JP3804433B2 - 金属管圧延方法及び金属管圧延装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属管の圧延方法、及び金属管の圧延に用いる金属管圧延装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、継目無鋼管を製造する方法の1つとしてマンネスマンマンドレルミル方式がある。マンネスマンマンドレルミル方式は、鋼片を加熱炉で加熱した後、穿孔及び粗圧延が可能である粗圧延機により穿孔して中空素材とする。次に複数の2ロールスタンドで構成されたマンドレルミルを用いて前記中空素材を圧延して素管とし、該素管を定径圧延機によって仕上圧延することにより、又は前記素管を再加熱炉で再加熱した後に定径圧延機によって仕上圧延することにより、所定の肉厚、外径寸法に仕上げて継目無鋼管の製品を製造する方法である。
【0003】
図3は、マンドレルミルの構成を示す模式的側面図である。図中20s,20s,…はパスラインX−Xに沿って設置された圧延スタンドであり、各圧延スタンド20sは、1対の孔型圧延ロール20,20により構成され、圧延スタンド20s,20s,…における圧延ロール20,20,…の回転軸は交互に90゜ずらした配置となるように構成されている。
【0004】
金属管1は、マンドレルバー4を挿入され、前記マンドレルミルを構成する各圧延スタンド20s,20s,…の一対の圧延ロール20,20間に噛み込まれ、該一対の圧延ロール20,20が互いに逆向きに回転することにより圧延されつつ移動する。図4はマンドレルミルの1つの圧延スタンド20sの構成を示す部分断面正面図である。前記金属管1は、前記圧延スタンド20sを通過することにより、前記一対の圧延ロール20,20と前記マンドレルバー4との間隔Lにより決定される肉厚を有するように圧延される。また、複数の圧延スタンド20s,20s,…において前記間隔Lが順次減少しており、前記複数の圧延スタンド20s,20s,…により順次圧延されることにより所要の肉厚を有する製品となる。
【0005】
マンドレルミル方式を用いた場合、圧延後の素管の肉厚を変更するためには、素管肉厚目標値に応じて各圧延スタンド20s,20s,…の前記圧延ロール20,20とマンドレルバー4との間隔Lを変える必要がある。該間隔Lを変更する方法としては、孔径が異なる圧延ロールへ交換する方法、圧延ロールのロール間距離を調整することにより圧延ロールとマンドレルバーとの間隔を変更する方法、及び直径寸法の異なるマンドレルバーへ交換する方法とが考えられる。
【0006】
圧延ロール20を孔径が異なる別の圧延ロール20へ交換する方法では、交換作業が煩雑であり多大な時間を要するため、製品の製造における稼働率が大幅に低下し、非現実的である。
【0007】
また、圧延ロール20のロール間距離を調整することにより圧延ロール20とマンドレルバー4との間隔Lを変更する方法では、マンドレルミルによる圧延後の素管の肉厚が周方向で不均一となり偏肉が発生する。図5は、圧延ロール20,20の位置を変更した場合の1つの圧延スタンドの構成を示す部分断面正面図である。図中L1は、圧延ロール20,20のロール間距離を減少させた場合において、前記圧延ロール20とマンドレルバー4とにおける圧下方向の間隔である。間隔L1は、圧下方向に対して直交する方向の圧延ロール20とマンドレルバー4との間隔L2より小さくなる。また、前記圧延スタンド20sの前又は後に位置する圧延スタンド20sは、前記直交方向に圧下することにより肉厚を制御する。従って、圧延スタンド20sの圧下方向に対して±45゜の方向において最も肉厚が厚くなり、偏肉が生じて周方向に不均一な肉厚となる。逆に圧延ロール20,20の位置を互いに離隔する方向へ変更した場合も、前記±45゜の方向において最も肉厚が薄くなり、やはり偏肉が生じる。
