JP3809979B2 - 農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯および軸継手 - Google Patents

農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯および軸継手 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農業用ハウスのビニールフィルム,シート、寒冷紗などの被覆材を栽培作物の温度管理等のために開閉する際に、これを省力的に行え、かつ被覆材を損傷させることなく長期に使用できる被覆材の巻上げ、巻下げ用巻芯および軸継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
農業用ハウスにフィルムなどの被覆材を張設して、作物を栽培するハウス栽培においては、温度調節や採光調節のために、日射状態,気温などの環境条件に応じて、外側に張設された被覆材を巻上げて、一部ないし全部を外部に解放するとともに、夕刻,夜間には、被覆材を巻下げて、外部から遮蔽することが行われている。
【0003】
このような被覆材の開閉操作は、亜鉛引鋼管あるいは鋼管に樹脂被覆したものを巻芯とし、これに被覆材を固定して巻上げ巻下げをおこなっていた。しかし、亜鉛引鋼管では、操作時に重いことや、芯材同士を繋ぐ場合に金属の差込式の継手を用いて管端側を偏平に変形させた状態で行っているが、この場合差込み式継ぎ手と鋼管との間に隙間が生じ、そこに雨水等が侵入して鋼管の腐食の原因となったり、冬期においては、侵入水が凍結して鋼管が割れる場合があり、巻芯の寿命が短かいなどの問題があった。
【0004】
また、鋼管に樹脂被覆した巻芯でも前述同様の継手を使用するので同様の問題を有する他、ピンホール等が発生したりすると錆が発生してフィルム等の被覆材を傷めたり、あるいは、ここからの雨水等の侵入により鋼管が腐蝕して折損することがあった。
【0005】
さらに、かしめるタイプの継手では、ハウス用被覆材の全長に合わせて一旦接続してしまうと、不使用時に接続部を外して保管,収納することが困難であり、全期間屋外に放置することとなって、使用寿命を縮める結果となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、鋼管等の金属製の巻芯では、継手が鋼管の内径より若干径小の差込式の金属とし、これを嵌合して鋼管と相互に重ね合わせた状態でかしめることによって接続しているので、鋼管と接続継手との間には隙間が生じ、雨水が侵入して発錆により巻芯の表面がざらつきフィルム等被覆材を破損させることや、内部に入った水分が凍結して鋼管を破裂させる等の問題があった。
【0007】
また、一旦接続したものを外すには、塑性変形した金属部を再度変形させる必要があり厄介であるし、再度利用するにも修復の手間を要するので、屋外に放置の結果となり、巻芯の接続作業の改善、省力化および、分解可能として保管収納できるようにすることが要請されていた。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、軽量なパイプと、このパイプを相互に繋ぐための、着脱可能な構造の軸継手とで構成される軸ユニットを複数本接続することによって構成され、前記の問題が解決できる新規な巻芯および同巻芯に用いる軸継手を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、農業用ハウスの被覆材の一端側を巻芯の外周に係止し、前記巻芯の少なくとも一端側を回転させて、前記被覆材を前記巻芯の外周に巻取ることで、前記被覆材を巻上るとともに、前記巻芯に巻取られた前記被覆材を、前記巻芯の少なくとも一端側を回転させて、前記被覆材を前記巻芯の外周から巻戻すことで巻下げる農業用ハウスの被覆材の巻上げ、巻下げに用いられる巻芯であって、前記巻芯は、15〜35mmの外径を有し、軸方向の端部の一方又は双方に着脱可能な嵌合連結用の軸継手が設けられたパイプからなる全長が2〜7mmの複数の軸ユニットから構成され、前記パイプは、繊維強化合成樹脂製パイプであって、前記繊維強化合成樹脂製パイプは、繊維強化合成樹脂からなる中間層とこれを被覆する熱可塑性樹脂からなる内層および外層の3層構造であり、これらの3層が相互に接着している
