JP3809293B2 - 超音波励振装置及びこれを備えた超音波洗浄装置 - Google Patents

超音波励振装置及びこれを備えた超音波洗浄装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、工業用としてシリコンウェーハ等の洗浄に用いられる超音波励振装置、特に、駆動周波数が200kHz以上の超音波励振装置及び前記超音波励振装置を備えた超音波洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような高い周波数帯域を利用した超音波洗浄装置は、サブミクロンのパーティクル(particle)の除去が可能である点、キャビテーションが発生しないために洗浄物へのダメージがない点、波長が短いために定在波の影響がなく斑のない洗浄効果が得られる点など、超精密洗浄が可能であることから従来より開発が進められ、実用化されている。
【0003】
従来のこの種の超音波洗浄装置として、例えば、図6に示す洗浄槽タイプのものがある。図6に示す超音波洗浄装置は、特開平10−94756号公報において開示されているものである。
【0004】
図6は、従来の超音波洗浄装置を示す一部断面を含む側面図であり、図7は、従来の超音波洗浄装置が備える従来の超音波振動発生部を示す斜視図である。以下、図6及び図7を参照して従来の超音波洗浄装置(超音波励振装置を含む)について説明する。
【0005】
図6に示すように、従来の超音波洗浄装置110は、洗浄用流体として、例えば、純水101を貯留するとともに被洗浄物を収容する処理槽102と、前記処理槽102の底部に装着された超音波振動発生部103とを備えている。
【0006】
図7にも示すように、超音波振動発生部103は、略直方体状の導波体105と、矩形板状に形成され、前記導波体105に対して接着剤等により結合された振動子104とを有し、前記導波体105側が接液する状態で前記処理槽102の底部に形成された開口部102aに挿通されている。前記導波体105には、全周にわたってフランジ部105aが形成されており、前記フランジ部105aと前記処理槽102の底部との間にパッキン106が介装されて処理槽102の底部に密着固定されている。前記パッキン106は、液密及び吸振部材として作用するものである。
【0007】
前記振動子104は、PZT(piezoelectric:圧電)素子等からなり、発振器107(図6参照)によって所定の駆動周波数の電圧が印加されると、この周波数の超音波振動を発生する。前記駆動周波数は、極めて高く設定されており、例えば、1MHzになっている。前記振動子104及び前記導波体105からなる超音波振動発生部103と、前記発振器107とにより、超音波励振装置が構成されている。
【0008】
前記導波体105は、例えば、ジュラルミンから形成され、厚さH、すなわち、振動子104から発生する超音波振動の進行方向における寸法が前記超音波振動の半波長(λ/2)の略整数倍、理想的にはちょうど整数倍に設定され、共振長になっている。そして、前記導波体105は、前記振動子104が発生する前記超音波振動に共振して前記純水101に超音波振動を導いて励振し、前記純水101中に浸漬されている被洗浄物、例えば、シリコンウェーハ(図示せず)が洗浄される。
【0009】
ここで、前記半波長(λ/2)は次のように算出される。
λ/2=C/2f
ただし、
λ:1波長
C:ジュラルミンの音速度=5.15×105cm
f:周波数=106Hz
したがって、λ/2=2.6mmである。
【0010】
従来の前記導波体105は、前記厚さHが53mmに設定されている。つまり、半波長λ/2(約2.6mm)の約20倍になっており、厚さHの値が大きく設定されている。したがって、前記導波体105が比較的大きい音響インピーダンスを有しており、前記導波体105の上方に外部負荷として存在する前記純水101が何らかの原因によって不足して、液面101aが前記導波体105の上面よりも下方に低下した場合でも、空焚き状態、すなわち、装置全体としての音響インピーダンスが低下して前記振動子104の振動が大きくなるとともに、実効出力が増大して発熱することを抑制可能なものになっている。前記導波体105の音響インピーダンスは、具体的には次式
Rma1<Rma2<Rma3 ・・・(1)
ただし、
Rma1:振動子104の音響インピーダンス
Rma2:導波体105の音響インピーダンス
Rma3:純水101の音響インピーダンス
を満たす状態に設定されている。
【0011】
前記実効出力の増大を抑制する作用は、次の式から明らかである。
Pa=Va2/Rma ・・・(2)
Rma=Rma1+Rma2+Rma3 ・・・(3)
ただし、
Pa:実効出力
Va:印加電圧(一定)
Rma:洗浄装置全体(純水101を含む)としての音響インピーダンス
【0012】
すなわち、前記純水101が減少して、音響インピーダンスRma3の値がほぼゼロになっても、前記導波体105が所要の大きさの音響インピーダンスRma2を有することから、実効出力Paが大きく増大することがない構成になっている。
【0013】
また、前記フランジ部105aには、前記導波体105を冷却する手段として、前記導波体105の長手方向に沿って一対の貫通孔105bが形成されている。前記貫通孔105bの一端には、それぞれ、ニップル108aが螺合しており、他端側には、それぞれ、ニップル108bが螺合している。
