JP3808296B2 - 樹脂塗布制御装置およびマスキング用樹脂の塗布パターン決定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂塗布制御装置およびマスキング用樹脂の塗布パターン決定方法に関し、更に詳しくは、プリント基板のはんだ付けの際に、部品未実装のスルーホールや基準穴等へのはんだの浸入を防ぐために必要となるプリント基板へのマスキング用の樹脂塗布制御装置および塗布パターンの決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板にマスキングを施すための従来技術として、例えば、特開平8−32212号公報には、プリント基板の端部に設けられた両面コンタクト部分をマスキングするための両面自動マスキング剤塗布装置が提案されている。上記塗布装置では、プリント基板の上面側と下面側に、それぞれ回転スキージとマスキング樹脂とを内蔵して、プリント基板対向部分にコンタクト寸法大の開孔を備えたシリンダを配置しておき、一方を下降、他方を上昇させることによって、両シリンダの開口部でプリント基板のコンタクト部を挟持し、この状態で各シリンダ内部のスキージを回転させることによって、マスキング樹脂を開口部に塗り込み、各シリンダをプリント基板から離間した時、コンタクト部がマスキング樹脂で覆われた状態となるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、上記従来技術は、プリント基板端部に設けられた両面コンタクト部を塗布対象とする機能的に限定されたマスキング樹脂塗布装置を提案したものであって、プリント基板表面の任意の位置にレイアウトされた多数の実装要素を柔軟にマスキングすることは不可能である。
また、上記従来技術は、回転軸をもったスキージ機構を内蔵したシリンダの外周面に開口部を設け、プリント基板の表面に上記開口部の形状をもつ樹脂層を印刷する方式となっているため、マスキング範囲がシリンダ軸方向で、且つ、シリンダに形成可能な開口部の形状によって制限されてしまうという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、プリント基板上に散在した複数の領域を効率的にマスキングできる樹脂塗布制御装置および塗布パターン決定方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、プリント基板上の実装要素のレイアウト情報から、各プリント基板に最適な樹脂塗布パターンを生成可能な樹脂塗布制御装置および塗布パターン決定方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、プリント基板上の塗布対象外要素を避けながら塗布対象要素を効率的にマスキング可能な樹脂塗布制御装置および塗布パターン決定方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、樹脂の塗布作業に要する時間と、その後に必要となる樹脂の剥離作業に要する時間とを判定基準として、各プリント基板に最適な樹脂塗布パターンを生成可能な樹脂塗布制御装置および塗布パターン決定方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、樹脂の塗布時間、剥離時間の他に、樹脂の使用量も考慮にいれた最適な樹脂塗布パターンを生成可能な樹脂塗布制御装置および塗布パターン決定方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、樹脂塗布パターンに従って使用ノズルを選択的に切替え、プリント基板の表面にX軸方向またはY軸方向に沿った複数のマスキング用樹脂塗布領域を形成する樹脂塗布制御装置において、
プリント基板毎に少なくとも実装要素の種類と位置とを定義した実装情報ファイルと、上記実装情報ファイルでサイズ未指定の実装要素についてサイズ情報を定義した実装要素定義ファイルと、ノズル毎の性能データを定義した塗布部情報ファイルと、樹脂の塗布対象となる実装要素の種類を指定するための手段と、データ処理装置とを備え、
上記データ処理装置が、上記実装情報ファイルと、実装要素定義ファイルと、塗布部情報ファイルと、指定された塗布対象実装要素の種類情報を選択的に利用して、X方向およびY方向の複数の樹脂塗布領域からなる樹脂塗布パターンを自動的に生成することを特徴とする。
【0006】
更に詳述すると、本発明の樹脂塗布制御装置では、上記データ処理装置が、上記実装情報ファイルと、実装要素定義ファイルと、塗布部情報ファイルと、指定された塗布対象実装要素の種類情報を選択的に利用して、X方向およびY方向の樹脂塗布領域毎に使用ノズルと塗布対象要素との関係を定義した塗布領域テーブルを作成し、上記塗布領域テーブルから、それぞれが互いに独立した複数の塗布領域の異なる組合せをもつ複数の樹脂塗布パターンを生成し、上記複数の塗布パターンの中から、予め決められた判定基準に従って、処理対象となるプリント基板に最適な樹脂塗布パターンを決定することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の樹脂塗布パターン決定方法は、
