JP3809923B2 - 太陽電池用充電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池の発電電力を用いて2次電池やコンデンサなどの蓄電素子を充電する充電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自然エネルギーの有効利用の観点から、太陽光エネルギーを利用した機回路が数多く提案されている。太陽電池は、一定照度下でも動作電圧によって発電電力が異なるという基本的な動作特性を有する。この動作特性に着目し、動作電圧を自動的に調整して、太陽電池を最大発電電力で動作させ、光エネルギーを有効に利用する装置が提案されている。
【0003】
例えば、特開平7−336910号公報は、充電中の2次電池の充電電流を検出して、充電電流が最大になるようにDC/DCコンバータを制御するという比較的簡略な方法で、太陽電池の利用率を高める手段を開示している。
【0004】
特開平7−239724公報は、太陽電池を利用した太陽光発電システムにおいて、電流及び電圧を検出し、その電流検出信号及び電圧検出信号から、乗算手段を用いて電力を計算し、その電力が最大になるように制御する手段を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電流検出には、回路内に直列に抵抗を挿入して、電流を電圧信号に変換して検出するような方法が取られることが多い。電流から変換された電圧信号を一般的な電子回路を用いて扱う場合には、耐ノイズ性やオフセットなどによる誤差の観点から、電圧信号のレベルを極端に小さくすることができないため、挿入する直列抵抗の値を、電流に応じて、ある程度大きくする必要があり、挿入した抵抗により、比較的大きな電力損失を発生してしまうという問題がある。
【0006】
電流検出の別の手段として、カレントトランス等の非接触型の電流センサを用いた場合は、等価抵抗が比較的小さいが、センサ本体が高価であるなどの問題がある。
【0007】
上述した先行技術文献に記載するように、従来は、太陽電池を最大発電電力で動作させるに当たって、蓄電素子に流れる充電電流を検出するのが必須であったから、電流検出に伴う上記問題点を回避することができない。
【0008】
本発明の課題は、損失を低減させ、蓄電素子を効率よく充電し得る充電装置を提供することにある。
【0009】
本発明のもう一つの課題は、構成が簡単で、部品点数が少なくて済む充電装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を達成するため、本発明に係る充電装置は、直流ー直流変換手段と、制御手段とを含み、太陽電池の発電電力を用いて蓄電素子を充電する。前記直流ー直流変換手段(以下DC/DCコンバータと称する)は、前記太陽電池の接続される入力端子と、前記蓄電素子の接続される出力端子との間に接続され、前記太陽電池の発電電力を変換して得られた電力を前記蓄電素子に供給する。前記制御手段は、前記出力端子に現れる端子電圧が入力され、入力された前記端子電圧の変化率を演算して、前記出力端子に現れる端子電圧が最大になるように直流−直流変換手段を制御する。
【0011】
本発明に係る充電装置は、DC/DCコンバータを有しており、DC/DCコンバータは、太陽電池の入力端子と、蓄電素子を接続する出力端子の間に接続され、太陽電池の発電電力を変換して得られた電力を蓄電素子に供給する。DC/DCコンバータによれば、太陽電池の発電電力を、太陽電池の発電特性及び負荷となる蓄電素子に適合した電圧または電力に変換して、蓄電素子に供給することができる。
【0012】
本発明に係る充電装置は、更に、制御手段を含み、制御手段は、出力端子に現れる端子電圧が入力され、入力された端子電圧の変化率を演算して、出力端子に現れる端子電圧が最大になるようにDC/DCコンバータを制御する。このように、DC/DCコンバータの制御に当たり、蓄電素子の充電電流ではなく、端子電圧の情報を利用しているので、電流検出に起因する従来の問題点を全て解消することができる。
【0013】