【0014】
そして、前記ニップル108aに接続したチューブ109aを通じて前記貫通孔105b内に冷却用流体として、例えば、純水が供給されるとともに、前記ニップル108bに接続したチューブ109bを通じて、冷却用流体としての前記純水が排出される構成になっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の前記超音波洗浄装置110は、以下のような利点を有している。
【0016】
▲1▼前記導波体105の厚さHが大きく設定されており、前記導波体105が比較的大きい音響インピーダンスを有している。したがって、前記導波体105の上方に外部負荷として存在する前記純水101が何らかの原因によって不足して、前記液面101aが前記導波体105の上面よりも下方に低下した場合でも、空焚き状態、すなわち、装置全体としての音響インピーダンスが低下して前記振動子104の振動が大きくなるとともに、実効出力が増大して発熱することを抑制可能なものになっている。すなわち、前記振動子104を前記導波体105に固着している接着剤が劣化して剥離することや、前記振動子104自体が熱によって割れを生じることを防止することができるものになっている。
【0017】
▲2▼前記導波体105の冷却手段として、前記フランジ部105aに一対の貫通孔105bが形成され、純水等の冷却用流体を供給可能な構成を備えていることから、前記振動子104に悪影響を与える熱を可能な限り除去することができるとともに、一対の前記貫通孔105bは、前記導波体105から突出する状態に形成された前記フランジ部105aに設けられていることから、前記導波体105が伝導する超音波振動に減衰等の悪影響を与えることがない構成になっている。
【0018】
▲3▼空焚き防止のためにセンサー等からなるインターロック設備を設ける必要がないことから、保守が極めて容易なものになっている。
【0019】
一方、近年、各種装置を設置するスペースの効率を向上させるために、装置自身の小型化が求められており、この点から前記超音洗浄装置110等の装置についても一層の小型化が検討されている。
【0020】
しかしながら、従来の前記超音波洗浄装置110は、前記超音波励振装置を構成する前記導波体105の全周にわたって前記フランジ部105aが形成されている。前記フランジ部105aは、前記導波体105から突出する状態に形成されていることから、前記冷却手段を設ける部位としての利点を有する一方で、前記導波体105と前記処理槽102との取付部位が大きくなり、前記超音波洗浄装置110全体が大型化してしまう傾向がある。
【0021】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであって、洗浄用流体が減少した場合でも、実効出力の増大を確実に抑制することができるとともに、伝達する超音波振動に減衰等の悪影響を与えずに、かつ、小型化を達成することができる超音波励振装置を提供することを目的とする。また、前記超音波励振装置を備え、装置全体の小型化を達成することができる超音波洗浄装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波励振装置は、200kHz以上の超音波振動を発生する振動子と、前記振動子と結合して前記超音波振動を外部負荷に導く導波体と、前記導波体を冷却する冷却手段とを有する超音波励振装置であって、前記冷却手段は、前記導波体の内部に形成されて冷却用流体が流入する空洞部を有し、前記空洞部は、前記超音波振動の進行方向における寸法が前記冷却用流体の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であり、かつ、前記導波体の前記振動子を有する上面から前記空洞部の上端部までの大きさ及び前記空洞部の下端部から前記導波体の前記上面と対向する底面までの大きさが前記導波体の素材の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であるものである。
【0023】
また、前記空洞部は、直方体状または立方体状であって、前記振動子に対して前記超音波振動の進行方向に垂直な二方向において平行に形成されているものである。
【0024】
また、前記導波体の外周面は面一である。
【0025】
また、前記導波体は、ジュラルミン、ステンレス、石英、アルミニウム、アルミニウム合金、タンタル、チタンから選択する1の素材からなるものである。
【0026】
また、前記導波体は、前記超音波振動の進行方向における寸法が前記導波体の素材の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍の大きさを有し、前記振動子、前記導波体及び前記外部負荷の音響インピーダンスをそれぞれ、Rma1、Rma2及びRma3としたときに次式Rma1<Rma2<Rma3を満たすものである。
【0027】
また、本発明の超音波励振装置は、前記振動子を囲繞する密閉ケースを有するものである。
【0028】