プリント基板毎に少なくとも実装要素の種類と位置とを定義した実装情報ファイルと、上記実装情報ファイルでサイズ未指定の実装要素についてサイズ情報を定義した実装要素定義ファイルとを参照して、処理対象となるプリント基板上で樹脂塗布対象となる実装要素の位置とサイズとを示す塗布対象情報テーブルと、上記プリント基板上で樹脂の塗布対象外となる実装要素の位置とサイズとを示す塗布対象外領域情報テーブルとを作成し、
上記塗布対象情報テーブルと、対象外領域情報テーブルと、ノズル毎の性能データを定義した塗布部情報ファイルとを参照して、X方向およびY方向の樹脂塗布領域毎に使用ノズルと塗布対象要素との関係を定義した塗布領域テーブルを作成し、
上記塗布領域テーブルにおいて、着目する塗布領域を切替えながら、該着目領域と他の領域との重複関係を順次に解消することによって、それぞれが互いに独立した複数の塗布領域の組合せをもつ複数の塗布パターンを生成し、
上記複数の塗布パターンの中から、予め決められた判定基準に従って最適な塗布パターンを選択することを特徴とする。
【0008】
本発明では、上記塗布領域テーブルの作成時に、複数の塗布対象要素を含む塗布領域について、例えば、各塗布領域における塗布対象要素の配列と塗布部情報ファイルで定義された使用ノズルの性能データとから求まる塗布所要時間と、塗布済み樹脂の剥離所要時間とに基づいて、上記塗布領域を複数の塗布対象要素を連続的に塗布する領域にするか、塗布対象要素毎の複数の塗布領域に分割するかを判断する。塗布領域を連続領域にするか個別領域にするかを判断するための評価パラメータとしては、上述した所要時間の他に樹脂使用量を含めても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明によるマスキング樹脂塗布システムの1実施例を示すブロック図である。
マスキング樹脂塗布システムは、塗布制御装置10と、該塗布制御装置10に通信ケーブル18で接続された樹脂塗布装置30とからなる。
【0010】
塗布制御装置10は、プロセッサ(中央処理装置)11と、該中央処理装置5が実行するプログラムやデータを格納するためのメモリ12と、ディスプレイ装置13と、キーボードやマウス等の入力装置14と、磁気ディスク装置16と、通信ケーブル18に接続されたインタフェース15と、これらの要素を相互接続するバス17とからなり、上記磁気ディスク装置16には、後述する実装情報ファイル21と、パッド情報ファイル22と、部品外形情報ファイル23と、塗布対象定義ファイル24と、塗布部情報ファイル25と、剥離作業情報ファイル26とが格納されている。
【0011】
樹脂塗布装置30は、プリント基板上への電子部品のフローはんだ付け処理に先だって、例えば、フローはんだ付けの後に実装される部品の挿入穴等、プリント基板上のはんだ付着を回避すべき箇所に樹脂によるマスキングを施すための装置であり、処理対象となるプリント基板を固定するためのテーブル31と、孔径の異なる複数本のノズルを備えた樹脂塗布部32と、上記樹脂塗布部(ノズル)32をプリント基板上に位置決めし、一定速度で水平移動させることのよって、基板上の任意の位置に一定幅の樹脂を塗布するためのXY軸直行ロボット33とからなる。
【0012】
本発明は、塗布制御装置10によって、その後に必要となる樹脂の剥離作業も考慮にいれて、各プリント基板毎に最適な塗布パターンを決定しておき、直行ロボット33を上記塗布パターンに従って位置制御することにより、プリント基板上に効率的にマスキングを施すことを目的としている。
【0013】
実装情報ファイル21は、各プリント基板毎に、その両面に実装される電子部品、基板に形成されたスルーホール、部品取付け穴、面実装部品搭載用パッド等(以下、これらの要素を一括して基板実装要素と言う)の種類や位置を定義したもので、例えば、図2に示すように、区分211、部品タイプ212、実装方向213、位置214、穴径215、パッドコード216、パッド配置角度217からなる複数のレコード210−1、210−2、…を含んでいる。
【0014】
区分211は、基板実装要素の種類を示しており、後述するように、その要素が樹脂塗布対象となるか否かの判定に利用される。部品タイプ212と実装方向213は、電子部品の搭載位置を示すレコードにおいて、電子部品の名称と、基板上の基準軸に対する電子部品の配置角度(供給時の部品回転角度)を示し、パッドコード216とパッド配置角度217は、パッドの形成位置を示すレコードにおいて、パッドの種類(パッド名)と、基板上の基準軸に対する各パッドの配置角度を示す。穴径215は、スルーホールや部品取付け穴の形成位置を示すレコードにおいて、各穴の直径を示し、位置214は、プリント基板上における各電子部品、孔またはパッドの中心位置のX、Y座標の値を示している。
【0015】
パッド情報ファイル22は、上記実装情報ファイル21で使用されたパッドコード216と対応して、例えば、図3の(A)に示すように、パッドコード221と座標値222−1〜222−nとからなる複数のレコード220−1、220−2、…を定義している。上記座標値222−1〜222−nは、図3の(B)に示すように、パッド中心点を原点とし、パッド配置角度を0°として定義した場合の各パッド40の頂点(第1点、第2点、…)のXY座標値を示している。これらの頂点座標のうち、互いに対向する2点、例えば、第1点と第3点の座標値からパッドサイズが判る。
