JP3805291B2 - 弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パイロット信号圧により駆動される主弁体の位置を検出することができる弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空圧機器に使用されるパイロット形切換弁はローコストで、省力化、自動化が可能となるために、多方面の産業において使用されている。また近年、パイロット形切換弁の小型化が進んでいる。そして、信頼性が要求されるシステムでは、流路切り換えのために作動する主弁体の位置を検出する装置を備えたものがある。この検出装置として、圧力スイッチや流量スイッチが使用されている。
【0003】
この圧力スイッチや流量スイッチは、主弁体の動作表示を行なうインジケータの表示によりパイロット形切換弁の弁位置を検出している。例えば、実公平1−35023号公報に示されているインジケータ・ランプがある。このインジケータ・ランプには、図10に示すように、動作表示用のランプ103を備えたランプボデイ102内の収容室107に、ボタン電池108がランプ103の一方の端子に対して、一方の極を接触させた状態で収容されている。一方、ランプボデイ102の基体105には、流体圧機器の流体圧を導入する圧力導入孔111が設けられ、この圧力導入孔111からの流体圧により駆動される非導電性のピストン112が、収容室内107に摺動自在に嵌合されている。さらに、ランプ103に電気的に接触させた導電性材料からなるランプ支持体104と、基体105との間に、接触子114が挟持されている。
【0004】
上記構成を有するインジケータ・ランプ101においては、パイロット形切換弁の端部に装着され、圧力導入孔111から流入した流体圧により、ピストン112が押圧され摺動したときに、バネ109の拡径部が接触子114に接触してランプ103が点灯する。このようにして、主弁体の作動を検出している。また、このインジケータ・ランプは従来の圧力スイッチや流量スイッチと比較して、小型化されている。
【0005】
なお、シリンダ内部を往復動するピストンの位置を、ピストンの端部に取り付けた磁石が発生する磁界を利用して検出する、いわゆるシリンダスイッチが知られている。このシリンダスイッチは、リードスイッチをシリンダの先端部と後端部に各々取り付けて、ピストンが各リードスイッチの取付位置まで移動したときに、ピストンの端部に取り付けた磁石が発生する磁界を検出し、リードスイッチを開閉させて、電気接点による電気信号を位置検出信号として出力させることでピストンの位置を検出している。
【0006】
あるいは、磁気抵抗素子を使用した磁気センサーを用いて、ピストンの端部に取り付けた磁石が発生する磁界を受けることにより、磁気抵抗素子の内部抵抗値が変化することを利用して、その内部抵抗値の変化を電気信号に変換し位置検出信号として出力させることでピストンの位置を検出するピストン位置検出装置が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の圧力スイッチや流量スイッチには次のような問題があった。すなわち、これら圧力スイッチや流量スイッチは、パイロット形切換弁の外部の流路に取り付けるため、システム自体が大きくなってしまうという問題である。また、圧力スイッチや流量スイッチには、使用圧力や使用流量に範囲があるため、使用範囲に合わせて何種類も用意する必要があるという問題もある。さらに、これら圧力スイッチや流量スイッチは、パイロット形切換弁の流路の切り替えが行なわれたかを検出するのみであるから、主弁体の位置を2位置(ON・OFF検出)までしか検出できないという問題もある。
【0008】
また、主弁体の位置検出のためにシリンダスイッチをパイロット形切換弁に取り付けることも考えられるが、パイロット形切換弁における主弁体のストロークは数mmしかないため、リードスイッチを主弁体が摺動する範囲内に3箇所(2箇所でも)取り付けることは不可能である。
【0009】
あるいは、磁気センサーを用いた場合には、取付方法により2種類の出力電圧波形を得ることができる。前記取付方法には、従来より一般的に用いられている磁気センサーを寝かした状態で取り付ける方法(図4(a)参照)と、実公平7−4486公報記載の磁気センサーを立てた状態で取り付ける方法(図3(a)参照)とがある。そして、現状ではスイッチ出力として使用している電圧範囲は、図3(b)あるいは図4(b)に示す使用電圧範囲V1 あるいはV2 である。この使用電圧範囲内において、基準となる電圧以上の電圧値(以下、「基準電圧値」という。)が入力されると、検出回路内に備えたトランジスタを駆動させて、パルス状の波形を出力させることで、スイッチ出力の検出しているが、図3(b)あるいは図4(b)に示す使用電圧範囲V1 またはV2 では、パイロット形切換弁においては磁石の摺動範囲が限られるため、1点または2点しか出力することができず、スイッチ出力を3点取ることはできない。なぜなら、現状の使用電圧範囲では、磁気抵抗素子のヒステリシス及び出力電圧のヒステリシス等により、スイッチ出力を3点、すなわち基準電圧値を3点取ると、隣のスイッチ出力の範囲と重なる可能性が高いためである。
