JP3808695B2 - 光通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光通信システムに関し、特に、既存のアナログ光通信システムに監視カメラ装置の監視制御信号等の低速信号を重畳するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
監視カメラ装置が出力する信号は、未加工のカメラ出力の場合は広帯域で伝送容量が大きい。しかし、監視カメラ装置内部で監視映像の解析、信号処理を行い、例えば、異常が検出された場合のみ静止画像を送出する、あるいは、親局からの要求があった場合のみ画像を送出するなどの手法を用いることによって監視カメラ装置からの出力信号の伝送容量を小さくすることが可能である。したがって、電話線程度の簡易な線で親局と接続することが可能である。しかしながら、複数の監視カメラ装置を1つの親局に接続する場合、すべて電話線で接続すると電話線の数が多くなる。電話線は1芯あたりの断面積が大きく配線が煩雑となる。また、監視カメラ装置群と親局の距離が著しく離れている場合電話線では損失が大きい。
【0003】
そこで、監視カメラ装置へ入出力する信号(以下「監視カメラ装置信号」と記述)を、すでに敷設済みの他の通信システムに重畳することによって、監視カメラ装置のみに使用される配線を省略する方法が考えられる。監視カメラ装置信号が低容量のものであれば、重畳方法次第では、元の通信システムの伝送品質をほとんど劣化させることなく重畳可能である。
【0004】
監視カメラ装置と親局間の距離が離れている場合は、監視カメラ装置信号を重畳する通信システム(以下、「元の通信システム」と記述)は損失が小さく、中継器がシステム中に挿入されていない光ファイバシステムが望ましい。同軸系等の通信システムでは、伝送距離が長距離の場合中継器が挿入されることがあり、中継器の種類によっては重畳した監視カメラ装置信号が通過できない場合があるからである。
【0005】
光ファイバ通信システムにはベースバンドデジタルシステムとアナログシステムがある。前者の場合、光送信器の電気光変換部はベースバンドデジタル信号をレーザドライバに入力しレーザドライバによって半導体レーザを駆動する。ベースバンドデジタル信号用のレーザドライバは一般に入力された信号に対してデジタルな応答を示すようになっている。すなわち、入力が"1"に対応する電圧または"0"に対応する電圧であれば、それぞれ光出力が"1"、"0"となるようにレーザを駆動するが、"0"と"1"の間の中途半端な電圧が印加された場合、"0"または"1"のどちらか近い方でレーザを駆動する。したがって、ベースバンドデジタルシステムに監視カメラ装置信号を重畳する場合、監視カメラ装置信号を単に足し合わせることは不可能であり、監視カメラ装置信号をあらかじめ元の通信システムの信号にデジタル的に時分割多重するか、監視カメラ装置信号用に別個の光送信器を用意して波長多重を行うしかない。どちらの方法も元の通信システムの大幅な改造が必要であり、望ましくない。
【0006】
一方、元の通信システムがアナログシステムである場合、アナログシステムの電気−光変換器は入力されたアナログ信号の波形を忠実に光信号に変換するよう設計されている。アナログ光通信システムで通すアナログ信号とは、ベースバンドデジタルでない信号である。したがって特定の中心周波数をデジタル信号で変調した帯域信号も光通信の分野ではアナログ信号に分類される。
【0007】
多くの場合、アナログシステムの電気−光変換器ではアナログ信号を増幅器で適宜増幅して半導体レーザを駆動する。したがって、増幅器の後段で監視カメラ装置信号を加算してレーザを駆動する構成に変更することは容易である。しかしながら、この方法では以下のような問題が発生する。
【0008】
監視カメラ装置信号は上述のように信号処理を施して低容量化した場合、ベースバンドデジタル信号である。これを、アナログ信号と重畳して光伝送すると、次のような問題が発生する。図21に従来のシステムの概要を示す。アナログ信号入力端子2から入力したアナログ信号と、監視カメラ装置6からの監視カメラ装置信号が加算器4で加算される。その際、2つの信号が適切な比率で加算されるよう振幅制御器9で監視カメラ装置信号の振幅が調整される。加算器4の出力信号のスペクトルは図22(a)のようになる。アナログ信号はその中心周波数f1のまわりに帯域Δf1で存在する。一方、監視カメラ装置信号は低ビットレートのベースバンドデジタル信号であるため直流近辺の非常に狭い帯域に存在する。これを半導体レーザ5に入力し、光ファイバ7で親局8に伝送する。一般に半導体レーザの入出力特性は完全な線形ではない。したがって、図22(a)のような信号を光信号に変換すると、歪によって発生した様々な不要波が混入する。その中で、特に問題となるスペクトルを図22(b)に示す。ベースバンド近辺にアナログ信号が2次歪を受けて発生した成分101が生じており、また、アナログ信号の近辺に監視カメラ装置信号とアナログ信号の混変調102が発生している。これらはどちらも2次歪によって引き起こされている。元の通信システムで送信するアナログ信号が図22(a)のように1オクターブに満たない信号である場合、元の通信システム単独の場合には、偶数次歪による成分はアナログ信号近傍の周波数には発生しないため、歪としては奇数次の歪のみを考慮すれば良い。偶数次歪、特に2次歪まで十分に抑圧された半導体レーザは非常に高価であるため、奇数次歪のみ考慮して比較的安価なシステムが構築されている場合が多い。通常、半導体レーザの2次歪は3次歪より係数が大きく、3次歪がある程度押さえられているシステムでも2次歪は大量に発生していることがある。