また、本発明の超音波洗浄装置は、洗浄用流体を貯留する処理槽と、前記洗浄用流体を励振する超音波励振装置とを備えた超音波洗浄装置であって、前記超音波励振装置は、200kHz以上の超音波振動を発生する振動子と、前記振動子と結合して前記超音波振動を前記洗浄用流体に導く導波体と、前記導波体を冷却する冷却手段とを備え、前記冷却手段は、前記導波体の内部に形成されて冷却用流体が流入する空洞部を有し、前記空洞部は、前記超音波振動の進行方向における寸法が前記冷却用流体の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であり、かつ、前記導波体の前記振動子を有する上面から前記空洞部の上端部までの大きさ及び前記空洞部の下端部から前記導波体の前記上面と対向する底面までの大きさが前記導波体の素材の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であるものである。
【0029】
また、本発明の超音波洗浄装置は、洗浄用流体を連続的に供給するとともに、前記洗浄用流体が噴出するノズルを有するシャワー装置と、前記洗浄用流体に超音波振動を付与する超音波励振装置とを備えた超音波洗浄装置であって、前記超音波励振装置は、200kHz以上の超音波振動を発生する振動子と、前記振動子と結合して前記超音波振動を前記洗浄用流体に導く導波体と、前記導波体を冷却する冷却手段とを備え、前記冷却手段は、前記導波体の内部に形成されて冷却用流体が流入する空洞部を有し、前記空洞部は、前記超音波振動の進行方向における寸法が前記冷却用流体の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であり、かつ、前記導波体の前記振動子を有する上面から前記空洞部の上端部までの大きさ及び前記空洞部の下端部から前記導波体の前記上面と対向する底面までの大きさが前記導波体の素材の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1実施例として、洗浄槽タイプの超音波洗浄装置(超音波励振装置を含む)を図1及び図2を参照して説明する。
【0031】
図1は、本発明の第1実施例である洗浄槽タイプの超音波洗浄装置を示す一部断面を含む側面図であり、図2は、本発明の第1実施例である洗浄槽タイプの超音波洗浄装置が備える超音波振動発生部を示す斜視図である。
【0032】
図1に示すように、前記超音波洗浄装置10aは、洗浄用流体として、例えば、純水1を貯留するとともに、被洗浄物を収容する処理槽3と、前記処理槽3の底部に装着された超音波振動発生部5とを備えている。
【0033】
図2にも示すように、前記超音波振動発生部5は、直方体状に形成された導波体9と、矩形板状に形成され、片面側で前記導波体9に対して接着剤等により結合された振動子7とを有している。
【0034】
図1に示すように、前記超音波振動発生部5は、前記導波体9側が接液する状態で前記処理槽3の底部に形成された開口部3aに挿通されており、面一状の前記導波体9の外周面9aと前記開口部3aの内縁3bとの間にパッキン14が全周にわたって介装されて前記処理槽3の底部に密着固定されている。
【0035】
前記パッキン14は、液密及び吸振部材として作用するものであり、前記パッキン14の界装位置、すなわち、前記超音波振動発生部5の前記処理槽3の底部に対する取付位置は、この場合、前記導波体9に形成された空洞部9cより下方に位置している。前記空洞部9cの詳細については、後述する。
【0036】
前記振動子7は、発振器12によって所定の駆動周波数の電圧が印加されると、この周波数の超音波振動を発生する。前記駆動周波数は、200kHz以上の極めて高い値に設定されており、本実施例では、1MHzになっている。前記振動子7及び前記導波体9からなる超音波振動発生部5と、前記発振器12と、後述する前記導波体9の冷却手段とにより、超音波励振装置が構成されている。
【0037】
前記導波体9は、前記振動子7が発生する超音波振動に共振し、前記超音波振動を前記純水1に導く部材として作用する。なお、本実施例では、前記導波体9は、前記超音波振動を前記純水1に伝達するのみであり、機械的に増幅する作用は有していないが、形状等を適宜変更して増幅機能をもたせてもよい。
【0038】
前記導波体9は、ジュラルミンやステンレス鋼(SUS)を素材として形成される。本実施例では、より好ましい例としてジュラルミンを使用している。また、前記導波体9は、従来の前記導波体105と同様に、厚さH、すなわち、前記振動子7から発生する超音波振動の進行方向における寸法が、前記導波体9の素材、この場合、ジュラルミンの音速度に基づいて計算される超音波振動の半波長(λ/2)の略整数倍、理想的にはちょうど整数倍に設定され、共振長になっている。
【0039】
前記厚さHは、従来の前記導波体105と同様に、本実施例においても53mmになっており、半波長λ/2(約2.6mm)の約20倍に設定されている。すなわち、前記厚さHを大きく設定することにより、前記導波体9が、比較的大きな音響インピーダンスを有するものになっている。また、前記導波体9の音響インピーダンスは、従来の前記導波体105と同様に、具体的には、前記式(1)を満たす状態に設定されている。
【0040】
前記厚さHの値は、前記導波体9の上方に存在する外部負荷としての前記純水1が有する音響インピーダンスとの関係や、伝達する超音波エネルギーの大きさ等に応じて任意に変更可能である。ちなみに、従来、本実施例のような高い周波数帯域では超音波エネルギーの浪費、つまり発熱量が大きく、例えば、半波長の2〜3倍の厚さにすることが限度であると常識的に認識されていた。