【0010】
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、小型化されたパイロット形切換弁の弁位置検出スイッチであり、流体の圧力及び流量に関係なく、パイロット形切換弁の弁位置を3位置まで検出することができる弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁は、パイロット信号圧を制御するオペレータ弁と、パイロット信号圧で駆動される主弁体と、該主弁体の位置を検出する弁位置検出スイッチとを備える弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁において、主弁体に接合されたピストンの端部に設けられた永久磁石と、ピストンが嵌入かつ摺動し、パイロット信号圧が供給されるピストン室の外部に、永久磁石の移動により発生する磁気変化を検出する磁気センサーと、磁気センサーの検出信号に基づいて、弁位置検出信号を出力するスイッチ回路とを備え、永久磁石、磁気センサー、およびスイッチ回路は、切換弁内に装着されていることを特徴とするものである。
【0012】
この弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁では、弁位置検出に必要な永久磁石、磁気センサー、およびスイッチ回路が、切換弁内に装着されている。このため、弁位置検出に必要な構成部品を切換弁外部に装着する場合に比べ、弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁を小型化することができる。
【0013】
本発明に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁においては、永久磁石は、ピストンの中心部に設けられていることが望ましい。これにより、永久磁石を、磁気センサーと一定の間隔を保ったまま平行移動させることができるので、弁位置の検出精度を向上させることができるからである。
【0014】
また、本発明に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁においては、スイッチ回路は、スイッチ出力を3点出力可能であって、それら3点のスイッチ出力に対応する基準電圧をそれぞれ調整するための可変抵抗を備えていることが望ましい。これにより、各基準電圧の大きさを各可変抵抗によって調整することができるので、主弁体の全ストローク(左端、中間、右端)の検出が可能となるからである。
【0015】
上記問題点を解決するために、本発明に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁においては、磁気センサーが、基板上に磁性金属薄膜でつづら折れ状の感磁パターンを形成する磁気抵抗素子であって、永久磁石と略対向するように、基板を立てた状態で設置され、かつ、永久磁石の摺動範囲を、永久磁石が発生する磁界が、感磁パターンに作用することにより、磁気抵抗素子の抵抗値が略最小となる位置から略最大となる位置までと制限することが望ましい。
【0016】
また、本発明に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁においては、磁気センサーを磁性体からなる遮磁板により覆設することが望ましい。
【0017】
ここにおいて、遮磁板として、例えば強磁性体の鉄板やアモルファス金属板等を使用することができる。
【0018】
さらに、本発明に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁は、スイッチ回路から出力される信号と連動してランプ表示を行なうことが望ましい。
【0019】
上記構成を有する弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁によれば、磁気センサーを用いているので、パイロット形切換弁の使用圧力や使用流量に関係なく、主弁体の位置を検出することができ、流体流路に余分な回路を必要としないので小型化を図ることができる。また、磁気センサーの取付方法と取付位置を限定することにより、主弁体の位置検出点を3点まで取ることができる。
【0020】
さらに、遮磁板を有しているので、パイロット形切換弁をマニホールド化しても、隣接するパイロット形切換弁に装着された永久磁石が発生する磁界を遮へいしているので、各磁気センサーが誤作動することなく、正確に主弁体の位置を検出することができる。
【0021】