【0016】
部品外形情報ファイル23は、上記実装情報ファイル21で使用された部品タイプ212と対応して、例えば、図4の(A)に示すように、部品タイプ231、部品幅232、ボディ幅233、部品長さ234、ボディ長さ235からなる複数のレコード230−1、230−2、…を含んでいる。部品幅232と部品長さ234は、図4の(B)に示すように、実装方向0°の状態における各電子部品41の幅と長さを示し、ボディ幅133とボディ長さ235は、部品ピン42を除いた部品幅と長さを示している。
【0017】
塗布対象定義ファイル24は、樹脂塗布対象とすべき基板実装要素を指定するためのもので、例えば、図5に示すように、樹脂塗布対象とすべき基板実装要素の区分241と名称242とからなる複数のレコード240−1、240−2、…を含んでいる。この例では、基板に形成された貫通穴(240−1)と、部品実装スルーホール(240−2)と、部品実装パッド(240−3)が塗布対象として指定されている。
【0018】
塗布部情報ファイル25は、樹脂塗布装置30が備える樹脂塗布用ノズルに関する性能データを記憶するためのものである。
プリント基板面への樹脂の塗布は、例えば、図6の(A)に側断面図、(B)に上面図で示すように、プリント基板43の所定位置に上方からノズル34を下降させ、基板面に樹脂35を押し出しながら、ノズル34をX軸方向またはY軸方向に水平移動させることによって達成される。
【0019】
連続塗布モードでは、複数の基板実装要素を含む帯状の塗布領域でノズルを水平移動させることによって、連続的に樹脂が塗布される。個別塗布モードでは、1つの基板実装要素に樹脂を塗布した後、一旦、ノズルを上昇させ、次の基板実装要素の始点位置でノズルを下降させ、基板実装要素の終点位置まで樹脂を塗布した後、再びノズルを上昇させる。ノズル34から押し出された樹脂35は、X、Y軸方向に或る広がり幅をもって基板面に塗布され、樹脂の広がり幅と、塗布時のノズル移動時間は、ノズルの種類によって異なっている。
【0020】
塗布部情報ファイル25は、例えば、図7に示すように、ノズル種類に対応した複数のレコード250−1、250−2、…を有し、各レコードは、ノズル番号251、樹脂の塗布幅252、ノズルの昇降時間253、塗布時と非塗布時のノズル移動時間254とを定義している。樹脂塗布幅252は、図6の(B)に示すように、ノズルの中心からX、Y軸方向への樹脂の広がり幅X1、X2、Y1、Y2を示している。
【0021】
剥離作業情報ファイル26は、例えば、基板上に塗布された樹脂をフローはんだ処理後に剥離する際に要する作業時間を定義している。以下の実施例では、樹脂の剥離は人手で行うものとし、剥離作業時間は、塗布領域の面積には関係なく、塗布領域一箇所につき単位時間、すなわち、塗布領域の個数に比例するものとして、最適な塗布パターンを決定する。但し、上記剥離作業時間は、塗布面積の関数として定義してもよい。
【0022】
図8は、本発明の塗布制御装置10で実行される最適塗布パターン決定ルーチン300の処理手順を示す。
最適塗布パターン決定ルーチン300では、オペレータが、例えば、入力装置(キーボード)14からデータ入力することによって、樹脂塗布処理の対象となるプリント基板の識別番号を指定する(ステップ301)。上記プリント基板識別番号の指定は、オペレータが、予めプリント基板に印刷された識別番号を見てキーボードを操作しても良いし、制御装置側に予め記憶してあるプリント基板の名称リストをディスプレイ装置3に表示し、その中からオペレータが選択するようにしても良い。
【0023】
プリント基板の識別番号が指定されると、上記プリント基板識別番号と対応する実装情報ファイル21を磁気ディスク装置16からメモリ12に読み込み(302)、次いで、パッド情報ファイル22、部品外形情報ファイル23、塗布対象定義ファイル24を磁気ディスク装置2から、モリ12に読み込む(303)。
【0024】
次に、実装情報ファイル21から、塗布対象定義ファイル24で定義された区分241に該当する基板実装要素のレコードを抽出し、パッド情報ファイル22、部品外形情報ファイル23を利用して、プリント基板上における塗布対象の分布を示す塗布対象情報テーブルを作成する(304)。尚、塗布対象となる実装要素の区分は、塗布対象定義ファイル24で一律に指定する代わりに、各プリント基板毎にオペレータが入力装置14から指定してもよい。
【0025】
図5に示した塗布対象定義ファイル24では、塗布対象の基板実装要素区分241として、A(貫通穴)、C(部品実装スルーホール)、F(部品実装パッド)が指定されている。従って、磁気ディスクから読み出された実装情報ファイル21が、例えば、図2に示した内容となっていた場合、ステップ304では、例えば、図9に示す内容の塗布対象情報テーブル51が作成される。
【0026】