蓄電素子の好ましい一例は2次電池である。2次電池の内部インピーダンスは、使用する周波数の範囲によっては純抵抗性に近い特性示す。純抵抗性に近い特性を示す周波数の範囲では、充電端子電圧の変化率の波形と、充電電流の変化率の波形は相似(波形はほぼ同位相)となる。従って、充電電流を増加させると端子電圧は必ず上昇するといえる。
【0014】
本発明の好ましい態様として、2次電池を用いた場合、この2次電池の特性に着目し、充電電流ではなく、出力端子に現れる端子電圧を、制御手段に供給する。そして、制御手段により、端子電圧の信号に基づいて、2次電池を等価的に抵抗及び起電力の回路としてみなし得る制御周波数で、DC/DCコンバータを制御する。
【0015】
一方、太陽電池の発電電力は、最大発電電力を与える発電電圧までは電圧の上昇につれて発電電力が増大し、その後は、電圧の上昇とともに、発電電力が低下する。従って、2次電池の接続される端子電圧の変化率を計測して、端子電圧が最大(変化率ゼロ)になるようにDC/DCコンバータを制御することにより、太陽電池を最大発電電力で動作させることが可能になる。
【0016】
この結果、電流検出が不要になり、電流検出のための直列抵抗や、カレントトランスを省略し、電流検出のための電力損失を非常に小さく押さえ、省部品化をはかることが可能で、より安価な充電装置を実現することができる。
【0017】
蓄電素子の他の好ましい例は、コンデンサである。特に、電気2重層コンデンサが適している。蓄電素子としてコンデンサを用いた場合も、使用する周波数の範囲によっては純抵抗性に近い特性示す。純抵抗性に近い特性を示す周波数の範囲では、充電電流の変化率の波形と、充電端子電圧の変化率の波形が相似となる。従って、蓄電素子として、コンデンサを用いた場合も、2次電池の場合と同様の制御が可能になる。蓄電素子として、コンデンサを用いた場合、制御手段は、コンデンサを、等価的に抵抗回路としてみなし得る制御周波数で、直流ー直流変換手段を制御する。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る充電装置の基本構成を示すブロック図である。本発明に係る充電装置は、DC/DCコンバータ2と、制御手段3とを含み、太陽電池1の発電電力を用いて蓄電素子6を充電する。DC/DCコンバータ2は、太陽電池1を接続する入力端子11、12と、蓄電素子6を接続する出力端子61、62との間に接続され、太陽電池1の発電電力を変換して得られた電力を、蓄電素子6に供給する。制御手段3は、出力端子61、62に現れる端子電圧Vcまたはそれに比例する電圧信号が入力され、入力された端子電圧Vcの変化率を演算して、出力端子61、62に現れる端子電圧Vcが最大になるように、DC/DCコンバータ2を制御する。
【0019】
上述のように、本発明に係る充電装置は、DC/DCコンバータ2を有しており、DC/DCコンバータ2は、太陽電池1の接続される入力端子11、12と、蓄電素子6の接続される出力端子61、62の間に接続され、太陽電池1の発電電力を変換して得られた電力を蓄電素子6に供給する。従って、DC/DCコンバータ2により、太陽電池1の発電電力を、太陽電池1の発電特性及び蓄電素子6の特性に適合した電圧または電力に変換して、蓄電素子6に供給することができる。
【0020】
本発明に係る充電装置は、更に、制御手段3を含む。制御手段3は、出力端子61、62に現れる端子電圧Vcまたはそれに比例する電圧信号が入力され、端子電圧Vcの変化率を演算して、端子電圧Vcが最大になるようにDC/DCコンバータ2を制御する。このように、DC/DCコンバータ2の制御に当たり、蓄電素子6の充電電流ではなく、端子電圧Vcの情報を利用しているので、電流検出に起因する従来の問題点を全て解消することができる。
【0021】
実施例において、蓄電素子6は2次電池である(以下、本実施例において蓄電素子6を2次電池と称する)。このような場合、制御手段3は、2次電池6が等価的に抵抗及び起電力としてみなし得る制御周波数で、DC/DCコンバータ2を制御する。
【0022】
