JP3798540B2

JP3798540B2 - Vulcanization mold and tire vulcanization method

Info

Publication number: JP3798540B2
Application number: JP35128597A
Authority: JP
Inventors: 誠石山
Original assignee: Bridgestone Corp
Current assignee: Bridgestone Corp
Priority date: 1997-12-19
Filing date: 1997-12-19
Publication date: 2006-07-19
Anticipated expiration: 2017-12-19
Also published as: JPH11179729A

Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、陸部に溝、サイプ、穴等の凹部の形成されたブロック、リブ等の陸部をトレッドに有した空気入りタイヤを加硫成形することのできる加硫用モールド及びタイヤ加硫方法に関する。
【０００１】
【従来の技術】
空気入りタイヤは、トレッド部に施された様々な溝やサイプの形状によって、その性能が左右される。
【０００２】
しかし、タイヤの製造過程から、加硫するときにモールドを使用することから、モールドからタイヤが外れないような形状のトレッドを設計することはできない。
【０００３】
一方、新品時の踏面には表れず、または、ある程度摩耗することによって表れる様な溝、サイプ、穴等の凹部のあるブロックやリブ等の陸部を製造することができる様になると、摩耗と共に減少する溝体積を、摩耗しても減少しないようにできたり、また、摩耗すると挙動が硬くなるブロックを、摩耗してもしなやかなままにできたり、さらに、局部的に高い接地圧を効果的に落とすことができたりと、設計の幅が広がる。
【０００４】
サイプの場合を例に挙げると、途中で枝分かれするようなサイプ形成部材（いわゆるブレード）を植え込み、摩耗後にサイプの本数が増すような工夫が成されたタイヤが提案されている。
【０００５】
しかし、加硫済みのタイヤを取り出す際にサイプ形成部材が引っ掛かり易く、タイヤ製造上に問題を生じることがある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、従来では製造することが困難であった、例えば、ある程度摩耗してから表れるような溝、サイプ、穴等の凹部を設けた陸部を備えた空気入りタイヤを成形することのできる加硫用モールド及びタイヤ加硫方法を提供することが目的である。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載の発明は、タイヤのトレッド部に陸部を形成するための陸部形成用凹部を内周面に備えた加硫用モールドであって、前記陸部形成用凹部の壁面に開口する孔と、前記孔から前記陸部形成用凹部の内方に突出可能に設けられ前記陸部に凹部を形成するための凹部形成部材と、前記凹部形成部材を前記孔から前記陸部形成凹部に対して出没させる駆動手段と、を有することを特徴としている。
【０００８】
請求項１に記載の加硫用モールドでは、陸部形成用凹部の壁面に開口する孔から陸部形成用凹部の内方に凹部形成部材を突出させた状態でタイヤの加硫を行う。加硫終了後、凹部形成部材を陸部形成用凹部から引き抜いてタイヤを取り出すと、タイヤのトレッド部に形成された陸部に凹部が形成される。
【０００９】
従来の加硫用モールドでは、陸部にサイプを形成する場合に、ブレードと呼ばれる金属板（本発明でいう凹部形成部材）を内周面に固着しているため、加硫の終わったタイヤを取り出す際に、タイヤがブレードに引っ掛からないようにブレードを設けざるを得なかった。
【００１０】
しかしながら、本発明の加硫用モールドにおいては、凹部形成部材を陸部形成用凹部から引き抜くことができるので、タイヤを取り出す際に凹部形成部材がタイヤに引っ掛かることがなく、例えば、ある程度摩耗してから表れるような溝、サイプ、穴等の凹部を設けた陸部を備えた空気入りタイヤを容易に成形することが可能となる。
【００１１】
請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の加硫用モールドにおいて、前記凹部形成部材は、薄肉板形状であり、肉厚方向が踏面に対して交差する方向であることを特徴としている。
【００１２】
請求項２に記載の加硫用モールドでは、凹部形成部材が薄肉板形状であり、その肉厚方向が踏面に対して交差する方向であるので、タイヤのトレッド部の陸部に溝状の凹部、即ち、サイプを形成することができる。
【００１３】
請求項３に記載の発明は、請求項１または請求項２に記載の加硫用モールドにおいて、前記凹部形成部材及び前記孔は円弧形状に延びていることを特徴としている。
【００１４】
請求項３に記載の加硫用モールドでは、凹部形成部材及び孔が円弧形状に延びているので、タイヤのトレッド部の陸部に円弧形状の凹部を形成することができる。
【００１５】
請求項４に記載の発明は、請求項１乃至請求項３の何れか１項に記載の加硫用モールドにおいて、前記孔は、前記陸部形成用凹部の側壁面に開口していることを特徴としている。
【００１６】
請求項４に記載の加硫用モールドでは、孔が陸部形成用凹部の側壁面に開口しているので、トレッド部の陸部の側壁面に開口する凹部を形成することができる。
【００１７】
請求項５に記載の発明は、請求項１乃至請求項３の何れか１項に記載の加硫用モールドにおいて、前記孔は、前記陸部形成用凹部の底面に開口していることを特徴としている。
【００１８】
請求項５に記載の加硫用モールドでは、孔が陸部形成用凹部の底面に開口しているので、トレッド部の陸部の踏面（新品時）に開口する凹部を形成することができる。
【００１９】
請求項６に記載の発明は、請求項１乃至請求項５の何れか１項に記載の加硫用モールドにおいて、前記凹部形成部材は前記タイヤ赤道面に対して平行に設けられていることを特徴としている。
【００２０】
請求項６に記載の加硫用モールドでは、凹部形成部材がタイヤ赤道面に対して平行に設けられているので、タイヤ赤道面に対して平行な凹部を形成することができる。
【００２１】
請求項７に記載の発明は、請求項１乃至請求項５の何れか１項に記載の加硫用モールドにおいて、前記凹部形成部材はタイヤ軸方向を通る平面に対して平行に設けられていることを特徴としている。
【００２２】
請求項７に記載の加硫用モールドでは、凹部形成部材がタイヤ軸方向を通る平面に対して平行に設けられているので、タイヤ軸方向を通る平面に対して平行な凹部を形成することができる。
【００２３】
請求項８に記載の発明は、請求項１乃至請求項７の何れか１項に記載の加硫用モールドにおいて、前記駆動手段が、加硫用モールド外面側に配置されていることを特徴としている。
【００２４】
請求項８に記載の加硫用モールドでは、凹部形成部材が加硫用モールド外面側に配置されている駆動手段により駆動される。
【００２５】
請求項９に記載の発明は、請求項１乃至請求項８の何れか１項に記載の加硫用モールドにおいて、前記陸部形成用凹部の異なる壁面に各々前記孔を開口させたことを特徴としている。
【００２６】
請求項９に記載の加硫用モールドでは、陸部形成用凹部の異なる壁面に各々孔が開口しており、この開口から凹部形成部材が出没する。
【００２７】
請求項１０に記載の発明は、トレッドに凹部の形成された陸部を備えたタイヤを得るためのタイヤ加硫方法であって、陸部形成用凹部を内周面に備えた加硫用モールドと、前記陸部形成用凹部の壁面に開口する孔と、前記孔から前記陸部形成用凹部の内方に突出可能に設けられ前記陸部に凹部を形成するための凹部形成部材とを用い、タイヤを加硫する前に前記凹部形成部材を前記孔から前記陸部形成用凹部の内方に向けて突出させ、タイヤの加硫終了後に凹部形成部材をタイヤから引き抜くことを特徴としている。
【００２８】
請求項１０に記載のタイヤ加硫方法では、加硫用モールドでタイヤを加硫する前に凹部形成部材を孔から陸部形成用凹部の内方に向けて突出させ、タイヤの加硫終了後に凹部形成部材をタイヤから引き抜く。これにより、トレッド部の陸部に凹部が形成されたタイヤが得られる。
【００２９】
請求項１１に記載の発明は、請求項１０に記載のタイヤ加硫方法において、前記凹部形成部材を直線状に移動することを特徴としている。
【００３０】
請求項１１に記載のタイヤ加硫方法では、凹部形成部材を直線状に移動するので、直線状の凹部を設けたタイヤが得られる。
【００３１】
請求項１２に記載の発明は、請求項１０に記載のタイヤ加硫方法において、前記凹部形成部材を円弧状に移動することを特徴としている。
【００３２】
請求項１２に記載のタイヤ加硫方法では、凹部形成部材を円弧状に移動するので、円弧状の凹部を設けたタイヤが得られる。
【００３３】
請求項１３に記載の発明は、請求項１０乃至請求項１２の何れか１項に記載のタイヤ加硫方法において、前記孔は前記加硫用モールドのタイヤ側面側に設けられていることを特徴としている。
【００３４】
請求項１３に記載のタイヤ加硫方法では、加硫用モールドのタイヤ側面側に設けられている孔から凹部形成部材が出没するので、タイヤ側面側に開口する凹部を設けたタイヤが得られる。
【００３５】
請求項１４に記載の発明は、請求項１０乃至請求項１２の何れか１項に記載のタイヤ加硫方法において、前記孔が前記加硫用モールドのタイヤトレッド側に設けられていることを特徴としている。
【００３６】
請求項１４に記載のタイヤ加硫方法では、加硫用モールドのタイヤトレッド側に設けられている孔から凹部形成部材が出没するので、タイヤトレッド側に開口する凹部を設けたタイヤが得られる。
【００３７】
【発明の実施の形態】
［第１の実施形態］
本発明の加硫用モールドの第１の実施形態を図１乃至図８にしたがって説明する。
【００３８】
図１に示すように、加硫用モールド１０は、上型１２、下型１４及びシエーピングリング１５を備えている。
【００３９】
上型１２には、凹部１６が形成されている。この凹部１６の底面１６Ａはタイヤ１１の一方のサイドウォール１１Ａ及びショルダー部１１Ｂの輪郭形成面とされている。また、凹部１６の立壁部１６Ｂはタイヤ１１のトレッド部１１Ｃの赤道面を境にして一方の片側のトレッド形成面とされており、周方向溝を形成する突起１８及び横溝を形成する突起２０が複数形成されている。これら突起１８及び突起２０によって区画される陸部形成用凹部２２は、タイヤ１１のトレッド部１１Ｃにブロックを形成する。
【００４０】
上型１２には中央部に円孔２４が形成されており、凹部１６側には円孔２４と同軸的に環状凹部２６が形成されている。
【００４１】
シエーピングリング１５はビードリング２８、３０、３２、３４、３６、３８から構成されている。ビードリング２８には、外周の下側にタイヤ１１のビード部１１Ｄの輪郭に対応した輪郭形成面４０が形成されており、内周に環状突起４２が設けられている。また、ビードリング２８には、上側に円筒ガイド４４が設けられており、この円筒ガイド４４の外径は上型１２の円孔２４の内径よりも所定寸法小さくされている。
【００４２】
このビードリング２８には、内側にビードリング３０が係合されるようになっている。ビードリング３０の外周には環状溝４６が形成されており、このビードリング３０をビードリング２８に係合し、環状溝４６にＣ型リング４８を嵌合することによってビードリング３０とビードリング２８とを互いに固定できるようになっている。ビードリング３０の下方にはビードリング３２、ビードリング３４、ビードリング３６、ビードリング３８が順に配置されており、図示されないねじ等の固定手段によって互いに固着されている。
【００４３】
ビードリング３０とビードリング３６との間には、薄肉のゴムで形成された円筒状のブラダー５０が配置されており、このブラダー５０は上端縁がビードリング３０とビードリング３２とによって挟持固定され、下端縁がビードリング３４とビードリング３６とによって挟持固定されている。
【００４４】
ブラダー５０とビードリング３２、３４とによって囲まれた空間部５１には、ビードリング３４に形成された孔５２を介して、図示されない加熱流体が供給される。なお、ビードリング３２とビードリング３４の間には、パツキング５４が配置されておりビードリング３２とビードリング３４との間の隙間がシールされている。
【００４５】
ビードリング３８には、外周の上側にタイヤ１１の他方のビード部１１Ｄの輪郭に対応した輪郭形成面５６が形成されている。また、ビードリング３６には下側に第１の係合部としての円筒部６０が突出形成されている。
【００４６】
下型１４には、上型１２と同様に凹部６２が形成されており、この凹部６２の底面６２Ａはタイヤの他方のサイドウォール１１Ａ及びショルダー部１１Ｂの輪郭形成面とされている。また、凹部６２の立壁部６２Ｂは、タイヤ１１のトレッド部１１Ｃの赤道面を境にして他方の片側のトレッド輪郭形成面とされている。
【００４７】
また、立壁部６２Ｂには上型１２と同様に周方向溝を形成する突起１８及び横溝を形成する突起２０が複数形成され、これら突起１８及び突起２０によって陸部形成用凹部２２が区画されている。
【００４８】
下型１４には、凹部６２と同軸的に円孔７０が形成されており、下面には円孔７０と同軸的に環状凹部７２が形成され、凹部６２側には円孔７０と同軸的に環状凹部７４が形成されている。
【００４９】