この構成によれば、巻芯は、パイプの軸方向の端部の一方又は双方に着脱可能な嵌合連結用の軸継手が固着されたものを軸ユニットとしているので、農業用ハウスの長さに応じて必要な本数の軸ユニットを、軸継手を介して接続することで対応することができ、この際に軸継手は、着脱可能な嵌合連結構造なので、不使用時に軸ユニット単位で収納保管ができ、また、軸継手は接着剤あるいは摩擦融着、超音波融着等で固着しているので、パイプの内径との隙間がなく、パイプ内部への雨水等の侵入がない。
また、本発明では、前記パイプを繊維強化合成樹脂製パイプで構成しているので、軽量性、高弾性、耐捩り性などの特性の他、錆びることがなく、耐腐蝕性を有しており、農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ作業および、準備,保管作業の省力化ができる。
さらに、本発明では、前記繊維強化合成樹脂製パイプを、繊維強化合成樹脂からなる中間層とこれを被覆する熱可塑性樹脂からなる内層および外層の3層構造とし、これらの3層が相互に接着した構成としているので、内層、中間層、外層が相互に接着しているので、各層は相互に補強しあって中間層の縦割れを防止と圧縮強度の向上ができ、また、熱可塑性樹脂からなる外層の存在により、手での取扱いにおける、ガラス繊維等による手指への刺激がないなど作業性が改良され、パイプ自体も金型による引抜成形法と比較して生産性に優れるので低加工コストで製造できる。
またさらに、本発明は、農業用ハウスの被覆材の一端側を巻芯の外周に係止し、前記巻芯の少なくとも一端側を回転させて、前記被覆材を前記巻芯の外周に巻取ることで、前記被覆材を巻上るとともに、前記巻芯に巻取られた前記被覆材を、前記巻芯の少なくとも一端側を回転させて、前記被覆材を前記巻芯の外周から巻戻すことでことで巻下げる農業用ハウスの被覆材の巻上げ、巻下げに用いられる軸継手であって、前記巻芯は、繊維強化合成樹脂製のパイプと、前記パイプに固着される軸継手とからなる複数の軸ユニットから構成され、前記軸継手は、前記パイプの外径と略同一外径の鍔部と、前記鍔部の一端側に形成された前記パイプへの挿入部と、前記鍔部の他端側の軸方向に沿って延設形成され、かつ埋設された金属製補強芯を備えた複数の差込片と、前記差込片間の周方向に沿って設けられ、連結される他のパイプに装着される軸継手の差込片を受容するかん合部とから構成した
この構成とすることによって、軸ユニット同士の接続、離脱を容易に行うことができ、かつ一端部からの、回転トルクを確実に伝達でき、巻上げ、巻下げ作業の省力化が図れる。
また、本発明では、前記軸継手は、前記差込片と前記嵌合部とが、前記鍔部の周方向に沿って交互に配置され、円形断面の対向位置を略90度の間隔で軸方向に沿って扇形に切欠くことにより前記かん合部を形成するとともに、切欠いた残部を差込片とすることができる
この構成によれば、一対の軸継手において、一方の継手を略90度回転させた状態で相互の嵌合接続が行えるので、継手の種類が1つで済み、かつ補強芯の存在により、一般的に温度依存性を有する合成樹脂からなる差込片の強度を補強し、とりわけ高気温時の軟質化や低気温時の脆性化を克服して回転トルクの伝達を確実に行える。
この場合、前記差込片の外周には、一対の前記軸継手を嵌合接続したときに、双方の差込片間に跨るように係止される0リング用の挿入溝を設けることができる。
この構成によれば、軸継手を嵌合したときに、0リングを挿入溝に装着して、軸継手間の結合を補強することができるとともに、巻芯にフィルム等の被覆材の一端を固定するにあたって、この0リングの存在によって、押えのために使用する逆U状のプラスチック押え具との間で被覆材を強固に挟持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図5は、本発明にかかる農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯および同巻芯に用いる軸継手の一実施例を示している。
【0011】
