JP3803105B2 - 電子ビーム応用装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ビーム応用装置に関し、特に高速な電子ビーム描画装置に適用して有効な技術に関する。
例えば、本発明者が検討した技術として、電子ビーム描画装置においては、以下の技術
が考えられる。
複数の電子ビームを同時に照射するマルチ電子ビーム描画装置において、各電子ビームの光学的調整が重要な技術の1つとなる。従来の方法では、非特許文献1に記載されているように、マルチビーム(複数本の電子ビーム)が各々独立に制御できる正方格子上に配置された偏向器とレンズを持ち、試料上でのマルチビームの焦点位置の差を中間像面でのマルチビーム平面方向の位置と垂直方向の位置(焦点位置)を電気的に移動することにより調整していた。
また、マルチビーム方式の電子ビーム応用装置において、電子ビーム調整の精度を向上させる技術として、例えば特許文献1および特許文献2に記載された技術がある。
特開2000−243337号公報 特開2003−202661号公報 村木、他、「ジャーナルオブヴァキュームサイエンスアンドテクノロジー」、2000年、第18巻、第6号、p.3061−3066
ところで、前記のようなマルチ電子ビーム描画装置の技術について、本発明者が検討した結果、以下のようなことが明らかとなった。
例えば、マルチ電子ビーム描画装置において、形成されたマルチビームは、ダブレットレンズにより試料上に結像される。この際、すべてのビームは、ダブレットレンズ内で2つのレンズの間にあるブランキング絞りを通り抜ける。ビームのオン/オフは、ダブレットレンズ前段のブランカーアレイにより個々のビームを偏向し、ブランキング絞り上で遮断することにより行われている。
しかしながら、ダブレットレンズの1段目のレンズに生じる球面収差の影響のため、すべてのビームを同一位置でブランキング絞りを通過させることが出来ない。これはマルチビーム方式では大きな領域を使用するために、レンズの軸外収差(特に球面収差)が顕著に現れるためである。この影響は結果的にマルチビーム間のブランキング特性の不均一性や、周辺ビームのランディング角の劣化の原因となる。しかしながら、上記従来技術ではこの影響に関しては何ら考慮されていなかった。
そこで、本発明の目的は、マルチ電子ビーム描画装置などの電子ビーム応用装置において、収差の影響を軽減して高精度な電子ビーム調整を行うことができる技術を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、本発明による電子ビーム応用装置は、アパーチャアレイ、レンズアレイ、ブランカーアレイなどを有する電子ビーム応用装置において、アパーチャアレイとレンズアレイ間の対応する開口の位置関係をずらして不均一にするものである。さらに、これらの不均一性は、凡そ開口位置座標の3次の多項式に従っているのが良い。また、上記開口の位置関係の不均一性がアパーチャアレイの開口を基準とした場合のレンズアレイ開口の隣接する間隔を周辺部で大きくなって行く傾向とする。さらに、上記開口の位置関係の不均一性がアパーチャアレイの開口を基準とした場合のレンズアレイ開口の隣接する間隔が小さめの領域とその外側に大きめの領域があるように配置することが有効である。そしてこれらの不均一性はブランキング絞り上に現れるマルチビームの位置誤差(収差)を補正する方向に作られていることが良い。これにより、ブランキング絞り近傍でのビームの位置はほぼ均一となる。しかし、ビーム位置の均一性が最も良い高さとブランキング絞りの高さを一致させることで最終的にこの効果を生かすことが出来る。
同様の関係はアパーチャアレイの開口を基準とした場合のブランカーアレイ開口の位置についても有効である。すなわち、アパーチャアレイ、レンズアレイ、ブランカーアレイを有する電子ビーム応用装置において、アパーチャアレイとブランカーアレイ間の対応する開口の位置関係を不均一にすることが有効である。さらに、これらの不均一性は凡そ開口位置座標の3次の多項式に従っているのが良い。また、上記開口の位置関係の不均一性がアパーチャアレイの開口を基準とした場合のブランカーアレイ開口の隣接する間隔を周辺部で大きくなって行く傾向とする。さらに、上記開口の位置関係の不均一性がアパーチャアレイの開口を基準とした場合のブランカーアレイ開口の隣接する間隔が小さめの領域とその外側に大きめの領域があるように配置することが有効である。そしてこれらの不均一性はブランカーアレイ上での各ビームが対応する開口の中心を通過するように作られていることが良い。そして、アパーチャアレイの開口を基準とした場合のブランカーアレイ開口の位置のずれをレンズアレイ開口の位置のずれに略比例させることが良い。