【0009】
すなわち、ベースバンドに発生した2次歪成分は監視カメラ装置信号に対して雑音となり、監視カメラ装置信号の受信感度を劣化させる。また、監視カメラ装置信号との混変調が発生したアナログ信号も同様に感度が劣化する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、監視カメラ装置信号とアナログ信号を単に加算して伝送すると、電気−光変換器の入出力特性が有する2次歪により、それぞれの信号の伝送品質が劣化してしまう可能性があった。本発明はこのような課題を解決する光通信システムを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、親局と子局が光ファイバで接続され、アナログ信号を通信する光通信システムであって、前記子局は、前記アナログ信号とは異なる低速ベースバンドデジタル信号を1つのまとまった周波数帯にある第1中心周波数fcuの第1帯域信号に変調する変調器と、前記第1帯域信号と前記アナログ信号を加算する加算器と、前記加算器によって加算された信号を、前記光ファイバを伝搬する光信号に変換する電気−光変換器を備え、前記親局は、前記子局からの前記光信号を電気信号に変換するための光−電気変換器と、前記変換された電気信号を前記アナログ信号と前記第1帯域信号に分離する手段を備え、
前記子局から前記親局に送信されるアナログ信号は1つのまとまった周波数帯にあり、第2中心周波数fru、第2帯域幅Δfruであり、前記第1帯域信号の第1帯域幅がΔfcuである時、前記第1中心周波数fcuは、
(fru−Δfcu)/2−Δfru/4>fcu>Δfru+Δfcu/2
を満たすことを特徴とする光通信システムである。
【0012】
第2の発明は、前記低速ベースバンドデジタル信号は前記子局の外部に接続された監視カメラ装置から出力される信号であることを特徴とする第1の発明記載の光通信システムである。
【0013】
第3の発明は、子局と親局が光ファイバで接続され、アナログ信号を通信する光通信システムであって、前記親局は、前記アナログ信号とは異なる低速ベースバンドデジタル信号を1つのまとまった周波数帯にある第1中心周波数fcdの第1帯域信号に変調する変調器と、前記第1帯域信号と前記アナログ信号を加算する加算器と、前記加算器によって加算された信号を、前記光ファイバを伝搬する光信号に変換する電気−光変換器を備え、前記子局は、前記親局からの前記光信号を電気信号に変換するための光−電気変換器と、前記変換された電気信号を前記アナログ信号と前記第1帯域信号に分離する手段を備え、
前記親局から前記子局に送信されるアナログ信号は1つのまとまった周波数帯にあり、第2中心周波数frd、第2帯域幅Δfrdであり、前記第1帯域信号の第1帯域幅がΔfcdである時、前記第1中心周波数fcdは、
(frd−Δfcd)/2−Δfrd/4>fcd>Δfrd+Δfcd/2
を満たすことを特徴とする光通信システムである。
【0014】
第4の発明は、前記低速ベースバンドデジタル信号は前記子局の外部に接続された監視カメラ装置に入力する信号であることを特徴とする第3の発明記載の光通信システムである。
【0018】
本発明によれば、電気−光変換器の入出力特性が完全な線形でないために生ずる2次歪の問題を解消し、低速信号及びアナログ信号の伝送品質が劣化するのを防ぐことができる。
【0019】
監視カメラ装置が送信した監視カメラ装置信号は、一旦アナログ信号を伝送するための子局に送られ、アナログ信号と加算され、光送信器で光信号に変換されて親局に光ファイバを介して送信される。本発明によれば、アナログ信号と加算する前に監視カメラ装置信号をベースバンドから特定の条件によって決定される第1中心周波数fcuの第1帯域信号に変換する。
【0020】
第1中心周波数fcuが満たすべき条件は以下のように決定した。監視カメラ装置信号がベースバンドから第1中心周波数fcuの第1帯域信号に変換されたときの第1帯域幅をΔfcuとする。第1帯域信号が、第2中心周波数fru、第2帯域幅Δfruのアナログ信号(第2帯域信号)に加算され、電気−光変換器によって光信号に変換される。この変換の際に付加された2次歪の内、伝送する第1帯域信号および第2帯域信号に悪影響を及ぼす可能性のある成分は、以下の3つであり、図23に示す。
【0021】
第1の成分はアナログ信号(第2帯域信号)単独による2次歪成分(0〜Δfru)であり、図では▲1▼で示した。これを避けるためには、
fcu > Δfru + Δfcu/2 (1)
でなければならない。なお、本願では帯域幅Δfxx(xxは2文字のアルファベット)は3dB帯域だけではなく、信号をフィルタで切り分けるためのガードバンドを含む帯域であるとする。
【0022】
次に、第1中心周波数fcuと第2中心周波数fruの差(fcu-fru)を中心周波数としてΔfru + Δfcuの帯域幅をもつ第2の成分(図23の▲2▼)が第1帯域信号と重ならないようにする必要がある。これを避ける方法は2通りあり、第2の成分▲2▼より低い周波数に第1帯域信号を配置する方法と、第2の成分▲2▼より高い周波数に第1帯域信号を配置する方法である。前者の条件は
