JP3799557B2 - 廃水処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、全窒素濃度が極めて高く、そのために全窒素の含有率に比して微生物分解性有機物の含有率が低い廃水を処理する廃水処理方法に関し、さらに詳細には、このような廃水から微生物分解性有機物のみならず、窒素化合物およびりん化合物をも効率よく除去し得る廃水処理方法に係わる。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】
下水および産業廃水(両者を総称して以下単に 廃水 と記すこともある)の従来の処理方法として活性汚泥を使用する、所謂、活性汚泥法がある。この方法では、一般に、廃水中に含有されている微生物分解性有機物(以下 BOD成分と記す)の除去率は80〜95%と高いが、反面、窒素化合物およびりん化合物のそれぞれの除去率(以下それぞれ 窒素除去率および脱りん率 と記すこともある)は極めて低く、しかも、処理に要する時間が10数時間の長時間にも及びそのための諸設備も高価であり、かつ、多大な設置面積と設置容積とが必要とされている。
【0003】
また、現在、環境保全の一環として、湖沼および閉鎖海域での富栄養化防止が叫ばれており、下水処理場でも処理水をこれらの水域に排出せしめる場合には、りんおよび窒素のそれぞれの排出濃度についての規制があり、さらに厳しい規制が課せられている。それにもかかわらず、たとえば、汚泥消化槽からの脱離液および返流液で代表される下水処理場からの排出液には残留窒素が多く含有され、そのために、窒素量に対する微生物分解性有機物量の割合が小さくなり、このような排出液から窒素を除去することが困難であり、環境保全上、問題とされている。
【0004】
廃水中の窒素成分およびBOD成分などを極端に低減せしめるために高度に処理する場合に、従来は二次処理水中の硝酸塩を除去するためにメタノールを炭素源として添加する脱窒プロセスを有する処理プロセスが一般的であったが、近時、行われている方法として、所謂、循環法がある。
循環法の1つの方法は、最初沈殿池で沈殿を除去した処理水を嫌気的に処理する脱窒槽に供給し、次いで、その処理水を硝化槽に導き好気的に処理し、それを最終沈殿池に導くと同時に硝化液の一部を前記の脱窒槽に循環し、他方、最終沈殿池の汚泥は返送汚泥として最初沈殿池での処理水と混合し、この混合液を脱窒槽へ供給して処理するとの方法である。
【0005】
この方法では、生物反応槽である脱窒槽を有する処理プロセス全体での窒素除去率は70〜80%と比較的高く、窒素除去には比較的効果的ではあるが、反面、滞留時間が、一般に、13〜16時間と長時間であり、また、りんが実用上満足できる程に除去されない。
さらに、りん化合物は、余剰汚泥中に一旦固定されるが、嫌気状態においてはりん化合物が余剰汚泥から放出され、その結果、排出液中には多量のりん化合物が含有されることになる。
また、汚泥濃度を高くすることができないので反応槽の容量を大きくしなければならない。
【0006】
また、前記の循環法の他の方法として、脱窒槽の前に嫌気槽を設け、最終沈殿池からの返送汚泥と最初沈殿池での処理水とを混合することによって、循環水を混合する前の廃水中の高濃度なBOD成分と返送汚泥との混合により、嫌気条件下でのBOD成分と返送汚泥との接触で汚泥中のりん化合物を放出させ、好気条件下での汚泥中の微生物のりんの取込みを促進させ、次いで脱窒および好気的な硝化を行わせ、脱窒と脱りんを同時に行わせるとの方法がある。
しかしながら、この方法においては、りん固定凝集剤等の薬品を使用せずに廃水中からりんを除去し得る利点はあるが、その反面、窒素除去率および脱りん率がいずれも実用するには十分な程高くはなく、大規模な脱窒槽および硝化槽が必要であるとの問題も解決されてなく、かつ、汚泥からのりん化合物の放出により排出液中で多量のりん化合物が残留しているという欠点がある。
【0007】
他方、各種の処理が施され溶解性のBOD成分が増加せしめられた汚泥およびこのような汚泥の上澄液を添加して被処理廃水のBOD成分濃度を上昇させて窒素濃度に対する割合を増大させる方法が知られている。すなわち、硝化工程と脱窒工程からなる有機性廃水の生物学的脱窒法において、廃水の処理工程から生ずるたとえば、最初沈殿池の汚泥および余剰活性汚泥などの有機性汚泥を酸性醗酵せしめて溶解性のBOD成分を増加せしめた醗酵液を有機性廃水に添加するとの方法(特公昭57-12437号公報)、含窒素有機性廃水を生物学的に脱窒素する方法において、発生する余剰汚泥に、たとえば、アルファ線および重陽子線などの電離性放射線を照射して、該汚泥を溶解性有機物にしたのち、この溶解性有機物の溶液を脱窒素工程の水素供与体として利用させるとの方法(特公昭60-20076号公報)などがある。