図2は2次電池6の概略的な等価回路を示している。図示するように、2次電池6は、起電力Eに対し、インダクタンス成分L1と、抵抗成分R1と、抵抗成分R2及びコンデンサ成分C1との直列回路でなる内部インピーダンスを接続した回路として表現され得る。市販のニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池、リチウムイオン電池などの2次電池では、特に携帯機回路を中心に広く普及している数百mAh〜数Ah程度の容量の単セル当たりで、数百mΩ程度の内部インピーダンスを有することが知られている。
【0023】
発明者らの研究によれば、2次電池6は、使用する周波数の範囲によっては、図3に示すように、起電力Eに抵抗成分R0を接続した純抵抗性に近い内部インピーダンスを持つに至ることが確認された。純抵抗性となる周波数の範囲では、端子電圧Vcの変化率の波形と、充電電流Icの変化率の波形は相似となる。
【0024】
図4はニッケル−カドミウム電池(三洋電機株式会社製Cadnica 1.2V/700mAh)を2個直列に接続して充電を実施した実験波形図である。実験では、直流電流に250Hzの周期を有する三角波状の交流電流を重畳して2次電池を充電し、端子電圧及び充電電流の変化を観察した。図4を参照すると、端子電圧の波形は、充電電流の交流分の波形に比例して三角波状になっており、使用された周波数(250Hz)の範囲では、2次電池の内部インピーダンスが純抵抗成分に近いことが確認される。上述した実験例において用いられた動作周波数250Hzは一例であって、この周波数で駆動しなけらばならないことを意味するものではない。三角波は、フーリエ変換によると、基本波成分と、その奇数倍の高調波成分とに分解される。本発明において、ある次数の高調波成分に対しても、純抵抗性を持たせる考慮が必要である。換言すれば、使用する周波数はある範囲を持っている。但し、どの次数まで純抵抗性を持たせるかは、実際の回路において、要求される制御条件を実質的に満たし得る純抵抗性が確保されるよう選択すべき設計的事項に属する。
【0025】
次に、充電状態の進行による2次電池6の変化は、その時間的変化率が非常に小さいから、無視ことができる。このような条件で、充電電流を増加させると、端子電圧Vcは必ず上昇するといえる。本発明においては、上述した2次電池6の特性に着目し、充電電流Icではなく、出力端子61、62に現れる端子電圧Vcまたはそれに比例する信号を、制御手段3に供給する。そして、制御手段3により、端子電圧Vcの信号に基づいて、2次電池6を等価的に抵抗及び起電力の回路としてみなし得る制御周波数で、DC/DCコンバータ2を制御する。
【0026】
一方、太陽電池1の発電電力は、図5に示すように、最大発電電力を与える発電電圧V1までは電圧の上昇につれて発電電力が増大し、発電電圧V1を越えた後は、電圧の上昇とともに、発電電力が低下する。従って、充電電流の変わりに、2次電池6に供給される端子電圧Vcの変化率を計測して、端子電圧Vcが最大になるようにDC/DCコンバータ2を制御することにより、太陽電池1を最大発電電力で動作させることが可能になる。
【0027】
2次電池6の内部インピーダンスは電池履歴や2次電池6の置かれた周囲温度によって大幅に変わり、2次電池6の端子電圧変化率と充電電流変化率の比例係数は一定ではないが、変化率の符号のみを用いて充電電力が最大になるように制御すればこの影響は排除される。
【0028】
この結果、電流検出が不要になり、電流検出のための直列抵抗や、カレントトランスを省略し、電流検出のための電力損失を非常に小さく押さえ、省部品化をはかることが可能で、より安価な充電装置を実現することができる。
【0029】
図1に示す実施例では、制御手段3は、電圧変化率監視回路4と、最大電力制御回路5とを備える。電圧変化率監視回路4は、出力端子61、62の間に現れる端子電圧Vcを監視し、その監視信号を最大電力制御回路5に供給する。最大電力制御回路5は電圧変化率監視回路4から供給された監視信号に基づいて、出力端子61、62に現れる端子電圧Vcが最大になるように、DC/DCコンバータ2を制御する。
【0030】
図6は蓄電素子6としてコンデンサを用いた本発明に係る充電装置の基本構成を示すブロック図、図7は図6において蓄電素子として用いられているコンデンサの概略的等価回路図である。図6及び図7の実施例において、蓄電素子6をコンデンサと称する。コンデンサ6としては、電気2重層コンデンサが適している。