【0008】
これに対して、マンドレルバー4を直径寸法の異なる別のマンドレルバー4へ交換する場合は、圧延ロール20とマンドレルバー4との間隔Lは前記マンドレルバー4の周方向において均一とすることができるため、金属管1を均一な肉厚で圧延することができ、従来もこの方法が多く用いられている。
【0009】
しかしながら実際のマンドレルミルによる圧延においては、金属管1の肉厚目標値を0.5mmピッチで変更するため、所定外径用の圧延ロールに対し、1mmピッチで外径の異なるマンドレルバーを用意する必要があり、多種のマンドレルバーが必要となる。また、肉厚目標値を0.5mm以下のピッチで変更する場合には、更に多種のマンドレルバーが必要となる。
【0010】
マンドレルミルによる圧延では、圧延後に金属管からマンドレルバー4を引き抜き、該マンドレルバー4の冷却、潤滑剤の塗布などの処理が必要であるため、通常は同一外径のマンドレルバー4が10本程度必要であり、多種の外径を有するマンドレルバー4を保有する場合、膨大な数のマンドレルバー4を保有する必要がある。さらに、マンドレルバー4の外径を変更する場合であっても、圧延ロール20,20のロール間距離が正確に設定されていないとき、前記圧延ロール20,20とマンドレルバー4との間隔Lは周方向に不均一となり偏肉が生じる。
【0011】
前述した問題点を解消するため、複数備えられた圧延スタンド20s,20s,…の終端に4つの圧延ロール20,20,20,20により構成される4ロールスタンドを備えるマンドレルミルを用いる圧延方法が特開平6−87008号に開示されている。
【0012】
図6は前記4ロールスタンド200sの構成を示す部分断面正面図である。前記4ロールスタンド200sは、圧延ロール20,20,20,20がパスラインの周りに4等配され、隣り合う圧延ロール20,20,20,20の回転軸は互いに直交するよう構成されている。また、前記4ロールスタンド200sは、該4ロールスタンド200sを構成する圧延ロール20,20,20,20の回転軸と、直前の2ロールの圧延スタンド20sを構成する圧延ロール20,20の回転軸とがなす角度が45゜となるようにして前記圧延スタンド20s,20s,…の終端に取り付けられている。
【0013】
前記4ロールスタンド200sを終端に用いたマンドレルミルでは、圧延ロール20,20での圧延により生じた金属管1の偏肉は、終端に位置する前記4ロールスタンド200sにより4方向から圧延されることにより矯正される。従って、マンドレルミルでの圧延に要求される肉厚に変更がある場合、前記4ロールスタンド200sにより矯正可能な偏肉の範囲内においては、外径の異なる他のマンドレルバー4への交換なしに前記圧延ロール20,20間距離Lを変更することにより対処することができるため、前記マンドレルバー4の種類、数量を削減することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、マンドレルミルを用いる圧延では、複数の圧延スタンド20s,20s,…により圧延された金属管1の先端形状が均一に整っていない場合、前記金属管1は前記4ロールスタンド200sに均一に噛み込まれず、隣り合う圧延ロール20,20の隙間からはみ出る、また、正しく噛み込まれずに詰まるなど圧延トラブルを生じることがある。
【0015】
さらに、前記4ロールスタンド200sを用いる圧延と前記圧延スタンド20sのみを用いる圧延とを比較した場合、前記4ロールスタンド200sを用いる圧延の方が金属管と該金属管に挿通されたマンドレルバー4とが緊密に接するため、圧延後に金属管からマンドレルバー4を引き抜くことができないというトラブルが発生する可能性がある。
【0016】