また、発光ダイオードを用いてランプ表示することにより、電気信号に加えて、目視のみでも確実に主弁体の位置検出を行なうことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパイロット形切換弁の弁位置検出スイッチについて、具体化した実施の形態を挙げ、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明の第1の実施の形態である弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁を示す。図1はパイロット形切換弁の弁位置検出スイッチの断面図である。図1において、弁位置検出スイッチ2は、主弁体3に接合されたピストン4の端部中心に埋設された永久磁石5と、パイロット信号圧が供給されるピストン室6の外部に設置された磁気センサー7と、磁気センサー7の抵抗の変化を電気信号に変換するスイッチ回路25とを備え、これら構成部品がパイロット形切換弁1内に装着されている。
【0023】
ピストン4端部に埋設される永久磁石5は、直径2〜3mmの円柱形状のものであり、ピストン4の中心部に埋設されている。よって、永久磁石5は主弁体3とともに、磁気センサー7と間隔を一定に保った状態で平行移動する。
【0024】
磁気センサー7は、基板上に強磁性体金属であるパーマロイで形成される磁気感応薄膜をエッチング加工により、つづら折れ状のパターン(図2参照)とすることにより形成される磁気抵抗素子である。磁気抵抗素子はパターン線の長手方向(図2においてy軸方向)に対して直角に磁界を受けた場合に、抵抗値が減少する性質を有しており、パターン線の長手方向に磁界を受けた場合には、抵抗値が変化しない。よって、図2に示すように、感磁パターン10と温度補償パターン11とが90度の位相差を持つように形成されていて、磁気感応薄膜で形成されている感磁パターン10は、温度依存性が高く、このままでは実用上問題がある。さらに、強磁性体金属は一般的に温度により内部抵抗が変化する性質がある。従って、感磁パターン10の内部抵抗が磁界の強さだけではなく、周囲の温度によっても変化してしまう。このため、温度補償パターン11を作成して、周囲温度の変化を補償している。
【0025】
上記した磁気センサーの取付方法について説明する。一般的に、磁気センサーの取付方法として、図3(a)と図4(a)に示す2種類の方法がある。図3(a)に示すように、基板を立てて設置する垂直取付と、図4(a)に示すように、基板を寝かして設置する水平取付である。出力電圧の波形が異なるのは、垂直取付の場合には、永久磁石5がx方向へ移動すると、温度補償パターン11にもパターン線の長手方向に対して直角に磁界を受けるため、感磁パターン10の抵抗変化と温度補償パターン11の抵抗変化とが起こり、それらが合成され、出力電圧の波形が図3(b)に示すようにプラス側とマイナス側に振れる形になっている。一方、水平取付の場合には、永久磁石5がx方向へ移動しても、温度補償パターン11のパターン線の長手方向に磁界を受けるから、温度補償パターン11の抵抗変化はないため、図4(b)に示すように、感磁パターン10のみの抵抗変化の出力電圧の波形となっている。
【0026】
上記2種類の取付方法において、パイロット形切換弁の弁位置検出スイッチとして、磁気センサーを用いる場合には、永久磁石の移動範囲が非常に小さいので、スイッチ出力として使用できる電圧範囲は、磁石の移動範囲と出力電圧がリニアに対応している範囲、すなわち、図3(b)あるいは図4(b)に示す使用電圧範囲V1 あるいはV2 となり、どちらもほぼ同じ範囲である。この使用電圧範囲内において、基準電圧値が入力されると、検出回路内に備えたトランジスタを駆動させて、パルス状の波形を出力させることで、スイッチ出力の検出をすることができる。図3(b)あるいは図4(b)に示す使用電圧範囲V1 またはV2 では、1点または2点を出力することができる。
【0027】
しかし、磁気センサーをパイロット形切換弁の弁位置検出スイッチとして使用する場合には、4ポート3位置弁等には対応することができない。すなわち、4ポート3位置弁の弁位置を検出するためには、スイッチ出力が3点必要になるが、現状の使用電圧範囲では、磁気抵抗素子のヒステリシス及び出力電圧のヒステリシス等により、スイッチ出力を3点、すなわち基準電圧値を3点取ると、隣のスイッチ出力の範囲と重なる可能性が高いためである。
【0028】
そこで、磁気センサー7の取付方法と、永久磁石5の摺動範囲を限定することで、出力電圧がリニアに出力される使用電圧範囲Vを、図6に示すように、従来の使用電圧範囲の2〜3倍とすることができる。従って、基準電圧値すなわちスイッチ出力を3点まで確実に取ることができる。なお、永久磁石5の摺動範囲は、磁気抵抗素子のパターン幅及び永久磁石の全長と直径の組合せを変えることにより、任意に変化させることができるので、いろいろな大きさのパイロット形切換弁に対応することができる。また、図7に示すスイッチ回路により、磁気センサー7の内部抵抗を検出して、抵抗値を電圧値に変換し、さらにスイッチ出力として外部に信号を出力している。この回路構成は、一般的にシリンダスイッチに使用されているものと同じであり、出力を1点増やした回路になっており、各3点の出力信号に対応して、発光ダイオードが発光するように回路内に組み込まれている。