これらの開口位置関係の不均一性は、最終試料像面でのマルチビーム間隔を不均一にしてしまう場合がある。従って、アパーチャアレイの開口の位置間隔を予め不均一にして、この効果を相殺することが有効となる。すなわちアパーチャアレイ、レンズアレイ、ブランカーアレイなどを有する電子ビーム応用装置において、アパーチャアレイとレンズアレイ間の対応する開口の位置関係を不均一にすることに加えて、アパーチャアレイの開口の間隔自体も不均一とすることが有効である。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明によれば、マルチビーム方式の電子ビーム応用装置の高精度な電子ビーム調整を行うことが出来る。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による電子ビーム応用装置の構成を示す図、図2は本実施の形態1による電子ビーム応用装置において、マルチビーム形成部の構成を示す断面図、図3はアパーチャアレイとレンズアレイの開口の配置を示す図、図4は図3に示すアパーチャアレイとレンズアレイの開口の位置座標とそのずれ量との関係を示す図、図5は多段レンズアレイのマルチビーム形成部の構成を示す断面図である。
まず、図1により、本実施の形態1による電子ビーム応用装置の構成の一例を説明する。本実施の形態1の電子ビーム応用装置は、例えば電子ビーム描画装置とされ、電子銃(電子ビーム生成部)110、コンデンサレンズ112、アパーチャアレイ113、レンズアレイ114、ブランカーアレイ115、アライナー117、2つの投影レンズ118,121からなるダブレットレンズ122、ブランキング絞り119、偏向器120、電子検出器123、ステージ125、マーク基板126、透過電子検出器(ファラデーカップ)127、光源128と、これらを制御するデータ制御回路101、フォーカス制御回路102、パターン発生回路103、アライナー制御回路104、レンズ制御回路105、偏向制御回路106、信号処理回路107、ステージ制御回路108、表示装置109などから構成されている。
電子銃110で生成された電子ビーム111は、コンデンサレンズ112を通して、基板に複数の開口の空いたアパーチャアレイ113に照射されてマルチビームに分離され、その後段にあるレンズアレイ114により収束されてポイントビームの中間像116に結像され、偏向により個別にオン/オフ可能なようにブランカーアレイ115を通過してマルチポイントビームとなる。レンズアレイ114は、基板に複数の開口の空いたレンズアレイ用アパーチャアレイを3枚組み合わせたもので、中間の基板に電圧を加えることで静電レンズの作用を引き起こす。また、ブランカーアレイ115は、基板に複数の開口の空いたアパーチャアレイの開口側面に電極を形成したもので、電極に電圧を加えることで偏向作用を引き起こす。
こうして形成されたマルチポイントビームは、投影レンズ118と投影レンズ121からなるダブレットレンズ122により縮小されてステージ125上の試料124上に結像される。マルチビーム間には距離があるために実質的に物面での電子ビームの最大距離が瞳での電子ビームの最大距離より長い大面積転写となっている。ダブレットレンズ122の2つの投影レンズ118,121の間には偏向器120があり、試料124上での描画位置を規定する。ステージ125上には電子ビーム位置検出用のマーク基板126があり、ステージ125の位置を計測するレーザ干渉計と反射電子検出器123を用いることで電子ビームの位置を測定することが出来る。
また、ダブレットレンズ122の1つ目の投影レンズ118の中心上方にはアライナー117が2つ設けられており、連動させることにより投影レンズ118への電子ビームの入射角度と入射位置を調整できる。
この電子ビーム描画装置には、励磁変化の設定、電子ビーム位置の変化量の表示、あるいはアライナー・レンズ励磁の再設定を行う画面を有する表示装置109が備えられている。なお、本実施の形態1では、1024本のマルチビームが形成される。このために、アパーチャアレイ113、レンズアレイ114およびブランカーアレイ115には、それぞれ1024個以上の開口が形成されている。