【0008】
しかしながら、これらの方法では、BOD成分として汚泥自体は使用されておらず、汚泥に対して何等かの処理が必要であり、煩雑である。
このようにして、従来の方法において、BOD成分として汚泥自体が使用されていなかった理由の一つは、汚泥に含有されている多量の浮遊固形物によって硝化槽での汚泥のSRT(汚泥日令または汚泥滞留時間)が短くなり、運転の経過に伴って硝化槽内での活性汚泥が希釈されて、ここでの硝化に関与する硝化菌などの微生物の菌体量が逐次減少して菌体濃度が希薄となり、所謂、ウオッシング・アウト(washing out)が発生して硝化槽での硝化が不十分になることに起因するものと推察される。
しかして、被処理廃水中のBOD成分を補充するために汚泥自体を添加することができれば、簡便に、しかも、効率よく廃水処理ができるので好ましいことである。
【0009】
廃水からのりん化合物の除去に関しては、従来、次のような方法が有効とされている。すなわち、アルミニウム化合物またはカルシウム化合物などを曝気槽に直接投入してりん化合物と反応せしめて沈殿として除去するとの方法、廃水を活性アルミナなどの吸着剤を充填した塔槽類を通過させてりん化合物を吸着せしめるとの方法およびりん化合物を含有する廃水のpHを変化させてりん化合物を準安定な過飽和状態として、各種の粒子上にりんを析出させる晶析脱りん法などがある。
しかしながら、これらの方法は、いずれも、りん化合物のみを除去することは可能であるが、このような方法だけで、廃水中の他の汚染物質、たとえば、各種の窒素化合物などを除去することは当然に不可能であり、BOD成分の除去も不可能な技術が多い。
【0010】
また、廃水から汚染物質であるBOD成分のみならず、浮遊固形物成分(以下SS成分 と記す)、窒素化合物およびりん化合物などをも、短時間で、しかも、高い除去率で除去でき、しかも、バルキングを発生させることのない廃水処理方法(特開平5−185091号)が知られている。
この方法は、脱りん凝集剤添加工程、嫌気処理工程および好気処理工程を順次連設し、好気処理工程で得られた硝酸塩および/または亜硝酸塩を含有する液を前記嫌気処理工程の入口に循環するとの方法である。
【0011】
しかしながら、この方法は前記のように種々の利点を有するものであるが、この方法によって、全窒素濃度が極めて高く、そのために全窒素の含有率に比してBOD成分の含有率が低く、全窒素に対するBOD成分の比が嫌気廃水処理における全窒素に対する微生物分解性有機物の理論当量未満である廃水を処理した場合には、嫌気処理プロセスおよび好気処理プロセスにおける滞留時間を長くする必要がある。しかしながら、仮に、滞留時間を長くしても、窒素の除去に必要なBOD成分が不足し、それに伴って、本質的に全窒素の除去が不十分となることが判明し、この対策について鋭意検討を重ねた結果、このような廃水に汚泥を添加することにより廃水中のBOD成分の不足分として代用させ得るとの新知見を得て、この新知見に基づいて本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用】
すなわち、本発明は、少なくとも、浮遊固形物成分、微生物分解性有機物、窒素化合物およびりん化合物を含有する廃水に、りん固定凝集剤を添加して含りん凝集フロックを生成せしめ、次いで少なくとも含りん凝集フロックを含有する廃水を嫌気処理プロセスおよび好気処理プロセスを順次経由せしめて、該廃水中の浮遊固形物成分、微生物分解性有機物、窒素化合物およびりん化合物を除去する廃水処理方法において、
a)流入廃水が、全窒素に対する微生物分解性有機物の比が嫌気廃水処理における全窒素に対する微生物分解性有機物の理論当量未満であり、
b)該廃水へのりん固定凝集剤の添加によって、含りん凝集フロックが生成される前に、該廃水に汚泥を補充し、
c)少なくとも含りん凝集フロックおよび汚泥を含有する廃水と、好気処理プロセスからの少なくとも硝酸塩および/または亜硝酸塩を含有する循環液とを混合して含りん凝集フロックを含有する循環液混合廃水を得、
【0013】
)該循環液混合廃水を少なくとも脱窒菌が存在する嫌気処理プロセスに導いて、ここで硝酸塩および亜硝酸塩を窒素ガスに変化させるとともに微生物分解性有機物を嫌気的に生物分解してガスを生成せしめて、これらのガス成分を該嫌気処理プロセス外へ排出させ、
)該嫌気処理プロセスで処理された液から固形物を除去して清澄液を得、
