JP3806007B2 - 通信チャネル割り当て方法、通信制御装置及び無線通信システム - Google Patents

通信チャネル割り当て方法、通信制御装置及び無線通信システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動端末装置に通信サービスを提供する無線通信システム及び当該システムにおける通信チャネル割り当て方法、通信制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるパーソナルハンディホンシステム(PHS:Personal Handyphone System)として知られる簡易型携帯電話は、現行のデジタル携帯電話システムと比較して移動端末装置の出力が小さい(10mW)ため、移動端末装置が基地局と通信できる範囲が限られている。また、既存のPHSで用いられている方式では、現行のデジタル携帯電話システムと比較して高速な(例えば32kBPS乃至64kBPS)データ通信を行うことができるようになっている。
【0003】
一方、高速なデータ通信(例えば64kBPS〜384kBPS)を実現する方式として、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)が提案されている。
【0004】
このW−CDMAでは、例えば2G帯(アップリンク:1.92〜1.98GHz,ダウンリンク:2.11〜2.17GHz)の電波を使用する。また、上述のPHSは、1.9GHz帯(1.89365〜1.91945GHz)の電波を使用している。
【0005】
このように、これらの無線通信システムは近接した周波数を用いているため、これらの間の干渉を避けるために、各々の無線通信システムが使用する帯域間にいわゆるガードバンドを設けられている。例えばPHSが使用する帯域の上限周波数とW−CDMAが使用する帯域の下限周波数の間には、5MHz程度のガードバンドが設けられている。
【0006】
また、各々の無線通信システムで使用される機器では、所定の帯域(チャネル幅)外の成分を低減させるためにフィルタが用いられており、これらの無線通信システム間の干渉を避けるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、PHSとW−CDMA双方の移動端末装置,基地局の位置関係等によっては、一方の通信システムにおいて帯域外成分を十分減衰させたとしても、他方の小さい通信システムにとっては十分ではない場合がある。
【0008】
特に、W−CDMAの信号帯域は、例えば5MHz程度であるため、いわゆるスプリアス成分,雑音が広い周波数領域に発生し、ガードバンドを超えてPHS側に干渉してしまうことが考えられる。
【0009】
また、W−CDMAの送信電力は、PHSの送信電力より非常に大きいため、PHS側の受信機にいわゆる受信感度抑圧が発生して受信感度が低下する場合もある。
【0010】
PHSに対する干渉を避けるためには、W−CDMA側のフィルタの性能を向上させて、帯域外のスプリアス,雑音の発生を抑制ることが考えられる。しかしながら、PHSとW−CDMAの送信電力の差が大きいため、いかなる場合にもPHS側に影響を与えないように帯域外成分を抑制しようとすると、W−CDMA側のフィルタに要求される遮断特性(遮断領域の減衰率)が非常に厳しいものとなってしまう。このような特性を実現するフィルタは、素子数が多くなって構成が複雑になるため、消費電力,サイズが大きくなってしまう。このため、特に、小型化,低消費電力化の要請が高い移動端末装置においては、このようなフィルタを用いることは難しい。
【0011】
また、W−CDMAからの雑音の混入を防止するためにPHSの受信機にフィルタを設けることも考えられるが、同様に、装置が複雑になってコストが増加する。
【0012】
このため、本願の出願人は、鋭い遮断特性を有する帯域フィルタ等によって装置の構成が複雑になることを防止しつつ他の無線通信システムに与える干渉を低減させた通信チャネル割り当て方法等を発明し、先に特願2001−157783号として出願している。
【0013】
この出願によって開示された発明では、近接した周波数帯域を使用する2つの無線通信システムが存在する環境下で、一の無線通信システムの基地局のカバー領域内に他の無線通信システムの複数の基地局が存在する場合に、一の無線通信システム基地局と他の無線通信システムの基地局の間の距離と、一の無線通信システムの基地局と移動端末装置との間の距離に応じて当該基地局と移動端末装置の間の通信に用いるチャネルの周波数を制御することにより、装置の構成の複雑化を防止しつつ他の無線通信システムに与える干渉を低減させている。
【0014】
しかしながら、この出願で開示された発明は、一の無線通信システムの基地局のセル内に、他の無線通信システムの基地局が多数存在する環境下では、チャネル制御のために距離を考慮すべき他の無線通信システムの基地局が多いために、適切なチャネルの割り当てを行うことができなかった。この結果、他の通信システムに干渉を与えてしまう可能性があった。