図1には、本発明の農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げに使用される巻芯、軸継手が適用される農業用ハウス1が示されている。農業用ハウス1は、鋼管,鋼材などの枠(フレーム)2と、枠に張設される農ビフィルム等の被覆材3等から構成されている。
【0012】
農業用ハウス1内には、フレーム2に被覆材として地面側に裾張用フィルム3a、側部および上部張用フィルム(以下サイド張りと称す。)3bを張設したもの、あるいは、地面までサイド張り3bを延長したもの等がある。
【0013】
図1においては、左側のサイド張りフィルム3bは、巻芯4にフィルム3bの一端が係止され、この巻芯4に取着された、図4に示す巻取装置5のハンドル5dを回転させることで、フィルム3bが巻芯4の外周に巻き取られ、ハウス1のサイドから肩部にフィルム3bがない状態にし、ハウス1内の高温化防止や、換気等を行うために巻上げを開始した状態を示している。
【0014】
巻上げられたフィルム3bは、例えば、夜間には、保温等をする必要があるので、巻取装置5のハンドル5dを反時計方向に回転させることで、フィルム3bを巻戻し、フィルム3bおよび裾張り3aとでハウス1のサイドを覆うことができる。
【0015】
図2には、巻芯4の構成部材である軸ユニット10の詳細を示している。同図に示した軸ユニット10は、繊維強化合成樹脂製の中空パイプ12と、このパイプ12の両端に固着された軸継手14とから構成されている。
【0016】
中空パイプ12は、ハンドル5dを回転することによる長手軸心回りの回転トルクを、自ら回転しつつ、接続用の軸継手14を介して、長手方向に伝達する機能を分担するので、フィルム3bを巻上げつつ回転するに際して、捩り力で破損しない物性を有することや、ハウスの長手方向のフィルムの長さに合わせて接続した場合に、軽量であることが望ましいことなどから、強化用補強繊維を合成樹脂で結着した繊維強化合成樹脂製としている。
【0017】
強化用補強繊維は、強度あるいは経済性からガラス繊維が一般的であるが、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、PBO繊維など通常FRPに用いられる他の繊維であっても良い。
【0018】
強化用繊維を結着する合成樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの硬化性合成樹脂、あるいは、補強用繊維に溶融含浸可能な比較的低溶融粘度の熱可塑性樹脂であってもよいが、経済性、物性等の点から不飽和ポリエステル樹脂が推奨される。
【0019】
繊維強化合成樹脂製のパイプ12は、繊維強化合成樹脂層の単層構造であってもよいが、図3に示すように、繊維強化合成樹脂層の内外を熱可塑性樹脂で被覆した3層構造とすることが、パイプの生産性、取扱性、作業性の点で望ましい。
【0020】
図3に示した繊維強化合成樹脂製のパイプ12は、繊維強化合成樹脂層12aと、熱可塑性樹脂からなる内,外層12b,12cとから構成されている。
【0021】
このような3層構造のパイプ12の製造用に用いられる合成樹脂は、繊維強化合成樹脂層12aにおいて、結着用の合成樹脂にスチレンを架橋性モノマーとして含む不飽和ポリエステル樹脂、または、ビニルエステル樹脂を使用する場合には、内層12b及び外層12Cには、これらと化学的親和力を有するアクリルニトリルーブタジエンースチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリルニトリルースチレン樹脂(AS樹脂),アクリルニトリルーアクリルースチレン樹脂(AAS樹脂),アクリルニトリルーエチレンプロピレンースチレン樹脂(AES樹脂),ポリスチレン樹脂(PS樹脂),ポリカーボネイト樹脂(PC樹脂)などから選択して使用すると、内層12b及び外層12Cと繊維強化合成樹脂層12aとが化学的に接着して、圧縮強度を向上することができる。
【0022】
なお、被覆材の巻上げ,巻下げのための回転トルクが小さいときは、外層12cの熱可塑性樹脂として、前述のものに代えて低密度ポリエチレン,直鎖状低密度ポリエチレンなどの各種ポリエチレンなどを使用しても、物性的に満足する場合があり、この場合も当然、表面被覆の効果は得られ、原料コストは低減される。