)該嫌気処理プロセスからの該清澄液を少なくとも硝化菌が存在する好気処理プロセスに導いて、ここで該清澄液に含有されているアンモニウム化合物を硝酸塩および/または亜硝酸塩に変化させるとともに残留微生物分解性有機物を好気的に生物分解してガスを生成せしめ、該ガスを該プロセスから排出せしめ、該プロセスで好気処理された液を得、または該好気処理された液から浮遊固形成分をさらに除去して清澄液を得、
)該好気処理された液または該浮遊固形物成分がさらに除去された清澄液の少なくとも一部を嫌気処理プロセスの入口へ循環液として循環する
ことを特徴とする廃水処理方法である。
【0014】
前記発明の廃水処理方法に使用される廃水処理装置として、全窒素に対する微生物分解性有機物の比が嫌気廃水処理における全窒素に対する微生物分解性有機物の理論当量未満の廃水を供給する廃水供給管および該廃水へりん固定凝集剤を添加するためのりん固定凝集剤供給管が配設された混和槽、固形物分離手段が配設されガス排出口を有し、少なくとも脱窒菌が存在せしめられ廃水中の硝酸塩および亜硝酸塩を窒素ガスに変化させるとともに微生物分解性有機物を嫌気的に生物分解してガスを生成せしめる嫌気槽ならびにガス排出管および酸素含有ガス吹込手段を有し、かつ、少なくとも硝化菌が存在せしめられ、嫌気槽からの嫌気清澄液に含有されているアンモニウム化合物を硝酸塩および/または亜硝酸塩に変化させるとともに残留微生物分解性有機物を好気的に生物分解してガスを生成せしめる好気槽の少なくとも3槽を有し、該混和槽と該嫌気槽とは、少なくとも含りん凝集フロックおよび汚泥を含有する廃水を送る凝集廃水管で互いに接続され、該凝集廃水管、該混和槽または該凝集廃水管には汚泥供給管が接続され、かつ、該嫌気槽と該好気槽とは、該嫌気槽の清澄液を送るための管で互いに接続され、該好気槽と該嫌気槽の入口とは循環液供給管で互いに接続されてなることを特徴とする廃水処理装置ある。
【0015】
本発明で処理される廃水(以下 被処理廃水または流入廃水 と記すことがある)は、少なくとも、SS成分、BOD成分(微生物分解性有機物)、窒素化合物およびりん化合物を含有し、かつ、全窒素に対するBOD成分の比が嫌気廃水処理における全窒素(ミリグラムmg/リットルl)に対するBOD成分(mg/l)の理論当量(以下単に 理論当量 と記すことがある)未満であればよく、特に制限はない。
なお、この理論当量は計算上、2.86とされている。しかしながら、廃水中の全窒素に対するBOD成分の実際の比を求める際の全窒素およびBOD成分のそれぞれについての分析誤差などを考慮して、廃水中の全窒素に対するBOD成分のこの理論当量に相当する実際の比の上限は、通常は、2.8〜2.9程度の範囲とされる。
【0016】
本発明で処理される廃水は、予め汚泥処理された、たとえば、汚泥消化槽からの脱離液で代表される下水処理場などの汚泥処理設備からの排出液ならびにこれらの排出液の上澄液が好適である。
本発明では、この他に、生物的脱窒に必要なBOD成分が不足している工場廃水、産業廃水および家庭排水などの廃水をも処理することができる。
工場廃水の代表例として、コークス工場廃水、天然ガス井排水、合成樹脂工場廃水および肥料工場廃水などを挙げることができる。
本発明は、これらの廃水に濾過および活性炭処理などの処理を予備的に施した廃水の処理に適用することを妨げない。
【0017】
また、本発明で処理される廃水の代表的な組成は、実用上、たとえば、
廃水1リットルあたり
BOD成分 : 1000mg以下
全窒素(T−N) : 10〜1000mg
全りん酸(T−P) : 0.5〜100mg
浮遊固形物成分(SS) : 1000mg以下
有機性浮遊物質(VSS): 700mg以下
である。
なお、これらの成分量の分析は、「下水試験法(社団法人 日本下水道協会−1984年版)」(以下においても同様)による。
【0018】
被処理廃水に添加される汚泥としては、他の廃水汚泥処理プラントの、たとえば、最初沈殿池からの初沈汚泥および最初沈殿池からの初沈汚泥と最終沈殿池からの余剰汚泥との混合濃縮汚泥などが好適に使用されるが、本発明における嫌気処理プロセスおよび好気処理プロセスのそれぞれで沈降せしめられた固形物も使用し得る。この汚泥は、含水率が低いことが好ましいが、操作の都合上、流動性を保持し得る最少限の含水率であることが最も好ましい。
本発明において、被処理廃水中の全窒素量に対するBOD成分の比が理論当量に相当する2.8〜2.9に達するまでのBOD成分の不足分の一部または全部として、被処理廃水に汚泥が補充される。
【0019】