【0015】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、近接した周波数の電波を使用する他の通信システムとの干渉の低減に寄与することができる通信チャネル割り当て方法、通信制御装置及び無線通信システムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述の問題を解決するために、本発明に係る通信チャネル割り当て方法は、第1の無線基地局が使用する第1の周波数帯域と近接した第2の周波数帯域を使用する第2の無線基地局と移動端末装置との間の通信で用いる第2の周波数帯域内の通信チャネルを割り当てる通信チャネル割り当て方法であって、第2の無線基地局が受信する移動端末装置からの信号の受信電力を一定に制御するステップと、第2の無線基地局が通信を行っている移動端末装置の数と,各移動端末装置以外からの受信電力の総和(干渉電力)とに応じて第2の無線基地局と移動端末装置との通信に用いるチャネルの割り当て比率を求めるステップと、求めた割り当て比率に応じて通信チャネルの切り替えの基準となるチャネル切り替え距離を求めるステップと、第2の無線基地局と移動端末装置の間の距離を求めるステップと、求めた距離がチャネル切り替え距離より大きいときに第1の周波数帯域から遠い周波数の通信チャネルを第2の無線基地局と移動端末装置の間の通信に割り当てるチャネル割り当てステップとを有することを特徴とする。
【0017】
チャネル割り当てステップにおける処理は、第2の周波数帯域のうちの第1の周波数帯域から遠い周波数の第2のチャネル群内のチャネルを割り当てる方法を含むものである。
【0018】
また、本発明に係る通信制御装置は、第1の無線基地局が使用する第1の周波数帯域と近接した第2の周波数帯域を使用する第2の無線基地局と移動端末装置との間の通信で用いる第2の周波数帯域内の通信チャネルを割り当てる通信制御装置であって、第2の無線基地局が受信する移動端末装置からの信号の受信電力を一定に制御する受信電力制御手段と、第2の無線基地局が通信を行っている移動端末装置の数と,各移動端末装置以外からの受信電力の総和(干渉電力)とに応じて第2の無線基地局と移動端末装置との通信に用いるチャネルの割り当て比率を求める割り当て比率算出手段と、割り当て比率に応じて通信チャネルの切り替えの基準となるチャネル切り替え距離を求める第1の距離算出手段と、第2の無線基地局と移動端末装置の間の距離を求める第2の距離算出手段と、第2の無線基地局と移動端末装置の間の距離がチャネル切り替え距離より大きいときに第1の周波数帯域から遠い周波数の通信チャネルを第2の無線基地局と移動端末装置の間の通信に割り当てるチャネル割り当て手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る通信システムは、第1の無線基地局が使用する第1の周波数帯域と近接した第2の周波数帯域内の通信チャネルを用いて第2の無線基地局と移動端末装置との間で通信を行う通信システムであって、第2の無線基地局が受信する移動端末装置からの信号の受信電力を一定に制御する受信電力制御手段と、第2の無線基地局が通信を行っている移動端末装置の数と,各移動端末装置以外からの受信電力の総和(干渉電力)とに応じて第2の無線基地局と移動端末装置との通信に用いるチャネルの割り当て比率を求める割り当て比率算出手段と、割り当て比率に応じて通信チャネルの切り替えの基準となるチャネル切り替え距離を求める第1の距離算出手段と、第2の無線基地局と移動端末装置の間の距離を求める第2の距離算出手段と、第2の無線基地局と移動端末装置の間の距離がチャネル切り替え距離より大きいときに第1の周波数帯域から遠い周波数の通信チャネルを第2の無線基地局と移動端末装置の間の通信に割り当てるチャネル割り当て手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えば図1に示すように、近接した周波数を用いる他の通信システム(第1の通信システム)10が存在する環境下で運用される通信システム(第2の通信システム)における通信チャネル割り当て,通信制御等に適用することができる。
【0021】
他の通信システム10は、例えば通信サービスを提供する複数の基地局11,11,・・・,11と、基地局11〜11によって提供される通信サービスを利用する移動端末装置12と、基地局11〜11を備えている。
【0022】
この通信システム10は、例えばパーソナルハンディホンシステム(PHS:Personal Handyphone System)からなり、基地局11〜11と移動端末装置12の間の通信に、例えば1.9GHz帯(1.89365〜1.91945GHz)の電波を使用している。また、この通信システム10では、1つの基地局11〜11と複数の移動端末装置12との通信を行うためにTDMA(Time Division Multiple Access)方式を用いている。このようなTDMA方式によって通信を行うチャネルは、例えば1チャネル当り300kHzの帯域を使用するようになっている。
