JP3808371B2 - ボタン電話装置及びその音声信号制御方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は複数の電話回線を複数の電話機で共同利用するボタン電話装置に関する。特に、本発明は、ボタン電話装置における各ボタン電話機で通話中に他の通話、データ通信を可能にするボタン電話装置及びその音声信号制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記ボタン電話装置は、特開2000−209625号に記載されているように、周知である。
図14は本発明の前提となるボタン電話装置の概略構成を示すブロック図である。なお、全図を通して同一の構成要素には同一の番号、符号を付して説明を行う。
【0003】
本図に示すボタン電話装置50は複数の電話回線40を多数の利用者で共用するためにボタン電話主装置20を有する。複数の電話回線を入力するボタン電話主装置20には音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nを介して複数のボタン電話機30−1、30−2、…、30−nが接続される。ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nは多機能電話機である。
【0004】
ボタン電話主装置20は電話回線40とボタン電話機30−1、30−2、…、30−n間の相互接続、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−n同士間の相互接続を行う。
ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nにはハンドセット31−1、31−2、…、31−nがそれぞれ設けられ、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nは受話器、送話器、テンキー、ファンクションキー、ディスプレイ等(図示しない)をそれぞれ有する。
【0005】
図15は図14におけるボタン電話主装置20、代表としてボタン電話機30−1の概略構成例を示すブロック図である。
本図に示すように、ボタン電話主装置20にはボタン電話機インターフェース部201が設けられ、ボタン電話機インターフェース部201は、代表例として、ボタン電話機30−1と電話回線40間の相互接続、ボタン電話機30−1と他のボタン電話機30−2、…、30−n同士間の相互接続を行う。
【0006】
ボタン電話機インターフェース部201には中央演算処理部(CPU)202が接続され、中央演算処理部202は、ボタン電話機インターフェース部201の接続を制御する。
代表例として、ボタン電話機30−1には、ラインインターフェース部301が設けられ、ラインインターフェース部301は音声チャンネル信号ライン31−1を介して、ボタン電話機インターフェース部201との間で音声チャンネルデータ、制御データの送受信を行う。
【0007】
さらに、ラインインターフェース部301にはハンドセットインターフェース部302が接続され、ハンドセットインターフェース部302はハンドセット32−1からのアナログの音声信号を音声チャンネルデータに符号化しラインインターフェース部301に出力し、さらに、ラインインターフェース部301からの音声チャンネルデータを入力しアナログ信号に復号化してハンドセット32−1に出力する。
【0008】
さらに、ハンドセットインターフェース部302は、ハンドセット32−1からのテンキー、ファンクションキー等の制御データをラインインターフェース部301に送信する。
さらに、ハンドセットインターフェース部302は、ラインインターフェース部301からの制御データを入力し、ハンドセット32−1のディスプレイに表示等を行う。
【0009】
さらに、ボタン電話機30−1には制御部303が設けられ、制御部303はラインインターフェース部301、ハンドセットインターフェース部302から制御データを入力し、ボタン電話機30−1全体の制御を行う。
図16は図15におけるボタン電話機30−1からボタン電話主装置20に送信を行う場合のハンドセットインターフェース部302、ラインインターフェース部301の動作を説明するタイミングチャートを示す図である。
【0010】
本図(a)に示すように、ハンドセットインターフェース部302は、例えば、8kHzのサンプリング周波数で、ハンドセット32−1のアナログの音声信号をサンプリングし、本図(b)に示すように、8ビットで符号化を行い、伝送速度64kb/sの音声チャンネルデータを形成する。
さらに、本図(c)に示すように、ラインインターフェース部301は、伝送速度8kb/sdの制御データが上記の音声チャンネルデータに多重して音声チャンネル信号ライン31−1を介してボタン電話主装置20に送信する。
【0011】
ボタン電話主装置20において、中央演算処理部202は、受信した制御データに基づき、受信した音声チャンネルデータに対して、ボタン電話機インターフェース部201の接続を制御する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ボタン電話装置データでは、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nの使用頻度が常時高い場合には、さらに、ボタン電話機30−(n+1)を追加することになる。
上記のようにボタン電話機30−(n+1)を追加すべきほど使用頻度が高くないが、一時的に、例えば、ボタン電話機30−1に単独電話機を付設したり、データ端末を付設できる機能があれば、便利である場合がある。
【0013】
しかしながら、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nの各々には伝送量、伝送速度に限界があるので、単独電話機を付設したり、データ端末を付設することが困難であるという問題がある。
例えば、ボタン電話機30−1の音声チャンネル信号ライン31−1を2本にし伝送量を2倍にし、又は、伝送速度を2倍にしたりすれば、ボタン電話機30−1に単独電話機を付設したり、又はデータ端末を付設できるが、高コストになるという別の問題が生じる。
【0014】
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nの各々の伝送量、伝送速度を変えずに単独電話機、データ端末の付設を容易に実現することを可能にするボタン電話装置及びその音声信号制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記問題点を解決するために、複数のボタン電話機と、複数のボタン電話機同士の接続、前記ボタン電話機と複数の電話回線との接続を行うボタン電話主装置とを有するボタン電話装置において、前記ボタン電話機への音声信号の入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成する符号化制御部と、前記符号化制御部により符号化された複数の前記音声チャンネルデータを多重して前記ボタン電話主装置に送信し、前記ボタン電話主装置から送信された多重の音声チャンネルデータを時分割して音声信号に復号するための時分割多重スイッチ部と、前記ボタン電話機から前記ボタン電話主装置に送信された多重の前記音声チャンネルデータを識別し、前記電話回線又は他の前記ボタン電話機に送信するための音声チャンネルデータ識別部とを備えることを特徴とするボタン電話装置を提供する。
【0016】
好ましくは、前記ボタン電話機にハンドセット、単独電話機が複数接続され、前記ハンドセット、前記単独電話機から音声信号を入力する。
この手段により、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行えるハンドセット、単独電話機の付設を容易に実現することが可能になる。
【0017】
さらに、前記符号化制御部は、前記ボタン電話機への音声信号の入力数にデータ端末から前記ボタン電話機へのデータ信号の入力数を加えた入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成する。
【0018】
好ましくは、前記ボタン電話機にデータ端末が複数接続され、前記データ端末からデータ信号を入力する。
この手段により、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行える単独電話機に加えて、データ端末の付設を容易に実現することが可能になる。
【0019】
さらに、前記符号化制御部では、前記ボタン電話機に接続されるハンドセット、単独電話機、データ端末のオフフックを検出して得た音声信号、データの入力数に基づいて、前記遮断周波数、サンプリング周波数の前記分周比が設定される。
この手段により、伝送量、伝送速度を変えずに付設したハンドセット、単独電話機、データ端末の一時的な同時通信が可能になる。
【0020】
さらに、本発明は、複数のボタン電話機と、複数のボタン電話機同士の接続、前記ボタン電話機と複数の電話回線との接続を行うボタン電話主装置とを有するボタン電話装置の音声信号制御方法において、前記ボタン電話機への音声信号の入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周する工程と、高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成する工程と、符号化された複数の前記音声チャンネルデータを多重して前記ボタン電話主装置に送信し、前記ボタン電話主装置から送信された多重の音声チャンネルデータを時分割して音声信号に復号する工程と、前記ボタン電話機から前記ボタン電話主装置に送信された多重の前記音声チャンネルデータを識別し、相手先のボタン電話機に発信元のボタン電話機と同様の符号化制御を行うように要求を行う工程とを備えることを特徴とするボタン電話装置の音声信号制御方法を提供する。
【0021】
この手段により、上記発明と同様に、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行えるハンドセット、単独電話機の付設を容易に実現することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るボタン電話装置の概略構成を示すブロック図である。本図に示すように、図15と比較して、ボタン電話主装置20の中央演算処理部202には音声チャンネルデータ認識部202Aが設けられ、音声チャンネルデータ認識部202Aは、ラインインターフェース部301から受信される制御データに基づき、多重した音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を識別し、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2の送信先から相手のボタン電話機を認識する。
