JP3799621B2 - 放電灯点灯装置及び照明装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は放電灯点灯装置及び照明装置に係り、特に点灯時に高圧パルス発生を要する高圧放電灯などの放電灯点灯装置及びこれを用いた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、高圧放電灯(以下、HIDという。HID = High Intensity Discharge)としては、高圧ナトリウムランプ,メタルハライドランプ及び高圧水銀灯などが挙げられる。
【0003】
このようなHIDの点灯装置では、始動時に始動用高圧パルスを必要とするため、パルス発生回路を備えている。
【0004】
このパルス発生回路については、従来技術として、(1) パルス発生回路からHID始動時の一定時間のみパルス発生し、その後パルス停止するタイプのもの、(2) HID始動時にパルス発生し、HID点灯を検知してパルス発生を自動的に停止するタイプものなどがある。
【0005】
図4はHIDを点灯させるための従来の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【0006】
図4において、商用交流電源(例えば100Vの電源)1の一端は電源スイッチSWを介在して電源トランスT1 の1次側巻線に相当するコイルL11の一端に接続しており、交流電源1の他端はコイルL11の他端に接続している。このコイルL11の一端に直列接続してコイルL11と共に2次側巻線を構成するコイルL12の他端から昇圧された電圧(無負荷時には例えば240V)が得られるようになっている。コイルL11,L12からなる電源トランスT1 の両端には力率改善用のコンデンサC1 が並列に接続し、コイルL12の出力端には安定器としてのチョークコイルCHが直列に接続されている。チョークコイルCHの出力端aとコンデンサC1 の一端bとの間には、トランスT2 の1次側コイルL21の両端が接続しており、電源トランスT1 の2次側に得られる電圧V1 が1次側コイルL21の両端に印加されるようになっている。出力端a,bについては、出力端aはパルス発生回路4内にあるトランスT3 のコイルL32を介してHID5の一方の電極に接続し、出力端bはHID5の他方の電極に接続しており、出力端a,b間の電圧V1 はコイルL32を介してHID5の両端に印加されるようになっている。
【0007】
パルス発生回路4は、1次側コイルL31とこのコイルL31に直列接続した2次側コイルL32とでトランスT3 を構成し、このコイルL31,L32の接続点に前記出力端aの電圧が供給されるようになっており、前記コイルL31,L32の接続点にコンデンサC3 の一端を接続し、トランスT3 の一部であるコイルL31の一端に双方向性ダイオードとしての2方向性2端子サイリスタVAを接続し、コンデンサC3 の一端と2方向性2端子サイリスタVAの一端を共通に接続し、その共通接続点を抵抗R4 とトライアックTRの直列回路を介して前記出力端bに接続し、トライアックTRの両端には、抵抗R5 とフォトカプラ内の受光ダイオードPDと抵抗R6 との直列回路を並列に接続し、トライアックTRのゲートに供給する電圧を、受光ダイオードPDのカソードと抵抗R6 の接続点から得るように構成している。前記2方向性2端子サイリスタVAは、所定のブレーク・オーバー電圧(例えば200V、ここではブレーク・オーバー電圧100V程度のものを2個直列に接続している)を有し、コンデンサC3 の充電電圧がブレーク・オーバー電圧を越えると導通(オン)して、コイルL31とコンデンサC3 による並列共振回路が形成されるようになっている。また、トライアックTRはスイッチ素子として機能しており、フォトカプラを構成する発光ダイオードEDが発光した時に受光ダイオードPDが導通(オン)し、これによって、TRのゲートにゲート電圧が振り込まれて導通(オン)するようになっている。
【0008】
パルス発生回路4は、フォトカプラの前記発光ダイオードEDが発光した時に受光ダイオードPDが導通(オン)し、これによって、トライアックTRのゲートにゲート電圧が振り込まれてトライアックTRが導通(オン)すると、前記出力端aからコンデンサC3 に対して電流が供給されてコンデンサC3 を充電し、その充電電圧が2方向性2端子サイリスタVAのブーク・オーバー電圧を越えたときに2方向性2端子サイリスタVAがオンして、コイルL31とコンデンサC3 による並列共振回路が形成され、その結果得られる共振電圧が1次側コイルL31に生じることによって、2次側を構成するコイルL32に高圧の共振パルスを発生し、これによってHID5を放電開始させて点灯状態とするようになっている。
【0009】
前記トランスT2 の2次側コイルL22の両端には1次電圧V1 (例えば240V)を降圧した2次電圧(例えば20V)が得られるようになっている。2次側コイルL22の両端は抵抗R1 を介して全波整流回路2の入力端間に接続されており、前記2次側コイルL22両端の2次電圧が全波整流されて回路2の出力端間に出力されるようになっている。全波整流回路2の出力端に相当する点c,d間には、定電圧素子としてのツェナーダイオード(例えばツェナー電圧10Vのもの)Z1 と平滑用コンデンサC2 とが並列接続され、平滑用コンデンサC2 の両端には定電圧V2 (例えば10V)が得られるようになっている。
