JP3799920B2 - 4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関に係り、特に圧縮着火が困難な主燃料と、自己着火性に優れた副燃料とを用いる4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
同時に複数種の燃料を燃焼させる内燃機関として、例えば特許第2864526号公報に開示されているように、主燃料としてガソリン、着火用副燃料として軽油を利用し、それぞれの燃料の噴射時期や噴射量を制御することで、機関のエミッション性能の向上、燃費の改善を図った複燃料ディーゼル機関が知られている。
【0003】
特に圧縮着火内燃機関において、セタン価の異なる複数種の燃料を使用する主な利点は、予混合的な燃焼でありながら運転可能負荷範囲を広くできるという点にある。
【0004】
予混合燃焼は拡散燃焼と比較して、すすやNOxの生成を大幅に低減させることができるので低エミッション化のためには望ましい燃焼形態であるが、単一セタン価の燃料一種のみで予混合気を圧縮着火させようとすると、高セタン価燃料の場合は着火性が非常に良いためにリッチ混合気はノック発生により制限されて、使用可能運転負荷範囲は低負荷に限られる。
【0005】
これとは逆に、低セタン価燃料は着火性が低いためリーン混合気は失火により制限されて、負荷範囲は高負荷に限られることになる。
そこで運転可能な負荷範囲を広げる目的でセタン価の異なる2種の燃料を用いて、両燃料の混合あるいはそれぞれの燃料を噴射する方法がしばしばとられる。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述のディーゼル機関では、主燃料のガソリンと副燃料の軽油の2種の燃料それぞれに対して燃料タンク、加圧ポンプ、および燃料配管を必要とするので、製造コストの上昇、車両の重量増、給油時の煩雑さ等の不可避の問題点があった。
また、重量増の影響で車両の燃料消費率を悪化させ、ランニングコストをも上昇させるという問題点があった。
さらに、2系統の燃料系を備えることで機関の構成部品の複雑化は必至であり、メンテナンス性は著しく低下するという問題点があった。
【0006】
上記従来の問題点に鑑み本発明の目的は、製造コストの増加、車両の重量増加、及び運用コストの増加を回避しつつ、複燃料による混合気の着火時期制御や熱発生速度の調整が可能となり、幅広い運転負荷条件にわたって安定した燃焼が可能となり、結果として低燃費化、低エミッション化を実現できる内燃機関を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、
ピストンの上動により圧縮した高温高圧の混合気を着火燃焼させる4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関において、上記混合気形成用として、低セタン価の主燃料と副燃料としてのエンジンオイルとを同一燃焼サイクル中に燃焼室内に供給することが可能な燃料供給手段を備え、前記主燃料と前記エンジンオイルとのそれぞれの供給量および供給時期を調整可能でかつ、前記主燃料に対する前記副燃料としてのエンジンオイルの混合比は、低回転低負荷時には、高回転または高負荷時よりも多くすることを要旨とする4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関である。
【0008】
上記課題を解決するため請求項2記載の発明は、請求項1記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関において、前記燃料供給手段は、前記低セタン価の主燃料に副燃料としてのエンジンオイルを混合した混合燃料を噴射する燃料噴射弁を備えたことを要旨とする。
【0009】
上記課題を解決するため請求項3記載の発明は、請求項1記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関において、前記燃料供給手段は、前記副燃料としてのエンジンオイルを筒内に直接噴射可能な副燃料噴射弁を備えたことを要旨とする。
【0010】
上記課題を解決するため請求項4記載の発明は、請求項1または請求項3記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関において、前記燃料供給手段は、前記低セタン価の主燃料を筒内に直接噴射可能な主燃料噴射弁を備えたことを要旨とする。
【0011】
上記課題を解決するため請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関において、吸気通路内に電子制御式スロットル弁、燃焼室内に点火プラグをそれぞれ備えたことを要旨とする。
【0012】
上記課題を解決するため請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関において、エンジンオイルを貯留するエンジンオイル貯留器と、該エンジンオイル貯留器から開閉弁を介して連通可能なサブオイルタンクと、該サブオイルタンクより副燃料としてのエンジンオイルを吸引して前記燃料供給手段に供給する副燃料ポンプと、を備えたことを要旨とする。
【0013】
〔作用〕
本発明は、内燃機関の本体潤滑用として一般的に用いられているエンジンオイルの主成分がガソリンに比べて分子量の大きい直鎖飽和炭化水素であり、この種の成分は一般的に反応性が高く、つまりセタン価が高いことに相当するという点に着目してなされたものである。
【0014】