本発明は斯かる事情を鑑みてなされたものであり、マンドレルミルでの圧延後の金属管の偏肉が最小となるよう圧延ロールの回転数及びロール間距離を設定し、また、前記偏肉を抑制し仕上肉厚目標値を実現すべく仕上ロールの回転数を設定することにより偏肉を抑制でき、保有すべきマンドレルバーの数量を削減することが可能であり、また、金属管の噛み込み不良による圧延トラブル及びマンドレルバーを金属管から引き抜くときのトラブルを回避することができる金属管圧延方法及び金属管圧延装置を提供することを目的とする。
【0017】
また、定径圧延機により仕上圧延可能な肉厚の許容範囲内において金属管の周方向の偏肉量が所定値以下となるように素管肉厚目標値を決定し、さらに、マンドレルミルにより圧延された金属管の先行材の肉厚の偏肉実績値、又は、前記定径圧延機により仕上圧延された金属管の先行材の肉厚の偏肉実績値に基づき、前記素管肉厚目標値を補正して前記金属管の後続材の圧延に反映させることにより、金属管の偏肉の発生を更に抑制することができる金属管圧延方法及び金属管圧延装置を提供することを目的とする。
【0018】
さらに、前記圧延ロールの回転数及びロール間距離又は仕上ロールの回転数の設定が変更された場合であっても、該変更に応じて管端薄肉化制御の制御量を変更し、金属管の端部を薄肉化して長手方向の肉厚を均一化することができる金属管圧延方法及び金属管圧延装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る金属管圧延方法は、複数の圧延スタンドを備え、対向する2圧延ロールの回転軸方向が相前後する圧延スタンドで90°ずらせて配置してあるマンドレルミルを用いてマンドレルバーを挿通された金属管を圧延ロールにより圧延して素管とし、更に仕上ロールを具備する定径圧延機を用いて仕上圧延して金属管製品とする金属管圧延方法において、前記マンドレルミルでの圧延後における素管の素管肉厚目標値を、該素管の周方向の最大肉厚と最小肉厚との差である偏肉量が所定値以下となるように、前記マンドレルバーの外径を含む演算式を用いて、前記定径圧延機により仕上げ圧延可能な範囲内にて決定し、決定された素管肉厚目標値を実現すべく前記圧延ロールの回転数及びロール間距離を設定し、一方、前記素管肉厚目標値又は前記マンドレルミルでの圧延後の素管の素管肉厚実績値と、前記定径圧延機での仕上圧延後における金属管製品の仕上肉厚目標値とに基づき、該仕上肉厚目標値を実現すべく仕上ロールの回転数を設定することを特徴とする。
【0021】
第2発明に係る金属管圧延方法は、第1発明に記載の金属管圧延方法において、前記マンドレルミルにより圧延された金属管の先行材の素管肉厚の偏肉実績値、又は、前記定径圧延機により仕上圧延された金属管の先行材の仕上肉厚の偏肉実績値に基づき、前記金属管の後続材のマンドレルミルによる圧延に反映すべく前記素管肉厚目標値を補正することを特徴とする。
【0022】
第3発明に係る金属管圧延方法は、第1発明又は第2発明に記載の金属管圧延方法において、前記圧延ロールの回転数及びロール間距離又は仕上ロールの回転数の設定に応じ、前記定径圧延機により仕上圧延された金属管製品の端部を薄肉化する管端薄肉化制御の制御量の変更を行うことを特徴とする。
【0023】