【0023】
さらに、発信元側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aは相手先のボタン電話機に後述するように、発信元のボタン電話機と同様の符号化制御を行うように要求を行う。話し相手側のボタン電話機の符号化制御部304Aは、上記要求に基づいてハンドセットの符号化を行う。
【0024】
さらに、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nの各々には、図12のハンドセットインターフェース部302に代わり、端末インターフェース部304が設けられ、端末インターフェース部304にはハンドセット32−1、32−2、…、32−nがそれぞれ接続され、さらに、単独電話機(一般電話機)33−1、33−2、…、33−nがそれぞれ接続される。
【0025】
端末インターフェース部304は、ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nに対して符号化、復号化をそれぞれ行う。すなわち、端末インターフェース部304はハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nからの音声信号を音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2にそれぞれ符号化し、さらに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を音声信号にそれぞれ復号して端末インターフェース部304はハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nにそれぞれ出力する。
【0026】
なお、単独電話機33−1、33−2、…、33−nは端末インターフェース部304に常時接続されている必要はなく必要に応じて接続されるようになっていればよい。
端末インターフェース部304には符号化制御部304Aが設けられ、符号化制御部304Aはハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nを符号化する際のサンプリング周波数の制御をそれぞれ行う。
【0027】
さらに、ラインインターフェース部301と端末インターフェース部304の間に時分割多重スイッチ(TMSW)305が設けられ、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から受信した音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を交互に多重した音声チャンネルデータをラインインターフェース部301に送信し、ラインインターフェース部301から受信した音声チャンネルデータを音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2に分割して端末インターフェース部304に送信する。
【0028】
図2は図1における端末インターフェース部304の符号化制御部304Aの概略構成を示すブロック図である。
本図に示すように、端末インターフェース部304に設けられる符号器(CODER)86、復号器(DECODER)88はハンドセット32−1、32−2、…、32−nの出力信号、入力信号に対してそれぞれ符号化、復号化の処理を行う。
【0029】
さらに、端末インターフェース部304に設けられる符号器82、復号器84は単独電話機33−1、33−2、…、33−nの出力信号、入力信号に対してそれぞれ符号化、復号化の処理を行う。
符号器82、符号器86の入力側には可変低域通過フィルタ(LPF)81、可変低域通過フィルタ(LPF)85がそれぞれ設けられ、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85は、ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nから出力される音声信号の高周波成分を遮断する。可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の遮断周波数は、制御部303の制御により、可変される。
【0030】
端末インターフェース部304に設けられる発振器90は符号器82、符号器86のサンプリングを行うサンプリング信号を発生する。発振器90の出力を分岐した一方の側には1/2分周器89が設けられ、1/2分周器89は発振器90から出力されるサンプリング信号の周波数を1/2にする。
符号器82、符号器86にはスイッチ83、スイッチ87がそれぞれ接続され、スイッチ83、スイッチ87は、サンプリング信号として、発振器90の出力、1/2分周器89の出力のうち、同一の出力を択一に選択して入力する。スイッチ83、スイッチ87の切り替えは、制御部303の制御により、行われる。
【0031】
図3は図2における可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の周波数遮断特性を示す図である。
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのうち一方だけから端末インターフェース部304に音声信号がそれぞれ入力される場合には、本図(a)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数fcut(例えば、4kHz)がそれぞれ設定される。
【0032】
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの双方から端末インターフェース部304に音声信号がそれぞれ入力される場合には、本図(b)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数1/2fcut(例えば、2kHz)がそれぞれ設定される。
【0033】
このように、遮断周波数fcutを1/2にするのは、シャノンの定理に基づいて、サンプリング周波数を1/2にするためである。
図4は図1における時分割多重スイッチ305の動作を説明するタイミングチャートである。
例えば、端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声信号だけがそれぞれ入力している場合には、本図(a)に示すサンプリング信号に対して、本図(b)に示すように、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声チャンネルデータ1が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信される。
【0034】
端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの双方の音声信号がそれぞれ入力している場合には、本図(c)に示すサンプリング信号の周波数が1/2になり、本図(d)に示すように、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声チャンネルデータ1が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/2となり、本図(e)に示すように、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの音声チャンネルデータ2が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/2になる。
【0035】
時分割多重スイッチ305では音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を受信し、本図(f)に示すように、交互に多重しラインインターフェース部301に送信する。
ラインインターフェース部301では、本図(g)に示すように、交互に多重された音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2と共に制御データが多重されて、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nをそれぞれ介して、ボタン電話主装置20に送信される。
【0036】
図5は図1における時分割多重スイッチ305の動作を説明するフローチャートを示す図である。
本図に示すように、ステップS101において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS102において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックを検出した場合には、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出する。このようにして、オフフックの検出により音声信号の入力が検出される。
【0037】
ステップS103において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフック、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックの双方をそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2の双方をそれぞれ受信し、交互に多重し、ラインインターフェース部301に送信し、処理を終了する。
【0038】
ステップS104において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックを検出しない場合には、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出する。単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には処理を終了する。
【0039】
ステップS105において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ2を受信し、ラインインターフェース部301に送信し、処理を終了する。
【0040】
ステップS106において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1を受信し、ラインインターフェース部301に送信し、処理を終了する。
【0041】
図6は、話し相手側のボタン電話機の符号化制御を説明するフローチャートを示す図である。
ステップS107において、話し相手側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aは、発信元側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aから符号制御の要求が有るか否かを判断する。要求が無ければ処理を終了する。