【0010】
さらに、平滑用コンデンサC2 の両端は、タイマー回路3両端にある電源端子に接続されており、電圧V2 がタイマー回路3の電源として供給されるようになっている。タイマー回路3は集積回路(IC)で構成され、回路3に外付けされた抵抗R0 ,コンデンサC0 の時定数によってタイマー設定時間が決定されるようになっており、しかも電源端子間に電源電圧V2 が供給されると同時にタイムカウントを開始し、前記タイマー設定時間だけタイムカウントしてタイムアップするようになっている。タイマー設定時間は、例えば20分に設定されている。タイマー回路3の出力端mからは、タイムカウント開始時点からタイムカウント終了時点までの期間、ハイレベルの信号が出力され、タイムアップ後は、ローレベルの信号が出力されるようになっている。さらに、平滑用コンデンサC2 の両端には、抵抗R3 ,ツェナーダイオードZ2 ,フォトカプラの発光ダイオードED,及びトランジスタQ1 のコレクタ・エミッタによる直列回路が並列接続されている。トランジスタQ1 のベースとエミッタ間には入力抵抗R2 が接続され、この抵抗R2 の両端に前記タイマー回路3の出力端mから出力されるハイ,ローの出力信号が印加されるようになっている。
【0011】
以上の構成において、始動時、電源スイッチSWを投入すると、トランスT2の1次側には例えば240Vの交流電圧が生じ、トランスT2 の2次側には20Vの電圧が発生する。この2次側電圧は全波整流回路2で整流された後、ツェナー電圧10VのツェナーダイオードZ1 で一定電圧にされ更に平滑用コンデンサC2 で平滑化され、その平滑電圧V2 はタイマー回路3の両端に電源として供給される。その結果、タイマー回路3に電源が投入され、タイマー回路3は時定数R0 ・C0 で決まるタイマー設定時間(例えば20分間)その出力端mからハイレベルの信号を出力し続けることが可能な状態とされる。ただし、タイマー回路3に供給される電源電圧が下降してほぼ零レベルとなれば、タイマ―回路3はリセットされてその出力端mからはローレベルの信号が出力されることになる。従って、電源スイッチSWの投入後に、フォトカプラの発光ダイオードEDが発光すると、受光ダイオードPDがその光を受光してオンし、トライアックTRもオンし、電源トランスT1 の2次側(例えば240V電源に相当する)より、出力端a,コンデンサC3 ,抵抗R4 ,トライアックTR,及び出力端bの経路で電流が流れ、コンデンサC3 が充電される。コンデンサC3 の充電電圧が例えば200Vを越えると、C3 と並列に接続された2方向性2端子サイリスタVAのブレーク・オーバー電圧(200V)を越えるので、2方向性2端子サイリスタVAがオンして、コンデンサC3 の充電電荷は、コンデンサC3 とコイルL31によって形成される並列共振回路を流れ、共振状態となる(例えば100kHz の共振パルスが発生する)。このLC共振によって発生したパルスはトランスT3 の2次側コイルL32から昇圧されて出力され(例えば3〜4kVに昇圧されて出力され)、HID5の両端の電極間には出力端a,b間の交流電源電圧に高圧パルス電圧が重畳した電圧が印加される。これによって、HID5が点灯する。
【0012】
図5に、点灯時のHID5の両端電極間の電圧(以下、ランプ電圧という)VL の特性を示す。横軸に時間tを、縦軸にランプ電圧VL をとってある。
【0013】
図5の曲線Aに示すように、点灯と同時にHID5のランプ電圧VL はほぼ0Vとなるが、このランプ電圧VL はその後時間tの経過と共に徐々に上昇し、一定時間経過後にはほぼ一定電圧VLSに飽和した状態で安定点灯する。ランプ始動時(ランプ点灯開始時)にはランプ電圧VL はほぼ0Vとなり、これによってタイマー回路3に供給される電源電圧も0Vとなるので、タイマー回路3はリセットされその出力端mの出力はローレベルとなり、再びタイマー回路3を始動するために必要な電源電圧(例えば5V)以上の電圧が供給されない限りタイマー回路3の出力端mの電位はローレベルのままとなる。この状態は、HID5が安定点灯状態となり、ランプ電圧VL が飽和電圧VLSとなっても維持される。これは、HID5が安定点灯状態ではランプ電圧VL が飽和電圧VLSとなり、電源トランスT1 の2次側電圧V1 もほぼVLSになり、これによってトランスT2 を通してタイマー回路3の両端に電源電圧は供給されるが、この供給電圧はタイマー回路3を動作させるに必要な5Vには達せずタイマー回路3を動作させるには至らないからである。
【0014】
なお、始動時、HID5が電源投入によって直ぐに点灯しなかった場合でも、タイマー回路3によって設定された例えば20分間は、パルス発生回路4は高圧パルスを断続的に発生し続け、この期間にHID5を点灯させることが可能となる。なお、HID5を点灯している状態から消灯し、その後間もなく再点灯しようとする場合には、HID5の温度が下がり管内の蒸気圧が通常の蒸気圧に戻るまでは点灯しにくいが、前記タイマー回路3による比較的長い時間(20分間)のタイマー設定により高圧パルス発生が長い期間行われるので、その間にHID5の温度が下がり点灯状態に導くことができるようになっている。
【0015】