この円孔７０内には、リングガイド７６の円筒部７８が下型１４の内方に突出して配置されている。円筒部７８の下端部にはフランジ部８０が形成されており、このフランジ部８０が環状凹部７２に固着されている。なお、円筒部７８は、円筒部６０の孔６１に挿入される。
【００５０】
図１及び図２に示すように、上型１２及び下型１４の外周面には、周方向に沿って軸受８２が複数形成されている。
【００５１】
本実施形態では、軸受８２は、タイヤ幅方向外側から内側へ数えて２番目の陸部形成用凹部２２に対して配置されている。
【００５２】
図２乃至図４に示すように、軸受８２には、下型１４の外周面の接線方向に延びる軸８４が取り付けられている。この軸８４には、２つのブレード保持ギア８６が回転自在に支持されている。
【００５３】
ブレード保持ギア８６は、軸８４から半径方向外側へ延びる腕部８６Ａと、腕部８６Ａの先端側に一体的に形成される円弧部８６Ｂを備え、円弧部８６Ｂの外周側にはギア８８が形成されている。
【００５４】
腕部８６Ａの中間には、円弧状に形成された薄肉のブレード９０が取り付けられている。
【００５５】
また、円弧部８６Ｂ及びブレード９０の曲率中心は軸８４の回転中心と一致している。
【００５６】
図２に示すように、２つのブレード保持ギア８６は、互いに反対向きに支持されている。
【００５７】
図４に示すように、上型１２及び下型１４には、外周面から陸部形成用凹部２２の側壁面へ貫通する円弧状のブレード挿入孔９２が形成されており、前述したブレード９０はブレード挿入孔９２に対して出入り自在となっている。
【００５８】
図２に示すように、上型１２及び下型１４の軸方向外側には、小移動リング９４Ｓ及び大移動リング９４Ｌが配置されている（図２では片側のみ図示）。小移動リング９４Ｓは、シリンダ９６Ａに取り付けられて軸方向に移動可能となっており、大移動リング９４Ｌは、シリンダ９６Ｂに取り付けられて軸方向に移動可能となっている。
【００５９】
小移動リング９４Ｓ及び大移動リング９４Ｌには、各々軸方向に沿って延びるラック９８が取り付けられている。
【００６０】
小移動リング９４Ｓに取り付けられたラック９８は、図２の矢印Ｌ方向側のブレード保持ギア８６のギア８８にかみ合っており、大移動リング９４Ｌに取り付けられたラック９８は、図２の矢印Ｒ方向側のブレード保持ギア８６のギア８８にかみ合っている。
【００６１】
次に、本実施例の作用を説明する。
【００６２】
先ず、加硫用モールド１０に生タイヤ１１を装填する前に、図４に示すように２つのブレード９０の先端同士を接触させておく。
【００６３】
次に、図１に示すように生のタイヤ１１のビード部１１Ｄをビードリング２８とビードリング３８とによって支持し、上型１２と下型１４とを合わせてブラダー５０に加熱流体を供給して膨張させ、上型１２及び下型１４を加熱する。
【００６４】
ブラダー５０が膨張すると、ブラダー５０がタイヤ１１を内側から押圧し、生のタイヤ１１の外面のゴム９９が上型１２及び下型１４の内面に密着する（図５参照）。
【００６５】
所定時間が経過してタイヤ１１の加硫が終了した後、小移動リング９４Ｓと大移動リング９４Ｌとを互いに逆方向に移動し（図２の矢印方向）、図６に示すようにブレード９０を陸部形成用凹部２２から引き抜き、その後、上型１２と下型１４とを分離して加硫の終了したタイヤ１１を外す（図７参照）。
【００６６】
タイヤ１１のトレッド部１１Ｃのブロック１０１には、図８に示すように、踏面には露出しないタイヤ幅方向（図８の矢印Ｗ方向）に沿って平行とされ、かつ円弧状に延びるサイプ１００が形成される。
【００６７】
タイヤは、一般的に摩耗するにしたがって周方向溝及びラグ溝の溝体積が減少してウエット性能が低下するが、本実施形態の加硫用モールド１０で成形したタイヤ１１は、ある程度摩耗が進むとサイプ１００が踏面に表れてウエット性能の低下を抑えることができる。
【００６８】
また、タイヤのブロックは、摩耗してブロック高さが低くなるにしたがってブロック剛性が高くなるが、本実施形態の加硫用モールド１０で成形したタイヤ１１のブロック１０１は、ある程度摩耗が進むとサイプ１００が踏面に表れて分割されるので、摩耗につれてブロック剛性が高くなることが抑えられる。
［第２の実施形態］
本発明の加硫用モールドの第２の実施形態を図９及び図１０にしたがって説明する。なお、第１の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【００６９】
第２の実施形態では、ブレード保持ギア８６が第１の実施形態とは９０°向きを変えて設けられている。
【００７０】
図９及び図１０に示すように、上型１２及び下型１４（図１０では図示せず）の半径方向外側には、リングギア１０２が一対配置されている。リングギア１０２の内周にはギア１０４が形成されており、外周にはギア１０６が形成されている。
【００７１】
リングギア１０２は、ギア１０６にかみ合う小ギア１０８，１１０，１１２によって回転自在に支持されている。なお、小ギア１１２はモーター１１４によって回転される。
【００７２】
図１０の矢印Ａ方向側のリングギア１０２のギア１０４は、図９の紙面表面側のブレード保持ギア８６のギア８８にかみ合っており、図１０の矢印Ｂ方向側のリングギア１０２のギア１０４は、図９の紙面裏面側のブレード保持ギア８６のギア８８にかみ合っている。
【００７３】
本実施形態では、一方のリングギア１０２と他方のリングギア１０２とを互いに反対方向に回転させることによって、ブレード保持ギア８６を互いに反対方向に回転させて、ブレード９０を陸部形成用凹部２２内に出入させることができる。
【００７４】
本実施形態では、タイヤ１１のブロックに、タイヤ周方向に沿って延びるサイプを形成することができる。
［第３の実施形態］
本発明の加硫用モールドの第３の実施形態を図１１乃至図１２にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【００７５】
図１１に示すように、上型１２及び下型１４の軸方向両側部には、放射方向に延びるスリット状の孔１１６が複数形成されている。
【００７６】
図１２に示すように、この孔１１６は、軸方向（矢印Ｗ方向）に沿って直線状に形成されており、タイヤ１１のショルダー側のブロックを形成する陸部形成用凹部２２Ｓの側壁面に貫通している。
【００７７】
上型１２及び下型１４の軸方向両側部には、各々リング状のブレード保持板１１８が配置されており、ブレード保持板１１８には、孔１１６に出入り可能とされた軸方向に沿って直線状に延びるブレード１２０が複数取り付けられている。
【００７８】
このブレード保持板１１８は、シリンダ１２２によって軸方向に移動可能となっている。
【００７９】
本実施形態では、図１２に示すようにブレード１２０を陸部形成用凹部２２Ｓ内に進入させた状態でタイヤ１１を加硫し、加硫後にブレード１２０を引き抜いてタイヤ１１を取り出す。
【００８０】
本実施形態では、図１３に示すようにタイヤ１１のショルダー側のブロック１０１Ｓに、タイヤ幅方向（矢印Ｗ方向）に沿って延びるサイプ１２４を形成することができる。
【００８１】
なお、上記実施形態では、ブロックにサイプを形成する例を上げたが、リブに形成することもできる。
【００８２】
また、図１４に示すように、ブレード保持ギア８６の位置を変えることによって図１５に示すように、踏面から側面に抜けるサイプ１２６をブロック１０１に形成することもできる。
【００８３】
また、上記実施形態では、サイプを形成する例を上げたが、本発明はこれに限らず、種々の孔を形成することができる。例えば、薄肉のブレード１２０に代えて棒状の部材を用いることによって、ブロック１０１に図１６に示すような孔１２８を形成することもできる。
【００８４】
ブロック１０１の踏み込み端側に孔１２８を形成すると、踏み込み端側の剛性が低下するので踏み込み時の打撃音を低減することができる。
【００８５】
また、孔１２８を形成することによって、その部分の放熱を良くして温度上昇を抑制することも可能である。
【００８６】
なお、第３の実施形態の変形例として、図１７に示すようにブロック高さ方向にずらした複数のブレード１２０を用いることにより、摩耗するにしたがってサイプ数を増加させることも可能である。
【００８７】
また、上記実施形態のブレード９０，１２０は、モールドに固定的に設けられている従来のブレードと組み合わせて用いても良い。
【００８８】
【発明の効果】
請求項１に記載の加硫用モールドは上記の構成としたので、タイヤを取り出す際に凹部形成部材がタイヤに引っ掛かることがなく、例えば、ある程度摩耗してから表れるような溝、サイプ、穴等の凹部を設けた陸部を備えた空気入りタイヤを容易に成形することができる、という優れた効果を有する。
【００８９】
請求項２に記載の加硫用モールドは上記の構成としたので、トレッド部の陸部に溝状の凹部、即ち、サイプを形成することができる、という優れた効果を有する。
【００９０】
請求項３に記載の加硫用モールドは上記の構成としたので、トレッド部の陸部に円弧形状の凹部を形成することができる、という優れた効果を有する。
【００９１】
請求項４に記載の加硫用モールドは上記の構成としたので、トレッド部の陸部の側壁面に開口する凹部を形成することができる、という優れた効果を有する。
【００９２】
請求項５に記載の加硫用モールドは上記の構成としたので、トレッド部の陸部の踏面（新品時）に開口する凹部を形成することができる、という優れた効果を有する。
【００９３】
請求項６に記載の加硫用モールドは上記の構成としたので、タイヤ赤道面に対して平行な凹部を形成することができる、という優れた効果を有する。
【００９４】
請求項７に記載の加硫用モールドは上記の構成としたので、タイヤ軸方向を通る平面に対して平行な凹部を形成することができる、という優れた効果を有する。
【００９５】
請求項８に記載の加硫用モールドは上記に構成としたので、凹部形成部材を加硫用モールド外面側に配置されている駆動手段により駆動できる、という優れた効果を有する。
【００９６】
請求項９に記載の加硫用モールドは上記の構成としたので、陸部形成用凹部の異なる壁面の孔から凹部形成部材を出没できる、という優れた効果を有する。
【００９７】
請求項１０に記載のタイヤ加硫方法では、トレッド部の陸部に凹部が形成されたタイヤを得ることができる、という優れた効果を有する。
【００９８】
請求項１１に記載のタイヤ加硫方法では、直線状の凹部を設けたタイヤを得ることができる、という優れた効果を有する。
【００９９】
請求項１２に記載のタイヤ加硫方法では、円弧状の凹部を設けたタイヤを得ることができる、という優れた効果を有する。
【０１００】
請求項１３に記載のタイヤ加硫方法では、タイヤ側面側に開口する凹部を設けたタイヤを得ることができる、という優れた効果を有する。
【０１０１】
請求項１４に記載のタイヤ加硫方法では、タイヤトレッド側に開口する凹部を設けたタイヤを得ることができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態に係る加硫用モールドの断面図である。
【図２】本発明の第１の実施形態に係る加硫用モールドの一部を示す斜視図である。
【図３】加硫用モールドのブレード保持ギア近傍の一部断面図である。
【図４】ブレード保持ギアの初期状態を示す説明図である。
【図５】加硫時のブレード保持ギアの状態を示す説明図である。
【図６】ブレードを抜いた状態のブレード保持ギアを示す説明図である。
【図７】タイヤを取り出す状態を示す説明図である。
【図８】サイプの形成されたブロックの斜視図である。
【図９】本発明の第２の実施形態に係る加硫用モールドのブレード保持ギア近傍の一部断面図である。
【図１０】リングギア及びその駆動機構を示す斜視図である。
【図１１】本発明の第３の実施形態に係る加硫用モールドの斜視図である。
【図１２】本発明の第３の実施形態に係る加硫用モールドの要部の断面図である。
【図１３】本発明の第３の実施形態に係る加硫用モールドを用いて形成された空気入りタイヤのブロックの斜視図である。
【図１４】他の実施形態に係る加硫用モールドの要部の一部断面図である。
【図１５】図１４に示す加硫用モールドを用いて形成された空気入りタイヤのブロックの斜視図である。
【図１６】更に他の実施形態に係る加硫用モールドを用いて形成された空気入りタイヤのブロックの斜視図である。
【図１７】更に他の実施形態に係る加硫用モールドを用いて形成された空気入りタイヤのブロックの斜視図である。
【符号の説明】
１０加硫用モールド
１１タイヤ
１１Ｃトレッド部
２２陸部形成用凹部
２２Ｓ陸部形成用凹部
８２軸受（駆動手段）
８４軸（駆動手段）
８６保持ギア（駆動手段）
９０ブレード（凹部形成部材）
９２ブレード挿入孔（孔）
９４Ｓ小移動リング（駆動手段）
９４Ｌ大移動リング（駆動手段）
９６Ａシリンダ（駆動手段）
９６Ｂシリンダ（駆動手段）
９８ラック（駆動手段）
１０１ブロック（陸部）
１０２リングギア１０２（駆動手段）
１０８小ギア（駆動手段）
１１０小ギア（駆動手段）
１１２小ギア（駆動手段）
１１４モーター（駆動手段）
１１６孔
１１８ブレード保持板（駆動手段）
１２０ブレード（凹部形成部材）
１２２シリンダ（駆動手段）
１２８孔BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vulcanization mold and a tire vulcanization capable of vulcanizing a pneumatic tire having a tread with a land portion such as a block, a rib or the like formed with recesses such as grooves, sipes and holes in the land portion. Regarding the method .
