JP3804122B2 - 電子レンジ用包装体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、任意の形状に製箱した紙容器の底部にトレー状に成形した発熱積層体を装着し、食用油脂でまぶしたコーンを乗せて電子レンジでポップさせる電子レンジ用包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、発熱層を含む積層体を、耐油耐熱性等の処理が施された容器に装着し、電子レンジで調理ができるようにした電子レンジ用包装体が知られている。なかでも、大人も子供も楽しみながら電子レンジで簡単に調理ができるポップコーン用の電子レンジ用包装体が、数多く提案され、実用化されている。
【0003】
例えば、図5は、耐熱耐油性の紙とプラスチックシートから構成された円筒状のカップ容器の底板31の裏面に、耐熱性フィルム23上にマイクロ波を受けて発熱する金属蒸着層22を設けて、この上から基材紙21を貼り合わせた発熱積層体20を前記耐熱性フィルム23を内側にして貼着し、カップ容器内に食用油脂をまぶした処理コーンPを収容し、図示はしないが、調理の際の蒸気を逃がす小孔を設けた蓋体を被せ、所定の時間電子レンジにかけて処理コーンをホップさせる電子レンジ用包装体30である。さらに、図6は、円筒状のカップ容器(上記と同様に構成されたカップ容器)の底板31の内面に、前記と同様の発熱層を有する発熱積層体20を、基材紙21を内側にしてヒートシール等により貼着した、ポップコーン用の電子レンジ用包装体30である。
【0004】
しかしながら、図5に示す電子レンジ用包装体30は、発熱積層体20と処理コーンPとの間に、カップ容器30の底板31が介在するので、発熱積層体20の熱が伝わり難い。そのために、処理コーンPの未ホップ粒が多くなることがある。そこで、処理コーンPの未ホップ粒を無くすため、長時間電子レンジにかけると、今度はコーンが焦げるなどの問題が起こる。
また、図6に示す電子レンジ用包装体30は、加熱すると発熱積層体20の接着面とカップ容器の底板31との間や基材紙21と発熱層との間にコーンをまぶした食用油脂が溶けて浸透して、発熱積層体20の両端部が上方にカールして剥がれたり、基材紙21と発熱層とが剥がれたりする(図示はしない)。従って、発熱積層体20が剥がれると処理コーンPのホツプ率が低下することになり、また剥がれた部分が焦げるなどの問題が発生した。
さらに加えて、これらのカップ容器30は全て耐油性にする必要があり、コスト高となる。従って、容器の容量を大きくすることも、さらにコストを上昇させることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ポップコーン等を電子レンジで調理を行っても、油漏れ等のが起こらないような発熱積層体の形状とすることにより、容器においても通常の紙箱の使用を可能とした電子レンジ用包装体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、任意の形状に製箱された紙容器の底部に、発熱積層体を装着してなる電子レンジ用包装体において、前記発熱積層体がフランジ付であり、耐熱性フィルムの少なくとも片面に、金属又は金属酸化物の蒸着層を設け、該蒸着層側に基材紙に貼り合わせてなり、該基材紙を外側にして、前記紙容器の形状に合わせトレー状に、フランジの端面が紙容器の内壁にぴったり収まる大きさに成形したことを特徴として、このトレー状の発熱積層体を、前記紙容器の内側底部に装着した電子レンジ用包装体である。
【0007】
また、この電子レンジ用包装体が、食用油脂でまぶしたコーンを乗せるポップコーン調理用としたことを特徴とするものである。
【0008】
さらに、前記紙容器が、四角形、六角形等の形状としたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図に基づき実施の形態を説明する。図1は、本発明の参考例および実施例における発熱積層体を示すもので、(A)は、シート状の発熱積層体の断面説明図であり、(B)は、トレー状に成形した発熱積層体の一例を示す断面説明図であり、(C)は、フランジ付のトレー状に成形した発熱積層体の一例を示す断面説明図である。また、図2は、本発明の参考例の一実施例における電子レンジ用包装体の説明図であり、図3は、本発明の実施例における電子レンジ用包装体の説明図である。
【0010】
本発明は、図3に示すように、四角形や六角形等の任意の形状に製箱された紙容器25の底部に、この紙容器の形状に合わせトレー形状に押圧等により成形された発熱層を有する発熱積層体20を装着し、食用油脂をまぶした処理コーンPを、このトレー状の発熱積層体20内に納めた電子レンジ用包装体である。
【0011】
この発熱積層体20は、図1(A)に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の耐熱性フィルム13の少なくとも片面に、アルミニウムや酸化アルミニウム等の金属又は金属酸化物の蒸着によって金属蒸着層12を設けて発熱層としたもので、この金属蒸着層12側に好ましくは耐油性の基材紙10を貼り合わせたて、発熱積層体20としたものである。さらに、図1(B)や図1(C)に示すように、この発熱積層体20の基材紙10を外側にして紙容器の形状(四角形や六角形等)に合わせて、トレー状に押圧して成形したものである。なお、図1(C)に示すように、このトレー状の発熱積層体20にはフランジFを設ける。
【0012】
図2および図3の概略図は、このトレー状の発熱積層体を紙容器25の内側底部にぴったり嵌め込むように装着した電子レンジ用包装体である。
すなわち、図2に示すように、発熱積層体20の基材紙10を外側にして、後述する紙容器25の形状と大きさを合わせ、深皿のトレー状に押圧などにより成形したもので、このトレー状の発熱積層体20の深皿部に処理コーンPを収容するものである。これにより、電子レンジにかけて処理コーンPをホップさせると、まぶした食用油脂が溶けても、トレー状の発熱積層体20の外側には流れ出ない。
【0013】
また、図3は、電子レンジ用包装体の実施例を示すもので、発熱積層体20を前記同様に基材紙10を外側にして、押圧などによりフランジF付のトレー状に成形したもので、この際、フランジFの端面が紙容器25の内壁にぴったり収まる大きさにしたものである。このフランジFは、溶けた油が深皿部の外側に跳ねても、フランジで受けて発熱積層体と紙容器との間に流れないようにしたものである。なお、このフランジは特に限定しない