汚泥の添加量は、被処理廃水中のBOD成分の不足量、汚泥のSS成分量に対するBOD成分量の比(以下 BOD成分/SS成分 と記すこともある)、循環液の硝酸塩および/または亜硝酸塩の濃度ならびに循環比などによって異なり、一概に特定し得ないが、これらから汚泥の添加量を算出することができる。
多くとも汚泥中のBOD成分量が被処理廃水中の不足分のBOD成分の量と等しくされる。たとえば、循環比が約3である場合には、汚泥添加後の被処理廃水中のBOD成分の量が理論当量の約75%となる程度に、すなわち、循環液に含有されている硝酸態窒素の量と亜硝酸態窒素の量との和に対して理論当量を越えない程度に添加されればよい。
この汚泥の添加時期は、嫌気処理の開始までであって、含りん凝集フロックの生成が完結する前またはりん固定凝集剤が残存している間に添加されればよく、りん固定凝集剤の添加前または添加時が好ましいが、りん固定凝集剤の添加後であっても、含りん凝集フロックの生成が完結する前またはりん固定凝集剤の全量が消費尽くされるまでであれば添加することができる。
すなわち、汚泥は汚泥供給管を経由して廃水供給管、混和槽または凝集廃水管に供給することができる。
【0020】
しかし、汚泥の添加量は、目安として、実用上、通常は、被処理廃水1リットル(l)あたり約2000ミリグラム(mg)以上、好ましくは、2500〜4000mg程度とされる。
また、本発明において、その運転中に装置内の液を随時分析して、所望により汚泥の添加量を加減することができ、しかも、好ましい。
【0021】
本発明において、被処理廃水に添加されたりん固定凝集剤はその全部または一部が被処
理廃水中のりん化合物を固定し、さらに被処理廃水中の浮遊固形物成分を、微生物分解性有機物および窒素化合物とともに凝集せしめて含りん凝集フロックを生成せしめるものであるが、汚泥が添加された被処理廃水(以下 汚泥混合液 と記すこともある)を嫌気処理する前に、添加された汚泥は既に生成せしめられた含りん凝集フロックに包蔵され、または、残存したりん固定凝集剤により凝集せしめられて含りん凝集フロックが生成される。
りん固定凝集剤は、りん化合物と反応して水に不溶な沈殿を形成し得る物質であれば、特に制限はなく、代表例として、次のような物質を挙げることができる。すなわち、
(1) アルミニウム系凝集剤−ポリ塩化アルミニウムおよび硫酸礬土など。
(2) 鉄系凝集剤−ポリ鉄、塩化第2鉄および硫酸第1鉄など。
(3) カルシウム化合物−炭酸カルシウム、水酸化カルシウムおよび酸化カルシウムなど。
(4) その他の金属塩類−Mg、ZnおよびBaなどのそれぞれの化合物。
(5) (1)〜(4)を含有する物質−高炉スラグ、石炭灰およびドロマイトなど。
などである。
【0022】
りん固定凝集剤の使用量は、流入廃水に含有されているりん化合物の量に対して化学量論量以上であればよいが、実用上、りん化合物に対して約2モル倍以上が好ましく、約3〜5モル倍以上とすることが特に好ましい。
なお、りん固定凝集剤と流入廃水との接触を良好にし、含りん凝集フロックを円滑に生成させるために、強力に攪拌することが好ましい。
この含りん凝集フロックをさらに成長させるために、さらに、高分子凝集剤のような他の凝集剤を併用することが好ましい。たとえば、アニオン型ポリアクリルアミドおよびポリアクリル酸ソーダなどのアニオン高分子凝集剤が好適に使用される。この高分子凝集剤は、流入廃水中の濃度が、通常は、0.1〜20ppm程度となるように添加される。
【0023】
この含りん凝集フロックの生成によって、廃水中に溶存しているりん化合物の量は著しく低減せしめられ極めて微量となる。
また、この含りん凝集フロックには多量な水が包蔵されている。
りん固定凝集剤と高分子凝集剤との両者を併用する場合には、これらの添加順序には特に制限はないが、実用上、りん固定凝集剤を先に添加することが好ましい。
この含りん凝集フロックを生成させるために、流入廃水のpHおよび温度はそれぞれ5〜9程度および5〜40℃程度とされるが、流入廃水のpHおよび温度は何れも、通常はこの範囲内にあるので、pHおよび温度などを特に人為的に制御する必要はない。
嫌気槽へ供給する前に、凝集フロックの生成を実質的に完結せしめるために、凝集廃水管に凝集槽を設けることが好ましい。
なお、前記の混和槽を凝集槽として兼用することもできる。
【0024】