【0029】
本実施例での磁気センサー7と永久磁石5の取付位置の関係とそのときの出力電圧について、図6を用いて説明する。まず、図6(a)に示すように、給気ポートPと出力ポートB、出力ポートAと排気ポートRが連通している状態(以下、「第1位置」という。)では、磁気センサー7と永久磁石4が一番離れた状態になり、出力電圧値はaとなる。次に、図6(c)に示すように、給気ポートPと出力ポートA、出力ポートBと排気ポートRが連通している状態(以下、「第3位置」という。)では、磁気センサー7と永久磁石4が一番近づいた状態になり、出力電圧値はcとなる。最後に、図6(b)に示すように、前記した2つの状態の中間に位置する場合、すなわち、オールポートブロック状態(以下、「第2位置」という。)では、出力電圧値はbとなる。出力電圧値aは最小値付近(マイナスの値)、出力電圧値bはゼロ付近、出力電圧値cは最大値付近(プラスの値)となるから、それぞれの点での電圧差は、従来より使用されている位置検出スイッチにおける出力電圧差と同等以上である。従って、各電圧値a,b,cでスイッチ出力を取っても、各点のスイッチ出力の範囲が重なることはないので、確実に3点のスイッチ出力を取ることが可能となる。これら電圧値a,b,cは、図7に示すスイッチ主回路23内に備わる可変抵抗により調整することができる。
【0030】
以上説明した第1の実施の形態であるパイロット形切換弁の弁位置検出スイッチの作用について説明する。まず、第1位置では、磁気センサー7に備わる感磁パターン10の内部抵抗値の減少が少なく、温度補償パターン11の内部抵抗値の減少が大きいので、出力電圧値が最小で電圧値aとなる。この電圧値aによりトランジスタ22が駆動され、スイッチ出力Aが出力されるので、主弁3が第1位置にあることを検出することができる。
【0031】
次に、第2位置においては、永久磁石5が図6中X方向に移動するから、磁気センサー7に近づいていく。すると、磁気センサー7に備わる感磁パターン10の内部抵抗値が減少し、温度補償パターン11の内部抵抗値が増加するから、出力電圧値は増加していく。そして、第2位置で出力電圧値がbとなる。この電圧値bによりトランジスタ21が駆動され、スイッチ出力Bが出力されるので、主弁体3が第2位置にあることを検出することができる。
【0032】
最後に、第3位置においては、永久磁石5がさらに図6中X方向へ移動、磁気センサー7に近づいていく。すると、磁気センサー7に備わる感磁パターン10の内部抵抗値がさらに減少するから、出力電圧値はさらに増加していく。そして、第3位置で出力電圧値がcとなる。この電圧値cによりトランジスタ20が駆動され、スイッチ出力Cが出力されるので、主弁体3が第3位置にあることを検出することができる。
【0033】
さらに、図7に示すように、スイッチ回路25に各スイッチ出力信号により、発光ダイオードを発光させる回路を形成しているので、主弁体3が各位置にある時に発光ダイオードが発光して、主弁体3の位置を検出することができる。例えば、各位置に対応して、発光ダイオードの発光色を変えれば、主弁体の位置検出を目視にて行なうことが可能となる。
【0034】
以上説明した通り第1の実施の形態に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁によれば、磁気センサーを用いているので、パイロット形切換弁の使用圧力や使用流量に関係なく、主弁体の位置検出をすることができる。また、流体流路に余分な回路を必要としないので小型化を図ることができる。さらに、永久磁石5、磁気センサー7、およびスイッチ回路25が、パイロット形切換弁1内に装着されていることによっても小型化が図られている。
【0035】
また、永久磁石5を、ピストン4の中心部に設けているので、永久磁石5を、磁気センサー7と一定の間隔を保ったまま平行移動させることができるため、主弁体3の位置検出の精度を向上させることができる。
【0036】
さらに、スイッチ回路25は、スイッチ出力を3点出力可能であって、それら3点のスイッチ出力に対応する基準電圧値をそれぞれ調整するための可変抵抗を備えているので、各基準電圧の大きさを各可変抵抗によって調整することができるため、主弁体3の全ストローク(左端、中間、右端)を検出することができる。
【0037】
また、磁気センサーの取付方法と取付位置を限定することにより、主弁体の位置検出点を3点取ることができる。さらに、発光ダイオードを用いてランプ表示することにより、電気信号に加えて、目視のみでも確実に主弁体の位置検出を行なうことができる。
【0038】