fcu < fru - fcu - (Δfru + Δfcu )/2 - Δfcu/2 (2)
であり、後者の条件は、
fcu > fru - fcu + (Δfru + Δfcu )/2 + Δfcu/2 (3)
である。
【0023】
第3に、第1帯域信号の2倍波、すなわち、中心周波数が2fcu、帯域幅が2Δfcuである第3の成分(図23の▲3▼)が、アナログ信号(第2帯域信号)と重ならないようにする必要がある。これも2通りの方法があり、第3の成分がアナログ信号(第2帯域信号)より低い周波数に発生するよう第1帯域信号を配置する方法と、第3の成分をアナログ信号(第2帯域信号)より高い周波数に発生するよう第1帯域信号を配置する方法がある。前者の条件は
2 fcu + Δfcu < fru - Δfru /2 (4)
であり、後者の条件は、
2 fcu - Δfcu > fru + Δfru /2 (5)
である。
【0024】
なお、第1帯域信号とアナログ信号(第2帯域信号)が重ならない条件として、
fcu < fru - (Δfru + Δfcu )/2 (6)
が必要である。
【0025】
以下、式を整理すると、(2)式と(4)式は同じ条件、
fcu < (fru - Δfcu)/2 - Δfru/4 (7)
であり、(3)式と(4)式は同じ条件
fcu > (fru + Δfcu)/2 + Δfru/4 (8)
であることが判る。したがって、(1)、(6)、(7)、(8)の4つの条件を満足していればよいことがわかる。これらを整理すると2つの周波数帯
fru - (Δfru + Δfcu)/2 > fcu > (fru + Δfcu)/2 + Δfru/4 (9)
(fru - Δfcu)/2 - Δfru/4 > fcu > Δfru + Δfcu/2 (10)
に分類され、第1帯域信号の第1中心周波数fcuはどちらかを満足していれば、2次歪の影響によって品質劣化することなくアナログ信号と重畳することが可能となる。
【0026】
なお、以上は子局から親局への上り信号についての条件であったが、親局から子局への下り信号についても全く同様で、下り監視カメラ装置信号が帯域信号に変換された第3帯域信号(第3中心周波数fcd、第3帯域幅Δfcd)が満たすべき条件は以下のように決定できる。下りアナログ信号(第4帯域信号)の第4中心周波数をfrd、第4帯域幅をΔfrdとすると、第3中心周波数fcdは、
frd - (Δfrd + Δfcd)/2 > fcd > (frd + Δfcd)/2 + Δfrd/4 (11)
あるいは
(frd - Δfcd)/2 - Δfrd/4 > fcd > Δfrd + Δfcd/2 (12)
を満たしていれば2次歪の影響を受けることなくアナログ信号に重畳することが可能となる。
【0027】
なお、以上の説明では、監視カメラ装置用親局とアナログ信号用親局は同一であると扱っているが、これらが同一でない場合には、上り信号はアナログ信号用親局で光電変換を行い、監視カメラ装置信号とアナログ信号に分離して、監視カメラ装置信号を監視カメラ装置用親局に転送する。下り信号に関しては監視カメラ装置用親局からアナログ信号用親局に転送されてきた監視カメラ装置信号をアナログ信号と加算し、光信号に変換して子局に送信する。
【0028】
なお、本発明は監視カメラ装置をいかに収容するかに関する発明であるが、本発明は、監視カメラ装置信号と同等の数10kbps〜数100kbps程度の低速信号であれば監視カメラ装置信号以外の信号にも適用することが可能である。例えば、子局そのものの制御信号や、子局の近辺に設置された電話の信号などである。
【0029】
また、監視カメラ装置信号をアナログ信号に重畳する場合、監視カメラ装置の近辺に設置されているアナログ信号用子局が、監視カメラ装置1つに対して必ずしも1つあるとは限らない。監視カメラ装置と子局の配置によっては、複数の監視カメラ装置を1つの子局で収容する必要がある。そのような場合にも本発明は適用可能である。
【0030】
具体的には、上り信号に関しては、複数の監視カメラ装置からの信号を子局で多重化して、アナログ信号と加算する。本発明の効果を維持するためには、第1の発明で述べたパラメータfcu、Δfcu、fcd、Δfcdはそれぞれ多重化後(下り信号の場合は分離前)の監視カメラ装置信号に対応するものである必要がある。
【0031】
このようにすることによって、複数の監視カメラ装置を1つの子局に収容することが可能となり、監視カメラ装置の数と子局の数の相対数に関する制約が無くなる。あるいは、子局に監視カメラ装置、電話機等種類の異なる複数の機器が接続されていた場合にも対応が可能となる。
【0032】
電気信号を光信号に変換する方法は大まかに、半導体レーザを直接変調する方法と、外部光変調器を用いる方法がある。一般に後者の方が雑音や周波数特性では優れているが、歪が大きい。雑音や周波数特性を改善するため外部変調器を用いている場合、監視カメラ信号を重畳したために当初の予定外の歪成分が発生し、伝送品質が劣化することは許容できない。本願の手法を用いることによって、余計な歪による伝送品質の劣化を抑圧することが可能となる。
【0033】
