according to an embodiment of the present invention according to circumstances.
FIGS. 3A to 3E are half sectional views of a bearing showing various forms of inner circumferential grooves formed by a groove machining apparatus according to an embodiment of the present invention.
4 (a) to 4 (d) are side views showing various forms of a core rod according to the present invention.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view showing a groove processing apparatus according to another embodiment of the present invention.
FIGS. 6A and 6B are cross-sectional views showing a grooving apparatus according to another embodiment of the present invention according to circumstances.
[Explanation of symbols]
2,44 ... Upper punch (core rod shaft support member)
10 ... Bearing material
10A, 10C, 10D, 10E, 10F ... Bearing
11 ... Middle escape part (inner circumferential groove)
12, 13a ... Bearing surface
14 ... Dynamic pressure groove (inner circumferential groove)
20A, 20B, 20C, 20D, 20F ... Core rod
21 ... large diameter part
22 ... Small diameter part
23 ... Groove (small diameter part)
24 ... ridge (large diameter part)
30 ... Rubber press mechanism (compression mechanism)
33 ... Rubber mold (elastic body)
36a-36h ... Pressure chamber
50 ... Compression mechanism
51a-51h ... Horizontal punch
Claims (4)
次いで、軸受素材の外周面の一部を前記コアロッドの軸心に向かって押圧することにより軸受素材を径方向に偏心させながら圧縮してその内周面に前記大径部の一部を刻印する操作を、該操作後は圧縮動作を解放しながら、軸受素材の全周域にわたり周方向に順次行い、これによってコアロッドの少なくとも大径部を軸受素材の内周面に転写し、
この後、軸受素材からコアロッドを相対的に抜き出すことを特徴とする内周溝付き焼結軸受の製造方法。A core rod having a small diameter part for forming the bearing surface and a large diameter part for forming the inner circumferential groove is inserted into a cylindrical bearing material made of a sintered body,
Next, the bearing material is compressed while being eccentric in the radial direction by pressing a part of the outer peripheral surface of the bearing material toward the axis of the core rod, and a part of the large-diameter portion is imprinted on the inner peripheral surface. The operation is sequentially performed in the circumferential direction over the entire circumference of the bearing material while releasing the compression operation after the operation, thereby transferring at least the large diameter portion of the core rod to the inner circumferential surface of the bearing material,
Thereafter, a core rod is relatively extracted from the bearing material, and a method for manufacturing a sintered bearing with an inner circumferential groove is provided.
このコアロッドを軸支するコアロッド軸支部材と、
前記コアロッドに挿入された前記軸受素材を囲んで配置される円筒状の弾性体と、この弾性体の外周側において周方向に分割して画成され、流体が供給される複数の圧力室とを備え、各圧力室に対応する弾性体の一部が圧力室内の流体圧に応じコアロッドの軸心に対して膨縮することにより、軸受素材の外周面を保持、圧縮または解放する圧縮機構と、
この圧縮機構の前記圧力室内の流体圧を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記弾性体の一部による前記軸受部材の外周面に対する圧縮と解放の操作が、該軸受部材の全周域にわたり周方向に順次行われるように、前記圧力室内の流体圧を制御することを特徴とする内周溝付き焼結軸受の溝加工装置。A core rod having a small-diameter portion for forming a bearing surface and a large-diameter portion for forming an inner circumferential groove, and inserted into a cylindrical bearing material made of a sintered body;
A core rod support member for supporting the core rod;
A cylindrical elastic body arranged to surround the bearing material inserted into the core rod, and a plurality of pressure chambers divided and defined in the circumferential direction on the outer peripheral side of the elastic body and supplied with fluid. A compression mechanism for holding, compressing or releasing the outer peripheral surface of the bearing material by part of the elastic body corresponding to each pressure chamber expanding and contracting with respect to the axis of the core rod according to the fluid pressure in the pressure chamber;
Control means for controlling the fluid pressure in the pressure chamber of the compression mechanism,
The control means controls the fluid pressure in the pressure chamber so that compression and release operations on the outer circumferential surface of the bearing member by a part of the elastic body are sequentially performed in the circumferential direction over the entire circumferential area of the bearing member. A groove processing device for a sintered bearing with an inner circumferential groove, characterized by controlling .
このコアロッドを軸支するコアロッド軸支部材と、
前記コアロッドに挿入された前記軸受素材の周囲に放射状に、かつ、コアロッドの軸心に対して進退自在に配置された複数の横パンチと、これら横パンチを進退させる駆動源とを備え、横パンチの進退に応じて軸受素材の外周面を保持、圧縮または解放する圧縮機構と、
この圧縮機構の前記横パンチの進退量を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記横パンチによる前記軸受部材の外周面に対する圧縮と解放の操作が、該軸受部材の全周域にわたり周方向に順次行われるように、前記駆動源を制御することを特徴とする内周溝付き焼結軸受の溝加工装置。A core rod having a small-diameter portion for forming a bearing surface and a large-diameter portion for forming an inner circumferential groove, and inserted into a cylindrical bearing material made of a sintered body;
A core rod support member for supporting the core rod;
A horizontal punch comprising a plurality of horizontal punches arranged radially around the bearing material inserted into the core rod and capable of moving back and forth with respect to the axis of the core rod, and a drive source for moving the horizontal punch forward and backward. A compression mechanism for holding, compressing or releasing the outer peripheral surface of the bearing material in accordance with the advancement and retraction of the
Control means for controlling the amount of advance and retreat of the lateral punch of this compression mechanism,
The control means controls the drive source so that compression and release operations on the outer peripheral surface of the bearing member by the lateral punch are sequentially performed in the circumferential direction over the entire peripheral area of the bearing member. Groove processing machine for sintered bearings with inner grooves.
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