[0001]
[Prior art]
The performance of a pneumatic tire depends on the shape of various grooves and sipes applied to the tread portion.
[0002]
However, since a mold is used when vulcanizing from the tire manufacturing process, it is not possible to design a tread having such a shape that the tire does not come off from the mold.
[0003]
On the other hand, when it becomes possible to manufacture land parts such as blocks and ribs such as grooves, sipes, holes, etc. that do not appear on the tread surface when new, or appear to some extent wear, Decreasing groove volume can be prevented from decreasing even when worn, blocks that behave harder when worn, can remain supple even when worn, and high local contact pressure is effective The width of the design can be expanded.
[0004]
Taking the case of a sipe as an example, a tire has been proposed in which a sipe forming member (so-called blade) that branches in the middle is implanted and the number of sipe increases after wear.
[0005]
However, when the vulcanized tire is taken out, the sipe forming member is easily caught, which may cause a problem in tire manufacture.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In consideration of the above facts, the present invention is a pneumatic tire provided with a land portion provided with recesses such as grooves, sipes, holes and the like that have been difficult to manufacture in the past, such as appearing after being worn to some extent. It is an object to provide a mold for vulcanization and a tire vulcanization method that can be molded.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is a vulcanization mold provided with a land portion forming recess for forming a land portion in a tread portion of a tire on an inner peripheral surface, and is provided on a wall surface of the land portion forming recess. A hole to be opened, a recess forming member for projecting inwardly from the hole to the land portion forming recess and forming a recess in the land portion, and forming the recess forming member from the hole to form the land portion. And a driving means for projecting and retracting with respect to the concave portion.
[0008]
In the vulcanization mold according to the first aspect, the tire is vulcanized in a state where the concave portion forming member protrudes inward of the land portion forming concave portion from the hole opened in the wall surface of the land portion forming concave portion. After the vulcanization is completed, when the concave portion forming member is pulled out of the land portion forming concave portion and the tire is taken out, the concave portion is formed in the land portion formed in the tread portion of the tire.
[0009]
In a conventional vulcanization mold, when a sipe is formed in a land portion, a metal plate called a blade (a concave portion forming member in the present invention) is fixed to an inner peripheral surface, so that a vulcanized tire is attached. When removing, the blade had to be provided so that the tire would not get caught on the blade.
[0010]
However, in the vulcanization mold of the present invention, since the recess forming member can be pulled out from the land forming recess, the recess forming member is not caught on the tire when the tire is taken out. It is possible to easily form a pneumatic tire provided with a land portion provided with recesses such as grooves, sipes, holes and the like.
[0011]
Invention of Claim 2 is a mold for vulcanization | cure of Claim 1, The said recessed part formation member is a thin plate shape, The thickness direction is a direction which cross | intersects a tread surface, It is characterized by the above-mentioned. Yes.
[0012]
In the vulcanization mold according to claim 2, since the recess forming member has a thin plate shape and the thickness direction is a direction intersecting the tread surface, the groove-shaped recess is formed in the land portion of the tread portion of the tire. That is, a sipe can be formed.
[0013]
According to a third aspect of the present invention, in the vulcanization mold according to the first or second aspect, the recess forming member and the hole extend in an arc shape.
[0014]
In the vulcanization mold according to the third aspect, since the recess forming member and the hole extend in an arc shape, the arc shaped recess can be formed in the land portion of the tread portion of the tire.
[0015]
According to a fourth aspect of the present invention, in the vulcanization mold according to any one of the first to third aspects, the hole is open to a side wall surface of the land portion forming recess. It is a feature.
[0016]
In the vulcanization mold according to the fourth aspect, since the hole opens in the side wall surface of the land portion forming concave portion, the concave portion opened in the side wall surface of the land portion of the tread portion can be formed.
[0017]
According to a fifth aspect of the present invention, in the vulcanization mold according to any one of the first to third aspects, the hole is open to a bottom surface of the land portion forming concave portion. It is said.
[0018]
In the vulcanization mold according to the fifth aspect, since the hole opens in the bottom surface of the land portion forming recess, a recess opening in the tread surface of the land portion of the tread portion (when new) can be formed.
[0019]
A sixth aspect of the present invention is the vulcanization mold according to any one of the first to fifth aspects, wherein the recess forming member is provided in parallel to the tire equatorial plane. It is a feature.
[0020]
In the vulcanization mold according to the sixth aspect, since the recess forming member is provided in parallel to the tire equator plane, a recess parallel to the tire equator plane can be formed.