【0031】
図7に示した等価回路図において、コンデンサ6の内部インピーダンスは、キャパシタンスCと等価直列抵抗rとの直列回路として表現される。等価直列抵抗rの抵抗値は周波数に無関係であるが、キャパシタンスCによるインピーダンスZcは、よく知られているように、Zc=1/(jωc)となり、周波数が高くなるにつれて低くなる。従って、r≫Zcとなるような周波数で動作させることにより、等価直列抵抗rによる純抵抗性に近い特性示す。純抵抗性に近い特性を示す周波数の範囲では、充電電流の変化率の波形と、充電端子電圧の変化率の波形が相似となる。従って、蓄電素子として、コンデンサ6を用いた場合も、2次電池の場合と同様の制御が可能になる。制御手段3は、コンデンサ6を、等価直列抵抗rによる抵抗回路としてみなし得る制御周波数で、DC/DCコンバータ2を制御する。
【0032】
図8は本発明に係る充電装置の更に具体的な実施例を示している。DC/DCコンバータ2は、電界効果トランジスタ等の3端子スイッチ素子21を用いた降圧型チョッパ回路で構成されており、3端子スイッチ素子21の出力側に、ダイオード23、チョークコイル22及びコンデンサ24等を備えている。このようなチョッパ回路は周知である。参照符号20はコンデンサである。
【0033】
電圧変化率監視回路4は、微分回路410とコンパレータ411を組み合わせて構成されている。微分回路410は端子電圧Vcの変化率を算出する。コンパレータ411は微分回路410から供給された変化率検出信号S1を参照信号Sr1と比較し、その比較結果として、高レベルの信号と、低レベルの信号とを出力する。
【0034】
最大電力制御回路5は、AND回路513と、フリップフロップ(D−フリップフロップ)510と、加算回路511と、積分回路512と、コンパレータ513と、三角波発振回路514と、論理和回路516とを備える。積分回路512は、2次電池6を、等価的に抵抗及び起電力の回路としてみなし得る制御周波数で、DC/DCコンバータ2を制御するための信号を作成する。最大電力制御回路5は外部から与えられる充電制御信号S0によって、動作が制御される。
【0035】
図8の回路において、DC/DCコンバータ2を構成する3端子スイッチ素子21に供給される信号S6の制御周波数は、微分回路410の遅れ及び積分回路512のゲインを調節することによって調節される。
【0036】
次に、図8に図示された充電装置の動作を、図9及び図5を参照して具体的に説明する。
【0037】
まず、初期状態では、充電制御信号S0は動作停止を示す“H”レベル(論理値1とする)(図9(a)参照)にあり、積分回路512は、リセットされ、出力電圧が0Vになっている(図9(c)参照)。フリップフロップ510もリセット状態にあり、出力端子Qに現れる信号S4が“L”レベル(論理値0とする)なっている。この状態では論理和回路516の出力信号S6は論理値1に保たれるので、DC/DCコンバータ2の3端子スイッチ素子21はオフ状態を保ち、太陽電池1の出力電流はゼロとなるので、太陽電池1の動作点は、図5に図示された電圧ー電流及び電力特性曲線上のα点となっている。
【0038】
充電制御信号S0が、t0時に論理値0に変わる(図9(a)参照)と、フリップフロップ510と積分回路512のリセットが解除され、積分動作が開始するとともに、論理和回路516の入力端子bに論理値0が入力される。
【0039】
また、コンパレータ515には、三角波発振回路514から三角波が供給されているので、コンパレータ515で生成された信号が、論理和回路516を介して、DC/DCコンバータ2の3端子スイッチ素子21のゲートに供給され、3端子スイッチ素子21が動作を開始する。図8において、参照符号S6はコンパレータ515で生成された信号に基づいて、論理和回路516から3端子スイッチ素子21のゲートに供給される信号である。
【0040】