ところで、上記従来の放電灯点灯装置では、HID5が寿命末期となった時は、図5の曲線Bに示すようにHID5の点灯後、ランプ電圧VL は時間tの経過と共に正常点灯時に比して急速に上昇し、時間t1 において(例えば5分経過して)ランプ電圧VL が電圧VLT(これはVLSを越える高い電圧である)にまで上昇すると、HID5は放電状態を維持できなくなり、立ち消えを生じる。これはHID5の放電インピーダンスが正常点灯時に比して非常に高くなったためである。この立ち消え状態では、ランプ電流が流れなくなるので、ランプ電圧VL は電源トランスT1 の無負荷時の2次側電圧V1 (例えば240V)にまで上昇する。この供給電圧V1 に基づいて、再びタイマー回路3には必要な電源電圧以上の電圧(10V)が供給されて動作を開始し、タイマー回路3の出力端mの電位はハイレベルとなり、フォトカプラの発光ダイオードED及び受光ダイオードPDがオンし、電圧V1 を電源としてコンデンサC3 ,抵抗R4 ,R5 ,受光ダイオードPD,及び抵抗R6 を通して電流が流れ、トライアックTRがオンしてコンデンサC3 への充電が行われ、この充電電圧が2方向性2端子サイリスタVAのブレーク・オーバー電圧を越えると2方向性2端子サイリスタVAもオンしてL31及びC3 による共振回路が動作して、再びトランスT3 からHID5に対して高圧パルスが印加され、HID5は時間t2 において再点灯する。図5で符号Cの期間は、ランプが時間t1 で立ち消えとなりパルス発生回路4が再び高圧パルスを発生し、HID5が時間t2 において再点灯するまでのランプ立消え期間を示している。そして、再びランプ電圧VL は、図5Bの特性と同じ経緯でVLTにまで上昇し、立ち消えに至る。即ち、HID5は寿命末期においては、このような状態を繰り返すことになり、ランプが点滅した状態を繰り返す。その結果、点灯装置の絶縁劣化を早め、装置の寿命を短くするという問題があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、従来のHIDの点灯装置では、寿命末期において、ランプ電圧VL の上昇に伴い、ランプが点滅した状態となり、放電灯点灯装置の短寿命化をもたらすという問題があった。
【0017】
そこで、本発明は上記の問題に鑑み、寿命末期における、ランプ電圧VL の上昇に伴う、ランプ点滅を生じないようにし、点灯装置の短寿命化を防ぐことができる放電灯点灯装置及び照明装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明による放電灯点灯装置放電灯点灯装置は、負荷としての放電灯と、この放電灯に電源を供給するための電源供給手段と、放電灯始動時、この電源供給手段からの無負荷時の電源電圧に基づき、放電灯始動用パルスを発生して前記放電灯に供給するパルス発生回路と、前記電源供給手段からの電源電圧に基づいて動作して前記パルス発生回路の動作を制御するもので、前記電源供給手段からの電源電圧が所定値以上の場合に動作してタイマー出力を発生するタイマー回路を備え、放電灯始動時は前記電源供給手段からの電源電圧が前記所定値以上の無負荷時の電源電圧のときに前記タイマー回路が第1の設定時間の間、前記パルス発生回路に放電灯始動用パルスを発生させるように動作し、放電灯始動後において安定点灯状態ランプ電圧を越えて前記放電灯の両端電圧が上昇する過程で前記所定値に達したときは前記タイマー回路を前記第1の設定時間より短い第2の設定時間だけ動作させてタイムアップさせ、その後点灯中に立ち消えが生じた場合には前記パルス発生回路によるパルス発生を禁止するように制御する制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0019】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の放電灯点灯装置において、
前記パルス発生回路は、
前記制御手段からの制御信号にてオン,オフする第1のスイッチ素子と、
この第1のスイッチ素子に直列的に接続されるLC共振回路と、
前記第1のスイッチ素子がオンしかつ前記電源供給手段から所定の電源電圧が供給されたときにブレーク・オーバーして前記LC共振回路を動作させる第2のスイッチ素子と、
前記LC共振回路で発生した共振パルスを昇圧して前記放電灯に供給するトランスとを具備したことを特徴とする。
【0020】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の放電灯点灯装置において、
前記電源供給手段から供給される電源電圧が240Vであるとき、前記第2のスイッチ素子のブレーク・オーバー電圧は200Vに設定されることを特徴とする。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の放電灯点灯装置において、
前記制御手段は、
前記電源供給手段からの電源電圧に基づいて第2の電源電圧を発生するトランスと、
このトランスの出力電圧を直流化する直流電圧発生手段と、
この直流電圧発生手段からの直流電圧が所定電圧以上であるときに動作して、第1設定時間又はこれより短い第2の設定時間だけハイレベル信号を出力し、前記パルス発生回路を制御するタイマー回路と、
前記直流電圧発生手段からの放電灯始動時又は放電灯点灯時の直流電圧に基づいて切換え動作し、放電灯始動時に前記タイマー回路の設定時間を第1の設定時間とし、放電灯点灯時に前記タイマー回路の設定時間を前記第1の設定時間より短い第2の設定時間に切り換える切換え回路とを具備したことを特徴とする。