【0041】
本実施例では、前記導波体9をジュラルミンを素材として形成しているが、ジュラルミンは、密度(ρ)が約2.8g/cm3 であり、鉄やステンレス鋼と比較して約1/3になっている。すなわち、高い周波数の超音波振動に対して大変ロスの少ない材質であり、前記厚さHを大きく設定した前記導波体9の素材として好適である。ただし、導波体として適用可能であり、ジュラルミンと同等、または、それ以下の密度を有する材質であれば使用可能であることはもちろんであり、例えば、石英、アルミニウム、アルミニウム合金等を使用してもよい。また、使用する洗浄用流体に対応して、導波体の材質の耐食性を大きくしたい場合には、例えば、タンタル、チタン等が使用可能である。
【0042】
また、図2に示すように、前記導波体9の前記振動子7から発生する超音波振動の進行方向(前記厚さHの方向)に対して直角な方向における寸法、すなわち、長さL及び幅Wは、本実施例では、それぞれ、136mm、40mmに設定されており、半波長λ/2(約2.6mm)のそれぞれ、約52倍、約15倍になっているが、前記長さL及び前記幅Wは、被洗浄物の大きさや前記処理槽3の大きさに応じて可変である。
【0043】
すなわち、前記長さL及び前記幅Wは、例えば、前記振動子7の駆動周波数に20kHzのように比較的低い周波数帯を使用するものと仮定すると、前記導波体9がポアソン(poisson)比の影響によって横振動することを抑制するために、λ/3以下の大きさに設定する必要がある。また、前記長さL及び前記幅Wを大きく設定したい場合には、λ/3以下のピッチでスリットを形成し、あたかもλ/3以下の寸法の小さな導波体が互いに振動の影響を及ぼし合わない状態で結合したような形態をとる必要がある。これは、横振動の発生によって導波体自体で振動エネルギーが消費されることを防ぐとともに、横振動が伴わないきれいな縦振動を前記純水1に付与するためである。
【0044】
一方、200kHz以上の極めて高い周波数、例えば、本実施例で設定している1MHzの駆動周波数では、前記ポアソン比の悪影響、すなわち、横振動の発生がないことが本願出願人による実験から確かめられており、前記導波体9の前記長さL及び前記幅Wは、理論的には、無制限に大きくすることができる。したがって、前記導波体9は、スリットを形成する必要がなく、前記長さL及び前記幅Wを任意に設定してλ/3以上の大きさにすることができるものになっている。
【0045】
次に、本発明の超音波励振装置が備える前記導波体9の冷却手段について説明する。
【0046】
図1及び図2に示すように、前記導波体9の厚さH方向の中央部には、前記導波体9の長手方向(前記長さL方向)に沿って、偏平直方体状の空洞部9cが前記振動子7から発生する超音波振動の進行方向と直交する状態で貫通している。前記空洞部9cは、幅方向(幅W0方向)及び長手方向(長さL方向)において、前記振動子7に対して平行に形成されている。
【0047】
前記空洞部は9cは両端が蓋体9d及び蓋体9eにより閉じられている。前記蓋体9d及び前記蓋体9eは、例えば、ジュラルミン等から形成され、前記空洞部9cの両端部に溶接等により取り付けられている。
【0048】
また、一方の前記蓋体9dには一対のニップル28aが螺合し、他方の前記蓋体9eには、一対のニップル28bが螺合している。一対の前記ニップル28aには、それぞれ、チューブ30aが連通しており、前記ニップル28a及び前記チューブ30aを通じて冷却流体として、例えば、純水が前記空洞部9c内に供給されて流入する。また、一対の前記ニップル28bには、それぞれ、チューブ30bが連通しており、前記ニップル28b及び前記チューブ30bを通じて、前記空洞部9c内に供給された純水が排出される構成になっている。すなわち、前記空洞部9c内に流入した冷却用流体が前記空洞部9c内を流動することにより、前記導波体9の冷却が行われる構成になっている。
【0049】
また、図2に示すように、給水側の前記チューブ30aは、ソケット33aから分岐しており、より太いホース34aを経て給水源から供給される純水を導く。また、排水側の前記チューブ30bはソケット33bによりまとめられており、他の太いホース34bを経て使用後の冷却用流体、この場合、純水を排水する構成になっている。
【0050】
なお、排水側の前記チューブ30bを設けずに、前記空洞部9cから排出される純水を前記処理槽3内に注ぐ構成にしてもよい。この場合、前記処理槽3内に注がれた純水は、前記処理槽3の上縁から、いわゆるオーバーフロー方式で徐々に排出される。すなわち、他の給水設備を設ける必要がないことから、コストを低減することができる。
【0051】
前記空洞部9cは、本実施例では、超音波振動の進行方向(前記導波体9の厚さH方向)における高さH0 が6.0mm、超音波振動の進行方向に直交する方向(前記導波体9の幅W方向)における幅W0 が、36mmに設定されている。また、前記導波体9の上面である前記振動子7を有する面から前記空洞部9cの上端部までの高さH1及び前記空洞部9cの下端部から前記導波体9の底面である前記上面に対向する面までの高さH2は、それぞれ、23.5mmになっている。
【0052】
前記高さH1及び前記高さH2は、前記導波体9の厚さHと同様に、前記導波体9の素材であるジュラルミンの音速度(5.15×105cm)に基づいて計算される前記振動子7から発生する超音波振動の半波長λ/2(約2.6mm)の略整数倍、この場合、約9倍に設定されており、共振長になっている。