第4発明に係る金属管圧延装置は、複数の圧延スタンドを備え、対向する2圧延ロールの回転軸方向が相前後する圧延スタンドで90°ずらせて配置してあり、マンドレルバーを挿通された金属管を圧延して素管とするマンドレルミルと、仕上ロールを具備し、前記素管を仕上圧延して金属管製品とする定径圧延機とを備える金属管圧延装置において、前記マンドレルミルにより圧延された後の素管の素管肉厚の周方向偏肉実績値、又は前記定径圧延機により仕上圧延された後の金属管製品の仕上肉厚の周方向偏肉実績値を測定する肉厚計と、該肉厚計によって測定された偏肉実績値が所定値以下となるように、前記マンドレルバーの外径に基づいて前記圧延ロールのロール間距離及び回転数を算出する第1の演算手段と、前記マンドレルミルでの圧延後における素管の素管肉厚目標値又は前記マンドレルミルでの圧延後の素管の素管肉厚実績値及び前記定径圧延機での仕上圧延における金属管の仕上肉厚目標値に基づいて前記仕上ロールの回転数を算出する第2の演算手段と、前記第1の演算手段により算出された前記圧延ロールのロール間距離及び回転数、並びに前記第2の演算手段により算出された前記仕上ロールの回転数に基づき、前記圧延ロールのロール間距離及び回転数、並びに前記仕上ロールの回転数を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0024】
第1発明に係る金属管圧延方法及び第4発明に係る金属管圧延装置による場合は、マンドレルバーの外径を含む演算式を用いてマンドレルミルにより圧延された金属管に生じている周方向の偏肉量が定径圧延機による仕上げ圧延可能な所定値以下となるように圧延ロールの回転数及びロール間距離を設定する一方、前記素管肉厚目標値又は素管肉厚実績値と仕上肉厚目標値に基づき、仕上ロールの回転数を設定することにより、マンドレルミルでの圧延後の素管に生じる周方向の偏肉を所定の許容値以下として、保有すべきマンドレルバーの数量を削減し、また、金属管の噛み込み不良による圧延トラブル及びマンドレルバーを金属管から引き抜くときのトラブルを回避する。
【0026】
第2発明に係る金属管圧延方法による場合は、マンドレルミルにより圧延された金属管の先行材の素管肉厚の偏肉実績値、又は、定径圧延機により仕上圧延された金属管の先行材の仕上肉厚の偏肉実績値に基づき、前記金属管の後続材の圧延に反映すべく前記素管肉厚目標値を補正するため、マンドレルミルでの圧延回数が増えるに従い偏肉を抑制することができる。
【0027】
第3発明に係る金属管圧延方法による場合は、マンドレルミルの圧延ロールの回転数、ロール間距離、又は定径圧延機の仕上ロールの回転数が変更された場合であっても、金属管の長手方向端部の薄肉化制御が可能であり、金属管製品の長手方向の肉厚を均一にすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る金属管圧延方法を実施するためのマンドレルミル及び定径圧延機の構成を示す模式図である。マンドレルミル2は、パスラインX−Xに沿って複数の圧延スタンド20s,20s,…を配してなり、各圧延スタンド20sは1対の孔型圧延ロール20,20を具備し、隣り合う圧延スタンド20s,20s,…における圧延ロール20,20の回転軸は交互に90゜ずらした配置となっている。
【0029】
前記マンドレルミル2の出側には定径圧延機3が配置されている。マンドレルミル2と定径圧延機3とはタンデムに配置され、素管1bがマンドレルミル2から全て抜けきる前に定径圧延機3に噛み込むようになしてある。定径圧延機3は、前記パスラインX−Xに沿って複数の仕上スタンド30s,30s,…を配してなり、各仕上スタンド30sは一対の孔型を有する仕上ロール30,30,…を具備し、仕上スタンド30s,30s,…における前記仕上ロール30,30,…の回転軸は、交互に90゜ずらした配置となっている。なお、マンドレルミル2及び定径圧延機3の配置において、素管1bがマンドレルミル2から全て抜けきった後に定径圧延機3に噛み込むようになす場合もあり、その場合はマンドレルミル2と定径圧延機3との間に再加熱炉を配置することが可能となる。
【0030】