このとき、フリップフロップ510の出力端Qの出力信号S4は論理値0の状態(図9(e)参照)にあり、積分回路512の入力には、加算回路511を介して、バイアスによる負の電圧が入力されているので、積分回路512の出力は正に増加しはじめる(図中の積分回路512は反転型である)。積分回路512の出力信号S5(図9(c)参照)は、コンパレータ515において、三角波発振回路514から供給された三角波と比較され、その比較出力信号が論理和回路516の入力端子aにに供給される。
【0041】
3端子スイッチ素子21は、論理和回路516から供給される信号S6によって駆動され、3端子スイッチ素子21の一周期中のオンの期間が次第に増加しはじめる。この結果、2次電池6に流れる充電電流Icが増加(図9(d)参照)し、微分回路410から出力される変化率検出信号S1(図9(f)参照)は正の値となる。コンパレータ411の出力信号S2(図9(g)参照)は論理値0となり、AND回路513の出力信号S3(図9(h)参照)は論理値0の状態になる。太陽電池1側では、動作点が、図5のα点から最大電力点βに向かって変化し、出力電力が増加する。
【0042】
積分回路512の出力信号S5は増加を続け、太陽電池1の動作点が図5の最大電力点βに達すると、最大電力運転状態となるが、積分回路512には負のバイアス電圧が入力され続けるため、積分回路512の出力信号S5のレベルは上昇し続ける(図9(c)参照)。この結果、太陽電池1の動作点は、図5の最大電力点βから、さらに電力零点γに向かって進み、最大電力動作点を行き過ぎた状態となり、このため充電電流Icが減少しはじめる。
【0043】
微分回路410の変化率検出信号S1は、わずかの時間遅れを伴って、反転し、負となる(図9(f)参照)。この結果、コンパレータ411の出力信号S2が論理値0から論理値1の状態に遷移する(図9(g)参照)。AND回路513の入力端子には、コンパレータ411の出力信号S2と、その1次遅れの信号が入力される。従って、AND回路513は、コンパレータ411の出力パルスの立ち上がり、立ち下がりにおけるパルス微分回路を構成しており、コンパレータ411の出力信号S2が反転した瞬間に、論理値1の出力信号S3を生じ(図9(h)参照)、フリップフロップ510をトリガし、フリップフロップ510の出力信号S4を反転させる(図9(f)参照)。
【0044】
この結果、積分回路512には正の電圧が入力されるようになるので、積分回路512の出力信号S5は増加から減少に転じる。このため、図5において、再び動作点が最大電力点βに向かって変化しはじめ、2次電池6の充電電流は増加に転じる。このため、微分回路410の変化率検出信号S1は再び正に反転し、コンパレータ411の出力信号S2が論理値0になる。
【0045】
そして、図5の最大電力点βを行き過ぎるたびに、フリップフロップ510がトリガされて、フリップフロップ510の出力信号S4が反転するという動作が繰返される。微分回路410の微分ゲイン及び周波数帯域、更に、積分回路512の積分ゲインを適当に設計することにより、太陽電池1の動作点を、最大電力点βの付近に保つことができ、常に最大に近い電力を発生して、2次電池6を効率よく充電することができる。
【0046】
図10は本発明の別の具体的な実施例である。図において、図8と同じ構成部分には同一の参照符号を付してある。図10の実施例において、最大電力制御回路5は、微分回路520及びコンパレータ521を用いて、太陽電池1の発電電圧Vsの変化率の符号を検出する。電圧変化率監視回路4は、微分回路420及びコンパレータ421を用いて電圧変化率の符号を検出する。EXOR(排他的論理和)回路523はコンパレータ521とコンパレータ421の出力の論理演算を行う。加算回路522はEXOR回路523の出力パルスに負のバイアス電圧を加算する。
【0047】
積分回路524は加算回路522の出力信号を積分する。DC/DCコンバータ2の3端子スイッチ素子21に供給される信号S6の制御周波数は、この積分回路524のゲインを調節することによって、調節される。
【0048】
コンパレータ526は積分回路524の出力と三角波発振回路525とを比較し、その比較信号によって、DC/DCコンバータ2の3端子スイッチ素子21のスイッチングパルス幅を制御を行う。
【0049】