図1には、投影レンズ118に収差がない場合の電子ビームの軌道を実線で、収差のある場合を破線で示してある。収差のない場合は電子ビームの軌道がブランキング絞り119上で一致するのに対して、収差がある場合は一致していない。このずれ量は3次の光学収差に従うと考えられる。図1では、3本の電子ビームの軌道しか描いていないために、収差のある場合でもブランキング絞りよりやや高い位置で電子ビームが一致しているが、1024本のビームでは、どこの高さにおいてもすべての電子ビームを一致させることが出来ない。このことは、ブランキング特性の不均一性(具体的には電子ビームを遮断するのに必要な電圧の不均一性)や試料上でのランディング角の不均一性の原因となる。その結果として、描画パターンの寸法精度や位置精度の劣化につながる。
図2に、本実施の形態1による電子ビーム応用装置におけるマルチビームの形成部を拡大した図を示す。図2に示すように、アパーチャアレイ113、レンズアレイ114、ブランカーアレイ115には、複数の開口201,202,203が開いている。そして、アパーチャアレイ113とレンズアレイ114間の対応するそれぞれの開口201,202の位置がブランキング絞り119上の収差を補正する方向にずれている。また同様に、ブランカーアレイ115のそれぞれの開口203の位置も、アパーチャアレイ113もしくはレンズアレイ114の開口201,202に対してずれている。
アパーチャアレイ113で分離された電子ビーム111は、対応するレンズアレイ114のそれぞれの開口202に入射する。レンズアレイ114の中心(3つのレンズアレイ用アパーチャアレイの平均的開口中心)に電子ビームが入射する場合には電子ビームは収束作用を受けながら直進するが、レンズアレイ114の中心軸外を通過する場合には偏向作用を受ける。これにより、図2のように電子ビームは斜めに出射することになる。図2において、205は直進した電子ビーム、206は軌道を曲げた電子ビームである。従来は、すべての開口は正方格子上に配置され、アレイ間の対応する開口201,202,203の位置関係は均一であった。
図1において、周辺部の電子ビームは投影レンズ118の収束作用を受けやすく、より内側に変更される。従って、図2のように周辺部の電子ビームを外側に出射させればその影響を相殺することが可能である。すなわち、アパーチャアレイ113とレンズアレイ114間の対応する開口201,202の位置関係がずれて不均一であることが重要となる。但し、この不均一性(ずれ)はアパーチャアレイ113の開口201の口径よりも小さくなければならず、アパーチャアレイ113を通過した電子ビームがレンズアレイ114に衝突するのを防止する必要がある。
また、このときに重要なことは、レンズアレイ114で偏向作用を生じさせると、図2から明らかなように、ブランカーアレイ115上での電子ビームの位置が変化することである。ブランカーアレイ115は偏向感度を出来るだけ均一に使用することが必要であり、そのためにすべての電子ビームをブランカーアレイ115の対応するそれぞれの開口203の中心を通過させる必要がある。従って、レンズアレイ114の開口202のみならず、ブランカーアレイ115の開口203の位置も最適化すべきである。
すなわち、アパーチャアレイ113もしくはレンズアレイ114とブランカーアレイ115間の対応する開口の位置関係がずれて不均一であることが重要となる。また、図2からも分かるように、アパーチャアレイ113の開口201を基準とした場合のブランカーアレイ115の開口203の位置のずれが、レンズアレイ114の開口202の位置のずれにおおよそ比例することとなる。
さらに、本マルチビーム方式ではブランカーアレイ115上の中間像を試料124上に投影するために、図2のようにブランカーアレイ115上での電子ビーム位置が変ると、試料124上で等間隔の格子状になるべきマルチビームの配列が崩れてしまう。
従って、この副作用を何らかの形で補正する必要がある。その方法として考えられるのは予め基準となるアパーチャアレイ113の開口201の位置を正方格子から変形しておき、この副作用を相殺することである。この場合、レンズアレイ114やブランカーアレイ115の開口202,203の位置もアパーチャアレイ113の開口201の位置の変化に従って変化させる必要がある。その結果として、アパーチャアレイ113とレンズアレイ114間の対応する開口201,202の位置関係を不均一にすることに加えて、アパーチャアレイ113の開口201の間隔自体も不均一にすることとなる。
以上のように、本実施の形態1の技術により、投影レンズ118による球面収差を補正することが可能となる。投影レンズに生じる球面収差の他の補正方法としては多段の多極子レンズによる方法がある。しかし、長い光路長、高精度な電極の加工組み立て、高安定電源などが必要であり、技術的な難度が高いうえに高コストである。本実施の形態1の技術を用いれば各開口の位置を変えるだけで補正が可能であり、そのメリットは大きい。また、投影レンズの収差特性は安定しており、開口位置を固定とすることに問題はない。