前記圧延ロール20,20,…及び前記仕上ロール30,30,…には、それぞれを回転駆動するためのモータ21,21,…及びモータ31,31,…と、ロール間距離を調節するためのロール圧下装置22,22,…及びロール圧下装置32,32,…とが備えられている。また、前記マンドレルミル2の出側には、パスラインX−Xの周方向所定位置に放射線式肉厚計40が設けられている。なお、該肉厚計40は、本実施の形態において示す放射線式のものの他、素管1bの内径をマンドレルバー4の外径と同一と仮定し、周方向複数箇所における素管1bの外径を測定することにより肉厚を測定する方法を用いてもよい。
【0031】
肉厚計40は、マンドレルミル2により圧延された素管1bの肉厚を、周方向の複数箇所(マンドレルミル2の圧延ロール20の回転軸に対して0゜及び45゜方向の2箇所、又はさらに90゜及び135゜方向を加えた4箇所)において測定し、各箇所における肉厚、偏肉量(0゜又は90゜方向及び45゜又は135゜方向における最大肉厚と最小肉厚との差)及び偏肉発生位置を求め、これらの測定値を演算処理部6へ入力する。該演算処理部6は、前記測定値に基づき、圧延ロール20のロール間距離及び回転数並びに仕上ロール30の回転数を算出し、圧延制御部5へ出力する。該圧延制御部5は、前記演算処理部6から入力されたロール間距離及び回転数に関するデータに基づき、モータ21,21,…及びモータ31,31,…と、ロール圧下装置22,22,…及びロール圧下装置32,32,…とを個別に制御する。
【0032】
マンドレルバー4を挿通された中空素材1aは、マンドレルミル2の圧延スタンド20sを構成する圧延ロール20,20の間に噛み込まれ、該圧延ロール20,20がモータ21によって回転駆動されることにより複数ある圧延スタンド20s,20s,…を順次移動し、またロール圧下装置22により前記圧延ロール20,20のロール間距離が調整され、前記中空素材1aは圧延される。
【0033】
マンドレルミル2により圧延されて得られた素管1bは、前記肉厚計40により周方向の複数箇所における素管肉厚と偏肉量とが求められた後、後続する定径圧延機3の仕上スタンド30sを構成する仕上ロール30,30の間に噛み込まれる。モータ31により前記仕上ロール30,30が回転駆動され、回転数が調整されることにより、前記素管1bはマンドレルバー4を引き抜かれつつ移動し圧延され、所要の肉厚、外径を有する金属管製品1cとなる。
【0034】
前記演算処理部6における制御内容を図2に示すフローチャートに基づき説明する。前記演算処理部6は、マンドレルミル2の圧延ロール20,20の孔径と、マンドレルバー4の外径とが入力されており、前記圧延ロール20,20と前記マンドレルバー4との間隔が円周方向に略均一となるように、素管1bの第1肉厚目標値t1を算出する(S1)。前記圧延ロール20,20の孔径(半径)をR、マンドレルバー4の外径半径をrとした場合、前記第1肉厚目標値t1は、
t1=(R−r)
となる。
【0035】
前記第1肉厚目標値t1を算出する際には、肉厚計40により測定されたマンドレルミル2による圧延後の素管1bの素管肉厚実績値及び偏肉実績値に基づいて補正する(S2)。素管肉厚実績値及び偏肉実績値に基づく補正によれば、マンドレルミル2のロール間距離の設定誤差を吸収することができる。マンドレルミル2の圧延ロール20の回転軸は隣り合う圧延スタンド20s,20sとの間において90゜ずらして配置されているため、偏肉の最大値及び最小値が生じる素管1bの周方向位置は、互いに45゜ずれている。即ち、圧延ロール20の回転軸方向位置及び該回転軸に対して45゜ずれた位置に偏肉が生じる。従って、圧延ロール20の回転軸方向に最大偏肉が生じている場合は、ロール間距離を小さくするように変更し、また、圧延ロール20の回転軸に対して45゜ずれた方向に最大偏肉が生じている場合は、ロール間距離を大きくするように変更する。
【0036】