【0023】
また、外層12Cの外表面側には、これに巻付けられるフィルム3bとの滑りを防止するため、パイプの長手方向に複数のリブを設けたり、エンボスローラー等によって凹凸を賦形しても良い。
【0024】
繊維強化合成樹脂製パイプ12の径は農業用ハウスの長さ、巻上げ,巻下げ するフィルム3bの厚さ、巻上げ幅などによって要求される回転トルクに応じて選択すればよいが、外径が15〜35mm程度に設定される。しかし、従来の鋼管によるものを巻芯として使用したときの巻取装置を使用する場合は、その外径と近似した、例えば20〜30mm程度の外径のものを使用すると、フィルム押え用部品の共用等の点で好ましい。
【0025】
パイプの軸ユニットとしての長さは、作業性、収納性などを考慮すると、2〜7m程度に設定する
【0026】
一方、軸継手14は、パイプ12の外径と略同一外径の円形鍔部14aと、この鍔部14aの一端側に形成されたパイプ12の内径側への挿入部14bと、鍔部14aの他端側に延設形成され、金属補強芯14dを備えた差込片14cと、差込片14cの間に形成された嵌合部14eを有している。
【0027】
本実施例の場合には、挿入部14bは、鍔部14a側の根元部分がパイプ12の内径とほぼ同一外径となっていて、先端側に向けて径が若干縮小するテーパ状に形成されている。
【0028】
差込片14cは、挿入部14bと反対側にあって、外周面が円形の鍔部14aの外周を軸方向に延長した形状になっている。また、本実施例の場合には、鍔部14aの円形断面の中心を円形に切欠するとともに、中心に対して、略90度の等角度間隔で分断し、この分断した部分を周方向に沿って1つ置きに、軸方向に沿って扇形形状に切欠することで嵌合部14eが形成されていて、この切欠により残った部分が差込片14cとなっている。
【0029】
つまり、本実施例の場合には、略扇形断面に形成された一対の差込片14cが、中心に対して対向した位置に設けられるとともに、各差込片14cの周方向に隣接して、同じ扇形形状の嵌合部14eが形成されている。
【0030】
このような形状を備えた軸継手14によれば、一対の軸継手14間において、一方の軸継手14を略90度回転させた状態で、一方の継手の差込片14cを他方の継手の嵌合部14eに挿入することで、パイプ12の径とほぼ同じ径の円形態となる相互の嵌合接続が行えるので、継手の種類が1つで済む。
【0031】
なお、本発明の軸継手14の差込片14cと嵌合部14eの形状は、上述した形状に限られることはなく、嵌合部14eの形状が差込片14cを受容できるものであれば、どのような形状であってもよい。
【0032】
さらに、本実施例の場合には、差込片14cの外周には、一対の軸継手14を嵌合接続したときに、双方の差込片14c間に跨るように係止される0リング14hの挿入溝14fが設けられている。
【0033】
軸継手14を嵌合接続したときに0リング14hを挿入溝14fに装着すると、軸継手14間の結合を補強することができ、かつ0リングの存在により、この外周に当接される巻上げ対象の被覆材に対する逆U状プラスチック押え具による挟持力が向上できる。
【0034】
以上のように構成された軸継手14は、回転トルクによる捩り力が負荷されるので、ABS樹脂や各種エンプラ樹脂などの高物性樹脂を射出成形することなどにより一体成形することが、金属等により構成する場合より軽量性や、耐錆性の点で好ましい。
【0035】
また、農業用ハウスの棟が長い場合や、塩ビフィルム等被覆材の厚みが厚く重い場合、巻上げ、巻下げのための回転トルクによる捩り力が大となり、差込片14cに負荷が集中するので、鋼線など高弾性率の材料をインサート成形して補強芯14dを埋入するのが好ましい。
【0036】
嵌合部14eには、金属補強芯14dの先端部が係合収納できる孔部14gを有している。
【0037】
なお、軸継手14をパイプ12に装着する際には、挿入部14aに接着剤を塗布して、パイプ12内に挿入するか、軸継手14を回転しながらパイプ12に挿入して摩擦発熱で融着するいわゆるフリクション融着、あるいは軸継手をパイプ内に挿入後超音波融着方法等が挙げられる。
【0038】