【0053】
一方、前記空洞部9cの前記高さH0、すなわち、超音波振動の進行方向(前記導波体9の厚さH方向)における寸法については、前記空洞部9c内に流入する冷却用流体、この場合、純水の音速度に基づいて計算される前記振動子7から発生する超音波振動の半波長λ/2の略整数倍、理想的にはちょうど整数倍になっている。
【0054】
ここで、純水の音速度に基づく超音波振動の半波長(λ/2)は、次式により算出される。
λ/2=C/2f
ただし、
λ:1波長
C:純水の音速度=1.5×105cm
f:周波数=106Hz
したがって、λ/2=0.75mmである。
【0055】
すなわち、前記空洞部9cの前記高さH0は、純水の音速度に基づいて計算される超音波振動の半波長(λ/2)の約8倍になっており、共振長に設定されている。
【0056】
なお、前記空洞部9cの前記幅W0は、本実施例では、純水の音速度に基づく超音波振動の半波長(λ/2)の約48倍になっているが、200kHz以上の極めて高い周波数、例えば、本実施例で設定している1MHzの駆動周波数では、ポアソン比の悪影響、すなわち、横振動の発生がないことから、前記導波体9の前記長さL及び前記幅Wと同様に任意に設定することが可能である。
【0057】
また、本実施例では、前記空洞部9cは偏平直方体状に形成され、前記超音波振動の進行方向に垂直な二方向、すなわち、幅方向(幅W0方向)及び長手方向(長さL方向)において前記振動子7に対して平行になっているが、前記空洞部9cの前記振動子7に対する幅方向(幅W0方向)及び長手方向(長さL方向)における平行度は、プラスマイナス約3度以内に設定することが好ましい。
【0058】
このように、超音波振動の進行方向における前記空洞部9cの寸法を前記空洞部9c内を流れる冷却用流体の音速度から計算される共振長に設定することによって、前記導波体9の内部に前記空洞部9cが形成されて前記導波体9内に冷却用流体が存在しても、前記導波体9は前記振動子7が発生する超音波振動に効率よく共振し、洗浄用流体に超音波振動を付与することができる。
【0059】
また、前記空洞部9cは、偏平直方体状の角穴に形成され、かつ、前記振動子7に対して、前記超音波振動の進行方向に垂直な二方向、すなわち、幅方向(幅W0方向)及び長手方向(長さL方向)において平行であることから、前記振動子7が発生する超音波振動の減衰や反射がなく、洗浄用流体に対して効率よく超音波振動を付与することができる。
【0060】
なお、本実施例では、前記空洞部9cが偏平直方体状の角穴を一つだけ設けた構成になっているが、超音波振動の進行方向における大きさを前記空洞部9c内に流入する冷却用流体の音速度から計算される共振長の寸法に設定し、かつ、前記振動子7に対して、前記超音波振動の進行方向に垂直な二方向、すなわち、幅方向(幅W0方向)及び長手方向(長さL方向)において平行に形成した直方体状または立方体状の角穴を複数設けてもよい。
【0061】
また、前記空洞部9cを形成する位置、すなわち、前記導波体9の前記振動子7を有する面から前記空洞部9cの上端部までの高さH1及び前記空洞部9cの下端部から前記導波体9の底面である前記上面に対向する面までの高さH2は、前記導波体9を構成する素材の音速度に基づいて計算される超音波振動の共振長であれば、適宜可変である。
【0062】
前記空洞部9c等からなる冷却手段は、前記導波体9が自己共振することによって、高熱とはならないながらもある程度は熱を帯びることに対して設けられたものであり、前記空洞部9cを前記導波体9の内部に設けたことによって、前記導波体9に対する冷却効果が高く、前記振動子7に悪影響を与える熱を高効率で除去することができるものになっている。
【0063】
次に、前記導波体9を励振する前記振動子7について説明する。
【0064】
図2から明らかなように、前記振動子7の長さ及び幅は、前記導波体9の長さL、幅Wとほぼ等しく、厚みtは、本実施例では、約2mmに設定されている。
【0065】
前記振動子7は、PZT(piezoelectric:圧電)素子16と、前記PZT素子16の上下両面に全面にわたって貼着された電極板17及び電極板18有し、前記PZT素子16と、上側の前記電極板17の角部の一つが切除されている。そして、この切除部分において、下側の前記電極板18が前記電極板17との間に弧状の隙間20を有する状態で上側、すなわち、前記電極板17と同一平面上に折り返されて電極部18aになっている。
【0066】
また、前記発振器12(図1参照)から所定駆動周波数の電圧を印加するための2本の送電ワイヤ22a及び送電ワイヤ22bのいずれか一方ずつが、前記電極板17の所定位置及び前記電極板18の前記電極部18aに接続されている。
【0067】
上述の構成からなる本発明の第1実施例である前記超音波洗浄装置10aは、前記発振器12から印加された高周波の電圧により前記振動子7が励振され、超音波振動が発生する。そして、発生した超音波振動は、前記導波体9を介して前記処理槽3内の洗浄用流体である前記純水1に伝達されて前記純水1中に浸漬されている被洗浄物、例えば、シリコンウェーハ等が洗浄される構成になっている。
【0068】
前記超音波洗浄装置10aは、例えば、以下のような効果を奏する。
【0069】