経験上、圧延後の素管1bに生じる偏肉量(最大肉厚と最小肉厚との差)は、素管肉厚目標値の変更量に対して1/3程度変化することが知られている。従って、肉厚計40により得られた素管肉厚実績値及び前記第1肉厚目標値t1から素管1bに生じた偏肉量Xを算出し、該偏肉量Xの3倍に相当する分だけ、前記の偏肉発生方向に基づいて増加又は減少させて素管肉厚目標値t1を補正する。即ち、補正後の第1肉厚目標値t1は、
t1=(R−r±3X)
となる。ただし、上式中の±は、前記の偏肉発生方向に従って選択する。
【0037】
なお、前記第1肉厚目標値t1は、第1肉厚目標値t1を任意に仮定し、塑性変形モデルに基づいて前記第1肉厚目標値t1の修正値及び偏肉量を求めて補正することを繰り返し行うことにより算出してもよい。また、前記素管肉厚目標値の変更量に対する偏肉量の変化量は、塑性変形モデルに基づいて算出してもよい。
【0038】
次に、定径圧延機3の能力により決定され演算処理部6に予め入力されている定径圧延機3による張力fのとり得る範囲内において、前記張力fを任意に仮定し(S3)、前記張力f及び定径圧延機3での圧延による金属管製品1cの仕上肉厚目標値(製品に要求される肉厚寸法)によりマンドレルミル2による第2肉厚目標値t2を算出する(S4)。前記仕上肉厚目標値をT、定径圧延機3により張力fで圧延された素管1bの肉厚変化量をΔtとした場合、前記第2肉厚目標値t2は、
t2=(T+Δt)
となる。
【0039】
前記第1肉厚目標値t1と前記第2肉厚目標値t2との差分値(t1−t2=(R−r±3X)−(T+Δt))を算出し、該差分値の絶対値(|t1−t2|)と、演算処理部6に予め入力されている所定の許容量αとの大小を比較する(S5)。第1肉厚目標値t1と第2肉厚目標値t2との差分値の絶対値が許容量α以下である場合、前記第1肉厚目標値t1及び前記張力fが最終決定値となる(S10)。
【0040】
第1肉厚目標値t1と第2肉厚目標値t2との差分値の絶対値が、前記所定の許容量αより大きい場合、定径圧延機3の能力に基づき予め設定された張力の許容範囲内で張力fの変更が可能かを判別する(S6)。張力fの変更が不可能な場合は、前記第2肉厚目標値t2及び張力fを最終決定値とする(S10)。
【0041】
定径圧延機3の張力fが変更可能である場合、前記差分値が正の値か負の値かを判別し(S7)、定径圧延機3の張力の変更を行う。前記差分値が正の値である場合(t1−t2>0)、張力fを演算処理部6に予め入力されている所定の変化量Δfだけ増やし(S8)、変更した張力fと前記仕上肉厚目標値Tとからマンドレルミル2の第2肉厚目標値t2を算出する。また、前記差分値が負の値である場合(t1−t2<0)、張力fを所定の変化量Δfだけ減らし(S9)、変更した張力fと前記仕上肉厚目標値Tとからマンドレルミル2の第2肉厚目標値t2を算出する。以下、第1肉厚目標値t1と第2肉厚目標値t2との差分値の絶対値が許容量α以下となるか、定径圧延機3の張力変更が不可能となるまでS4〜S9の動作を繰り返し、肉厚目標値及び張力を決定する(S10)。
【0042】
最終的に決定された肉厚目標値及び張力に基づき、公知の方法を用い、マンドレルミル2の圧延ロール20,20,…の回転数及びロール間距離を算出し(S11)、続いて定径圧延機3の仕上ロール30,30,…の回転数及びロール間距離を算出する(S12)。
【0043】
