JP3803479B2 - 耐熱性白金材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、白金99.5重量%以上および希土類を含有する、耐熱性白金材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
耐熱性白金材料は、工業および実験室において多くの利用目的に使用することができ、その際に特に機械的、熱的および化学的安定性への要求が生じる。特殊な使用分野はガラス溶融技術であり、この場合白金溶融ルツボおよび白金構造部品はますます、平面映像面、テレビのブラウン管、PCモニターおよびガラス繊維のための高純度で均質な光学ガラスの製造に適していることが実証されている。
【0003】
長期使用における白金の高温強度を向上させるための様々な技術的な解決策が公知である。最も効率のよい方法は、粒径50nm未満を有する、熱安定性の、硬質でマトリックス金属に溶解しない粒子を少量、均一に分散させる、分散硬化に基づく。この種の分散は格子中での転位運動、ひいては長期の負荷時間および高温の際の巨視的変形を防止する。このようにして分散は、粗粒の形成による早期の材料の損傷および粘性の粒子のすべりを防止する。
【0004】
該材料を製造するために、粉末冶金学の様々な変法が使用されるが、しかしこれは基本的にコスト高であり、かつ様々な使用の要求を考慮すると必ずしも適用できるとは限らない。
【0005】
通例の溶融冶金学に基づき、かつ合金技術の手段により粒度の安定化および組織硬化の達成を試みる製造方法もまた挙げられている。この場合基本的に析出硬化(同種の、しかし熱安定性でない粒子による分散硬化)、混晶硬化および粒界の偏折のメカニズムの組み合わせを使用している。
【0006】
そこで例えば少量のホウ素を白金/ジルコニウム合金に添加すると、高いクリープ破断強さを有する、粒子の安定したこの種の材料になる(ドイツ国特許出願公開第19531342号明細書)。このことによりジルコニウム0.21重量%およびホウ素0.009重量%を有する白金の合金は、1300℃で100時間、4.3MPaのクリープ破断強さを達成するが、これに対してホウ素の添加なしでは2.2MPaのクリープ破断強さを達成するのみである(純白金は同一の条件下でわずか1.8MPaである)。
【0007】
希土類金属を有する白金からなる合金の調査から、強度の向上は達成できても、これらの元素の白金中でのきわめて限定された溶解性により、十分に実用的なわけではないことが公知である。すでに硬化の際に、強度に関してほとんど効果がない、比較的粗い金属間析出が生る。
【0008】
別の文献(Platinum Metals Review, 1995(39), 167-171)にはジルコニウムおよびイットリウムの添加の相乗効果に基づいた、耐熱性白金材料について報告されている。硬化相としてイットリウムとジルコニウムの化合物が推測される。しかし該材料は高温強度に関してまだ最適な特性を有していない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の課題は、白金99.5%以上および希土類を含有し、高温で可能な限り高いクリープ破断強さおよびわずかな結晶粒成長を有し、かつ容易に溶融冶金により製造できる、耐熱性白金材料を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明により、ハフニウム0.1〜0.4重量%、およびイットリウムおよび/またはランタンおよび/またはガドリニウムを合計で0.1〜0.4重量%、残りは白金少なくとも99.5重量%を含有する白金材料により解決される。
【0011】
有利には該材料は白金を少なくとも99.5重量%、ハフニウムを0.2〜0.4重量%およびイットリウムおよび/またはランタンおよび/またはガドリニウムを合計で0.15〜0.3重量%含有する。
【0012】
ハフニウムの添加の作用方式は、白金の混晶硬化および元素イットリウム、ガドリニウムおよびランタンのための溶解性限界の向上に基づく。ハフニウム0.1重量%未満の濃度ではこの点で顕著な効果を有さず、(その他の三元添加物との関係で)0.4重量%を越える添加は所望の特性を悪化させる。
【0013】
析出硬化は、安定した金属間相、例えばYPt3、YPt5、GdPt5、GdPt2、LaPt5、LaPt2、HfPt3およびHfPt5の形成に基づく。この場合、ハフニウムの濃度0.4重量%を上回る場合は、固体の状態での溶解性を明らかに越えており、かつ該相はすでに硬化の際に比較的粗い結晶(>10μm)として生じることが判明した。このことはクリープ破断強さに明らかに不利な影響を与える。添加量0.1重量%未満の場合、析出相の体積割合が明らかに低下し、ひいては同様に望ましくない強度の低下が生じる。