【0023】
各基地局11〜11には、各々所定の領域(セル)13〜13が対応付けられている。また、各基地局11〜11は、通信回線によって接続されている。各基地局11〜11は、各々対応するセル13〜13内の移動端末装置12に対して、例えばインターネット,有線通信網,他の無線通信網等との接続サービス(以下、単に通信サービスという。)を提供する。
【0024】
また、本発明に係る通信システム20は、通信サービスを提供する複数の基地局21,21,・・・,21と、基地局21〜21によって提供される通信サービスを利用する移動端末装置22と、基地局21〜21と移動端末装置22の間の無線通信の制御を行う無線通信制御装置24とを備えている。
【0025】
この通信システム20では、1つの基地局21と複数の移動端末装置22の間で通信を行うために、例えば周波数の異なる複数のチャネルが設けられており、基地局21〜21と移動端末装置22の間の通信に、例えば1.9GHz帯のすぐ上の2GHz帯の電波を使用する。さらに、1つの周波数チャネルを上りと下りのタイムスロットに分割して全二重通信(TDD:Time Division Duplex)を実現するようにしてもよい。あるいは、さらに多くのタイムスロットに分割して複数の論理チャネルとして複数の移動端末装置22との間の通信に用い得るようにしてもよい。
【0026】
各基地局21〜21には、各々所定の領域(セル)23〜23が対応付けられている。また、各基地局21〜21は、有線又は無線の通信回線によって無線通信制御装置24に接続されている。
【0027】
各基地局21〜21は、無線通信制御装置24を介して、各々対応するセル23〜23内の移動端末装置22に対して、例えばインターネット,有線通信網,他の無線通信網等との接続サービス(以下、単に通信サービスという。)を提供する。
【0028】
ところで、通信システム10では、通信システム20に比較して送信電力が小さい電波を用いている。例えば移動端末装置12の送信出力は、例えば10mW程度であり、通信システム20の移動端末装置22の送信出力に比較して極めて小さい。また、各基地局11〜11の送信電力は、各基地局21〜21の送信電力に比較して小さい。
【0029】
このため、各基地局11〜11に対応するセル13〜13は、基地局21〜21に対応するセル23〜23より小さく、セル23内には、複数のセル13,13,…,13が配置されている。
【0030】
なお、各移動端末装置12,22の数は、この図1中に示した数に限定されず、各々の基地局11〜11,基地局21〜21に割り当てられたチャネルの範囲内で任意の数の移動端末装置12,22を用いることができる。
【0031】
無線通信制御装置24は、例えばその概略を図2に示すように、各ユーザの移動端末装置22の位置を示す情報(位置情報)等の情報を保持するメモリ25と、基地局21〜21の動作を制御する基地局制御部26と、各基地局21〜21,ネットワーク30等の間の通信を制御する交換部27と、各基地局21〜21と移動端末装置22の間の通信に用いる通信チャネルを制御する無線チャネル制御部28と、移動端末装置22に対する呼び出し,移動端末装置22からの発信等の制御を行う呼処理制御部29とを備えている。
【0032】
メモリ25には、通信システム20を使用する移動端末装置22の位置を示す位置情報,使用中のチャネル群(ChA,ChB)等を示す端末位置テーブル25aと、各基地局21〜21の位置,使用している通信チャネル等の情報を示すテーブル(基地局情報テーブル)等が格納されている。
【0033】
端末位置テーブル25aに格納される各移動端末装置22の位置情報は、例えば移動端末装置22に対して通信サービスを提供するサービス提供領域内のX座標,Y座標の組み合わせ(X,Y[i=1,2,…,x])で表される。移動端末装置22は、例えば複数の基地局21〜21からの電波の強度と、これらの基地局21〜21の位置とから自装置の位置を求め、当該移動端末装置22に割り当てられた識別情報(例えば個々の移動端末装置22に固有のユーザID:U[i=1,2,…,x])と共に無線通信制御装置24に供給する。無線通信制御装置24は、供給された識別情報,位置情報を基地局制御部26,無線チャネル制御部28を介して端末位置テーブル25aに格納する。
【0034】
あるいは、移動端末装置22にいわゆるGPS(Global Positioning System)等の位置検出手段を設け、これによって検出した移動端末装置22の位置を上述と同様に、無線通信制御装置24に供給するようにしてもよい。移動端末装置22からの位置を示す情報は、例えば所定の時間間隔毎に無線通信制御装置24に供給され、これに応じて端末位置テーブル25aに格納される各移動端末装置22の位置が適宜更新される。
【0035】
ところで、無線通信では、干渉,混信等を防止させるために、送信電力は必要最小限にすることが望ましい。一方、基地局21においては、移動端末装置22からの信号を確実に受信するためには、信号帯雑音電力比(SIR)を所定の値以上とする必要がある。このため、この通信システム20では、移動端末装置22の送信電力を適切な値に制御するようになっている。