続いて、第2の実施の形態に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁について、図8,9を用いて説明する。図8は本実施の形態に係る弁位置検出スイッチの正面図、図9は同側面図である。ここで、第1の実施の形態の弁位置検出スイッチは、例えば10mm幅の小型電磁弁にも装着することが可能であるが、弁位置検出スイッチを装着した小型の切換弁をマニホールド化して使用する場合に、隣接する切換弁に装着され永久磁石が発生する磁界の影響を受けて、磁気センサーが誤作動することがある。例えば、図8において、遮磁板26がないとして磁気センサー7bに着目すると、磁気センサー7bは、永久磁石5bの磁界のみならず、永久磁石5a,5cの磁界を受けることになり、磁気センサー7bが誤作動する。
【0039】
そこで、第2の実施の形態に係るパイロット形切換弁の弁位置検出スイッチでは、磁気センサー7を磁性体の遮磁板26で覆設している。磁気センサーや永久磁石の取付方法、取付位置は第1の実施の形態と同様である。
【0040】
よって、遮磁板26について、図8,9を用いて説明する。遮磁板26は、図8に示すように、パイロット形切換弁の片側のみに取り付けられている。両側に取り付けても構わないが、コストアップを伴い、しかも片側取付けの場合と遮へい効果は同じなので、本実施の形態では、片側のみに遮磁板を取り付けている。また、遮磁板26の大きさは、図9に示すように、遮磁板26の幅L1 、長さL3 は、永久磁石5の長さをL2 、永久磁石5と磁気センサー7との取付ピッチ距離をL4 とすると、L1 /L2 >2,L3 /L4 >2の関係を満たすように決定すれば、隣接する永久磁石が発生する磁界の影響を無視することができる。また、遮磁板26の厚さは、0.1mm以上あればよいから、鉄板等でなく箔状のものを張り付けてもよい。
【0041】
本実施の形態では、遮磁板として強磁性体の鉄板を使用しているが、アモルファス金属板を使用することも可能である。この場合でも、遮磁板の大きさは上記した条件を満たしていればよい。
【0042】
以上説明した通り第2の実施の形態に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁によれば、遮磁板を有しているので、パイロット形切換弁をマニホールド化しても、隣接するパイロット形切換弁に装着された永久磁石が発生する磁界を遮へいしているので、各磁気センサーが誤作動することなく、正確に主弁体の位置を検出することができる。
【0043】
以上本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限ることなく、色々な応用が可能である。
例えば、本実施の形態では磁気センサーとして磁気抵抗素子を使用しているが、ホール素子等を使用することもできる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁によれば、パイロット信号圧を制御するオペレータ弁と、前記パイロット信号圧で駆動される主弁体と、該主弁体の位置を検出する弁位置検出スイッチとを備える弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁において、前記主弁体に接合されたピストンに永久磁石と、前記ピストンが嵌入かつ摺動し、前記パイロット信号圧が供給されるピストン室の外部に、前記永久磁石の移動により発生する磁気変化を検出する磁気センサーと、前記磁気センサーの検出信号に基づいて、弁位置検出信号を出力するスイッチ回路とを有するので、パイロット形切換弁の使用圧力や使用流量に関係なく、主弁体の位置検出をすることができ、流体流路に余分な回路を必要としないので小型化を図ることができる。また、永久磁石、磁気センサー、およびスイッチ回路は、切換弁内に装着されていることによっても小型化が図られている。
【0045】
さらに、本発明に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁では、永久磁石は、ピストンの中心部に設けられているので、永久磁石を、磁気センサーと一定の間隔を保ったまま平行移動させることができるため、弁位置の検出精度を向上させることができる。
【0046】
また、本発明に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁では、スイッチ回路は、スイッチ出力を3点出力可能であって、それら3点のスイッチ出力に対応する基準電圧値をそれぞれ調整するための可変抵抗を備えているので、各基準電圧の大きさを各可変抵抗によって調整することができるため、主弁体の全ストローク(左端、中間、右端)を検出することができる。
【0047】
さらに、磁気センサーの取付方法と取付位置を限定することにより、主弁体の位置検出点を3点まで取ることができる。また、遮磁板を有しているので、パイロット形切換弁をマニホールド化しても、隣接するパイロット形切換弁に装着された永久磁石が発生する磁界を遮へいしているので、各磁気センサーが誤作動することなく、正確に主弁体の位置を検出することができる。