【0042】
ステップS108において、上記要求がある場合には、話し相手側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aでは、発信元側のボタン電話機における音声信号の入力数「2」を入手する。
ステップS109において、話し相手側のボタン電話機の符号化制御部304Aでは、ハンドセットの音声信号のLPF81、LPF85の遮断周波数を1/2fcutにし、1/2分周器89を選択し、処理を終了する。
【0043】
このようにして、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nの伝送量、伝送速度を変えずに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2の送信が可能になる。逆に、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nの伝送量、伝送速度を変えずに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2の受信が可能になる。
【0044】
したがって、本発明によれば、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nが通話中の場合に、一時的に単独電話機33−1、33−2、…、33−nによるそれぞれの通話要求に対して、サンプリング周波数を1/2にすることにより、ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの双方の同時通話がそれぞれ可能になる。
【0045】
このようにして、音質が劣化するが、簡単な構成を追加するだけで、2つの同時通話が可能になる。
以上は、2つの音声信号の入力について説明したが、一般的には複数の音声信号の入力についても同様に説明することが可能である。すなわち、複数の通話が1本の音声データ信号線で通信することが可能になる。
【0046】
図7は図1の変形例の概略構成を示すブロック図である。本図に示すように、図1と比較して、端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nに加えてデータ端末34−1、34−2、…、34−nのモデムが接続される。
端末インターフェース部304と時分割多重スイッチ305の間では、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2に加えてデータ端末34−1、34−2、…、34−nのモデムによるデータ3が入出力する。
【0047】
図8は図7における端末インターフェース部304の符号化制御部304Aの概略構成を示すブロック図である。
本図に示すように、発振器90にはその出力をさらに分岐して1/3分周器91が接続され、1/3分周器91は発振器90から出力されるサンプリング信号の周波数を1/3にする。
【0048】
符号器82、符号器86にはスイッチ83A、スイッチ87Aがそれぞれ接続され、スイッチ83A、スイッチ87Aは、サンプリング信号として、発振器90の出力、1/2分周器89の出力、1/3分周器91の出力のうち、同一の出力を択一に選択して入力する。スイッチ83A、スイッチ87Aの切り替えは、制御部303の制御により、行われる。
【0049】
図9は図8における符号化制御部304Aの変形例の概略構成を示すブロック図である。
本図に示すように、図8の1/2分周器89、1/3分周器91に代わり、1/N分周器92が設けられ、1/N分周器92は発振器90の周波数を1/Nにし、符号器82、符号器86にサンプリング信号として出力する。1/N分周器92に対する分周比Nの設定は、制御部303の制御により行われ、端末インターフェース部304に入力した音声信号、データ信号の入力数がN(=1、2、3…)の場合には、Nの分周比が設定される。
【0050】
図10は図8、図9における可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の周波数遮断特性を示す図である。
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nのうち1つだけから端末インターフェース部304に音声信号がそれぞれ入力される場合には、本図(a)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数fcut(例えば、4kHz)がそれぞれ設定される。
【0051】
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nのうち、2つから端末インターフェース部304に音声信号、データ信号がそれぞれ入力する場合には、本図(b)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数1/2fcut(例えば、2kHz)がそれぞれ設定される。
【0052】
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nから端末インターフェース部304に音声信号、データ信号がそれぞれ入力する場合には、本図(c)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数1/3fcut(例えば、1.3kHz)がそれぞれ設定される。
【0053】
このように、遮断周波数fcutを1/2、1/3にするのは、シャノンの定理に基づいて、サンプリング周波数を1/2、1/3にするためである。
図11は図7における時分割多重スイッチ305の動作を説明するタイミングチャートである。
例えば、端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声信号だけがそれぞれ入力している場合には、本図(a)に示すサンプリング信号に対して、本図(b)に示すように、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声チャンネルデータ1が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信される。
【0054】
端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nの音声信号がそれぞれ入力している場合には、本図(c)に示すサンプリング信号の周波数が1/3になり、本図(d)に示すように、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声チャンネルデータ1が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/3になり、本図(e)に示すように、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの音声チャンネルデータ2が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/3になり、本図(f)に示すように、データ端末34−1、34−2、…、34−nのデータ3が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/3になる。
【0055】
時分割多重スイッチ305では音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3を受信し、本図(g)に示すように、順番に多重しラインインターフェース部301に送信する。
ラインインターフェース部301では、本図(h)に示すように、順番に多重された音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3と共に制御データが多重されて、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nをそれぞれ介して、ボタン電話主装置20に送信される。
【0056】
図12は図7における時分割多重スイッチ305の動作を説明するフローチャートを示す図である。
本図に示すように、ステップS111において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS112において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出する。
【0057】
ステップS113において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、さらにデータ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出する。このようにして、オフフックの検出により音声信号、データ信号の入力が検出される。
【0058】
ステップS114において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらにデータ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3を受信し順番に多重しラインインターフェース部301に出力し、処理を終了する。
【0059】
ステップS115において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS116において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、さらにデータ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出し、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックもそれぞれ検出しない場合には時分割多重スイッチ305は処理を終了する。
【0060】
ステップS117において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらにデータ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304からデータ3を受信し、ラインインターフェース部301に送信し、処理を終了する。
【0061】
ステップS118において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS119において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出し、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ2を受信し、ラインインターフェース部301に出力し、処理を終了する。
【0062】