【0036】
SIRは、受信側の局で観測される電力と雑音の電力によって異なる。雑音電力は、例えば実際に通信に用いているチャネル以外の電力を測定して求める。
【0037】
また、受信側の局で観測される電力は、電波の空間伝搬損失によって異なるため、送信局と受信局の間の距離に応じて異なる。移動端末装置22を送信局,基地局21を受信局とし、雑音電力が同じである場合に、基地局21が受信する電力を一定にしようとすると、移動端末装置22と基地局21の間の距離が大きいときには移動端末装置22の送信電力を大きく、移動端末装置22と基地局21の間の距離が小さいときには移動端末装置22の送信電力を小さくする必要がある。
【0038】
このため、この通信システム20では、各基地局21〜21が、各々通信を行っている移動端末装置22からの信号のSIRが一定となるように移動端末装置22の送信電力(P[i=1,2,…,x])の制御を行っている。移動端末装置22の送信電力の制御は、例えば基地局21が移動端末装置22に電力を制御するための指示(コマンド)を供給し、移動端末装置22が、このコマンドに応じて送信電力を制御することによって行う。これにより、距離Dが大きいときには、移動端末装置22の送信電力が大きく、距離Dが小さいときには、移動端末装置22の送信電力が小さくなるように制御される。
【0039】
通信システム10と通信システム20とは、上述のように、近接した周波数を使用している。また、上述のように、通信システム10の移動端末装置12の送信出力は通信システム20の移動端末装置22の送信出力に比較して小さいため、通信システム20側では十分なレベルに帯域外成分を減衰させていても、通信システム10側にとっては大きな雑音を与えてしまう場合がある。
【0040】
また、移動端末装置22の送信電力が、移動端末装置12の送信電力より大きいため、条件によっては、基地局11〜11の受信機にいわゆる受信感度抑圧が発生して受信感度が低下する場合もある。
【0041】
具体的には、基地局21の近傍の基地局11〜11が受ける移動端末装置22からの電波による干渉電力は、移動端末装置22の送信電力と移動端末装置22と基地局11〜11の距離に応じて変化する。上述のように、移動端末装置22の送信電力は、移動端末装置22と基地局21との間の距離距離Dが大きいときには大きく、距離Dが小さいときには小さくなるように制御されている。従って、基地局21の近傍の基地局11〜11が移動端末装置22から受ける干渉電力は、移動端末装置22と基地局21の間の距離が大きいときには大きく、距離が小さいときには小さいことになる。
【0042】
また、基地局21の近傍の基地局11〜11が受ける移動端末装置22からの電波による干渉電力は、移動端末装置22と基地局21の間の通信に使用しているチャネルの周波数と、各基地局11〜11が使用しているチャネルの周波数と相関がある。これらの周波数が近接していれば干渉電力は大きく、離れていれば干渉電力は小さくなる。
【0043】
通信システム20は、例えば図3に示すように、通信システム10が使用する帯域(例えば1.9GHz帯)のすぐ上の、2GHz帯の帯域を使用する。通信システム10が使用する帯域と通信システム20が使用する帯域の間には、同図中に示すように、いずれの通信システムも使用しない周波数領域(ガードバンド)が設けられている。このガードバンドの幅は、例えば5MHzとなっている。なお、この図3は、周波数の関係を把握し易いように、スペクトルの強度を通信システム10と通信システム20とで異なるスケールで示している。
【0044】
移動端末装置22と基地局21の間で通信システム10が使用する帯域に近い周波数を使用していると、基地局21の近傍の基地局11〜11が受ける干渉電力が大きくなる。逆に、移動端末装置22と基地局21の間で使用しているチャネルの周波数が通信システム10が使用する帯域から離れていると、基地局21の近傍の基地局11〜11が受ける干渉電力が小さくなる。これは、無線通信機器の増幅器の非線形性等に起因して発生する高調波成分,相互変調成分等のスプリアス成分の強度が、搬送波の周波数から離れるにしたがって低下するためである。
【0045】
上述のように、基地局11〜11が受ける干渉電力は、移動端末装置22と基地局21の間の距離によっても異なる。このため、この通信システム20では、移動端末装置22と基地局21の間の距離が大きい場合には移動端末装置22と基地局21との間の通信に、通信システム10が使用する帯域から離れた周波数のチャネルを割り当て、移動端末装置22と基地局21の間の距離が小さい場合には移動端末装置22と基地局21との間の通信に、通信システム10が使用する帯域から離れた周波数のチャネルを割り当てるようになっている。
【0046】
このようなチャネルの割り当ては、例えば個々の移動端末装置22が使用しているチャネルの周波数を判断し、無線チャネル制御部28がチャネルの割り当てを制御して行うこともできる。