[0021]
A seventh aspect of the present invention is the vulcanization mold according to any one of the first to fifth aspects, wherein the recess forming member is provided in parallel to a plane passing through the tire axial direction. It is characterized by that.
[0022]
In the vulcanization mold according to claim 7, since the recess forming member is provided in parallel to the plane passing through the tire axial direction, it is possible to form a recess parallel to the plane passing through the tire axial direction. it can.
[0023]
The invention according to claim 8 is characterized in that, in the vulcanization mold according to any one of claims 1 to 7, the drive means is disposed on the outer surface side of the vulcanization mold. Yes.
[0024]
In the vulcanization mold according to the eighth aspect, the recess forming member is driven by a driving means disposed on the outer surface side of the vulcanization mold.
[0025]
A ninth aspect of the present invention is the vulcanization mold according to any one of the first to eighth aspects, wherein the holes are opened in different wall surfaces of the land portion forming concave portions. It is said.
[0026]
In the vulcanization mold according to the ninth aspect, holes are opened in different wall surfaces of the land portion forming recesses, and the recess forming members appear and disappear from these openings.
[0027]
The invention according to claim 10 is a tire vulcanizing method for obtaining a tire having a land portion in which a concave portion is formed on a tread, and a vulcanizing mold having a land portion forming concave portion on an inner peripheral surface. And a hole opened in the wall surface of the land portion forming recess, and a recess forming member provided so as to protrude from the hole inward of the land portion forming recess to form a recess in the land portion. The concave portion forming member protrudes inward of the land portion forming concave portion from the hole before vulcanizing the tire, and the concave portion forming member is pulled out from the tire after the vulcanization of the tire is completed.
[0028]
In the tire vulcanizing method according to claim 10, before the tire is vulcanized with the vulcanization mold, the recess forming member is protruded from the hole toward the inside of the land forming recess, and after the vulcanization of the tire is completed. The recess forming member is pulled out from the tire. Thereby, the tire in which the recessed part was formed in the land part of a tread part is obtained.
[0029]
The invention described in claim 11 is the tire vulcanizing method described in claim 10, characterized in that the recess forming member is moved linearly.
[0030]
In the tire vulcanizing method according to the eleventh aspect, since the concave portion forming member is moved linearly, a tire provided with the linear concave portion is obtained.
[0031]
A twelfth aspect of the invention is characterized in that, in the tire vulcanizing method of the tenth aspect, the recess forming member is moved in an arc shape.
[0032]
In the tire vulcanizing method according to the twelfth aspect, since the recess forming member is moved in an arc shape, a tire provided with an arc-shaped recess is obtained.
[0033]
A thirteenth aspect of the present invention is the tire vulcanizing method according to any one of the tenth to twelfth aspects, wherein the hole is provided on a tire side surface side of the vulcanization mold. It is said.
[0034]
In the tire vulcanizing method according to the thirteenth aspect, since the concave portion forming member protrudes and retracts from the hole provided on the tire side surface of the vulcanization mold, a tire provided with the concave portion opened on the tire side surface is obtained.
[0035]
The invention according to claim 14, in the tire vulcanizing method according to any one of claims 10 to 12, said holes are kicked set in a tire tread side of the vulcanization mold It is a feature.
[0036]
In the tire vulcanizing method according to the fourteenth aspect, since the recess forming member protrudes and protrudes from the hole provided on the tire tread side of the vulcanizing mold, a tire provided with the recess opening on the tire tread side is obtained.
[0037]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[First Embodiment]
A first embodiment of a vulcanization mold according to the present invention will be described with reference to FIGS.
[0038]
As shown in FIG. 1, the vulcanization mold 10 includes an upper mold 12, a lower mold 14, and a shaping ring 15.
[0039]
A recess 16 is formed in the upper mold 12. A bottom surface 16 A of the recess 16 is a contour forming surface of one sidewall 11 A and the shoulder portion 11 B of the tire 11. Further, the standing wall portion 16B of the concave portion 16 is a tread forming surface on one side with the equator surface of the tread portion 11C of the tire 11 as a boundary, and a protrusion 18 that forms a circumferential groove and a protrusion 20 that forms a lateral groove. A plurality are formed. The land portion forming recess 22 defined by the protrusion 18 and the protrusion 20 forms a block in the tread portion 11 C of the tire 11.
[0040]
A circular hole 24 is formed at the center of the upper mold 12, and an annular recess 26 is formed coaxially with the circular hole 24 on the recess 16 side.
[0041]
The shaping ring 15 includes bead rings 28, 30, 32, 34, 36, and 38. The bead ring 28 is formed with a contour forming surface 40 corresponding to the contour of the bead portion 11D of the tire 11 on the lower side of the outer periphery, and an annular protrusion 42 is provided on the inner periphery. The bead ring 28 is provided with a cylindrical guide 44 on the upper side. The outer diameter of the cylindrical guide 44 is smaller than the inner diameter of the circular hole 24 of the upper mold 12 by a predetermined dimension.