図3に、アパーチャアレイ113とレンズアレイ114の開口201,202の位置関係を示す。図3(a)は球面収差が最も顕著に現れている状態を補正するための配置である。黒丸がアパーチャアレイ113の開口201、白丸がレンズアレイ114の開口202の中心位置である。ここではアパーチャアレイ113の開口201の位置を基準としてレンズアレイ114の開口位置を論ずるために、アパーチャアレイ113の開口201の位置は正方格子状に配置してある。対応する白丸と黒丸の位置関係の不均一性が本発明での不均一性(ずれ)となる。図3(a)では白丸と黒丸の間の変位は周辺に行くに従って急速に増大し、レンズアレイ114の開口202は外側に広がっている。この変位の増加はマルチビーム全体の中心を原点とした場合の各マルチビーム位置座標(実質的には開口の位置座標)の3次の多項式で近似される。これらの特性はレンズの収差理論と合致している。また、白丸同士の間隔も周辺に行くに従って大きくなっている。
これに対して、図3(b)は複雑な傾向を示している。黒丸の内側に白丸が位置する領域があり、黒丸の外側に白丸が位置する領域がある。これは投影レンズ118、あるいはブランキング絞り119の軸方向の位置を変えることで、ブランキング絞り119上での電子ビームの位置を、マルチビームの座標に対して線形に変えられることを利用したものである。この場合は、マルチビームの座標に対して線形な補正を加えることが可能であり、この結果、最大のずれ量を低下させることができる。これは、収差理論でいうところのガウス像面と最小錯乱面に対応する。この方法を用いればレンズアレイ114の開口202の補正位置を小さくすることができる。
これらの様子をグラフで表したのが図4である。図4(a)は図3(a)に対応し、図4(b)は図3に対応している。横軸は、アパーチャアレイ113もしくはレンズアレイ114の各開口201,202の平面内における位置座標(x)を示し、原点はマルチビームの中心軸である。縦軸は、アパーチャアレイ113とレンズアレイ114間の対応する各開口201,202のずれ量の相対値(f(x))を示しており、レンズ収差の相対値に対応する。この値に比例してレンズアレイ114の開口202の位置を変えることになる。図4(a)では、f(x)=x3の関数形、図4(b)では、f(x)=x3−0.75xの関数形となっている。それぞれの関数形では、3次の式と、3次と1次の式の和で表されており、3次の多項式となっていることが分かる。また、ブランカーアレイ115の開口203の位置は、基本的にレンズアレイ114の開口202の位置のずれに影響を受けるために、必要な補正は、レンズアレイ114の開口202の位置と同様の特徴を示すことになる。
これらの補正は試料124上でのマルチビームの位置を歪ませるので、アパーチャアレイ113へのフィードバックを行った。最終的には、照射レンズの球面収差、投影レンズで生じる歪と本実施の形態1の補正で新たに生じる歪からアパーチャアレイ113の開口201の最適位置を導出した。
以上の結果、開口位置を正方格子配列とした場合に寸法精度12nm、位置精度18nmであった精度が、それぞれ8nmと12nmに改善された。また、本実施の形態1ではレンズアレイ114は1つのみ使用したが、装置によっては2段や3段の構造をとる。この場合は、図5のように、すべてのレンズアレイ514の開口位置を同じように変えておけばよい。図5は2段のレンズアレイ514の場合を示している。
これら収差の細かい特徴はレンズの構造により変化する(例えば、大きさや回転方向の収差の有無など)が、ここで述べた特徴はすべてのレンズで観測されることになる。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2による電子ビーム応用装置の構成を示す図である。本実施の形態2の電子ビーム応用装置は、前記実施の形態1による電子ビーム描画装置の他の構成であり、前記実施の形態1に対して、アライナー617、2つの投影レンズ618,621からなるダブレットレンズ622、アライナー制御回路604、レンズ制御回路605などを追加したものである。本実施の形態2による電子ビーム描画装置は、ダブレットレンズ622が1つ多く挿入されており、2段構成となっている。倍率はそれぞれ0.1と0.2である。ブランキング絞り119は1段目のダブレットレンズ122の中に形成されている。本構成においても、原理は前記実施の形態1と同じであり、1段目のダブレットレンズ122の初段の投影レンズ118による収差を補正した。ランディング角へのレンズ収差の影響は初段の投影レンズ118が支配的であり、ブランキング絞り119を1段目のダブレットレンズ122に配置し、初段の投影レンズ118の収差のみを補正しても問題はない。