【0047】
制御負荷の軽減のためには、通信システム20が使用し得るチャネルを、通信システム10が使用する帯域に近いものと遠いものとでグループ化し、これらのグループ(チャネル群)内で空いているチャネルを割り当てるようにすることもできる。具体的には、例えば上述の図3に示すように、この通信システム20では、使用可能なpチャネルを通信システム10が使用する帯域に近いチャネル群(ChA[chA1,chA2,…,ChAk])と、遠いチャネル群(ChB[chB1,chB2,…])に分けている。
【0048】
さらに制御負荷を低減させるためには、例えば移動端末装置22と通信を行っている基地局21が通信を行っている全ての移動端末装置22の数(N)を求め、チャネル割り当て制御の対象となる移動端末装置22からの送信信号以外の干渉電力(Iall)を測定し、この干渉電力Iallと上述のNに応じて、チャネル群ChAとチャネル群ChB内のチャネルの割り当て比率(α1,α2)を求め、さらにこの割り当て比率に応じて、例えば図4に示すように、所定の閾値(チャネル切り替え距離Dre)を設定しておき、移動端末装置22と基地局21の間の距離Dがこの切り替え距離Dreより小さい場合にはチャネル群ChA内のチャネルを割り当て、距離Dが切り替え距離Dre以上である場合にはチャネル群ChB内のチャネルを割り当てるようにすることもできる。
【0049】
このようなチャネルの割り当て処理は、例えば図5に示すフローチャートに従って実行され、移動端末装置22が基地局21に対して呼を発生させると同図中のS1からの処理が実行される。なお、以下、説明の簡略化のために1つの基地局21に対して呼を発生させる場合について説明するが、複数の周波数を使用し得る通信方式を用いている場合等では、1つの移動端末装置22が複数の基地局21に対して呼を発生する場合もある。
【0050】
上述のメモリ25に保持した端末位置テーブル25aには、各基地局21〜21のセル23〜23内の移動端末装置22及び各移動端末装置22が使用しているチャネルが別途保存されている。これに応じて、無線チャネル制御部28は、所定の基地局21内のセル23内の移動端末装置22の数Nを求める(S1)。
【0051】
セル23内の移動端末装置22の数Nを求めると、無線チャネル制御部28は、基地局21は、呼を発生した移動端末装置22以外の受信電力の総和(干渉電力)Iallを測定する(S2)。このように測定された干渉電力Iallは、例えば基地局制御部26を介して無線チャネル制御部28に供給される。
【0052】
干渉電力Iallが供給されると、無線チャネル制御部28は、上述のように求めた移動端末装置22の数Nと干渉電力Iallに応じて、当該基地局21におけるチャネル群ChA,ChBの割り当て比率(α1,α2)を求める(S3)。ここで、α1とα2は正の値であり、α1+α2=1の関係を有している。
【0053】
この比率α1,α2は、例えばN,Iallがある値となったときに、通信システム10,通信システム20の容量が最適化されるように予め定められている関数に従って決定する。
【0054】
この関数は、例えば通信条件を適宜設定して計算機シミュレーションによって求める。あるいは、例えば実際の通信による実験による実験式として関数を設定するようにしてもよい。
【0055】
チャネル群ChA,ChBの割り当て比率α1,α2を求めると無線チャネル制御部28は、通信チャネルの切り替えを行うべき距離(チャネル切り替え距離)Dreを決定する(S4)。
【0056】
このチャネル切り替え距離Dreは、上述の図4に示すように、セル23の半径をRとした場合に、Dre:R−Dre=α1:α2の関係を満たす値である。
【0057】
上述の図4において、セル23内の、基地局21からの距離がチャネル切り替え距離Dre以下の領域の面積と、基地局21からの距離がチャネル切り替え距離Dreより大であってセル半径R以下である領域の面積を求めると、各々π・Dre,π・R−π・Dreとなる。従って、これらの領域の面積比はDre:R−Dreとなる。各々の領域内の移動端末装置22と基地局21との間の通信に各々チャネル群ChA,ChB内のチャネルを割り当てるとすると、セル23内の移動端末装置22に対するチャネルの割り当て比率は、α1:α2=Dre:R−Dre
となる。従って、上式の関係を満たすようなチャネル切り替え距離Dreを設定することにより、セル23内の各チャネル群ChA,ChBのチャネル割り当て比率をα1,α2とすることができる。
【0058】
このようなチャネル切り替え距離Dreを求めると、無線チャネル制御部28は、端末位置テーブル25aに呼を発生した移動端末装置22の位置情報が登録されているかを確認し(S5)、登録されていれば基地局21と移動端末装置22との間の距離Dを求めて端末位置テーブル25aに登録する(S8)。
【0059】
移動端末装置22の位置情報が端末位置テーブル25aに登録されていなければ、無線チャネル制御部28は、移動端末装置22の位置の取得を要求し(S6)、取得した移動端末装置22の位置情報を端末位置テーブル25aに登録した後、S8の処理を実行する。