▲1▼従来の前記導波体105と同様に、本発明の超音波励振装置が備える前記導波体9は、厚さHが大きく設定されており、前記導波体9が前記式(1)を満たす比較的大きい音響インピーダンスを有している。したがって、前記導波体9の上方に外部負荷として存在する洗浄用流体としての前記純水1が何らかの原因によって不足して、液面1aが前記導波体9の上面よりも下方に低下した場合でも、空焚き状態、すなわち、装置全体としての音響インピーダンスが低下して前記振動子7の振動が大きくなるとともに、実効出力が増大して発熱することを抑制することができる。すなわち、前記振動子7を前記導波体9に固着している接着剤が劣化して剥離することや、前記振動子7自体が熱によって割れを生じることを防止することができるものになっている。
【0070】
▲2▼前記導波体9の内部に前記空洞部9cが形成され、純水等の冷却用流体を供給可能な構成を備えていることから、前記導波体9に対する冷却効果が高く、前記振動子7に悪影響を与える熱を高効率で除去することができる。また、前記空洞部9cは、超音波振動の進行方向における寸法が前記空洞部9c内に流入する純水等の冷却用流体の音速度から計算される共振長に設定され、かつ、前記振動子7に対して、前記超音波振動の進行方向に垂直な二方向、すなわち、幅方向(幅W0方向)及び長手方向(長さL方向)において平行な直方体状の角穴になっていることから、前記導波体9は、前記振動子7が発生する超音波振動に効率よく共振するとともに、前記振動子7が発生する超音波振動の減衰や反射がなく、前記純水1等の洗浄用流体に対して高効率で超音波振動を付与することができるものになっている。
【0071】
▲3▼前記導波体9の冷却手段である前記空洞部9cが前記導波体9の内部に形成され、前記導波体9の前記外周面9aは面一になっていることから、前記導波体9と前記処理槽3との取付部位が小さく、前記超音波洗浄装置10a全体の小型化が可能である。また、従来と同じ大きさの洗浄槽に取り付けた場合でも、洗浄槽内の有効体積を大きくすることができる。
【0072】
▲4▼空焚き防止のためにセンサー等からなるインターロック設備を設ける必要がないことから、保守が極めて容易なものになっている。
【0073】
次に、本発明の第2実施例として、前記第1実施例と同様の効果を奏するノズルシャワータイプの超音波洗浄装置について、図3及び図4を参照して説明する。
【0074】
図3は、本発明の第2実施例としての超音波洗浄装置を示す一部断面を含む側面図であり、図4は、本発明の第2実施例としての超音波洗浄装置を示す一部断面を含む正面図である。ただし、図3及び図4において、第1実施例と同一または対応する構成部分については、同じ参照符号を用いて示している。また、以下の説明において、第1実施例と説明が重複する部分については省略して要部について説明する。
【0075】
図3及び図4に示すように、本発明の第2実施例としての超音波洗浄装置10bは、カバー45内に前記超音波振動発生部5が内蔵されている。前記カバー45は、内部空間が隔壁45aによって上下2層に隔てられ、前記超音波振動発生部5が備える前記振動子7が上層47側に位置しており、前記導波体9が下層48側に位置している。前記超音波振動発生部5は、前記カバー45の側部45c及び前記隔壁45aの内縁45dと、前記導波体9の前記外周面9aとの間に前記パッキン14が全周にわたって介装されて前記カバー45に対して密着固定されている。前記パッキン14は前記上層47側の液密性を確保するとともに、吸振部材として作用するものであり、前記パッキン14の界装位置、すなわち、前記超音波振動発生部5の前記カバー45に対する取付位置は、この場合、前記導波体9に形成された前記空洞部9cより上方に位置している。
【0076】
前記下層48には、前記カバー45の側部に設けられたソケット50を通じて洗浄用流体、例えば、前記純水1が連続的に注入され、この注入された前記純水1に対して前記導波体9によって超音波振動が付与される。
【0077】
超音波振動が付与された前記純水1は、カバー45のノズル45bから矢印F方向に噴出してシャワーとして供給される。前記ノズル45bを含む前記カバー45と、前記カバー45内に前記純水1を連続的に供給するポンプ等(図示せず)とを、シャワー装置と総称する。
【0078】
本発明の第2実施例としての前記超音波洗浄装置10bは、被洗浄物、例えば、シリコンウェーハが前記ノズル45bから噴出するシャワーにさらされて洗浄される構成になっている。前記超音波洗浄装置10bにおいても、本発明の第1実施例としての前記超音波洗浄装置10aと同様の作用効果が得られる。
【0079】
すなわち、例えば、
▲1▼前記導波体9の厚さHが大きく設定され、前記導波体9の音響インピーダンスが前記式(1)を満たす比較的大きいものになっている。したがって、前記導波体9の外部負荷として存在する洗浄用流体としての前記純水1の供給量が不足した場合や、前記導波体9の下面、すなわち、振動面に沿って泡53が溜まった場合でも、実効出力の増大による発熱を抑制することができる。
【0080】