このようにして得られた少なくとも含りん凝集フロックおよび汚泥を含有している流入廃水(以下 凝集廃水 と記すこともある)に、第2段の好気処理プロセスからの少なくとも硝酸塩および亜硝酸塩を含有する循環液(以下単に 循環液 と記すこともある)を混合する(循環液混合後の液を 循環液混合廃水 と記すこともある)。凝集廃水に添加される循環液量の凝集廃水量に対する比(以下 循環比 と記す)は次の嫌気処理プロセスにおいて処理される液、すなわち、循環液混合廃水中に溶存している循環液由来の硝酸態窒素の量と亜硝酸態窒素の量との和に対するBOD成分量の比が理論当量である2.8〜2.9程度を越えないように決定される。
【0025】
流入廃水および循環液のそれぞれの組成などに応じて循環比(容積比)は変更される。循環比を大きくする程、流入廃水の本発明による窒素除去率は高くなる傾向がある。しかしながら、この循環比が或る限度を越えると、循環比を大きくした程に流入廃水の本発明による窒素除去率は高くはならない。従って、この循環比は実用上、通常は、0.5〜5程度、好ましくは、0.5〜4程度とされ、3程度が最適である。
たとえば、循環比が3の場合には、被処理廃水の本発明による窒素除去率は理論的には75%程度となる。なお、この理論値の算出に際しては、(1)嫌気処理プロセスでの脱窒率(硝酸態窒素および亜硝酸態窒素から窒素ガスへの転化率以下同様)は実質的に100%である。(2)好気処理プロセスでは、アンモニア態窒素から硝酸態窒素および/または亜硝酸態窒素への転化率は実質的に100%である。との仮定に基づいている。しかしながら、前記(1)および(2)のそれぞれの値は、現実には100%ではあり得ないので、これを勘案すれば、この窒素除去率は現実には70%程度となる。
ここで得られた少なくとも含りん凝集フロックおよび汚泥ならびに循環液を含有する循環液混合廃水は、次の嫌気処理プロセスに送られる。
【0026】
嫌気処理プロセスにおいては、従来の嫌気廃水処理プロセスにおけると同様に脱窒菌をはじめとする各種の嫌気性微生物(通性嫌気性微生物および偏性嫌気性微生物の両者が包含される 以下同様)が存在し、BOD成分ならびに硝酸塩および亜硝酸塩などは、これらの微生物によって、それぞれ、嫌気的に還元、分解され、最終的にガス成分が生成される。また、SS成分は、これらの微生物によって加水分解されて可溶化される。循環液混合廃水に溶存していたBOD成分と可溶化されたBOD成分とは有機酸を経て炭酸ガスなどのガスに変換せしめられる。
【0027】
硝酸塩および亜硝酸塩は、通性嫌気性微生物の硝酸性呼吸および亜硝酸性呼吸によって、それぞれ、最終的には窒素ガスに転化せしめられる。この窒素ガスは嫌気処理プロセスから排出せしめられて、被処理廃水は脱窒される。また、循環液混合廃水中のBOD成分は、このときの水素供与体として作用する。
なお、ここでは、循環液混合廃水中のアンモニウム化合物(尿素態窒素のような有機態窒素も包含される 以下同様)は、嫌気処理プロセスにおける各種微生物の栄養源として消費されるだけであって、実質的に化学的に変化せしめられない。
【0028】
また、含りん凝集フロックから溶出した微量なりん化合物および循環液混合廃水に溶存している微量なりん化合物ならびに硝酸塩および亜硝酸塩の一部も嫌気処理プロセスにおける各種微生物の栄養源として消費される。
嫌気処理プロセスでは、各物質がこのようにして分解せしめられるとともに、微生物も増殖せしめられる。
ここでは、通常は、循環液混合廃水をそのまま処理できるので、pHおよび温度を特に人為的に制御する必要はない。
【0029】
このようにして、嫌気処理プロセスで処理された液(以下 嫌気処理液 と記すこともある)から、沈降分離、遠心分離および濾過などの通常の固液分離手段によって固形物が分離、除去されて、清澄液(以下 嫌気処理清澄液 と記すこともある)が得られる。
ここで除去される固形物は主として含りん凝集フロックおよび微生物菌体などを含んでいる。
なお、この固形物分離手段は嫌気プロセスでの嫌気槽の槽体と一体的に設けられていてもよいし、槽体から分離して設けられていてもよい。
この嫌気処理清澄液にはBOD成分およびアンモニウム化合物並びに微量のりん化合物などが含有されている。
【0030】
この嫌気処理清澄液は次の好気処理プロセスに送られる。
この好気処理プロセスにおいては、従来の好気廃水処理プロセスにおけると同様に亜硝酸菌および硝酸菌などの硝化菌をはじめとする好気性微生物が存在し、BOD成分およびアンモニウム化合物は、酸素含有ガスの存在下で、微生物によって好気的に酸化され、最終的に炭酸ガスならびに硝酸塩および亜硝酸塩がそれぞれ生成せしめられる。
酸素含有ガスは、分子状の酸素を含有していればよく、空気、酸素ガスで富化された空気および酸素ガスなどが使用される。就中、空気が好ましい。
ここで生成せしめられた炭酸ガスは、酸素含有ガスとともに好気処理プロセス外へ排出せしめられる。