【0022】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の放電灯点灯装置において、
前記電源供給手段から供給される無負荷時の電源電圧が240Vであるとき、前記トランスから発生される前記第2の電源電圧は20Vで、前記直流電圧発生手段からの直流電圧は10Vであり、前記タイマー回路はその電源電圧として5V以上の直流電圧が供給されたときタイマー動作し、供給される電源電圧がほぼ0Vとなったときタイマーリセットされることを特徴とする
請求項6記載の発明は、請求項4記載の放電灯点灯装置において、
前記切換え回路は、
前記直流電圧発生手段からの直流電圧に基づいてオン,オフするもので、この直流電圧が無負荷時の電圧であるときはオンし、放電灯点灯時の電圧であるときはオフする第1のスイッチ手段と、
この第1のスイッチ手段のオン,オフに応じて前記タイマー回路の時定数の大小を切り換えることにより、前記第1,第2の設定時間の切換えを行う第2のスイッチ手段とを具備したことを特徴とする。
【0023】
請求項7記載の発明による照明装置は、
照明器具本体と、
この照明器具本体内に収容した請求項1〜6いずれか1つに記載の放電灯点灯装置とを具備したことを特徴とする。
【0024】
【作用】
請求項1記載の発明によれば、放電灯が寿命末期となってランプ電圧が比較的急速に上昇し、所定値にまで上昇した場合には、その電圧に基づいた電圧(例えば5V)でタイマー回路が動作するが、その状態ではタイマー回路は第2の設定時間(例えば20秒)だけ動作してタイムアップし、その後ランプが立ち消え無負荷状態となっても既にタイマー回路はタイムアップしているのでタイマー回路が再び働くことはなく、無負荷状態でパルス発生回路が動作する虞れはなくなる。従って、放電灯点灯装置が寿命末期において高圧パルスの影響で劣化するのを防止することができる。
【0025】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の放電灯点灯装置を示す回路図である。図4と同一機能要素には同一符号を付して説明する。
【0026】
図1に示す放電灯点灯装置は、負荷としての放電灯を構成するHID5と、このHID5に対して電源を供給するための電源供給手段11と、HID5の始動時、この電源供給手段11からの無負荷時の電源電圧に基づき、放電灯始動用パルスを発生して前記HID5に供給するパルス発生回路4と、前記電源供給手段11からの電源電圧に基づいて動作して前記パルス発生回路4の動作を制御するもので、前記電源供給手段11からの電源電圧が所定値以上の場合に動作してタイマー出力を発生するタイマー回路3を備え、HID5の始動時は前記電源供給手段11からの無負荷時の電源電圧に基づいて前記タイマー回路3が第1の設定時間動作して前記パルス発生回路3に放電灯始動用パルスを発生させ、HID5の点灯時において前記HID5の両端電圧が上昇する過程で前記所定値に達したときは前記タイマー回路3を前記第1の設定時間より短い第2の設定時間だけ動作させてタイムアップさせ、点灯中に立ち消えが生じた場合に前記パルス発生回路4によるパルス発生を禁止するように制御する制御手段12とを具備して構成されている。
【0027】
図1の構成について詳細に説明する。
図1において、電源供給手段11は、商用交流電源1と、電源スイッチSWと、前記交流電源1からの電圧を昇圧するトランスT1 と、力率改善用コンデンサC1 と、安定器としてのチョークコイルCHとで構成されている。
【0028】
商用交流電源(例えば100Vの電源)1の一端は電源スイッチSWを介在して電源トランスT1 の1次側巻線に相当するコイルL11の一端に接続しており、交流電源1の他端はコイルL11の他端に接続している。このコイルL11の一端に直列接続してコイルL11と共に2次側巻線を構成するコイルL12の他端から昇圧された電圧(無負荷時には例えば240V)が得られるようになっている。コイルL11,L12からなる電源トランスT1 の両端には力率改善用のコンデンサC1 が並列に接続し、コイルL12の出力端にはチョークコイルCHが直列に接続されている。チョークコイルCHの出力端aとコンデンサC1 の一端bとの間には、トランスT2 の1次側コイルL21の両端が接続しており、電源トランスT1 の2次側に得られる電圧V1 が1次側コイルL21の両端に印加されるようになっている。これによって前記制御手段12に対して電源が供給されるようになっている。接続点a,bについては、接続点aはパルス発生回路4内にあるトランスT3 のコイルL32を介してHID5の一方の電極に接続し、接続点bはHID5の他方の電極に接続しており、接続点a,b間の電圧V1 はHID点灯時はコイルL32を介してHID5の両端に印加されるようになっている。
【0029】
パルス発生回路4は、制御手段12からの光制御信号にてオン,オフする第1のスイッチ素子としてのトライアックTRと、このトライアックTRに直列的に接続されるL31 ,C3によるLC共振回路と、前記トライアックTRがオンしかつ前記電源供給手段11から所定の電源電圧が供給されたときにブレーク・オーバーして前記LC共振回路を動作させる第2のスイッチ素子としての2方向性2端子サイリスタVAと、前記LC共振回路で発生した共振パルスを昇圧してHID5に供給するトランスT3 とを具備して構成されている。
【0030】