▲2▼前記導波体9の内部に冷却手段としての前記空洞部9cを有することから、前記導波体9に対する冷却効果が高く、前記振動子7に悪影響を与える熱を高効率で除去することができる。また、前記空洞部9cは、前記振動子7に対して前記超音波振動の進行方向に垂直な二方向、すなわち、幅方向(幅W0方向)及び長手方向(長さL方向)において平行な直方体状に形成され、超音波振動の進行方向における寸法が前記空洞部9c内に流入する冷却用流体の音速度から計算される共振長になっていることから、前記振動子7が発生する超音波振動に対して前記空洞部9c内の冷却用流体を含む前記導波体9全体が共振して、洗浄用流体に効率よく超音波振動を伝達することができる。
【0081】
▲3▼前記導波体9の前記外周面9aが面一であることから、前記導波体9と前記カバー45との取付部位が小さく、前記超音波洗浄装置10b全体の小型化を達成することができる。
【0082】
▲4▼空焚き防止のためにインターロック設備を設ける必要がないことから、保守が極めて容易である。
等の作用効果を奏するものになっている。
【0083】
次に本発明の第3実施例として、投入タイプの超音波励振装置について図5を参照して説明する。
【0084】
図5は、本発明の第3実施例としての投入タイプの超音波励振装置を示す一部断面を含む側面図である。ただし、図5において、第1実施例及び第2実施例と同一または対応する構成部分については、同じ参照符号を用いて示している。また、以下の説明において、第1実施例及び第2実施例と説明が重複する部分については省略して要部について説明する。
【0085】
図5に示すように、本発明の第3実施例としての超音波励振装置10cは、前記振動子7及び前記導波体9からなる前記超音波振動発生部5の下半分、すなわち、前記振動子7を含む部分を囲繞して液密性を保持する密閉ケース55を有しており、前記導波体9の発振面が前記密閉ケース55の外に露出した状態になっている。前記超音波励振装置10cは、前記密閉ケース55を含む前記超音波振動発生部5と、前記振動子7に所定周波数の電圧を印加する前記発振器12と、前記導波体9の前記冷却手段とにより構成されている。
【0086】
前記超音波励振装置10cは、前記密閉ケース55を含む前記超音波振動発生部5を前記処理槽3内の洗浄用流体、例えば、前記純水1中に投入して使用する構成のものである。そして、被洗浄物としてのシリコンウェーハ等を前記純水1に浸漬し、前記導波体9が伝達する超音波振動により前記純水1を励振することによって洗浄が行われる。
【0087】
本発明の第3実施例としての前記超音波励振装置10cにおいても、第1実施例及び第2実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0088】
すなわち、前記導波体9の音響インピーダンスは、前記式(1)を満たす状態に設定されており、前記処理槽3内の前記純水1がほとんどない状態であっても、実効出力の増大による発熱を抑制することができるとともに、前記導波体9の内部に超音波振動の進行方向における寸法を冷却用流体の音速度から求まる共振長に設定した直方体状の前記空洞部9cを有することから、前記導波体9の共振にともなう熱を高効率で除去することができ、かつ、前記振動子7の超音波振動に対して前記空洞部9c内の冷却用流体を含む前記導波体9全体が共振して、洗浄用流体に効率よく超音波振動を伝達することができる。また、前記導波体9の前記外周面9aが面一であることから、前記超音波励振装置10c全体の小型化を達成することができるとともに、前記超音波振動発生部5を投入する前記処理槽3についても小型化が可能である等の作用効果を奏するものになっている。
【0089】
なお、各実施例においては、冷却用流体として純水を用いているが、冷却に適し、かつ、超音波振動に対する共振に適した流体であれば、種々の流体を適宜使用可能である。また、各実施例においては、洗浄用流体として、純水を用いているが、洗浄の目的や被洗浄物の素材等に応じて、種々の洗浄用流体を使用することができる。
【0090】
また、各実施例においては、前記導波体9が直方体状に形成されているが、例えば、円盤状など、設置するスペースの形状に応じて種々の形状を採用することができる。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の超音波励振装置によれば、洗浄用流体が減少した場合でも、実効出力の増大を確実に抑制することができるとともに、伝達する超音波振動に減衰等の悪影響を与えずに、かつ、小型化を達成することができる。また、前記超音波励振装置を備えた本発明の超音波洗浄装置によれば、装置全体の小型化が可能であり、装置を設置するスペースを省スペース化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である洗浄槽タイプの超音波洗浄装置を示す一部断面を含む側面図である。
【図2】図1に示す超音波洗浄装置が備える超音波振動発生部を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2実施例としての超音波洗浄装置を示す一部断面を含む側面図であある。
【図4】本発明の第2実施例としての超音波洗浄装置を示す一部断面を含む正面図である。
【図5】本発明の第3実施例としての投入タイプの超音波励振装置を示す一部断面を含む側面図である。
【図6】従来の超音波洗浄装置を示す一部断面を含む側面図である。
【図7】図6に示す超音波洗浄装置が備える従来の超音波振動発生部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 純水
1a 液面