巻芯4は、パイプ12と軸継手14とから構成される軸ユニット10を複数用いて、任意の長さとされるが、このときに片端側に位置するパイプ12の一端は、図4に示すハンドル5dを有する巻上装置5と接続される。
【0039】
同図に示した巻上装置5は、パイプ12が挿入固定される固定部5aと、内部に図示省略の回転軸を軸支するベアリング等が装着されたケーシング5bと、回転軸に接続されたハンドル部5dを有する一方、ケーシング5bの側面に延設された上下摺動ガイド5cとを有している。
【0040】
上下摺動ガイド5cには、一端が地中に立設固定されたガイドパイプ6が挿通され、フィルム3bの巻上げ、巻下げに応じて、巻芯の回転中心、つまり巻取装置が上下方向に移動するのを、摺動ガイドとガイドパイプによって保持する。
具体的実施例
内径14.5mm、外径17mmの内層用のABS樹脂製パイプ12bを連続的に押出成形し、その外周に不飽和ポリエステル樹脂を含浸したガラス繊維ロービングを縦沿えさせて、外径を 20.5mmに絞り成形して、未硬化状の繊維強化合成樹脂層を形成し、これを溶融押出機のクロスヘッドダイに導いて、溶融状のABS樹脂により外径22.2mmとなるように環状に被覆し、直ちに冷却槽に導き、表面のABS樹脂被覆層12cを冷却した後に、加熱硬化槽に導いて、未硬化状不飽和ポリエステル樹脂を硬化させて、繊維強化合成樹脂層12aを形成して、各層が接着した3層構造のパイプ12を得た。
【0041】
一方、軸継手は、図3に示した形状を有し、外径14.4mm、長さ35mmの挿入部14bと外径 22mmの鍔部14a、と長さ約 30.5mmで、円形断面を放射状に4分割したうちの2片に相当する差込片14cを備え、かつ、差込片14cの中央部に外形3mmのステンレス鋼線を金属補強芯14dとしてインサートされたものであって、ABS樹脂を射出成形したものである。嵌合部14eの底部には、突き出した補強芯14dの先端部5mmが、入り込む収納孔14gを設けた。
【0042】
前記パイプ12を 4mおよび3mに切断し、4mに切断したものにはその両端に、軸継手14を接着剤により固着して軸ユニット10とした。
【0043】
一方、農業用ハウスの両端に使用するものには、3m及び4mのパイプの一端側にのみ軸継手14を固着した。
【0044】
このような構成の軸ユニット10を4mで両端に軸継手14を固着したもの 12本および、片端に軸継手14を固着した4m及び3mものを各1本準備し、ハウスの後端には3mものを配置して、軸継手14を介して順次嵌合接続した後、巻上装置5を取付ける末端の軸ユニット10は、4mのパイプ12を用い、巻取装置5とは、接続部5aの固定ネジで固着して、間口6m、高さ4m、奥行き54mの鉄骨製の農業用ハウス1の サイド張りフィルム3bの巻上げ、巻下げ用の巻芯として準備した。
【0045】
巻芯4へのフィルム3bの固定は、先ず巻芯4にフィルム3bを当接して巻込み、軸ユニット10の継手部分および中間の 2.0mの部分、つまり、4mものについては、各2mおきにフィルム3bの上から、内径22.2mmで 逆U状のプラスチック製の押え具(シーアイ化成製:商品名「ハマカセット」22)を被せることにより行った。
【0046】
この巻芯および巻上装置により、サイド張りフィルム3bの巻上げ、巻下げを行ったところ、ハウスの全長に亘って均一に、かつ従来の金属管のものと比較して軽い力で操作できた。また、雨天の後でフィルム3bが濡れている場合であっても、滑ることなくハウスの全長に亘ってほぼ均一に巻上げ,巻下げができた。
【0047】
【発明の効果】
以上、実施例で詳細に説明したように、本発明にかかる農業用ハウス被覆材の巻上げ、巻下げ用巻芯および軸継手によれば、巻芯となる軸ユニットを繊維強化合成樹脂製パイプで構成しているので、この種のパイプが有している軽量性、高弾性、耐捩り性などの特性を有効に活用して、端部から加えられる回転力を軸継手を介して、嵌合接続された複数本の軸ユニットからなる巻芯の全長に伝達させて、これを一体として回転させることにより、巻芯に固定された農業用ハウス被覆材を全長に亘って同時に巻上げ、ないし巻下げできる。
【0048】
また、軸継手はパイプに挿入固着されているので、雨水等の侵入がなく、凍結破裂等の危惧がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯が適用される農業用ハウスの全体説明図である。