【0060】
基地局21と移動端末装置22の間の距離Dを求めると、無線チャネル制御部28は、上述のように求めたチャネル切り替え距離Dreと比較する(S9)。
【0061】
基地局21と移動端末装置22の間の距離Dがチャネル切り替え距離Dre以下であれば、上述のように送信電力制御を行っている結果、移動端末装置22の送信電力が比較的低い。このため、このような場合には、移動端末装置22と基地局21の間の通信に通信システム10が使用する帯域に近い周波数のチャネルすなわち上述のチャネル群ChAを割り当てても、基地局21の近傍の基地局11〜基地局11において観測される干渉電力が比較的小さく、移動端末装置22の送信信号による干渉の影響が小さい。このため、基地局21と移動端末装置22の間の距離Dがチャネル切り替え距離Dre以下である場合には、無線チャネル制御部28は、移動端末装置22と基地局21の間の通信にチャネル群ChA内の空いているチャネルを割り当てる(S10)。
【0062】
一方、移動端末装置22と基地局21の間の距離Dがチャネル切り替え距離Dreより大きい場合には、移動端末装置22の送信電力が比較的高い。このため、このような場合には、移動端末装置22と基地局21の間の通信に通信システム10が使用する帯域に近い上述のチャネル群ChAを割り当ててしまうと、基地局21の近傍の基地局11〜基地局11において観測される干渉電力が比較的大きく、移動端末装置22の送信信号による干渉の影響が比較的大きい。このため、基地局21と移動端末装置22の間の距離Dがチャネル切り替え距離Dreより大きい場合には、無線チャネル制御部28は、移動端末装置22と基地局21の間の通信にチャネル群ChB内の空いているチャネルを割り当てる(S11)。
【0063】
この通信システム20では、以上のようなチャネルの割り当てを行うことにより、通信システム10に与える干渉の影響を低減させることができる。
【0064】
ところで、移動端末装置22が移動すると、移動端末装置22と基地局21の間の距離Dが変動する。移動端末装置22の位置情報は、例えば無線チャネル制御部28が定期的に取得し、端末位置テーブル25a内の位置情報を更新するようになっている。あるいは、移動端末装置22が自機の移動を検出した際に、新たな位置情報を無線チャネル制御部28宛てに送信し、これを受信した無線チャネル制御部28が端末位置テーブル25a中の位置情報を更新するようにしてもよい。
【0065】
移動端末装置22が移動した結果、移動端末装置22と基地局21の間の距離Dとチャネル切り替え距離Dreの関係が変動する場合がある。このような場合には、移動端末装置22と基地局21の間の通信に用いるチャネルを切り替える必要がある。
【0066】
図6は、このようなチャネルの切り替え処理を示すフローチャートであり、移動端末装置22が移動して、端末位置テーブル25aに格納されている移動端末装置22の位置情報が変動すると、同図中のS21からの処理が開始される。
【0067】
まず、無線チャネル制御部28は、更新された新たな移動端末装置22の位置情報から移動端末装置22と基地局21の間の現在の距離D’を求める(S21)。
【0068】
この後、無線チャネル制御部28は、上述の図5中のS1〜S4と同様に、基地局21のセル23内の移動端末装置22の数Nを求め(S22)、基地局21における干渉電力Iallを求め(S23)、N,Iallからチャネル群ChAとチャネル群ChB内のチャネルの割り当て比率α1,α2を求め(S24)、チャネル切り替え距離Dreを求める(S25)。
【0069】
チャネル切り替え距離Dreを求めると、無線チャネル制御部28は、上述のように求めた現在の基地局21と移動端末装置22の間の距離D’とチャネル切り替え距離Dreとを比較する(S26)。
【0070】
基地局21と移動端末装置22の間の距離D’がチャネル切り替え距離Dre以下である場合には、無線チャネル制御部28は、現在割り当てられているチャネルがチャネル群ChB内のチャネルであるか否かを確認し(S27)、チャネル群ChB内のチャネルであればチャネル群ChA内の空きチャネルに切り替えを指示する(S28)。現在割り当てられているチャネルがチャネル群ChA内のチャネルであればそのままにしておく。これにより、基地局21と移動端末装置22の間の通信にはチャネル群ChA内のチャネルが割り当てられた状態となる。
【0071】
一方、移動端末装置22と基地局21の間の距離D’がチャネル切り替え距離Dreより大きい場合には、無線チャネル制御部28は、現在割り当てられているチャネルがチャネル群ChA内のチャネルであるか否かを確認し(S29)、チャネル群ChA内のチャネルであればチャネル群ChB内の空きチャネルに切り替えを指示する(S30)。現在割り当てられているチャネルがチャネル群ChB内のチャネルであればそのままにしておく。これにより、基地局21と移動端末装置22の間の通信にはチャネル群ChB内のチャネルが割り当てられた状態となる。
【0072】