上記塗布対象情報テーブル51の各エントリ510は、塗布対象番号511と、塗布対象の位置と大きさを表すための2つの代表点(第1点と第2点)のXY座標値512、513と、塗布領域番号514とからなる。上記XY座標値512、513が示す2つの代表点(第1点と第2点)は、例えば、塗布対象となる基板実装要素がパッドの場合は、図10の(A)に示すように、パッド40の中心をP0とした時の左下隅P1(第1点)と右上隅P2(第2点)であり、基板実装要素が穴の場合は、図10の(B)に示すように、穴43の中心をP0とした時の外接矩形の左下隅P1(第1点)と右上隅P2(第2点)である。尚、塗布領域番号514は、X方向の塗布領域番号514Xと、Y方向の塗布領域番号514Yとからなり、これらの値は、後述する塗布領域テーブルの作成時に設定される。
【0027】
上記塗布対象情報テーブル51のエントリ510−1、510−2、510−3、…、510−6は、図2に示した実装情報ファイル21における区分211が“A”、“C”または“F”のレコード210−1、210−4、210−5、210−9、210−10と対応している。例えば、レコード210−1では、基板実装要素の中心位置座標が(X,Y)=(23、86)で穴径が「2.4」となっており、図10の(B)に示した定義に従って算出した代表点P1、P2のXY座標が、エントリ510−1の第1点、第2点の値となっている。また、実装情報ファイル21のレコード210−9は、中心位置座標が(X,Y)=(104、169)のパッドを示している。この場合、パッド名「P060180A」に従ってパッド情報ファイル22を参照して得られた代表点P1、P2(図3における第1、第3点)の座標値が、エントリ510−5の第1点、第2点の値となっている。
【0028】
次に、実装情報ファイル21から、上記塗布対象となる基板実装要素区分に該当しないレコードを抽出し、パッド情報ファイル22と部品外形情報ファイル23を参照して、例えば、図11に示すように、プリント基板上における塗布対象外の領域分布を示す塗布対象外情報テーブル52を作成する(305)。塗布対象外情報テーブル52の各エントリ520は、領域番号521と、各領域の位置と大きさを表すための2つの代表点(第1点と第2点)のXY座標値522、523とからなる。図11に示したエントリ520−1、520−2、…は、実装情報ファイル21の塗布対象外のレコード210−2、210−3、210−7、210−8、…と対応している。
【0029】
次に、磁気ディスク装置16から、塗布部情報ファイル25と剥離作業情報ファイル26をメモリ12に読み込み(306)、塗布対象情報テーブル51から、図12に示すフローチャートに従って、プリント基板のX方向の塗布領域情報エントリを作成する(400)。
X方向の塗布領域情報エントリの作成ルーチン400では、塗布対象情報テーブル51から塗布対象を特定した後(ステップ401)、塗布部情報ファイル25から上記特定塗布対象に適合したノズルを選択する(402)。
【0030】
上記ステップ401では、例えば、塗布対象情報テーブル51の未処理エントリの中から順に特定塗布対象を選択する。また、ステップ402では、塗布部情報ファイル25から、上記特定塗布対象のY方向のサイズ以上の塗布幅を持つ最小径のノズルを選択する。
次に、上記特定塗布対象を上記選択されたノズルでX方向に塗布した場合に塗布幅内に完全に含まれる位置関係にある塗布対象を塗布対象情報テーブル51から抽出し、仮のX方向塗布領域を設定する(403)。仮のX方向塗布領域に複数の塗布対象が包含された場合、2つの塗布対象間を連続的に塗布した場合と、塗布対象毎に個別に塗布した場合のどちらが所要時間が短いかを判定し、有利な方を選択してX方向塗布領域のサイズを決める。
【0031】
所要時間は、例えば、次式によって算出する。
連続塗布:「ノズル下降時間+ノズル上昇時間」
+「2点間の距離×ノズル移動時間(塗布時)」
+「剥離作業時間×1回」
個別塗布:「(ノズル下降時間+ノズル上昇時間)×2回」
+「2点間の距離×ノズル移動時間(非塗布時)」
+「剥離作業時間×2回」
次に、塗布対象外領域情報テーブル52の各領域と上記仮のX方向塗布領域との重なりを判定し、もし、塗布対象外領域と仮のX方向塗布領域とが重なっていた場合、仮のX方向塗布領域を複数の塗布領域に分割する(404)。
【0032】
例えば、塗布対象情報テーブル51が、図13のようになっており、塗布対象番号「1」をもつエントリ510−1が特定塗布対象として選択された場合を想定する。この場合、特定塗布対象のサイズは、X、Y方向共に4(mm)となっているため、ステップ402では、塗布部情報ファイル25から、塗布幅X1+X2=6、Y1+Y2=6を持つノズル番号2のノズルが選択される。また、ステップ403では、図14の(A)に示すように、特定塗布対象S1とY座標値が同一で、塗布対象番号「4」、「5」、「7」、「8」をもつ塗布対象S4、S5、S7、S8が抽出され、仮のX方向塗布領域50が決定される。もし、上記X方向塗布領域50に重なって、塗布対象外領域E1、E2、E3が存在していた場合、ステップ404では、図14の(B)に示すように、上記塗布領域50が、塗布対象外領域を含まない2つの塗布領域50−1、50−2に分割される。前述した連続塗布にするか個別塗布にするかの判定は、上記ステップ404による領域分割の後で行っても良い。