BOD成分、酸化されなかった微量のアンモニウム化合物、硝酸塩および亜硝酸塩の一部ならびに微量の残留りん化合物は、この好気処理プロセスにおける各種微生物の栄養物として消費される。
【0031】
この好気処理プロセスでは、液に酸素含有ガスを通気して攪拌し、所望により、さらに、機械的に攪拌して、溶存酸素が不足しないように液中に酸素を供給しなければならない。
この好気処理プロセスでは、通常は、前段の嫌気処理プロセスからの清澄液をそのまま処理できるので、ここでは、液のpHおよび温度を特に制御する必要はない。
なお、前記のように、一般に、添加される汚泥の含水率が過大である場合には、好気処理プロセスにおいて、この好気プロセスに関与する微生物の菌体量が運転の経過に伴って減少し、所謂、ウオッシング・アウトが発生し、ここでの硝化の進行が低下する危険性が大きくなる。
【0032】
しかしながら、本発明においては、被処理廃水に添加される汚泥に多量の水が含有されていても、この水分は、嫌気処理プロセスおよび好気プロセスのそれぞれにおいて除去される固形物に包蔵されて除去されるので、所謂、ウオッシング・アウトが発生する危険性は軽減せしめられる。
さらに、この好気処理プロセスにおける所謂、ウオッシング・アウトの発生を実質的に完全に防止するためには、好気処理プロセスに関与する好気性微生物菌体を各種担体に担持せしめ固定化して使用することが好ましい。
【0033】
微生物の固定化は常法によることができる。微生物が固定された固定床を使用することが好ましい。
固定床の担体としては、たとえば、充填材を使用した濾床、ハニカム構造体ならびに固定円盤および回転円盤などの円盤体が好ましい。
充填材の代表例としては、アンスラサイト(無煙炭)およびプラスチック成形体などがある。
ハニカム構造体および円盤体としては、多孔体製のものおよび多泡体製のものなどが好ましい。
また、たとえば、ポリ塩化ビニリデンのようなプラスチック繊維で造られた紐状担体を使用することができ、しかも好ましい。
また、この好気処理プロセスでは、ウオッシング・アウトの発生の危険性を甘受すれば浮遊式活性汚泥法を適用することを妨げない。しかしながら、この場合には、バルキングの発生を防止するために、0.01〜0.05ppmとなるようにカチオン系高分子凝集剤を添加することが好ましい。
【0034】
この好気処理液は、好気処理プロセスから排出せしめられるときには、この好気処理プロセスには、嫌気処理清澄液が供給され、かつ、この嫌気処理清澄液はそのSS成分の含有率が低いこともあり、また、これらの好気処理液中に含有されていた少量のSS成分は好気処理プロセスで沈降せしめられるので、通常は、実質的な清澄液となっている。
なお、好気処理液に可成りの量のSS成分が含有されている場合および好気処理液のSS成分の含有率を一層低減させるために、この実質的な清澄液から沈降分離、遠心分離および濾過などの通常の固液分離手段によって固形物を除去してSS成分の含有率が低い清澄液とすることもできる。
このようにして得られた好気処理液または清澄液の少なくとも一部は、循環液として嫌気処理プロセスの入口へ循環され、残部はそのまま、または必要に応じて固液分離などの種々の処理を経た後、放流され、または、再利用に供される。本発明の廃水処理装置は、汚泥の供給源となる他の廃水処理設備に隣接せしめて設置されることが好ましいが、他の廃水処理設備から独立させて設置することもできる。
【0035】
【実施例】
本発明の廃水処理方法を実施例によって、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 廃水処理装置
本発明の廃水処理方法に使用される廃水処理装置の代表例のフローシートを図1に示す。
この廃水処理装置は、凝集混和槽 1、嫌気槽 2および好気槽 3を有している。
凝集混和槽 1には、廃水供給管11、りん固定凝集剤供給管12および汚泥供給管13がそれぞれ接続されており、かつ、攪拌機14が内蔵されている。
嫌気槽 2には、その上部にガス排出管21が接続されており、また、底部が逆円錐状とされて固形物分離部22とされている。この嫌気槽 2の底部の固形物分離部22の周壁に汚泥貯槽221が接続されている。また、嫌気槽 2には攪拌機23が内蔵されている。
【0036】
好気槽 3には、好気性微生物菌体が固定された固定床31が内蔵され、底部には空気吹込管32と連結されたスパージャー33が内蔵されており、また、上部にはガス排出管34およびオーバーフロー管35がそれぞれ接続されている。このオーバーフロー管35はその下流側で2股に分岐せしめられ分岐管351,352とされている。