ステップS120において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出し、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ2、データ3を受信し交互に多重しラインインターフェース部301へ送信し、処理を終了する。
【0063】
ステップS121において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出せず、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS122において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出せず、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1を受信しラインインターフェース部301に送信し処理を終了する。
【0064】
ステップS123において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出せず、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1、データ3を受信し交互に多重しラインインターフェース部301に送信する。
【0065】
ステップS124において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出し、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を受信し交互に多重し、ラインインターフェース部301に出力し、処理を終了する。
【0066】
図13は、話し相手側のボタン電話機の符号化制御を説明するフローチャートを示す図である。
ステップS125において、話し相手側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aは、発信元側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aから符号制御の要求が有るか否かを判断する。要求が無ければ処理を終了する。
【0067】
ステップS126において、上記要求がある場合には、話し相手側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aでは、発信元側のボタン電話機における音声信号の入力数「2」を入手したか否かを判断する。
ステップS127において、上記入力数「2」を入力した場合には、話し相手側のボタン電話機の符号化制御部304Aでは、ハンドセットの音声信号のLPF81、LPF85の遮断周波数を1/2fcutにし、1/2分周器89を選択し、処理を終了する。
【0068】
ステップS127において、上記入力数「3」を入力した場合には、話し相手側のボタン電話機の符号化制御部304Aでは、ハンドセットの音声信号のLPF81、LPF85の遮断周波数を1/3fcutにし、1/3分周器91を選択し、処理を終了する。
【0069】
このようにして、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nの伝送量、伝送速度を変えずに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3の送信が可能になる。逆に、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nの伝送量、伝送速度を変えずに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3の受信が可能になる。
【0070】
したがって、本発明によれば、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nが通話中の場合に、一時的に単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nによるそれぞれの通話要求に対して、サンプリング周波数を1/3にすることにより、ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nの同時通話、通信がそれぞれ可能になる。
【0071】
このようにして、音質が劣化するが、簡単な構成を追加するだけで、3つの同時通話、通信が可能になる。
以上は、2つの音声信号の入力、1つのデータ入力について説明したが、一般的には複数の音声信号の入力、複数のデータ入力についても同様に説明することが可能である。すなわち、複数の通話、複数のデータが1本の音声データ信号線で通信することが可能になる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ボタン電話機への音声信号の入力数に応じて、音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される音声信号を、分周されるサンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成し、符号化された複数の音声チャンネルデータを多重してボタン電話主装置に送信し、ボタン電話主装置から送信された多重の音声チャンネルデータを時分割して音声信号に復号し、ボタン電話機からボタン電話主装置に送信された多重の音声チャンネルデータを識別し、相手先のボタン電話機に発信元のボタン電話機と同様の符号化制御を行うように要求を行うようにしたので、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行えるハンドセット、単独電話機の付設を容易に実現することが可能になる。
【0073】
さらに、ボタン電話機への音声信号の入力数にデータ端末からボタン電話機へのデータ信号の入力数を加えた入力数に応じて、音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される音声信号を、分周されるサンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成するようにしたので、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行える単独電話機に加えて、データ端末の付設を容易に実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボタン電話装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1における端末インターフェース部304の符号化制御部304Aの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図2における可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の周波数遮断特性を示す図である。
【図4】図1における時分割多重スイッチ305の動作を説明するタイミングチャートである。
【図5】図1における時分割多重スイッチ305の動作を説明するフローチャートを示す図である。
【図6】話し相手側のボタン電話機の符号化制御を説明するフローチャートを示す図である。
【図7】図1の変形例の概略構成を示すブロック図である。
【図8】図7における端末インターフェース部304の符号化制御部304Aの概略構成を示すブロック図である。
【図9】図8における符号化制御部304Aの変形例の概略構成を示すブロック図である。
【図10】図8、図9における可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の周波数遮断特性を示す図である。
【図11】図7における時分割多重スイッチ305の動作を説明するタイミングチャートである。
【図12】図7における時分割多重スイッチ305の動作を説明するフローチャートを示す図である。
【図13】話し相手側のボタン電話機の符号化制御を説明するフローチャートを示す図である。
【図14】本発明の前提となるボタン電話装置の概略構成を示すブロック図である。
【図15】図14におけるボタン電話主装置20、代表としてボタン電話機30−1の概略構成例を示すブロック図である。
【図16】図15におけるボタン電話機30−1からボタン電話主装置20に送信を行う場合のハンドセットインターフェース部302、ラインインターフェース部301の動作を説明するタイミングチャートを示す図である。
【符号の説明】
20…ボタン電話主装置
30−1、30−2、…、30−n…ボタン電話機
31−1、31−2、…、31−n…音声チャンネル信号ライン
32−1、32−2、…、32−n…ハンドセット
33−1、33−2、…、33−n…単独電話機
34−1、34−2、…、34−n…データ端末
40…電話回線
50…ボタン電話装置
81、85…可変低域通過フィルタ
82、86…符号器82
83、87、83A、87A…スイッチ
84、88…復号器
89…1/2分周器
90…発振器
91…1/3分周器
92…1/N分周器
201…ボタン電話機インターフェース部
202…中央演算処理部
202A…音声チャンネルデータ識別部
301…ラインインターフェース部
303…制御部
304…端末インターフェース部
304A…符号化制御部
305…時分割多重スイッチ
【産業上の利用分野】
本発明は複数の電話回線を複数の電話機で共同利用するボタン電話装置に関する。特に、本発明は、ボタン電話装置における各ボタン電話機で通話中に他の通話、データ通信を可能にするボタン電話装置及びその音声信号制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記ボタン電話装置は、特開2000−209625号に記載されているように、周知である。
図14は本発明の前提となるボタン電話装置の概略構成を示すブロック図である。なお、全図を通して同一の構成要素には同一の番号、符号を付して説明を行う。
【0003】
本図に示すボタン電話装置50は複数の電話回線40を多数の利用者で共用するためにボタン電話主装置20を有する。複数の電話回線を入力するボタン電話主装置20には音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nを介して複数のボタン電話機30−1、30−2、…、30−nが接続される。ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nは多機能電話機である。
【0004】
ボタン電話主装置20は電話回線40とボタン電話機30−1、30−2、…、30−n間の相互接続、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−n同士間の相互接続を行う。
ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nにはハンドセット31−1、31−2、…、31−nがそれぞれ設けられ、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nは受話器、送話器、テンキー、ファンクションキー、ディスプレイ等(図示しない)をそれぞれ有する。
【0005】
図15は図14におけるボタン電話主装置20、代表としてボタン電話機30−1の概略構成例を示すブロック図である。
本図に示すように、ボタン電話主装置20にはボタン電話機インターフェース部201が設けられ、ボタン電話機インターフェース部201は、代表例として、ボタン電話機30−1と電話回線40間の相互接続、ボタン電話機30−1と他のボタン電話機30−2、…、30−n同士間の相互接続を行う。
【0006】
ボタン電話機インターフェース部201には中央演算処理部(CPU)202が接続され、中央演算処理部202は、ボタン電話機インターフェース部201の接続を制御する。
代表例として、ボタン電話機30−1には、ラインインターフェース部301が設けられ、ラインインターフェース部301は音声チャンネル信号ライン31−1を介して、ボタン電話機インターフェース部201との間で音声チャンネルデータ、制御データの送受信を行う。
【0007】
さらに、ラインインターフェース部301にはハンドセットインターフェース部302が接続され、ハンドセットインターフェース部302はハンドセット32−1からのアナログの音声信号を音声チャンネルデータに符号化しラインインターフェース部301に出力し、さらに、ラインインターフェース部301からの音声チャンネルデータを入力しアナログ信号に復号化してハンドセット32−1に出力する。
【0008】
さらに、ハンドセットインターフェース部302は、ハンドセット32−1からのテンキー、ファンクションキー等の制御データをラインインターフェース部301に送信する。
さらに、ハンドセットインターフェース部302は、ラインインターフェース部301からの制御データを入力し、ハンドセット32−1のディスプレイに表示等を行う。
【0009】
さらに、ボタン電話機30−1には制御部303が設けられ、制御部303はラインインターフェース部301、ハンドセットインターフェース部302から制御データを入力し、ボタン電話機30−1全体の制御を行う。
図16は図15におけるボタン電話機30−1からボタン電話主装置20に送信を行う場合のハンドセットインターフェース部302、ラインインターフェース部301の動作を説明するタイミングチャートを示す図である。
【0010】
本図(a)に示すように、ハンドセットインターフェース部302は、例えば、8kHzのサンプリング周波数で、ハンドセット32−1のアナログの音声信号をサンプリングし、本図(b)に示すように、8ビットで符号化を行い、伝送速度64kb/sの音声チャンネルデータを形成する。
さらに、本図(c)に示すように、ラインインターフェース部301は、伝送速度8kb/sdの制御データが上記の音声チャンネルデータに多重して音声チャンネル信号ライン31−1を介してボタン電話主装置20に送信する。
【0011】
ボタン電話主装置20において、中央演算処理部202は、受信した制御データに基づき、受信した音声チャンネルデータに対して、ボタン電話機インターフェース部201の接続を制御する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ボタン電話装置データでは、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nの使用頻度が常時高い場合には、さらに、ボタン電話機30−(n+1)を追加することになる。
上記のようにボタン電話機30−(n+1)を追加すべきほど使用頻度が高くないが、一時的に、例えば、ボタン電話機30−1に単独電話機を付設したり、データ端末を付設できる機能があれば、便利である場合がある。
【0013】
しかしながら、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nの各々には伝送量、伝送速度に限界があるので、単独電話機を付設したり、データ端末を付設することが困難であるという問題がある。
例えば、ボタン電話機30−1の音声チャンネル信号ライン31−1を2本にし伝送量を2倍にし、又は、伝送速度を2倍にしたりすれば、ボタン電話機30−1に単独電話機を付設したり、又はデータ端末を付設できるが、高コストになるという別の問題が生じる。
【0014】
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nの各々の伝送量、伝送速度を変えずに単独電話機、データ端末の付設を容易に実現することを可能にするボタン電話装置及びその音声信号制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記問題点を解決するために、複数のボタン電話機と、複数のボタン電話機同士の接続、前記ボタン電話機と複数の電話回線との接続を行うボタン電話主装置とを有するボタン電話装置において、前記ボタン電話機への音声信号の入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成する符号化制御部と、前記符号化制御部により符号化された複数の前記音声チャンネルデータを多重して前記ボタン電話主装置に送信し、前記ボタン電話主装置から送信された多重の音声チャンネルデータを時分割して音声信号に復号するための時分割多重スイッチ部と、前記ボタン電話機から前記ボタン電話主装置に送信された多重の前記音声チャンネルデータを識別し、前記電話回線又は他の前記ボタン電話機に送信するための音声チャンネルデータ識別部とを備えることを特徴とするボタン電話装置を提供する。
【0016】
好ましくは、前記ボタン電話機にハンドセット、単独電話機が複数接続され、前記ハンドセット、前記単独電話機から音声信号を入力する。
この手段により、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行えるハンドセット、単独電話機の付設を容易に実現することが可能になる。
【0017】
さらに、前記符号化制御部は、前記ボタン電話機への音声信号の入力数にデータ端末から前記ボタン電話機へのデータ信号の入力数を加えた入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成する。
【0018】
好ましくは、前記ボタン電話機にデータ端末が複数接続され、前記データ端末からデータ信号を入力する。
この手段により、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行える単独電話機に加えて、データ端末の付設を容易に実現することが可能になる。
【0019】
さらに、前記符号化制御部では、前記ボタン電話機に接続されるハンドセット、単独電話機、データ端末のオフフックを検出して得た音声信号、データの入力数に基づいて、前記遮断周波数、サンプリング周波数の前記分周比が設定される。
この手段により、伝送量、伝送速度を変えずに付設したハンドセット、単独電話機、データ端末の一時的な同時通信が可能になる。
【0020】
さらに、本発明は、複数のボタン電話機と、複数のボタン電話機同士の接続、前記ボタン電話機と複数の電話回線との接続を行うボタン電話主装置とを有するボタン電話装置の音声信号制御方法において、前記ボタン電話機への音声信号の入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周する工程と、高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成する工程と、符号化された複数の前記音声チャンネルデータを多重して前記ボタン電話主装置に送信し、前記ボタン電話主装置から送信された多重の音声チャンネルデータを時分割して音声信号に復号する工程と、前記ボタン電話機から前記ボタン電話主装置に送信された多重の前記音声チャンネルデータを識別し、相手先のボタン電話機に発信元のボタン電話機と同様の符号化制御を行うように要求を行う工程とを備えることを特徴とするボタン電話装置の音声信号制御方法を提供する。
【0021】
この手段により、上記発明と同様に、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行えるハンドセット、単独電話機の付設を容易に実現することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るボタン電話装置の概略構成を示すブロック図である。本図に示すように、図15と比較して、ボタン電話主装置20の中央演算処理部202には音声チャンネルデータ認識部202Aが設けられ、音声チャンネルデータ認識部202Aは、ラインインターフェース部301から受信される制御データに基づき、多重した音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を識別し、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2の送信先から相手のボタン電話機を認識する。
【0023】
さらに、発信元側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aは相手先のボタン電話機に後述するように、発信元のボタン電話機と同様の符号化制御を行うように要求を行う。話し相手側のボタン電話機の符号化制御部304Aは、上記要求に基づいてハンドセットの符号化を行う。
【0024】
さらに、ボタン電話機30−1、30−2、…、30−nの各々には、図12のハンドセットインターフェース部302に代わり、端末インターフェース部304が設けられ、端末インターフェース部304にはハンドセット32−1、32−2、…、32−nがそれぞれ接続され、さらに、単独電話機(一般電話機)33−1、33−2、…、33−nがそれぞれ接続される。
【0025】
端末インターフェース部304は、ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nに対して符号化、復号化をそれぞれ行う。すなわち、端末インターフェース部304はハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nからの音声信号を音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2にそれぞれ符号化し、さらに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を音声信号にそれぞれ復号して端末インターフェース部304はハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nにそれぞれ出力する。
【0026】
なお、単独電話機33−1、33−2、…、33−nは端末インターフェース部304に常時接続されている必要はなく必要に応じて接続されるようになっていればよい。