【0014】
合金元素を組み合わせることにより明らかな効果が生じる、つまりハフニウムが第二のマトリックス金属である場合のみ、イットリウム、ガドリニウムおよびランタンの合金への添加物が記載の効果につながることが判明した。個々の元素(イットリウム、ハフニウム、ガドリニウムおよびランタン)が相応の濃度であっても、三元合金が達成するような結果にはならない。
【0015】
意外にも、希土類の含量が同一の場合には、ハフニウムを添加することで、1200℃でのクリープ破断強さに関して、公知の添加元素であるジルコニウムを同量用いるよりも良好な値が達成される。ハフニウムと白金および希土類との金属間相は、ジルコニウムとの金属間相よりも安定しており、かつハフニウムが白金に基本強度を付与することが判明した。
【0016】
該材料を製造するために有利には、少量の作用金属添加物をできる限り正確に調整できるように、ベース材料の白金と前合金することから出発する。この意味で実施例のために表1による前合金を製造する。
【0017】
【実施例】
以下の実施例は本発明を詳細に説明する。
【0018】
1.純白金1000g、前合金PtHf3(No.F)150g、および前合金PtY2.6(No.G)45gを真空誘導溶融炉で酸化ジルコニウムルツボでアルゴン下、圧力約200ミリバールで溶融し、かつ銅鋳型に鋳込み、小型の地金(寸法50×30×15mm)にした。鋳造地金を均質にするために1200℃で8時間空気にさらして焼きなまし、かつ水で焼入れをした。引き続き鋳肌をフライス盤で加工することによりそれぞれ厚さ約1.0mm除去し、かつ地金から常温圧延により厚さ0.5mmの板金を製造した。最終焼きなまし(0.5時間、1000℃)後、表2に記載の特性値が確認された。該合金の目標組成はPtHf/Y 0.38/0.10%である。
【0019】
2.純白金1000g/前合金PtHf3(No.F)95gおよび前合金PtY2.6(No.G)90gを例1と同様に製造し、かつ板金に加工した。材料特性値は同様に表2に記載されている。目標組成はPtHf/Y 0.25/0.22%である。
【0020】
3〜5.その都度HfおよびYの含量を変更して例1および2と同様の方法で別の3つの合金をPt−Hf−Y系で製造し、かつテストした。その結果は同様に表に記載されている。例5による合金はHf含量において本発明による範囲外にあり、かつ従って比較的小さい高温強度を有する。
【0021】
6.純白金500g、前合金PtHf3 60g、および前合金PtGd19.2(A)6gを真空誘導溶融炉で、Gd2O3の粉末懸濁液で被覆したZrO2のルツボで、アルゴン下、1000ミリバールで溶融し、かつ銅鋳型に鋳込み、小型の地金(約60×40×10mm)にした。該鋳造物を引き続き1および2に記載のように処理し、次いで材料サンプルに同様の強度テストを行った。結果は表2を参照のこと。目標組成はPtHf/Gd 0.32/0.20%である。
【0022】
7.純白金500g、前合金PtHf3 60g、および前合金PtLa 19.6(B)6gを例6と同様の方法で製造し、かつ引き続き例1および2の記載に従って厚さ0.5mmのテスト材料に加工した。結果を表2に記載する。目標組成はPtHf/La 0.32/0.17%である。
【0023】
比較のために表2に、従来技術による、いくつかの公知の耐熱性白金材料を挙げる(8〜14)。特に興味深いのは例2と13の比較である。これらの違いは、2)の合金がハフニウム0.25重量%を、および13)の合金がハフニウムの代わりにジルコニウム0.25重量%を含有する点のみである。ジルコニウム含有白金合金は実質的にハフニウム含有の合金よりも小さいクリープ破断強さを有する。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
Claims (2)
- 白金及び遷移元素からなる三元合金の形での耐熱性白金材料において、該合金がハフニウム0.1〜0.4重量%、イットリウム、ランタンまたはガドリニウムのうちの1つの元素0.1〜0.4重量%、および残りが白金少なくとも99.5重量%からなることを特徴とする、耐熱性白金材料。
- 該合金が、ハフニウム0.2〜0.4重量%、およびイットリウム、ランタンまたはガドリニウム元素0.15〜0.30重量%を含有する、請求項1記載の耐熱性白金材料。
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