【0033】
上記仮のX方向塗布領域の設定後に、各塗布領域に塗布領域番号を付与し、塗布領域番号と塗布対象との関係を示すX方向の塗布領域情報エントリを作成し、塗布領域テーブル53に追加する(405)。塗布領域テーブル53の各エントリ530−iは、図15に示すように、塗布領域番号531と、ノズル番号532と、塗布対象番号533と、仮決め階層534と、塗布時間535からなり、図14の(B)に示した塗布領域50−1と対応して、例えば、塗布領域番号「DX1」と、ノズル番号「2」と、塗布対象番号「1」、「4」、「5」とを含む塗布領域情報エントリ530−1が生成される。また、塗布領域50−2と対応して、塗布領域番号「DX2」と、ノズル番号「2」と、塗布対象番号「7」、「8」とを含む塗布領域情報エントリ530−2が生成される。尚、仮決め階層534と塗布時間535の値は、後述する塗布パターン抽出ルーチン420で設定される。
【0034】
この後、上記塗布領域テーブル53に登録済みとなった各塗布対象に対して、図16に示すように、塗布対象情報テーブル51上でX方向塗布領域番号514Xの値を設定し(406)、このX方向の塗布領域情報エントリの作成ルーチン400を終了する。
塗布対象情報テーブル51でX方向塗布領域番号514Xの値が未設定のエントリを対象として、上述したX方向の塗布領域情報エントリ作成ルーチン400を繰り返し、全ての塗布対象についてX方向の塗布領域情報エントリの作成が終了すると(307)、今度は、塗布対象情報テーブル51から、Y方向の塗布領域情報エントリ作成ルーチンを実行する(410)。
【0035】
Y方向の塗布領域情報エントリの作成ルーチン410は、塗布領域の方向がX軸方向からY軸方向に変わるだけで、基本的には上述したX方向の塗布領域情報エントリの作成ルーチン400と同様の手順で行われる。これによって、塗布領域テーブル53に、Y方向の塗布領域番号と塗布対象との関係を示す複数のエントリが追加され、塗布対象情報テーブル51の各エントリには、Y方向の塗布領域番号514Yが追加される。
【0036】
全ての塗布対象についてY方向の塗布領域情報エントリの作成が終了すると(308)、塗布領域テーブル53から、図17に示すフローチャートに従って、それぞれ複数の塗布領域の組合せからなる複数種類の塗布パターンを生成し(420)、これらの中から塗布時間と剥離時間の合計が最短となる塗布パターンを選択する(309)。
【0037】
本実施例では、(a)同一の塗布対象に2回以上の塗布処理を繰り返さない、(b)塗布互いに垂直な関係にあるX軸方向またはY軸方向に沿って直線的に行うことを条件として、次のようにして塗布パターンを生成する。
先ず、塗布領域テーブル53から、同一塗布対象を含む複数の重複塗布領域のうちの1つを仮決め塗布領域に選び、仮決め階層534をレベル1に設定する(ステップ421)。
【0038】
以下の説明では、図18の(A)に示すように、塗布対象番号「1」〜「8」をもつ塗布対象に対して、塗布領域番号「DX2」、「DX3」をもつ2つのX方向塗布領域と、塗布領域番号「DY1」、「DY3」をもつ2つのY方向塗布領域とが仮設定されたプリント基板を前提とする。この場合、塗布領域テーブル53Aには、上記各塗布領域と対応して、図18の(B)に示す塗布領域情報エントリ530Y1〜530X3が登録される。以下の説明では、各塗布対象と塗布領域をそれぞれの塗布対象番号と塗布領域番号によって引用する。
【0039】
ステップ421では、例えば、上記塗布領域テーブル53Aの先頭エントリから順に、その塗布領域が他の塗布領域と重複しているか否かをチェックする。最初のエントリ530Y1をチェックしたとき、塗布対象「1」と「2」が他の塗布領域と重複していることが判明するため、先ず、塗布領域DY1が最初の仮決め塗布領域として選択され、階層レベル1が付与される。
【0040】
次に、塗布領域テーブル上で、上記仮決め塗布領域DY1に含まれる塗布対象を他の塗布領域エントリから除外する(422)。この場合、図19の(A)に示すように、塗布対象「1」が塗布領域DX2から除外され、塗布対象「2」が塗布領域DX3から除外されるため、塗布領域情報は、図19の(B)に示す塗布領域テーブル53Bのように書き換えられる。
【0041】
上記ステップ422によって、中間部に位置する塗布対象が除外された塗布領域では、除外された塗布対象を境にして2つの塗布領域に分割する(422)。また、残りの塗布対象が1つになり、且つ、他の領域と重複した塗布領域は、塗布領域テーブルから削除する(423)。例えば、図19の(A)の状態で、塗布領域DX3は、ステップ423の削除条件を満たしている。このため、塗布領域は、図20の(A)のように変化し、塗布領域情報は、図20の(B)に示す塗布領域テーブル53Cのように書き換えられる。
【0042】
次に、残りの塗布領域の中から、重複塗布領域のうちの1つを次の仮決め塗布領域に選び、次レベルの仮決め階層534を与える(ステップ425)。仮決め塗布領域をエントリ順に選んだ場合、塗布領域テーブル53Cからは、塗布領域DX2が次の仮決め塗布領域として選択され、レベル2が付与される。