本発明においては、機関本体の潤滑用のエンジンオイルを副燃料として利用し、副燃料供給系統として潤滑系統を極力利用する構成としているため、従来の複燃料ディーゼル機関のように新たにもう1系統の燃料系を装備することなく、複燃料による混合気の着火時期制御や熱発生速度の調整が可能となり、コストアップや重量増を回避しつつ、幅広い運転負荷条件にわたって安定した燃焼が可能となり、結果として低燃費化、低エミッション化を実現した内燃機関を提供することができる。
【0015】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ピストンの上動により圧縮した高温高圧の混合気を着火燃焼させる4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関において、上記混合気形成用として、低セタン価の主燃料と副燃料としてのエンジンオイルとを同一燃焼サイクル中に燃焼室内に供給することが可能な燃料供給手段を備え、前記主燃料と前記エンジンオイルとのそれぞれの供給量および供給時期を調整可能でかつ、前記主燃料に対する前記副燃料としてのエンジンオイルの混合比は、低回転低負荷時には、高回転または高負荷時よりも多くすることにより、副燃料のための第2の燃料系のすべてを新設することなく、エンジン本体の潤滑系の小改造のみによって複燃料運転が可能となるため、新たに第2の燃料系を設ける場合に比べて格段に製造コストを低減することができ、さらに機関の構成部品の増加が回避されるために車両全体の重量増を回避しつつ、幅広い運転負荷条件にわたって安定した燃焼が可能となり、結果的に燃料消費率を改善し運動性能を向上するという効果がある。
【0016】
また装置の複雑化も回避されるために、燃料系を2系統設ける場合に比べて各段にメンテナンス性を向上させる効果がある。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記燃料供給手段は、前記低セタン価の主燃料に副燃料としてのエンジンオイルを混合した混合燃料を噴射する燃料噴射弁を備えたので、燃焼室内に供給される混合気中の副燃料成分の濃度を均一化することで燃料分布の偏りの影響を消すことができるので、混合気全体の着火性を最適に調整することが可能となり、未燃分の排出量を低減し、排気性状を改善する効果がある。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記燃料供給手段は、前記副燃料としてのエンジンオイルを筒内に直接噴射可能な副燃料噴射弁を備えたことにより、副燃料成分であるエンジンオイルの噴射時期や噴射率を、主燃料の噴射によらず自由に変更することが可能となるため、混合気の着火時期、すなわち燃焼開始時期と着火後の燃焼による熱発生速度をノックを回避しつつ熱効率が最高になるような最適値に調整することができ、機関の燃料消費率を大きく改善する効果がある。
【0019】
また、主燃料成分に対する着火源としての役割を担う副燃料噴霧をコンパクトにまとめることが可能となるため、副燃料であるエンジンオイルの消費量を微少にすることができ、結果としてユーザーがエンジンオイルを補充する頻度が低くなり、日常のメンテナンス性も良好となる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1または請求項3の発明の効果に加えて、前記燃料供給手段は、前記低セタン価の主燃料を筒内に直接噴射可能な主燃料噴射弁を備えたことにより、主燃料を筒内で気化させる際に周囲から潜熱を奪う効果で吸気の密度が高まり、充填効率が向上するために機関の出力を向上する効果がある。
【0021】
また筒内の温度を低下させるため、耐ノック性が向上するという面から圧縮着火時の混合気のリッチ化が可能となり、さらに出力を向上できるという相乗効果をも得ることができる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし請求項4の発明の効果に加えて、吸気通路内に電子制御式スロットル弁、燃焼室内に点火プラグをそれぞれ備えたことにより、機関を高回転運転するときには燃焼速度の点で高回転時に有利な火花点火燃焼に切り替えることが可能となるので、高回転域のトルクを十分確保することができ、機関の最高出力も従来の圧縮着火機関と比較して大幅に向上できるという効果がある。
【0023】
また万が一副燃料の供給装置などに異常が発生し、圧縮着火燃焼運転が困難になった場合であっても、いつでも火花点火燃焼運転に切り替えることが可能なので、機関の信頼性を高めることもできる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1ないし請求項5の発明の効果に加えて、エンジンオイルを貯留するエンジンオイル貯留器と、該エンジンオイル貯留器から開閉弁を介して連通可能なサブオイルタンクと、該サブオイルタンクより副燃料としてのエンジンオイルを吸引して前記燃料供給手段に供給する副燃料ポンプと、を備えたことにより、エンジンオイル交換時には、開閉弁を開いて古いエンジンオイルをサブタンクへ移すことにより、従来のようにエンジンオイル交換時に廃油が出ることがなくなるため、従来廃油処理のためにユーザが負担していた費用や手間を全くなくすことができるという効果がある。
【0025】
また廃油が出ないということは、廃油が不法に投棄されるのを防止することにもつながるので、土壌汚染等の環境への影響も極力少なくできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。実施形態においては、特に限定されないが、シリンダブロックの下部にエンジンオイル貯留器としてのオイルパンを設けたウェットサンプ式の潤滑機構を備えている。また主燃料としては、特に限定されないがガソリンを用いる場合を示している。