次に、パッシブ光ネットワークに適用する場合について説明する。光ファイバ通信システムには様々な形態があり、親局と子局の光送受信器を1:1で接続する方法の他に、親局の1つの光送受信器に対して複数個の子局を接続する方法がある。光ファイバ伝送路の途中に光分岐結合器を設け、下り光信号は光レベルで分岐して子局に分配し、複数の子局からの光信号は光分岐結合器で結合して親局に伝送する。このような形態をPON(Passive Optical Network、パッシブ光ネットワーク)という。複数の子局に対応する多重形態、特に上り信号の多重の形態には種々あるが、本発明で前提としているアナログ信号系では、波長多重またはサブキャリア多重が可能である。PONは光ファイバおよび親局の光送受信器を複数の子局で共用することによって低コスト化を行うものであり、コストの高い波長多重より、低コストなサブキャリア多重の方が相性が良い。サブキャリア多重を用いたPONにおいても、本発明を適用することができる。
【0034】
上り信号に関しては、次の2つの条件のうちどちらかを満たしていれば良い。
【0035】
条件1は複数のアナログ信号が1つのまとまった周波数帯にサブキャリア多重されるような周波数となっており、かつ、複数の監視カメラ装置信号も1つのまとまった周波数帯にサブキャリア多重されるようにする場合に関するものである。アナログ信号のまとまった周波数帯の中心周波数をfru、帯域幅をΔfruとし、監視カメラ装置信号のまとまった周波数帯の帯域幅をΔfcuとするとき、監視カメラ装置信号のまとまった周波数帯の中心周波数fcuが、
fru - (Δfru + Δfcu)/2 > fcu > (fru + Δfcu)/2 + Δfru/4
あるいは
(fru - Δfcu)/2 - Δfru/4 > fcu > Δfru + Δfcu/2
を満たすようにする。
【0036】
この条件は、アナログ信号および監視カメラ装置信号をおのおのひとかたまりの帯域信号と同等として扱っており、第1の発明と全く同じである。すなわち、複数のアナログ信号及び複数の監視カメラ装置信号をサブキャリア多重した後に電気−光変換する条件と同様である。上り信号の場合は、子局の電気−光変換器で光信号に変換される段階ではサブキャリア多重されていないそれぞれ1波のアナログ信号および監視カメラ装置信号のみである。そのため、歪によって発生する不要波の数はサブキャリア多重後の信号を電気−光変換する場合より少ないく、上述の条件は一見オーバースペックに見える。しかし、親局の光−電気変換器で電気信号に変換した後、信号自身や2次歪が他の信号に重ならない条件、例えば、ある局の監視カメラ装置信号が他の局のアナログ信号に重ならない条件、ある局の監視カメラ装置信号とアナログ信号の差周波及び和周波が他の局の監視カメラ装置信号やアナログ信号に重ならない条件、ある局の監視カメラ装置信号の2倍波が他の局のアナログ信号に重ならない条件等、第1の発明では考える必要がなかった条件を考慮すると、結局第1の発明の周波数範囲と同様の周波数範囲となる。
【0037】
条件2は、複数のアナログ信号がサブキャリア多重されるように周波数を決定した場合に、複数の監視カメラ装置信号のおのおのを複数のアナログ信号の隙間および、限定された範囲の前後の周波数に配置する。限定された範囲とは全てのアナログ信号を含む1オクターブ以内の帯域でアナログ信号と重ならない周波数である。このように周波数配置すれば、全てのアナログ信号および監視カメラ装置信号の差周波および和周波、2倍波は全てそのオクターブの帯域外に発生する。したがって、アナログ信号および監視カメラ装置信号が2次歪によって品質劣化することがない。
【0038】
下り信号に関しては、光信号に変換される前から複数のアナログ信号および複数の監視カメラ装置信号はサブキャリア多重されているため、複数のアナログ信号と複数の監視カメラ装置信号をそれぞれひとかたまりとみなした場合、条件1は第1の発明と求め方から全く同一になる。条件2に関しては上り系の条件2と同一である。
【0039】
なお、本発明は監視カメラ装置の収容システムに関する発明であるが、本発明は、監視カメラ装置信号程度の低速信号であれば監視カメラ装置信号以外の信号にも適用することが可能である。例えば、子局そのものの制御信号や、子局の近辺に設置された電話の信号などである。
【0040】
このようにすることによって、PONにも対応した監視カメラ装置信号の2次歪に影響されない伝送が可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0042】
(第1の実施形態)図1は第1の実施形態に係り、上り監視カメラ装置信号である第1帯域信号の中心周波数範囲を示す図である。第1帯域信号の第1中心周波数をfcu、第1帯域幅(ガードバンドも含む)をΔfcu(例えば100kHz)とし、上りアナログ信号の第2中心周波数をfru(例えば800MHz)、第2帯域幅(ガードバンドも含む)をΔfru(例えば10MHz)とした場合、第1中心周波数fcuは図の斜線で示した範囲、すなわち、Δfru + Δfcu/2より高く(fru - Δfcu)/2 - Δfru/4より低い、あるいは、(fru + Δfcu)/2 + Δfru/4より高くfru - (Δfru + Δfcu)/2より低い範囲(上述の数値を用いれば、10.05MHz〜397.45MHzあるいは402.55MHz〜794.95MHz)に有ることが望ましい。下り信号に関しても全く同様であり、図1において各パラメータの添え字のuをdに置き換えれば適用できる。このようにすることによって、[従来の技術]で説明した元の通信システムでそれまで検討していなかった2次歪の影響を回避することができる。