端末インターフェース部304には符号化制御部304Aが設けられ、符号化制御部304Aはハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nを符号化する際のサンプリング周波数の制御をそれぞれ行う。
【0027】
さらに、ラインインターフェース部301と端末インターフェース部304の間に時分割多重スイッチ(TMSW)305が設けられ、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から受信した音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を交互に多重した音声チャンネルデータをラインインターフェース部301に送信し、ラインインターフェース部301から受信した音声チャンネルデータを音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2に分割して端末インターフェース部304に送信する。
【0028】
図2は図1における端末インターフェース部304の符号化制御部304Aの概略構成を示すブロック図である。
本図に示すように、端末インターフェース部304に設けられる符号器(CODER)86、復号器(DECODER)88はハンドセット32−1、32−2、…、32−nの出力信号、入力信号に対してそれぞれ符号化、復号化の処理を行う。
【0029】
さらに、端末インターフェース部304に設けられる符号器82、復号器84は単独電話機33−1、33−2、…、33−nの出力信号、入力信号に対してそれぞれ符号化、復号化の処理を行う。
符号器82、符号器86の入力側には可変低域通過フィルタ(LPF)81、可変低域通過フィルタ(LPF)85がそれぞれ設けられ、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85は、ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nから出力される音声信号の高周波成分を遮断する。可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の遮断周波数は、制御部303の制御により、可変される。
【0030】
端末インターフェース部304に設けられる発振器90は符号器82、符号器86のサンプリングを行うサンプリング信号を発生する。発振器90の出力を分岐した一方の側には1/2分周器89が設けられ、1/2分周器89は発振器90から出力されるサンプリング信号の周波数を1/2にする。
符号器82、符号器86にはスイッチ83、スイッチ87がそれぞれ接続され、スイッチ83、スイッチ87は、サンプリング信号として、発振器90の出力、1/2分周器89の出力のうち、同一の出力を択一に選択して入力する。スイッチ83、スイッチ87の切り替えは、制御部303の制御により、行われる。
【0031】
図3は図2における可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の周波数遮断特性を示す図である。
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのうち一方だけから端末インターフェース部304に音声信号がそれぞれ入力される場合には、本図(a)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数fcut(例えば、4kHz)がそれぞれ設定される。
【0032】
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの双方から端末インターフェース部304に音声信号がそれぞれ入力される場合には、本図(b)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数1/2fcut(例えば、2kHz)がそれぞれ設定される。
【0033】
このように、遮断周波数fcutを1/2にするのは、シャノンの定理に基づいて、サンプリング周波数を1/2にするためである。
図4は図1における時分割多重スイッチ305の動作を説明するタイミングチャートである。
例えば、端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声信号だけがそれぞれ入力している場合には、本図(a)に示すサンプリング信号に対して、本図(b)に示すように、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声チャンネルデータ1が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信される。
【0034】
端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの双方の音声信号がそれぞれ入力している場合には、本図(c)に示すサンプリング信号の周波数が1/2になり、本図(d)に示すように、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声チャンネルデータ1が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/2となり、本図(e)に示すように、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの音声チャンネルデータ2が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/2になる。
【0035】
時分割多重スイッチ305では音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を受信し、本図(f)に示すように、交互に多重しラインインターフェース部301に送信する。
ラインインターフェース部301では、本図(g)に示すように、交互に多重された音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2と共に制御データが多重されて、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nをそれぞれ介して、ボタン電話主装置20に送信される。
【0036】
図5は図1における時分割多重スイッチ305の動作を説明するフローチャートを示す図である。
本図に示すように、ステップS101において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS102において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックを検出した場合には、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出する。このようにして、オフフックの検出により音声信号の入力が検出される。
【0037】
ステップS103において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフック、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックの双方をそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2の双方をそれぞれ受信し、交互に多重し、ラインインターフェース部301に送信し、処理を終了する。
【0038】
ステップS104において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックを検出しない場合には、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出する。単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には処理を終了する。
【0039】
ステップS105において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ2を受信し、ラインインターフェース部301に送信し、処理を終了する。
【0040】
ステップS106において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1を受信し、ラインインターフェース部301に送信し、処理を終了する。
【0041】
図6は、話し相手側のボタン電話機の符号化制御を説明するフローチャートを示す図である。
ステップS107において、話し相手側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aは、発信元側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aから符号制御の要求が有るか否かを判断する。要求が無ければ処理を終了する。
【0042】
ステップS108において、上記要求がある場合には、話し相手側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aでは、発信元側のボタン電話機における音声信号の入力数「2」を入手する。
ステップS109において、話し相手側のボタン電話機の符号化制御部304Aでは、ハンドセットの音声信号のLPF81、LPF85の遮断周波数を1/2fcutにし、1/2分周器89を選択し、処理を終了する。
【0043】
このようにして、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nの伝送量、伝送速度を変えずに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2の送信が可能になる。逆に、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nの伝送量、伝送速度を変えずに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2の受信が可能になる。
【0044】
したがって、本発明によれば、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nが通話中の場合に、一時的に単独電話機33−1、33−2、…、33−nによるそれぞれの通話要求に対して、サンプリング周波数を1/2にすることにより、ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの双方の同時通話がそれぞれ可能になる。
【0045】
このようにして、音質が劣化するが、簡単な構成を追加するだけで、2つの同時通話が可能になる。