【0027】
図1は、本発明に係る4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関の第1の実施形態を説明するシステム構成図である。
図1において、シリンダブロック1、シリンダヘッド2、及びピストン3は、燃焼室4を形成している。燃焼室4に連通する吸気ポート5には、吸気バルブ6が設けられ、排気ポート7には、排気バルブ8が設けられている。
【0028】
吸気ポート5の上流側には吸気通路10が接続されており、この吸気通路10には上流側から、吸入空気量を検出するエアフローメータ11と、吸気ポート5内に燃料を噴射する燃料噴射弁9とを配設してある。
【0029】
機関下部にあるオイルパン13内はエンジンオイルが貯留され、エンジンオイルはストレーナ14から吸引されオイルポンプ15で油圧が与えられ、オイルフィルタ16で不純物を取り除いてから機関本体の潤滑箇所各部に送られる。
【0030】
副燃料として利用されるエンジンオイル分はオイルフィルタ16を通過後、流量調整用電磁弁17で流量が調整されて燃料混合室12に送られ、燃料混合室12で主燃料であるガソリンと混合された後、混合燃料が燃料噴射弁9より噴射される。
【0031】
燃料混合室12には、例えば、比較的低燃圧の主燃料であるガソリンが図示されない逆流防止弁であるチェックバルブを介して供給され、比較的高燃圧の副燃料であるエンジンオイルが図示されないノズルを介して供給される。これによりガソリン内に比較的高圧のエンジンオイルが吹き込まれ、両者が混合した混合燃料が形成されるようになっている。
【0032】
エンジンコントロールユニット(以下、ECUと略す)18には、機関運転状態を示す信号として、回転数信号、負荷信号、油水温信号、空気量信号、油圧信号等が各種センサから入力されている。
【0033】
上記ECU18内には、上記の各種の入力信号に基づいて機関回転数及び要求負荷を判断するとともに、この判断結果に基づいて必要な燃料量及び副燃料混合比を演算処理する燃料供給制御部が設けられている。この燃料供給制御部は、配線論理(ワイヤード・ロジック)または、マイクロコンピュータとプログラムの組合せにより構成されている。
【0034】
そして、燃料供給制御部は、流量調整用電磁弁17に制御信号を出力して副燃料流量を調整することにより主燃料に対する副燃料の混合比を制御するとともに、燃料噴射弁9に制御信号を出力して燃料噴射量及び噴射時期を調整することで、機関の運転状態に応じて燃焼室内の混合気の燃焼特性(着火性)を変化させることができる。
【0035】
主燃料としてのガソリンに対する副燃料としてのエンジンオイルの混合比は、アイドリング等の低回転低負荷時には多く、高回転または高負荷時には少なくなるように制御し、その範囲は、例えば1%ないし5%程度である。
【0036】
図2は、本発明に係る4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関の第2の実施形態を説明するシステム構成図である。
この実施形態にあっては、前記図1の第1実施形態の構成に対し、副燃料を燃焼室4内に直接噴射可能な副燃料噴射弁19がシリンダヘッド2に取り付けられており、燃料噴射弁9では主燃料のみを噴射する。さらに、副燃料噴射弁19の噴射時期及び噴射量をECU18から制御できるようになっている。
【0037】
このような構成を持つことによって、副燃料成分であるエンジンオイルの噴射時期や噴射率を主燃料の噴射によらず自由に変更することが可能となるため、混合気の着火時期(=燃焼開始時期)と着火後の燃焼による熱発生速度を、ノック回避かつ熱効率が最高になるような最適値に調整することができるようになる。
【0038】
図3は本発明に係る4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関の第3実施形態の構成を示すシステム構成図である。この実施形態にあっては前記図2の第2実施形態の構成に対し、燃料噴射弁9を廃止する代わりに主燃料を燃焼室4内に直接噴射可能な主燃料筒内直接噴射弁20がシリンダヘッド2に取り付けられている。
【0039】
シリンダヘッド2上の主燃料筒内直接噴射弁20と副燃料噴射弁19との配置は、図3に示したように、副燃料噴射弁19側が排気弁8側に位置するように配置する方が副燃料噴霧の昇温及び着火が促進されるので好ましい。また主燃料筒内直接噴射弁20と副燃料噴射弁19との距離については、着火した副燃料から主燃料の燃焼への移行を容易にするため、ボア半径以下とすることが好ましい。
【0040】
このような構成を持つことによって、第1実施形態の効果に加えて、主燃料を筒内で気化させる際に潜熱を周囲から奪う効果で吸気温度を低下させて密度を高めることができ、充填効率が向上する。
【0041】
図4は本発明に係る4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関の第4実施形態の構成を示すシステム構成図である。この実施形態にあっては前記図2の第2実施形態の構成に対し、吸気通路10内のエアフローメータ11下流側に吸入空気流量をECU18から制御することのできる電子制御式スロットル弁21を備え、燃焼室4内の混合気を電気火花によって点火することのできる点火プラグ22がシリンダヘッド2に取り付けられている。
【0042】