パルス発生回路4は、1次側コイルL31とこのコイルL31に直列接続した2次側コイルL32とでトランスT3 (1次側コイルL31と2次側コイルL32との巻線比は例えば1:15に設定される)を構成し、このコイルL31,L32の接続点に前記出力端aの電圧が供給されるようになっており、前記コイルL31,L32の接続点にコンデンサC3 の一端を接続し、トランスT3 の一部であるコイルL31の一端に双方向性ダイオードとしての2方向性2端子サイリスタVAを接続し、コンデンサC3 の一端と2方向性2端子サイリスタVAの一端を共通に接続し、その共通接続点を抵抗R4 とトライアックTRの直列回路を介して前記出力端bに接続し、トライアックTRの両端には、抵抗R5 とフォトカプラ内の受光ダイオードPDと抵抗R6 との直列回路を並列に接続し、トライアックTRのゲートに供給する電圧を、受光ダイオードPDのカソードと抵抗R6 の接続点から得るように構成している。前記2方向性2端子サイリスタVAは、所定のブレーク・オーバー電圧(例えば200V、ここではブレーク・オーバー電圧100V程度のものを2個直列に接続している)を有し、コンデンサC3 の充電電圧がブレーク・オーバー電圧を越えると導通(オン)して、コイルL31とコンデンサC3 による並列共振回路が形成されるようになっている。また、トライアックTRはスイッチ素子として機能しており、フォトカプラを構成する発光ダイオードEDが発光した時に受光ダイオードPDが導通(オン)し、これによって、TRのゲートにゲート電圧が振り込まれて導通(オン)するようになっている。
【0031】
パルス発生回路4は、フォトカプラの前記発光ダイオードEDが発光した時に受光ダイオードPDが導通(オン)し、これによって、トライアックTRのゲートにゲート電圧が振り込まれてトライアックTRが導通(オン)すると、前記出力端aからコンデンサC3 に対して電流が供給されてコンデンサC3 を充電し、その充電電圧が2方向性2端子サイリスタVAのブーク・オーバー電圧を越えたときに2方向性2端子サイリスタVAがオンして、コイルL31とコンデンサC3 による並列共振回路が形成され、その結果得られる共振電圧が1次側コイルL31に生じることによって、2次側を構成するコイルL32に高圧の共振パルスを発生し、これによってHID5を放電開始させて点灯状態とするようになっている。
【0032】
前記制御手段12は、前記トランスT2 と、このトランスT2 の出力電圧を直流化する直流電圧発生手段7と、この直流電圧発生手段7からの直流電圧が所定電圧以上であるときに動作して、第1設定時間又はこれより短い第2の設定時間だけハイレベル信号を出力し、前記パルス発生回路4を制御するタイマー回路3と、前記直流電圧発生手段7からのHID始動時又はHID点灯時の直流電圧に基づいて切換え動作し、HID始動時に前記タイマー回路3の設定時間を第1の設定時間とし、HID点灯時に前記タイマー回路3の設定時間を前記第1の設定時間より短い第2の設定時間に切り換えるタイマー設定時間切換え回路6とを具備して構成されている。
【0033】
前記トランスT2 の2次側コイルL22の両端には1次電圧V1 (無負荷時は例えば240V)を降圧した2次電圧(例えば20V)が得られるようになっている。2次側コイルL22の一端は抵抗R1 を介して全波整流回路2の一方の入力端に接続し、コイルL22の他端は全波整流回路2の他方の入力端に接続しており、前記2次側コイルL22両端の2次電圧が全波整流されて回路2の出力端間に出力されるようになっている。全波整流回路2の出力端に相当する点c,d間には、定電圧素子としてのツェナーダイオード(例えばツェナー電圧10Vのもの)Z1 と平滑用コンデンサC2 とが並列に接続され、平滑用コンデンサC2 の両端には定電圧V2 (例えば10V)が得られるようになっている。
【0034】
本実施例では、平滑用コンデンサC2 の両端と、タイマー回路3両端の電源端子との間に、タイマー設定時間切換え回路6を設けた構成としている。タイマー設定時間切換え回路6は、平滑用コンデンサC2 の両端に抵抗R11,R12の直列回路を並列に接続し、抵抗R11,R12の接続点をツェナーダイオードZ11を介してスイッチ用トランジスタQ11のベースに接続し、さらに平滑用コンデンサC2 の両端に抵抗R14,R15の直列回路を並列に接続し、抵抗R14,R15の接続点を前記トランジスタQ11のコレクタに接続し、トランジスタQ11のベースとエミッタ間に入力抵抗R13を接続し、トランジスタQ11のエミッタを平滑用コンデンサC2 の負電圧端に接続し、さらにタイマー回路3に外付けされた時定数回路(抵抗R0 とコンデンサC0 からなる回路)の抵抗R0 に、抵抗16とスイッチ用トランジスタQ12の直列回路を並列に接続し、トランジスタQ12のベースを前記抵抗R14,R15の接続点に接続する構成とされている。従って、トランジスタQ12のオン,オフによってタイマー回路3の時定数が切り換えられるようになっている。トランジスタQ12がオフしているときは、タイマー回路3は前記第1の設定時間に設定され、またトランジスタQ12がオンしたときは、タイマー回路3は前記第2の設定時間に設定される。
【0035】