また、定径圧延機3により張力を利用した仕上圧延を行う場合、素管1bの両端部のみ張力が加わらず他の部分と比較して肉厚が厚くなるため、これを抑制して均一な肉厚に制御する、即ち薄肉化制御をする必要が生じる。管端の薄肉化制御の手法は、従来より知られているため詳述は避けるが、マンドレルミル2による圧延時に圧延ロール20,20のロール間距離を制御して前記素管1bの両端部を薄肉化する方法と、定径圧延機3による張力圧延時に仕上ロール30,30の回転数を制御して前記両端部に張力がかかるようにする方法とがある。本発明に係る金属管圧延方法では、演算処理部6において定径圧延機3の張力を変更する(S8,S9)場合は、圧延ロール20,20のロール間距離又は仕上ロール30,30の回転数の算出(S11,S12)の際に、上述した方法の一方又は両方を用い、前記圧延ロール20,20のロール間距離又は前記仕上ロール30,30の回転数を適宜補正することにより管端の薄肉化を行う。薄肉化において肉厚は、仕上肉厚目標値Tまで薄肉化し、また、薄肉化の対象となる素管1bの管端からの範囲は、圧延される金属管の材料、圧延寸法等により実績に基づいて予め設定された範囲で行う。
【0044】
このような金属管圧延方法及び金属管圧延装置によれば、マンドレルミル2での圧延後に生じる素管1bの偏肉を抑制でき、保有すべきマンドレルバー4の数量を削減することが可能であり、また、4ロールスタンドを用いた場合に生じる素管1bの噛み込み不良による圧延トラブル及びマンドレルバー4を素管1bから引き抜くときのトラブルを回避することができる。
【0045】
また、定径圧延機3により仕上圧延可能な肉厚の許容範囲及び仕上肉厚目標値Tに基づき素管1bの周方向の肉厚偏差が所定値以下となるように素管肉厚目標値を設定し、素管肉厚実績値に基づき前記素管肉厚目標値を補正することにより、素管1bの偏肉の発生を更に抑制することができる。
【0046】
さらに、マンドレルミル2の圧延ロール20の回転数及びロール間距離、又は、定径圧延機3の仕上ロール30の回転数の設定が変更された場合であっても、管端薄肉化制御の制御量を変更することにより、金属管製品1cの長手方向端部の肉厚を均一化することができる。
【0047】
なお、本実施の形態において肉厚計40はマンドレルミル2の出側に設置したが、定径圧延機3の出側に設置してもよい。肉厚計40を定径圧延機3の出側に設置した場合、前記肉厚計40から得られる金属管製品1cの周方向の複数箇所の仕上肉厚値に基づき周方向に生じた偏肉量を算出し、偏肉実績値に基づき前述と同様に素管肉厚目標値の補正を行う。また、本実施の形態では、マンドレルミル2と定径圧延機3とが一直線的に列設(タンデム配置)され、金属管が連続的に圧延される場合の方法について説明したが、マンドレルミル2及び定径圧延機3を離して配置し、圧延工程を複数に分ける圧延方法においても同様の効果を奏することができる。また、マンドレルミル2の圧延ロール20の圧下位置を変更した場合の偏肉の変化量として経験値に基づいく値を用いて説明したが、幾何学的計算、塑性変形モデルによる計算に基づいて計算してもよいことを言うまでもない。さらに、定径圧延機3は、本実施の形態において示した2ロール方式の他、3ロール方式であってもよい。
【0048】
【発明の効果】
第1発明に係る金属管圧延方法及び第4発明に係る金属管圧延装置によれば、マンドレルミルでの圧延後に生じる金属管の周方向の偏肉を抑制でき、保有すべきマンドレルバーの数量を削減することが可能であり、また、金属管の噛み込み不良による圧延トラブル及びマンドレルバーを金属管から引き抜くときのトラブルを回避することができる。
【0049】
第2発明に係る金属管圧延方法によれば、マンドレルミルでの圧延による周方向の偏肉の発生を更に抑制することのできる、より適切な肉厚目標値を得ることが可能である。
【0050】
第3発明に係る金属管圧延方法によれば、定径圧延機の仕上圧延条件に変更があった場合であっても、金属管の端部の薄肉化制御を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属管圧延方法を実施するためのマンドレルミル及び定径圧延機の構成を示す模式図である。
【図2】本発明に係る金属管圧延装置が備える演算処理部の制御内容を示すフローチャートである。