【図2】本発明の巻芯を構成する軸ユニットおよび軸継手の説明図である。
【図3】図2に示した軸ユニットの繊維強化合成樹脂製パイプおよび軸継手の一例を示す分解斜視図と組立斜視図および要部縦断面図である。
【図4】巻芯の一端部が固定接続される巻上装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 農業用ハウス
2 フレーム
3a 裾張りフィルム
3b サイド張りフィルム
4 巻芯
5 巻上げ装置
5a 固定部
5b ケーシング
5c 摺動ガイド
5d ハンドル
6 ガイドパイプ
10 軸ユニット
12 繊維強化合成樹脂製パイプ
14 軸継手
14a 鍔部
14b 挿入部
14c 差込片
14d 補強芯
14e 嵌合部
14f 挿入溝

Claims (4)

  1. 農業用ハウスの被覆材の一端側を巻芯の外周に係止し、前記巻芯の少なくとも一端側を回転させて、前記被覆材を前記巻芯の外周に巻取ることで、前記被覆材を巻上るとともに、前記巻芯に巻取られた前記被覆材を、前記巻芯の少なくとも一端側を回転させて、前記被覆材を前記巻芯の外周から巻戻すことで巻下げる農業用ハウスの被覆材の巻上げ、巻下げに用いられる巻芯であって、
    前記巻芯は、15〜35mmの外径を有し、軸方向の端部の一方又は双方に着脱可能な嵌合連結用の軸継手が設けられたパイプからなる全長が2〜7mmの複数の軸ユニットから構成され、
    前記パイプは、繊維強化合成樹脂製パイプであって、前記繊維強化合成樹脂製パイプは、繊維強化合成樹脂からなる中間層とこれを被覆する熱可塑性樹脂からなる内層および外層の3層構造であり、これらの3層が相互に接着していることを特徴とする農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯。
  2. 農業用ハウスの被覆材の一端側を巻芯の外周に係止し、前記巻芯の少なくとも一端側を回転させて、前記被覆材を前記巻芯の外周に巻取ることで、前記被覆材を巻上るとともに、前記巻芯に巻取られた前記被覆材を、前記巻芯の少なくとも一端側を回転させて、前記被覆材を前記巻芯の外周から巻戻すことでことで巻下げる農業用ハウスの被覆材の巻上げ、巻下げに用いられる軸継手であって、
    前記巻芯は、繊維強化合成樹脂製のパイプと、前記パイプに固着される軸継手とからなる複数の軸ユニットから構成され、
    前記軸継手は、前記パイプの外径と略同一外径の鍔部と、
    前記鍔部の一端側に形成された前記パイプへの挿入部と、
    前記鍔部の他端側の軸方向に沿って延設形成され、かつ埋設された金属製補強芯を備えた複数の差込片と、
    前記差込片間の周方向に沿って設けられ、連結される他のパイプに装着される軸継手の差込片を受容するかん合部とからなることを特徴とする農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯に用いられる軸継手。
  3. 前記軸継手は、前記差込片と前記嵌合部とが、前記鍔部の周方向に沿って交互に配置され、円形断面の対向位置を略90度の間隔で軸方向に沿って扇形に切欠くことにより前記嵌合部を形成するとともに、切欠いた残部を差込片としたことを特徴とする請求項2記載の農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯に用いられる軸継手
  4. 前記差込片の外周には、一対の前記軸継手を嵌合接続したときに、双方の差込片間に跨るように係止される0リング用の挿入溝を設けることを特徴とする請求項2または3記載の農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯に用いられる軸継手
JP25071897A 1997-09-16 1997-09-16 農業用ハウス被覆材の巻上げ,巻下げ用巻芯および軸継手 Expired - Fee Related JP3809979B2 (ja)

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