前記ツェナーダイオードZ11は、前記全波整流回路2の出力電圧がツェナーダイオードZ1 のツェナー電圧を越える電圧である場合は、ツェナーダイオードZ1 による定電圧V2 (例えば10V)が平滑用コンデンサC2 から出力され、この電圧を抵抗R11,R12の抵抗比で分圧した電圧によって導通(オン)するが、全波整流回路2の出力電圧がツェナーダイオードZ1 のツェナー電圧を越えない電圧である場合は、この電圧を平滑用コンデンサC2 で平滑した電圧(10Vを下回る電圧)を更に抵抗R11,R12の抵抗比で分圧して得られる電圧によっては導通しないようにする(オフにする)ために挿入されている。
【0036】
さらに、平滑用コンデンサC2 の両端は、タイマー回路3両端にある電源端子に接続されており、電圧V2 がタイマー回路3の電源として供給されるようになっている。タイマー回路3は集積回路(IC)で構成され、回路3に外付けされた抵抗R0 とコンデンサC0 との時定数、或いは抵抗R0 ,R16の並列合成抵抗とコンデンサC0 との時定数によってタイマー設定時間が第1の設定時間、或いはこれより短い第2の設定時間に設定されるようになっており、しかも電源端子間に電源電圧V2 (ただし、タイマー回路3を動作させるに必要な例えば5V以上の電圧)が供給されると同時にタイムカウントを開始し、前記タイマー設定時間だけタイムカウントしてタイムアップするようになっている。つまり、タイマー回路3は、両端の電源電圧が0Vになるとリセットされ、電源電圧が所定の電圧(例えば5V以上)に達するとタイムカウント動作を開始するようになっている。タイマー設定時間は、トランジスタQ12がオフしている状態(即ち、外付けの時定数がR0 ・C0 )では、例えば20分に設定され、トランジスタQ12がオンしている状態(即ち、外付けの時定数が(R0 とR16の合成抵抗値)・C0 )では、例えば20秒に設定されている。タイマー回路3の出力端mからは、タイムカウント開始時点からタイムカウント終了時点までの期間、ハイレベルの信号が出力され、タイマー設定時間が経過してタイムアップした後は、ローレベルの信号が出力されるようになっている。
【0037】
さらに、平滑用コンデンサC2 の両端には、抵抗R3 ,ツェナーダイオードZ2 ,フォトカプラの発光ダイオードED,及びトランジスタQ1 のコレクタ・エミッタによる直列回路が並列に接続されている。トランジスタQ1 のベースとエミッタ間には入力抵抗R2 が接続され、この抵抗R2 の両端に前記タイマー回路3の出力端mから出力されるハイレベル,ローレベルの出力信号が印加されるようになっている。
【0038】
以上のように構成された放電灯点灯装置の動作を説明する。
始動時、電源スイッチSWを投入すると、トランスT2 の1次側には例えば240Vの交流電圧が生じ、トランスT2 の2次側には20Vの電圧が発生する。この2次側電圧は全波整流回路2で整流された後、ツェナー電圧10VのツェナーダイオードZ1 で一定電圧にされ更に平滑用コンデンサC2 で平滑化され、その平滑電圧V2 は抵抗R11,R12の直列回路の両端、及び抵抗R14,R15の直列回路の両端に供給されると共に、タイマー回路3の両端に電源として供給される。始動時は、無負荷状態にあり、タイマー設定時間切換え回路6には10Vの電圧V2 が印加され、このとき抵抗R11,R12によって分圧された電圧でツェナーダイオードZ11は導通してトランジスタQ11がオンし、その結果、トランジスタQ12のベース・エミッタ間が短絡するので、トランジスタQ12はオフしており、前記タイマー回路3は時定数R0 ・C0 で決まるタイマー設定時間(例えば20分間)で動作を開始し、その出力端mからハイレベルの信号を出力し続けることが可能な状態とされる。タイマー回路3のハイレベル信号はトランジスタQ1 のベースに供給され、トランジスタQ1 はオンするので、前記電圧V2 を電源として抵抗R3 ,ツェナーダイオードZ2 ,発光ダイオードED及びトランジスタQ1 の直列回路に電流が流れ、発光ダイオードEDが発光して、パルス発生回路4内の受光ダイオードPDに受光され、トライアックTRにゲート電圧が振り込まれる状態となる。
【0039】
一方、パルス発生回路4の両端には、電源スイッチSW投入と同時に240Vの電源電圧V1 が印加されるので、コンデンサC3 ,抵抗R4 ,抵抗R5 ,受光ダイオードPD,及び抵抗R6 を通して電流が流れ、トライアックTRが導通し、同時にコンデンサC3 が急速に充電される。このとき、コンデンサC3 には、商用電源周波数の半サイクルの期間で200Vを越える電圧が充電され、これは2方向性2端子サイリスタVAのブレーク・オーバー電圧を越えるので、2方向性2端子サイリスタVAがオンし、コイルL31とコンデンサC3 によるLCの並列共振回路が形成され、コンデンサC3 に充電されていた電荷が2方向性2端子サイリスタVAを通してコイルL31に吐き出されることにより、L31,C3 共振による高周波(100kHz 程度)の共振パルスが短時間に発生する。この共振パルスは電源周波数の半サイクルごとに発生することになる。この共振パルスはトランスT3 の1次コイルL31を通して2次側コイルL32に昇圧されたパルス(3〜4kV)を出力することになり、HID5の両端には240Vの電源電圧V1 の交流波に対してその半サイクルごとに前記昇圧パルスを重畳した電圧が印加され、HID5は放電して点灯状態に入る。HID5が点灯すると、HID5両端のランプ電圧VL はほぼ0Vとなるので、電源電圧V1 も一旦ほぼ0Vとなる。これにより、パルス発生回路4は2方向性2端子サイリスタVAがオフして高圧パルス発生を停止する。一方、HID5が点灯した直後は、トランスT2 の2次側電圧が0Vとなり、従って平滑用コンデンサC2 両端間の直流電圧V2 もほぼ0Vとなるので、タイマー回路3に供給される電源電圧も0Vとなり、タイマー回路3はリセットされてその出力端mからはローレベルの信号が出力され、発光ダイオードEDは発光を停止する。