【図3】マンドレルミルの構成を示す模式的側面図である。
【図4】マンドレルミルの構成を示す部分断面正面図である。
【図5】圧延ロールの位置を変更した場合のマンドレルミルの構成を示す部分断面正面図である。
【図6】4ロールスタンドを用いたマンドレルミルの構成を示す部分断面正面図である。
【符号の説明】
1 金属管
1a 中空素材
1b 素管
1c 金属管製品
2 マンドレルミル
3 定径圧延機
4 マンドレルバー
5 圧延制御部
6 演算処理部
20 圧延ロール
20s 圧延スタンド
21,31 モータ
22,32 ロール圧下装置
30 仕上ロール
30s 仕上スタンド
40 肉厚計
Claims (4)
- 複数の圧延スタンドを備え、対向する2圧延ロールの回転軸方向が相前後する圧延スタンドで90°ずらせて配置してあるマンドレルミルを用いてマンドレルバーを挿通された金属管を圧延ロールにより圧延して素管とし、更に仕上ロールを具備する定径圧延機を用いて仕上圧延して金属管製品とする金属管圧延方法において、
前記マンドレルミルでの圧延後における素管の素管肉厚目標値を、該素管の周方向の最大肉厚と最小肉厚との差である偏肉量が所定値以下となるように、前記マンドレルバーの外径を含む演算式を用いて、前記定径圧延機により仕上げ圧延可能な範囲内にて決定し、決定された素管肉厚目標値を実現すべく前記圧延ロールの回転数及びロール間距離を設定し、一方、前記素管肉厚目標値又は前記マンドレルミルでの圧延後の素管の素管肉厚実績値と、前記定径圧延機での仕上圧延後における金属管製品の仕上肉厚目標値とに基づき、該仕上肉厚目標値を実現すべく仕上ロールの回転数を設定することを特徴とする金属管圧延方法。 - 前記マンドレルミルにより圧延された金属管の先行材の素管肉厚の偏肉実績値、又は、前記定径圧延機により仕上圧延された金属管の先行材の仕上肉厚の偏肉実績値に基づき、前記金属管の後続材のマンドレルミルによる圧延に反映すべく前記素管肉厚目標値を補正することを特徴とする請求項1に記載の金属管圧延方法。
- 前記圧延ロールの回転数及びロール間距離又は仕上ロールの回転数の設定に応じ、前記定径圧延機により仕上圧延された金属管製品の端部を薄肉化する管端薄肉化制御の制御量の変更を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属管圧延方法。
- 複数の圧延スタンドを備え、対向する2圧延ロールの回転軸方向が相前後する圧延スタンドで90°ずらせて配置してあり、マンドレルバーを挿通された金属管を圧延して素管とするマンドレルミルと、仕上ロールを具備し、前記素管を仕上圧延して金属管製品とする定径圧延機とを備える金属管圧延装置において、
前記マンドレルミルにより圧延された後の素管の素管肉厚の周方向偏肉実績値、又は前記定径圧延機により仕上圧延された後の金属管製品の仕上肉厚の周方向偏肉実績値を測定する肉厚計と、該肉厚計によって測定された偏肉実績値が所定値以下となるように、前記マンドレルバーの外径に基づいて前記圧延ロールのロール間距離及び回転数を算出する第1の演算手段と、前記マンドレルミルでの圧延後における素管の素管肉厚目標値又は前記マンドレルミルでの圧延後の素管の素管肉厚実績値及び前記定径圧延機での仕上圧延における金属管の仕上肉厚目標値に基づいて前記仕上ロールの回転数を算出する第2の演算手段と、前記第1の演算手段により算出された前記圧延ロールのロール間距離及び回転数、並びに前記第2の演算手段により算出された前記仕上ロールの回転数に基づき、前記圧延ロールのロール間距離及び回転数、並びに前記仕上ロールの回転数を制御する制御手段とを有することを特徴とする金属管圧延装置。
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