分岐管351をポンプ41の入口に接続せしめることにより、また、循環液供給管 4を凝集廃水管 5に接続せしめることにより、好気槽 3の上部と嫌気槽 2の底部の入口とは、互いに接続されている。
好気槽 3の下流側には砂濾過器36が配設されている。好気槽 3の上部と砂濾過器36とはオーバーフロー管35および分岐管352で互いに接続されている。
凝集混和槽 1と嫌気槽 2の底部の入口とは、その途中にポンプ51が設けられている凝集廃水管 5を介して互いに接続されている。
凝集廃水管 5には高分子凝集剤供給管52が接続されている。
また、嫌気槽 2の上部と好気槽 3とは、オーバーフロー管 6によって、互いに接続されている。
【0037】
図1で示された廃水処理装置において、被処理廃水は本発明の廃水処理方法により次のようにして処理される。
すなわち、被処理廃水、りん固定凝集剤および被処理廃水中のBOD成分の不足量を補充するための汚泥は、廃水供給管11、りん固定凝集剤供給管12および汚泥供給管13のそれぞれを経由して凝集混和槽 1にそれぞれ供給される。
凝集混和槽 1内で、被処理廃水、りん固定凝集剤および汚泥は、攪拌機14によって攪拌され互いに混合されて、含りん凝集フロックが生成され、少なくとも含りん凝集フロックおよび汚泥を含有する凝集廃水とされる。
この凝集廃水は凝集混和槽 1から排出せしめられ、その途中にポンプ51が設けられている凝集廃水管 5を経由して嫌気槽 2の底部の入口から嫌気槽 2内に供給される。
なお、凝集混和槽 1から排出された凝集廃水に、前記の含りん凝集フロックをさらに成長させるために、所望によって凝集廃水管 5のポンプ51の下流側で高分子凝集剤供給管52から高分子凝集剤が添加される。
また、この凝集廃水に、その途中にポンプ41が設けられた循環液供給管 4を経由して好気槽 3からの少なくとも硝酸塩および亜硝酸塩を含有する循環液が添加されて循環液混合廃水とされる。
【0038】
嫌気槽 2の底部の入口から嫌気槽 2内に供給された循環液混合廃水は、攪拌機23によって攪拌されながらこの嫌気槽 2内を上昇せしめられ、その間に、嫌気槽 2内の脱窒菌を始めとする嫌気性微生物と接触せしめられ、この嫌気性微生物の作用によって嫌気的に還元、分解されて、液中のBOD成分は最終的には炭酸ガスなどのガスに変換され、硝酸塩および亜硝酸塩などの硝酸態窒素および亜硝酸態窒素のいずれも最終的には窒素ガスなどのガスに変換され、また、SS成分は可溶化される。
ここで生成せしめられたガス成分は、嫌気槽 2の上部のガス排出管21から排出せしめられる。
【0039】
他方、液中の含りん凝集フロックはさらに成長させられ、この凝集フロックは嫌気槽 2内を沈降させられて嫌気槽 2の底部の固形物分離部22に至り、ここで集められて、固形物と液分とは互いに分離され、固形物は固形物分離部22の周壁に接続せしめられている汚泥貯槽221へ排出される。
嫌気槽 2の上部では、含りん凝集フロックを実質的に含まないか、乃至は極めて少ない嫌気処理清澄液とされる。
この嫌気処理清澄液は嫌気槽 2の上部からオーバーフロー管 6を経由して、好気槽 3の底部に供給される。
【0040】
好気槽 3に供給された嫌気処理清澄液は、好気槽3 の固定床31 とされた好気性微生物と接触せしめられ、この好気性微生物の作用によって、好気槽3の底部から放散せしめられた酸素含有ガスの存在下で、その液中のBOD成分およびアンモニウム化合物はそれぞれ好気的に酸化され、最終的には、炭酸ガスならびに硝酸塩および亜硝酸塩が生成せしめられ好気処理液が得られる。
酸素含有ガスおよび生成されたガス成分は好気槽 3の上部のガス排出管34から排出せしめられる。
ここで得られた好気処理液は実質的な清澄液であり、オーバーフロー管35および分岐管351を順次経由せしめられて、その全部または一部は、循環液として、ポンプ41および循環液供給管 4を経由して、凝集廃水管 5を通過せしめられる凝集廃水に添加され循環液混合廃水として、嫌気槽 2の底部の入口から嫌気槽 2に供給されて、嫌気槽 2に循環される。
【0041】
また、好気槽 3からの好気処理液である実質的な清澄液の残部は、所望により、好気槽 3の固形物分離手段である砂濾過器36に送られ、ここで該好気処理液中の浮遊固形成分は実質的に完全に除去されて、装置外へ排出される。
【0042】
実施例2 消化槽からの脱離液の上澄液の処理
実施例1に示された本発明の廃水処理装置を使用して消化槽からの脱離液の上澄液を処理した。
なお、りん固定凝集剤として、ポリ塩化アルミニウムおよび焼成ドロマイトのそれぞれを使用して処理した。