【0043】
次に、このようなシステムの構成を説明する。図2は本実施形態を子局から親局への上り信号に適用した場合の光通信システムである。監視カメラ装置6からのベースバンドデジタル信号は子局1に送出され、変調器10によってベースバンドから第1中心周波数fcuの第1帯域信号に変換される。この第1帯域信号は振幅制御器9によって振幅が調整された後、加算器4に入力される。アナログ信号(第2帯域信号)はアナログ信号入力端子2から入力し、増幅器3で増幅された後、加算器4で第1帯域信号と加算される。振幅制御器9はアナログ信号に対して第1帯域信号が適切な振幅となるよう調節している。加算器4の出力は電気−光変換器11によって光信号に変換され、光ファイバ7を伝搬して親局8に伝送される。
【0044】
図3は本実施形態を親局から子局への下り信号に適用した場合の光通信システムである。監視カメラ用親局12から送出された監視カメラ装置信号は変調器10でベースバンドから第3中心周波数fcdの第3帯域信号に変換され、振幅制御器9で振幅制御された後、加算器4に入力される。アナログ信号(第4帯域信号)はアナログ信号入力端子2から入力され、増幅器3で増幅された後、加算器4にて第3帯域信号と加算され、電気−光変換器11にて光信号に変換される。光信号は光ファイバ7を介して子局1に伝送される。なお、下りの場合の監視カメラ装置信号は、主に監視カメラ装置を制御するための制御信号である。
【0045】
このような本実施形態の信号を光受信する構成は例えば、図4や図5のようである。図4は図2の構成によって送られてきた上り信号を光受信する親局の形態の一例である。光ファイバ7を介して伝搬してきた光は光−電気変換器13によって電気信号に変換され、2分岐される。一方はフィルタ14-1を通過することにより、第2帯域信号(アナログ信号)が抽出される。他方はフィルタ14-2を通過することによって第1帯域信号が抽出される。抽出された第1帯域信号は復調器15にてベースバンドデジタル信号(監視カメラ装置信号)に復調され、監視カメラ用親局12に送出される。
【0046】
図5は図3の構成によって送られてきた下り信号を光受信する子局の形態の一例である。光ファイバ7を介して伝搬してきた光は光−電気変換器13によって電気信号に変換され、2分岐される。一方はフィルタ14-1を通過することにより、アナログ信号(第4帯域信号)が抽出される。他方はフィルタ14-2を通過することによって第3帯域信号が抽出される。抽出された第3帯域信号は復調器15にてベースバンドデジタル信号(監視カメラ装置信号)に復調され、監視カメラ装置6に送出される。
【0047】
以上の説明では、変調器10および復調器15はアナログ信号用子局や親局内に設置されているが、監視カメラ装置6あるいは監視カメラ用親局12内に有っても良い。
【0048】
(第2の実施形態)次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施形態では複数の監視カメラ装置が1つの子局に収容されている。監視カメラ装置信号は多重化されており、多重化された監視カメラ装置信号が本発明で規定された周波数範囲に入っている。信号の多重化方法には、時分割多重、周波数分割多重、符号分割多重などがあるが、時分割多重、符号分割多重の場合、多重された信号のスペクトルは図1の場合と同様に一山のスペクトルであるため、中心周波数および帯域幅の定義は明確である。しかし周波数分割多重では図14のように複数の山の集まりとなり、帯域幅、中心周波数が不明確である。本実施形態では、周波数分割多重の場合は図14のように、ガードバンドも含めて周波数多重された信号全体の帯域(点線で図示)を決定し、その全体の帯域に関しての中心周波数と帯域幅を多重化された監視カメラ装置信号の中心周波数と帯域幅とする。
【0049】
図6は時分割多重の場合の上り信号に関する構成例である。複数の監視カメラ装置(図では4つの例を示す)6-1、6-2、6-3、6-4からの監視カメラ装置信号は子局1に送出され、多重化器16で時分割多重される。これを変調器10でベースバンドデジタル信号から第1中心周波数fcuの第1帯域信号に変調し、振幅制御器9で振幅を適切に調整した後、加算器4に入力する。アナログ信号(第2帯域信号)はアナログ信号入力端子2から入力され、増幅器3にて増幅された後、加算器4で第1帯域信号と加算され、電気−光変換器11にて光信号に変換されて、光ファイバ7を介して親局8に送信される。対応する親局の形態は、基本的な形態は図4と同一であり、復調器15の後段に図8に示す多重分離器18が挿入されて、多重化されている複数の監視カメラ装置からの信号が分離され、それぞれ監視カメラ用親局12に送出される。
【0050】