【0048】
また、発光ダイオードを用いてランプ表示することにより、電気信号に加えて、目視のみでも確実に主弁体の位置検出を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁の断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る磁気センサーの構成を示す概念図である。
【図3】(a)は磁気センサーの取付方法(垂直取付)についての説明図、(b)は同取付状態での出力電圧を示す図である。
【図4】(a)は磁気センサーの取付方法(水平取付)についての説明図、(b)は同取付状態での出力電圧を示す図である。
【図5】磁気センサーの抵抗変化を電圧値に変換する電気回路の回路図である。
【図6】磁気センサーと永久磁石の各位置関係に対して、出力される出力電圧を示す図である。
【図7】第1の実施の形態に係るスイッチ回路の回路図である。
【図8】第2の実施の形態に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁の正面図である。
【図9】第2の実施の形態に係る弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁の側面図である。
【図10】従来の圧力スイッチの一種であるインジケータ・ランプの断面図である。
【符号の説明】
1 パイロット形切換弁
2 弁位置検出スイッチ
3 主弁体
4 ピストン
5 永久磁石
6 ピストン室
7 磁気センサー
25 スイッチ回路
Claims (2)
- パイロット信号圧を制御するオペレータ弁と、前記パイロット信号圧で駆動される主弁体(3)と、該主弁体(3)の位置を検出する弁位置検出スイッチ(2)と、を備える弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁(1)において、
前記主弁体(3)に接合されたピストン(4)の端部に設けられた永久磁石(5)と、
前記ピストン(4)が嵌入かつ摺動し、前記パイロット信号圧が供給されるピストン室(6)の外部に、磁気感応薄膜で形成されている感磁パターン(10)と周囲の温度の変化を補償する温度補償パターン(11)とが90度の位相差を持つように形成され、前記永久磁石(5)の移動により前記温度補償パターン(11)のパターン線の長手方向に対して直角に磁界を受けることにより前記感磁パターン(10)の抵抗変化と前記温度補償パターン(11)の抵抗変化とが起こり、前記感磁パターン(10)の抵抗変化と前記温度補償パターン(11)の抵抗変化とが合成されて出力電圧の波形がプラス側とマイナス側に振れて中心部がプラス側に突出する略W形の波形を描くように前記永久磁石(5)と略対向するように基板を立てた状態で設置される磁気センサー(7)と、
前記磁気センサー(7)から略W形に出力される出力電圧の中心部より片側であって、ゼロを挟んで前記マイナス側と前記プラス側との間でリニアに出力される範囲(V)に基づいて、弁位置検出信号を出力するスイッチ回路(25)とを備え、
前記永久磁石(5)、前記磁気センサー(7)、および前記スイッチ回路(25)は、切換弁内に装着されており、
第1ポート(P)と第2ポート(B)、第3ポート(A)と第4ポート(R)が連通している状態であって、出力電圧の波形がマイナス側に振れるときの前記永久磁石(5)の位置を第1位置とし、
第1ポート(P)と第3ポート(A)、第2ポート(B)と第4ポート(R)が連通している状態であって、出力電圧の波形がプラス側に振れるときの前記永久磁石(5)の位置を第3位置とし、
前記第1位置と前記第3位置の中間の位置であって、出力電圧の波形がゼロとなるときの前記永久磁石(5)の位置を第2位置とすること、
を特徴とする弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁(1)。 - 請求項1に記載する弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁(1)において、
前記磁気センサー(7)を磁性体の遮磁板(26)で覆設していること、
を特徴とする弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁(1)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002239103A JP3805291B2 (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | 弁位置検出スイッチ付パイロット形切換弁 |
Applications Claiming Priority (1)
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