【0043】
ステップ422〜424と同様、上記仮決め塗布領域DX2に含まれる塗布対象を他の塗布領域(エントリ)から除外し(426)、中間部に位置した塗布対象を除外された塗布領域は、除外された塗布対象を境にして2つの塗布領域に分割し(427)、残りの塗布対象が1つで、他の領域と重複している塗布領域は、塗布領域テーブルから削除する(428)。
【0044】
塗布領域DX2を次の仮決め塗布領域として選択した場合、図21の(A)に示すように、ステップ427で、塗布領域DY3が領域DY3と領域DY4に2分割され、塗布領域情報が、図21の(B)に示す塗布領域テーブル53Dのように書き換えられる。
塗布領域テーブル53Dで残りの重複塗布領域の有無を判定し(429)、もし有れば、ステップ425の戻って次のレベルの仮決め塗布領域を選択し、同様の処理を繰り返す。残りの重複塗布領域がなくなった場合は、塗布領域テーブル53Dに登録された塗布領域の組合せに対して塗布パターン番号を付与し、塗布時間と剥離作業時間とを算出する(430)。
【0045】
塗布時間は、例えば、次式で求めた各塗布領域毎の所要時間の合計値とする。尚、ノズルの下降、上昇、移動の各単位時間は、ノズル番号532に対応して、塗布部情報ファイル25から求める。
塗布時間=「ノズル下降時間」+「ノズル上昇時間」
+「塗布領域両端の距離×ノズル移動時間(塗布時)」
また、剥離作業時間は、塗布領域サイズに関係なく、例えば、次式で計算する。
【0046】
剥離作業時間=「塗布領域数×剥離作業時間」
図21の例では、塗布領域DX2がレベル2の仮決め塗布領域となった時点で、残りの重複領域がなくなるため、塗布領域テーブル53Dが示す塗布領域DY1、DX2、DY3、DY4の組合せに対して塗布パターン番号1が付与され、塗布領域テーブル53Dの各エントリに塗布時間535が設定される。
【0047】
次に、図23に示すように、塗布パターン番号541と対応して、塗布時間542と剥離作業時間543とを示す塗布パターン評価データエントリ540−1を作成し、これを塗布パターン評価テーブル54に追加する(531)。上記塗布時間542は、塗布領域テーブル53Dに記録された各塗布領域の塗布時間535を合計した値を示している。
【0048】
上記説明では、図20の(A)の段階で、レベル2の仮決め塗布領域として塗布領域DX2を選択したが、レベル2の仮決め塗布領域として塗布領域DY3を選択した場合、図24の(A)、(B)に示すように、塗布領域DY1、DY3、DX2からなる塗布パターンが得られる。また、図18の(A)の段階で、レベル1の仮決め塗布領域として、塗布領域DY1の代わりに、塗布領域DX2またはDX3を選択すれば、更に別の塗布パターンが得られる。
【0049】
そこで、本実施例では、ステップ531で1つの塗布パターンについて評価データエントリが生成されたら、下位レベルから上位レベルに遡りながら、各階層の仮決め塗布領域を順次に変更してステップ425〜431を繰り返す(432)。これにより、レベル2以下の塗布領域の組合せが異なる複数の塗布パターンが得られ、これらの塗布パターンの評価データエントリがテーブル54に追加される。この後、ステップ421に戻って、レベル1の仮決め塗布領域を変更し、上述したステップを繰り返す(433)。
【0050】
上述した仮決め塗布領域の変更によって、塗布パターン評価テーブル54には、初期状態の領域塗布テーブル53Aから導出される全ての塗布パターンの評価データエントリ540−1、540−2、…を登録することができる。図8のステップ309では、これらの塗布パターンのうち、塗布時間542と剥離時間543との合計値が最も短い塗布パターンを最適塗布パターンとして選択し、直行ロボット33の制御データとする。
【0051】
以上の実施例では、塗布時間と剥離時間を評価パラメータとして最適な塗布パターンを選択したが、評価パラメータとして更に他の要素、例えば、樹脂の消費量を含めてもよい。
この場合、塗布部情報ファイル25には、例えば、図26に示すように、ノズル毎に、個別塗布時と連続塗布時に消費される樹脂単位量255を追加定義しておく。また、磁気ディスク16に、上記塗布部情報ファイル25で定義された昇降時間253および移動時間254の単位時間と、樹脂単位量255との換算のために、両者の重み付け量を単位時間換算値271と単位樹脂量換算値272として定義した単位換算定義ファイルを用意しておき、塗布時間と剥離作業時間と樹脂使用量を総合的に評価して、連続塗布にするか個別塗布にするかの選択、および最適塗布パターンの選択を行う。
【0052】
上記単位換算定義ファイルでは、所要時間と樹脂量を金額に換算し、必要コストの大小によって最適な塗布パターンを判定するようにしてもよい。また、実施例では、塗布時間と剥離作業時間とを同等に換算しているが、塗布時間と剥離作業時間に別々の換算値を定義してもよい。この場合、塗布時間、剥離作業時間、樹脂量の中でどれを優先的に扱うかをユーザ毎に変えることが可能となる。
【0053】