一方、下り信号に関しては、親局の構成は基本的に図3と同様であるが、変調器10の前段は図10のようになっている。監視カメラ用親局12からそれぞれの監視カメラ装置に対応する信号が出力され、多重化器16で時分割多重されたのち、変調器10にてベースバンドデジタル信号から第3中心周波数fcdの第3帯域信号に変換される。下り信号に関する子局の構成は図12のようであり、図5と同じ番号は同じ構成要素である。復調器15でベースバンドデジタル信号に復調された後、多重分離器18にてそれぞれの監視カメラ装置6-1〜6-4宛の監視カメラ装置信号に分離され、送出される。ただし下り信号に関しては、監視カメラ用親局12から監視カメラ装置6に送信される下り監視カメラ装置信号が制御信号のみであるため、上り監視カメラ装置信号に比べて非常に低容量である。そのため、図10において多重化器16が事実上監視カメラ用親局12の中にあり、子局1では多重分離器18の代わりに単なる分岐器を用いる構成も可能である。この場合、監視カメラ用親局は複数の監視カメラ装置に送出する下り監視カメラ装置信号をあらかじめ時系列的に順次発生させ、それをそのままアナログ信号用親局に送出する。子局では復調器15で復調した後、複数の監視カメラ装置に分岐して送出し、各々の監視カメラ装置6-1〜6-4は時系列的に並んでいる複数の監視カメラ装置宛の監視カメラ装置信号の中から自装置宛の部分を抜き出す。
【0051】
図7は周波数分割多重または符号分割多重の場合の子局1の一部のブロック図である。子局1の基本構成は図2と同様である。複数の監視カメラ装置信号を多重化するために、それぞれの監視カメラ装置6-1〜6-4からの監視カメラ装置信号をそれぞれ変調器10-1〜10-4でベースバンドデジタル信号から帯域信号に変換し、加算器17にて加算する。対応する親局の構成は図9のようである。光ファイバ7を伝送してきた光信号は光−電気変換器13によって電気信号に変換され、2分岐される。一方はフィルタ14-1を通過してアナログ信号が抽出され、他方は、フィルタ14-2で監視カメラ装置信号が抽出される。このとき、光−電気変換器出力を5分岐して、それぞれ、アナログ信号、監視カメラ装置6-1からの監視カメラ装置信号、・・・監視カメラ装置6-4からの監視カメラ装置信号を抽出することも可能である。ただし、多重方式が周波数分割多重の場合では、監視カメラ装置信号は伝送容量が小さく、狭い周波数間隔で多重される可能性が高いため、一旦、全体をフィルタ14-2で抽出する方法が望ましい。フィルタ14-2を通過した多重化監視カメラ装置信号は4分岐されそれぞれ復調器15-1〜15-4でベースバンドデジタル信号に復調され、監視カメラ用親局12に送出される。周波数多重されている場合復調器15-1〜15-4は内部に周波数選択機能を有する。なお、図示してはいないが分岐等で信号パワーが不足する場合は、適宜増幅器を挿入してパワーを補償する。下り信号に関しては親局側の基本構成は図3と同様であるが、振幅制御器9の前段では、図11のように監視カメラ用親局12から出力された複数の監視カメラ装置信号をそれぞれ変調器10-1〜10-4で帯域信号に変換し、加算器17にて加算する。対応する子局の構成は図13のようである。光ファイバ7を伝搬してきた光信号は光−電気変換器13で電気信号に変換され、2分岐される。一方はフィルタ14-1を通過してアナログ信号が抽出され、他方はフィルタ14-2を通過して監視カメラ装置信号が抽出される。フィルタ14-2の出力は4分岐されそれぞれ復調器15-1〜15-4でベースバンドデジタル信号に復調され、対応する監視カメラ装置6-1〜6-4に送出される。
【0052】
なお以上の例において、上りと下りで同じ多重化方式を使用する必要はなく、例えば、下りは時分割多重、上りは周波数分割多重などの構成も可能である。
【0053】
このようにすることによって、電気−光変換器の2次歪の影響なく、複数の監視カメラ装置を1つの子局に収容することが可能となる。
【0054】
以上の発明は、電気−光変換器11の2次歪の影響を回避するためである。電気−光変換器としては低雑音で周波数特性の良好な外部光変調器、例えば、電界吸収型変調器、LiNbO3マッハ・ツェンダー型光変調器等、が用いられることが多いが、外部光変調器は一般に歪が大きいため、本発明は外部光変調器を用いた場合に特に有効である。図15に外部光変調器を用いた場合の電気光変換器11の構成を示す。光源19の出力である直流光が外部光変調器20に入力され、信号入力21から入力された信号によって変調され光ファイバ7に送出される。
【0055】
(第3の実施形態)次に第3の実施形態について説明する。図16はPONを説明する為の図である。図16(a)はスター型PON(パッシブ光ネットワーク)であり、親局8と複数の子局、ここでは仮に4局の子局1-1,...,1-4、が光分岐結合器の一種である1×4のスターカップラ22を介して接続されている。下り光信号は、スターカップラ22において4分岐され、上り光信号はスターカップラ22において合流する。図16(b)はバス型PONであり、下り光信号は複数のカップラ23-1,..,23-3において順次タップされ、子局1-1,..1-4に分配される。上り光信号はカップラ23-1,..,23-3において順次合流していく。このようなネットワーク形態においてアナログ信号を伝送する場合、 20のように複数の子局からの信号はサブキャリア多重する場合が多い。図20は上り光信号の場合であり、各々の子局は割り当てられた中心周波数でアナログ信号をサブキャリア変調し、合流して親局で電気信号に変換された後に図20のようにサブキャリア多重されている状態になるようにする。通常、上り下りに関わらず、2倍波の影響を受けないようにするため、サブキャリア多重後のアナログ信号全体の帯域が1オクターブ内、すなわちサブキャリア多重されたアナログ信号の最大周波数が最小周波数の2倍以内に入るように多重される。