また、本実施の形態2では、ブランキング絞り119を電子ビームの方向に可動とした。ブランキング絞り119上での電子ビームの位置を一致させることが、マルチビームの電子ビーム応用装置では重要となる。以上述べてきた開口位置の工夫で電子ビームの位置を一致させた後に、ブランキング絞り119の電子ビームの軸方向の位置を調整することで、ブランキング絞り119上での電子ビームの位置を一致させた。電子ビームの軸方向の場所は、投影レンズ118でも制御可能であるが、ダブレットレンズ122では低収差を実現するためのレンズの励磁の条件に余裕度がない。そのため、ブランキング絞り119の位置を機械的に変えることが、この場合は特に有効となる。
本実施の形態2でも、各アレイの開口位置を変えることにより収差を補正した。その結果、開口位置を正方格子配列とした場合に寸法精度10nm、位置精度20nmであった精度が、それぞれ7nmと15nmに改善された。本発明は、マルチビームの数が増加し、その領域が大きくなるとその効果がより顕著になると考えられ、今後さらに重要になると考えられる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、電子線について説明したが、これに限定されるものではなく、他の荷電粒子線などについても適用可能である。
本願において開示される発明は、半導体装置の製造に用いられる電子ビーム描画装置などについて適用可能である。
本発明の実施の形態1による電子ビーム応用装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1による電子ビーム応用装置において、マルチビーム形成部の構成を示す断面図である。 (a)、(b)は、本発明の実施の形態1による電子ビーム応用装置において、アパーチャアレイとレンズアレイの開口の配置を示す図である。 (a)、(b)は、図3に示すアパーチャアレイとレンズアレイの開口の位置座標とそのずれ量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1による電子ビーム応用装置において、多段レンズアレイのマルチビーム形成部の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態2による電子ビーム応用装置の構成を示す図である。
符号の説明
101 データ制御回路
102 フォーカス制御回路
103 パターン発生回路
104,604 アライナー制御回路
105,605 レンズ制御回路
106 偏向制御回路
107 信号処理回路
108 ステージ制御回路
109 表示装置
110 電子銃(電子ビーム生成部)
111 電子ビーム
112 コンデンサレンズ
113 アパーチャアレイ
114,514 レンズアレイ
115 ブランカーアレイ
116 中間像
117,617 アライナー
118,121,618,621 投影レンズ
119 ブランキング絞り
120 偏向器
122,622 ダブレットレンズ
123 電子検出器
124 試料
125 ステージ
126 マーク基板
127 透過電子検出器
128 光源
201,202,203 開口
205 直進した電子ビーム
206 軌道を曲げた電子ビーム

Claims (14)

  1. 電子ビーム生成部と、前記電子ビーム生成部で生成された電子ビームを分離して通過させる複数の開口を有するアパーチャアレイと、前記アパーチャアレイの開口を通過した前記電子ビームを通過させる複数の開口を有するレンズアレイと、前記レンズアレイの開口を通過した前記電子ビームを通過させる複数の開口を有するブランカーアレイと、前記ブランカーアレイの開口を通過した前記電子ビームが照射されるブランキング絞りと、を有し、
    前記アパーチャアレイと前記レンズアレイ間の対応する前記開口の位置が、前記ブランキング絞り上の前記電子ビームの収差を補正する方向にずれていることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  2. 請求項1記載の電子ビーム応用装置において、
    前記アパーチャアレイと前記レンズアレイ間の対応する前記開口の位置のずれは、前記開口の位置座標の略3次の多項式に従うことを特徴とする電子ビーム応用装置。
  3. 請求項1記載の電子ビーム応用装置において、