以上は、2つの音声信号の入力について説明したが、一般的には複数の音声信号の入力についても同様に説明することが可能である。すなわち、複数の通話が1本の音声データ信号線で通信することが可能になる。
【0046】
図7は図1の変形例の概略構成を示すブロック図である。本図に示すように、図1と比較して、端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−nに加えてデータ端末34−1、34−2、…、34−nのモデムが接続される。
端末インターフェース部304と時分割多重スイッチ305の間では、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2に加えてデータ端末34−1、34−2、…、34−nのモデムによるデータ3が入出力する。
【0047】
図8は図7における端末インターフェース部304の符号化制御部304Aの概略構成を示すブロック図である。
本図に示すように、発振器90にはその出力をさらに分岐して1/3分周器91が接続され、1/3分周器91は発振器90から出力されるサンプリング信号の周波数を1/3にする。
【0048】
符号器82、符号器86にはスイッチ83A、スイッチ87Aがそれぞれ接続され、スイッチ83A、スイッチ87Aは、サンプリング信号として、発振器90の出力、1/2分周器89の出力、1/3分周器91の出力のうち、同一の出力を択一に選択して入力する。スイッチ83A、スイッチ87Aの切り替えは、制御部303の制御により、行われる。
【0049】
図9は図8における符号化制御部304Aの変形例の概略構成を示すブロック図である。
本図に示すように、図8の1/2分周器89、1/3分周器91に代わり、1/N分周器92が設けられ、1/N分周器92は発振器90の周波数を1/Nにし、符号器82、符号器86にサンプリング信号として出力する。1/N分周器92に対する分周比Nの設定は、制御部303の制御により行われ、端末インターフェース部304に入力した音声信号、データ信号の入力数がN(=1、2、3…)の場合には、Nの分周比が設定される。
【0050】
図10は図8、図9における可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の周波数遮断特性を示す図である。
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nのうち1つだけから端末インターフェース部304に音声信号がそれぞれ入力される場合には、本図(a)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数fcut(例えば、4kHz)がそれぞれ設定される。
【0051】
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nのうち、2つから端末インターフェース部304に音声信号、データ信号がそれぞれ入力する場合には、本図(b)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数1/2fcut(例えば、2kHz)がそれぞれ設定される。
【0052】
ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nから端末インターフェース部304に音声信号、データ信号がそれぞれ入力する場合には、本図(c)に示すように、可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85には遮断周波数1/3fcut(例えば、1.3kHz)がそれぞれ設定される。
【0053】
このように、遮断周波数fcutを1/2、1/3にするのは、シャノンの定理に基づいて、サンプリング周波数を1/2、1/3にするためである。
図11は図7における時分割多重スイッチ305の動作を説明するタイミングチャートである。
例えば、端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声信号だけがそれぞれ入力している場合には、本図(a)に示すサンプリング信号に対して、本図(b)に示すように、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声チャンネルデータ1が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信される。
【0054】
端末インターフェース部304にハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nの音声信号がそれぞれ入力している場合には、本図(c)に示すサンプリング信号の周波数が1/3になり、本図(d)に示すように、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nの音声チャンネルデータ1が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/3になり、本図(e)に示すように、単独電話機33−1、33−2、…、33−nの音声チャンネルデータ2が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/3になり、本図(f)に示すように、データ端末34−1、34−2、…、34−nのデータ3が端末インターフェース部304よりそれぞれ送信され、データ量が1/3になる。
【0055】
時分割多重スイッチ305では音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3を受信し、本図(g)に示すように、順番に多重しラインインターフェース部301に送信する。
ラインインターフェース部301では、本図(h)に示すように、順番に多重された音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3と共に制御データが多重されて、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nをそれぞれ介して、ボタン電話主装置20に送信される。
【0056】
図12は図7における時分割多重スイッチ305の動作を説明するフローチャートを示す図である。
本図に示すように、ステップS111において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS112において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出する。
【0057】
ステップS113において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、さらにデータ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出する。このようにして、オフフックの検出により音声信号、データ信号の入力が検出される。
【0058】
ステップS114において、制御部303がハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらにデータ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3を受信し順番に多重しラインインターフェース部301に出力し、処理を終了する。
【0059】
ステップS115において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS116において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、さらにデータ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出し、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックもそれぞれ検出しない場合には時分割多重スイッチ305は処理を終了する。
【0060】
ステップS117において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらにデータ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304からデータ3を受信し、ラインインターフェース部301に送信し、処理を終了する。
【0061】
ステップS118において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS119において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出し、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、時分割多重スイッチ305は、端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ2を受信し、ラインインターフェース部301に出力し、処理を終了する。
【0062】
ステップS120において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出せず、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出し、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ2、データ3を受信し交互に多重しラインインターフェース部301へ送信し、処理を終了する。
【0063】
ステップS121において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出せず、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出する。
ステップS122において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出せず、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1を受信しラインインターフェース部301に送信し処理を終了する。
【0064】
ステップS123において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出せず、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出した場合には、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1、データ3を受信し交互に多重しラインインターフェース部301に送信する。
【0065】