【0056】
本実施形態は、このようなPON形態を持つ光ネットワークに監視カメラ装置信号を重畳する方法に関するものである。図19は監視カメラ装置6-1,…,6-4が各々の子局1-1,…,1-4に接続され、監視カメラ用親局12と監視カメラ装置6間では子局1と親局8を介して通信されるシステムのブロック図である。
【0057】
まず、上り信号に関して説明する。上り信号に関しては、各々の子局から送信される光信号は図24のように、その子局のアナログ信号と監視カメラ装置信号のみが多重されている。このような信号が複数、PONによって合流し、親局の光−電気変換器で電気信号に変換されると、図25のように各々がサブキャリア多重された信号となっている。この時本実施形態では監視カメラ装置信号の周波数を以下の2種類の周波数範囲に限定する。
【0058】
まず、第1の範囲は、図17のように、サブキャリア多重された各子局からのアナログ信号および監視カメラ装置信号はそれぞれ周波数軸上の近いところに多重するという前提で決定される範囲である。サブキャリア多重されたアナログ信号をひとかたまりの第2帯域信号とみなし、第2中心周波数fru(例えば800MHz)、第2帯域幅Δfru(例えば100MHz)とし、ひとかたまりの監視カメラ装置信号に対応した第1帯域信号の帯域幅をΔfcu(例えば1MHz)とした場合、第1帯域信号の第1中心周波数fcuは、
fru - (Δfru + Δfcu)/2 > fcu > (fru + Δfcu)/2 + Δfru/4
あるいは
(fru - Δfcu)/2 - Δfru/4 > fcu > Δfru + Δfcu/2
という範囲、すなわち図17に示した範囲が望ましい。上記の数値例を用いるならば、50.5MHz〜374.5MHzあるいは425.5MHz〜749.5MHzの範囲にあることが望ましい。
【0059】
第2の範囲は、図18に示すような範囲であり、第2帯域信号の範囲、fru±Δfru/2を含む1オクターブの範囲内でアナログ信号と重ならない部分である。1オクターブはfru±Δfru/2が含まれていればどのようにとっても良い。1オクターブの範囲の最大周波数をfmaxとすると最小周波数はfmax/2であり、その1オクターブ内のどのような周波数の信号の組み合わせであってもその差周波はfmax/2より小さく、同様に和周波、2倍波はfmaxより大きい。したがって、2次歪によって発生する歪は1オクターブの帯域外となる。
【0060】
このような周波数範囲のいずれかに設定することによって、2次歪の影響による伝送品質の劣化無く監視カメラ装置信号をアナログ信号に重畳することが可能となる。
【0061】
なお、図19の例では子局1つに監視カメラ装置が1つずつ接続されているが、第2の実施形態のように子局1つに複数の監視カメラ装置が接続され、さらにそのような子局がPON形態でネットワーク化されていても良い。その場合は、第2の実施形態と同様にそれぞれ子局に接続された複数の監視カメラ装置信号を多重して用いればよい。これは、下り信号の場合も同様である。
【0062】
次に、下り信号について説明する。下り信号は、複数のアナログ信号、複数の監視カメラ装置信号とも親局でサブキャリア多重されてから電気光変換器で光信号に変換される。それぞれが図17と同様にひとかたまりになるように周波数多重された場合、ひとかたまりのアナログ信号(第4帯域信号)の第4中心周波数をfrd(例えば800MHz)、帯域幅をΔfrd(例えば100MHz)、ひとかたまりの監視カメラ装置信号に対応した第3帯域信号の帯域幅をΔfcd(例えば100kHz)とすれば、第1の実施形態と全く同様の条件が適用でき、第3帯域信号の第3中心周波数fcdは、
frd - (Δfrd + Δfcd)/2 > fcd > (frd + Δfcd)/2 + Δfrd/4
あるいは
(frd - Δfcd)/2 - Δfrd/4 > fcd > Δfrd + Δfcd/2
という範囲が望ましい。上記の数値例を用いるならば、50.05MHz〜374.95MHzあるいは425.05MHz〜749.95MHzの範囲にあることが望ましい。
【0063】
あるいは、上り信号の場合と同様に、図18のように、全てのアナログ信号を含む1オクターブの範囲内でアナログ信号と重ならない範囲にすると良い。
【0064】
このようにすることによってPONの形態にも対応して、アナログ信号伝送系に監視カメラ装置信号を重畳することが可能となる。
【0065】
上述の実施の形態では、アナログ信号、監視カメラ装置信号ともに複数の子局にそれぞれ1波ずつ割り当て、それをサブキャリア多重する形態であったが、その一部がサブキャリア多重でなくとも良い。例えば、上り信号に関しては本発明のような周波数配置でサブキャリア多重し、下り信号に関しては、アナログ信号、監視カメラ装置信号のいずれかまたは両方を全ての子局に共通の信号や時分割多重して、周波数としてはそれぞれ1波であるようにしても良い。どちらかが1波のみである場合は、1波のみのサブキャリア多重が行われているものと解釈し、第3の実施形態が適用可能である。しかし、双方ともサブキャリア多重を用いない場合は、下り信号の周波数配置は第1の実施形態の場合と同様に決定すると良い。さらに、上りの監視カメラ装置信号に関しては、複数の子局間で時分割多重アクセスを行っても良い。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、監視カメラ装置信号をアナログ信号伝送系に重畳して伝送する場合に、監視カメラ装置信号を特定の範囲の中心周波数の帯域信号に変換した後、アナログ信号に加算することによって、電気−光変換器の2次歪による信号劣化を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態によって定まる周波数範囲のグラフ。