このような構成を持つことによって、特に機関を高回転運転するときには副燃料供給を中断して圧縮着火燃焼を中止し、要求負荷に応じた吸気量を電子制御式スロットル弁21で調整しつつ点火プラグ22で適切な時期に電気火花を与えることで、燃焼速度の点で高回転時に有利な火花点火燃焼に切り替えることが可能となる。
【0043】
図5は本発明に係る4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関の第5実施形態の構成を示すシステム構成図である。この実施形態にあっては前記図2の第2実施形態の構成に対し、エンジンオイル貯留器であるオイルパン13の横下方にサブオイルタンク23を隣接設置し、サブオイルタンク23とオイルパン13とはオイル抜き取り用開閉弁24を介して連通することができるようになっている。
【0044】
サブオイルタンク23内の副燃料としてのエンジンのオイルは副燃料ポンプ25によって吸引・加圧され、サブオイルフィルタ26により濾過され、流量調整用電磁弁17で流量が調整された後、燃焼室4内に直接噴射可能な副燃料噴射弁19に送られる。
【0045】
このような構成を持つことによって、特に運転の繰り返しを経てエンジンオイルが劣化した場合、オイル抜き取り用開閉弁24を開いて古いエンジンオイルをオイルパン13からサブオイルタンク23へ全量流下させ、オイル抜き取り用開閉弁24を閉じた後、新しいエンジンオイルをオイルパン13へ補給する。これにより、従来の4ストロークサイクル機関でのエンジンオイル交換と違って、廃油を全くエンジン外部に出すことなく自ら処分ができるようになる。
【0046】
以上好ましい実施形態について説明したが、これらは本発明を限定するものではない。例えば、実施形態においては、主燃料としてガソリンを用いる場合を説明したが、ガソリンに変えてメチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、その他の低セタン価燃料を用いてもよい。
【0047】
また、実施形態のエンジン潤滑構造としてウェットサンプ式を例に説明したが、オイルパンにエンジンオイルを貯留せず、別途設けたオイルタンクにエンジンオイルを貯留するドライサンプ式にも適用できる。このとき、エンジンオイル貯留器は、オイルタンクとなることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を説明するシステム構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態の構成を説明するシステム構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態の構成を説明するシステム構成図である。
【図4】本発明の第4実施形態の構成を説明するシステム構成図である。
【図5】本発明の第5実施形態の構成を説明するシステム構成図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック
2 シリンダヘッド
3 ピストン
4 燃焼室
5 吸気ポート
6 吸気バルブ
7 排気ポート
8 排気バルブ
9 燃料噴射弁
10 吸気通路
11 エアフローメータ
12 燃料混合室
13 オイルパン
14 ストレーナ
15 オイルポンプ
16 オイルフィルタ
17 流量調整用電磁弁
18 エンジンコントロールユニット(ECU)
Claims (6)
- ピストンの上動により圧縮した高温高圧の混合気を着火燃焼させる4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関において、
上記混合気形成用として、低セタン価の主燃料と副燃料としてのエンジンオイルとを同一燃焼サイクル中に燃焼室内に供給することが可能な燃料供給手段を備え、
前記主燃料と前記エンジンオイルとのそれぞれの供給量および供給時期を調整可能でかつ、前記主燃料に対する前記副燃料としてのエンジンオイルの混合比は、低回転低負荷時には、高回転または高負荷時よりも多くすることを特徴とする4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関。 - 前記燃料供給手段は、前記低セタン価の主燃料に副燃料としてのエンジンオイルを混合した混合燃料を噴射する燃料噴射弁を備えたことを特徴とする請求項1記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関。
- 前記燃料供給手段は、前記副燃料としてのエンジンオイルを筒内に直接噴射可能な副燃料噴射弁を備えたことを特徴とする請求項1記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関。
- 前記燃料供給手段は、前記低セタン価の主燃料を筒内に直接噴射可能な主燃料噴射弁を備えたことを特徴とする請求項1または請求項3記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関。
- 吸気通路内に電子制御式スロットル弁、燃焼室内に点火プラグをそれぞれ備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関。
- エンジンオイルを貯留するエンジンオイル貯留器と、
該エンジンオイル貯留器から開閉弁を介して連通可能なサブオイルタンクと、
該サブオイルタンクより副燃料としてのエンジンオイルを吸引して前記燃料供給手段に供給する副燃料ポンプと、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の4ストロークサイクル式圧縮着火内燃機関。
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