[0042]
A bead ring 30 is engaged with the bead ring 28 on the inner side. An annular groove 46 is formed on the outer periphery of the bead ring 30, and the bead ring 30 and the bead ring 28 are engaged by engaging the bead ring 30 with the bead ring 28 and fitting the C-shaped ring 48 into the annular groove 46. Can be fixed to each other. Below the bead ring 30, a bead ring 32, a bead ring 34, a bead ring 36, and a bead ring 38 are arranged in this order, and are fixed to each other by a fixing means such as a screw (not shown).
[0043]
A cylindrical bladder 50 made of thin rubber is disposed between the bead ring 30 and the bead ring 36, and the upper end edge of the bladder 50 is sandwiched and fixed by the bead ring 30 and the bead ring 32. The lower end edge is sandwiched and fixed by the bead ring 34 and the bead ring 36.
[0044]
A heating fluid (not shown) is supplied to a space 51 surrounded by the bladder 50 and the bead rings 32 and 34 through a hole 52 formed in the bead ring 34. A packing 54 is disposed between the bead ring 32 and the bead ring 34, and a gap between the bead ring 32 and the bead ring 34 is sealed.
[0045]
The bead ring 38 is formed with a contour forming surface 56 corresponding to the contour of the other bead portion 11D of the tire 11 on the outer periphery. The bead ring 36 is formed with a cylindrical portion 60 as a first engaging portion on the lower side.
[0046]
A recess 62 is formed in the lower mold 14 in the same manner as the upper mold 12. The bottom surface 62A of the recess 62 is a contour forming surface of the other sidewall 11A and shoulder 11B of the tire. Further, the standing wall portion 62B of the recess 62 is a tread contour forming surface on the other side with respect to the equator surface of the tread portion 11C of the tire 11.
[0047]
In addition, a plurality of projections 18 forming a circumferential groove and a plurality of projections 20 forming a lateral groove are formed on the standing wall 62B in the same manner as the upper mold 12, and a land portion forming recess 22 is defined by the projection 18 and the projection 20. Yes.
[0048]
A circular hole 70 is formed coaxially with the concave portion 62 in the lower mold 14, an annular concave portion 72 is formed coaxially with the circular hole 70 on the lower surface, and coaxial with the circular hole 70 on the concave portion 62 side. An annular recess 74 is formed.
[0049]
A cylindrical portion 78 of the ring guide 76 is disposed in the circular hole 70 so as to protrude inward of the lower mold 14. A flange portion 80 is formed at the lower end portion of the cylindrical portion 78, and the flange portion 80 is fixed to the annular recess 72. The cylindrical portion 78 is inserted into the hole 61 of the cylindrical portion 60.
[0050]
As shown in FIGS. 1 and 2, a plurality of bearings 82 are formed on the outer peripheral surfaces of the upper mold 12 and the lower mold 14 along the circumferential direction.
[0051]
In this embodiment, the bearing 82 is arrange | positioned with respect to the 2nd land part formation recessed part 22 counted from the tire width direction outer side to the inner side.
[0052]
As shown in FIGS. 2 to 4, a shaft 84 extending in the tangential direction of the outer peripheral surface of the lower mold 14 is attached to the bearing 82. Two blade holding gears 86 are rotatably supported on the shaft 84.
[0053]
The blade holding gear 86 includes an arm portion 86A that extends radially outward from the shaft 84 and an arc portion 86B that is integrally formed on the distal end side of the arm portion 86A, and a gear 88 is formed on the outer peripheral side of the arc portion 86B. Has been.
[0054]
A thin blade 90 formed in an arc shape is attached in the middle of the arm portion 86A.
[0055]
Further, the center of curvature of the arc portion 86 B and the blade 90 coincides with the rotation center of the shaft 84.
[0056]
As shown in FIG. 2, the two blade holding gears 86 are supported in opposite directions.
[0057]
As shown in FIG. 4, the upper mold 12 and the lower mold 14 are formed with arcuate blade insertion holes 92 penetrating from the outer peripheral surface to the side wall surface of the land-forming recess 22. The blade insertion hole 92 can freely enter and exit.
[0058]
As shown in FIG. 2, a small moving ring 94S and a large moving ring 94L are arranged outside the upper mold 12 and the lower mold 14 in the axial direction (only one side is shown in FIG. 2). The small moving ring 94S is attached to the cylinder 96A and is movable in the axial direction, and the large moving ring 94L is attached to the cylinder 96B and is movable in the axial direction.
[0059]
A rack 98 extending along the axial direction is attached to each of the small moving ring 94S and the large moving ring 94L.
[0060]
The rack 98 attached to the small moving ring 94S meshes with the gear 88 of the blade holding gear 86 on the arrow L direction side in FIG. 2, and the rack 98 attached to the large moving ring 94L is in the arrow R direction in FIG. It is engaged with the gear 88 of the blade holding gear 86 on the side.
[0061]
Next, the operation of this embodiment will be described.
[0062]
First, as shown in FIG. 4, the tips of the two blades 90 are brought into contact with each other before the green tire 11 is loaded into the vulcanization mold 10.
[0063]
Next, as shown in FIG. 1, the bead portion 11D of the raw tire 11 is supported by the bead ring 28 and the bead ring 38, and the upper die 12 and the lower die 14 are combined to supply a heating fluid to the bladder 50. The upper mold 12 and the lower mold 14 are heated by expanding.
[0064]