。
【0014】
図4は、電子レンジ用包装体に用いる紙容器の一例を示すもので、(A)は、ブランクの平面図であり、(B)は、その組立図である。
本発明における紙容器25は、特に限定はされないが、従来と異なり、紙質はトレー状の発熱積層体20により油漏れがないので、耐油耐熱性の必要性がなく通常スナック菓子などに使用している板紙でよい。また、紙容器25の上蓋や底蓋は接着方式または組立方式のいずれでもよく、形状も円筒型を除く四角形、六角形等でよいが、上蓋等を破って内容物を取り出すこともできるが、好ましくは図に示すようにポップコーンの取出口Tを設けると良い。
【0015】
以上の構成による本発明の電子レンジ用包装体は、発熱積層体20と処理コーンPとの間は耐熱性フィルム13のみであり、発熱部の熱は底部および周囲の側壁から直接コーンに伝わるので、コーンの未ホップ粒が無くなる。従って、熱効率がよく短時間でホップを完了させることができるので、コーンが焦げない。
また、トレー状の発熱積層体20とすることで、溶けた油が外に流れることがないので、発熱部が剥がれることがなくなりホップ率が低下しない。また発熱積層体20が、剥がれて焦げることがない。
【0016】
ここで本発明の電子レンジ用包装体(図3に示す)と、従来の電子レンジ用包装体(図5と図6に示す)を用いて、処理コーンを入れ電子レンジによるポップコーン製造の比較テストを行ってみた。
〔テスト条件〕
・使用した食材は、コーン(150粒)を食用油脂で固めたもの。
・電子レンジ加熱出力、500w。
・加熱時間、2分、2分30秒、10分。
・評価方法、未ホップ粒を数えた。
以上のテスト結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
結果は、本発明の電子レンジ用包装体は、2分の加熱時間で全てのコーンがホップした。また、従来の電子レンジ用包装体では、いずれの包装体も、2分及び2分30秒の電子レンジによる加熱で発熱積層体が剥がれてしまい、従って、未ホップ粒が多く、しかも剥がれた部分に焦げが生じた。また、加熱時間が10分間ではいずれの包装体も全てホップしたが、ホップコーンは全て焦げていた。
【0019】
【発明の効果】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
すなわち、発熱積層体と処理コーンとの間は耐熱性フィルムのみであり、発熱部の熱は底部および周囲の側壁から直接コーンに伝わるので、コーンの未ホップ粒が無くなった。従って、熱効率がよく短時間でホップを完了させることができるので、コーンが焦げない。
また、トレー状の発熱積層体とすることで、溶けた油が外に流れることがないので、発熱部が剥がれることがなくなり、従ってホップ率が低下せず、かつ発熱積層体が、剥がれて焦げることがない。
さらに、本発明に用いる紙容器は、従来と異なり、トレー状の発熱積層体により油漏れがないので、紙質は耐油耐熱性の必要性がなく、通常スナック菓子などに使用している板紙でよいためコストがかからないので、紙容器の容量も大きくすることができる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例および本発明の実施例における発熱積層体を示すもので、(A)は、シート状の発熱積層体の断面説明図であり、(B)は、トレー状に成形した発熱積層体の一例を示す断面説明図であり、(C)は、フランジ付のトレー状に成形した発熱積層体の一例を示す断面説明図である。
【図2】参考例の一実施例における電子レンジ用包装体の説明図である。
【図3】本発明の他の実施例における電子レンジ用包装体の説明図である。
【図4】本発明の一実施例における電子レンジ用包装体に用いる紙容器を示すもので、(A)は、ブランクの平面図であり、(B)は、紙容器の斜視図である。
【図5】従来におけるカップ状容器による、電子レンジ用包装体の一例を示す断面説明図である。
【図6】従来におけるカップ状容器による、電子レンジ用包装体の他の一例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
10,21 …基材紙
11 …接着剤
12,22…金属蒸着層
13,23…耐熱性フィルム
20 …発熱積層体
25 …紙容器
30 …カップ状の紙容器
31 …底板
P …処理コーン
T …取出口
Claims (3)
- 任意の形状に製箱された紙容器の底部に、発熱積層体を装着してなる電子レンジ用包装体において、前記発熱積層体がフランジ付であり、耐熱性フィルムの少なくとも片面に、金属又は金属酸化物の蒸着層を設け、該蒸着層側に基材紙に貼り合わせてなり、該基材紙を外側にして、前記紙容器の形状に合わせトレー状に、フランジの端面が紙容器の内壁にぴったり収まる大きさに成形したことを特徴とする電子レンジ用包装体。
- 前記電子レンジ用包装体が、食用油脂でまぶしたコーンを乗せるポップコーン調理用としたことを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ用包装体。
- 前記紙容器が、四角形、六角形等の形状としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子レンジ用包装体。
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JP28534696A JP3804122B2 (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | 電子レンジ用包装体 |
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JP28534696A JP3804122B2 (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | 電子レンジ用包装体 |
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1996
- 1996-10-28 JP JP28534696A patent/JP3804122B2/ja not_active Expired - Fee Related
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