【0040】
なお、HID5が電源投入によって直ぐに点灯しなかった場合でも、タイマー回路3によって設定された例えば20分間は、パルス発生回路4は高圧パルスを発生し続け、この間にHID5を点灯させることが可能となる。特に、HID5を点灯している状態から消灯し、その後間もなく再点灯しようとする場合には、HID5の温度が下がり管内の蒸気圧が通常の蒸気圧に戻るまでは点灯しにくいが、前記タイマー回路3による比較的長い時間のタイマー設定により高圧パルス発生が長い時間(20分間)行われるので、その間にHID5の温度が下がり点灯状態に導くことができるようになっている。
【0041】
タイマー回路3がリセットした後は、再びタイマー回路3の両端に必要な電源電圧(例えば5V)以上の電圧が印加されない限りタイマー動作を開始しないことになる。
【0042】
図2に、点灯時のHID5のランプ電圧VL の特性を示す。横軸に時間tを、縦軸にランプ電圧VL をとってある。図2で、曲線AはHID5が正常点灯時のランプ特性である。
【0043】
図2の曲線Aに示すように、点灯と同時にHID5のランプ電圧VL はほぼ零Vとなるが、このランプ電圧VL はその後時間tの経過と共に徐々に上昇し、一定時間経過後にはほぼ一定電圧VLSに飽和した状態で安定点灯する。ランプ始動時(ランプ点灯開始時)にはランプ電圧VL はほぼ0Vとなり、これによってタイマー回路3に供給される電源電圧も0Vとなるので、タイマー回路3はリセットされその出力端mの出力はローレベルとなり、再びタイマー回路3を始動するために必要な電源電圧(例えば5V)以上の電圧が供給されない限りタイマー回路3の出力端mの電位はローレベルのままとなる。この状態は、HID5が安定点灯状態となり、ランプ電圧VL が飽和電圧VLSとなっても維持される。これは、HID5が安定点灯状態ではランプ電圧VL が飽和電圧VLSとなり、電源トランスT1 の2次側電圧V1 もほぼVLSとなり、これによってトランスT2 を通してタイマー回路3の両端に電源電圧は供給されているが必要な電圧(5V)には達せず、タイマー回路3を動作させるには至らないからである。なお、HID5の安定点灯状態でのランプ電圧VLSでは、パルス発生回路4の2方向性2端子サイリスタVAのブレーク・オーバー電圧も越えることがないので、ランプ正常時の点灯状態では、パルス発生回路4が動作することはないことは勿論である。
【0044】
一方、放電灯点灯装置において、HID5が寿命末期となった時は、図2の曲線Bに示すようにHID5の点灯後、ランプ電圧VL は時間tの経過と共に正常点灯時に比して急速に上昇する。このランプ電圧VL が上昇する過程で、即ち電源電圧V1 が上昇する過程で、平滑用コンデンサC2 の両端電圧(直流電圧)V2 がタイマー回路3を動作させるに必要な電源電圧(5V)に達したとき、タイマー回路3はタイマー動作を開始する。このとき、タイマー設定時間切換え回路6は、電圧V2 が10V近くにまで上昇しない限り内部のツェナーダイオードZ11が導通しないように設定してあるので、トランジスタQ11はオンせず、従って電圧V2 を抵抗R14,R15で分割した電圧がトランジスタQ12のベースに供給され、スイッチ用トランジスタQ12がオンする。この結果、タイマー回路3に外付けされたタイマー設定時間を決める時定数は(R0 とR16の並列合成抵抗)×C0 となり、第2の設定時間(20秒)でタイマー動作することになる。これは図2上に図示すれば、タイマー動作開始は時間t01に相当し、20秒経過後の時間はt02に相当する。即ち、HID5は、ランプ寿命末期の始動後にランプ電圧VL が急速に上昇する過程で、時間t01でタイマー回路3がタイマー動作を開始し、時間t02でタイムアップすることになる。タイマー回路3が20秒間タイマー動作している期間は、その出力端mからハイレベルの信号が出力され、フォトカプラ(ED,PD)が導通するが、そのときの電源電圧V1 即ちランプ電圧VLではパルス発生回路4内の2方向性2端子サイリスタVAが導通するには至らないので、パルス発生回路4が動作して高圧パルスを発生することはない。タイマー回路3がタイムアップした後、ある時間を経過してランプ電圧VL は立消え電圧VLTに達して立ち消える。立ち消えと同時にHID5のランプ電圧VL は無負荷時の電源電圧V10(240V)となるが、既にタイマー回路3はタイムアップした後であるので、再びタイマー動作することはなく、タイマー回路3の出力端mの電位はローレベルのままとなり、フォトカプラ(ED,PD)は動作しないので、パルス発生回路4も動作しない。つまり、HID5の点灯中に立ち消えを生じた場合、従来例とは異なり、前記パルス発生回路4によるパルス発生は禁止されるので、HID5が点滅を繰り返すようなことがなくなる。従って、点灯装置の絶縁劣化による短寿命化を防止することができる。
【0045】
図3に、図1の放電灯点灯装置を用いた照明装置を示す。図3(a) は上記の放電灯点灯装置を照明器具本体内に収容して照明装置20を構成した場合の例を示している。図3(a) に示すように、照明器具本体21内に放電灯用点灯装置22とHID5からなる放電灯点灯装置が収容されている。