評価パラメータに樹脂量を含めた場合、連続塗布か個別塗布かの有利性判断には、例えば、次式で得られる評価値を適用できる。
連続塗布:
[ノズル下降時間+2点間の距離×塗布時ノズル移動時間
+ノズル上昇時間+剥離作業時間×1回]×単位時間換算値
+[2点間の距離×連続塗布の樹脂単位量]×単位樹脂量換算値
個別塗布:
[(ノズル下降時間+ノズル上昇時間+剥離作業時間)×2回
+2点間の距離×非塗布時ノズル移動時間]×単位時間換算値
+[個別塗布の樹脂単位量×2点]×単位樹脂量換算値
樹脂量を考慮した場合、塗布領域テーブル53の各エントリ530−iに、各塗布領域毎の消費樹脂量を示す欄を設けておく。また、塗布パターン評価テーブル54には、塗布パターン番号と対応して、塗布時間と剥離作業時間と消費樹脂量とを記憶しておき、最適な塗布パターンの選択時に、これらの評価パラメータ間で評価値の換算を行い、換算値の合計が低い塗布パターンを選択する。
【0054】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によれば、プリント基板に対応して、塗布禁止領域を避けた形で最適な塗布パターンを生成でき、プリント基板のマスキング処理とその後の樹脂剥離作業を効率化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマスキング樹脂塗布システムの1実施例を示す図。
【図2】塗布制御装置10が備える実装情報ファイル21の構成を示す図。
【図3】(A)は塗布制御装置10が備えるパッド情報ファイル22の構成を示す図、(B)はパッド40の構造を示す図。
【図4】(A)は塗布制御装置10が備える部品外形情報ファイル23の構成を示す図、(B)は部品41の構造を示す図。
【図5】塗布制御装置10が備える塗布対象定義ファイル240の構成を示す図。
【図6】プリント基板上における樹脂の塗布幅を説明するための側面図(A)と上面図(B)。
【図7】塗布制御装置10が備える塗布部情報ファイル125の構成を示す図。
【図8】塗布制御装置10で実行される最な塗布パターン決定ルーチンの1実施例を示すフローチャート。
【図9】塗布パターン決定ルーチンで形成される塗布対象情報テーブル51の1例を示す図。
【図10】塗布対象情報テーブル51の第1、第2点に対応するパッド40の代表点(A)と穴43の代表点(B)を説明するための図。
【図11】塗布パターン決定ルーチンで形成される塗布対象外領域情報テーブル52の1例を示す図。
【図12】塗布パターン決定ルーチンの一部となるX方向塗布領域情報エントリ作成ルーチン400の1実施例を示すフローチャート。
【図13】X方向塗布領域情報エントリ作成ルーチン400の説明で参照される塗布対象情報テーブル51の内容を示す図。
【図14】X方向塗布領域(A)と、分割されたX方向塗布領域(B)との関係を説明するための図。
【図15】X方向塗布領域情報エントリ作成ルーチン400で作成される塗布領域テーブル53の1例を示す図。
【図16】X方向塗布領域情報エントリ作成ルーチン400の実行過程における塗布対象情報テーブル51の内容変化を示す図。
【図17】塗布パターン決定ルーチンの一部となる塗布パターン生成ルーチン420の1実施例を示すフローチャート。
【図18】プリント基板上の塗布対象の配置例と塗布領域の1例(A)と、これに対応する塗布領域テーブル(B)を示す図。
【図19】塗布パターン生成ルーチのステップ422の実行直後における塗布領域(A)と塗布領域テーブル(B)を示す図。
【図20】塗布パターン生成ルーチのステップ424の実行直後における塗布領域(A)と塗布領域テーブル(B)を示す図。
【図21】塗布パターン生成ルーチのステップ425の実行直後における塗布領域(A)と塗布領域テーブル(B)を示す図。
【図22】塗布パターン生成ルーチのステップ430の実行直後における塗布領域(A)と塗布領域テーブル(B)を示す図。
【図23】塗布パターン生成ルーチのステップ431の実行直後における塗布パターン評価テーブル54を示す図。
【図24】DY3をレベル2の仮決め塗布領域とした場合の塗布領域(A)と塗布領域テーブル(B)を示す図。
【図25】塗布パターン評価テーブル54の変化を示す図。
【図26】塗布部情報ファイル25の他の実施例を示す図。
【図27】単位換算定義ファイル27の構成の1例を示す図。
【符号の説明】
10…塗布制御装置、11…中央処理装置、12…主メモリ、
13…ディスプレイ、14…キーボード、15…インタフェース、16…磁気ディスク装置、
18…通信ケーブル、21…実装情報ファイル、22…パッド情報ファイル、
23…部品外形情報ファイル、24…塗布対象定義ファイル、
25…塗布部情報ファイル、26…剥離作業情報ファイル、
30…樹脂塗布装置、31…テーブル、32…塗布部、
33…直行ロボット。
Claims (5)
- 樹脂塗布パターンに従って使用ノズルを選択的に切替え、ノズルを位置制御することによって、プリント基板の表面にX軸方向またはY軸方向に沿った複数のマスキング用樹脂塗布領域を形成する樹脂塗布制御装置において、
プリント基板毎に少なくとも実装要素の種類と位置とを定義した実装情報ファイルと、