When the bladder 50 expands, the bladder 50 presses the tire 11 from the inside, and the rubber 99 on the outer surface of the raw tire 11 comes into close contact with the inner surfaces of the upper mold 12 and the lower mold 14 (see FIG. 5).
[0065]
After the predetermined time has elapsed and the vulcanization of the tire 11 has been completed, the small moving ring 94S and the large moving ring 94L are moved in opposite directions (arrow directions in FIG. 2), and the blade 90 is moved as shown in FIG. The tire 11 is pulled out from the land-forming recess 22 and then the upper mold 12 and the lower mold 14 are separated to remove the vulcanized tire 11 (see FIG. 7).
[0066]
In the block 101 of the tread portion 11C of the tire 11, as shown in FIG. 8, there is a sipe 100 that is parallel to the tire width direction (the arrow W direction in FIG. 8) that is not exposed on the tread surface and extends in an arc shape. It is formed.
[0067]
In general, as the tire wears, the groove volume of the circumferential grooves and lug grooves decreases and the wet performance decreases. However, the tire 11 formed by the vulcanizing mold 10 according to the present embodiment wears to some extent. And the sipe 100 appears on the tread, and the decrease in wet performance can be suppressed.
[0068]
In addition, the block of the tire becomes worn and the block rigidity becomes higher as the block height becomes lower. However, the block 101 of the tire 11 formed by the vulcanizing mold 10 of the present embodiment becomes sipe when the wear proceeds to some extent. Since 100 appears on the tread surface and is divided, it is possible to prevent the block rigidity from increasing as the wear increases.
[Second Embodiment]
A second embodiment of the vulcanization mold of the present invention will be described with reference to FIGS. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the same structure as 1st Embodiment, and the description is abbreviate | omitted.
[0069]
In the second embodiment, the blade holding gear 86 is provided with a 90 ° orientation change from that of the first embodiment.
[0070]
As shown in FIGS. 9 and 10, a pair of ring gears 102 are arranged on the outer side in the radial direction of the upper die 12 and the lower die 14 (not shown in FIG. 10). A gear 104 is formed on the inner periphery of the ring gear 102, and a gear 106 is formed on the outer periphery.
[0071]
The ring gear 102 is rotatably supported by small gears 108, 110, and 112 that mesh with the gear 106. The small gear 112 is rotated by the motor 114.
[0072]
The gear 104 of the ring gear 102 on the arrow A direction side in FIG. 10 meshes with the gear 88 of the blade holding gear 86 on the paper surface side in FIG. 9, and the gear 104 of the ring gear 102 on the arrow B direction side in FIG. 9 is engaged with the gear 88 of the blade holding gear 86 on the back side of the paper surface of FIG.
[0073]
In the present embodiment, by rotating one ring gear 102 and the other ring gear 102 in the opposite directions, the blade holding gear 86 is rotated in the opposite directions, so that the blade 90 is moved into the land portion forming recess 22. Can go in and out.
[0074]
In the present embodiment, sipes extending along the tire circumferential direction can be formed in the block of the tire 11.
[Third Embodiment]
A third embodiment of the vulcanization mold of the present invention will be described with reference to FIGS. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the same structure as embodiment mentioned above, and the description is abbreviate | omitted.
[0075]
As shown in FIG. 11, a plurality of slit-like holes 116 extending in the radial direction are formed on both axial sides of the upper mold 12 and the lower mold 14.
[0076]
As shown in FIG. 12, the hole 116 is formed linearly along the axial direction (the direction of the arrow W), and is formed on the side wall surface of the land portion forming recess 22 S that forms a block on the shoulder side of the tire 11. It penetrates.
[0077]
Ring-shaped blade holding plates 118 are disposed on both sides of the upper die 12 and the lower die 14 in the axial direction, and the blade holding plates 118 are straight along the axial direction in which the holes 116 can enter and exit. A plurality of blades 120 extending in a shape are attached.
[0078]
The blade holding plate 118 can be moved in the axial direction by a cylinder 122.
[0079]
In the present embodiment, as shown in FIG. 12, the tire 11 is vulcanized in a state where the blade 120 enters the land forming recess 22S, and after vulcanization, the blade 120 is pulled out and the tire 11 is taken out.
[0080]
In the present embodiment, as shown in FIG. 13, a sipe 124 extending along the tire width direction (arrow W direction) can be formed in the block 101 S on the shoulder side of the tire 11.
[0081]
In the above-described embodiment, an example in which sipes are formed in the blocks has been described.
[0082]
Further, as shown in FIG. 14, by changing the position of the blade holding gear 86, a sipe 126 that extends from the tread surface to the side surface can be formed in the block 101 as shown in FIG.
[0083]
Moreover, although the example which forms a sipe was given in the said embodiment, this invention is not limited to this, A various hole can be formed. For example, a hole 128 as shown in FIG. 16 can be formed in the block 101 by using a rod-shaped member instead of the thin blade 120.
[0084]
When the hole 128 is formed on the stepping end side of the block 101, the rigidity on the stepping end side is lowered, so that the striking sound at the time of stepping can be reduced.
[0085]
Further, by forming the hole 128, it is possible to improve the heat dissipation of that portion and suppress the temperature rise.
[0086]
As a modification of the third embodiment, it is also possible to increase the number of sipes as it wears by using a plurality of blades 120 shifted in the block height direction as shown in FIG.