以上の処理が終了すると、無線チャネル制御部28は、端末位置テーブル25a内の距離Dを、上述のように求めた現在の距離D’に更新する。
【0073】
以上の切り替え処理により、移動端末装置22が移動した場合であっても、移動端末装置22と基地局21の間のチャネルが適切に維持される。
【0074】
近接した周波数を使用する通信システム間の干渉を容易に低減させる技術として、本願の出願人が先に出願した特願2001−157783号に開示された発明がある。この発明では、例えば図7に示すように、一の通信システム50で使用するチャネルを、他の通信システム40の基地局41と当該一の通信システムの移動端末装置52との間の距離に応じて選択している。
【0075】
この発明では、例えば図8に示すように、他の通信システム40における基地局41のセル43が、当該一の通信システム50の基地局51のセル53と同程度である場合、あるいは、図9に示すように、セル43とセル53のサイズが比較的近い場合には、移動端末装置52によって基地局41に与える干渉を低減させるために有効であった。
【0076】
しかしながら、上述の図1に示すように、他の通信システムにおけるセル13が、一の通信システムにおけるセル23に比較して極めて小さく、セル23内にセル13が多数存在している状況下では、基地局21近傍の基地局11と移動端末装置22とが離れていても、移動端末装置22の近くに他の基地局11が存在する場合がある。このような場合には、基地局21近傍の基地局11には干渉を与えなくても、移動端末装置22の近くの基地局11に干渉を与える可能性がある。
【0077】
このため、この通信システム20では、上述のように、移動端末装置22の送信電力の目安となる基地局21のセル23内の移動端末装置22の総数Nと、基地局21におけるチャネル割り当て対象の移動端末装置22以外の信号の総受信電力(干渉電力Iall)に応じて通信システム10が使用する帯域に対して近いチャネル群ChAと遠いチャネル群ChBの割り当て比率α1,α2を決定し、これに応じたチャネル切り替え距離Dreを求めている。この通信システム20では、さらに、このチャネル切り替え距離Dreと基地局21におけるチャネル割り当て対象の移動端末装置22の比較結果に応じていずれのチャネル群ChA,ChB内のチャネルを割り当てるかを決定している。
【0078】
このようなチャネルの割り当てを行うことにより、他の通信システム10に与える干渉を容易に低減させることができる。
【0079】
なお、以上の説明では、単に通信システム20がFDMAによって複数のチャネルを多重化している構成として説明したが、さらに、各々の周波数チャネル内の信号を拡散符号化してCDMAによって多重化するようにしてもよい。この場合、通信システム20が用いる各チャネルの帯域幅は、例えば5MHz程度となるが、周波数チャネルの割り当て処理等は、上述の実施形態と同様に行うことができる。
【0080】
また、上述の説明では、図3に示すように、通信システム20が使用する帯域を、通信システム10が使用する帯域より高い周波数とした場合について説明したが、各帯域の周波数の関係を逆とした場合であっても、周波数関係に応じて適宜処理を変更することにより、本発明を適用することができる。
【0081】
【発明の効果】
本発明では、第2の無線基地局が受信する移動端末装置からの信号の受信電力を一定に制御し、第2の無線基地局が通信を行っている移動端末装置の数と,各移動端末装置以外からの受信電力の総和(干渉電力)とに応じて第2の無線基地局と移動端末装置との通信に用いるチャネルの割り当て比率を求め、求めた割り当て比率に応じて通信チャネルの切り替えの基準となるチャネル切り替え距離を求め、第2の無線基地局と移動端末装置の間の距離を求め、求めた距離がチャネル切り替え距離より大きいときに第1の周波数帯域から遠い周波数の通信チャネルを第2の無線基地局と移動端末装置の間の通信に割り当てている。
【0082】
上述のように、第2の無線基地局が受信する移動端末装置からの信号の受信電力を一定に制御していることから、第2の無線基地局と移動端末装置の間の距離がチャネル切り替え距離より大きい場合には、移動端末装置の送信電力が高く、第1の無線基地局に与える干渉電力が大きいと考えられる。
【0083】
このため、上述のように、第2の無線基地局と移動端末装置の間の距離に応じてチャネルの割り当てを行うことにより、第1の無線基地局に与える干渉の低減を容易に行うことができる。特に、第1の無線基地局のカバー領域(セル)が、第2の無線基地局のセルに比較して小さく、第2の無線基地局のセル内に多くの第1の無線基地局が存在する場合には、移動端末装置の送信電力によって第1の無線基地局に与える干渉が左右されるため、上述のようなチャネルの割り当てを行うことにより、干渉の低減を容易に行うことができる。
【0084】
また、このような通信チャネルの割り当てを行うことにより、移動端末装置のフィルタに要求される特性を緩和させることができる。従って、移動端末装置の小型化,低消費電力化に寄与することができる。
【0085】