上記実装情報ファイルでサイズ未指定の実装要素についてサイズ情報を定義した実装要素定義ファイルと、
ノズル毎の性能データを定義した塗布部情報ファイルと、
樹脂の塗布対象となる実装要素の種類を指定するための手段と、
データ処理装置とからなり、
上記データ処理装置が、
上記実装情報ファイルおよび実装要素定義ファイルの情報と、指定された塗布対象実装要素の種類情報とに基づいて、処理対象となるプリント基板上の各実装要素について、それぞれの占有領域と塗布対象要素か否かを判定しておき、
上記判定結果と上記塗布部情報ファイルとに基づいて、X方向およびY方向の樹脂塗布領域毎に使用ノズルと塗布対象要素との関係を定義し、
上記定義された関係において、着目する塗布領域を切替えながら、該着目領域と他の領域との重複関係を順次に解消することによって、それぞれが互いに独立した複数の塗布領域の組合せをもつ複数の塗布パターンを生成し、
上記複数の塗布パターンの中から、予め決められた判定基準に従って最適な塗布パターンを選択することを特徴とする樹脂塗布制御装置。 - 樹脂押し出し用の複数種類のノズルを選択的に使用し、ノズルの位置を制御することによって、プリント基板の表面にX軸方向またはY軸方向に沿って複数のマスキング用樹脂塗布領域を形成するための樹脂塗布パターン決定方法において、
プリント基板毎に少なくとも実装要素の種類と位置とを定義した実装情報ファイルと、上記実装情報ファイルでサイズ未指定の実装要素についてサイズ情報を定義した実装要素定義ファイルとを参照して、処理対象となるプリント基板上で樹脂塗布対象となる実装要素の位置とサイズとを示す塗布対象情報テーブルと、上記プリント基板上で樹脂の塗布対象外となる実装要素の位置とサイズとを示す塗布対象外領域情報テーブルとを作成し、
上記塗布対象情報テーブルと、対象外領域情報テーブルと、ノズル毎の性能データを定義した塗布部情報ファイルとを参照して、X方向およびY方向の樹脂塗布領域毎に使用ノズルと塗布対象要素との関係を定義した塗布領域テーブルを作成し、
上記塗布領域テーブルにおいて、着目する塗布領域を切替えながら、該着目領域と他の領域との重複関係を順次に解消することによって、それぞれが互いに独立した複数の塗布領域の組合せをもつ複数の塗布パターンを生成し、
上記複数の塗布パターンの中から、予め決められた判定基準に従って最適な塗布パターンを選択することを特徴とするマスキング用樹脂の塗布パターン決定方法。 - 前記塗布領域テーブルを作成する時、
複数の塗布対象要素を含む塗布領域について、該塗布領域における塗布対象要素の配列と前記塗布部情報ファイルで定義された使用ノズルの性能データとから求まる塗布所要時間と、塗布済み樹脂の剥離所要時間とに基づいて、上記塗布領域を複数の塗布対象要素を連続的に塗布する領域にするか、塗布対象要素毎の複数の塗布領域に分割するかを判断することを特徴とする請求項2に記載のマスキング用樹脂の塗布パターン決定方法。 - 前記塗布領域テーブルを作成する時、
(1)前記塗布対象情報テーブルから1つの塗布対象を特定し、前記塗布部情報ファイルから上記特定塗布対象に適合したノズルを選択し、該ノズルによるX方向またはY方向の樹脂塗布幅内に包含される他の塗布対象を上記塗布領域テーブルから抽出することによって、上記特定塗布対象と抽出された他の塗布対象とを含む1つの塗布領域を設定し、
(2)上記塗布領域に前記塗布対象外領域情報テーブルに登録された何れかの実装要素が重なる場合は、塗布対象外実装要素と重複しないように上記塗布領域を分割して、前記塗布領域テーブルにX方向またはY方向の樹脂塗布領域毎のデータを定義し、
(3)塗布領域未定義の塗布対象のうちの1つを次の特定塗布対象として上記(1)、(2)を繰り返すことによって、前記塗布対象情報テーブルの全て塗布対象について、X方向およびY方向の塗布領域を定義することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のマスキング用樹脂の塗布パターン決定方法。 - 前記塗布パターンを生成する時、
(1)前記塗布領域テーブルから、互いに重複関係にある塗布領域のうちの1つを仮決め塗布領域として選択し、上記塗布領域テーブル上で上記仮決め塗布領域に含まれる塗布対象要素を他の塗布領域から除去し、
(2)上記塗布対象要素の除去によって塗布領域の中間部が部分的に除去された塗布領域は、該除去部分を境として上記塗布領域テーブル上で2つの塗布領域に分割し、
(3)上記塗布対象要素の除去によって残りの塗布対象要素が1つとなり、該塗布対象要素が他の塗布領域と重なっている塗布領域は上記塗布領域テーブルから削除し、
(4)上記(1)〜(3)を上記塗布領域テーブル上で重複塗布領域がなくなる迄、繰り返すことによって、互いに独立した複数の塗布領域の組合せからなる1つの塗布パターンを生成し、
(5)前記仮決め塗布領域を変えて上記(1)〜(4)を繰り返すことによって、塗布領域の異なる組合せをもつ複数の塗布パターンを生成することを特徴とする請求項2〜請求項4の何れかに記載のマスキング用樹脂の塗布パターン決定方法。
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