[0087]
In addition, the blades 90 and 120 of the above embodiment may be used in combination with a conventional blade fixedly provided in a mold.
[0088]
【The invention's effect】
Since the mold for vulcanization according to claim 1 has the above-described configuration, the recess forming member does not get caught in the tire when the tire is taken out, for example, a groove, sipe, hole, etc. that appears after being worn to some extent. It has the outstanding effect that the pneumatic tire provided with the land part which provided the recessed part of this can be shape | molded easily.
[0089]
Since the vulcanization mold according to the second aspect has the above-described configuration, it has an excellent effect that a groove-like recess, that is, a sipe can be formed in the land portion of the tread portion.
[0090]
Since the vulcanization mold according to claim 3 has the above-described configuration, it has an excellent effect that an arc-shaped recess can be formed in the land portion of the tread portion.
[0091]
Since the mold for vulcanization | cure of Claim 4 was set as said structure, it has the outstanding effect that the recessed part opened to the side wall surface of the land part of a tread part can be formed.
[0092]
Since the vulcanization mold according to the fifth aspect has the above-described configuration, it has an excellent effect that a concave portion opened on the tread surface (when new) of the land portion of the tread portion can be formed.
[0093]
Since the vulcanization mold according to the sixth aspect has the above-described configuration, it has an excellent effect that a concave portion parallel to the tire equatorial plane can be formed.
[0094]
Since the vulcanization mold according to the seventh aspect has the above-described configuration, it has an excellent effect that a concave portion parallel to a plane passing through the tire axial direction can be formed.
[0095]
Since the vulcanization mold according to the eighth aspect is configured as described above, it has an excellent effect that the recess forming member can be driven by the driving means disposed on the outer surface side of the vulcanization mold.
[0096]
Since the vulcanization mold according to the ninth aspect has the above-described configuration, it has an excellent effect that the concave portion forming member can be projected and retracted from a hole on a different wall surface of the land portion forming concave portion.
[0097]
The tire vulcanizing method according to claim 10 has an excellent effect that a tire in which a recess is formed in the land portion of the tread portion can be obtained.
[0098]
The tire vulcanization method according to claim 11 has an excellent effect that a tire provided with a linear recess can be obtained.
[0099]
The tire vulcanizing method according to the twelfth aspect has an excellent effect that a tire provided with an arc-shaped recess can be obtained.
[0100]
In the tire vulcanizing method according to the thirteenth aspect, there is an excellent effect that it is possible to obtain a tire provided with a recess that opens to the side surface of the tire.
[0101]
The tire vulcanization method according to claim 14 has an excellent effect that a tire provided with a recess opening on the tire tread side can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a vulcanization mold according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing a part of the vulcanization mold according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a partial sectional view of the vicinity of a blade holding gear of a vulcanization mold.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing an initial state of a blade holding gear.
FIG. 5 is an explanatory view showing a state of a blade holding gear during vulcanization.
FIG. 6 is an explanatory view showing the blade holding gear in a state where the blade is removed.
FIG. 7 is an explanatory view showing a state where a tire is taken out.
FIG. 8 is a perspective view of a block in which sipes are formed.
FIG. 9 is a partial cross-sectional view of the vicinity of a blade holding gear of a vulcanization mold according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a perspective view showing a ring gear and its driving mechanism.
FIG. 11 is a perspective view of a vulcanization mold according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a cross-sectional view of a main part of a vulcanization mold according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a perspective view of a pneumatic tire block formed using a vulcanization mold according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a partial cross-sectional view of a main part of a vulcanization mold according to another embodiment.
15 is a perspective view of a block of a pneumatic tire formed using the vulcanization mold shown in FIG.
FIG. 16 is a perspective view of a block of a pneumatic tire formed using a vulcanization mold according to still another embodiment.
FIG. 17 is a perspective view of a block of a pneumatic tire formed using a vulcanization mold according to still another embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Vulcanization mold 11 Tire 11C Tread part 22 Land part formation recessed part 22S Land part formation recessed part 82 Bearing (drive means)
84 shafts (drive means)
86 Holding gear (drive means)
90 blade (concave forming member)
92 Blade insertion hole (hole)
94S Small moving ring (drive means)
94L large moving ring (drive means)
96A cylinder (drive means)
96B cylinder (drive means)
98 racks (drive means)
101 blocks (Land)
102 Ring gear 102 (drive means)
108 Small gear (drive means)
110 Small gear (drive means)
112 Small gear (drive means)
114 Motor (drive means)
116 hole 118 blade holding plate (driving means)
120 blade (concave forming member)
122 cylinder (drive means)
128 holes