実験条件を次に示す。また、結果などを表1に示す。
なお、表1に示された結果は、実験条件を設定してから約1ヵ月経過後、定常状態に達してから、さらに1ヵ月間この条件を保持して処理した結果の平均値である。
Figure 0003799557
【0043】
Figure 0003799557
【0044】
【表1】
Figure 0003799557
【0045】
実施例3 消化槽からの脱離液の上澄液の処理
実施例1に示された本発明の廃水処理装置を使用して実施例2に準じて消化槽からの脱離液の上澄液を処理した。
なお、りん固定凝集剤として、ポリ塩化アルミニウムおよび水酸化カルシウムのそれぞれを使用した。
実験条件を次に示す。また、結果などを表2に示す。
なお、表2に示された結果は、実験条件を設定してから約1ヵ月経過後、定常状態に達してからから、さらに1ヵ月間この条件を保持して処理した結果の平均値である。
Figure 0003799557
【0047】
【表2】
Figure 0003799557
【0048】
【発明の効果】
本発明によって、全窒素濃度が極めて高く、そのために全窒素の含有率に比して微生物分解性有機物の含有率が低い廃水を、簡便に、しかも効率よく処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水処理装置の代表例のフローシートである。
【符号の説明】
1 凝集混和槽
11 廃水供給管
12 りん固定凝集剤供給管
13 汚泥供給管
14 攪拌機
2 嫌気槽
21 ガス排出管
22 固形物分離部
221 汚泥貯槽
23 攪拌機
3 好気槽
31 固定床
32 空気吹込管
33 スパージャー
34 ガス排出管
35 オーバーフロー管
351 分岐管
352 分岐管
36 砂濾過器
4 循環液供給管
41 ポンプ
5 凝集廃水管
51 ポンプ
52 高分子凝集剤供給管
6 オーバーフロー管

Claims (5)

  1. 少なくとも、浮遊固形物成分、微生物分解性有機物、窒素化合物およびりん化合物を含有する廃水に、りん固定凝集剤を添加して含りん凝集フロックを生成せしめ、次いで少なくとも含りん凝集フロックを含有する廃水を嫌気処理プロセスおよび好気処理プロセスを順次経由せしめて、該廃水中の浮遊固形物成分、微生物分解性有機物、窒素化合物およびりん化合物を除去する廃水処理方法において、
    a)流入廃水が、全窒素に対する微生物分解性有機物の比が嫌気廃水処理における全窒素に対する微生物分解性有機物の理論当量未満であり、
    b)該廃水へのりん固定凝集剤の添加によって、含りん凝集フロックが生成される前に、該廃水に汚泥を補充し、
    c)少なくとも含りん凝集フロックおよび汚泥を含有する廃水と、好気処理プロセスからの少なくとも硝酸塩および/または亜硝酸塩を含有する循環液とを混合して含りん凝集フロックを含有する循環液混合廃水を得、
    d)該循環液混合廃水を少なくとも脱窒菌が存在する嫌気処理プロセスに導いて、ここで硝酸塩および亜硝酸塩を窒素ガスに変化させるとともに微生物分解性有機物を嫌気的に生物分解してガスを生成せしめて、これらのガス成分を該嫌気処理プロセス外へ排出させ、
    e)該嫌気処理プロセスで処理された液から固形物を除去して清澄液を得、
    f)該嫌気処理プロセスからの該清澄液を少なくとも硝化菌が存在する好気処理プロセスに導いて、ここで該清澄液に含有されているアンモニウム化合物を硝酸塩および/または亜硝酸塩に変化させるとともに残留微生物分解性有機物を好気的に生物分解してガスを生成せしめ、該ガスを該プロセスから排出せしめ、該プロセスで好気処理された液を得、または該好気処理された液から浮遊固形成分をさらに除去して清澄液を得、
    g)該好気処理された液または該浮遊固形物成分がさらに除去された清澄液の少なくとも一部を嫌気処理プロセスの入口へ循環液として循環する
    ことを特徴とする廃水処理方法。
  2. 流入廃水にりん固定凝集剤とともに高分子凝集剤を併用する請求項1記載の廃水処理方法。
  3. 流入廃水に対する循環液の容量比が0.5〜5である請求項1または2記載の廃水処理方法。
  4. 凝集プロセスにおいてpHおよび温度をそれぞれ実質的に5〜9および5〜40℃とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の廃水処理方法。
  5. 好気処理プロセスにおいて好気性微生物として固定化微生物を使用する請求項1記載の廃水処理方法。
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