ステップS124において、制御部303はハンドセット32−1、32−2、…、32−nのオフフックをそれぞれ検出し、さらに、単独電話機33−1、33−2、…、33−nのオフフックをそれぞれ検出し、データ端末34−1、34−2、…、34−nのオフフックをそれぞれ検出しない場合には、時分割多重スイッチ305は端末インターフェース部304から音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2を受信し交互に多重し、ラインインターフェース部301に出力し、処理を終了する。
【0066】
図13は、話し相手側のボタン電話機の符号化制御を説明するフローチャートを示す図である。
ステップS125において、話し相手側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aは、発信元側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aから符号制御の要求が有るか否かを判断する。要求が無ければ処理を終了する。
【0067】
ステップS126において、上記要求がある場合には、話し相手側のボタン電話機の音声チャンネルデータ認識部202Aでは、発信元側のボタン電話機における音声信号の入力数「2」を入手したか否かを判断する。
ステップS127において、上記入力数「2」を入力した場合には、話し相手側のボタン電話機の符号化制御部304Aでは、ハンドセットの音声信号のLPF81、LPF85の遮断周波数を1/2fcutにし、1/2分周器89を選択し、処理を終了する。
【0068】
ステップS127において、上記入力数「3」を入力した場合には、話し相手側のボタン電話機の符号化制御部304Aでは、ハンドセットの音声信号のLPF81、LPF85の遮断周波数を1/3fcutにし、1/3分周器91を選択し、処理を終了する。
【0069】
このようにして、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nの伝送量、伝送速度を変えずに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3の送信が可能になる。逆に、音声チャンネル信号ライン31−1、31−2、…、31−nの伝送量、伝送速度を変えずに、音声チャンネルデータ1、音声チャンネルデータ2、データ3の受信が可能になる。
【0070】
したがって、本発明によれば、ハンドセット32−1、32−2、…、32−nが通話中の場合に、一時的に単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nによるそれぞれの通話要求に対して、サンプリング周波数を1/3にすることにより、ハンドセット32−1、32−2、…、32−n、単独電話機33−1、33−2、…、33−n、データ端末34−1、34−2、…、34−nの同時通話、通信がそれぞれ可能になる。
【0071】
このようにして、音質が劣化するが、簡単な構成を追加するだけで、3つの同時通話、通信が可能になる。
以上は、2つの音声信号の入力、1つのデータ入力について説明したが、一般的には複数の音声信号の入力、複数のデータ入力についても同様に説明することが可能である。すなわち、複数の通話、複数のデータが1本の音声データ信号線で通信することが可能になる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ボタン電話機への音声信号の入力数に応じて、音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される音声信号を、分周されるサンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成し、符号化された複数の音声チャンネルデータを多重してボタン電話主装置に送信し、ボタン電話主装置から送信された多重の音声チャンネルデータを時分割して音声信号に復号し、ボタン電話機からボタン電話主装置に送信された多重の音声チャンネルデータを識別し、相手先のボタン電話機に発信元のボタン電話機と同様の符号化制御を行うように要求を行うようにしたので、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行えるハンドセット、単独電話機の付設を容易に実現することが可能になる。
【0073】
さらに、ボタン電話機への音声信号の入力数にデータ端末からボタン電話機へのデータ信号の入力数を加えた入力数に応じて、音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される音声信号を、分周されるサンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成するようにしたので、複数のボタン電話機の各々において伝送量、伝送速度を変えずに一時的に同時通信を行える単独電話機に加えて、データ端末の付設を容易に実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボタン電話装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1における端末インターフェース部304の符号化制御部304Aの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図2における可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の周波数遮断特性を示す図である。
【図4】図1における時分割多重スイッチ305の動作を説明するタイミングチャートである。
【図5】図1における時分割多重スイッチ305の動作を説明するフローチャートを示す図である。
【図6】話し相手側のボタン電話機の符号化制御を説明するフローチャートを示す図である。
【図7】図1の変形例の概略構成を示すブロック図である。
【図8】図7における端末インターフェース部304の符号化制御部304Aの概略構成を示すブロック図である。
【図9】図8における符号化制御部304Aの変形例の概略構成を示すブロック図である。
【図10】図8、図9における可変低域通過フィルタ81、可変低域通過フィルタ85の周波数遮断特性を示す図である。
【図11】図7における時分割多重スイッチ305の動作を説明するタイミングチャートである。
【図12】図7における時分割多重スイッチ305の動作を説明するフローチャートを示す図である。
【図13】話し相手側のボタン電話機の符号化制御を説明するフローチャートを示す図である。
【図14】本発明の前提となるボタン電話装置の概略構成を示すブロック図である。
【図15】図14におけるボタン電話主装置20、代表としてボタン電話機30−1の概略構成例を示すブロック図である。
【図16】図15におけるボタン電話機30−1からボタン電話主装置20に送信を行う場合のハンドセットインターフェース部302、ラインインターフェース部301の動作を説明するタイミングチャートを示す図である。
【符号の説明】
20…ボタン電話主装置
30−1、30−2、…、30−n…ボタン電話機
31−1、31−2、…、31−n…音声チャンネル信号ライン
32−1、32−2、…、32−n…ハンドセット
33−1、33−2、…、33−n…単独電話機
34−1、34−2、…、34−n…データ端末
40…電話回線
50…ボタン電話装置
81、85…可変低域通過フィルタ
82、86…符号器82
83、87、83A、87A…スイッチ
84、88…復号器
89…1/2分周器
90…発振器
91…1/3分周器
92…1/N分周器
201…ボタン電話機インターフェース部
202…中央演算処理部
202A…音声チャンネルデータ識別部
301…ラインインターフェース部
303…制御部
304…端末インターフェース部
304A…符号化制御部
305…時分割多重スイッチ
Claims (6)
- 複数のボタン電話機と、複数のボタン電話機同士の接続、前記ボタン電話機と複数の電話回線との接続を行うボタン電話主装置とを有するボタン電話装置において、
前記ボタン電話機への音声信号の入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成する符号化制御部と、
前記符号化制御部により符号化された複数の前記音声チャンネルデータを多重して前記ボタン電話主装置に送信し、前記ボタン電話主装置から送信された多重の音声チャンネルデータを時分割して音声信号に復号するための時分割多重スイッチ部と、
前記ボタン電話機から前記ボタン電話主装置に送信された多重の前記音声チャンネルデータを識別し、相手先のボタン電話機に発信元のボタン電話機と同様の符号化制御を行うように要求を行う音声チャンネルデータ認識部とを備えることを特徴とするボタン電話装置。 - 前記符号化制御部は、前記ボタン電話機への音声信号の入力数にデータ端末から前記ボタン電話機へのデータ信号の入力数を加えた入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周し、高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成することを特徴とする、請求項1に記載のボタン電話装置。
- 前記符号化制御部では、前記ボタン電話機に接続されるハンドセット、単独電話機、データ端末のオフフックを検出して得た音声信号、データの入力数に基づいて、前記遮断周波数、サンプリング周波数の前記分周比が設定されることを特徴とする、請求項1に記載のボタン電話装置。
- 前記ボタン電話機にハンドセット、単独電話機が複数接続され、前記ハンドセット、前記単独電話機から音声信号を入力することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のボタン電話装置。
- 前記ボタン電話機にデータ端末が複数接続され、前記データ端末からデータ信号を入力することを特徴とする、請求項2に記載のボタン電話装置。
- 複数のボタン電話機と、複数のボタン電話機同士の接続、前記ボタン電話機と複数の電話回線との接続を行うボタン電話主装置とを有するボタン電話装置の音声信号制御方法において、
前記ボタン電話機への音声信号の入力数に応じて、前記音声信号の高周波成分を遮断する遮断周波数を低減し、且つサンプリング周波数を分周する工程と、
高周波成分が遮断される前記音声信号を、分周される前記サンプリング周波数で、サンプリングするように符号化を制御して音声チャンネルデータを形成する工程と、
符号化された複数の前記音声チャンネルデータを多重して前記ボタン電話主装置に送信し、前記ボタン電話主装置から送信された多重の音声チャンネルデータを時分割して音声信号に復号する工程と、
前記ボタン電話機から前記ボタン電話主装置に送信された多重の前記音声チャンネルデータを識別し、相手先のボタン電話機に発信元のボタン電話機と同様の符号化制御を行うように要求を行う工程とを備えることを特徴とするボタン電話装置の音声信号制御方法。
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