さらに、実際の電波の使用状態に即した通信チャネルの割り当てを行うことができる。このため、電波の空間的利用効率の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】前記通信システムの要部の構成を示すブロック図である。
【図3】前記通信システムと他の通信システムが使用する通信チャネルの例を示す図である。
【図4】前記通信システムにおいてチャネル割り当てを行う際に参照する切り替え距離を示す概念図である。
【図5】前記通信システムにおける通信チャネルの割り当て処理の例を示す図フローチャートである。
【図6】前記通信システムにおける通信チャネルの切り替え処理の例を示す図フローチャートである。
【図7】従来の通信システムの概要を示す図である。
【図8】従来の通信システムの概要を示す図である。
【図9】従来の通信システムの概要を示す図である。
【符号の説明】
10,20…通信システム
11〜11,21〜21…基地局
12,22…移動端末装置
13〜13,23〜23…セル
24…無線通信制御装置
25…メモリ
25a…端末位置テーブル
26…基地局制御部
28…無線チャネル制御部

Claims (4)

  1. 第1の無線基地局が使用する第1の周波数帯域と近接した第2の周波数帯域を使用する第2の無線基地局と移動端末装置との間の通信で用いる前記第2の周波数帯域内の通信チャネルを割り当てる通信チャネル割り当て方法であって、
    前記第2の無線基地局が受信する前記移動端末装置からの信号の受信電力を一定に制御するステップと、
    前記第2の無線基地局が通信を行っている移動端末装置の数と,該各移動端末装置以外からの受信電力の総和とに応じて前記第2の無線基地局と前記移動端末装置との通信に用いるチャネルの割り当て比率を求めるステップと、
    該求めた割り当て比率に応じて通信チャネルの切り替えの基準となるチャネル切り替え距離を求めるステップと、
    前記第2の無線基地局と前記移動端末装置の間の距離を求めるステップと、
    該求めた距離が前記チャネル切り替え距離より大きいときに前記第1の周波数帯域から遠い周波数の通信チャネルを前記第2の無線基地局と前記移動端末装置の間の通信に割り当てるチャネル割り当てステップと
    を有することを特徴とする通信チャネル割り当て方法。
  2. 前記チャネル割り当てステップは、
    前記第2の周波数帯域のうちの第1の周波数帯域から遠い周波数の第2のチャネル群内のチャネルを割り当てるステップを有することを特徴とする請求項1記載の通信チャネル割り当て方法。
  3. 第1の無線基地局が使用する第1の周波数帯域と近接した第2の周波数帯域を使用する第2の無線基地局と移動端末装置との間の通信で用いる前記第2の周波数帯域内の通信チャネルを割り当てる通信制御装置であって、前記第2の無線基地局が受信する前記移動端末装置からの信号の受信電力を一定に制御する受信電力制御手段と、
    前記第2の無線基地局が通信を行っている移動端末装置の数と,該各移動端末装置以外からの受信電力の総和とに応じて前記第2の無線基地局と前記移動端末装置との通信に用いるチャネルの割り当て比率を求める割り当て比率算出手段と、
    該割り当て比率に応じて通信チャネルの切り替えの基準となるチャネル切り替え距離を求める第1の距離算出手段と、
    前記第2の無線基地局と前記移動端末装置の間の距離を求める第2の距離算出手段と、
    前記第2の無線基地局と前記移動端末装置の間の距離が前記チャネル切り替え距離より大きいときに前記第1の周波数帯域から遠い周波数の通信チャネルを前記第2の無線基地局と前記移動端末装置の間の通信に割り当てるチャネル割り当て手段と
    を備えることを特徴とする通信制御装置。
  4. 第1の無線基地局が使用する第1の周波数帯域と近接した第2の周波数帯域内の通信チャネルを用いて第2の無線基地局と移動端末装置との間で通信を行う通信システムであって、
    前記第2の無線基地局が受信する前記移動端末装置からの信号の受信電力を一定に制御する受信電力制御手段と、
    前記第2の無線基地局が通信を行っている移動端末装置の数と,該各移動端末装置以外からの受信電力の総和とに応じて前記第2の無線基地局と前記移動端末装置との通信に用いるチャネルの割り当て比率を求める割り当て比率算出手段と、
    該割り当て比率に応じて通信チャネルの切り替えの基準となるチャネル切り替え距離を求める第1の距離算出手段と、
    前記第2の無線基地局と前記移動端末装置の間の距離を求める第2の距離算出手段と、
    前記第2の無線基地局と前記移動端末装置の間の距離が前記チャネル切り替え距離より大きいときに前記第1の周波数帯域から遠い周波数の通信チャネルを前記第2の無線基地局と前記移動端末装置の間の通信に割り当てるチャネル割り当て手段と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
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