Claims

A vulcanization mold having a land portion forming recess for forming a land portion on a tread portion of a tire on an inner peripheral surface,
A hole opening in the wall surface of the land-forming recess,
A recess forming member provided so as to project inward of the land portion forming recess from the hole and for forming a recess in the land portion;
Drive means for causing the recess forming member to protrude from the hole with respect to the land forming recess;
A mold for vulcanization characterized by comprising:

2. The vulcanization mold according to claim 1, wherein the recess forming member has a thin plate shape and a thickness direction intersects the tread surface. 3.

The vulcanization mold according to claim 1, wherein the recess forming member and the hole extend in an arc shape.

The vulcanization mold according to any one of claims 1 to 3, wherein the hole is opened in a side wall surface of the land portion forming concave portion.

The vulcanization mold according to any one of claims 1 to 3, wherein the hole is opened in a bottom surface of the land portion forming recess.

The vulcanization mold according to any one of claims 1 to 5, wherein the recess forming member is provided in parallel to the tire equatorial plane.

The vulcanization mold according to any one of claims 1 to 5, wherein the recess forming member is provided in parallel to a plane passing through the tire axial direction.

The vulcanization mold according to any one of claims 1 to 7, wherein the driving means is disposed on the outer surface side of the vulcanization mold.

The holes are respectively opened in different wall surfaces of the land portion forming recesses. The vulcanization mold according to any one of claims 1 to 8, wherein the mold is a vulcanization mold.

A tire vulcanization method for obtaining a tire having a land portion having a recess formed in a tread,
A vulcanization mold provided with a land portion forming recess on the inner peripheral surface, a hole opened in the wall surface of the land portion forming recess, and provided so as to protrude inward of the land portion forming recess from the hole. A recess forming member for forming a recess in the land portion, and before the tire is vulcanized, the recess forming member is protruded from the hole toward the inside of the land forming recess to add the tire. A tire vulcanizing method, wherein the recess forming member is pulled out from the tire after vulcanization.

The tire vulcanizing method according to claim 10, wherein the recess forming member is moved linearly.

The tire vulcanizing method according to claim 10, wherein the recess forming member is moved in an arc shape.

The tire vulcanization method according to any one of claims 10 to 12, wherein the hole is provided on a tire side surface side of the vulcanization mold.

The tire vulcanization method according to any one of claims 10 to 12, wherein the hole is provided on a tire tread side of the vulcanization mold.