一定照度下において太陽電池1の動作点を連続的に変化させると、図11の太陽電池1の電圧−電力曲線上を移動し、電圧の変化率の符号、電力の変化率の符号を用いてその状態を、表1に示すように、4つに分類できる。
動作状態M1〜M4は図11中の矢印M1〜M4と対応している。太陽電池1の出力電力が最大になるように制御するためには、電力の変化率が負(<0)になったときに動作点の移動方向が反転するように制御すればよい。このように太陽電池1の電圧変化率と、電力の変化率の符号を監視することにより、次に動作点をどのように移動させるべきかがわかる。
【0050】
例えば、動作状態M2では、太陽電池1の動作電圧を低下させることにより、出力電力も減少しているので、太陽電池1の動作電圧を増加させて電力も増加する動作状態M1を実現するように制御し、同様に出力電力が減少する動作状態M3では、動作状態M4が実現するように制御すればよい。
【0051】
図10の実施例では、太陽電池1の電圧変化率の符号を、微分回路520とコンパレータ521を用いて検出し、電圧変化率監視回路4では、微分回路420、コンパレータ421を用いて充電電圧変化率の符号を検出する。コンパレータ521とコンパレータ421の出力をEXOR回路523に入力して論理演算を行い、バイアス電圧を与えたのち、EXOR回路523の出力パルスを積分回路524で積分して、DC/DCコンバータ2の3端子スイッチ素子21のスイッチングパルス幅を制御を行う。この制御系によれば、図11に示すように、動作点が最大電力点βを通過すると、EXOR回路523の出力が反転し、再度最大電力点に向かって動作点が移動するように制御することにより、常に太陽電池1の動作電圧を最大電力動作点βの付近になるように制御することができる。
【0052】
図8及び図10に示した具体的回路は、蓄電素子として、電気2重層コンデンサ等のコンデンサを用いた場合にも、若干の変更を加えて適用できる。
【0053】
【発明の効果】
上述のように本発明によると、電流センサを取り付ける必要がなく、低消費電力で、部品点数の少ない安価な充電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄電素子として2次電池を用いた本発明に係る充電装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1において蓄電素子として用いられている2次電池の概略的等価回路図である。
【図3】2次電池を純抵抗性回路となるような条件で動作させた場合の概略的等価回路である。
【図4】ニッケル−カドミウム電池を純抵抗性回路となるような条件で充電を実施した場合の電圧波形及び電流波形を示す図である。
【図5】太陽電池の発電電力及び電流と発電電圧との関係を示すグラフである。
【図6】蓄電素子としてコンデンサを用いた本発明に係る充電装置の基本構成を示すブロック図である。
【図7】図6において蓄電素子として用いられているコンデンサの概略的等価回路図である。
【図8】本発明に係る充電装置の更に具体的な実施例を示す電気回路図である。
【図9】図8に図示された充電装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図10】本発明に係る充電装置の更に別の実施例を示す電気回路図である。
【図11】図10に示した充電装置の動作波形図である。
【参照符号】
1 太陽電池
2 DC/DCコンバータ
3 制御手段
6 蓄電素子
Claims (1)
- 直流−直流変換手段と、制御手段とを含み、太陽電池の発電電力を用いて2次電池を充電する充電装置であって、
前記直流−直流変換手段は、前記太陽電池の接続される入力端子と、前記前記2次電池を接続する出力端子の間に接続され、前記太陽電池の発電電力を変換して得られた電力を前記2次電池に供給し、
前記制御手段は、前記出力端子に現れる端子電圧信号が入力される電圧変化率監視回路を含み、前記電圧変化率監視回路は、前記端子電圧信号の変化率を算出して、前記出力端子に現れる端子電圧が最大になるように、前記2次電池を等価的に抵抗及び起電力の回路とみなし得る制御周波数で、前記直流−直流変換手段を制御する、
充電装置。
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