【0046】
図3(b) は、放電灯点灯装置を収納した照明装置30を街路灯として使用した場合の例を示している。歩道33の道路34側近傍にはポール32が埋設されている。ポール32の上端部には照明器具本体31が取り付けられており、照明器具本体31内には放電灯用点灯装置とHID5からなる放電灯点灯装置が収納されている。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、寿命末期における、ランプ電圧VL の上昇に伴う、ランプ点滅を生じることがなく、放電灯点灯装置の絶縁劣化による短寿命化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の放電灯点灯装置を示す回路図。
【図2】図1の回路動作を説明するためのランプ電圧特性図。
【図3】図1の放電灯点灯装置を用いた照明装置を示す図。
【図4】従来の放電灯点灯装置を示す回路図。
【図5】図4の回路動作を説明するためのランプ電圧特性図。
【符号の説明】
1…商用交流電源
3…タイマー回路
4…パルス発生回路
5…高圧放電灯(HID)
6…タイマー設定時間切換え回路
7…直流電圧発生手段
11…電源供給手段
12…制御手段
Claims (7)
- 負荷としての放電灯と、
この放電灯に電源を供給するための電源供給手段と、
放電灯始動時、この電源供給手段からの無負荷時の電源電圧に基づき、放電灯始動用パルスを発生して前記放電灯に供給するパルス発生回路と、
前記電源供給手段からの電源電圧に基づいて動作して前記パルス発生回路の動作を制御するもので、前記電源供給手段からの電源電圧が所定値以上の場合に動作してタイマー出力を発生するタイマー回路を備え、
放電灯始動時は前記電源供給手段からの電源電圧が前記所定値以上の無負荷時の電源電圧のときに前記タイマー回路が第1の設定時間の間、前記パルス発生回路に放電灯始動用パルスを発生させるように動作し、
放電灯始動後において安定点灯状態ランプ電圧を越えて前記放電灯の両端電圧が上昇する過程で前記所定値に達したときは前記タイマー回路を前記第1の設定時間より短い第2の設定時間だけ動作させてタイムアップさせ、その後点灯中に立ち消えが生じた場合には前記パルス発生回路によるパルス発生を禁止するように制御する制御手段と
を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記パルス発生回路は、
前記制御手段からの制御信号にてオン,オフする第1のスイッチ素子と、
この第1のスイッチ素子に直列的に接続されるLC共振回路と、
前記第1のスイッチ素子がオンしかつ前記電源供給手段から所定の電源電圧が供給されたときにブレーク・オーバーして前記LC共振回路を動作させる第2のスイッチ素子と、
前記LC共振回路で発生した共振パルスを昇圧して前記放電灯に供給するトランスと
を具備したことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。 - 前記電源供給手段から供給される無負荷時の電源電圧が240Vであるとき、前記第2のスイッチ素子のブレーク・オーバー電圧は200Vに設定されることを特徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
- 前記制御手段は、
前記電源供給手段からの電源電圧に基づいて第2の電源電圧を発生するトランスと、
このトランスの出力電圧を直流化する直流電圧発生手段と、この直流電圧発生手段からの直流電圧が所定電圧以上であるときに動作して、第1設定時間又はこれより短い第2の設定時間だけハイレベル信号を出力し、前記パルス発生回路を制御するタイマー回路と、
前記直流電圧発生手段からの放電灯始動時又は放電灯点灯時の直流電圧に基づいて切換え動作し、放電灯始動時に前記タイマー回路の設定時間を第1の設定時間とし、放電灯点灯時に前記タイマー回路の設定時間を前記第1の設定時間より短い第2の設定時間に切り換える切換え回路と
を具備したことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。 - 前記電源供給手段から供給される無負荷時の電源電圧が240Vであるとき、前記トランスから発生される前記第2の電源電圧は20Vで、前記直流電圧発生手段からの直流電圧は10Vであり、前記タイマー回路はその電源電圧として5V以上の直流電圧が供給されたときタイマー動作し、供給される電源電圧がほぼ0Vとなったときタイマーリセットされることを特徴とする請求項4記載の放電灯点灯装置。
- 前記切換え回路は、
前記直流電圧発生手段からの直流電圧に基づいてオン,オフするもので、この直流電圧が無負荷時の電圧であるときはオンし、放電灯点灯時の電圧であるときはオフする第1のスイッチ手段と、
この第1のスイッチ手段のオン,オフに応じて前記タイマー回路の時定数の大小を切り換えることにより、前記第1,第2の設定時間の切換えを行う第2のスイッチ手段と
を具備したことを特徴とする請求項4記載の放電灯点灯装置。 - 照明器具本体と、
この照明器具本体内に収容した請求項1〜6いずれか1つに記載の放電灯点灯装置と
を具備したことを特徴とする照明装置。
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