    前記レンズアレイは、前記アパーチャアレイの開口を基準とした場合の互いに隣接する前記開口の間隔が小さめの領域と、その外側に大きめの領域があることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  4. 請求項1記載の電子ビーム応用装置において、
    前記レンズアレイは、前記アパーチャアレイの開口を基準とした場合の互いに隣接する前記開口の間隔が周辺に向けて大きくなる傾向があることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  5. 請求項1記載の電子ビーム応用装置において、
    前記アパーチャアレイと前記レンズアレイ間の対応する前記開口の位置のずれは、前記アパーチャアレイの前記開口の口径よりも小さいことを特徴とする電子ビーム応用装置。
  6. 電子ビーム生成部と、前記電子ビーム生成部で生成された電子ビームを通過させる複数の開口を有するアパーチャアレイと、前記アパーチャアレイの開口を通過した前記電子ビームを通過させる複数の開口を有するレンズアレイと、前記レンズアレイの開口を通過した前記電子ビームを通過させる複数の開口を有するブランカーアレイと、前記ブランカーアレイの開口を通過した前記電子ビームが照射されるブランキング絞りと、を有し、
    前記アパーチャアレイもしくは前記レンズアレイと前記ブランカーアレイ間の対応する前記開口の位置が、前記ブランキング絞り上の前記電子ビームの収差を補正する方向にずれていることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  7. 請求項6記載の電子ビーム応用装置において、
    前記アパーチャアレイもしくは前記レンズアレイと前記ブランカーアレイ間の対応する前記開口の位置のずれは、前記開口の位置座標の略3次の多項式に従うことを特徴とする電子ビーム応用装置。
  8. 請求項6記載の電子ビーム応用装置において、
    前記ブランカーアレイは、前記アパーチャアレイの開口を基準とした場合の互いに隣接する前記開口の間隔が小さめの領域と、その外側に大きめの領域があることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  9. 請求項6記載の電子ビーム応用装置において、
    前記ブランカーアレイは、前記アパーチャアレイの開口を基準とした場合の互いに隣接する前記開口の間隔が周辺に向けて大きくなる傾向があることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  10. 請求項6記載の電子ビーム応用装置において、
    前記アパーチャアレイもしくは前記レンズアレイと前記ブランカーアレイ間の対応する前記開口の位置が、前記ブランカーアレイの前記開口の略中心を前記電子ビームが通過するようにずれていることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  11. 請求項6記載の電子ビーム応用装置において、
    前記アパーチャアレイと前記ブランカーアレイ間の対応する前記開口の位置のずれは、前記アパーチャアレイと前記レンズアレイ間の対応する前記開口の位置のずれに略比例していることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  12. 請求項6記載の電子ビーム応用装置において、
    前記アパーチャアレイもしくは前記レンズアレイと前記ブランカーアレイ間の対応する前記開口の位置のずれは、前記アパーチャアレイの前記開口の口径よりも小さいことを特徴とする電子ビーム応用装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の電子ビーム応用装置において、
    前記アパーチャアレイ内の前記開口の間隔が不均一であることを特徴とする電子ビーム応用装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の電子ビーム応用装置において、
    前記ブランキング絞りは、前記電子ビームの軸方向に可動であることを特徴とする電子ビーム応用装置。
JP2004260017A 2004-09-07 2004-09-07 電子ビーム応用装置 Expired - Lifetime JP3803105B2 (ja)

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