【図2】 第1の実施形態に係る上り信号系の光通信システムのブロック図。
【図3】 第1の実施形態に係る下り信号系の光通信システムのブロック図。
【図4】 図2の構成によって送られてきた上り信号を光受信する親局の一例を示すブロック図。
【図5】 図3の構成によって送られてきた下り信号を光受信する子局の一例を示すブロック図。
【図6】 第2の実施形態に係る上り信号系の光通信システムのブロック図。
【図7】 周波数分割多重または符号分割多重の場合の子局1の一部のブロック図。
【図8】 多重化されている場合の復調器15の後段を説明するブロック図。
【図9】 図7の子局に対応する親局のブロック図。
【図10】 多重化されている場合の変調器10の前段を説明するブロック図。
【図11】 振幅制御器9の後段の一例を示すブロック図。
【図12】 多重化されている場合の子局1の構成を説明するブロック図。
【図13】 図11に対応する子局のブロック図。
【図14】 サブキャリア多重の説明図。
【図15】 外部光変調器20を用いた場合の電気光変換器11のブロック図。
【図16】 PON(パッシブ光ネットワーク)の説明図。
【図17】 本発明による監視カメラ装置信号の周波数範囲を示す図。
【図18】 本発明による監視カメラ装置信号の周波数範囲を示す図。
【図19】 第3の実施形態に係る光通信システムのブロック図。
【図20】 サブキャリア多重の説明図。
【図21】 従来の光伝送システムを説明するブロック図。
【図22】 従来の問題点を説明するための図。
【図23】 2次歪の内、悪影響を及ぼす可能性のある成分を説明するための図。
【図24】 サブキャリア多重を説明するための図。
【図25】 サブキャリア多重を説明するための図。
【符号の説明】
1 子局
2 アナログ信号入力端子
3 増幅器
4 加算器
5 半導体レーザ
6 監視カメラ装置
7 光ファイバ
8 親局
9 振幅制御器
10 変調器
11 電気−光変換器
12 監視カメラ用親局
13 光−電気変換器
14 フィルタ
15 復調器
16 多重化器
17 加算器
18 多重分離器
19 光源
20 外部光変調器
21 信号入力
22 スターカップラ

Claims (4)

  1. 親局と子局が光ファイバで接続され、アナログ信号を通信する光通信システムであって、前記子局は、前記アナログ信号とは異なる低速ベースバンドデジタル信号を1つのまとまった周波数帯にある第1中心周波数fcuの第1帯域信号に変調する変調器と、前記第1帯域信号と前記アナログ信号を加算する加算器と、前記加算器によって加算された信号を、前記光ファイバを伝搬する光信号に変換する電気−光変換器を備え、前記親局は、前記子局からの前記光信号を電気信号に変換するための光−電気変換器と、前記変換された電気信号を前記アナログ信号と前記第1帯域信号に分離する手段を備え、
    前記子局から前記親局に送信されるアナログ信号は1つのまとまった周波数帯にあり、第2中心周波数fru、第2帯域幅Δfruであり、前記第1帯域信号の第1帯域幅がΔfcuである時、前記第1中心周波数fcuは、
    (fru−Δfcu)/2−Δfru/4>fcu>Δfru+Δfcu/2
    を満たすことを特徴とする光通信システム。
  2. 前記低速ベースバンドデジタル信号は前記子局の外部に接続された監視カメラ装置から出力される信号であることを特徴とする請求項1記載の光通信システム。
  3. 子局と親局が光ファイバで接続され、アナログ信号を通信する光通信システムであって、前記親局は、前記アナログ信号とは異なる低速ベースバンドデジタル信号を1つのまとまった周波数帯にある第1中心周波数fcdの第1帯域信号に変調する変調器と、前記第1帯域信号と前記アナログ信号を加算する加算器と、前記加算器によって加算された信号を、前記光ファイバを伝搬する光信号に変換する電気−光変換器を備え、前記子局は、前記親局からの前記光信号を電気信号に変換するための光−電気変換器と、前記変換された電気信号を前記アナログ信号と前記第1帯域信号に分離する手段を備え、
    前記親局から前記子局に送信されるアナログ信号は1つのまとまった周波数帯にあり、第2中心周波数frd、第2帯域幅Δfrdであり、前記第1帯域信号の第1帯域幅がΔfcdである時、前記第1中心周波数fcdは、
    (frd−Δfcd)/2−Δfrd/4>fcd>Δfrd+Δfcd/2
    を満たすことを特徴とする光通信システム。
  4. 前記低速ベースバンドデジタル信号は前記子局の外部に接続された監視カメラ装置に入力する信号であることを特徴とする請求項3記載の光通信システム。
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