3 処理槽
3a 開口部
3b 内縁
5 超音波振動発生部(超音波励振装置)
7 振動子(超音波振動発生部)
9 導波体(超音波振動発生部)
9a 外周面
9c 空洞部
9d,9e 蓋体
10a 超音波洗浄装置(第1実施例)
10b 超音波洗浄装置(第2実施例)
10c 超音波洗浄装置(第3実施例)
12 発振器(超音波励振装置)
14 パッキン
16 PZT素子
17,18 電極板
28a,28b ニップル
30a,30b チューブ
45 カバー
45a 隔壁
45b ノズル
45c 側部
45d 内縁
47 上層
48 下層
53 泡
55 密閉ケース

Claims (8)

  1. 200kHz以上の超音波振動を発生する振動子と、
    前記振動子と結合して前記超音波振動を外部負荷に導く導波体と、
    前記導波体を冷却する冷却手段とを有する超音波励振装置であって、
    前記冷却手段は、前記導波体の内部に形成されて冷却用流体が流入する空洞部を有し、
    前記空洞部は、前記超音波振動の進行方向における寸法が前記冷却用流体の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であり、かつ、
    前記導波体の前記振動子を有する上面から前記空洞部の上端部までの大きさ及び前記空洞部の下端部から前記導波体の前記上面と対向する底面までの大きさが前記導波体の素材の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であること
    を特徴とする超音波励振装置。
  2. 前記空洞部は、直方体状または立方体状であって、前記振動子に対して前記超音波振動の進行方向に垂直な二方向において平行に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の超音波励振装置。
  3. 前記導波体の外周面は面一であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波励振装置。
  4. 前記導波体は、ジュラルミン、ステンレス、石英、アルミニウム、アルミニウム合金、タンタル、チタンから選択する1の素材からなること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1記載の超音波励振装置。
  5. 前記導波体は、前記超音波振動の進行方向における寸法が前記導波体の素材の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍の大きさを有し、
    前記振動子、前記導波体及び前記外部負荷の音響インピーダンスをそれぞれ、Rma1、Rma2及びRma3としたときに次式
    Rma1<Rma2<Rma3
    を満たすこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1記載の超音波励振装置。
  6. 前記振動子を囲繞する密閉ケースを有すること
    を特徴とする請求項1乃至請求5のうちいずれか1記載の超音波励振装置。
  7. 洗浄用流体を貯留する処理槽と、前記洗浄用流体を励振する超音波励振装置とを備えた超音波洗浄装置であって、
    前記超音波励振装置は、200kHz以上の超音波振動を発生する振動子と、
    前記振動子と結合して前記超音波振動を前記洗浄用流体に導く導波体と、
    前記導波体を冷却する冷却手段とを備え、
    前記冷却手段は、前記導波体の内部に形成されて冷却用流体が流入する空洞部を有し、
    前記空洞部は、前記超音波振動の進行方向における寸法が前記冷却用流体の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であり、かつ、
    前記導波体の前記振動子を有する上面から前記空洞部の上端部までの大きさ及び前記空洞部の下端部から前記導波体の前記上面と対向する底面までの大きさが前記導波体の素材の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であること
    を特徴とする超音波洗浄装置。
  8. 洗浄用流体を連続的に供給するとともに、前記洗浄用流体が噴出するノズルを有するシャワー装置と、前記洗浄用流体に超音波振動を付与する超音波励振装置とを備えた超音波洗浄装置であって、
    前記超音波励振装置は、200kHz以上の超音波振動を発生する振動子と、
    前記振動子と結合して前記超音波振動を前記洗浄用流体に導く導波体と、
    前記導波体を冷却する冷却手段とを備え、
    前記冷却手段は、前記導波体の内部に形成されて冷却用流体が流入する空洞部を有し、
    前記空洞部は、前記超音波振動の進行方向における寸法が前記冷却用流体の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であり、かつ、
    前記導波体の前記振動子を有する上面から前記空洞部の上端部までの大きさ及び前記空洞部の下端部から前記導波体の前記上面と対向する底面までの大きさが前記導波体の素材の音速度に基づく前記超音波振動の半波長の整数倍であること
    を特徴とする超音波洗浄装置。
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